JP2686626B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、発光素子の光量を安定化させるための光量
制御装置に関するもので、たとえばレーザビームプリン
タに用いられる半導体レーザ等の光量を安定化させるも
のである。
[従来の技術] 従来より、レーザビームプリンタ(以下、LBPとい
う)におけるレーザ光量制御は、APC方式(Auto Power
Control方式)が用いられ、現在ではほとんどのLBPに採
用されている。
このAPC方式とは、レーザを発光させて受光素子によ
り受光し、その光量を光−電変換によって電気量に変換
し、この電気量と所定の基準値とを比較することによ
り、たとえばレーザ光量低下と判断すれば、レーザ駆動
電流を増加させて光量アップを図り、逆にレーザ光量が
大きければ、レーザ駆動電流を減少させて光量ダウンを
図るよう制御するものである。以下、この制御をLaserA
PCと略称する。
そして、現状のLBPにおいては、このLaserAPCをプリ
ント開始時およびプリント動作中の紙間隔時に実行して
いた。なお、ここで紙間隔とは、ドラム上の画像形成領
域からドラムの回転方向(レーザの副走査方向)にズレ
た非画像領域をいう。
この方式では、具体的には、各間隔時にAPC-START要
求がLBPの中央処理装置から発生されることにより、Las
erAPCを1回実行するようになっている。
すなわち、APC-START要求があると、レーザ駆動電流
を一度OmAにクリアする。次に、レーザを強制点灯状態
にし、レーザ駆動電流をステップアップさせ、徐々に増
加していく。このとき、各ステップ毎に受光素子による
電気量を所定値と比較しながら行なう。そして、受光素
子からの電気量が所定値と一致した場合に、レーザ駆動
電流の増加を止め、レーザの強制点灯を解除し、そのと
きの値を、次のAPC-START要求が発生するまで保持して
おく。したがって、この方式においては、紙間隔時に、
レーザの光量をステップアップし、所定光量に達したら
レーザを消滅させることから、レーザが感光体ドラム上
を数ラインから数十ライン分連続点灯されて走査するこ
とになる。以下、この方式によるLaserAPCを紙間連続La
serAPCという。
また、LaserAPCの他の方式として、レーザのラスタス
キャンが感光体ドラム面上以外の領域を走査するときに
LaserAPCを実行する方法がある。なお、このラスタスキ
ャンによる走査領域であって、感光体ドラム面上以外の
走査領域、すなわちドラム上の画像形成領域からドラム
の軸方向(レーザの主走査方向)にズレた領域を非ドラ
ム領域という。
さて、LBPの画像形成は、ラスタスキャンによって1
ライン毎に実行される。そして、各ラインは、水平同期
信号(以下、BD信号という)に同期をとり、画像情報を
送出することにより画像として成立する。
また、BD信号を得るために、LBPは各ライン間隔でレ
ーザを点灯させている(以下、レーザ点灯指示信号をUN
BL信号という)。
そして、各ライン間隔で発生するUNBL信号に同期し
て、上記非ドラム領域においてLaserAPCを実行するもの
である。以下、この方式を、非ドラム領域LaserAPCとい
う。
以上のようなLaserAPCにより、画像形成実行中は、常
に安定したレーザ光量になるように制御し、画像品質を
より良好になるようにしている。
すなわち、一般的に、レーザというものは、使用して
いると徐々に劣化し、やがて発光しなくなってくる。そ
して、この劣化度合いは個々のレーザによって異なる
が、いつかは寿命がきてLaserAPCによる光量制御も不能
になってしまう。そこで従来より、LaserAPCが不能状態
となって所定光量が得られなくなったときに、このレー
ザに寿命がきたことを判断し、レーザを交換することに
よって対応している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記紙間連続LaserAPCでは、LaserAPC
実行中は必ず感光体ドラムにレーザ光が照射してしまう
ため、その照射された部分に現像剤(以下トナーとい
う)が付着してしまう。その結果、転写装置が感光体ド
ラムに対して接触あるいは極めて近接するような誘電体
ベルトや転写ローラ方式等である場合には、感光体に付
着したトナーが、転写装置に付着することになる。
そして、仮に上記誘電体ベルトや転写ローラの円周長
が感光体ドラムの円周長と同一ならば特に問題とはなら
ないが、通常は異なるため、最初の紙間連続LaserAPCを
実行したときには、そのレーザ照射位置が紙間に位置し
ていても、再び転写点に戻ってくるときには、画像形成
中になる場合が多く、プリント紙の裏汚れが生じるとい
う欠点があった。
さらに、両面プリントをする場合、プリント紙の裏汚
れは致命的欠点となる。
また、紙間連続LaserAPCによって転写装置に付着した
トナー部分を必ずプリント紙の紙間隔になるように、プ
リントシーケンスを実行したり、あるいは転写装置の構
成を変更しても、そのことによる条件でプリント動作が
かなりの制限を受けたりあるいはコストアップになった
りするという欠点がある。
また、通常LBPでは、画像を送出してくる外部の画像
形成装置によって制御され、プリントを実行するが、上
記画像形成装置は、一方的にLBPに指示命令を出力する
のではなく、たとえば画像を印字するときには、LBPか
ら送出されるBD信号によって1ライン毎に同期をとり、
画像情報を送出しなければならない。
したがって、このようにLBPにとっては、BD信号は、
画像形成装置に対して重要な信号である。また、画像形
成装置は、プリントを実行させるときには、垂直方向の
制御においても、1ライン当り1パルスのBD信号をカウ
ンタの係数として用いている場合も多い。そして、画像
印字中はもちろん必要不可欠であるが、紙間隔中におい
てこのBD信号が出力されていると、次の印字制御のため
にも便利であり、LBPの制御をより容易化することにも
なる。
しかし、現状のLBPでは、紙間連続LaserAPCを実行す
るため、レーザ光量を一度クリアして立上げるため、レ
ーザの発光が中断されることになり、紙間連続LaserAPC
実行中は、このBD信号の検出が不能となってしまい、紙
間隔中のBD信号の発生回数は保証できなくなる。このた
め、画像形成装置は、紙間隔時において、たとえばタイ
マを用いてタイミングの管理を行なわなければならず、
制御上複雑なものになるという欠点もあった。
一方、上記非ドラム領域中にLaserAPCを実行する方法
は、非ドラム領域の時間が通常のLBPで100μs〜200μ
s程度であるため、この期間内に、たとえば上述の紙間
連続LaserAPCと同様の制御を行なうことは時間的に無理
であり、仮に超高速処理のICを用いたとしても、大幅な
コストアップとなってしまい、実用的ではない。したが
って実際には、1回の非ドラム領域中に、光量測定、比
較演算、光量補正という制御を紙間連続LaserAPCにおけ
る1ステップアップ分程度しか行なうことができない。
したがって、このLaserAPCによって所定の光量に制御す
るために、数ラインから数十ライン分の期間を要するこ
とになり、たとえば所定光量の数%あるいは数十%のレ
ベルから補正をし直すようにした場合でも、所定光量に
達するまでの数ラインから数十ライン分は画像濃度が低
下してしまい、濃度ムラが発生し、画質を悪化させてし
まう欠点がある。
また、1回の非ドラム領域中に1ステップ分の光量補
正を行なうよう制御しても、1ステップ当りの分解能が
大まかである場合には、補正前後の光量の違いによって
ライン毎の濃度が異なり、濃度ムラが目立ってしまうと
いう欠点がある。
ここに、1ステップ当りの分解能について簡単に説明
する。
通常レーザ光量は、レーザ駆動電流量で制御される。
そしてこのレーザ駆動電流は、D/Aコンバータの出力電
圧によって決定される定電圧回路によって構成されてい
る。つまり、D/Aコンバータでの分解能が、レーザ光量
の分解能を決定することになり、一般的に半導体レーザ
の最大駆動電流は、120mAとされているため、この120mA
を絶対保証するレーザドライバは、回路定数のバラツキ
を考慮すると140mA程度を設定最大値として考える。一
方、レーザが発光し始めると単位電流当りの変化分光量
を示すスロープ効率mW/mAにそって決まる光量で発光す
る。しかしこのスロープ効率は個々のレーザによって異
なり、0.1〜0.6mW/mA程度の幅を持っている。
したがって、10ビットのD/Aコンバータ、すなわち102
3ステップの分解能を有するものを用いた場合でも、1
ステップ分の電流値は、 140mA÷1023ステップ≒0.137mA/ステップ となり、 0.137mA/ステップ×0.6mW/mA=0.082mW/ステップ となる。
しかし、LBPの場合、使用し得るレーザ光量の最小値
は約1mWであるため、 (0.082mW/ステップ÷1mW)×100=8.2%/ステップ となり、1ステップ分の光量変動率は最大で8.2%/ス
テップとなる。
ところで、LBPにおいて、濃度に差が出る変動率は、
一般的に5%とされている。したがって、1ページ毎に
LaserAPCを実行した場合には、ページ内の濃度ムラは生
じないが、1ライン毎の場合濃度ムラが生じ得ることに
なる。
以上のように、この非ドラム領域LaserAPCは、処理時
間の制約、光量補正の安定度合い等に大きな問題をかか
えており、LBPに採用できる制御方法としては確立され
ていない。
本発明は、係る課題を鑑みてなされたもので、画像形
成用以外の目的で画像領域を露光する必要性を排除し、
また、迅速な光量収束制御を実現することができる画像
形成装置を提供することを目的とするものである。
[課題を解決する手段] 本発明は、発光素子から出射される光を感光媒体に対
してラスタスキャンさせることにより、この感光媒体上
に潜像を形成するようにした画像形成装置に設けられ、
上記発光素子の光量を受光素子によって検出し、この検
出結果に基いて上記発光素子の光量を制御する光量制御
装置において、画像形成用の光量データを格納する第1
の記憶手段と、補正用の光量データを格納する第2の記
憶手段と、上記第1の記憶手段に格納されたデータによ
って発光素子が所定時間以上連続して発光した場合に、
この光量を検出して所定の光量値と比較することによ
り、補正光量データを算出して上記第2の記憶手段に格
納する第1の制御手段と、上記発光素子からの光が感光
媒体以外の領域を走査している時、第2の記憶手段に格
納した補正光量データによって発光素子を発光させて光
量を検出し、この検出結果に基いて所定条件により、第
1の記憶手段の光量データを更新するか否かを判断し、
この判断結果に基いて、第2の記憶手段に格納した補正
光量データによって第1の記憶手段の光量データを更新
する第2の制御手段とを有することを特徴とする。
[作用] 本発明では、第1の記憶手段に格納された画像形成用
の光量データによる発光素子の発光量を検出することに
より、補正光量データを算出することから、補正光量デ
ータを得るために発光素子を毎回0レベルから立ち上げ
る場合に比べて迅速に処理できる。したがって、光が記
録媒体以外の領域を走査する短時間内で、光量を安定さ
せたまま、所望光量に収束、補正することができる。こ
れによってライン毎の光量補正が可能となり、熱変動に
よるドリフト等に対し、木目細かい制御が実現できる。
また、記録媒体以外の領域を走査する場合に、光を毎回
0レベルから立ち上げる必要がないため、この領域で生
成される同期信号が損なわれることもなくなり、画像形
成装置の安定した動作を維持できる。
さらに、本発明では、第1の記憶手段の光量データに
基いて作成した補正光量データを、第2の記憶手段に格
納しておき、光が記録媒体以外の領域を走査する期間
に、再度補正光量データによる光量の測定を行なう。そ
してこの測定光量を所望光量と比較することにより、こ
の補正光量データで第2の記憶手段の光量データを更新
するか否かを決定することから、第1の記憶手段の光量
データによって光量測定を行なった時点から、諸条件の
変動が生じ、一旦作成した補正光量データが適正でない
ものとなった場合でも、次のラインに入る直前に、この
補正光量データによって2度目の光量測定を実行し、こ
の測定結果によって補正光量データの適否を判断するの
で、不適正な補正を防止でき、さらに木目細かい光量補
正を行なうことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を、図面に基いて詳細に説明す
る。
まず、実施例の説明に先立って目次を示す。
(1)基本回路の説明 (1−a)基本回路の構成 (1−b)基本回路の動作 (1−c)基本回路の変形例 (2)具体的制御の説明 (2−a)UNBL信号とUNBL割込み (2−b)メモリおよびフラグの構成 (2−c)タイマ (2−d)連続レーザオンの識別 (2−e)プログラム制御 (2−f)IDLEルーチン (2−g)APC-STATEルーチン (2−h)APC-TABLEのコール (2−i)APC-01ルーチン (2−j)APC-02ルーチン (2−k)APC-03ルーチン (2−l)APC-04ルーチン (2−m)しきい値電流Ithからの立ち上げ (2−n)UNBLエラー処理 (2−o)レーザ寿命予告 (2−p)APC-RDY (2−q)桁上り/下り処理 (2−r)APC-05ルーチン (3)他の実施例 (3−a)第2の実施例 (3−b)第3の実施例 (3−c)第4の実施例 (1)基本回路の説明 (1−a)基本回路の構成 第1図は、本発明の一実施例によるLBPの基本構成を
示す回路図である。
このLBPは、CPU1、D/Aコンバータ2および3、定電圧
回路4および6、電流スイッチ回路7、レーザ8、アン
ド回路9、D型フリップフロップ10を有している。
CPU1は、本実施例装置を全体的に制御するもので、外
部からのアナログ入力をデジタルに変換するA/Dコンバ
ータを内蔵している。
D/Aコンバータ2および3は、CPU1のポートP2および
ポートP1に接続され、これらポートP2、P1から供給され
るデータによってレーザ8に出力光量を調整するための
もので、前者のD/Aコンバータ2が粗調用に、後者のD/A
コンバータ3が微調用となっている。
なお、CPU1が、D/Aコンバータを内蔵したものである
場合には、これら外付けのD/Aコンバータ2および3は
省略できる。
第1の定電圧回路4は、粗調用D/Aコンバータ2の出
力電圧と微調用D/Aコンバータ3の出力電圧との加算電
圧V1を増幅する加算増幅器5等で構成され、一定電圧V2
を出力する。つまり、CPU1のポートP2およびP1よりD/A
コンバータ2および3に供給されるデータ値により、出
力電圧V2は可変することになる。
第2の定電圧回路6は、ツェナーダイオードZDで決定
される出力電圧V3を出力するものである。なお、この実
施例では、出力電圧V3は固定電圧となっているが、上記
第1の定電圧回路4と同様に、D/Aコンバータを設ける
ことにより、CPU1から出力電圧V3を可変できるようにし
てもよい。
電流スイッチ回路7は、各定電圧回路4、6の出力電
圧V2、V3および抵抗R1、R2で決定されるレーザ駆動電流
iLをレーザ8に流すか否かをスイッチングするもので、
アンド回路9の出力状態に応じてオン/オフを決定す
る。つまり、アンド回路9の出力が「ロー」ならレーザ
駆動電流iLをレーザ8に流し、「ハイ」ならレーザ駆動
電流iLを前段のトランジスタTR1に流す。
レーザ8は、レーザダイオードLDと受光素子としての
ピンホトダイオードPDを内蔵したもので、レーザダイオ
ードLDの光をピンホトダイオードPDによって受光し、ボ
リウムVRで決定される電圧V4をCPU1のA/Dコンバータの
入力端子に供給する。なお、受光素子は、外付のもので
あってもよい。
アンド回路9は、オープンコレクタ構成のもので、外
部の上位コントロール装置から送られてくるビデオ信号
およびCPU1のポートP3の出力信号を入力する2入力タイ
プのものである。
D型フリップフロップ10は、クロック入力端子に上記
ビデオ信号が入力されるとともに、D入力端子はプルア
ップされ、クリア入力端子およびQ出力端子は、CPU1の
ポートP5およびP4に接続されている。
(1−b)基本回路の動作 CPU1は、上記コントロール装置から送られてくる制御
信号によって制御される。
このような制御信号としては、以下のようなものがあ
る。
(A)APC-RESET信号 このAPC-RESET信号がTRUE(真)になると、APC動作を
実行せず、レーザパワーは0mW状態に維持され、本装置
はリセット状態に置かれる。
本実施例におけるAPC-RESET信号は、プリント動作が
開始されるときにFALSE(偽)になり、プリント動作が
終了するときにTRUEとなる。ただし、プリント動作中で
あっても、ジャム、ドアオープン等、あるいはスキャナ
ー故障等、各種故障時には直ちにTRUEとなる。
(B)APC-START信号 このAPC-START信号は、タイミング信号であり、この
信号がTRUEになる前縁で、APC動作が開始される。つま
り、上記APC-RESET信号がFALSEになった後、APC-START
信号を受信すると、レーザ8の出力を所定のパワーとな
るようにAPC動作を行ない続ける。そして、この実施例
では、再度APC-START信号を受信した場合、それまでのA
PC動作を止めて新たにAPC動作を開始するようになって
いる。
なお、APC動作中に再度APC-START信号を受信した場
合、上記APC-RESET信号によってAPC動作がリセットされ
るまで、そのAPC-START信号を無視するようにしてもよ
い。また、APC動作を再度開始する場合、最初の状態か
らスタートしてもよいし、途中の状態からスタートして
もよい。
また、この実施例では、上記APC-RESET信号がFLASEに
なったときにだけ、APC-START信号が受信可能となるよ
う構成されており、APC-RESET信号がTRUEであるうちはA
PC-START信号は無視されることになる。
さらに、この実施例では、プリント時でしかスキャナ
を回転させない。したがって、スキャナ回転が定常回転
になるまでは、安全上、レーザ点灯は行なわない。この
ためAPC-START信号はAPC-RESET信号がFLASEになり、し
かもスキャナ回転が定常回転に達するまではTRUEとなら
ない。
(C)UNBL信号 このUNBL信号は、特にLBPにおいて、上記BD信号を発
生するために必要な信号であり、ラスタスキャン走査
中、各ラインの終了後、次のラインのBD信号を検出する
ため、レーザを点灯させるものである。そして、BD信号
を検出後は、所定のタイミングでFALSEとなり、BD信号
を検出するためのレーザ点灯は終了する。
そして、上記コントロール装置は、上記BD信号によっ
て同期をとり、所定時間後にビデオ信号を送出する。
つまりUNBL信号は、上記BD信号発生のために、所定期
間TRUEとなり、このTRUE期間中レーザを点灯させるもの
であり、この期間内にBD信号が検出されないときはBDエ
ラーとなる。そして、BD信号が検出されるまでレーザを
点灯し続けるため、UNBL信号はTRUEになり続ける。そし
てさらに、BDエラーが所定時間以上連続して続いた場
合、BD故障となり、LBPは印字動作を中断するととも
に、UNBL信号をFALSEにし、BD信号を検出するためのレ
ーザ点灯を止める。
なお、このUNBL信号のTRUE期間は、通常は、ラスタス
キャン領域のうちの感光体ドラムの終了端から開始端以
外の領域、つまり、ポリゴンミラーによって走査される
ラインがドラム領域より外れて走査される領域(非ドラ
ム領域)となっている。
(D)紙間隔信号 この信号は、LBPにおけるプリント時、プリント紙と
プリント紙の間であるか否かを示すものであり、プリン
トする用紙のサイズに応じて異るタイミングを有する。
なお、この紙間隔信号が、TRUEのとき紙間であることを
意味している。
(E)その他 以上の入力制御信号の他、たとえば使用する感光体ド
ラムの感度に応じてAPCを行なうターゲット値を切り換
え、ドラム感度に適した光量でAPCを実行するためのド
ラム感度情報が設けられる場合もある。
一方、本LBP装置から、上述のような入力制御信号に
応える信号としては以下のようなものがある。
(A)レーザエラー信号 これはレーザの故障等をコントロール装置に知らせる
信号である。
(B)UNBLエラー信号 これはUNBL信号が入力してこないことを知らせる信号
である。
(C)APC-RDY信号 これはAPC動作が正常であること等を示す信号であ
る。
なお、これら制御信号は一例であり、APC動作を実行
するにあたって特に限定されるものではない。
次に、レーザ駆動電流iLについて説明する。
通常、半導体レーザの最大駆動電流は120mA程度であ
る。そこで、レーザドライバは、120mAを保証するた
め、回路定数のバラツキ、変動分を考慮すると、チップ
光量値(TYP)で約140mA程度で設計する必要がある。一
方、LBPにおいてレーザ光量の安定性はターゲット値に
対して±5%程度が要求される。また、LBPに使用する
レーザは、規格上最大0.6mw/mAのスロープ効率を有する
ものまでカバーする必要がある。さらに、LBPに使用す
るレーザ光量はチップ上で最低で1mW程度からである。
したがって、光量変動を5%を守るためには (1mW×0.05)/0.6mW/mA≒0.0083mA 140mA/0.083mA≒1687ステップ となる。つまり、5%を守るための1ステップ当りの電
流量は、0.083mAであり、1687ステップ分が必要であ
る。
そのため、1つのD/Aコンバータで補うと、11ビット
必要となる。しかし、11ビットのD/Aコンバータでは、
分解能を考慮すると現実に実施することは困難である。
そこで、ターゲット光量に対し、所定比率までの光量
は大まかに調整し、残りを細かく調整することにより、
D/Aコンバータのビット数も少なくでき、汎用D/Aコンバ
ータが使用できる。
このため、本実施例では、粗調用D/Aコンバータ2と
微調用D/Aコンバータ3で処理を分担することとした。
具体的には、粗調用D/Aコンバータ2を0.5mA/ステップ
とし、微調用D/Aコンバータ3を0.05mA/ステップに設定
した。これにより、 (0.5mA/ステップ×255ビット) +(0.05mA/ステップ×255ビット) =127.5mA+12.75mA =140.25mA (0.05mA×0.6mW/mA)/1mW=0.03=3% となる。
つまり、粗調用D/Aコンバータ2、微調用D/Aコンバー
タ3に分け、最大駆動電流140mA、光量安定性5%以内
を守るためには各8ビットのD/Aコンバータを用いれば
よい。
なお、必ずしも8ビットのD/Aコンバータを用いる必
要があるという意味ではない。
以上の理由により、本基本回路においては、8ビット
の粗調用D/Aコンバータ2と微調用D/Aコンバータ3を用
いてレーザ光量を調整するようになっている。
次に、レーザ駆動電流iLが決定される構成について説
明する。
レーザ駆動電流iLは、各D/Aコンバータ2および3の
各出力電圧の加算結果によって決定される。つまり、各
D/Aコンバータ2および3に対するCPU1からのデータ値
に比例したものとなる。
具体的には、各D/Aコンバータ2および3の各出力電
圧V1は定数倍され、第1の定電圧回路4の出力電圧V2
なる。一方、第2の定電圧回路6は固定出力電圧V3を出
力している。したがって、抵抗R1とR2に流れる電流i1
i2は、 i1=(V2−V3)/R1 i2=V3/R2 となる。そこで各D/Aコンバータ2、3へのデータ値が
「00H」のとき、i1=i2となるように、R1、R2、V1、V2
を設定する。そして各D/Aコンバータ2および3によっ
て、第1の定電圧回路4の出力電圧V2を上昇させるとi1
>i2の関係となり、(i1−i2)の差分電流が電流スイッ
チ回路7に流れる。そしてこの差分電流がレーザ駆動電
流iLとなる。したがってレーザ駆動電流iLは、 iL={(V2−V3)/R1}−V3/R2 となる。
ここで、V3、R1、R2は固定値であるため、レーザ駆動
電流iLは第1の定電圧回路4の出力電圧V2によって決定
される。つまり、各D/Aコンバータ2および3に供給す
るCPU1のポートP1およびP2のデータ値を制御することに
より、そのデータ値に相当するレーザ駆動電流iLを得る
ことができる。
次に、LaserAPCの制御動作の概要について説明する。
なお、具体的には後述する。
APC-RESET信号がFALSEになって、スキャナが定常回転
となり、APC-START信号がTRUEになると、このAPC-START
信号の前縁を基準としてAPC動作が開始される。
まず、CPU1は、各D/Aコンバータ2および3のための
ポートP2およびP1のデータ値を初期化する。なおこの初
期化のためのデータは、後述のように、ゼロクリアだけ
ではない。
次に、CPU1は、ポートP3を「ロー」にすることによ
り、レーザ駆動電流iLがレーザダイオードLD側を流れる
状態とする(以下、この状態をレーザオンという。ま
た、反対に、レーザ駆動電流iLがレーザダイオードLD側
を流れない状態をレーザオフという)。そして、このレ
ーザオン状態から第1の定電圧回路4の出力電圧V2を上
昇させていく。
初めのうちは、レーザ駆動電流iLが、そのレーザ8に
固有のしきい値電流Ith以下であることから、レーザオ
ン状態でもレーザ8は発光しない。したがって、CPU1の
A/Dコンバータ端子への入力電圧はVccとなる。そして、
レーザ駆動電流iLを上昇させていくと、やがてレーザ8
は発光しはじめ、CPU1のA/Dコンバータ端子への入力電
圧はVccより低下してくる。そしてこの入力電圧が所望
の値になるまで第1の定電圧回路4の出力電圧V2を上昇
させるため、CPU1は、各D/Aコンバータ2および3に対
するポートP2およびP1の出力データ値をカウントアップ
していく。
なお、この出力データ値のカウントアップの手順とし
ては種々採用できる。
たとえば、レーザ8が発光しはじめるしきい値電流I
thまでは粗調用D/Aコンバータ2で1回の動作で数ステ
ップ分ずつまとめてカウントアップし、しきい値電流I
thに達すると次の光量ターゲット値の90%まで粗調用D/
Aコンバータ2で1ステップずつカウントアップし、残
りの10%分を微調用D/Aコンバータ3で行なうようにし
てもよい。
またたとえば、粗調用D/Aコンバータ2によってター
ゲット値の70%まで立ち上げ、その時のデータ値を記憶
し、さらに粗調用D/Aコンバータ2によって80%まで立
ち上げ、残りの20%分を微調用D/Aコンバータ3で行な
う。そして、次回からは、記憶した70%のデータ値より
スタートを開始するようにしてもよい。
またさらに、たとえば前回の粗調用D/Aコンバータ2
と微調用D/Aコンバータ3のデータ値をピークホールド
しておき、次回からは、このピークホールドしたデータ
値を増減することによりAPCを行なうようにしてもよ
い。
すなわち、本発明において、各D/Aコンバータ2およ
び3によりレーザ光量を所望のターゲット値まで立ち上
げる具体的手順としては種々採用できるが、基本的には
第2図に示すような基本シーケンスとなる。ただし、AP
C動作のスピードアップを図るために上述のような工夫
をすることが有効である。
(1−c)基本回路の変形例 また、上記第1図(a)に示す基本回路は、あくまで
も一例であって、これに限定されるものではない。
第1図(b)は基本回路の変形例を示す回路図であ
る。なお、この第1図(b)において、第1図(a)に
示す基本回路と共通の構成については同一符号を付し、
説明は省略する。
この変形例では、定電圧回路4′の出力電圧V′は、
CPU1から各D/Aコンバータ2および3に送られるデータ
値に応じて、第1図(a)の基本回路と同様にして決定
される。そして、レーザ駆動電流iLは、 iL={V2′−(−Vcc)}/R1′ で決定する。
そして、アンド回路9の出力に応じ、電流スイッチ回
路7′がレーザ8′にレーザ駆動電流iLを流すか否かを
決定する。
(2)具体的制御の説明 第3図(a)〜(k)は、本実施例におけるLBPの制
御動作を示すフローチャートである。
このうち、第3図(a)はメインルーチンを示してお
り、電源投入によって所定のイニシャライズを実行し、
IDLEルーチンに入る。なお、イニシャライズを実行中に
APC-RESETルーチンが行なわれる。
次に、この具体的制御の説明に先立って基本構成の補
足説明を行なう。
(2−a)UNBL信号とUNBL割込み UNBL信号の概要については既に述べたが、ここでは本
実施例のLBPにおけるUNBL信号について説明する。
本実施例において、UNBL信号は、CPU1の外部割込み端
子に接続されており、このUNBL信号の前縁で割込み要求
がかかり、第3図(c)に示すUNBL割込みルーチンに入
る。
また、このUNBL信号は、アンド回路9によってビデオ
信号に合成されている。つまり、ビデオ信号は、レーザ
光のラスタスキャン中で感光体ドラム領域に相当する期
間では、画像信号として出力され、感光体ドラム領域外
で強制レーザオンのためのUNBL信号として出力される。
そして、このUNBL信号は、BD信号が得られるまでは連
続的にTRUEとなり、レーザオンの状態を維持し、BD信号
が得られると、直ちにFALSEとなる。またさらに、このB
D信号を基準として、次のBD信号を得るべき所定時間の
少し前からUNBL信号をTRUEにする。そして、次のBD信号
を得るとFALSEにする。つまり、BD信号が正常通り入力
できている状態では、UNBL信号は所定周期で所定期間TR
UEになる。なお、このUNBL信号がTRUEになる周期および
期間は、各LBPまたは各々の解像度等によって異るが、
周期は約700μS〜2ms、期間は高速のものでも100μS
程度である。
しかし、たとえばレーザ破壊やスキャナモータの故障
等、何等かの異常によってBD信号が得られなくなるとBD
信号を得るまで連続的にTRUEになる。そして、一定時間
以上TRUE期間が続くとBD検出故障となり、UNBL信号はFA
LSEとなる。
一方、図示しないBD信号発生回路は、本LBPにおい
て、感光体ドラムが光反応できる光量レベルよりおおよ
そ低いレベルを検出してBD信号を発生できるようになっ
ている。したがって、レーザが発光し始めると、UNBL信
号は上述のような周期およびパルス幅(TRUE期間)のパ
ルス信号となる。また反対に、レーザが発光するまで
は、UNBL信号は、連続TRUEになっている。
ところで、このようなUNBL信号によるCPU1のUNBL割込
みは、原則として先に述べたようにUNBL信号の前縁をト
リガとして実行されるが、レーザが未だ発光していない
最初のUNBL信号では、CPU1は一度目のUNBL割込みに入ろ
うとするものの、この割込みは第3図(e)に示すAPC-
STARTルーチン等によってキャンセルされることにな
る。したがって、実際にCPU1のUNBL割込みが行なわれる
のは、レーザが発光してUNBL信号がパルス信号となって
からとなり、レーザが発光するまではUNBL割込みはない
ことになる。
(2−b)メモリおよびフラグの構成 まず、本実施例のLaserAPCを実行するために、以下の
ようなメモリが用意されている。
(A)D出力データメモリ これは粗調用D/Aコンバータ2による粗調整段階で、
所望の光量値を得るよう粗調用D/Aコンバータ2に演算
処理を行なわせるためのデータ(以下、D出力データと
いう)を記憶するものである。
(B)Dホールドデータメモリ これは粗調用D/Aコンバータ2による粗調整段階で、
上記D出力データによって所望の光量値が得られた場合
に、このときのデータ(以下、Dホールドデータとい
う)を記憶するものである。
(C)R出力データメモリ これは微調用D/Aコンバータ3による微調整段階で、
所望の光量値を得るよう微調用D/Aコンバータ3に演算
処理を行なわせるためのデータ(以下、R出力データと
いう)を記憶するものである。
(D)Rホールドデータメモリ これは微調用D/Aコンバータ3による微調整段階で、
上記R出力データによって所望の光量値が得られた場合
に、このときのデータ(以下、Rホールドデータとい
う)を記憶するものである。
次に主なフラグについて説明する。
(A)UNBL-INフラグ これはUNBL信号を受信した場合、「1」にセットされ
るフラグである。
(B)FLAG-Aフラグ これは粗調用D/Aコンバータ2による粗調整段階での
データ値が決定したときに「1」にセットされるフラグ
である。そして、この実施例では、便宜上、UNBL-INフ
ラグがセットされるまでをLaserAPCの立ち上げと定義す
る。なお、この定義は、LaserAPCを実施する際、特に限
定されるものではない。
(C)TABLE-NOフラグ これは第3図(b)に示すAPC-TABLEにおいて、APC-N
OPおよびAPC-01〜APC-05の各実行ルーチン(以下、総称
してAPCルーチンという)にスキップさせるための選択
指定用コントロールフラグである。つまり、APC-TABLE
がコールされると、TABLE-NOフラグによってAPC-TABLE
ルーチンにおけるAPCルーチンのプログラムのうちどれ
か1つが選択され実行される。なお、APC-01〜APC-04に
ついては、各プログラムの実行条件を満足すると、次の
プログラムへリレーされていく。つまり、APC-01→APC-
02→APC-03……となる。そして、APC-05までリレーされ
てくると、以後APC-05を実行し続ける。ただし、後述す
るように、R出力データが比較演算されていく中で、オ
ーバーフローまたはアンダーフローしたときには、APC-
02に戻し、APC-05までリレーさせてプログラムを再実行
させる。
(2−c)タイマ 第3図(c)には、タイマ割込みがあり、他のルーチ
ン中にはタイマリセット/セットがある。このタイマの
働きについてはUNBLエラーにおいて説明するが、基本的
にはUNBL信号が入力してこなくなったとき、すなわちUN
BLエラーが生じたときにエラー処理を行なうためのタイ
マである。したがって、正常動作時は特に説明しない。
(2−d)連続レーザオンの識別 次に、上記D型フリップフロップ10の動作を説明す
る。
このフリップフロップ10のクロック端子には、ビデオ
信号が入力されており、このビデオ信号が「ロー」から
「ハイ」に変化する立ち上がりエッジでQ出力が「ハ
イ」に確定される。また、このQ出力を「ロー」にする
には、CPU1のポートP5を「ロー」にすればフリップフロ
ップ10のクリア入力によってQ出力が反転される。この
フリップフロップ10は、ビデオ信号によって所定時間t
以上連続してレーザオンされたか否かを判断するための
ものである。
第4図は、このフリップフロップ10の動作を説明する
タイミングチャートである。
図において、CPU1のポートP6の入力はビデオ信号であ
る。ここで仮に、ポートP6の入力が「ロー」すなわちレ
ーザオン状態を検出すれば、ポートP5の出力として1パ
ルスを出力し、ポートP4の入力であるQ出力情報を「ロ
ー」にリセットする。したがって、所定時間t経過後、
ポートP4の入力を参照すれば、所定時間t期間中連続レ
ーザオンだったか否かが判断できる。つまり、ポートP4
の入力が「ロー」を保持していれば、連続レーザオンと
判断でき、反対に「ハイ」に変化していた場合には、連
続レーザオンでなかったという判断ができる。この所定
時間tとは、基本的にCPU1がA/D変換する時間であり、
仮にA/D変換実行中にレーザオフになってしまった場
合、レーザ8の受光素子(ピンフォトダイオードPD)の
出力電圧が、CPU1のA/D変換終了まで保持されないと正
しいA/D変換値として取扱うことができない。そして、U
NBL信号でのレーザオンであれば、所定時間tを保証し
たものになるが、画像情報でのレーザオンでは所定時間
tを保証できない。そこで、A/D変換等を処理した後、
連続レーザオンだったか否かにより、そのA/D変換値も
しくはそれに伴なった処理等を有効あるいは無効と判断
することにより、正しい制御ができるようになる。
(2−e)プログラム制御 次に、このような処理におけるプログラム制御につい
て説明する。
これは、第3図(a)に示すメインルーチン中のS103
〜S106が該当する部分である。なお本実施例では、Lase
rAPCの動作が立ち上がった後、すなわちFLAG-Aフラグが
セットされることにより、この制御を行なうようにして
いるが、これはあくまでも一例であって、たとえばLase
rAPCを立ち上げる時点から実行してもよいし、また、UN
BL信号のTRUEタイミングと区別する必要はない。
FLAG-Aフラグがセットされると、第3図(a)のS102
においてこれを識別し、ポートP6の入力によりレーザオ
ン状態か否かを判断する(S103)。そして、レーザオフ
であれば、この制御は終了する。一方、レーザオンな
ら、フリップフロップ10をリセットすべきクリアパルス
をポートP5より出力する(S104、S105)。そして次にA/
D変換を含む処理を実行し、APC-TABLEをコールする。な
お、APC-TABLEをコールすると、上述のようにAPCルーチ
ンのうちどれか1つを選択し実行する。
そして、第4図中で示すように、所定時間tの間、
レーザオンが連続されない場合には、APCルーチンの終
了時、フリップフロップ10のQ出力が「ハイ」となって
いるため、ポートP4の入力が「ハイ」と判断され、無効
となってしまう。一方、第4図中で示すように、レー
ザオンが連続保持された場合には、フリップフロップ10
のQ出力は「ロー」となっているため、ポートP4の入力
が「ロー」と判断され、APCルーチンの結果を有効とす
る。
なお、画像情報において、所定時間t以上のレーザオ
ンが存在しなかった場合でも、1ラインの走査には、原
則として1回のUNBL信号を有するため、UNBLエラーにな
らない限り1ラインの走査に最低1回はAPCルーチンの
実行結果が有効となる。
なお、本実施例では、フリップフロップ10を用いた
が、同様の効果が得られるものであれば他の回路を用い
てもよい。また、フリップフロップ等の外付け回路を用
いずにビデオ信号をCPU1の割込み端子に接続し、レーザ
オンになる前縁で割込みがかかるようにし、割込みがか
かるとFLAG-Aフラグをチェックし、ポートP5よりクリア
パルスを出力してAPC-TABLEをコールするようにしても
よい。
以下、LaserAPCの処理について説明する。
(2−f)IDLEルーチン まず始めに、レーザを所定光量まで立ち上げていく制
御について説明する。
電源が投入されると、第3図(a)のメインルーチン
によってイニシャル処理を実行後IDLEルーチンに移る。
なお、このIDLEルーチンには、第3図(d)のAPC-RESE
Tルーチンの実行ガ含まれる。
このIDLEルーチンでは、まず、APC-RESET信号をチェ
ックする(S100)。このAPC-RESET信号は、LBPがプリン
ト動作を実行するときから終了となるまでの期間しかFA
LSEにならないため、現時点では、APC-RESETルーチンを
コールする(S101)。
これによって、第3図(d)のAPC-RESETルーチンに
おいて、D出力データおよびR出力データをそれぞれ
「00H」とし(S400、S401)、また、CPU1のポートP1お
よびポートP2の出力をそれぞれ「00H」とし(S402)、
レーザ駆動電流iLを0mAにする。さらに、ポートP3の出
力を「ハイ」とすることにより(S403)、レーザオンを
キャンセルする。
そして、APC-TABLE制御用のフラグであるTABLE-NOフ
ラグを「00H」としてAPC-NOPを指定し(S404)、FLAG-A
フラグをリセットし(S405)、メインルーチンのS102に
リターンする。
次に、メインルーチンでは、FLAG-Aフラグをチェック
し(S102)、S100に戻る。そして、APC-RESET信号がTRU
Eであれば、上述の動作を繰返す。
なお、APC-RESET中、仮に第3図(c)の割込みルー
チンに入ってAPC-TABLEをコールしてしまっても、TABLE
-NOフラグは「00H」であるため、第3図(f)がコール
されるだけであり、図示のように何も実行しないでリタ
ーンするため、LaserAPCは行なわれない。
次に、上記コントロール装置が、プリント動作を実行
することになると、たとえばまずスキャナモータを回転
し始める。そして、スキャナモータの回転が定常回転に
達すると、コントロール装置はBD信号を得るため、UNBL
信号をTRUEにし、BD信号を得るまで保持する。
そして、UNBL信号がTRUEになると、CPU1がUNBL割込み
動作に移り、第3図(c)の割込みルーチンを実行する
が、上述のように、未だAPC-RESET中であることから影
響はない。また、各フラグ等に関しても、後述する第3
図(e)のAPC-STARTルーチンで初期化されるため問題
とはならない。なお、BD信号は、上述のように、レーザ
が発光するまで発生しないため、UNBL信号による割込み
ルーチンはレーザ発光まではコールされない。
(2−g)APC-STARTルーチン 上記コントロール装置は、UNBL信号をTRUEにすると、
次いでAPC-START信号をTRUEにする。これによって本実
施例の光量制御装置は、APC-RESET信号が再びTRUEにな
るまで一定光量を保持すべく以下のAPC動作を実行す
る。また、再びAPC-START信号を受信すると、再び立ち
上げ動作を実行し、一定光量を保持すべく再びAPC動作
を続ける。
APC-START信号がTRUEになると、その前縁でCPU1の割
込みがかかり、第3図(e)のAPC-STARTルーチンに入
る。
このAPC-STARTルーチンでは、まず、しきい値用デー
タをD出力データメモリに移行する(S500)。このしき
い値用データは、1つは「00H」であり、もう1つはレ
ーザが発光し始める電流値、すなわちしきい値電流Ith
のデータ値である。すなわち、このしきい値用データ
は、電源投入後は「00H」であるが、電流投入後、一度
でもLaserAPCを実行すれば、「00H」でなくなる。つま
り、2度目以降のLaserAPCの立ち上げは、しきい値電流
Ithのデータ値から始まることになる。なお、このしき
い値電流Ithのデータ値の決定方法は後述する。
次に、微調用D/AコンバータのためのR出力データお
よびRホールドデータをクリア、すなわち「00H」とし
(S501、S502)、さらに、以後入力されるUNBL信号によ
る割込みがなされた否かを知るUNBL-INフラグをリセッ
トする(S503)。そして、FLAG-Aフラグを「1」にセッ
トし(S504)、TABLE-NOフラグを「01H」とする(S50
5)。そしてさらに、UNBLエラー用タイマをリセットし
(S506)、メインルーチンのS100にリターンする。
(2−h)APC-TABLEのコール このようにAPC-STARTがかかると、メインルーチン
は、上述したループから次のように移行する。
まず、S100よりAPC-RESETルーチン(S101)は実行せ
ず、FLAG-Aフラグがセットされていることを判断し(S1
02)、S103以降の処理を行なう。S103では、UNBL信号が
TRUEになっているため、これに伴なってビデオ信号もTR
UEになっており、レーザオンの状態となる。したがっ
て、S104〜S106と移行し、S100に戻る。これにより、レ
ーザが発光するまでは後述のようにFLAG-Aフラグがリセ
ットされないため、S106においてAPC-TABLEがメインル
ーチン周期でほぼ連続的にコールされ、LaserAPCの立ち
上げがなされる。
(2−i)APC-01ルーチン 一方、APC-TABLEは、第3図(e)のAPC-STARTルーチ
ンにより、第3図(g)に示すAPC-01ルーチンを指示し
ている。このAPC-01ルーチンは、粗調用D/Aコンバータ
2のためのD出力データのみの比較演算を実行するもの
である。
なお、APC-01ルーチンにいては、微調用D/Aコンバー
タ3のRホールドデータおよびR出力データは、ともに
「00H」になっているため、レーザ駆動電流iLは、粗調
用D/Aコンバータ2のためのポートP2の出力データ値で
決定する。また、この粗調用D/Aコンバータ2の立ち上
げ方法は、APC-STARTルーチン中のS500でセットする上
記しきい値用データの内容によっては2通りの方法にな
る。
そこでまず、しきい値用データが「00H」である場合
について説明する。
まず、メインルーチンのS106により、APC-01がコール
されると、S600において粗調用D/Aコンバータ2のため
のポートP2の出力には、D出力データが出力され、微調
用D/Aコンバータ3のためのポートP1の出力には、R出
力データすなわち「00H」が出力される。そして、これ
らのデータ値でのレーザ光量をレーザ8に内蔵される受
光素子(ピンフォトダイオードPD)からのフィードバッ
ク電圧によって測定する。つまり、受光素子からのアナ
ログ電圧値をA/D変換し(S601)、この値をレーザ光の
所望光量の70%にあたる基準値と比較する(S602)。そ
して、測定値が70%未満である場合、D出力データメモ
リのデータ値をインクリメントし(S603)、データ値が
オーバーフローしたか否かをチェックする(S604)。な
お、このS604からS606までは、レーザ駆動電流iLをチェ
ックして後述するレーザエラーか否かを判断する処理を
行なうものであるが、通常はレーザエラーとならず、S6
04からリターンされる。また、S601におけるA/D変換値
は、UNBL信号によって常にレーザオン状態であることか
ら、チェックすることなく有効と判断できる。
以上のように、S600〜S604を実行し、メインルーチン
に戻り、再びメインルーチンによってコールされるた
め、ほぼ連続的に、かつ粗調用D/Aコンバータ2を1ス
テップ毎にレーザ駆動電流iLを立ち上げていくことにな
る。これにより、APC-01ルーチンでレーザ光を所望光量
の70%値まで立ち上げていく。ただし、APC-01ルーチン
では、レーザ光を0%〜70%まで立ち上げるため、レー
ザが発光し始めた時点でコールされるタイミングが変動
することになる。これは、APC-01ルーチンによって、レ
ーザ駆動電流iLが徐々に増加していくことにより、やが
てレーザが発光し始めるしきい値電流ITHに達すると、B
D信号が得られるようになり、それに伴なってUNBL信号
はレベル信号からパルス信号へと変化する。したがっ
て、UNBL信号によって割込みルーチンがコールされるよ
うになり、この割込みルーチンがコールされると、1回
目でS300、S301と進み、S302でFLAG-Aフラグ=1よりS3
05、S306と進む。そして、UNBL-INフラグ=0であるた
め、S307に進み、FLAG-A=0としてリターンする。そし
て、メインルーチンでは、S102のFLAG-Aフラグのチェッ
クで「0」と判断しS100に戻る。つまり、S100→S102→
S100→……を繰返すようになり、S106でのAPC-TABLEコ
ールはしなくなる。
次に、UNBL信号によって、2回目の割込みルーチンに
入ると、S300、S301、S302と進み、FLAG-Aフラグ=0よ
りS303に進み、UNBL-INフラグを「1」にセットし、S30
4でAPC-TABLEをコールすることになる。そして、S305、
S306と進み、UNBL-INフラグ=1であることからリター
ンする。
なお、このUNBL-INフラグは、上記APC-STARTルーチン
でのみリセットされるため、S307でFLAG-Aフラグをリセ
ットするのは、APC-STARTルーチンのときのみとなる。
したがって、この後は、LaserAPCの立ち上げが終了する
までFLAG-Aフラグはリセットのままであり、割り込みル
ーチンによるAPC-TABLEコール(S304)が実行される。
以上のことから、LaserAPCを立ち上げるタイミング
は、レーザが発光するまでは、ほぼ連続的にレーザ駆動
電流iLを立ち上げ、レーザが発光した後はUNBL信号がTR
UEのとき、すなわち上記非ドラム領域でのみ立ち上げる
ことになる。したがって、このAPC立ち上げ動作は、レ
ーザ光がLBP中の感光体ドラムに照射されることなく行
なわれる。
また、このようにAPC-01ルーチンにおいては、レーザ
が発光し始めるとコールされるタイミングは変動するも
のの、徐々に粗調用D/Aコンバータ2の値をアップして
いく。なお、UNBL信号がTRUEということは、その期間中
は、レーザオンとなっているため、UNBL割込みにおいて
も、APC-TABLEをコールするだけで受光素子によるフィ
ードバック電圧が得られる。さらに、A/D変換値処理
は、UNBL信号がTRUE中に終了してしまうため、チェック
することなく有効データとして判断できる。
そして、APC-01ルーチンで、レーザ光が所望光量の70
%値以上になると(S602)、S607に移行し、UNBLエラー
についての処理を行なう(S607〜S609)。なお、正常時
はUNBLエラーは生じないため、この説明は後述する。
次に、APC-01ルーチンで決定したD出力データをDホ
ールドデータメモリに記憶し(S610)、APC-02ルーチン
へリレーすべく処理を実行する(S611)。
(2−j)APC-02ルーチン 次に、第3図(c)の割込みルーチンによるAPC-TABL
EコールによってAPC-02ルーチンに入ると、まずCPU1の
ポートP2およびポートP1よりD出力データおよびR出力
データを出力する(S700)。そして、S701以降において
APC-01ルーチンと同様の処理を行なう。ただし、比較デ
ータ値はレーザ光の所望光量の80%値となる。また、AP
C-01ルーチンでは、各D/AコンバータへのデータをD出
力データおよびR出力データとしたままで6604よりリタ
ーンしたが、APC-02ルーチンでは、各出力データをDホ
ールドデータおよびRホールドデータに切換えてリター
ンする(S708)。
つまり、APC-02ルーチンでは、このルーチンがコール
されるUNBL信号のTRUE期間中では、レーザをD出力デー
タで発光させ、比較演算を実行し、レーザ光を所望光量
の80%値までもっていく。しかし、UNBL信号がFALSEに
なり、レーザが感光体ドラム上を走査するときには、D
ホールドデータおよびRホールドデータ値でレーザ光は
発光可能になる。
そして、この段階では、APC-RDYになっていないの
で、感光体ドラム領域中の走査では、レーザを発光させ
ることはない。しかし、もし発光させるとしたらレーザ
光は所望光量の70%値となる。この出力データとホール
ドデータとの使い分けは、後述するデータのオーバーフ
ロー/アンダーフロー処理で説明する。
そして、粗調用D/Aコンバータ2をD出力データによ
って1回のAPC-02ルーチンコールで1ステップ毎に立ち
上げ、レーザ駆動電流iLを所望光量の80%値以上まで上
昇させると(S702)、APC-03ルーチンへリレーすべく処
理を実行する(S707)。
(2−k)APC-03ルーチン APC-03ルーチンでは、測定値と80%値の比較(S802)
およびD出力データのデクリメント演算(S803)が行な
われ、これ以外の処理はAPC-02ルーチンと同様である。
つまり、APC-03ルーチンでは、APC-02ルーチンで所望光
量の80%値以上になったD出力データをできるだけ所望
光量80%値に近い状態に収束させるため、S802におい
て、80%値未満になっているか否かをチェックし、80%
値以上であるとき、S803でD出力データをデクリメント
する。このようにしてD出力データは、一旦80%値以上
となった後、80%値未満に減じられるため、極めて80%
に近く、かつ80%値よりわずかに低い値に収束される
(以下、これを80%収束値という)。
一方、APC-03ルーチンにおいても、APC-02ルーチンと
同様、比較演算はD出力データで実行し、その他の発光
値データはDホールドデータにする。
そして、80%収束値が決定すると、粗調用D/Aコンバ
ータ2のデータ値が決定し、APC-04ルーチンへリレーす
る処理を行なう(S807)。なお、粗調用D/Aコンバータ
2のデータ値が決定しても、D出力データに記憶してお
くだけでDホールドデータは以前のままである。つま
り、しきい値用データが「00H」からの立ち上げの場
合、Dホールドデータは所望光量の70%値のままであ
る。
(2−l)APC-04ルーチン 次に、APC-04ルーチンに移ると、D出力データおよび
R出力データをポートP2およびポートP1に出力してレー
ザ駆動電流iLを決定する(S900)。つまり、レーザ光は
所望光量の80%収束値からスタートすることになる。AP
C-04ルーチンにおいても、APC-02ルーチンと同様の処理
を行なう。しかし、このAPC-04ルーチンでは、測定値と
所望光量の100%値(=所望光量)を基準として比較を
行ない(S902)、また微調用D/Aコンバータ3のための
R出力データをインクリメントする演算を行なう(S90
3)。つまり、所望光量の80%までは粗調用D/Aコンバー
タ2のD出力データで立ち上げ、残りの20%は微調用D/
Aコンバータ3のR出力データで立ち上げる。
そして、100%以上に達すると、APC-RDY処理を行なう
(S907)。つまり、APC-RDYとなるとプリント可能にな
り、画像情報によるレーザの点滅が行なわれるようにな
る。そして、FLAG-AフラグをセットしLaserAPCの立ち上
げを終了したことを示すとともに、立ち上げ終了時のD
出力データ、R出力データをそれぞれDホールドデー
タ、Rホールドテータにコピー(格納)し、データ値を
決定する(S908)。
そして、S909においてAPC-05ルーチンに移行し、100
%収束値となるように微調用D/Aコンバータ3のデータ
値が制御される。なお、APC-04ルーチンにおいても、リ
ターンする際は、必ずS910においてRホールドデータに
より微調用D/Aコンバータ3を制御し、またDホールド
データにより粗調用D/Aコンバータ2を制御する。
以上がAPC-START時におけるD出力データが「00H」の
とき(レーザ駆動電流iLが0mAのとき)からのLaserAPC
の立ち上げ方法である。
(2−m)しきい値電流Ithからの立ち上げ 次に、APC-START時、データ値がしきい値電流Ithから
スタートする場合のLaserAPCの立ち上げ方法について説
明する。なお、各ルーチンの動作は上記と同様であり、
説明は省略する。
APC-STARTルーチンによって、APC-01ルーチンがしき
い値電流Ithからスタートするときには、APC-STARTルー
チン後の1回目のメインルーチンによってAPC-01ルーチ
ンがコールされ、そのS600において、D出力データを粗
調用D/Aコンバータ2のためのポートP2に出力すること
により、即時レーザ8が発光することになる。これによ
って、BD信号が発生し、UNBL信号がレベル信号からパル
ス信号になる。したがって、LaserAPCの立ち上げは、始
めからレーザ発光され、これとともにメインルーチンか
らのAPC-TABLEコールもUNBL信号による割込みルーチン
によるAPC-TABLEコール(S304)となる。つまり、APC-0
1ルーチンで、レーザ発光まで徐々に立ち上げていたレ
ーザ駆動電流iLが一気に立ち上がり、その分時間が短縮
されることになる。
以上が本実施例におけるLaserAPCの立ち上げ方法であ
る。なお、本実施例では、LaserAPCの立ち上げを所望光
量の100%値までにしたが、特に限定されるものではな
い。また、LaserAPCの立ち上げをスピードアップするた
め、しきい値電流Ithから立ち上げ方法も説明したが、
所望光量の何%からスタートしてもよいし、また粗調用
のデータおよび微調用のデータを1ステップ毎にアップ
/ダウンさせたが、数ステップ単位でアップ/ダウンし
てもよい。
ただ本実施例によれば、LaserAPCの立ち上げの際、レ
ーザが発光するまではレーザ駆動電流iLをほぼ連続的に
立ち上げ、これがしきい値電流Ithに達してレーザ8が
発光し始めると、ドラム領域外であるUNBL信号がTRUEの
ときにのみLaserAPCの立ち上げていくことになる。した
がって、このLBP中の感光体ドラムに対しては、レーザ
は照射されることなく、所望光量に立ち上げることがで
きるのである。
なお、レーザ駆動電流iLがしきい値電流Ithに達して
からUNBL信号による割込みルーチンに切換わるまでは最
高1ライン分の誤差やあるいはBD発生回路のバラツキに
より合計数ライン分レーザ照射されることになるが、し
きい値付近のレーザ光量であるため、その微少な光量で
は感光体ドラムにトナーが付着しないように設定されて
いるので問題とはならない。
(2−n)UNBLエラー処理 なお、本実施例におけるLaserAPCの立ち上げ方法で
は、UNBL信号が必要不可欠となる。しかし、上述したよ
うにUNBL信号はBD信号と密接な関係があり、BD発生回
路、レーザ、光学系および取付け位置関係等、種々な要
因によりUNBL信号が発生しなかったり、あるいは一度発
生しても途中で発生しなくなってしまう場合がある。し
たがって本実施例では、このようなUNBLエラーに対して
以下のようなエラー処理を行なう。
まず、UNBL信号が正常パルスで入力されてこない場合
のUNBLエラーについて説明する。
このUNBLエラーの原因は、レーザの発光がなされない
場合およびその他の原因がある場合の2通りに大別する
ことができる。前者については後述のレーザ寿命の説明
において述べることとし、ここでは後者のレーザが発光
しているにもかかわらずUNBL信号が正常パルスとならな
い場合について説明する。
上述のように、本実施例においてはレーザ光が所望光
量の70%まで達したときにチェックを行なう(第3図、
S607〜S609)。つまり、レーザ駆動電流iLをAPC-01ルー
チンで立ち上げているにもかかわらず、レーザ自体が発
光不十分である場合には、S604〜S606でレーザ発光不良
(以下、レーザエラーという)と判断されるが、これと
反対にS602においてレーザの発光が所望光量の70%まで
達したと判断された後は、S607においてUNBL-INフラグ
をチェックすることになる。このフラグは、上述のよう
にAPC-START時において「0」にリセットされ、UNBL信
号による割込みルーチンで2回以上確認された後セット
される。つまり、レーザ光が所望光量の70%に達しても
UNBL信号が発生していなければ、レーザ発光がなされて
いるにもかかわらず、UNBL信号自体が正常パルスでない
と判断できる。したがって、S607においてUNBL-INフラ
グを「0」と判断した場合には、UNBLエラーとしてS60
8、S609に進む。S608においては、UNBL-INフラグをセッ
トし、さらにUNBLエラー処理のためのタイマに所定時間
分のデータをセットして起動させる。そして、S609にお
いて、UNBLエラーが生じたということを記憶する。
なおS608において処理した後のUNBLエラー処理は、後
述するUNBL信号による割込みがかからなくなった場合の
UNBLエラー処理と同じとなるため、ここでは説明を省略
する。
また、S609において、UNBLエラーが生じたことを記憶
するだけとしたが、LaserAPC動作を中断してしまっても
よい。ただ、LBPの場合、BDエラーのように、同期不良
が生じ一定期間のみエラーとなってもやがて復帰してBD
故障と判断されずにBDエラーを自動解除することもある
ので、本実施例では、LaserAPC動作を中断することなく
続行できるようなUNBLエラー処理を行なうことにしてい
る。なお、上述のUNBLエラーの判断基準を所望光量の70
%値としたが、特に限定されるものではなく、レーザ光
が発光していることが確認されているにもかかわらず、
UNBL信号がパルス入力されているか否かが判断できれば
よい。
次に、UNBL信号がパルス入力となったにもかかわら
ず、たとえばBDエラーのように、UNBL信号がレベル信号
に戻り、UNBL信号による割込みがかからなくなるUNBLエ
ラー処理について説明する。
このUNBLエラーの場合には、UNBL信号による割込みル
ーチンの実行が既になされているため、上述したS608に
おけるUNBL-INフラグのセットおよびタイマのセット並
びにスタートは実行されている。したがって、UNBL信号
によって割込みルーチンが実行されなくてもタイマによ
って割込みがかかる。さらに、UNBL信号が復帰すれば、
S300においてタイマはリセットされることから、このタ
イマによる割込みはかからなくなり、自動復帰できるよ
うになる。また、割込みルーチンのS305において、タイ
マをセットしてスタートさせておくので、次に割込みが
かかるときには、タイマがタイムアップしたとき、ある
いはUNBL信号によるときのいずれかである。したがっ
て、タイマの設定時間は、少なくともUNBL信号の周期よ
り長くなければならない。つまり、UNBL信号の周期より
短いと、ドラム領域外での立ち上げができなくなってし
まうため、UNBL信号が正常パルスのときは必ずUNBL信号
で割込みルーチンがコールされるようにしなくてはなら
ない。
以上のように、UNBLエラーが発生しても、UNBL信号の
代りにタイマによって割込みルーチンをコールできるよ
うにしたことにより、UNBLエラーによるLaserAPC動作の
中断はなくなる。なお、このUNBLエラー処理はタイマを
用いたが、本実施例でのタイマと同様の働きができれば
よいため、特にタイマに限定されたものではない。
以上が、LaserAPCの立ち上げ中に生じるUNBLエラーに
対する処理である。
次に、LaserAPCが立ち上がり、APC-RDY後に生じるUNB
Lエラー処理について述べる。
まず、APC-RDYとなり、FLAG-Aフラグがセットされる
と、上述のようにAPC-TABLEは第3図(c)の割込みル
ーチン中S304においてコールされず、メインルーチンの
S106でコールされる。つまり、UNBLエラーが生じると、
UNBL信号はレベル信号となり、レーザオンとなるため、
所定時間t以上となり、LaserAPCの処理データも有効と
判断される。したがって、LaserAPC立ち上げ後は、FLAG
-Aフラグがセットされているため、UNBLエラーが生じる
と、連続的にAPC-TABLEがメインルーチンのS106でコー
ルされるため、常にレーザ光量は補正されることにな
る。なお、詳しくは後述するが、LaserAPCの立ち上げ
後、FLAG-Aフラグがリセットされる場合がある。この場
合には、上述したLaserAPCの立ち上げ中のUNBLエラーと
同様、タイマ等の処理によってAPC-TABLEをコールして
レーザ光量を補正する。
次に、使用しているレーザそのものが寿命により劣化
し、レーザ光が所望光量まで立ち上げられなくなった場
合、あるいはレーザそのものが破損してレーザ発光がな
されなくなった場合のレーザエラーについて説明する。
この場合には、一律にレーザ寿命とみなしてLaserAPC動
作を中断し、APC-RESET状態とする。
まず、レーザエラー処理について説明する。
このレーザエラーは、基本的に各D/Aコンバータ2お
よび3によって所望光量を得ることができず、各データ
値がオーバーフローしたときにエラーと判断するもので
ある。つまり、粗調用D/Aコンバータ2については、そ
のデータがオーバーフローするときには、レーザ駆動電
流iLは、約127mA程度になる。したがって、粗調用D/Aコ
ンバータ2で演算するAPC-01〜03の各ルーチンでは、そ
れぞれオーバーフロー/アンダーフローのチェックを実
行し、寿命を判断している(S604、S704、S804)。そし
て、レーザ寿命と判断すると、APC-RESETルーチンをコ
ールしてLaserAPC動作を中断するとともに、レーザ駆動
電流iLも0mAにクリアする。また、微調用D/Aコンバータ
3については、APC-04ルーチンのS904でチェックを行な
う。そして、レーザエラーと判断されると、粗調用D/A
コンバータと同様な処理を行なう。なお、微調用D/Aコ
ンバータ3の場合、LaserAPCが立ち上がってからのAPC-
05ルーチンではエラーチェックを行なわない。それは、
レーザを長時間使用すると熱特性等でレーザ光量もダウ
ンするので、その分微調用D/Aコンバータ3で調整する
必要があり、このときオーバーフローまたはアンダーフ
ローする場合があるが、これはレーザ光量の調整不能で
はないからである。なお、この処理については後述す
る。
一方、APC-04ルーチンにおいては、レーザが最悪の状
態であっても、下式からわかるように、80%収束値から
所望光量までを微調用D/Aコンバータ3によってオーバ
ーフローすることなく立ち上げられるはずなので、レー
ザエラーの検出を行なう。
(4.5mW×20%)/0.1mW/mA=9mA 9mA/0.05mA/ステップ=180(=B4H)ステップ なお、上式の数値については、以下のレーザ寿命予告
処理で説明する。
(2−o)レーザ寿命予告 次に、レーザ寿命予告処理について説明する。
これは、レーザが寿命となると、LBPがいかなる状態
でも中断されてしまうので、中断される前にレーザ寿命
を予告することにより、大きなトラブルを防ぐためのも
のである。
本実施例では、レーザが発光し始める電流(しきい値
電流Ith)のデータ値を記憶するためのメモリ(しきい
値用データメモリ)を有し、レーザが発光し始めたとき
の粗調用D/Aコンバータ2のデータ値を記憶する。その
後粗調用D/Aコンバータ2により80%収束値が決定し、
そして所望光量まで達したことを示すFLAG-Aフラグがセ
ットされた後のD出力デテータメモリのデータ値(80%
収束値)をしきい値用データメモリのデータ値で減算す
る。そして、その差分量によりレーザ寿命予告を判断す
るようになっている。
第3図(c)の割込みルーチンにおけるS308〜S312が
レーザ寿命予告のためのシーケンスである。
まず、電源が投入されると、所定のイニシャルでしき
い値用データメモリを含むRAMはクリアされ「00H」とな
る。
そして、電源投入後最初にLaserAPCが実行される際、
UNBL信号が連続TRUEとなるとき、一度割込みルーチンに
移行する。そして、S301からS308に移るが、この段階で
D出力データは「00H」であることから、実質的には何
も行なわれない状態でS309からS302へと移っていく。そ
して、LaserAPCの立ち上げが始まると、やがてレーザが
発光し始め、再びUNBL信号によって割込みルーチンがコ
ールされる。そうすると、S301からS308に移り、レーザ
が発光し始めたときのD出力データのデータ値(そのレ
ーザのしきい値電流Ithのデータ値)がしきい値用デー
タメモリにストアされ、このとき以降電源がオフされる
までラッチされる。つまり本実施例においては、電源投
入後、最初に得たレーザしきい値電流Ithのデータ値を
しきい値用データメモリに記憶することになる。なお、
UNBLエラーおよびレーザエラーの発生時に、このしきい
値用データメモリを「00H」にクリアしてもよい。ま
た、必ずしも電源投入後のデータをストアしなくともよ
い。
次に、S308において、しきい値用データが決定した
ら、LaserAPCの立ち上げを終了したことを示すFLAG-Aフ
ラグをチェックする(S309)。なお、FLAG-Aフラグがセ
ットされるまではS302に移行する。そして、FLAG-Aフラ
グがセットされると、S309からS310に移り、寿命予告の
ための演算を実行する。この演算は、D出力データの内
容からしきい値用データの内容を減算するものである。
つまり、FLAG-AフラグがセットされるとD出力データは
80%収束値となっているので、(80%収束値)−(しき
い値電流)の演算がなされることになる。そして、S311
においてその差分電流データ値が予告データ値以上とな
ったか否かをチェックする。この結果、S312でレーザ寿
命予告として表示したりあるいは警告したりする等の寿
命予告警告処理を実行するか否かが決定され、S302に戻
る。なお、このレーザ寿命の判断は、LaserAPCが立ち上
がれば常にUNBL信号が発生している限り実行されるた
め、その度最新の80%収束値で結果が得られるのでレー
ザが徐々に劣化してきても常に検出することができる。
次に、レーザ寿命と判断される差分電流値の設定方法
について説明する。
第5図は、半導体レーザの特性を示す模式図である。
通常、半導体レーザは、第5図中実線に示すような電
流−光量特性(以下、i−Lカーブという)を有してい
る。レーザが発光し始める電流値(しきい値電流Ith
は、20〜60mA程度であり、またスロープ効率ηはレーザ
光量と電流比(i−Lカーブの傾き)であり、0.1〜0.6
mW/mA程度である。
また、通常は、しきい値電流Ithは、40mA位であり、
スロープ効率ηは、0.3mW/mA位を中心に前後している。
そして、レーザが劣化してくると、i−Lカーブは、第
5図中点線で示すようにしきい値電流Ithは増加し、ス
ロープ効率ηは低下してくる。つまり、同一光量を得る
ためには、より多くの電流を通電しなくてはならなくな
る。そして、レーザの状態が徐々に悪化していき、やが
て所定光量が得られなくなり、さらに発光しなくなって
しまう。
そこで、本実施例では、スロープ効率ηが、所定値以
下に低下したとき寿命予告を判断する。そしてこの値は
以下のように算出される。
(A)レーザの所望光量…熱特性10%を考慮すると、定
格5mWに対して最大で、 5mW×0.9=4.5mW (B)80%収束値としきい値電流とで計算する。したが
って、80%収束値の最大値は、 4.5mW×0.8=3.6mW (C)スロープ効率の最小値よりしきい値電流の値以
降、80%収束値までの差分電流の上限は最大でも、 3.6mW×0.1mW/mA=36mA (D)粗調用D/Aコンバータのデータ値に換算すると1
ステップ当り0.5mA/ステップであることから、 36mA/0.5mA/ステップ=72(=48H)ステップ したがって、本プログラム中で判断する差分電流値
は、36mA以上で、粗調用D/Aコンバータのデータ値レベ
ルの設定値は48H以上となる。つまり、(A)(B)
(C)での減算の結果48H以上であれば、(A)(B)
(D)でレーザ寿命予告と判断する。なお、この寿命予
告設定値にマージンを上乗せして、たとえば50H、60H
としてもよい。つまり、48Hを寿命予告の目安として処
理できればよいので具体的にその設定値に対して固定的
な限定はない。
また、スロープ効率が最大のものでも (3.6mW/0.6mW/mA)/0.5mA/ステップ=12(=0CH)ステ
ップ となるが、劣化具合が進めばやがて0.1mW/mAのスロープ
効率での値も下回ってくるので、設定値をレーザ毎に換
える必要はない。もちろんレーザ毎に設定値を換えても
かまわない。
ただし、仮に寿命予告となっても、スロープ効率が低
下するだけで、所望光量が得られなくなる理由とはなら
ない。ただ、劣化は徐々に加速されてくるため、寿命予
告のときにレーザを交換すれば、レーザ故障によるトラ
ブルは避けられる。
なお、本実施例では、80%収束値としきい値電流との
差分電流で寿命予告を得たが、差分電流であれば特にど
このポイントであってもよい。
また、以上のようなUNBLエラー、レーザエラーおよび
寿命、レーザ寿命予告等については、この後のLaserAPC
動作中でも引き続き行なわれるようになっている。
(2−p)APC-RDY後の動作 次に、APC-RDY後のLaserAPC動作について説明する。
上述のようにAPC-04ルーチンによって所望光量まで達
し、APC-RDYになると、APC-05ルーチンにリレーされ
る。そして、このAPC-05ルーチンでは、常に所望光量に
なるように、微調用D/Aコンバータ3のデータ値をレー
ザの変動に応じてインクリメントまたはデクリメントし
て調整する(この調整値のことを以下100%収束値とい
う)。つまり、APC-05ルーチンでは、所望光量を維持す
るために、100%収束値になるように微調用のデータ値
を補正する。また、この100%収束値の補正は、画像信
号が所定時間t以上連続されたとき、あるいはUNBL信号
がTRUEのときにAPC-TABLEがコールされ実行されること
から、LaserAPCの実行時にあえてレーザオンしなくても
済むものである。
なお、微調用D/Aコンバータ3が、100%収束値を維持
するために比較演算を実行している際、たとえば長時間
LaserAPCを行なうと、レーザ自身の自己発熱によって、
上記i−Lカーブがドリフトし、レーザ光量が徐々に低
下してくる。その結果、レーザ駆動電流iLを増加させる
ことになるが、その自己発熱による光量ダウンが10%、
20%となってくると、微調用D/Aコンバータ3だけでは
対応できなくなる。このため、このような場合には、粗
調用D/Aコンバータ2を含めた再補正を行なう必要があ
る。
(2−q)桁上がり/下がり処理 そこで、ここではAPC-05ルーチンの説明に先立ち、微
調用D/Aコンバータ3のデータ値がオーバーフローまた
はアンダーフローしたときの粗調用D/Aコンバータ2を
含めた補正処理について説明する。なお、この処理を以
下微調用D/Aコンバータ3の桁上がり/下がり処理とい
う。
APC-05ルーチンにおいても、比較演算を実行するのは
R出力データである。そして、APC-05ルーチンを終了す
るときに、微調用D/Aコンバータ3にRホールドデータ
を出力する。ただ、比較演算後、R出力データをRホー
ルドデータに移行するか否かになる。そして、比較演算
後、R出力データのデータ値が「00H」になったか否か
を判断し、桁上がり/下がり処理実行の判断をする。
仮に桁上がり/下がり未実行と判断すれば、引き続き
APC-05ルーチンを実行し続ける。しかし、桁上がり/下
がり(オーバーフロー/アンダーフロー)と判断される
と、FLAG-Aフラグを「0」にリセットし、TABLE-NOを
「02H」としてAPC-02ルーチンを指示し、これにリレー
する。このときの粗調用D/Aコンバータ2のデータ値
は、APC-04ルーチンでストアされる80%収束値であり、
また微調用D/Aコンバータ3のデータ値は、R出力デー
タで桁上がり/下がりする前のRホールドデータであ
る。なお、R出力データは、演算の結果判断されるた
め、「00H」であり、Rホールドデータは、R出力デー
タの演算前の状態であることから「FFH」あるいは「0
1H」となっているはずである。
次に、これらR出力データ、Rホールドデータ、D出
力データ、Dホールドデータの使い方を説明しながら桁
上がり/下がり処理を説明する。
まず、APC-STARTルーチンにおいて、R出力データ、
D出力データは「00H」にクリアされる。また、Dホー
ルドデータは何もされず、D出力データメモリにはしき
い値用データがロードされる。
そして、APC-01ルーチンでは、レーザ8が発光するま
ではほぼ連続的に、レーザ8が発光し始めればUNBL信号
周期でUNBL信号がTRUEの期間中に、D出力データのみで
粗調用D/Aコンバータ2を所望の光量になるまで立ち上
げる。一方、R出力データおよびRホールドデータ、D
ホールドデータは何も行なわれないが、APC-01ルーチン
からAPC-02ルーチンへリレーされる際、APC-01ルーチン
でD出力データメモリのデータ値をDホールドデータメ
モリにロードする。したがって、R出力データ=Rホー
ルドデータ=00H、D出力データ=Dホールドデータ=
所望光量の70%値のデータとなる。
次に、APC-02ルーチン実行中は、R出力データとD出
力データで決定するレーザ駆動電流iLでレーザ8は発光
し、これを比較することになる。そして、D出力データ
をインクリメント演算しながら、所望光量の80%以上に
なるまでAPC-02ルーチンをUNBL信号のTRUE期間に実行す
る。そして、APC-02ルーチンの実行を終わるとき、Rホ
ールドデータ、Dホールドデータで決定するレーザ駆動
電流iLに切換わる。つまり、ラスタスキャンするレーザ
光が、ドラム領域中は、Rホールドデータ、Dホールド
データによって、またドラム領域外のUNBL信号のTRUE期
間中は、R出力データ、D出力データによって決定され
るレーザ駆動電流iLでレーザが発光する。なお、このAP
C-02ルーチンでは、RホールドデータもDホールドデー
タも何もせずにAPC-02ルーチンに入ってきたときの状態
を保持する。
次に、APC-02ルーチンでの条件が満足されると、APC-
03ルーチンへとリレーされる。APC-03ルーチンでは、D
出力データのデータ値条件は異なるが、APC-02ルーチン
と同様である。
次に、APC-04ルーチンでは、UNBL信号のTRUE期間中に
APC-04ルーチンを実行し、ドラム領域中ではRホールド
データ、Dホールドデータでレーザ光量を決定する。ま
た、APC-04ルーチン実行中では、R出力データ、D出力
データでレーザを発光させ、R出力データをインクリメ
ント演算しながら、所望光量に立ち上げていく。そし
て、APC-04ルーチンでの条件を満足すると、APC-05ルー
チンにリレーされるが、このときD出力データメモリの
データ値をDホールドデータメモリへ、R出力データメ
モリのデータ値をRホールドデータメモリへそれぞれロ
ードする。したがって、APC-02〜APC-04ルーチンがAPC-
TABLEでコールされている間、ドラム領域でのレーザ光
量は、APC-04ルーチンの完了とともに更新される。
したがって、APC-05ルーチンでオーバーフロー/アン
ダーフローが起これば、桁上がり/下がり処理として、
オーバーフロー/アンダーフローする直前のデータ値を
Rホールドデータ、Dホールドデータにストアする。そ
して、APC-02ルーチンに戻り、レーザ光量を再度設定し
直す。しかし、APC-02〜APC-04ルーチンにおいては、R
ホールドデータもDホールドデータも何もしないでD出
力データとR出力データで所望光量まで立ち上げる。そ
して立ち上がると、DホールドデータおよびRホールド
データは更新され、APC-05ルーチンへリレーされ100%
収束値を保護するための補正が実行される。
一方、APC-TABLEのコールタイミングは、桁上がり/
下がり処理時、FLAG-Aフラグが「0」にリセットされる
ため、割込みルーチンによってコールされ、APC-02〜AP
C-04ルーチンでの再立ち上げはUNBL信号のTRUE期間のみ
になされ、再立ち上げ終了時、APC-04ルーチンでFLAG-A
フラグが「1」にセットされると、再びメインルーチン
によってコールされるようになる。
以上により、APC-05ルーチンにおいて、微調用D/Aコ
ンバータ3によって100%収束値補正を実行中に、デー
タ値がオーバーフロー/アンダーフローして補正不可能
になった場合、レーザ光をラスタスキャンする期間中の
ドラム領域中(画像印字領域中)は、桁上がり/下がり
以前の最終データ値をラッチし、レーザ光が再度立ち上
がってくるまで、そのデータ値(Rホールドデータおよ
びDホールドデータ)で決定するレーザ駆動電流iLによ
ってレーザを発光可能にし、印字可能にする。そして、
レーザ光をラスタスキャンする間のドラム領域外(UNBL
信号がTRUE期間中)は、D出力データおよびR出力デー
タを用いて、80%収束値またはこれに伴なう所望光量に
対するデータ値を再設定し直し、レーザ光を再度立ち上
げ直す。つまり、微調用データがオーバーフロー/アン
ダーフローするときには、以前に決定した80%収束値の
データでは、実際の所望光量の80%値よりずれてしまっ
ているため、再設定し直すことで、100%収束値補正が
できるようになる。
このように、桁上がり/下がり処理を実行できるよう
にすることにより、微調用D/Aコンバータ3による100%
収束値がその補正が不能となった場合でも、その再設定
を実行するのに印字動作を中断することなしに非印字領
域(ドラム領域外)で再設定を行なうことができる。し
たがって、本実施例のLaserAPCであれば、100%収束値
のための光量制御は半永久的、すなわちレーザ寿命とな
るまで可能であるため、印字領域において所定光量を連
続的に維持できることになる。
なお、再設定中にラッチ出力されるレーザ光量のドリ
フトは、ごく短時間であることから、特に問題とはなら
ない。なぜならば、ほぼ80%近くからの立ち上げなので
粗調用D/Aコンバータ2では、数ステップで設定でき、
また残りの20%の光量の立ち上げも、微調用D/Aコンバ
ータ3で、せいぜい180ステップ位、合計で200ステップ
弱で足りる。そしてこれを、1UNBL信号(1ライン)に
1回ずつ1ステップ毎にアップしていくことから、200
ライン分で終了できる。
したがって、240dpiの解像度のLBPであっても、20mm
程度で終了することになり、この時間は低速LBPでも1
秒以内であるため、熱的ドリフトの影響はほとんどない
ことになる。
(2−r)APC-05ルーチン 次に、APC-05ルーチンについて説明する。この実施例
のAPC-05ルーチンは、レーザ光量を所望光量より僅かに
上のレベル(以下、このレベルを100%収束値という)
に保つように制御するものである。
このAPC-05ルーチンがAPC-TABLEコールによって指示
されると、まずR出力データとRホールドデータとを比
較し(S1000)、等しければ比較演算なしということでS
1012へ進む。なお、粗調用D/Aコンバータ2へのデータ
出力であるポートP2には、APC-04ルーチンでDホールド
データ(80%収束値)が出力されている。また、このAP
C-05ルーチンでは、粗調用D/Aコンバータ2のためのD
ホールドデータおよびD出力データはそのままである。
次に、RホールドデータをポートP2に出力することに
より(S1001)、DホールドデータとR出力データで決
定するレーザ駆動電流iLによってレーザ8を点灯したと
きのフィードバック電圧をA/D変換し(S1002)、所望光
量データと比較する(S1003)。その結果100%値未満な
らR出力データをインクリメントし(S1004)、反対に1
00%値以上ならR出力データをデクリメントする(S100
5)。そして、この演算結果によりオーバーフロー/ア
ンダーフローをチェックする(S1006)。
ここで仮に演算結果が「00H」となっていたら、FLAG-
Aフラグをリセットし(S1010)、APC-02ルーチンにリレ
ーするようにして(S1011)、微調用D/Aコンバータ3の
ためのポートP1にRホールドデータを出力し(S100
9)、リターンする。そうすると、次のAPC-TABLEコール
から、上述のように桁上がり/下がり処理を実行し始め
る。一方、S1006において、「00H」でないと判断した場
合には、S1007に進み、ポートP4入力をチェックするこ
とにより、このAPC-05ルーチンに入ってから現時点まで
の間、レーザオンが連続だったか否かを判断し、比較演
算の有効/無効を判断する。そして、無効と判断する
と、RホールドデータをR出力データメモリにロード
し、R出力データ結果をキャンセルし(S1008)、微調
用D/Aコンバータ3のデータ値をRホールドデータとし
てリターンする(S1009)。一方、有効と判断すると、
R出力データは上記比較演算結果の内容のまま微調用D/
Aコンバータ3のデータ値をRホールドデータとしてリ
ターンする(S1009)。
また、S1000において、R出力データとRホールドデ
ータとが等しくないと判断した場合には、更新されてい
ない比較演算データ結果が存在するということで、現行
のレーザ光量を決定しているRホールドデータと比較演
算後のデータであるR出力データとの大小関係を比較す
る(S1012)。その結果、R出力データの方が大きい場
合には、比較演算の結果Rホールドデータをインクリメ
ントしたと判断する。つまり、現行のレーザ光量は、所
望光量に比べ低下していると判断されるということで、
UNBL信号が入力されるまで(S1013)、UNBL信号時、デ
ータをR出力データでの値に更新し(S1014)、微調用D
/Aコンバータ3のためのポートP1に出力する(S100
9)。一方、R出力データの方が小さい場合(S1012)、
比較演算の結果、Rホールドデータの値をディクリメン
トしたと判断する。つまり、現行のレーザ光量は、所望
光量に比べ高いレベルにあると判断されることにより、
UNBL信号が入力されるまでS1009においてRホールドデ
ータでのデータラッチを続け(S1015)、UNBL信号が入
力されると、R出力データを微調用D/Aコンバータ3の
ためのポートP1に出力し(S1016)、Dホールドデータ
とR出力データで決定されるレーザ光量を比較測定する
(S1017、S1018)。その結果、所望光量未満(100%未
満)だったら、現行のレーザ光量を決定しているRホー
ルドデータでは、所望光量よりも高いレベルであるが、
1ステップダウンしたR出力データでは、所望光量より
低いレベルとなると判断される。つまり、これは100%
収束値であると判断され、R出力データをキャンセルす
るため、RホールドデータをR出力データにロードし
(S1019)、次のラインのUNBL信号まで現行の光量デー
タであるRホールドデータを続行してラッチする(S100
9)。逆に、S1017、S1018での比較測定の結果、所望光
量以上(100%以上)であったら、現行のレーザ光量を
決定しているRホールドデータでは、所望光量より高い
レベルで、さらに1ステップダウンしたR出力データで
も所望光量より高いレベルと判断される。つまりRホー
ルドデータでは、所望光量よりも少なくても1ステップ
減じても高い光量であると判断されるため、Rホールド
データをR出力データの値に更新し、次のラインのUNBL
信号までラッチする(S1020)。なお、レーザ光量が数
ラインで急激にアップしたりダウンしたりすることは、
レーザ故障等のエラーモード以外ではあり得ないため、
第6図に示すように100%収束値で安定し、光量制御さ
れる。
以上のように本実施例では、100%収束値は、所定時
間t以上連続してレーザオンとなり、比較演算結果が有
効となれば、次のUNBL信号で比較演算でのデータ値(R
出力データ内容)で比較測定を実行する。その結果、比
較演算データ(R出力データ)に更新するか、以前のデ
ータ(Rホールドデータ)のまま続行するかを決める。
これによって、ライン周期でデータがラッチされたり、
更新されたりしながら所望光量の少し上のレベル(100
%収束値)でレーザ光量が落着くことになる。そして、
通常、レーザ光がドリフトしなければ第6図(1)に示
すようになる。また、熱的ドリフトによって低下しても
第6図(2)のように補正される。さらに、仮に所望光
量に対して大きくずれたとしても第6図(3)または
(4)にように、数ラインで補正され、100%収束値に
なる。なお、通常、熱的ドリフトによる光量ダウンの時
間は、この100%収束値補正の時間より充分遅いため、
第6図(1)または(2)で示す動作だけで、充分補正
ができる。つまり、長時間によるレーザ光のドリフト
も、短時間周期で少しずつ補正することになる。
次に、本実施例では、所定時間t以上の画像信号によ
るレーザオンがなくても、必ず1ラインに1回のUNBL信
号で比較演算がなされる。しかし、この場合の比較測定
は次のUNBL信号で実行されるため、2ラインで微調用D/
Aコンバータ3の1ステップ分の補正がなされることに
なるが、上述した画像信号中に比較演算がなされてUNBL
信号で比較測定される場合に比べても、100%収束値補
正を実施する上で熱的ドリフト等が生じても何ら問題と
まるものではない。
以上のように、本実施例では、LaserAPCのためにあえ
てレーザオンしなくても、ドラム領域外のUNBL信号もし
くはドラム領域中の画像書込み信号によるレーザオンに
より光量の安定化を図ることができる。そして、この光
量安定化手段は、UNBL信号で所望光量まで立上げ、所望
光量を維持するために、前ラインで実行した比較演算結
果を、そのラインのUNBL信号で再び比較測定し、更新す
るか否かを決める。これによって1ライン周期もしくは
数ライン周期で100%収束値に収束する。そして、これ
を常に繰返し制御する。
一方、レーザエラーによる寿命判断または寿命予告判
断、あるいはUNBLエラー判断等、各種エラー判断処理を
実行し、LaserAPC動作を不能とならないようにしたり、
微調用D/Aコンバータ3の桁上がり/下がり処理によっ
て、LaserAPCの光量安定化補正が実行できる。
なお、本実施例では、比較演算によるデータ(R出力
データ内容)が比較演算前のデータ(Rホールドデー
タ)よりも大きい場合、所望光量ダウンということで比
較測定せずにデータを更新していた。しかし、比較演算
でのデータの大小に関係なく、一律比較測定を実施し、
データの更新を行なうか否かを判断してもよい。
(3)他の実施例 (3−a)第2の実施例 以上の実施例では、画像信号であっても、所定時間t
以上連続レーザオンが保持されるとき、A/D変換による
測定を行なうものであったが、この第2実施例は、これ
を禁止し、NUBL信号のときにのみ、LaserAPCによる100
%収束値補正を実行するようにしたものである。これに
よって、第1図(a)に示すD型フリップフロップ10が
不要となり、コストダウンを図り得るとともに、制御プ
ログラムも比較的簡略化することができる。
第7図〜第12図は、UNBL信号でのみAPC-TABLEがコー
ルされるようにした実施例の具体例を示すフローチャー
トである。
そして、この第7図〜第12図に示すフローチャート
は、上記第3図に示すフローチャートの変更部分を示し
ており、その他の部分は共通している。すなわち、第7
図は第3図(a)に、第8図が第3図(c)に、第9図
が第3図(d)に、第10図が第3図(e)に、第11図が
第3図(j)に、第12図が第3図(k)に、それぞれ対
応している。
第7図のメインルーチンでは、フリップフロップ10に
関連する制御がなくなり、APC-RESETに関連する制御の
みとなる。また、LaserAPCの立上げも、100%収束値補
正も、ともにUNBL信号のみによるAPC-TABLEコールとな
るので、LaserAPCの立上げ中か否かを区別するFLAG-Aフ
ラグが不要となり、第3図(d)のAPC-RESETルーチ
ン、第3図(e)のAPC-STARTルーチン、第3図(j)
のAPC-04ルーチンもそれぞれ第9図〜第11図に示すよう
に、FLAG-Aフラグのセット/リセットの動作がなくな
る。
したがって、LaserAPCの立上げは、UNBL信号による割
込みルーチンが発生するまでは、メインルーチン(第7
図)のT110において、UNBL-INフラグ=0と判断するこ
とによりAPC-TABLEをコールする(T111)。そして、UNB
L信号が正常なパルスになると、割込みルーチンによっ
てUNBL-INフラグがセットされ、これ以降メインルーチ
ンのT111におけるAPC-TABLEのコールはなくなり、UNBL
信号のみによるAPC-TABLEのコールがなされることにな
る。
なお、第1の実施例で述べたUNBLエラー、レーザ寿命
および寿命予告、微調用D/Aコンバータ3の桁上がり/
下がり等の制御はこの第2の実施例でも同様に実行され
る。
次に、第12図を用いて、LaserAPCの100%収束値補正
について説明する。
APC-04ルーチンからAPC-05ルーチンへリレーされる時
点で、R出力データをRホールドデータへロードする。
そして、次のUNBL信号で、APC-05ルーチンに入る。そう
すると1回目は、T1000より、T1001、T1002、T1003、T1
004またはT1005、T1006と進み、現状のレーザ光量を測
定して比較演算し、R出力データにその結果のデータ値
を記憶しておく。そして、比較演算後のデータ値がオー
バーフロー/アンダーフローか否かをチェックし(T100
6)、T1009を通ってリターンする。次に再び、UNBL信号
によって2回目のコールがされると、T1000からT1012に
移り、1回目の結果より、現状パワーが低下しているか
否かを判断する。仮に低下している場合には、R出力デ
ータ値の方が大きくなっているので、T1014に進み、逆
に現状パワーが低下していなければT1016へ進み、1回
目の比較演算データ値で測定比較する。
つまり、本実施例では、UNBL信号によって100%収束
値補正を行なうのであり、その方法は、奇数回目のUNBL
信号で現状のレーザ光量を測定し、その結果を所望光量
と比較演算し、その補正値を算出する。そして、R出力
データメモリに記憶しておき、次に偶数回目のUNBL信号
で、R出力データメモリのデータ値でレーザ光量を測定
する。
そして、その結果を所望光量と比較し、レーザ光量を
現状のままでいくかそれともR出力データの値に更新す
るかを決定する。
以上のように、この実施例においては、UNBL信号周期
でUNBL信号入力時に補正を実行するようになり、2ライ
ンで1ステップ分のLaserAPC補正を行なう。
なお、この実施例では、UNBL信号によって補正が実行
されるため、レーザオンは連続的であり、かつUNBL信号
がTRUEの状態でAPC-05ルーチンをリターンするため、測
定によるデータ値の有効/無効判断は不要となる。
また、この実施例においても、比較演算におけるデー
タの大小に関係なく、一律に比較測定を実行し、データ
の更新を行なうか否かを判断してもよい。
(3−b)第3の実施例 ここでは、第1実施例で述べたLaserAPCによる100%
収束値補正の第3実施例を説明する。
この実施例では、1ライン中に測定するレーザ光量の
誤測定防止等のため、複数回光量の測定を行ない、これ
らの結果に基づいて次のUNBL信号時に再度測定すべきR
出力データを決定するものである。
第13図は、本実施例の具体的な制御を示すフローチャ
ートである。
LaserAPCが立上がり、APC-05ルーチンがコールされる
と、UNBL信号によるコールか否かを判断する(U110
0)。仮にUNBL信号でなければ、上記第1実施例と同様
に、U1001〜U1009を実行しリターンする。つまり、U100
1で現状のレーザ光量のためのRホールドデータをポー
トP1に出力し、レーザを発行させる。そして、U1002に
おいて、A/D変換を実行し、現状でのレーザ光量を測定
する。その後、ポートP4の入力によってA/D変換データ
の有効/無効のチェックを行ない(U1007)、仮に、無
効であればU1009へスキップして何もせずにリターンす
る。逆に有効と判断すると、U1003へ移り、後は上記第
1実施例にようにU1006まで移行し、さらに微調用D/Aコ
ンバータ3のデータ桁上がり/下がり判断後、U1009へ
移りリターンする。そして、UNBL信号によってこのAPC-
05ルーチンまで、U1001〜U1009を実行する。
これにより、R出力データメモリの内容は以下に述べ
るようになる。まず、UNBL信号入力後は、R出力データ
=Rホールドデータとなっている。そして、次のUNBL信
号までにA/D変換データが有効となる回数が、たとえば
0回、3回、5回等、数回生じると、R出力データは、
仮に現状レーザ光量が大きければ、すべてインクリメン
トされるため、R出力データ>Rホールドデータとな
る。また仮に、現状レーザ光量が低下すればすべてディ
クリメントされ、R出力データ<Rホールドデータとな
る。また、仮に現状レーザ光量がほぼ所望光量ならば、
インクリメントまたはディクリメントされ、R出力デー
タ≧RホールドデータもしくはR出力データ<Rホール
ドデータとなる。
以上のように複数回現状のレーザ光量が測定されるた
め、仮に1回くらい電源ノイズ等でA/D変換の誤変換を
行なっても、上述したR出力データとRホールドデータ
の関係は保たれる。
次に、UNBL信号によって、APC-05ルーチンがコールさ
れると、U1100によりU1000へ移る。U1000では、複数回
測定したにもかかわらず、R出力データ=Rホールドデ
ータならば、現状のレーザ光量≒所望光量と判断できる
ので何もせずにリターンする。
そして、U1000からU1012へ移ると、R出力データとR
ホールドデータとの大小関係とを比較し、現状のレーザ
光量が低下しているか或は大きくなっているのかを判断
する。そして、R出力データ>Rホールドデータなら
ば、現状レーザ光量は低下していると判断し、U1101に
進む。逆に、R出力データ<Rホールドデータならば、
現状レーザ光量は増加していると判断し、U1103に進
む。なお、本レーザ光量の100%収束値は、所望光量の
わずかに上のレベルで収束させるため、レーザ光量が低
下している場合は、再度測定しなくても無条件に微調用
D/Aコンバータのデータをインクリメントすればよい。
また仮に、所望光量のわずかに下のレベルで収束させる
のであれば、レーザ光量が増大している場合は、再度測
定しなくても無条件に微調用D/Aコンバータ3のデータ
をディクリメントするようにすればよい。
一方、レーザ光量が低下しても増大しても、データを
変換し再度測定するように処理してもよいことは言うま
でもない。
次に、U1101に移ると、現状の微調用D/Aコンバータ3
のデータをインクリメントし、その値をそれぞれR出力
データメモリ、Rホールドデータメモリにロードし(U1
102)、データを更新してU1009へ移りリターンする。ま
た、U1012からU1013に移ると、現状の微調用D/Aコンバ
ータ3のデータをRホールドデータメモリに残し、かつ
R出力データは、現状の微調用D/Aコンバータ3のデー
タから1つディクリメントしたデータ値を入れ(U110
3、U1104)、U1016へ移る。その後は、第1実施例と同
様に、R出力データで決定するレーザ光量を再度測定
し、所望光量(100%値)と比較し、データの更新を実
行するか否かを決め、U1009へ移りリターンする。
したがって、本実施例では、1ライン中に複数回現状
レーザ光量を測定し、有効となった場合のデータ値で所
望光量と比較し、得られた複数の比較結果を元に再度測
定比較するレーザ光量のためのデータを作る。そして、
レーザ光量のための微調用D/Aコンバータ3のデータを
更新するか否かを決定する。
なお、現状の測定データを平均化する場合、余りを切
捨ててライン毎の平均をとってもよいし余りを次のライ
ンに持込んでもよい。つまり、 (R出力データ−Rホールドデータ)÷サンプル数=+
6/8回=±0…6 となった場合、持越す場合は以下のようにすればよい。
(持越しデータ+現ラインデータ)÷サンプル数 (+0+6)/8=±0…6 (nライン) (+6+3)/5=+1…4 (n+1ライン) (+4−6)/6=±0…−2 (n+2ライン) また、上述の例のように、多数決によってデータを作
る代りに、加減算したり平均化したりしてデータを作っ
てもよい。つまり、複数回得た測定結果によって再度測
定するレーザ光量のためのデータを作り出すものであれ
ばよい。
(3−c)第4の実施例 ここでは、上記APC-05ルーチンの第4実施例について
説明する。
この実施例は、紙間隔中か否かでLaserAPCによる100
%収束値補正の実行の有無を制御するものであり、具体
例を第14図(a)、(b)に示す。
第14図(a)は、紙間隔中にのみ第1実施例に示す10
0%収束値補正を実行し、非実行中はRホールドデータ
によるデータでレーザ光量をホールドするように制御す
るものである。なお、紙間隔中にAPC-05ルーチンがコー
ルされるときには、実質上UNBL信号時のみになるので、
第2実施例を基本に説明する。なお、本実施例はこれに
限定されるものではない。
第14図(a)において、APC-05ルーチンがコールされ
ると、CPU1が紙間隔信号をチェックし、紙間隔中か否か
を判断する(V1200)。そして、紙間隔中ならV1000に移
り、以下第2実施例で述べたように、LaserAPCの100%
収束値補正が実行される。逆に、V1200で紙間隔中でな
いと判断されると、V1009へ移り、リターンする。つま
り、LaserAPCの100%収束値補正は実行されなくなる。
したがって、紙間隔中に決定したデータがホールドされ
るため、レーザ光量を決定する粗調用D/Aコンバータ2
および微調用D/Aコンバータ3の値は不変となる。
以上により、レーザ駆動電流iLは、紙間隔中にのみデ
ータが更新される。そして、紙間隔中以外は、紙間隔中
に決定したデータで記憶保持されレーザが点灯される。
一方、第14図(b)は、紙間隔となると、一度LaserA
PCを80%収束値から立上げ直すように制御し、後は第1
実施例と同じ制御を実行するようにしたものである。な
お、この立上げ値は80%に限らず、たとえば0%からで
も50%からでもよいが、紙間隔中にBD信号を得るために
はBD信号を検出することができるレーザ光量から立上げ
直す必要がある。
第14図(b)においては、APC-05ルーチンがコールさ
れると、紙間隔信号をチェックする(W1200)。そし
て、紙間隔中でないと判断すると、FLAG-Dフラグをリセ
ットし(W1201)、W1000に移る。以下は第1実施例で示
す100%収束値補正が実行される。
逆に、紙間隔中であると判断すると、FLAG-Dフラグを
チェックする(W1202)。そして、このフラグが「0」
ならFLAG-Dフラグをセットする(W1203)。また、一度F
LAG-Dフラグがセットされていれば(W1203)、W1000へ
スキップする。つまり、FLAG-Dフラグによって紙間隔中
に入ったとき、一度だけW1203からW1010へスキップする
ようになる。これにより、W1010、W1011により、微調用
D/Aコンバータ3の桁上がり/下がり処理と同じ実行が
一度なされるようになる。
以上により、紙間隔に入ると一度だけLaserAPCを80%
収束値から立上げ直し、後は第1実施例のように、100
%収束値補正を実行するようになる。
なお、第14図(b)の実施例において、第14図(c)
に示すように、紙間隔信号を割込みにして実行するよう
にしてもよい。すなわち第14図(c)では、第15図に示
す紙間隔割込みルーチンが追加されるだけで、後は第1
の実施例と同じである。なおこの割込みは紙間隔信号の
前縁でコールされるため、第14図(c)に示す方法にお
いても、第14図(b)に示す方法と同じ効果が得られ
る。
また、本発明の具体的態様としては、上述のような実
施例に限定されず、さらに変形が可能である。
たとえば、単一のレーザでなく複数のレーザを用いた
システムに応用することも可能であり、さらに他の発光
素子による記録装置や光通信装置等の光量制御に応用す
ることも可能である。また、上述した各実施例の構成を
組合せたものであってもよい。
[発明の効果] 本願発明によれば、光源から発生される光ビームの光
量をモニタし、このモニタ値に応じた駆動電流を上記光
源に供給することによって光源から発生される光ビーム
の光量安定化を図る画像形成装置において、画像形成時
に光ビームの強度をモニタし、補正データを演算してお
き、画像領域外で補正データへの書き換えの適否を判断
することによって、光量を大きく変化させることなく迅
速に所望光量に収束させることが可能になるという効果
を奏する。
また、本発明は、画像領域走査時に、画像形成用以外
の目的で光源を発光させる必要がないので、画像領域が
無駄に露光されることによる紙や装置等の汚れを防止す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明の第1実施例によるLBPの基本
回路を示す回路図である。 第1図(b)は、上記基本回路の変形例を示す回路図で
ある。 第2図は、上記第1実施例による光量制御動作の概要を
示す模式図である。 第3図(a)は、上記第1実施例の具体的動作における
メインルーチンを示すフローチャートである。 第3図(b)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-TABLEのコールルーチンを示すフローチャートであ
る。 第3図(c)は、上記第1実施例の具体的動作における
割込みルーチンを示すフローチャートである。 第3図(d)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-RESETルーチンを示すフローチャートである。 第3図(e)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-STARTルーチンを示すフローチャートである。 第3図(f)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-NOPルーチンを示すフローチャートである。 第3図(g)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-01ルーチンを示すフローチャートである。 第3図(h)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-02ルーチンを示すフローチャートである。 第3図(i)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-03ルーチンを示すフローチャートである。 第3図(j)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-04ルーチンを示すフローチャートである。 第3図(k)は、上記第1実施例の具体的動作における
APC-05ルーチンを示すフローチャートである。 第4図は、上記第1実施例における連続レーザオンの検
出動作を示すタイムチャートである。 第5図は、一般的レーザのi−L特性を示す模式図であ
る。 第6図は、上記第1実施例においてレーザ光量が100%
収束値に収束する状態を説明する模式図である。 第7図は、本発明の第2実施例によるメインルーチンを
示すフローチャートである。 第8図は、上記第2実施例による割込みルーチンを示す
フローチャートである。 第9図は、上記第2実施例によるAPC-RESETルーチンを
示すフローチャートである。 第10図は、上記第2実施例によるAPC-STARTルーチンを
示すフローチャートである。 第11図は、上記第2実施例によるAPC-04ルーチンを示す
フローチャートである。 第12図は、上記第2実施例によるAPC-05ルーチンを示す
フローチャートである。 第13図は、本発明の第3実施例によるAPC-05ルーチンを
示すフローチャートである。 第14図(a)は、本発明の第4実施例によるAPC-05ルー
チンを示すフローチャートである。 第14図(b)は、上記第4実施例によるAPC-05ルーチン
のさらに変形例を示すフローチャートである。 第14図(c)は、上記第4実施例によるAPC-05ルーチン
のさらに他の変形例を示すフローチャートである。 第15図は、上記第14図(c)に示す変形例に用いられる
紙間隔割込みルーチンを示すフローチャートである。 1……CPU、2……粗調用D/Aコンバータ、3……微調用
D/Aコンバータ、4、4′……第1の定電圧回路、6…
…第2の定電圧回路、7、7′……電流スイッチ回路、
8、8′……レーザ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを発生する光源と、上記光源に駆
    動電流を供給し、この光源を駆動する駆動手段と、上記
    光源によって発生される光ビームを感光媒体上に走査す
    る走査手段とを有し、上記感光媒体上の画像領域に所望
    の画像を形成する画像形成装置であって、 上記光源によって発生される光ビームの光量を検出する
    光量検出手段と: 画像形成時用駆動電流データを記憶する第1の記憶手段
    と: 補正データを記憶する第2の記憶手段と: 上記光源を駆動する駆動電流データを上記駆動手段に指
    示する制御手段と; を有し、 上記制御手段は、上記走査手段が上記画像領域を走査し
    ているときに、上記第1の記憶手段に記憶された画像形
    成用駆動電流データを上記駆動手段に指示することによ
    って、上記画像形成用駆動電流データに応じて上記駆動
    手段に上記光源を駆動させるとともに、上記画像形成用
    駆動電流データに応じて上記光源が駆動されているとき
    における上記光量検出手段の検出値に基づいて補正デー
    タを算出し、上記補正データを上記第2の記憶手段に記
    憶させ、上記走査手段が上記画像領域外を走査している
    ときに、上記第2の記憶手段に記憶された上記補正デー
    タを上記駆動電流指示手段に指示することによって上記
    駆動手段に上記補正データに応じて上記光源を駆動させ
    るとともに、上記補正データに応じて上記光源が駆動さ
    れているときの上記光量検出手段の検出値に基づいて、
    上記第2の記憶手段に記憶された上記補正データを上記
    第1の記憶手段に上書きするか否かを判断し、上記判断
    結果に応じて上記第2の記憶手段に記憶された上記補正
    データを上記第1の記憶手段に上書きする手段であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
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