JP2684168B2 - 離型抵抗力測定方法及び測定装置 - Google Patents

離型抵抗力測定方法及び測定装置

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JP2684168B2
JP2684168B2 JP30690995A JP30690995A JP2684168B2 JP 2684168 B2 JP2684168 B2 JP 2684168B2 JP 30690995 A JP30690995 A JP 30690995A JP 30690995 A JP30690995 A JP 30690995A JP 2684168 B2 JP2684168 B2 JP 2684168B2
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道男 長田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/7626Measuring, controlling or regulating the ejection or removal of moulded articles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、金型キャビ
ティ内で成形された樹脂成形体を金型キャビティから離
型するときの離型抵抗力を測定する離型抵抗力測定方法
及びその測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランスファモールド法によ
って、リードフレームに装着した電子部品を樹脂材料に
て封止成形することが行われているが、この方法は、樹
脂成形用の金型を用いて、通常、次のようにして行われ
ている。
【0003】即ち、予め、上記した成形用金型における
上型及び下型を加熱手段にて樹脂成形温度にまで加熱す
ると共に、上記した上下両型を型開きする。次に、電子
部品を装着したリードフレームを上記下型の型面におけ
る所定位置に供給セットすると共に、樹脂材料を下型ポ
ット内に供給する。次に、上記下型を上動して、該上下
両型を型締めする。このとき、電子部品とその周辺のリ
ードフレームは、該上下両型に対設された金型キャビテ
ィ内に嵌装セットされることになり、また、上記ポット
内の樹脂材料は加熱されて順次に溶融化されることにな
る。次に、上記したポット内の樹脂材料をプランジャに
より加圧して溶融化された樹脂材料を移送用通路を通し
て上記金型キャビティ内に注入充填させると、上記金型
キャビティ内の電子部品とその周辺のリードフレーム
は、該金型キャビティの形状に対応して成形される樹脂
成形体内に封止成形されることになる。
【0004】また、上記金型キャビティ内で成形される
樹脂成形体は上記金型キャビティ面と接着し易い性質を
有している。従って、上記した溶融樹脂材料の硬化に必
要な所要時間の経過後に、上記した上下両型を型開きす
ると共に、上記金型キャビティ内の樹脂成形体とリード
フレーム等を該両型に設けられたエジェクターピンにて
突き出して離型するようにしている。なお、上記した樹
脂成形体の離型時に、上記したエジェクターピンに必要
且つ充分な突出力を加える必要があること、また、上記
した樹脂成形体と金型キャビティ面との間に発生する接
着力(離型抵抗力)は、例えば、上記した金型キャビテ
ィの形状、使用される樹脂材料の種類等の成形条件によ
り異なること等から上記した樹脂成形体と金型キャビテ
ィ面との間に発生する離型抵抗力を測定する測定方法及
び測定装置の開発が待望されると共に、上記した離型抵
抗力を測定する測定方法及び測定装置が種々検討されて
きたが、実用に耐え得るものは提供されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、上記
した樹脂成形体と金型キャビティ面との間に発生する離
型抵抗力を測定する測定方法及び測定装置が種々検討さ
れ、例えば、図7に示すような測定装置による測定が容
易に検討される。即ち、図7に示すように、上型1と、
該上型1に対向配置した下型2とから成る金型の型面に
対設された上下両キャビティ3・4 内に溶融樹脂材料を注
入充填すると共に、該上下両キャビティ3・4 内で成形さ
れた樹脂成形体5とリードフレーム6を下型側に設けら
れた離型抵抗力測定用のエジェクターピン7にて突き出
して(図例では上動して)離型することにより、該エジ
ェクターピン7に設けられた荷重測定手段8にて該エジ
ェクターピン7に加えられる荷重を測定することにより
離型抵抗力を測定することが検討されている。しかしな
がら、上記エジェクターピン7は、該エジェクターピン
7の嵌合孔9に摺動自在に嵌装されているので、上記樹
脂成形体5の離型抵抗力測定時に、上記エジェクターピ
ン7の外周壁面と該嵌合孔9の内周壁面とが擦れ合っ
て、該エジェクターピン7に摺動抵抗力が発生する。即
ち、上記樹脂成形体5の離型抵抗力測定時に、上記エジ
ェクターピン7には上記した離型抵抗力と摺動抵抗力が
作用することになるので、上記荷重測定手段8にて上記
離型抵抗力を正確に測定することができないと云う問題
があり、図7に示す測定装置による離型抵抗力の測定は
実用化されていない。
【0006】従って、本発明は、金型キャビティ内で成
形される樹脂成形体における金型キャビティ面に対する
離型抵抗力を測定することを目的とするものである。ま
た、本発明は、金型キャビティ内で成形される樹脂成形
体における金型キャビティ面に対する離型抵抗力を正確
に測定することができる離型抵抗力測定装置及び測定方
法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するための本発明に係る離型抵抗力測定方法は、加熱
溶融化された樹脂材料を樹脂成形用の金型キャビティに
注入充填して上記金型キャビティ内で樹脂成形体を成形
すると共に、上記樹脂成形体を離型抵抗力測定用エジェ
クターピンにて上記金型キャビティ内から離型するとき
に該エジェクターピンに加えられる荷重を測定すること
により、上記金型キャビティから樹脂成形体を離型する
ときの離型抵抗力を測定する離型抵抗力測定方法であっ
て、上記した樹脂成形体の離型抵抗力測定時に、上記エ
ジェクターピンを摺動自在に嵌装した筒体を該エジェク
ターピンの軸方向に沿って該エジェクターピンの径細部
に対応する位置にまで移動させることにより、上記した
移動筒体とエジェクターピンとが接触しなくなるように
設定すると共に、上記した移動筒体とエジェクターピン
との摺動抵抗力を無くするように構成したことを特徴と
する。
【0008】また、上記技術的課題を解決するための本
発明に係る離型抵抗力測定装置は、加熱溶融化された樹
脂材料を注入充填する樹脂成形用の金型キャビティと、
上記金型キャビティ内で成形された樹脂成形体を離型す
る離型抵抗力測定用のエジェクターピンと、該エジェク
ターピンを突き出して上記樹脂成形体を離型するエジェ
クターピンの突出手段と、上記樹脂成形体の離型時にお
ける上記エジェクターピンに加えられる荷重を測定する
ことにより離型抵抗力を測定する荷重測定手段とを備え
た離型抵抗力測定装置であって、上記エジェクターピン
に筒体を摺動自在に嵌装すると共に、該筒体を該エジェ
クターピンの軸方向に沿って移動する該筒体の移動手段
を設け、更に、該エジェクターピンの中間部に上記荷重
測定手段を設けると共に、上記したエジェクターピンの
先端部と荷重測定手段との間に径細部を設けたことを特
徴とする。
【0009】また、上記技術的課題を解決するための本
発明に係る離型抵抗力測定装置は、上記した離型抵抗力
測定用エジェクターピンの先端部に曲面部を設けたこと
を特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、金型キャビティ内で成形され
た樹脂成形体を離型抵抗力測定用エジェクターピンにて
突き出すことにより該樹脂成形体を上記金型キャビティ
から離型すると共に、上記したエジェクターピンに設け
られた荷重測定手段にて該エジェクターピンに加えられ
る荷重を測定して上記樹脂成形体における金型キャビテ
ィ面に対する離型抵抗力を測定することができる。
【0011】また、本発明によれば、上記エジェクター
ピンを摺動自在に嵌装した筒体を該エジェクターピンの
軸方向に沿って該エジェクターピンの径細部に対応する
位置にまで移動させることにより、上記した移動筒体と
エジェクターピンとが接触しない状態に設定することが
できるので、上記樹脂成形体の離型抵抗力時に、上記し
た移動筒体とエジェクターピンとが擦れ合うことが無く
なると共に、該エジェクターピンに摺動抵抗力が作用し
ないように構成することができる。また、本発明によれ
ば、離型抵抗力測定時において、上記エジェクターピン
に摺動抵抗力が作用しないように構成することができる
ので、該エジェクターピンに加えられる荷重を荷重測定
手段にて測定して上記樹脂成形体の離型抵抗力を正確に
測定することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例図に基づいて詳細に説
明する。図1は、本発明に係る離型抵抗力測定装置であ
る。図2は、図1に対応する装置において、離型抵抗力
測定前のエジェクターピンの状態を示している。図3
は、図1に対応装置において、離型抵抗力測定時のエジ
ェクターピンの状態を示している。図4(1)・図4(2)・図
4(3) は、他の実施例である。図5(1)・図5(2) は、他
の実施例である。
【0013】即ち、図1・図2・図3に示す離型抵抗力
測定装置は、樹脂成形部と測定部とから構成されてい
る。また、上記した樹脂成形部は、上型20と、該上型20
に対向配置した下型30とから成る金型と、該上下両型20
・30 の型面に対設された樹脂成形用の上下両キャビティ
21・31 と、樹脂材料を加熱溶融化して該上下両キャビテ
ィ21・31 内へ該溶融樹脂材料を注入充填する注入充填手
段(図示なし)とから構成されている。従って、上記両
型20・30 を型締めして上記金型キャビティ21・31 内にリ
ードフレーム32に装着した電子部品を嵌装セットすると
共に、上記した注入充填手段にて溶融樹脂材料を上記金
型キャビティ21・31 内へ注入充填することにより、該金
型キャビティ21・31 の形状に対応した樹脂成形体22が成
形される。また、上記した測定部は、上記金型キャビテ
ィ21・31 内で成形された樹脂成形体22を離型する離型抵
抗力測定用エジェクターピン33と、該エジェクターピン
33の基端部33a に設けられ且つ該エジェクターピン33を
突き出して上記樹脂成形体22を離型するエジェクターピ
ンの突出手段34と、上記エジェクターピンによる樹脂成
形体の離型抵抗力測定時に、該エジェクターピン33に加
えられる荷重を測定することにより離型抵抗力を測定す
る荷重測定手段35と、上記エジェクターピンを摺動自在
に嵌装する筒体36(スリーブ体)と、上記筒体36を該エ
ジェクターピンの軸方向に沿って移動する移動手段(図
示なし)とから構成されている。
【0014】また、上記したエジェクターピン33につい
て、その先端部33b (図例では、上端部)は上記筒体36
の嵌合孔37に摺動自在に嵌装されている(図1参照)。
また、上記したエジェクターピンの先端部33b と基端部
33a との中間部には上記した荷重測定手段35が設けられ
ると共に、上記した先端部33b と荷重測定手段35との間
には径細部33c が設けられている。従って、上記したエ
ジェクターピン33にて上記樹脂成形体22を突き出すこと
により該樹脂成形体22を上記金型キャビティから離型す
ることができるように構成されると共に、上記したエジ
ェクターピン33に設けられた荷重測定手段35にて該エジ
ェクターピン33に加えられる荷重を測定して上記樹脂成
形体22の金型キャビティ面に対する離型抵抗力を測定す
ることができるように構成されている(図3参照)。ま
た、上記筒体36を上記移動手段にて該エジェクターピン
33の軸方向に沿って該筒体36の先端36a の位置を上記エ
ジェクターピンの先端部33b と接触しない位置にまで移
動させるように構成される(図2参照)。即ち、上記筒
体36全体の位置を上記エジェクターピン33の径細部33c
に対応する位置にまで移動させると共に、上記エジェク
ターピンの径細部33c (の外周壁面)と上記移動筒体36
の嵌合孔37(の内周壁面)とが接触しない状態になる。
また、上記エジェクターピン33の突出時(図例では上動
時)に、上記エジェクターピンの径細部33c と上記移動
筒体36の嵌合孔37とが接触しないように構成されるの
で、上記したエジェクターピン33と移動筒体36とが擦れ
合って上記したエジェクターピンに摺動抵抗力が作用す
ることはない(図3参照)。従って、上記樹脂成形体22
の離型抵抗力測定時に、上記したエジェクターピン33に
上記摺動抵抗力が作用しなくなると共に、該エジェクタ
ーピン33に加えられる荷重を測定して上記離型抵抗力を
正確に測定することができる。
【0015】即ち、図1に示すように、まず、上記下型
30の所定位置にリードフレーム32を供給セットすると共
に、上記両型20・30 を型締めする。次に、上記上下両キ
ャビティ21・31 内に上記注入充填手段にて溶融樹脂材料
を注入充填すると共に、上記上下両キャビティ21・31 内
で樹脂成形体22を樹脂封止成形する。次に、図2に示す
ように、上記上型20を取り除くと共に、上記した筒体36
の先端36a (図例では、上端)が上記エジェクターピン
33の先端部33b と接触しない位置にまで上記筒体36を該
エジェクターピン33の軸方向に沿って移動(図例では下
動)させる。このとき、上記移動筒体全体(即ち、嵌合
孔37)は上記エジェクターピン33の径細部33c に対応す
る位置に設定される。次に、図3に示すように、上記エ
ジェクターピン33にて上記樹脂成形体22を突き出して
(図例では、上動して)離型すると共に、上記荷重測定
手段35にて該エジェクターピン33に加えられる荷重を測
定して離型抵抗力を測定する。このとき、上記エジェク
ターピン33の径細部33c と上記筒体36の嵌合孔37とは接
触しない状態に設定できるので、該エジェクターピン33
に摺動抵抗力は作用しない。従って、上記金型キャビテ
ィ21・31 内で成形される樹脂成形体22における金型キャ
ビティ面に対する離型抵抗力を正確に測定することがで
きる。なお、上記したリードフレームを用いない構成の
樹脂成形体について、上記した実施例と同様に、上記樹
脂成形体の離型抵抗力を測定することができる。
【0016】また、図4(1)・(2)・(3) に示す離型抵抗力
測定装置における樹脂成形部は、上型40と、該上型40に
対向配置した下型41から成る金型と、該上型40側に設け
られた樹脂成形用の上型キャビティ42とから構成されて
いる。また、上記測定装置の測定部は、図1・図2・図
3に示す測定装置と同じであるため同じ符号を付す。従
って、上記上型キャビティ42内で成形される樹脂成形体
43は上記上型キャビティ42面と上記下型の型面(パーテ
ィングライン面)とで囲まれた状態にて成形されると共
に、上記樹脂成形体43の上記下型41の型面に対する離型
抵抗力は、上記した実施例と同様に、上記した測定部に
て測定することができる。
【0017】即ち、図4(1) に示すように、まず、上記
両型40・41 を型締すると共に、上記実施例と同様に、上
記上型キャビティ42内へ注入充填手段にて溶融樹脂材料
を注入充填して該上型キャビティ42の形状に対応した樹
脂成形体43を成形する。次に、図4(2) に示すように、
上記上型40を取り外すと共に、上記筒体36の先端36a が
上記エジェクターピン33の先端部33b と接触しない位置
にまで上記筒体36を該エジェクターピン33の軸方向に沿
って移動(図例では下動)させる。このとき、上記移動
筒体36全体の位置は該エジェクターピン33の径細部33c
に対応する位置に対応して設定されている。次に、図4
(3) に示すように、上記エジェクターピン33にて上記樹
脂成形体43を突き出して(図例では、上動して)離型す
ると共に、上記エジェクターピン33に加えられる荷重を
荷重測定手段(35)にて測定することにより離型抵抗力を
測定することができる。このとき、上記したエジェクタ
ーピン33の径細部33c と筒体36の嵌合孔37とは接触しな
い状態に設定できるので、該エジェクターピン33に摺動
抵抗力は作用しない。従って、上記した実施例と同様
に、上記した摺動抵抗力が該エジェクターピン33に作用
しないので、上記上型キャビティ42内で成形される樹脂
成形体43における上記下型41の型面の離型抵抗力を正確
に測定することができる。
【0018】また、例えば、図5(1)・図5(2) に示すよ
うに、離型抵抗力測定装置に設けられた筒体50の嵌合孔
51の内周壁面と該嵌合孔51に嵌装された離型抵抗力測定
用のエジェクターピン52の先端部52a の外周壁面との間
に間隙(クリアランス)53が存在するとき、金型(図例
では下型60)のキャビティ54内で樹脂成形体55を成形し
た後、上記エジェクターピン52自体が上記した間隙53が
存在するために傾斜することがある。また、例えば、離
型抵抗力測定用のエジェクターピンの先端面が平面であ
るとき、該エジェクターピンが傾斜すると、上記傾斜エ
ジェクターピン先端面の周縁が金型キャビティ内で成形
される樹脂成形体に当接して該先端面(平面)全体と該
樹脂成形体とが当接し難い状態になると共に、この状態
で離型抵抗力を測定したとき、上記傾斜エジェクターピ
ンの先端面が全面的に上記樹脂成形体に当接していない
ので上記樹脂成形体の離型抵抗力を正確に測定すること
ができない。従って、図5(1) に示すように、上記離型
抵抗力測定装置におけるエジェクターピン52の先端部52
a 側に曲面を有する曲面部56を設けると共に、金型キャ
ビティ54内で樹脂成形体55を成形することが行われてい
る。このとき、上記樹脂成形体55における該エジェクタ
ーピン曲面部56に対応する部分には、該曲面部56の曲面
56a の形状に対応した該樹脂成形体55の曲面55a が形成
されることになる。即ち、図5(1) に示すように、上記
したエジェクターピン52は通常の状態(傾斜していない
状態)にある場合には、上記樹脂成形体55に形成された
曲面55a と上記エジェクターピンの曲面56a とが全面的
に当接した状態となると共に、上記した実施例と同様
に、上記した樹脂成形体55の離型抵抗力を正確に測定す
ることができる。また、図5(2) に示すように、上記エ
ジェクターピン52が傾斜したとき、上記樹脂成形体55の
曲面55a と該エジェクターピン52の曲面部56a とは互い
の曲面にて略全面的に当接した状態になるので、上記し
たエジェクターピンの先端面が平面である場合に較べ
て、上記樹脂成形体55の離型抵抗力を良好に測定するこ
とができる。従って、図5(1) 及び図5(2) に示すよう
に、上記金型キャビティ内で成形された樹脂成形体55を
上記曲面部56を有するエジェクターピン52にて突き出し
て離型することにより、上記樹脂成形体55における金型
キャビティ面に対する離型抵抗力を測定することができ
る。
【0019】また、例えば、図6に示すように、離型抵
抗力測定装置に設けられた筒体70の嵌合孔71の内周壁面
と該嵌合孔71に嵌装された離型抵抗力測定用エジェクタ
ーピン72先端部72a の外周壁面との間に間隙73(クリア
ランス)が存在すると共に、上記エジェクターピンの先
端面72b が平面にて形成されているとき、上記先端面72
b の位置を金型(図例では下型80)におけるキャビティ
74の底面74a から所要の間隔にて突き出した状態に設定
して樹脂封止成形することが行われている。即ち、図6
に示すように、金型キャビティ内での樹脂の硬化後、上
記金型キャビティ74内に突き出したエジェクターピン72
の先端部72a に対応して該キャビティ内で硬化した樹脂
成形体75に凹部75a が形成されると共に、上記凹部75a
に上記エジェクターピン72の先端部72a が支持された状
態となる。従って、上記凹部75a にて上記エジェクター
ピン72が支持された状態になるので、上記エジェクター
ピン72が嵌合孔71内で傾斜することを防止することがで
きる。
【0020】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものてはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0021】なお、本発明は、各種の樹脂材料を用いて
金型キャビティ内で成形された樹脂成形体(成形品)の
離型抵抗力を測定する場合に採用することができる。例
えば、熱硬化性樹脂材料、或は、熱可塑性樹脂材料を金
型キャビティ内に注入充填して成形される樹脂成形体の
離型抵抗力を測定することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、金型キャビティ内で成
形される樹脂成形体における金型キャビティ面に対する
離型抵抗力を測定することができると云う優れた効果を
奏するものである。
【0023】また、本発明によれば、金型キャビティ内
で成形される樹脂成形体における金型キャビティ面に対
する離型抵抗力を正確に測定することができる離型抵抗
力測定装置及び測定方法を提供することができると云う
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る離型抵抗力測定装置の装
置構成を概略的に示す一部切欠概略縦断面図であって、
その金型キャビティ内で樹脂成形体を成形した状態を示
している。
【図2】図2は、図1に対応する装置を概略的に示す一
部切欠概略縦断面図であって、離型力測定用エジェクタ
ーピンを嵌装した筒体を移動した状態を示している。
【図3】図3は、図1に対応する装置を概略的に示す一
部切欠概略縦断面図であって、離型力測定用エジェクタ
ーピンを突き出すことにより離型抵抗力を測定した状態
を示している。
【図4】図4(1)・図4(2)・図4(3) は、本発明に係る他
の実施例の装置要部を概略的に示す概略縦断面図であっ
て、図4(1) は、金型キャビティ内で樹脂成形体を成形
した状態を示し、図4(2) は、離型力測定用エジェクタ
ーピンを嵌装した筒体を移動した状態を示し、図4(3)
は、離型力測定用エジェクターピンを突き出すことによ
り離型抵抗力を測定した状態を示している。
【図5】図5(1)・図5(2) は、本発明に係る他の実施例
の装置要部を概略的に示す概略縦断面図であって、図5
(1) は、金型キャビティ内で樹脂成形体を成形した状態
を示し、図5(2) は、金型キャビティ内で成形された樹
脂成形体に傾斜エジェクターピンが当接した状態を示し
ている。
【図6】図6は、本発明に係る他の実施例の装置要部を
概略的に示す概略縦断面図であって、金型キャビティ内
で樹脂成形体を成形した状態を示している。
【図7】図7は、従来の離型抵抗力測定装置を概略的に
示す一部切欠概略縦断面図である。
【符号の説明】
20 上 型 21 キャビティ 22 樹脂成形体 30 下 型 31 キャビティ 32 リードフレーム 33 エジェクターピン 33a 基端部 33b 先端部 33c 径細部 34 突出手段 35 荷重測定手段 36 筒 体 36a 先 端 37 嵌合孔 40 上 型 41 下 型 42 上型キャビティ 43 樹脂成形体 50 筒 体 51 嵌合孔 52 エジェクターピン 52a 先端部 53 間 隙 54 キャビティ 55 樹脂成形体 55a 曲 面 56 曲面部 56a 曲 面 60 下 型 70 筒 体 71 嵌合孔 72 エジェクターピン 72a 先端部 72b 先端面 73 間 隙 74 キャビティ 74a 底 面 75 樹脂成形体 80 下 型

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱溶融化された樹脂材料を樹脂成形用
    の金型キャビティに注入充填して上記金型キャビティ内
    で樹脂成形体を成形すると共に、上記樹脂成形体を離型
    抵抗力測定用エジェクターピンにて上記金型キャビティ
    内から離型するときに該エジェクターピンに加えられる
    荷重を測定することにより、上記金型キャビティから樹
    脂成形体を離型するときの離型抵抗力を測定する離型抵
    抗力測定方法であって、 上記した樹脂成形体の離型抵抗力測定時に、上記エジェ
    クターピンを摺動自在に嵌装した筒体を該エジェクター
    ピンの軸方向に沿って該エジェクターピンの径細部に対
    応する位置にまで移動させることにより、上記した移動
    筒体とエジェクターピンとが接触しなくなるように設定
    すると共に、上記した移動筒体とエジェクターピンとの
    摺動抵抗力を無くするように構成したことを特徴とする
    離型抵抗力測定方法。
  2. 【請求項2】 加熱溶融化された樹脂材料を注入充填す
    る樹脂成形用の金型キャビティと、上記金型キャビティ
    内で成形された樹脂成形体を離型する離型抵抗力測定用
    のエジェクターピンと、該エジェクターピンを突き出し
    て上記樹脂成形体を離型するエジェクターピンの突出手
    段と、上記樹脂成形体の離型時における上記エジェクタ
    ーピンに加えられる荷重を測定することにより離型抵抗
    力を測定する荷重測定手段とを備えた離型抵抗力測定装
    置であって、上記エジェクターピンに筒体を摺動自在に
    嵌装すると共に、該筒体を該エジェクターピンの軸方向
    に沿って移動する該筒体の移動手段を設け、更に、該エ
    ジェクターピンの中間部に上記荷重測定手段を設けると
    共に、上記したエジェクターピンの先端部と荷重測定手
    段との間に径細部を設けたことを特徴とする離型抵抗力
    測定装置。
  3. 【請求項3】 離型抵抗力測定用エジェクターピンの先
    端部に曲面部を設けたことを特徴とする請求項2に記載
    の離型抵抗力測定装置。
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