JP2683803B2 - 苗植付け機 - Google Patents
苗植付け機Info
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、入力軸に中央部が固定された回転ケースの
各端部にそれぞれ植付け爪部を設けてなる高速植付け型
の苗植付け機に関するものである。 [従来技術及び発明が解決しようとする問題点] 今日、この種高速型の苗植付け機において、動力入力
軸と共に一体回動する回転ケースの一回転で一対の植付
け爪部による二度の苗植付けを行うようにしたものが知
られている。ところでこの様なものにおいて、例えば入
力軸に回動自在に設けた太陽ギヤを作業部側に回り止め
状態に固定するため噛み合い爪や、個々の入力軸への動
力伝動を断続するための条止めクラツチ等の部材が設け
られているが、このような部材には噛合部等にどうして
もガタがあり、これらのガタから回転ケース自体もガタ
を有することになる。 ところで植付け爪部にはプランタフオークが設けられ
ていて、植付け爪部が圃場に没入することにタイミング
を合わせて植付け苗を押し出すようになつているが、こ
の植付け苗を押し出したプランタフオークが復帰する際
の反作用によつて、植付け爪部は掻取り軌跡に対して先
行する方向の作用を受けることになり、これが前記ガタ
に反映されて、回転ケースが前方、つまり植付け爪部が
掻取り軌跡の内方に向いた状態に変姿し、移動軌跡が設
定される軌跡から乱れた状態になつてしまう。この結
果、一方の植付け爪部が圃場から抜け出るときに植付け
苗を倒してしまう惧れが有る許りでなく、他方の植付け
爪部による苗掻取り量が一定とならず精度の高い苗植付
けができないなどの欠点があり問題と成る。 [問題を解決する手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一
掃することができる苗植付け機を提供することを目的と
して創案されたものであつて、作業部動力の入力軸に中
央部が固定された回転ケースの各端部に植付け爪部をそ
れぞれ設け、両植付け爪部によつて苗載せ台からの苗掻
取りと圃場への苗植付けとを連続的に行うように構成し
た苗植付け機において、該苗植付け機に、前記植付け爪
部で掻取つた苗の押出し作動をするプランタフオーク
と、該プランタフオークを上動する反押出し方向に向け
て付勢する付勢手段と、植付け爪部が苗植付けをすべく
下死点側に移動することにタイミングを合わせてプラン
タフオークを前記付勢手段に抗して下動せしめて苗押出
しをするためのプランタフオーク下動手段と、下死点側
を移動する植付け爪部が、他方の植付け爪部の前記苗掻
取り位置に対応した終了位置を通過するまでは、下死点
を越えてもプランタフオークが下動状態を維持するよう
設定した復帰遅延手段とが設けられていることを特徴と
するものである。 そして本発明は、この構成によつて、回転ケースの有
するガタを吸収して、精度の高い苗植付けを行うことが
できるようにしたものである。 [実施例] 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図面において、1は乗用型の走行機体の後部に上下昇降
動自在に取付けられた植付け作業部であつて、該植付け
作業部1は、左右往復動する苗載せ台2およびフロート
3、作業部フレーム4等の部材によつて構成されている
が、作業部フレーム4の後部に後述する植付け爪部5が
配されている。つまり作業部フレーム4の後端部には、
回転ケース6が回動自在に設けられているが、この回転
ケース6の外側板6aには、チエン7によつて作業部動力
が入力する入力軸8が取付けプレート8bを介して一体的
に固定されている。尚、入力軸8にスプライン嵌合され
たクラツチ筒8aとチエン7のスプロケツト軸7aとの間に
は条止めクラツチ9bが形成されていて、個々の入力軸8
側への動力伝動の断続ができるようになつている。そし
て実施例の場合には、二条一組としてセツト化される植
付け爪部5のうち所望の植付け爪部セツトを後述するA
位置を含んだG−Hの狭い範囲(該クラツチ9bに設けた
ストツパ機構9cの作用によつて)で停止させるように設
定されている。 一方、9は前記入力軸8に自動回動自在に軸承され、
かつ作業部フレーム4側に噛み合い爪部9aを介して回り
止めされるよう一体化された太陽ギアであつて、該太陽
ギア9には一対の中間ギア10が180度位相ずれした位置
でそれぞれ噛合している。さらに各中間ギア10の外側に
は遊星ギア11がそれぞれ噛合している。この遊星ギア11
が一体的にスプライン嵌合された円筒状の出力軸12に植
付け爪部5を構成するプランタアーム5aが一体的に設け
られており、而して植付け爪部5はギア機構を介して姿
勢制御される様に構成されている。しかも前記太陽ギア
9、中間ギア10、遊星ギア11は何れも偏心ギア(勿論非
円形ギア若しくは楕円ギアであつてよい)で形成されて
いる。そして植付け作動をすべく入力軸8が回転したこ
とに連動する回転ケース6の回転で、作業部フレーム4
側に固定の太陽ギア9の周りを中間ギア10が公転しなが
ら自転作動をし、さらにこの中間ギア10の作動によつて
遊星ギア11が逆回り(矢印Y方向)に自転しながら公転
することになり、これによつて出力軸12が回動し、この
出力軸12の回動と回転ケース6の回転作動とによつて、
植付け爪部5は、第2図に示す如く回転ケース6に対す
る姿勢を、苗載せ台2側に常時向くよう変化させなが
ら、一定の植付け軌跡を描いて作動するようになつてい
る。 また、植付け作業部1への走行機体側からの動力伝動
系統図を第8図に示すが、走行機体に設けたエンジン30
からの動力がトランスミツシヨンケース31を経由して植
付け作業部1のプランタケース32に入力し、前述したチ
エン7によつて入力軸8側への動力伝動が成されるよう
になつている。前記トランスミツシヨン31にはトルクミ
ツタ33を途中に介在する経路でメインクラツチ34が設け
られている。そして該メインクラツチ34を切ることで、
植付け爪部5は、メインクラツチに設けたストツパ機構
35による作用でG−Jの広い範囲で停止するように設定
されている。 尚、図中、13は中間ギア10を軸承する中間ギア軸10a
に回動自在に設けた第一カム、14はこの第一カム13を付
勢する弾機、15は出力軸12に一体的に設けた第二カムで
あつて、植付け爪部5の植付け軌跡において、植付け爪
部5が、第3図に示す如く下死点から上死点に至る上昇
軌跡中に設定される中間のA位置を越えようとした場合
に、第二カム15のカム突起15aが第一カム13のカム突起1
3aを弾機14に抗して越えることで、植付け爪部5がA位
置を越えて移動しようとするときの上死点方向への移動
に制動を与えて前記断続クラツチ9bを切つたときに、植
付け爪部5の停止位置を該位置と成るよう決定をするこ
とになり、また植付け爪部5がA位置を越えてB位置ま
で移動する間は、第一カム13による押圧を受けて遊星ギ
ア11が矢印Y方向に積極的に押しやられて、遊星ギア機
構のギア噛合に起因するバツクラツシユによるガタが、
植付け爪部が軌跡の外方を向く方向に吸収され、この状
態で苗載せ台2の下端部に設けた苗受け体16に開設の苗
掻取り口16aからの苗掻き取りが成されるように構成さ
れている。また、図中36はフロート3の植付け作業部1
との枢支部である。 一方、前記植付け爪部5のプランタアーム5aには、出
力軸12の内部に自由回動自在に貫挿され、かつ回転ケー
ス6に一端部が固定された作動軸17の他端側がキー溝嵌
合等の固定手段を介して一体的に連結されているが、こ
の作動軸17の他端側にはカム部17aが形成されている。
またプランタアーム5aにはプランタビーク18が一体的に
固定されていると共に、プランタフオーク19のロツド19
aが出没自在に設けられている。そしてプランタフオー
ク19は、プランタアーム5aに内装の弾機(本発明の付勢
手段に相当する)20によつて上方、つまり反押出し方向
に向けて常時付勢されているが、このロツド19aの上端
部には、前記カム部17aの後方に配設の支軸21aを介して
プランタアーム5aに揺動自在に枢支せしめられた作動腕
21の先端部21bが係合している。さらに作動腕21には前
記カム部17aに接当るようカム腕21cが形成されており、
前記プランタアーム5aをコンパクトなものに構成しなが
らプランタフオーク19の作動ストロークを確保できるよ
うに構成してある。そして前述した回転ケース6の回動
に伴う植付け作動に際し、作動軸17が回転ケース6に対
して相対的に回動することに伴うカム作用によつて、プ
ランタフオーク19は、第2図に示す如く、一方のプラン
タビーク18が下死点に達する前のC位置から弾機20に抗
して下降を開始し、下死点以前のD位置からの下死点以
降のE位置(上死点を越えた側の植付け爪部5が少なく
とも苗掻取りを終了する位置)までは最下降状態とな
り、これを越えてF位置に至るまでの間で弾機20による
付勢力を受けて上動することとなるようにカム形状が構
成されており、而して本発明の復帰遅延機構が形成され
ている。 叙述の如く構成された本発明の実施例において、前述
したように、機体走行にタイミングを合わせて入力軸8
が回動することに伴い回転ケース6が回転すると、それ
ぞれの植付け爪部5が植付け軌跡に添つて移動し、苗載
せ台2に載置した植付け苗を苗掻取り口16aから単位量
宛掻き取つて田面に連続的に植付ける所謂高速植付けが
できることになるが、この場合に、太陽ギア9を作業部
ケース4側に固定するための噛み合い爪部9aや各入力軸
8への選択的な動力伝動の断続を可能とする条止めクラ
ツチ9bによるガタによつて、回転ケース6自体ガタを有
するものであつても、このガタは、苗植付けを行うとき
に植付け苗を押し出す姿勢のプランタフオーク19に項す
る弾機20の付勢力によつて吸収される。 即ち、本発明が実施されたものにおいては、プランタ
ビーク18が田面に没入することにタイミングを合わせて
該側のプランタフオーク19が下動して植付け苗を圃場内
に押しやることになるが、プランタフオーク19は、植付
け苗を押しやつた後、直ちに上動してしまうことなく、
下死点を越えた以降、E位置に至るまで継続して下動状
態に維持されることになる。この結果、回転ケース6
は、下死点側を移動する植付け爪部5は、プランタビー
ク18が圃場から略抜け出る位置まで、また上死点側を移
動する植付け爪部5は、プランタビーク18による掻取り
口16aからの苗掻取りを終了する位置まで、最大の付勢
力になつた弾機20によつてその回動方向に対して遅れる
方向に向けて負荷を受けて、前述した回転ケース6自体
が有するガタが吸収されて、所定の軌跡で移動すること
になる。 従つて、プランタフオーク19の上昇復帰時に受ける反
作用によつて、従来のようにプランタビーク18で植付け
た苗を乱したり、苗の掻取り量が不揃いになつてしまう
ようなことがなく、精度の高い植付け作業を整然と行う
ことができる。しかもこのガタ吸収作用は、プランタフ
オーク19を付勢する弾機20の付勢力を有効に利用して行
うものであるから、部材の兼用化と共に構造の簡略化が
計れる。 またこのものは、復帰遅延機構が、プランタフオーク
19を植付け爪部が下死点側に達することにタイミングを
合わせて下動させるカム機構のカム形状を調節するだけ
で設定できるから、製作にあたつても負担になることが
なく、安価なものにできる。 [作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、回転ケースの各端部に植付け爪部をそれぞれ
設けて、高速植付けができるようにしたものでありなが
ら、回転ケース自体が有するガタは、植付け苗を圃場内
に押しやるべく付勢手段に抗して下動したプランタフオ
ークの上昇復帰が、植付け爪部が下死点を越えた以降ま
で遅延することになり、この結果、回転ケースは、この
遅延した範囲までは、プランタフオークが下動位置にい
ることで付勢力が大きくなつた状態の付勢手段によつて
回動方向に対して遅れる方向の負荷を受けることとなつ
て、回転ケース自体が有するガタ吸収ができて所定の軌
跡で移動する。従つて、植付け爪部で従来のように植付
けた苗を乱したり、植付け爪部の苗の掻取り量が不揃い
になることの防止ができ、精度の高い植付け作業を行う
ことができる。しかもこのガタ吸収のための部材は、プ
ランタフオークを付勢手段の付勢力を有効に利用できる
ので、部材の兼用化と共に構造の簡略化に寄与できる。
各端部にそれぞれ植付け爪部を設けてなる高速植付け型
の苗植付け機に関するものである。 [従来技術及び発明が解決しようとする問題点] 今日、この種高速型の苗植付け機において、動力入力
軸と共に一体回動する回転ケースの一回転で一対の植付
け爪部による二度の苗植付けを行うようにしたものが知
られている。ところでこの様なものにおいて、例えば入
力軸に回動自在に設けた太陽ギヤを作業部側に回り止め
状態に固定するため噛み合い爪や、個々の入力軸への動
力伝動を断続するための条止めクラツチ等の部材が設け
られているが、このような部材には噛合部等にどうして
もガタがあり、これらのガタから回転ケース自体もガタ
を有することになる。 ところで植付け爪部にはプランタフオークが設けられ
ていて、植付け爪部が圃場に没入することにタイミング
を合わせて植付け苗を押し出すようになつているが、こ
の植付け苗を押し出したプランタフオークが復帰する際
の反作用によつて、植付け爪部は掻取り軌跡に対して先
行する方向の作用を受けることになり、これが前記ガタ
に反映されて、回転ケースが前方、つまり植付け爪部が
掻取り軌跡の内方に向いた状態に変姿し、移動軌跡が設
定される軌跡から乱れた状態になつてしまう。この結
果、一方の植付け爪部が圃場から抜け出るときに植付け
苗を倒してしまう惧れが有る許りでなく、他方の植付け
爪部による苗掻取り量が一定とならず精度の高い苗植付
けができないなどの欠点があり問題と成る。 [問題を解決する手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一
掃することができる苗植付け機を提供することを目的と
して創案されたものであつて、作業部動力の入力軸に中
央部が固定された回転ケースの各端部に植付け爪部をそ
れぞれ設け、両植付け爪部によつて苗載せ台からの苗掻
取りと圃場への苗植付けとを連続的に行うように構成し
た苗植付け機において、該苗植付け機に、前記植付け爪
部で掻取つた苗の押出し作動をするプランタフオーク
と、該プランタフオークを上動する反押出し方向に向け
て付勢する付勢手段と、植付け爪部が苗植付けをすべく
下死点側に移動することにタイミングを合わせてプラン
タフオークを前記付勢手段に抗して下動せしめて苗押出
しをするためのプランタフオーク下動手段と、下死点側
を移動する植付け爪部が、他方の植付け爪部の前記苗掻
取り位置に対応した終了位置を通過するまでは、下死点
を越えてもプランタフオークが下動状態を維持するよう
設定した復帰遅延手段とが設けられていることを特徴と
するものである。 そして本発明は、この構成によつて、回転ケースの有
するガタを吸収して、精度の高い苗植付けを行うことが
できるようにしたものである。 [実施例] 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図面において、1は乗用型の走行機体の後部に上下昇降
動自在に取付けられた植付け作業部であつて、該植付け
作業部1は、左右往復動する苗載せ台2およびフロート
3、作業部フレーム4等の部材によつて構成されている
が、作業部フレーム4の後部に後述する植付け爪部5が
配されている。つまり作業部フレーム4の後端部には、
回転ケース6が回動自在に設けられているが、この回転
ケース6の外側板6aには、チエン7によつて作業部動力
が入力する入力軸8が取付けプレート8bを介して一体的
に固定されている。尚、入力軸8にスプライン嵌合され
たクラツチ筒8aとチエン7のスプロケツト軸7aとの間に
は条止めクラツチ9bが形成されていて、個々の入力軸8
側への動力伝動の断続ができるようになつている。そし
て実施例の場合には、二条一組としてセツト化される植
付け爪部5のうち所望の植付け爪部セツトを後述するA
位置を含んだG−Hの狭い範囲(該クラツチ9bに設けた
ストツパ機構9cの作用によつて)で停止させるように設
定されている。 一方、9は前記入力軸8に自動回動自在に軸承され、
かつ作業部フレーム4側に噛み合い爪部9aを介して回り
止めされるよう一体化された太陽ギアであつて、該太陽
ギア9には一対の中間ギア10が180度位相ずれした位置
でそれぞれ噛合している。さらに各中間ギア10の外側に
は遊星ギア11がそれぞれ噛合している。この遊星ギア11
が一体的にスプライン嵌合された円筒状の出力軸12に植
付け爪部5を構成するプランタアーム5aが一体的に設け
られており、而して植付け爪部5はギア機構を介して姿
勢制御される様に構成されている。しかも前記太陽ギア
9、中間ギア10、遊星ギア11は何れも偏心ギア(勿論非
円形ギア若しくは楕円ギアであつてよい)で形成されて
いる。そして植付け作動をすべく入力軸8が回転したこ
とに連動する回転ケース6の回転で、作業部フレーム4
側に固定の太陽ギア9の周りを中間ギア10が公転しなが
ら自転作動をし、さらにこの中間ギア10の作動によつて
遊星ギア11が逆回り(矢印Y方向)に自転しながら公転
することになり、これによつて出力軸12が回動し、この
出力軸12の回動と回転ケース6の回転作動とによつて、
植付け爪部5は、第2図に示す如く回転ケース6に対す
る姿勢を、苗載せ台2側に常時向くよう変化させなが
ら、一定の植付け軌跡を描いて作動するようになつてい
る。 また、植付け作業部1への走行機体側からの動力伝動
系統図を第8図に示すが、走行機体に設けたエンジン30
からの動力がトランスミツシヨンケース31を経由して植
付け作業部1のプランタケース32に入力し、前述したチ
エン7によつて入力軸8側への動力伝動が成されるよう
になつている。前記トランスミツシヨン31にはトルクミ
ツタ33を途中に介在する経路でメインクラツチ34が設け
られている。そして該メインクラツチ34を切ることで、
植付け爪部5は、メインクラツチに設けたストツパ機構
35による作用でG−Jの広い範囲で停止するように設定
されている。 尚、図中、13は中間ギア10を軸承する中間ギア軸10a
に回動自在に設けた第一カム、14はこの第一カム13を付
勢する弾機、15は出力軸12に一体的に設けた第二カムで
あつて、植付け爪部5の植付け軌跡において、植付け爪
部5が、第3図に示す如く下死点から上死点に至る上昇
軌跡中に設定される中間のA位置を越えようとした場合
に、第二カム15のカム突起15aが第一カム13のカム突起1
3aを弾機14に抗して越えることで、植付け爪部5がA位
置を越えて移動しようとするときの上死点方向への移動
に制動を与えて前記断続クラツチ9bを切つたときに、植
付け爪部5の停止位置を該位置と成るよう決定をするこ
とになり、また植付け爪部5がA位置を越えてB位置ま
で移動する間は、第一カム13による押圧を受けて遊星ギ
ア11が矢印Y方向に積極的に押しやられて、遊星ギア機
構のギア噛合に起因するバツクラツシユによるガタが、
植付け爪部が軌跡の外方を向く方向に吸収され、この状
態で苗載せ台2の下端部に設けた苗受け体16に開設の苗
掻取り口16aからの苗掻き取りが成されるように構成さ
れている。また、図中36はフロート3の植付け作業部1
との枢支部である。 一方、前記植付け爪部5のプランタアーム5aには、出
力軸12の内部に自由回動自在に貫挿され、かつ回転ケー
ス6に一端部が固定された作動軸17の他端側がキー溝嵌
合等の固定手段を介して一体的に連結されているが、こ
の作動軸17の他端側にはカム部17aが形成されている。
またプランタアーム5aにはプランタビーク18が一体的に
固定されていると共に、プランタフオーク19のロツド19
aが出没自在に設けられている。そしてプランタフオー
ク19は、プランタアーム5aに内装の弾機(本発明の付勢
手段に相当する)20によつて上方、つまり反押出し方向
に向けて常時付勢されているが、このロツド19aの上端
部には、前記カム部17aの後方に配設の支軸21aを介して
プランタアーム5aに揺動自在に枢支せしめられた作動腕
21の先端部21bが係合している。さらに作動腕21には前
記カム部17aに接当るようカム腕21cが形成されており、
前記プランタアーム5aをコンパクトなものに構成しなが
らプランタフオーク19の作動ストロークを確保できるよ
うに構成してある。そして前述した回転ケース6の回動
に伴う植付け作動に際し、作動軸17が回転ケース6に対
して相対的に回動することに伴うカム作用によつて、プ
ランタフオーク19は、第2図に示す如く、一方のプラン
タビーク18が下死点に達する前のC位置から弾機20に抗
して下降を開始し、下死点以前のD位置からの下死点以
降のE位置(上死点を越えた側の植付け爪部5が少なく
とも苗掻取りを終了する位置)までは最下降状態とな
り、これを越えてF位置に至るまでの間で弾機20による
付勢力を受けて上動することとなるようにカム形状が構
成されており、而して本発明の復帰遅延機構が形成され
ている。 叙述の如く構成された本発明の実施例において、前述
したように、機体走行にタイミングを合わせて入力軸8
が回動することに伴い回転ケース6が回転すると、それ
ぞれの植付け爪部5が植付け軌跡に添つて移動し、苗載
せ台2に載置した植付け苗を苗掻取り口16aから単位量
宛掻き取つて田面に連続的に植付ける所謂高速植付けが
できることになるが、この場合に、太陽ギア9を作業部
ケース4側に固定するための噛み合い爪部9aや各入力軸
8への選択的な動力伝動の断続を可能とする条止めクラ
ツチ9bによるガタによつて、回転ケース6自体ガタを有
するものであつても、このガタは、苗植付けを行うとき
に植付け苗を押し出す姿勢のプランタフオーク19に項す
る弾機20の付勢力によつて吸収される。 即ち、本発明が実施されたものにおいては、プランタ
ビーク18が田面に没入することにタイミングを合わせて
該側のプランタフオーク19が下動して植付け苗を圃場内
に押しやることになるが、プランタフオーク19は、植付
け苗を押しやつた後、直ちに上動してしまうことなく、
下死点を越えた以降、E位置に至るまで継続して下動状
態に維持されることになる。この結果、回転ケース6
は、下死点側を移動する植付け爪部5は、プランタビー
ク18が圃場から略抜け出る位置まで、また上死点側を移
動する植付け爪部5は、プランタビーク18による掻取り
口16aからの苗掻取りを終了する位置まで、最大の付勢
力になつた弾機20によつてその回動方向に対して遅れる
方向に向けて負荷を受けて、前述した回転ケース6自体
が有するガタが吸収されて、所定の軌跡で移動すること
になる。 従つて、プランタフオーク19の上昇復帰時に受ける反
作用によつて、従来のようにプランタビーク18で植付け
た苗を乱したり、苗の掻取り量が不揃いになつてしまう
ようなことがなく、精度の高い植付け作業を整然と行う
ことができる。しかもこのガタ吸収作用は、プランタフ
オーク19を付勢する弾機20の付勢力を有効に利用して行
うものであるから、部材の兼用化と共に構造の簡略化が
計れる。 またこのものは、復帰遅延機構が、プランタフオーク
19を植付け爪部が下死点側に達することにタイミングを
合わせて下動させるカム機構のカム形状を調節するだけ
で設定できるから、製作にあたつても負担になることが
なく、安価なものにできる。 [作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、回転ケースの各端部に植付け爪部をそれぞれ
設けて、高速植付けができるようにしたものでありなが
ら、回転ケース自体が有するガタは、植付け苗を圃場内
に押しやるべく付勢手段に抗して下動したプランタフオ
ークの上昇復帰が、植付け爪部が下死点を越えた以降ま
で遅延することになり、この結果、回転ケースは、この
遅延した範囲までは、プランタフオークが下動位置にい
ることで付勢力が大きくなつた状態の付勢手段によつて
回動方向に対して遅れる方向の負荷を受けることとなつ
て、回転ケース自体が有するガタ吸収ができて所定の軌
跡で移動する。従つて、植付け爪部で従来のように植付
けた苗を乱したり、植付け爪部の苗の掻取り量が不揃い
になることの防止ができ、精度の高い植付け作業を行う
ことができる。しかもこのガタ吸収のための部材は、プ
ランタフオークを付勢手段の付勢力を有効に利用できる
ので、部材の兼用化と共に構造の簡略化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に係る苗植付け機の一実施例を示したも
のであつて、第1図は植付け部の要部側面図、第2図は
歯車ケース部の側面視における作用説明図、第3図は同
上外蓋を外した状態を示す側面図、第4図は同上断面
図、第5図A,Bはカム機構の作用説明図、第6図は動力
伝動系統図である。 図中、1は植付け部、5は植付け爪部、6は回転ケー
ス、8は入力軸、9は太陽ギア、17は作動軸、17はカム
体、19はプランタフオーク、20は弾機、21は作動腕、21
cはカム腕である。
のであつて、第1図は植付け部の要部側面図、第2図は
歯車ケース部の側面視における作用説明図、第3図は同
上外蓋を外した状態を示す側面図、第4図は同上断面
図、第5図A,Bはカム機構の作用説明図、第6図は動力
伝動系統図である。 図中、1は植付け部、5は植付け爪部、6は回転ケー
ス、8は入力軸、9は太陽ギア、17は作動軸、17はカム
体、19はプランタフオーク、20は弾機、21は作動腕、21
cはカム腕である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.作業部動力の入力軸に中央部が固定された回転ケー
スの各端部に植付け爪部をそれぞれ設け、両植付け爪部
によつて苗載せ台からの苗掻取りと圃場への苗植付けと
を連続的に行うように構成した苗植付け機において、該
苗植付け機に、前記植付け爪部で掻取つた苗の押出し作
動をするプランタフオークと、該プランタフオークを上
動する反押出し方向に向けて付勢する付勢手段と、植付
け爪部が苗植付けをすべく下死点側に移動することにタ
イミングを合わせてプランタフオークを前記付勢手段に
抗して下動せしめて苗押出しをするためのプランタフオ
ーク下動手段と、下死点側を移動する植付け爪部が、他
方の植付け爪部の前記苗掻取り位置に対応した終了位置
を通過するまでは、下死点を越えてもプランタフオーク
が下動状態を維持するよう設定した復帰遅延手段とが設
けられていることを特徴とする苗植付け機。 2.前記付勢手段はプランタフオークを上動する方向に
常時付勢する弾機とし、また下動手段は、植付け爪部が
下死点側に移動することにタイミングを合わせてプラン
タフオークを弾機に抗して強制的に下動せしめるカム機
構とし、さらに復帰遅延手段は、前記カム機構におい
て、そのカム形状を、他方の植付け爪部の苗掻取り位置
に対応した終了位置を通過するまで遅延させてプランタ
フオークを弾機に抗して下動状態を維持せしめる形状に
設定することで構成されていることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の苗植付け機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62219769A JP2683803B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 苗植付け機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62219769A JP2683803B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 苗植付け機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6463310A JPS6463310A (en) | 1989-03-09 |
JP2683803B2 true JP2683803B2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=16740716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62219769A Expired - Fee Related JP2683803B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 苗植付け機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2683803B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6628531B2 (ja) * | 2015-09-16 | 2020-01-08 | 株式会社クボタ | 乗用型田植機 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0420173U (ja) * | 1990-06-06 | 1992-02-20 |
-
1987
- 1987-09-02 JP JP62219769A patent/JP2683803B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0420173U (ja) * | 1990-06-06 | 1992-02-20 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6463310A (en) | 1989-03-09 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |