JP2686311B2 - 抗寄生虫アベルメクチン誘導体 - Google Patents

抗寄生虫アベルメクチン誘導体

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JP2686311B2
JP2686311B2 JP1074775A JP7477589A JP2686311B2 JP 2686311 B2 JP2686311 B2 JP 2686311B2 JP 1074775 A JP1074775 A JP 1074775A JP 7477589 A JP7477589 A JP 7477589A JP 2686311 B2 JP2686311 B2 JP 2686311B2
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
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    • A01N43/90Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having two or more relevant hetero rings, condensed among themselves or with a common carbocyclic ring system
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗寄生虫剤、特にアベルメクチンに類似する
がしかし25位に新規置換基を有する化合物およびその製
法ならびにその組成物に関する。
(従来の技術) アベルメクチンは、すでにC−076化合物として言及
されている広いスペクトルの抗寄生虫剤の群である。こ
れらは微生物ストレプトマイセス・アベルミティリス
(Streptomyces avermitilis)株を無機塩と炭素および
窒素の同化源を含む水性栄養培地中、好気性条件下で発
酵させることにより作られる。C−076複合物を成す8
個の個々の成分の単離および化学構造は英国特許第1573
955号明細書に詳述している。
本出願人のヨーロッパ特許出願公開第0214731号およ
び同0284176号ならびに英国特許出願第8726730号には、
アベルメクチンに類似するがしかし天然のアベルメクチ
ンに存在する25位のイソプロピルまたはsec−ブチル基
の代わりに25位に非天然性置換基を有する化合物の製法
が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、25位置換基がアルケニルまたは置換アルケ
ニル基である半合成的に誘導される新規化合物の別の系
列を提供するものである。本化合物は有害昆虫、ダニ、
独立生活性線虫およびヒトや動物に影響を及ぼす寄生虫
に対し広い作用範囲を有する。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明によれば次式: (式中、22−23位の破線は二重結合が存在してもよいこ
とを表わし、R1がHまたはOHであり二重結合が不存在で
あるか、または二重結合が存在しR1が不存在であるかの
いずれかであり; R2は=CH2または次式: で表わされる基であり; R3はHまたはCH3であり; R5およびR6は両方ともHであり;またはR5はHでR6
C1〜C3アルキル基であり;またはR5およびR6の一方がH
であり他方がフェニル、ヘテロアリール、C2〜C6アルコ
キシカルボニルまたは置換フェニルもしくはヘテロアリ
ール基であって、その際前記置換基はフッ素原子、塩素
原子、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル、シアノ、ア
ミノスルホニル、C2〜C6アルカノイル、C2〜C6アルコキ
シカルボニル、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフル
オロメトキシ、アミノまたはモノもしくはジ−C1〜C4
ルキルアミノ基であり;そして Xは直接結合であるかまたは直鎖もしくは枝分れ鎖で
もよい炭素原子数2〜6のアルキレン基であり; ただしR5およびR6はXが−CH(CH3)CH2−である場合
は両方が同時に水素原子であり得ない。) で表わされる化合物を提供する。
本発明はまた、前記式(I)中R1およびR3は前記定義
のものを表わし、R2は次式: (式中、Xは前記定義のものを表わし、R7はC1〜C4アル
キル基を表わし、R8はHまたはC1〜C4アルキル基を表わ
し、nは1または2を表わす。)で表わされる基を表わ
す化合物を含む。これらの化合物は式(I)中R2が=CH
2または−(X)−CR5=CHR6である化合物の合成中間体
であり、ならびにそれ自体優れた活性寄生虫剤である。
上記定義において、炭素原子3個以上を含むアルキル
基は直鎖または枝分れ鎖でよい。
「ヘテロアリール」とは、ヘテロ原子として窒素、酵
素および硫黄原子から選択される原子1個以上を含む5
〜6員の芳香族複素環式基を意味する。ヘテロアリール
基は上記定義のように未置換、ベンゾ縮合または置換さ
れていてもよい。特定の例にはピジル、チエニル、フラ
ニル、インドリル、ピリミジニルおよびベンゾチエニル
基が含まれる。
好ましい化合物は、式中R2が−CH=CH2または−CH=C
H−R6であって、その際R6が置換フェニル基(特にR6
4−トリフルオロメトキシフェニル基)を表わすこれら
の誘導体であり; R3が水素原子でありR1が不存在であり、22,23位に二
重結合が存在するアベルメクチンB1誘導体が特に好まし
い。
C−076複合体は8個の異なったしかし密接に関連す
る化合物からなり、C−076A1a,A1b,A2a,A2b,B1a,B1b,B
2aおよびB2bと記載される。化合物の“a"系列は25位置
換基が(S)−sec−ブチル基である天然アベルメクチ
ンに関し、“b"系列は25位置換基がイソプロピル基であ
るものに関する。記号“A"および“B"は5位置換基がそ
れぞれメトキシ基またはヒドロキシ基であるアベルメク
チンに関する。数字“1"は二重結合が22−23位に存在す
るアベルメクチンに関し、数字“2"は22−23位の二重結
合が不存在で22位に水素原子、23位にヒドロキシを有す
るアベルメクチンに関するものである。
この明細書中、“a"および“b"の記号は省略するが、
しかしA1,A2,B1およびB2の記号は上述したように天然ア
ベルメクチンのものと相当する構造的特徴を有する非天
然アベルメクチンに関して使用される。
式(I)の化合物は本発明による幾つかの異なった方
法により調製される: (a) 式(I)中R2が=CH2または−(X)−CH=CHR
6であり、その際R6がHまたはC1〜C3アルキル基である
化合物は、式(I)中R2が次式: (式中、Xは前記定義のものを表わし、R7はC1〜C4アル
キル基を表わし、R8はHまたはC1〜C4アルキル基を表わ
す。)で表わされる基である相当するC−25アルキルチ
オアルキル化合物から調製される;この方法としては、
最初に酸化によりR2が次式: (式中、nは1または2である。)で表わされる相当す
るスルホキシドまたはスルホンとし、続いてスルホキシ
ドの場合には熱により脱離し、スルホンの場合には塩基
性触媒での脱離反応を行なうことからなる。この酸化工
程は常法により溶液中のアルキル−スルフィドを酸化剤
で処理することにより達成される。この工程では様々な
オキシダントが使用されうるが、しかしスルホキシド調
製のための最良の結果のためには過剰酸化でスルホンに
なるのを避ける試薬が使用される。すなわち好ましいオ
キシダントはたとえばメタ−クロロ過安息香酸、次亜塩
素酸第三ブチルまたはメタ−過ヨウ素酸ナトリウムであ
り、メタクロロ過安息香酸が特別に良い試薬である。反
応は、一般に、不活性有機溶媒たとえばジクロロメタン
中にスルフィドが溶解した冷却液オキシダント1当量を
加えることにより達成される。一連の反応は薄層クロマ
トグラフィにより追跡され、反応は一般に数時間後ほぼ
完了する。過剰のオキシダントはたとえばジメチルスル
フィドを加えることにより破壊され、次いで生成物を常
法により単離し、そして所望によりクロマトグラフィで
さらに精製する。スルホンは同様の方法にしたがって調
製されうるが、しかし過剰の酸化剤をより長時間使う。
アルケンを得る脱離工程は、一般に、スルホキシドを
高沸点有機溶媒中で加熱することにより、たとえば1,2,
4−トリクロロベンゼン中175℃にて1,2時間加熱するこ
とにより達成される。この生成物もまた常法により、代
表的にはシリカカラムに吸着させ続いて適当な溶媒で溶
出することにより単離する。さらに、所望によりカラム
クロマトグラフィまたは高圧液体クロマトグラフィによ
り精製を行なう。
式中R2が式(III)で表わされるスルホキシドであ
り、その際Xが直接結合でR8が水素原子である化合物を
用いて脱離反応を行う場合、得られる生成物は式(I)
中R2が=CH2(環外メチレン基)である相当する化合物
である。この方法で使用するのに好ましいスルホキシド
は1−メチルスルフィニルメチル誘導体である。
脱離反応での使用に適する別の好ましいR2基は、1−
メチルスルフィニルエチル基であり、これは式(I)中
R2がエテニル基である化合物を与える。
式(I)中R2が式(III)で定義したものである中間
体スルホキシドおよびスルホンは、有効な合成中間体で
あるがこれもまたそれ自体で有効な抗寄生虫剤であり、
本発明の別の観点を形成する。
式(I)中R2が式(II)で定義したものである出発C
−25アルキルチオアルキルアベルメクチン誘導体は、ア
ベルメクチン産生微生物(EP−A−0214731または本出
願人のヨーロッパ特許出願第88300353.5号または英国特
許出願第8726730号に記載されている)の発酵物へ適当
なアルキルチオアルキルカルボン酸を加えることにより
調製される。
(b) 式(I)中R2が−(X)−CR5=CHR6であり、R
5がHでありR6がCH3である化合物は、式(I)中R2が末
端二重結合を含むアルケニル基である相当する化合物か
ら異性化反応により得られる。異性化は、たとえば確立
された文献的方法にしたがって、ロジウムまたはイリジ
ウム含有有機金属触媒を用いて行なわれうる。
すなわち、たとえば式(I)中R2が1−メチル−トラ
ンス−ブト−2−エニル基(X=−CH(CH3)−,R5=H,
R6=CH3)である化合物は、R2が1−メチル−ブト−3
−エニル基である相当する化合物から得られうる。異性
化は、溶液中の末端オレフィン出発物質を、たとえば1,
5−シクロオクタジエンビス(メチルジフェニルホスフ
ィン)イリジウムヘキサフルオロホスフェートを用い
て、水素雰囲気下で10〜15分間続いて不活性雰囲気下で
室温に数時間接触させることにより容易に行なわれる。
触媒を除去し溶媒を蒸発させることにより生成物を単離
し、さらにもし必要なら常法により精製を行なってもよ
い。
式(I)中R2が末端二重結合を含むアルケニル基であ
る出発化合物は、適当な不飽和カルボン酸をアベルメク
チン産生微生物(EP−A−0214731または本出願人のヨ
ーロッパ特許出願第88300353.5号または英国特許出願第
8726730号に記載)の発酵物へ加えることにより得られ
る。すなわちたとえば2−メチル−ペント−4−エン酸
を供給すると式(I)中R2が1−メチル−ブト−3−エ
ニル基である化合物となる。
(c) 式(I)中R2が−(X)−CR5=CHR6であり、R
5およびR6の1つがHで他方がC2〜C6のアルコキシカル
ボニル基または置換もしくは未置換フェニルもしくはヘ
テロアリール基である化合物は、式(I)中R2が次式: −(X)−CH=CH2 …(IV) で表わされる担当する化合物から、式:R9−L(式中、R
9は水素原子以外のR5およびR6で定義したものであり、
Lは適当な脱離基たとえば臭素、よう沃素原子また有機
水銀基である。)で表わされる化合物とのパラジウム触
媒反応により調製されうる。この反応(ヘック反応)の
適当な試薬および条件は、オルガニックリアクションズ
(Organic Reactions)(ジョン ウイリー アンド
サンズ社:John Wiley & Sons),27巻(1982)に記載さ
れている。代表的には、式(I)中R2が上記式(IV)に
より定義されているものである化合物の有機溶媒たとえ
ばアセトニトリル溶液を、酢酸パラジウムおよび第三ア
ミンの存在下に、過剰のアリールもしくはヘテロアリー
ルハロゲン化物(通常ヨウ化物)またはアシルハロゲン
化物(通常塩化物)とともに温める。反応は一般に50−
60℃の温度で24時間後に完了し、次いで生成物を常法に
より単離し精製する。アルコキシカルボニル化合物の場
合、反応をアルコキシカルボニル水銀化合物たとえば酢
酸塩を室温で用いて行なうのが最も良い。
結合基Xが直接結合の場合、主成分は式(I)中R5
水素原子でR6がR9で定義したものである。基Xが存在す
る場合、たとえば−CH(CH3)CH2−である場合、反応生
成物は2個の可能性のある異性体をより一層等量で含
む。
式(I)中R2が上記式(IV)で定義した出発物質は、
上記の発酵物から直接に得られるかまたは上記方法
(a)で記載したように相当するC−25アルキルチオア
ルキル化合物から得られる。
前述したように、本発明化合物は、駆虫剤、殺−外部
寄生虫剤、殺虫剤、殺ダニ剤および動物成長促進剤とし
て特に有用な非常に活性な抗寄生虫剤である。
すなわち化合物は外部寄生虫によりおこされる様々な
症状、特に線虫として記される一群の寄生虫蠕虫により
最も頻繁に起こされそして豚、羊、馬および牛に重大な
経済的損失を起こしならびに家畜や家禽に悪影響を及ぼ
す蠕虫病の治療に有効である。化合物はまた様々な種類
の動物に影響を及ぼす他の線虫たとえば犬におけるジロ
フィラリア(Dirofilaria)および胃腸内寄生虫を含む
ヒトに影響を与えうる様々な寄生虫たとえばアンシロス
トーマ(Ancylostoma),ネカトール(Necator),アス
カリス(Ascaris),ストロンギロィデス(Strongyloid
es),トリキネーラ(Trichinella),カピラリア(Cap
illaria),トリチュリス(Trichuris),エンテロビウ
ス(Enterobius)および血液または他の組織および器官
に見られる寄生虫たとえばフィラリラ虫およびストロン
ギロィデス(Strongyloides)およびトリキネーラ(Tri
chinella)の腸管外部段階に有効である。
化合物はまた外部寄生虫感染、特に動物および鳥類の
節足動物外部寄生虫たとえばダニ(チックおよびマイ
ト)、シラミ、ノミ、クロバエ、咬む昆虫および牛や馬
に影響する移動性双翅目幼虫による感染の治療にも価値
がある。
化合物はまた屋内有害生物たとえばゴキブリ、イガ、
カツオブシムシおよびイエバエに対し有効な殺虫剤であ
り、ならびに貯蔵殻粉および農作物の有害昆虫たとえば
ハダニ、アブラムシ、イモムシ、ハアリ、シロアリに対
しおよび移動性双翅目昆虫たとえばイナゴに対し有効な
殺虫剤でもある。
式(I)で表わされる化合物は、意図する特定用途、
処理される宿主動物の特定種類および関係する寄生虫ま
たは昆虫に適する配合物として投与される。駆虫剤とし
ての使用には、化合物を腹腔内または筋肉内注射により
投与することが好ましく、これに代わってカプセル剤、
丸剤、錠剤または水薬の形で経口投与するかまたは浴び
せて用いる配合物もしくは埋込剤として投与してもよ
い。このような配合物は、一般的獣医学的プラクティス
にしたがって常法により調製される。したがって注射製
剤は滅菌溶液またはエマルジョンの形で調製される。カ
プセル剤、丸剤または錠剤は、有効成分を適当な微粉砕
した希釈剤またはキャリヤーとともに混合し、さらに崩
壊剤および/またはバインダーたとえばでん粉、乳糖、
タルクまたはステアリン酸マグネシウムを含むようにし
て作られる。水薬は水溶液中に有効成分を分散剤または
潤滑剤とともに分散させることにより作られる。これら
の配合物は、処理されるべき宿主動物の種類、感染の程
度および型、ならびに宿主の体重に応じて有効成分の量
に関し変化するであろう。一般に経口または腸管外投与
については、1〜5時間の期間に1回投与または分割投
与として投与される動物の体重1kgにつき約0.001〜10mg
好ましくは0.01〜1mgが満足するであろうが、しかし勿
論より高いかまたは低い投与範囲が示される場合もあ
り、このようなものも本発明の範囲である。
これに代わって化合物を動物飼料とともに投与しても
よく、この目的のために濃厚飼料添加物またはプレミッ
クスを通常の動物飼料と混合するために調製してもよ
い。
殺虫剤として使用するためおよび農業に有害な生物処
理のため、化合物を標準農薬プラクティスにしたがって
スプレー、ダスト、エマルジョン、浴剤等として適用す
る。
農園または家庭用動物の成長促進または赤身肉を脂肪
分の多い肉へ向上させるために、化合物を動物飼料また
は飲水とともに与えてもよい。これに代わり、カプセル
剤、丸剤、錠剤または水薬の形で経口投与してもよく、
または注射もしくは埋込剤の形で非経口投与してもよ
い。このような配合物は一般的獣医学的プラクティスに
したがって常法により調製される。
ヒトに対しては化合物は一般的医薬品プラクティスに
したがって薬剤学上許容されうる配合物として投与され
る。
本発明は次の実施例により説明されるが、実施例1〜
4は式(I)中R2が式(III)が定義したものである化
合物の調製を記載し、実施例5〜29は化合物(I)の調
製を記載する。
迅速原子衝突(Fast Atom Bombardment:FAB)質量
分析法は、グリセロール、チオグリセロール、水および
塩化ナトリウムのサンプルマトリックスを用いてVGモデ
ル7070E質量分析計で行なう。電子衝撃(Electron Imp
act:EI)質量分析法はVGモデル7070E質量分析計を用い
て行なう。m/zは主要フラグメントについて記する。1H
核磁気共鳴(NMR)スペクトルデータはジューテロクロ
ロホルム中5mg/mlのサンプル濃度を用いてニコレQE300
スペクトロメーターで得られる。化学シフトはテトラメ
チルシランに対してppmで与えられている。
実施例1 25−(1−メチルスルフィニルエチル)−アベルメクチ
ンB1(式I;R1=H,22,23−二重結合存在,R2=−CH(C
H3)SOCH3,R3=H) ジクロロメタ(7ml)にメタ−クロロ過安息香酸(0.4
4g,85%)が溶解した液を、−70℃にてジクロロメタン
(40ml)に25−(1−メチルチオエチル)−アベルメク
チンB1(1.64g)が溶解した攪拌冷却液へ添加する。5
時間後、T.L.C.により出発物質が残っていないことが示
される。ジメチルスルフィド数滴を添加し、混合物を室
温まで温める。次いで溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶
液で抽出し、そして有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し蒸
発すると、生成物が油状物として得られる(1.57g,95
%):これは一般にさらに精製することなく次の段階に
使用される。必要な場合には、ウォーターズ・シリカ・
セプーパック(Waters Silica Sep−Pak)(商標名)カ
ラムにジクロロメタン中の生成物を吸着させ、酢酸エチ
ルで洗い、次いで5%メタノール含有クロロホルムで生
成物を溶出することにより精製を行なう。溶液を蒸発
し、残渣を水性メタノールに再溶解する。蒸発すると必
要な生成物がエピマー性ジアステレオマーの混合物を含
む白色固体が得られ、これは必要により逆相高圧液体ク
ロマトグラフィによりさらに分割されうる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z929に見られる(理論値
929)。
EI質量分析:261,256,242,236,227,145,113,87。
B1アベルメクチンに期待される1HNMRはC−25側鎖の
特徴的ピーク2.62(3H,s,SOCH3),1.55(3H,d,CH(C
)SOCH3)を有した。
実施例2 25−(1−メチルスルフィニルエチル)−アベルメクチ
ンA2(式I:R1=OH,二重結合不存在,R2=−CH(CH3)SOC
H3,R3=CH3) これは、メタ−クロロ過安息香酸(0.055g,85%)と2
5−(1−メチルチオエチル)−アベルメクチンA2(0.1
76g)を用いて、水性メタノールから蒸発後、白色粉末
として標記化合物184mgを得ることにより、実施例1に
記載のようにして得られる。生成物は、エピマージアス
テレオマーの混合物であり、これは必要によりさらに逆
相液体クロマトグラフィにより分割されうる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z961に見られる(理論値
961)。
EI質量分析:588,536,511,339,275,145,113,87。
A2アベルメクチンについて期待される1HNMRはC−25
側鎖の特徴的ピーク2.65(3H,s,SOCH3),1.55(3H,d,CH
CH )SOCH3)を有した。
実施例3 25−メチルスルフィニルメチル−アベルメクチンA2(式
I,R1=OH,二重結合不存在,R2=−CH2SOCH3,R3=CH3) この化合物は、25−メチルチオメチル−アベルメクチ
ンA2(0.050g)から出発して実施例1に記載したように
調製される。生成物(0.048g)はエピマージアステレオ
マーの混合物として得られ、これはさらに逆相液体クロ
マトグラフィにより分割されうる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z947に見られる(理論値
947)。
EI質量分析:307,275,244,225,145,113,87。
A2アベルメクチンについて期待される1HNMRはC−25
側鎖の特徴的ピーク2.62と2.76(3H,2s,SOC )を有
した。
実施例4 25−(1−メチルスルホニルエチル)−アベルメクチン
A2(式I;R1=OH,,二重結合不存在,R2=−CH(CH3)SO2C
H3,R3=CH3) ジクロロメタン(0.3ml)にメタ−クロロ過安息香酸
(0.006g,85%)が溶解した液を、−70℃にてジクロロ
メタン(4ml)中に25−(1−メチルチオエチル)−ア
ベルメクチンA2(0.015g)が溶解した攪拌冷却液へ滴加
する。反応混合物を−18℃まで温め、そしてこの温度で
一晩攪拌する。ジメチルスルフィド数滴を加え、混合物
を室温まで温める。次いで溶液を飽和重炭酸ナトリウム
水溶液で抽出し、そして有機層を硫酸ナトリウムで乾燥
し、蒸発すると生成物が油状物(13mg)として得られ
る。粗生成物をベックマン ウルトラス フェアー(Be
ckman Ultrasphere)ODS(商標名)C18カラムで逆相高
圧液体クロマトグラフィにかけ、30%メタノール水で溶
出することにより精製する。適当なフラクションを蒸発
することにより生成物が白色固体(9mg)として得られ
る。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z977に見られる(理論値
977)。
EI質量分析:648,373,355,337,289,261,243,145,113,8
7。
A2アベルメクチンについて期待される1HNMRはC−25
側鎖の特徴的ピーク3.0(3H,s,SOCH ),1.55(3H,d,CH
(C )SO2CH3)を有した。
実施例5 25−エテニル−アベルメクチンB1(式I;R1=H,22,23二
重結合存在,R2=CH2=CH−,R3=H) 再沈でん炭酸カルシウム(140mg)を含む1,2,4−トリ
クロロベンゼン(3ml)中に25−(1−メチルスルフィ
ニルエチル)−アベルメクチンB1(0.077g)が溶解して
いる攪拌液を窒素下に1時間175℃で加熱する。混合物
を冷却し、ジクロロメタンで希釈し、過する。液を
短かいシリカカラムに通す。カラムをジクロロメタンで
洗い、次いで生成物を酢酸エチルを用いて溶出する。酢
酸エチルを蒸発すると必要とする生成物が油状物(66m
g)として得られる。粗生成物(90%純度)を、デュポ
ン・ゾルバックス(Dupont Zorbax)(商標名)ODS C1
8カラム中で逆相高圧液体クロマトグラフィにかけ、
水:メタノール=23:77混液で溶出することにより精製
する。溶出物のフラクションを含む適当な生成物を蒸発
すると白色粉末としての生成物が得られる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z865に観察された(理論
値865)。
EI質量分析:536,275,191,163,145,139,113,95,87。
B1アベルメクチンに期待される1HNMRはC−25側鎖の
特徴的ピーク5.85(1H,m,C=CH2),5.3(2H,m,CH=C
),を有した。
実施例6 25−エテニル−アベルメクチンA2(式I:R1=OH,二重結
合不存在,R2=−CH=CH2,R3−CH3) これは実施例5に記載のようにして調製されるが、し
かし25−(1−メチルスルフィニルエチル)−アベルメ
クチンA2(0.68g)を出発物質として用い、再沈でんし
た炭酸カルシウムを含む1,2,4−トリクロロベンゼン(2
7ml)中で加熱すると所望の生成物が油状物(仕上げ後4
90mg)として得られる。粗生成物(純度90%)をダイナ
マックス(Dynamax)(商標名)60−A C18カラム中で
逆相液体クロマトグラフィにかけ水:メタノール=23:7
7混液で溶出することにより精製する。溶出物のフラク
ションを含む適当な生成物を蒸発すると生成物が白色粉
末として得られる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z897に観察される(理論
値897)。
EI質量分析:568,293,275,209,179,163,145,127,113,95
および87。
A2アベルメクチンに期待される1HNMRはC−25側鎖の
特徴的ピーク5.8(1H,m,C=CH2),5.3(2H,m,CH=C
)を有した。
実施例7 25−エクソ−メチレニル−アベルメクチンA2(式I,R1
OH,二重結合不存在,R2==CH2,R3=CH3) 再沈でんした炭酸カルシウム(20mg)を含む1,2,4−
トリクロロベンゼン(5ml)中に25−メチルスルフィニ
ルメチル−アベルメクチンA2(0.020g)が溶解した攪拌
液を窒素下に2時間175℃で加熱する。混合物を冷却
し、ジクロロメタンで希釈しそして過する。液を短
いシリカカラムに通す。カラムをジクロロメタンで洗
い、次いで、生成物を酢酸エチルを用いて溶出する。酢
酸エチルを蒸発すると必要な生成物が油状物(17mg)と
して得られる。粗生成物(55%純度)を、ベックマン・
ウルトラスフェアー(Beckman Ultrasphere)(商標
名)ODS C18カラム中で逆相クロマトグラフィにかけ
水:メタノール=28:72混液で溶出することにより精製
する。溶出物のフラクションを含有する適当な生成物を
蒸発すると生成物が白色粉末(5mg)として得られる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z883に観察される(理論
値883)。
EI質量分析:441,405,325,315,261,171,159,145,113,95
および87。
A2アベルメクチンに期待される1HNMRはC−25側鎖に
対し4.76(1H,s=CH()),4.52(1H,s,=C
(H))の特徴的ピークを有した。
実施例8 25−(1−メチル−トランス・ブト−2−エニル)−ア
ベルメクチンA2(式I,R1=OH,二重結合不存在,R2=トラ
ンス−CH(CH3)−CH=CH−CH3,R3=CH3) 1,5−シクロオクタジエンビス(メチルジフェニルホ
スフィン)イリジウム・ヘキフルオロホスフェート(1m
g)の懸濁液を含む乾燥テトラヒドロフラン(15ml)中
に25−(1−メチルブト−3−エニル)−アベルメクチ
ンA2(100mg)を溶解した液を、室温にて水素雰囲気下
に10分間攪拌する。水素を窒素と置き換え、溶液をさら
に2時間攪拌し次いで溶媒を蒸発する。粗生成物を、デ
ュポン・ゾルバックス(商標名)ODS C18カラム中で逆
相液体クロマトグラフィにかけ、水:メタノール=25:7
5混液で溶出することにより精製する。溶出物のフラク
ションを含む適当な生成物を蒸発すると生成物が白色粉
末(60mg)として得られる。
FAB質量分析:(M+Na+)はm/z939に見られる(理論値
939)。
EI質量分析:610,335,317,275,257,251,233,223,205,18
1,179,145,139,113,95,87。
A2アベルメクチンに期待される1HNMRは、5.47−5.59
(1H,dq,=C−CH3),1.78(3H,d,=CH−C )に
C−25側鎖の特徴的ピークを有した。
実施例9−22 25−(2−フェニルエテニル)−アベルメクチンA2(式
I,R1=OH,二重結合不存在,R2=−CH=CHC6H5,R3=CH3) 酢酸パラジウム(10−50mg)と、アセトニトリル中に
25−エテニル−アベルメクチンA2(50mg)、ヨードベン
ゼン(250mg)およびトリエチルアミン(250mg)が溶解
している液との混合物を24時間60℃で攪拌する。反応混
合物を過し、液を蒸発乾固する。残渣をメタノール
に吸収させ、溶液を液して蒸発する。ジクロロメタン
中の生成物をウォーターズ・シリ・セプーパック(商標
名)カラムに吸着させ、ジクロロメタンで洗いそして粗
生成物を酢酸エチルで溶出する。1インチのデュポン・
ゾルバックス(商標名)ODS C18カラム中で逆相高圧液
体クロマトグラフィにかけ、メタノールと水の混液で溶
出することにより精製すると、生成物が白色固体(24m
g)として得られる。
ある範囲の類似化合物も適当なアリールヨウ化物を用
いて同じ方法および同じ量で調製される。データを表1
に示す。
実施例23−28 25−(1−メチル−3−フェニル−ブト−3−エニル)
−アベルメクチンA2および25−(1−メチル−4−フェ
ニル−ブト−3−エニル)−アベルメクチンA2(式I,R1
=OH,二重結合不存在,R3=CH3および、各々R2=−CH(C
H3)CH2C−(C6H5)=CH2および−CH(CH3)CH2CH=CHC
6H5) 酢酸パラジウム(10−50mg)と、アセトニトリル中に
25−(1−メチルブト−3−エニル)−アベルメクチン
A2(50mg)、ヨードベンゼン(250mg)およびトリエチ
ルアミン(250mg)が溶解している液との混合物を、60
℃で6時間攪拌する。次いで反応混合物を過し、液
を蒸発乾固し、メタノールに吸収させる。溶液を過し
蒸発し、そして残渣をジクロロメタンに吸収させる。こ
れをウォーターズ・シリカ・セプーパック(商標名)カ
ラムに施こし、ジクロロメタンで洗い、そして粗生成物
を酢酸エチルで溶出する。生成物を3−フェニルおよび
4−フェニル異性体の混合物(概略比1:3)として得
る。デュポン・ゾルバックス(商標名)ODS C18カラム
中で逆相高圧液体クロマトグラフィにかけメタノールと
水の混液で溶出することにより成分を分離する。適当な
生成物含有フラクションを蒸発すると、標記の3−フェ
ニル異性体(7mg)と4−フェニル異性体(18mg)が白
色固体として得られる。
一定範囲の同様な化合物が同じ方法によりそして同じ
量で適当なアリールヨウ化物を用いて作られる。データ
を表2に示す。
実施例29 25−[2−(3−ピリジル)−エテニル]−アベルメク
チンA2(式I,R1=O,二重結合不存在,R2=−CH=CH(C5H
4N),R3=CH3) 酢酸パラジウム(10〜50mg)、トリ−o−トリルホス
フィン(10〜50mg)とアセトニトリル中に25−エテニル
−アベルメクチンA2(50mg)、3−ブロモピリジン(25
0mg)およびトリエチルアミン(250mg)が溶解している
液との混合物を窒素下に24時間還流攪拌する。反応混合
物を冷却し、過しそして液を蒸発乾固する。次いで
残渣をジクロロメタンと重炭酸ナトリウム水溶液の間に
分配させる。有機層を乾燥し蒸発し、そして残渣をデュ
ポン・ゾルバックス(商標名)C18 ODSカラム中で逆相
高圧液体クロマトグラフィにかけ、メタノール/水/ト
リエチルアミンの混液で溶出することにより精製する。
適当なフラクションを蒸発すると生成物(12.5mg)が白
色固体として得られる。
FAB質量分析:観察された(M+Na+)974(理論値97
4)。
EI質量分析:644,612,370,352,240,215,145,113,95,87。
A2アベルメクチンのサブクラスに期待された1HNMR,C
−25側鎖に対する特徴的ピーク、8.68,8.5,7.76および
7.28(4m,4H),6.7(d,1H),6.34(dd,1H)。
調製例1 25−(1−メチルブト−3−エニル)−アベルメクチン
A2およびB1 ストレプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyc
es avermitilis)突然変異体ATCC53568の培養物の凍結
接種材料(2ml)を、でんぷん(2g)、ファルマメディ
ア(Pharmamedia)(商標名)1.5g、アルダミン(ardam
ine)pH(0.5g)および炭酸カルシウムを含む培地100ml
へ接種する。これを2日間170r.p.mで2.5cm振巾の回転
シェーカー中28℃にて2つの300mlエルレンマイヤーフ
ラスコにて培養する。得られた栄養型増殖物を用いて、
第二の種培養物の調製用種培地の各々1を含む2本の
フェレンバッハフラストに5%の割合で接種する。これ
らのフラスコを同じ条件下で培養し、2日後全内容物を
同じ培地70を含む100容器へ移し、2日間350r.p.m
で攪拌し70/分でエアレーションしながら培養する。
この第三段階の種培養物を次いで、でんぷん(100k
g)、リン酸水素二カリウム(1.2kg)、硫酸第一鉄(12
0g)、炭酸カルシウム(8.4kg)、グルタミン酸(0.72k
g)および硫酸マンガン(120g)とからなる培地(pH7.
0)1200を含む2000発酵槽へ接種する。2−メチル
ペント−4−エン酸(480g)を96時間後、そして168時
間後(240g)と216時間後(126g)に加える。288時間後
菌子体を過により集め、アセトン(2×410)で抽
出する。アセトン抽出物をほぼ200まで濃縮し、酢酸
エチル(3×205)で抽出する。集めた酢酸エチル層
を10まで濃縮し、10メタノールと0.5水を加え
る。この溶液を20ヘキサンで抽出し、ヘキサン層を分
離し、10メタノールと0.5水へ再度抽出する。集め
た水性エタノール層を蒸発乾固すると暗褐色油状物(36
2g)が得られる。この油状物をジクロロメタン(1.2
)に溶かし、シリカゲル(300g)と活性炭(150g)と
ともに1時間攪拌する。懸濁液を過し、液を蒸発す
ると褐色油状物(275g)が得られる。この油状物のイソ
プロピルエーテル(350ml)溶液を10℃にて攪拌ヘキサ
ン(5)へドリップする。懸濁液を一晩10℃にて放置
させた後、沈でんした淡褐色粉末(173.4g)を過によ
り回収する。次いでこの粗生成物をクロマトグラフィに
かけ個々のアベルメクチンサブクラスに単離する。混合
物のバッチ15gを酢酸エチル25−50mlとヘキサン少量に
溶かす。次いでこれをプレプ(Prep)500順相高圧液体
クロマトグラフィカラムに加え、酢酸エチルとヘキサン
の1:1混液で流速150ml/分で溶出すると、個々のサブク
ラスが高濃度に存在するフラクションが得られる。
上述のようにして得られた、A2成分が豊富に存在する
物質のバッチ(1g)をダイナマックス(商標名)逆相高
圧液体クロマトグラフィカラム中でメタノールと水の7
8:22混液を用いて流速45ml/分にて溶出することにより
さらに精製する。適当なフラクションをまとめて蒸発す
ると25−(1−メチルブト−3−エニル)アベルメクチ
ンA2(>95%純度)ほぼ350mgが得られる。
FAB質量分析:(M++Na)はm/z939に見られる(理論値9
39)。
EI質量分析:610,335,317,233,179,145,139,113,95,87。1 HNMR(CDCl3)5.85(1H,m,C=CH2),5.1(2H,m,CH=
),0.92(3H,d,−CHC −) B1豊富化物質(21mg)をC−18ウラトラスフェア(商
標名,ベックマン)カラム(10mm×25cm)中でクロマト
グラフィにかけ、メタノールと水(75:25)〜(90:10)
の勾配で4ml/分にて90分間かけて溶出する。適当なフラ
クションをまとめて蒸発すると25−(1−メチルブト−
3−エニル)アベルメクチンB1(7mg)が得られる。
FAB質量分析:(M++Na)はm/z907に見られる(理論値9
07)。
EI質量分析:596,578,317,261,257,233,205,145,127,11
3,95および87。1 HNMR(CDCl3)5.85(1H,m,C=CH2),5.1(2H,m,CH=
),0.92(3H,d,−CHC ) 調製例2 25−(1−メチルチオエチル)−アベルメクチンA2およ
びB1 調製例1の方法に従がうが、2−メチルペント−4−
エン酸の代わりにメチルチオ酪酸を発酵物へ加える。ヘ
キサンから沈でん後、粗生成物(100g)をシリカゲル
(1kg)中でクロマトグラフィにかける。カラムをジエ
チルエーテル/ヘキサン(1:1)で洗い、次いで生成物
をジエチルエーテル(7)で溶出し続いて酢酸エチル
/ジエチルエーテル(1:2,3.5)と酢酸エチル(3.75
)で溶出する。フラクション(250ml)を集める。フ
ラクション19〜31をまとめて蒸発すると固体が得られ、
これは25−(1−メチルチオエチル)アベルメクチンA2
と25−(1−メチルチオエチル)アベルメクチンB1の混
合物(13g)からなる。フラクション32〜39をまとめて
蒸発すると固体が得られ、これは25−(1−メチルチオ
エチル)アベルメクチンB1を含む(3.49g)。
後者の生成物(1.5g)をC−18ダイナマックス(商標
名,レイニン)カラム(41.4mm×25cm)中で高圧液体ク
ロマトグラフィにかけ、メタノールと水の勾配(75:25
〜80:20)を用いて流速45ml/分にて104分間かけて溶出
することによりさらに精製する。適当なフラクションを
まとめて蒸発すると25−(1−メチルチオエチル)アベ
ルメクチンB1 360mgが得られる。
FAB質量分析:(M++Na)はm/z913に見られる(理論値9
13)。
EI質量分析:584,323,261,257,233,205,145,127,113,95
および87。1 HNMR(CDCl3),2.2(3H,s,C −S)1.13(3H,d,CH3
SCHC ) シリカゲルクロマトグラフィからのフラクション19〜
31を次のようにしてさらに精製する:C−18ミクロ−ボン
ダパック(Micro−Bondapack)(商標名)カラム(50mm
×50cm)を用いたウォータープレプ500高圧液体クロマ
トグラフィに通し、メタノールと水(77:23)の混液で5
0ml/分にて溶出し、続いてA2が豊富化したフラクション
をC−18ダイナマックス(商標名レイニン)カラム(4
1.4mm×25cm)中でクロマトグラフィにかけ、メタノー
ルと水の勾配(28:72〜20:80)で138分間かけて45ml/分
にて溶出する。適当なフラクションを集めると25−(1
−メチルチオエチル)アベルメクチンAD(320mg)が得
られる。
FAB質量分析:(M++Na)はm/z945に見られる(理論値9
45)。
EI質量分析:341,323,275,263,257,239,211,187,179,14
5,113,111,95および87。1 HNMR(CDCl3)2.18(3H,s,C −S),1.13(3Hd,CH3
SCHC ) 試験法 駆虫活性 駆虫活性は、ケー.ジィ.シンプキン(K.G.Simpki
n)とジィ.エル.コールズ(G.L.Coles)によりParasi
tology,1979,79,19に記載されたインビトロスクリーニ
ング試験を用いて、カエノルハブディティス・エレガン
ス(Caenorhabditis elegans)に対し評価される。凹所
(ウエル)濃度は1μg/mlである。
殺虫活性 クロバエ(ルシリア クプリナ:Lucilia cuprina)
(Q系統)の幼虫段階に対する活性は標準法を用いて示
される。これは初齢幼虫を被験化合物で処理した紙に
接触させる。被験化合物を最初にアセトン溶液として
紙へ施こして被験化合物1ml/m2の純度とする。処理した
液を新生仔牛血清1mlを含む試験管へ入れ初齢虫を加
える。24時間後に試験管を調べ殺虫率(%)を記録す
る。
本発明化合物は上記試験に活性であり、ほとんどの化
合物について、記載した被験化合物濃度で蠕虫および幼
虫の100%が殺される。
上記駆虫活性および殺虫活性の評価の結果を表3に示
す。

Claims (10)

    (57)4【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: (式中、22−23位の破線は二重結合が存在してもよいこ
    とを表し、R1がHまたはOHであり二重結合が不存在であ
    るか、または二重結合が存在しR1が不存在であるかのい
    ずれかであり; R2は=CH2または次式: もしくは で表される基であり; R3はHまたはCH3であり; R5およびR6は両方ともHであり;またはR5はHでR6はC1
    〜C3アルキル基であり;またはR5およびR6の一方がHで
    あり他方がフェニル、ヘテロアリール、C2〜C6アルコキ
    シカルボニルまたは置換フェニルもしくはヘテロアリー
    ル基であって、その際前記置換基はフッ素原子、塩素原
    子、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルキ
    ルチオ、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル、シアノ、アミ
    ノスルホニル、C2〜C6アルカノイル、C2〜C6アルコキシ
    カルボニル、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオ
    ロメトキシ、アミノまたはモノもしくはジ−C1〜C4アル
    キルアミノ基であり;そして Xは直接結合であるかまたは直鎖もしくは枝分れ鎖でも
    よい炭素原子数2〜6のアルキレン基であり; ただしR5およびR6はXが−CH(CH3)CH2−である場合は
    両方が同時に水素原子であり得ず; R7はC1〜C4アルキル基であり; R8はHまたはC1〜C4アルキル基であり;そして nは1または2である。) で表される化合物。
  2. 【請求項2】R2が次式: (式中、X、R7、R8およびnは請求項1記載の定義のも
    のである)の基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R2が−CH=CH2である請求項1記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】R2が−CH=CH−R6であり、R6が4−トリフ
    ルオロメトキシフェニル基である請求項1記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】R3が水素原子であり、22位と23位の間に二
    重結合が存在し、そしてR1が不存在である請求項3また
    は4記載の化合物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物
    と不活性希釈剤または担体とからなる、外部寄生虫、昆
    虫、ダニおよび内部寄生虫を含むヒトおよび動物におけ
    る寄生虫の感染の治療および予防用組成物。
  7. 【請求項7】経口、注射または浴びせるための形である
    請求項6記載の組成物。
  8. 【請求項8】動物飼料の形または動物飼料への添加用予
    備混合物もしくは補助物の形である請求項6記載の組成
    物。
  9. 【請求項9】請求項1〜5のいずれか1項に記載された
    式(I)で表される化合物の有効量を、下記昆虫または
    寄生虫またはその存在位置へ施すことからなる、動物に
    感染または寄生する有害昆虫または寄生虫の防除方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜5のいずれか1項に記載され
    た式(I)で表される化合物の有効量を、下記昆虫また
    は寄生虫またはその存在位置へ施すことからなる、農業
    用または園芸用植物に感染または寄生する有害昆虫また
    は寄生虫の防除方法。
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