JP4060049B2 - 合成樹脂製中空成形品の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1次成形において接合部を有するように一対の1次半中空成形品を成形し、2次成形において前記一対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記一対の1次半中空成形品を一体化して中空成形品を得る、合成樹脂製中空成形品の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製の中空成形品の製造方法として射出成形機による製造方法が知られている。射出成形機により中空成形品を製造する場合は、1次成形において中空成形品を二つ割の半中空成形品あるいは分割体として成形し、2次成形においてその分割面を突き合わせ、そして突き合わせた部分に溶融樹脂を射出して1個の中空成形品を製造している。
【0003】
このような射出成形方法の実施に使用される金型は、図3の(イ)に模式的に示されているように、固定金型50とスライド金型55とから概略構成されている。固定金型50では一方の半中空成形品A’が成形され、そしてスライド金型55では、他方の半中空成形品B’が成形されるようになっている。したがって、図3の(イ)には示されていないが、スライド金型55を第1位置にして型締めし、そして溶融樹脂を射出すると、周囲に突合凸部a’、b’を有する半中空成形品A’、B’が成形される。この1次成形により成形された半中空成形品A’、B’が固化した後にスライド金型55開いて、図3の(イ)に示されている第2位置へスライドさせ、型締めすると、一対の半中空成形品A’、B’は、突合凸部a’、b’において突き合わされ、接合空間部が構成される。そこで、スプル56からゲート57を通して溶融樹脂を接合空間部に射出し2次成形すると、一対の半中空成形品A’、B’は接合空間部において互いに接合され、中空成形品が成形される。可動盤を開いて、エジェクタピンを突き出すことにより合成樹脂製中空成形品が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記射出成形方法によると、スライド金型55と固定金型50とにより、中空成形品を得ることができるので、型締工程、1次成形工程、スライド金型を移動させる工程、型締工程等が自動化でき中空成形品を量産できるという利点がある。また、一対の半中空成形品A’、B’が射出成形により成形されるので、複雑な形状の合成樹脂製中空成形品も製造できる等の特徴も有する。
しかしながら、接合方法に改良すべき点が認められる。すなわち、ゲート57は突合凸部a’、b’あるいは接合空間部に対して直角に設けられているので、2次成形時には溶融樹脂は突合凸部a’、b’に直角に当たる。しかも、この突合凸部a’、b’は、自由端部となっているので、2次成形用の溶融樹脂の射出圧力により半中空成形品A’、B’は圧力に負けて内側へ倒れる。そうすると、図3の(イ)の上方部分に示されているように、溶融樹脂が中空成形品の内側へ洩れる。その結果、必要とする接合強度が得られないようになる。また、溶融樹脂は固化するとき収縮するので、図3の(イ)の下方において示されているように、金型50、55のキャビテイの内表面と半中空成形品A’、B’との間に隙間K、Kが生じることもある。そうすると、2次成形用の溶融樹脂がこれらの隙間K、Kに流入し、接合端部をさらに変形させるようにもなる。このように、突合凸部a’、b’が変形あるいは樹脂漏れが生じるので、2次成形用の射出圧力は比較的低く抑える必要がある。そうすると、接合空間部内における溶融樹脂の流れが悪くなるという問題も生じる。また、上記のような変形あるいは樹脂漏れを防ぐためには、突合凸部a’、b’は、ある程度の厚さを必要とする。したがって、薄肉の中空成形品は成形し難いという問題もある。
【0005】
上記したような問題も、図3の(ロ)に示されているように、接合部の空間c’を半中空成形品A’、B’の外周部に設けると、ある程度解決することはできる。しかしながら、中空成形品の外観形状が劣るようになる。また、接合部の空間c’を成形するための金型構造が複雑にもなる。
本発明は上記したような従来の問題点を解決した合成樹脂製中空成形品の成形方法を提供することを目的としている。すなわち、2次成形用の射出圧力を必要なだけ高くしても、接合部分が変形することなく、十分な接合強度が得られ、しかも外観形状も損なわれない合成樹脂製中空成形品の成形方法を提供することを目的としている。また、薄肉の中空成形品も、さらには1次成形後の冷却により収縮した部分を修復して成形することもできる合成樹脂製中空成形品の成形方法を提供することを目的としている。また、金型構造が簡単になる合成樹脂製中空成形品の成形方法を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、接合部を内側から加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから2次成形用の溶融樹脂を射出するように構成することにより達せれる。すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、1次成形において接合部を有するように一対の1次半中空成形品を成形し、2次成形において前記一対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記一対の1次半中空成形品を一体化して中空成形品を得る成形方法であって、前記2次成形は、前記突き合わせた接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから実施するように構成される。請求項2に記載の発明は、固定金型とスライド金型とにより形成されているキャビティに溶融樹脂を射出して少なくとも一対の1次半中空成形品を、接合部を有するように成形する1次成形工程と、前記1次成形工程後、前記スライド金型を前記固定金型に対して移動させて、対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、そして突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記対の1次半中空成形品を一体化する2次成形工程とから中空成形品を得る成形方法であって、前記2次成形工程時には、前記突き合わせた接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから溶融樹脂を射出するように構成される。請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の袋状の弾性体を、その一部に流体噴出孔が形成されているパイプ状部材に被せた状態で、突き合わされた一対の1次半中空成形品の内部に挿入し、そして前記パイプ状部材から加圧流体を注入して、前記弾性体を膨張させるように、そして請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の袋状の弾性体に、加圧空気、液体、ビーズ状の細かい物質を注入するように構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1の(イ)は、スライド金型20が第1の位置において固定金型10に対して開らかれた状態で、金型を示す模式的断面図であるが、同図に示されているように、本実施の形態に係わる金型は、図1の(イ)において右方に位置する固定盤1、この固定盤1に固定的に取り付けられている固定金型10、そして図1の(イ)において上下方向にスライド的に駆動されるようになっているスライド金型20等から構成されている。なお、スライド金型20を図1の(イ)において上下方向にスライド的に駆動する駆動装置、スライド金型20を型開閉方向に駆動する可動盤、スライド金型20に設けられるエジェクタ装置等は図1(イ)には示されていない。
【0008】
固定盤1の略中心部には、この固定盤1を横切るようにしてスプル2が設けられている。また、固定盤1には、スプル2を中心にして図1の(イ)において上下方向にバランスして対称的に延びた1次成形用のランナ3と、上方に延びた2次成形用のランナ4とが形成されている。さらには、固定盤1には、スプル2を1次成形用のランナ3と、2次成形用のランナ4とに切り換えるための、例えば特許第3047213号明細書に開示されているようなランナ切換装置5も設けられている。
【0009】
固定金型10の上方位置には、パーティングラインP側に開口した側面形状が方形の所定深さの固定側凹部11が形成されている。この固定側凹部11は、後述するスライド金型20のスライド側コアと共働して第1の半中空成形品を成形するための第1のキャビテイを構成する。このような固定側凹部11の側部には、2次成形用のゲート12が、そして底部には1次成形用のゲート13がそれぞれ開口している。この2次成形用のゲート12は、スプル14を介して2次成形用のランナ4に連通し、そして1次成形用の第1のゲート13はスプル15を介して1次成形用のランナ3にそれぞれ連通している。
【0010】
また、固定金型10の下方位置には、パーティングラインPから外方に突き出た同様に側面形状が方形の所定大きさの固定側コア16が形成されている。この固定側コア16の周囲には、所定の間隔をおいて固定側コア16を取り囲むようにして環状コア17が形成されている。この固定側コア16は、後述するスライド金型20のスライド側凹部と共働して第2の半中空成形品を成形するための第2のキャビテイを構成し、環状コア17はスライド金型20のスライド側凹部の周壁と共働して環状の突合凸部を成形するためのキャビテイを構成する。このような固定側コア16の頂面には、1次成形用の第2のゲート18が開口し、このゲート18はスプル19を介して1次成形用のランナ3に連通している。
【0011】
スライド金型20の上方位置には、パーティングラインPから外方に突き出た側面形状が方形のスライド側コア21が形成されている。このスライド側コア21は、固定金型10の固定側凹部11と共働して第1のキャビテイを構成するもので、中空成形品の肉厚分だけ小さい。そして、その周囲には所定の間隔をおいて、スライド側コア21を取り囲むようにして環状コア22が形成されている。この環状コア22と、固定金型10の固定側凹部11の周壁とにより、環状の突合凸部を成形するためのキャビテイが構成される。
【0012】
スライド金型20の下方位置には、パーティングラインP側に開口した側面形状が方形のスライド側凹部24が形成されている。このスライド側凹部24により、前述した固定金型10の固定側コア16と共働して第2の半中空成形品を成形するための第2のキャビテイが構成される。また、固定金型10の環状コア17と共働して環状の突合凸部を成形するためのキャビテイが構成される。
【0013】
本実施の形態によると、スライド金型20のスライド側凹部24の底壁25には、所定径の第2の凹部26が形成されている。そして、この第2の凹部26の底部には、この第2の凹部26よりも小径の透孔27が、スライド金型20を貫通して形成されている。この透孔27に、例えばエアシリンダユニットにより軸方向に駆動される移動コア28が設けられている。第2の凹部26と移動コア28とにより、後述するように、中空成形品の内部に袋状の弾性体を挿入する開口部が成形される。なお、この開口部は中空成形品の「口」として利用できるので、そのような位置に設けることもできる。
【0014】
次に、上記固定金型10およびスライド金型20を使用して、1次成形により接合部を有するように第1、2の半中空成形品A、Bを成形し、そしてその接合部の外周部に溶融樹脂を射出する2次成形とにより中空成形品を成形する成形方法について説明する。スライド金型20を、図1の(イ)に示されている第1位置にスライドさせて型締めする。そうすると、図1の(ロ)に示されているように、固定金型10の固定側凹部11とスライド金型20のスライド側コア21とにより、第1の半中空成形品Aを成形するための第1のキャビテイC1が構成される。同時に、固定金型10の固定側凹部11の周壁とスライド金型20の環状コア22とにより、環状の突合凸部を成形するためのキャビテイCaが構成される。また、固定金型10の固定側コア16とスライド金型20のスライド側凹部24とにより、第2の半中空成形品Bを成形するための第2のキャビテイC2が構成される。同時に、固定金型10の環状コア17とスライド金型20のスライド側凹部24の周壁とにより、環状の突合凸部を成形するためのキャビテイCbが構成される。
【0015】
さらには、移動コア28の頂部を固定金型10の固定側コア16の頂部に当接させる。また、ランナ切換装置5の弁体を、固定盤1のスプル2が1次成形用のランナ3に連通するように切り換える。そうして、スプル2から従来周知のようにして、1次成形用の溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、固定盤1のスプル2からランナ切換装置5の弁体、1次成形用のランナ3、1次成形用の第1、2のスプル15、19および1次成形用の第1、2のゲート13、18を通って第1、2のキャビテイC1、C2に同時に射出充填される。このようにして、射出充填している状態が図1の(ロ)に示されている。これにより、突合凸部a、bが一体的に成形された第1、2の1次半中空成形品A、Bが成形される。このとき、第2の1次半中空成形品Bの底部には、内部に通じる透孔29が成形される。
【0016】
冷却固化を待って、スライド金型20を所定間隔だけ開く。また、移動コア28を所定位置まで退避させる。そうして、スライド金型20を、第2の1次半中空成形品Bが型に付いた状態で上方へスライドさせ、第1の半中空成形品Aの開口部すなわち突合凸部aに、第2の半中空成形品Bの突合凸部bが整合する第2の位置へ移動させる。そして型締めする。これにより、第1、2の1次半中空成形品A、Bの環状の突合凸部a、bが当接し、断面形状が略方形の接合空間部Sが構成される。ランナ切換装置5の弁体を、固定盤1のスプル2が2次成形用のランナ4に連通するように切り換える。このような状態が図2の(イ)に示されている。
【0017】
射出機から2次成形用の溶融樹脂を射出する前に、シリコンゴム、合成ゴム等からなる耐熱性の袋状の弾性体30を透孔29から突き合わされた中空成形品の内部へ挿入する。そうして、袋状の弾性体30内に加圧空気源Pから圧縮空気を注入する。注入している途中の状態が、図2の(イ)に示されている。十分に注入すると、突合凸部a、bの内周面は弾性体30により内側から支持されるようになる。このように支持することにより、図3の(イ)に示されているような隙間K、Kがなくなる。2次成形用の溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、固定盤1のスプル2、ランナ切換装置5の弁体、2次成形用のランナ4、スプル14および2次成形用のゲート12を通って、接合空間部Sに射出充填される。この2次成形により、第1、2の1次半中空成形品A、Bは、接合部空間Sにおいて一体化される。冷却固化を待って袋状の弾性体30から空気を抜き、そして取り出す。スライド金型20を開く。1次半中空成形品A、Bの表面積には差があり、図1あるいは図2の(イ)には正確に示されていないが、スライド金型20を開くと、一体化された中空成形品は、スライド金型20の方に付いて開かれる。エジェクタピンにより中空成形品が突き出される。上記操作を繰り返して成形する。
【0018】
以上のように、本実施の形態によると、2次成形時には突合凸部a、bの内周部を袋状の弾性体30で支持するので、2次成形用の射出樹脂圧力を大きくしても、突合凸部a、bが内側へ倒れることがない。したがって、樹脂漏れが無く接合強度の大きい中空成形品が得られる。また、環状の突合凸部a、bの内周部を内側から支えるので、突合凸部a、bの肉厚が薄くても接合できる。したがって、薄肉の中空成形品を成形することもできる。さらには、熱収縮により、突合凸部a、b近傍において、第1、2のキャビテイC1、C2の内表面と、第1、2の1次半中空成形品A、Bの外表面との間に隙間が生じても、袋状の弾性体30により隙間がなくなるので、外観形状品質に優れた中空成形品を得ることもできる。
【0019】
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく色々な形で実施できることは明らかである。例えば、上記実施の形態では、接合空間部Sの断面形状は略方形になっているので、金型構造が簡単になっているが、この形状に限定されることなく、三角形状等で実施できることは明らかである。また、袋状の弾性体30には、空気に代えて水を注入するように実施することもできる。水は圧縮し難いので支持には好都合である。このとき、2次成形用の溶融樹脂の温度は例えば200℃程度で、環状の突合凸部a、bの温度は100℃程度になっているので、熱容量の大きい高圧高温水を注入することもできる。
【0020】
金型に関してはキャビティの数を増やして、1面の金型で複数個の中空成形品を同時に成形することもできる。また、スライド金型20に代えて、回転することにより第1位置と第2位置とを採る回転金型で実施できることも明らかである。さらには、一対の半中空成形品を2次成形用の専用の金型に装着して、上記したようにして2次成形できることも明らかである。
【0021】
突合凸部a、bの内周面を内側から支持する袋状の弾性体30の他の実施の形態が、図2の(ロ)に示されている。本実施の形態によると、袋状の弾性体30は、複数個の空気噴出孔32、32、…が形成されているパイプ31に被せられて、ユニット化されている。これにより、弾性体30を突き合わされた一対の1次半中空成形品A、Bの内部へ簡単に挿入できる。袋状の弾性体30’の他の実施の形態が、図2の(ハ)に示されている。本実施の形態によると、弾性体30’は、突合凸部a、bの近傍だけを支持するような形状あるいは大きさになっている。そして、その支持状態が図2の(ニ)に示されている。袋状の弾性体の容積が大きいと、弾性体に注入する流体の量は多くなり、流体を加圧する動力費は嵩み、また成形サイクルは長くなることもあるが、本実施の形態によると、上記したような点が改善される。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、1次成形において接合部を有するように一対の1次半中空成形品を成形し、2次成形において前記一対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記一対の1次半中空成形品を一体化して中空成形品を得る成形方法であって、前記2次成形は、前記突き合わせた接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから実施するので、2次成形用の射出圧力を大きくしても、接合部分が変形して溶融樹脂が内部へ洩れることがなく、十分な接合強度が得られる。また、2次成形用の射出圧力を大きくすることができるので、2次成形用の溶融樹脂の流れの流路を長くすることもできる。さらには、溶融樹脂が内部へ洩れないので、薄肉の合成樹脂製中空成形品を得ることもできる。また、接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持するので、熱収縮により、接合部近傍において、キャビテイの内表面と1次半中空成形品の外表面との間に隙間が生じても、弾性体により隙間がなくなるので、外観形状品質に優れた中空成形品を得ることもできる。このように、本発明によると、接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持するので、接合部の形状は格別に限定されない。したがって、本発明によると、合成樹脂製品中空成形品を成形する金型構造が簡単になる効果も得られる。
請求項2に記載の発明によると、固定金型とスライド金型とを使用するので、低コストで合成樹脂製中空成形品を成形でき、請求項3に記載の発明によると、袋状の弾性体の、突き合わされた一対の1次半中空成形品の内部への挿入が容易になり、請求項4に記載の発明によると、弾性体には加圧空気、液体、ビーズ状の細かい物質を注入するので、2次成形が終わると、注入物は外部へ放出することなく、一旦別の容器に回収し、再利用を計れるので環境を汚染することない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金型の実施の形態を示す図で、その(イ)はスライド金型を開いて示す断面図、その(ロ)は型閉じして1次成形を一部行っている状態を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示す図で、その(イ)は、2次成形を行っている状態を示す断面図、その(ロ)は袋状の弾性体の他の実施の形態を示す断面図、その(ハ)はさらに他の袋状の弾性体の実施の形態を示す断面図、その(ニ)はその使用状態を示す断面図である。
【図3】 従来の金型による成形状態を示す図で、その(イ)、(ロ)はそれぞれ異なる従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定盤 10 固定金型
11 固定側凹部 16 固定側コア
17 環状コア 20 スライド金型
21 スライド側コア 22 環状コア
24 スライド側凹部 28 移動コア
C1 第1のキャビティ C2 第2のキャビテイ
A 第1の1次半中空成形品
B 第2の1次半中空成形品
S 接合空間部
a、b 環状の突合凸部
Claims (4)
- 1次成形において接合部を有するように一対の1次半中空成形品を成形し、2次成形において前記一対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記一対の1次半中空成形品を一体化して中空成形品を得る成形方法であって、
前記2次成形は、前記突き合わせた接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから実施することを特徴とする合成樹脂製中空成形品の成形方法。 - 固定金型とスライド金型とにより形成されているキャビティに溶融樹脂を射出して少なくとも一対の1次半中空成形品を、接合部を有するように成形する1次成形工程と、
前記1次成形工程後、前記スライド金型を前記固定金型に対して移動させて、対の1次半中空成形品の接合部を突き合わせ、そして突き合わせた接合部の外周部に溶融樹脂を射出して前記対の1次半中空成形品を一体化する2次成形工程とから中空成形品を得る成形方法であって、
前記2次成形工程時には、前記突き合わせた接合部の内周部を加圧流体で膨張させた袋状の弾性体で支持してから溶融樹脂を射出することを特徴とする合成樹脂製中空成形品の成形方法。 - 請求項1または2に記載の袋状の弾性体を、その一部に流体噴出孔が形成されているパイプ状部材に被せた状態で、突き合わされた一対の1次半中空成形品の内部に挿入し、そして前記パイプ状部材から加圧流体を注入して、前記弾性体を膨張させる合成樹脂製中空成形品の成形方法。
- 請求項1〜3のいずれかの項に記載の袋状の弾性体に、加圧空気、液体、ビーズ状の細かい物質を注入する合成樹脂製中空成形品の成形方法。
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