JP2681504B2

JP2681504B2 - 自動二輪車のフートレスト用ブラケット構造

Info

Publication number: JP2681504B2
Application number: JP63282831A
Authority: JP
Inventors: 睦比呂鈴木
Original assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Current assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Priority date: 1988-11-09
Filing date: 1988-11-09
Publication date: 1997-11-26
Anticipated expiration: 2012-11-26
Also published as: JPH02128973A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、排気管をフートレストブラケットで保護
するようにした自動二輪車のフートレスト用ブラケット
構造に関する。

（従来の技術）自動二輪車では、エンジンから延びる排気管は、通
常、エンジンの下方を通って後方に延びているが、地上
高を高くしてオフロードの走行を可能とするなどのため
に、上記排気管をエンジンの下部側方を通して後方に導
くようにしたものがある。

（発明が解決しようとする問題点）ところで、排気管は、通常、板金製であるため、この
排気管に走行面上の障害物が衝突すると、この排気管が
容易に破損するおそれがある。

そこで、この排気管を覆う保護カバーを設けることが
考えられるが、このカバーには十分の強度が要求される
ことから、このようなカバーを単に設けると、車体の構
成が複雑になるという不都合を生じる。

（発明の目的）この発明は、上記のような事情に注目してなされたも
ので、排気管の保護を簡単な構成によって効果的に行う
ことを目的とする。

（発明の構成）上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするとこ
ろは、車体フレームから外側方に向って突出しその突出
端にフートレストを支持するフートレストブラケットを
設けた自動二輪車において、上記フートレストブラケッ
トを正面視でほぼＵ字状に形成して、このフートレスト
ブラケットを構成する左右対向片のうち車体フレーム側
の一片をこの車体フレームに固体具により固定し、排気
管の前後中途部にこのフートレストブラケットを下方側
から嵌め合わせた点にある。

（実施例）以下、この発明の実施例を図面により説明する。

第２図において、１は自動二輪車、２はその車体フレ
ームで、この車体フレーム２はセミダブルクレードル形
をなしている。即ち、この車体フレーム２はその前部に
ヘッドパイプ３を有し、このヘッドパイプ３の上部から
後下方に向って主フレーム４が延び、更に、この主フレ
ーム４の後端から左右一対のシートピラーチューブ５が
下方に向って延び、その各下端にリヤアームブラケット
６が取り付けられている。一方、上記ヘッドパイプ３の
下部から後下方に延びてその後端が上記リヤアームブラ
ケット６の下端に連結される左右一対のダウンチューブ
７が設けられる。

上記ヘッドパイプ３にはフロントフォーク８が操向自
在に支承され、このフロントフォーク８の下端には前輪
が支承され、上端にはハンドル９が取り付けられてい
る。一方、上記リヤアームブラケット６には枢支軸11に
よりリヤアーム12が上下揺動自在に枢支され、このリヤ
アーム12の揺動端に後輪13が支承されている。

15は４サイクル並列２気筒エンジンで、このエンジン
15は車体フレーム２の内部に位置してこの車体フレーム
２に締結され、上記後輪13を駆動させる。このエンジン
15はクランクケース16と、このクランクケース16から前
上方に向って突出する左右一対のシリンダ17とを有し、
左右シリンダ17の排気孔から排気管18,19が延びてい
る。

上記各排気管18,19は上記クランクケース16下部の右
側方を通って後方に導かれている。この場合、左側のシ
リンダ17から延びる排気管18と、右側のシリンダ17から
延びる排気管19とは各シリンダ17から一旦前下がり状に
延出した後、互いに上下に位置して互いにほぼ平行に後
方に導かれている。そして、これら両排気管18,19の延
出端にはサイレンサ21が連結され、このサイレンサ21は
車体フレーム２の後端にブラケット21aにより支持され
ている。

22は燃料タンク、23はシートである。また、24は板金
製のプロテクタカバーで、このプロテクタカバー24は前
記ダウンチューブ７にボルト等支持具25により強固に支
持されており、これはダウンチューブ７やクランクケー
ス16、および排気管18,19前部の各下面や左右各側面を
覆っている。即ち、このプロテクタカバー24は上記排気
管18,19等に走行面上の障害物が衝突しないようこれら
を保護している。

前記各リヤアームブラケット６の下端には、この各リ
ヤアームブラケット６側から外側方に向って突出するフ
ートレストブラケット26が設けられ、このフートレスト
ブラケット26の突出端に、シート23上のライダーが足を
載せるフートレスト27が取り付けられている。上記の場
合、フートレストブラケット26は前記プロテクタカバー
24の後方近傍に位置し、また、フートレスト27はプロテ
クタカバー24後端の右側に位置している。

全図において、28はブレーキペダルで、このブレーキ
ペダル28は右側のリヤアームブラケット６下部の外側方
に設けられ、右側のフートレスト27上の足がこのブレー
キペダル28を踏み込み可能となっている。一方、右側の
リヤアームブラケット６には後方に向ってブラケット板
6aが突設されており、このブラケット板6aに油圧式マス
タシリンダ29がねじ止めされている。そして、このマス
タシリンダ29は上記ブレーキペダル28の後部回動端と連
結されている。そして、ブレーキペダル28を踏み込め
ば、マスタシリンダ29が作動して前記後輪13が制動され
るようになっている。

上記の場合、マスタシリンダ29は従来に比較して車体
の下部に設けられているが、これはブラケット板6aより
も内側で、かつ、両排気管18,19で覆われており、この
ため、走行面のプッシュ等障害物から十分に保護されて
いる。

全図において、上記右側のフートレストブラケット26
は一枚の板材を折り曲げることにより形成された板金製
で、これは左右に対向する左、右縦向片30,31と、これ
らの両縦向片30,31の下端同士を連結する連結片32とで
構成され、つまり、正面視でほぼＵ字状をなしている。
そして、上記左縦向片30は固定具たる一対のボルト33に
より上記リヤアームブラケット６の下端に着脱自在にね
じ止めされ、これによってフートレストブラケット26が
リヤアームブラケット６に強固に固定され、一方、上記
右縦向片31にフートレスト27が取り付けられている。

そして、上記フートレストブラケット26は排気管19の
前後中途部に下方側から嵌め合わされている。ところ
で、このフートレストブラケット26はライダーからの荷
重に耐える必要上、十分の強度を有している。このた
め、このフートレストブラケット26は、プロテクタカバ
ー24の後方にあって、このプロテクタカバー24による保
護を十分には受けていない部分における排気管19の左右
両側面と、下面とを効果的に保護している。なお、この
ように排気管19を保護したことから、これより上方に位
置する排気管18も十分に保護させることになる。

また、上記フートレスト27よりも内側で、上記排気管
18,19を外側方から覆うプロテクタカバー35が設けられ
る。このプロテクタカバー35には排気管18,19側に走行
風を導入するための空気孔36が多数形成されている。

上記の場合、フートレスト27に対応する両プロテクタ
カバー24,35の上面は上記フートレスト27の上面よりも
十分高くされており、つまり、フートレスト27上の足が
誤って両プロテクタカバー24,35の上面を踏み付けない
ようになされている。

前記ブレーキペダル28は前後方向に延びるペダルアー
ム37を有し、このペダルアーム37は一枚の板材を折り曲
げることにより形成された板金製とされている。そし
て、このペダルアーム37の後端側は左右に対向する左、
右縦向片41,42と、これら両端縦向片41,42の下端同士を
連結する連結片43とで構成され、つまり、正面視で前記
フートレストブラケット26とほぼ重なり合うようなＵ字
状をなしている。そして、上記左縦向片41に突設された
枢支軸44が前記フートレストブラケット26の左縦向片30
の後端に回動自在に枢支され、これによって、ペダルア
ーム37が上下回動自在とされている。

一方、上記ペダルアーム37の前端側は右縦向片42の上
端から前記フートレスト27の下方を通って前方に延び、
その延出端に踏込部45が取り付けられている。また、上
記ペダルアーム37の後端側の下面には偏平なＵ字状の補
強板46が溶接されている。

そして、上記ペダルアーム37の後端側がフートレスト
ブラケット26の後方近傍で排気管19の前後中途部に下方
側から嵌め合わされており、この部分の排気管18,19を
保護している。

その他、39はタンデムフートレストであり、このタン
デムフートレスト39はシートピラーチューブ５とリヤア
ームブラケット６との連結部から後方に向って突出した
ブラケット40に支持されている。この場合、これらタン
デムフートレスト39とブラケット40の突出端とはサイレ
ンサ21の外側方に位置して、このサイレンサ21を保護し
ている。

なお、以上は図示の例によるが、フートレストブラケ
ット26とペダルアーム37の少なくともいずれか一方を両
排気管18,19にその下方側から嵌め合わせるようにして
もよい。

（発明の効果）この発明によれば、フートレストブラケットを正面視
でほぼＵ字状に形成して、このフートレストブラケット
を構成する左右対向片のうち車体フレーム側の一片をこ
の車体フレーム側の一片をこの車体フレームに固定具に
より固定し、排気管の前後中途部にこのフートレストブ
ラケットを下方側から嵌め合わせたため、走行面上の障
害物が排気管に衝突しようとすることはフートレストブ
ラケットにより防止されることとなる。よって、フート
レストブラケットの利用により排気管が保護されること
から、別途の保護手段が不要であり、このため、簡単な
構成によって、排気管を保護することができる。

しかも、上記フートレストブラケットはライダーの荷
重に耐えるものであるため、十分の強度も有している。
このため、上記排気管の保護は効果的に行われることと
なる。

更に、上記の場合、フートレストブラケットを正面視
でほぼＵ字状に形成して、このフートレストブラケット
を構成する左右対向片のうち車体フレーム側の一片をこ
の車体フレームに固定具により固定したため、固定具は
フートレストブラケットの下面よりも上方に位置するこ
とになる。よって、上記固定具に上記障害物が衝突する
ことも、このフートレストブラケットによって防止され
る。つまり、これによって、車体フレーム側に対するフ
ートレストブラケットの固定が確実に保持されるのであ
り、この結果、上記排気管の保護は更に確実に行われる
ことになる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示し、第１図は第３図のＩ−Ｉ
線矢視断面図、第２図は自動二輪車の全体右側面図、第
３図は第１図の部分拡大図、第４図は第３図のIV−IV線
矢視図である。１……自動二輪車、２……車体フレーム、26……フート
レストブラケット、27……フートレスト、33……ボルト
（固定具）。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】車体フレームにエンジンを取り付け、この
エンジンから延びる排気管を同上エンジンの下部側方を
通して後方に導き、一方、上記車体フレームから外側方
に向って突出しその突出端にフートレストを支持するフ
ートレストブラケットを設けた自動二輪車において、上
記フートレストブラケットを正面視でほぼＵ字状に形成
して、このフートレストブラケットを構成する左右対向
片のうち車体フレーム側の一片をこの車体フレームに固
定具により固定し、排気管の前後中途部にこのフートレ
ストブラケットを下方側から嵌め合わせた自動二輪車の
フートレスト用ブラケット構造。