JP2681018B2 - 通帳プリンタの頁捲り動作の制御方法 - Google Patents

通帳プリンタの頁捲り動作の制御方法

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岳彦 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通帳を挿入して印
字頁を捲りながら印字を行うプリンタの頁捲り動作の制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の通帳プリンタの頁捲りモ
ータの動作の一例を示す特性図である。
【0003】通帳を挿入して印字頁を捲りながら印字を
行うプリンタの頁捲り動作の従来の制御方法は、プリン
タ内に挿入した通帳を搬送ローラおよびテンションロー
ラによって頁捲り機構部の所定の位置まで搬送し、プレ
ッシャローラを上昇させて回転摩擦ローラとによって通
帳を押圧した後、図5に示すように、頁捲りモータを加
速(第一加速領域31)して低速Lの一定速度(第一定
速領域32)とし、回転摩擦ローラによって通帳の印字
頁を一枚だけ湾曲させて分離して一旦頁捲りモータを停
止させ(第一減速領域33および停止領域34)、その
後再度頁捲りモータを加速(第二加速領域35)して高
速Hの一定速度(第二定速領域36)とすることによっ
て湾曲させて分離した印字頁を跳ね上げ、透過型のセン
サによって捲るべき頁が所定の位置まで捲り上げられて
他の印字頁と完全に分離していることを確認した後、頁
捲りモータを減速(第二減速領域37)して停止させる
ことによって頁捲り動作を終了させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の通帳プリンタの頁捲り動作は、頁捲りモータを低速の
一定速度に保持した後一旦停止させ、その後再度頁捲り
モータを加速して高速の一定速度に保持してから再度停
止させるという二段動作を行わせているため、動作シー
ケンスの制御が複雑であり、また処理速度も遅いという
問題点を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の通帳プリンタの
頁捲り動作の制御方法は、通帳の印字頁を開いた状態で
搬送路上を搬送させて第一のセンサによって検出するこ
とによって所定の位置に停止させ、ソレノイドを動作さ
せることによってプレッシャローラを上昇させて摩擦ロ
ーラとの間で前記通帳を挟持し、前記摩擦ローラを所定
の方向に低速で回転させて前記通帳の片側の最上位の印
字頁を湾曲させて2枚目以下の印字頁と分離し、引続い
て前記摩擦ローラを前記所定の方向に高速で回転させて
前記通帳の前記最上位の印字頁を前記摩擦ローラの上に
跳ね上げて第二のセンサによって検出することによって
前記摩擦ローラを停止させた後、前記摩擦ローラを前記
所定の方向と反対の方向に回転させることによって前記
通帳を搬送して前記摩擦ローラの上に跳ね上げた前記通
帳の片側の前記最上位の印字頁を反転させて反対側の最
上位の印字頁の上に載せることを含んでいる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態ついて
図面を参照して説明する。
【0007】図1は本発明の頁捲り機構部の一実施形態
の動作状態を工程順に示す正面図、図2は図1の実施形
態を適用する通帳プリンタの頁捲り機構部を示す正面
図、図3は図1の頁捲り機構部の動作を示すフローチャ
ート、図4は図1の頁捲り機構部の頁捲りモータの回転
状態を示す特性図である。
【0008】図2において、通帳1は、図の左側の通帳
挿入口(図示省略)から挿入されて、上下に所定の間隔
で平行に設けてあるペーパーガイド2aおよびペーパー
ガイド2bの間を円滑に搬送されてくる。ペーパーガイ
ド2aの右側には、搬送ローラ3が設けられており、こ
の搬送ローラ3に対向して設けられているテンションロ
ーラ5は、ペーパーガイド2bの切欠き部において通帳
1を介して搬送ローラ3と接触している。搬送ローラ3
の軸には可動ペーパガイド11の一端が固定されてお
り、この可動ペーパガイド11は、ベルト13を介して
ペーパガイド駆動モータ12に連結されている。
【0009】搬送ローラ3の右方には、所定の間隔で回
転摩擦ローラ7が設けてあり、この回転摩擦ローラ7に
対向してプレッシャローラ8が設けられている。プレッ
シャローラ8には、リンク14bが連結されており、リ
ンク14bは、リンク14aを介してソレノイド10に
連結されている。従ってプレッシャローラ8は、ソレノ
イド10の動作によって上下方向(矢印A)に運動し、
上方向に運動したときは、回転摩擦ローラ7との間で通
帳1を挟持する。回転摩擦ローラ7には、ベルト15を
介して頁捲りモータ9が連結されており、回転摩擦ロー
ラ7は、この頁捲りモータ9によって正逆両方向の回転
を駆動される。
【0010】回転摩擦ローラ7の右方には、通帳1を搬
送するため、ペーパーガイド2cがペーパーガイド2b
の上に所定の間隔で平行に設けてあり、ペーパーガイド
2cおよびペーパーガイド2bの対向する切欠き部に、
搬送ローラ4およびテンションローラ6が対向して設け
られている。搬送ローラ4およびテンションローラ6
は、この位置に搬送されてきた通帳1を挟持して搬送す
る。
【0011】回転摩擦ローラ7と搬送ローラ4との間に
は、透過型のセンサ17が設けてあり、このセンサ17
は、通帳1を検出してそれを頁捲り位置に停止させる。
また、回転摩擦ローラ7の右上方には、透過型のセンサ
16が設けてあり、このセンサ16は、回転摩擦ローラ
7によって捲られた通帳1の印字頁を検出する。
【0012】上述のように構成された頁捲り機構部は、
次のように動作する。
【0013】すなわち、図1(a)に示すように、搬送
ローラ3およびテンションローラ5によってペーパーガ
イド2aおよびペーパーガイド2bの間を搬送されてき
た通帳1は、その先端部が回転摩擦ローラ7の位置を通
過してセンサ17の位置に到達すると、センサ17によ
って検出されて所定の距離だけ搬送された位置に停止さ
せられる。このとき、プレッシャローラ8は、ソレノイ
ド10によって引下げれている。通帳1が停止すると、
図1(b)に示すように、ソレノイド10が動作してプ
レッシャローラ8を上昇させ、回転摩擦ローラ7との間
に通帳1を挟む。続いて図1(c)に示すように、頁捲
りモータ9を動作させて回転摩擦ローラ7を時計方向
(矢印B)に低速の一定速度L(図4の第一加速領域2
1および第一定速領域22)で回転させると、通帳1の
右側の再上位の印字頁が湾曲させられて2枚目以下の印
字頁と分離する。この状態から引続いて頁捲りモータ9
を更に加速して高速の一定速度H(図4の第二加速領域
23および第二定速領域24)で回転させると、図1
(d)に示すように、捲られた通帳1の右側の再上位の
印字頁は、回転摩擦ローラ7の上に跳ね上げられ、その
先端がセンサ16の光路を遮る。これによって通帳1の
頁跳ね上げ動作が完了したことが検出される。通帳1の
頁跳ね上げ動作が完了したことが検出されると、図1
(e)に示すように、回転摩擦ローラ7が反時計方向
(矢印C)に回転させられ、これに伴なってプレッシャ
ローラ8も時計方向(矢印D)に回転させられる。これ
によって通帳1は右の方向に搬送されてその先端が搬送
ローラ4およびテンションローラ6の位置に到達する
と、搬送ローラ4およびテンションローラ6もそれぞれ
矢印E方向および矢印F方向に回転する。従って通帳1
が更に右の方向に搬送されるため、捲り上げられた通帳
1の右側の再上位の印字頁は、反転させられて左側の再
上位の印字頁の上に載る。これによって頁捲り動作が完
了する。
【0014】上述の動作について、図3のフローチャー
トを参照してさらに詳細に説明する。
【0015】図3に示すように、まず動作開始前に、初
期条件として第一加速領域21および第一定速領域22
および第二加速領域23および第二定速領域24および
減速領域25の各領域の動作ステップ数を設定しておく
(ステップ51)。回転摩擦ローラ7の動作を開始させ
るときは、まず図4の第一加速領域21の動作を開始さ
せ、ステップ51において設定してある第一加速領域2
1のステップ数だけ回転摩擦ローラ7を加速する(ステ
ップ52〜54)。これによって回転摩擦ローラ7の速
度が第一定速Lに到達すると、その速度でステップ51
において設定してある第一定速領域22のステップ数だ
け回転摩擦ローラ7を定速回転させる(ステップ55〜
57)。続いて再び回転摩擦ローラ7を加速し、ステッ
プ51において設定してある第二加速領域23のステッ
プ数だけ回転摩擦ローラ7を加速する(ステップ58〜
60)。これによって回転摩擦ローラ7の速度が第二定
速Hに到達すると、その速度でステップ51において設
定してある第二定速領域24のステップ数だけ回転摩擦
ローラ7を定速回転させる(ステップ61〜63)。第
二定速領域24のステップ数だけの回転摩擦ローラ7の
定速回転が終了すると、ステップ51において設定して
ある減速領域25のステップ数だけ動作させて回転摩擦
ローラ7を減速して停止させる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の通帳プリ
ンタの頁捲り動作の制御方法は、通帳の印字頁を開いた
状態で搬送路上を搬送させて所定の位置に停止させ、プ
レッシャローラを上昇させて摩擦ローラとの間で通帳を
挟持し、摩擦ローラを所定の方向に低速で回転させて通
帳の片側の最上位の印字頁を湾曲させて2枚目以下の印
字頁と分離し、引続いて摩擦ローラを所定の方向に高速
で回転させて通帳の最上位の印字頁を摩擦ローラの上に
跳ね上げて摩擦ローラを停止させた後、摩擦ローラを所
定の方向と反対の方向に回転させることによって通帳を
搬送して摩擦ローラの上に跳ね上げた通帳の片側の最上
位の印字頁を反転させて反対側の最上位の印字頁の上に
載せることにより、動作シーケンスの制御を簡単にし、
かつ処理速度を速くすることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の頁捲り機構部の一実施形態の動作状態
を工程順に示す正面図である。
【図2】図1の実施形態を適用する通帳プリンタの頁捲
り機構部を示す正面図である。
【図3】図1の頁捲り機構部の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】図1の頁捲り機構部の頁捲りモータの回転状態
を示す特性図である。
【図5】従来の通帳プリンタの頁捲り機構部の一例の頁
捲りモータの回転状態を示す特性図である。
【符号の説明】
1 通帳 2a・2b・2c ペーパーガイド 3・4 搬送ローラ 5・6 テンションローラ 7 回転摩擦ローラ 8 プレッシャローラ 9 頁捲りモータ 10 ソレノイド 11 可動ペーパガイド 12 ペーパガイド駆動モータ 13・15 ベルト 14a・14b リンク 16・17 センサ 21・31 第一加速領域 22・32 第一定速領域 23・35 第二加速領域 24・36 第二定速領域 25 減速領域 33 第一減速領域 34 停止領域 37 第二減速領域 51〜66 ステップ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通帳の印字頁を開いた状態で搬送路上を
    搬送させて所定の位置に停止させ、プレッシャローラを
    上昇させて摩擦ローラとの間で前記通帳を挟持し、前記
    摩擦ローラを所定の方向に低速で回転させて前記通帳の
    片側の最上位の印字頁を湾曲させて2枚目以下の印字頁
    と分離し、引続いて前記摩擦ローラを前記所定の方向に
    高速で回転させて前記通帳の前記最上位の印字頁を前記
    摩擦ローラの上に跳ね上げて前記摩擦ローラを停止させ
    た後、前記摩擦ローラを前記所定の方向と反対の方向に
    回転させることによって前記通帳を搬送して前記摩擦ロ
    ーラの上に跳ね上げた前記通帳の片側の前記最上位の印
    字頁を反転させて反対側の最上位の印字頁の上に載せる
    ことを含むことを特徴とする通帳プリンタの頁捲り動作
    の制御方法。
  2. 【請求項2】 通帳の印字頁を開いた状態で搬送路上を
    搬送させて第一のセンサによって検出することによって
    所定の位置に停止させ、ソレノイドを動作させることに
    よってプレッシャローラを上昇させて摩擦ローラとの間
    で前記通帳を挟持し、前記摩擦ローラを所定の方向に低
    速で回転させて前記通帳の片側の最上位の印字頁を湾曲
    させて2枚目以下の印字頁と分離し、引続いて前記摩擦
    ローラを前記所定の方向に高速で回転させて前記通帳の
    前記最上位の印字頁を前記摩擦ローラの上に跳ね上げて
    第二のセンサによって検出することによって前記摩擦ロ
    ーラを停止させた後、前記摩擦ローラを前記所定の方向
    と反対の方向に回転させることによって前記通帳を搬送
    して前記摩擦ローラの上に跳ね上げた前記通帳の片側の
    前記最上位の印字頁を反転させて反対側の最上位の印字
    頁の上に載せることを含むことを特徴とする通帳プリン
    タの頁捲り動作の制御方法。
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