JP2680526B2 - 被加工シートの片面に接着剤を塗布する方法及びその装置 - Google Patents

被加工シートの片面に接着剤を塗布する方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂フィルム等の被加
工シートの片面に接着剤を塗布する方法及びその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数枚の樹脂フィルムを積層加工した積
層樹脂シートや、樹脂フィルムと紙とを積層加工した複
合シートなどを製造するには、一方の被加工シートの表
面に接着剤を塗布してこの接着剤で被接着用シートを圧
接一体化するのを普通とするが、このような工程におい
て、被加工シートの表面に接着剤を塗布するには、被加
工シートを一方向に進行させつつその下部に配置されて
回転する塗布ロールでその表面に付着されている接着剤
を被加工シートの片面にローラコーティングするのを普
通とするが、この場合、従来は塗布ロールの回転速度を
被加工シートの移動速度と同調させて塗布ロールに付着
している接着剤を被加工シートに転写塗布している。と
ころが、この接着剤の塗布量は0.10〜0.20g/
2 と極く薄いため、余程塗布ロールに付着している接
着剤の厚みを予め均一化しておかないと均一な接着剤層
が得られず、被加工シート同志が接着不良となり、品質
を著しく低下させることになり、特に、被加工シートの
進行速度を変更した直後には、塗布量のバラツキが大き
くなり、薄い紙等を樹脂フィルムに積層一体化しようと
するときなどでは表面に凹凸が局部的に発生し易く、品
質低下はもとより、歩留りの低下にも繋がる等の大きい
な問題があった。そこで、被加工シートを一方向に進行
させつつその片面に接着剤をスプレー掛けする方法もと
られているが、スプレーむらが生じ易いうえに設備が大
掛かりとなるという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
するところは、前記のような課題を解決して、被加工シ
ートに対し塗布ロールにより均一に接着剤を付着するこ
とができて品質低下はもとより、歩留りの低下もなく複
数枚の樹脂フィルムを積層加工した積層樹脂シートや、
樹脂フィルムと紙とを積層加工した複合シートなどを的
確容易に製造するのに有効な被加工シートの片面に接着
剤を塗布する方法およびこの方法を実施するための安価
な被加工シートの片面に接着剤を塗布する装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
した本発明は、先ず、被加工シートを一方向に進行させ
つつその進行速度より若干遅い速度で回転する耐溶剤性
のフェルトにより表面層が形成された塗布ロールを該被
加工シートの片面に圧接するとともに、その圧接する面
の反対側の面に押さえロールを押圧して、被加工シート
を塗布ロールに対して滑動させながら、塗布ロール表面
に付着された接着剤を被加工シートの片面に塗布するこ
とを特徴とする被加工シートの片面に接着剤を塗布する
方法であり、また、この方法を実施するための装置、す
なわち、被加工シートを一方向に進行させる送りロール
と、該送りロールの回転によって進行する被加工シート
の下部に配置されて該被加工シートを上向きに押し上げ
ながら該被加工シートの進行速度より若干遅い速度で一
方向に回転する塗布ロールと、この塗布ロールの上部に
添って進行する被加工シートを該塗布ロールとの間で挟
んで押圧する押さえロールと、該塗布ロールの側部に接
して塗布ロールの表面に付着した過剰な接着剤を除去す
る絞りロールと、前記塗布ロールの下部が液面下に位置
するように該塗布ロールの下方に配置される接着剤収容
用の槽とよりなる被加工シートの片面に接着剤を塗布す
る装置であって、前記塗布ロールが、芯ロールの表面に
耐溶剤性のフェルトを巻き付けてその端縁同志を継ぎ合
わせたものであることを特徴とする被加工シートの片面
に接着剤を塗布する装置である。
【0005】次に、本発明を図面に基づき詳細に説明す
る。図1において、1は接着剤2を満たした槽、3はそ
の上部に配置されて下部が接着剤2の液面下に位置する
塗布ロールである。この塗布ロール3は芯ロール3aの
表面に純毛などの耐溶剤性の繊維よりなるフェルト3b
をその端縁同志が突き合わせ状となるように巻き付けて
縫合により継ぎ合わせたものであり、表面には縫合跡が
顕著に残されている。4は塗布ロール3の側部に接して
塗布ロール3の表面に付着した過剰な接着剤を除去する
絞りロールであり、6は塗布ロール3の上部に添って進
行する被加工シートを該塗布ロール3との間で挟んで押
圧する押さえロールである。一方、5はロール状に巻か
れた樹脂シートなどの被加工シートであって、該被加工
シート5は送りロール7により一方向に進行されて次工
程へ送られる。
【0006】今、送りロール7を一方向に回転させてロ
ール状に巻かれた樹脂シートなどの被加工シート5をこ
の送りロール7により一方向に進行させつつ、この被加
工シート5の進行速度より若干遅い速度で塗布ロール3
を回転させれば、槽1に収容された接着剤2の液面下に
下部が位置する耐溶剤性のフェルトにより表面層が形成
された塗布ロール3のうち絞りロール4より下方部分は
槽1内の接着剤中を通過する間に表層の耐溶剤性のフェ
ルト3bに多量の接着剤2が含浸されるとともに該フェ
ルト3bの表面にも充分な厚みで接着剤2が付着する
が、この下側で接着剤2が付着された塗布ロール3が回
転につれて上昇し絞りロール4と接すると、その加圧力
でフェルト3bが弾圧されて塗布ロール3のうち前記絞
りロール4を通過した部分の表面に接着剤が各部略均一
量として極く薄く付着された状態となる。
【0007】そして、この接着剤量が調整された部分が
さらに回転されると、進行する被加工シート5の下面に
接し押さえロール6で押圧されることとなるが、同時に
前記したように被加工シート5の進行速度より塗布ロー
ル3の回転速度は若干遅い速度としてあるため、進行す
る被加工シート5は、押さえロール6と塗布ロール3の
間で挟まれて押圧されながら、耐溶剤性のフェルトによ
り表面層が形成された塗布ロール3の表面を滑り接触移
動することになり、このため、被加工シート5の片面に
は接着剤2が極く薄く且つ均一になすりつけるように塗
布され、続いて図示しない乾燥工程に送られたうえ図示
しない巻取ロールに巻き取られることとなる。
【0008】このように本発明では、一方向に進行する
被加工シート5の片面に対して、この進行速度より若干
遅い速度で回転する耐溶剤性のフェルトにより表面層が
形成された塗布ロール3を接触させて滑りを発生させ、
押さえロール6で挟んで押圧していることと併せて、塗
布ロール3の表面に付着された接着剤2を被加工シート
5の片面に極く薄くしかも均一に塗布することができる
ものであって、被加工シート5の進行速度または塗布ロ
ール3の回転速度を調整するだけで接着剤2の付着量の
調整も可能となる。
【0009】なお、塗布ロール3は前記したような積層
樹脂シートや複合シートの貼り合わせに使用する接着剤
2が塩化ビニールー酢酸ビニール共重合体などの溶剤タ
イプのものを普通とする関係上、その表層が耐溶剤性と
接着剤含浸性を併せもつほか、滑り接触によって自身が
摩耗しない程度の耐摩耗性と被加工シート5に疵をつけ
ない程度の弾性をも備えたものであることが必要であ
り、この条件を満たすため耐溶剤性のフェルト3bによ
り表面層が形成された塗布ロール3を用いることを必須
とし、この耐溶剤性のフェルト3bとしては、羊毛を主
材とする繊維を圧縮成形した2.0〜6.0mm厚のフ
ェルトにより表面層を形成しておくことが特に好まし
い。
【0010】この場合、一般には芯ロール3aに密嵌で
きる筒状フェルトを予め成形しておくことは製作上或い
は巻付作業上実用的でないため、シート状に裁断された
フェルト3bを前記したように芯ロール3aの表面にそ
の端縁同志が突き合わせ状となるように巻き付けて縫合
により継ぎ合わせたものとすることとなるが、この場合
でも本発明のように被加工シート5の進行速度より若干
遅い速度で塗布ロール3が回転することにより、進行す
る被加工シート5と回転する塗布ロール3が滑り接触す
ることとなって塗布ロール3の表面の接着剤は転写され
つつなすり付けられることとなり、従って、従来のよう
な塗布ロールの回転速度を被加工シートの移動速度と同
調させて塗布ロールに付着している接着剤を被加工シー
トに単に転写塗布している場合のように、フェルト3b
の端縁同志の継ぎ合わせで生じた縫合跡により起こる悪
影響は全くない。
【0011】また、絞りロール4は塗布ロール5に付着
含浸されている接着剤2の余剰分を除去し被加工シート
5への不均一塗布を防止するためのもので、その材質と
しては、表面にクロムめっき等を施した金属ロール等を
用いるのが一般的である。
【0012】
【実施例】次に、本発明方法の実施例を比較例とともに
挙げる。なお、下表中、実施例1、2の塗布ロールは、
芯ロールの表面に羊毛100%で、厚み4mmに圧縮成
形したフェルトをその端縁同志が突き合わせ状となるよ
うに巻き付けて縫合により継ぎ合わせたものであり、実
施例3の塗布ロールは、芯ロールの表面に羊毛70%、
ポリエステル繊維30%で、厚み3mmに圧縮成形した
フェルトをその端縁同志が突き合わせ状となるように巻
き付けて縫合により継ぎ合わせたものである。一方、比
較例1の塗布ロールは、芯ロールの表面に羊毛70%、
ポリエステル繊維30%で、厚み3mmに圧縮成形した
フェルトをその端縁同志が突き合わせ状となるように巻
き付けて縫合により継ぎ合わせたものを使用している。
また、被接着シートとは、本発明により接着剤を片面に
形成した被加工シートの2枚を各接着剤が対向するよう
に進行させて相互間に介入一体化されるもので、この実
施例、比較例とも和紙を用いた。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】前記説明から明らかなように、本発明方
法は被加工シートに対し耐溶剤性のフェルトにより表面
層が形成された塗布ロールにより工業的規模で安定して
均一に接着剤を付着することができるので、複数枚の樹
脂フィルムを積層加工した積層樹脂シートや、樹脂フィ
ルムと紙とを積層加工した複合シートなどを品質低下は
もとより歩留りの低下もなく的確容易に製造できる利点
があり、また、本発明装置は前記のような方法を実施す
るうえで最も機構が簡単なものである。従って、本発明
は従来の被加工シートの片面に接着剤を塗布する方法及
びその装置の問題点を解決したものとして業界の発展に
寄与するところ極めて大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の実施例を示す側面図である。
【図2】塗布ロールの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 槽 2 接着剤 3 塗布ロール 3a 芯ロール 3b 耐溶剤性のフェルト 4 絞りロール 5 被加工シート 6 押さえロール 7 送りロール

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工シートを一方向に進行させつつそ
    の進行速度より若干遅い速度で回転する耐溶剤性のフェ
    ルトにより表面層が形成された塗布ロールを該被加工シ
    ートの片面に圧接するとともに、その圧接する面の反対
    側の面に押さえロールを押圧して、被加工シートを塗布
    ロールに対して滑動させながら、塗布ロール表面に付着
    された接着剤を被加工シートの片面に塗布することを特
    徴とする被加工シートの片面に接着剤を塗布する方法。
  2. 【請求項2】 耐溶剤性のフェルトにより表面層が形成
    された塗布ロールとして、羊毛を主材とする繊維を圧縮
    成形した2.0〜6.0mm厚のフェルト7により表面
    層が形成されたものを用いる請求項1に記載の被加工シ
    ートの片面に接着剤を塗布する方法。
  3. 【請求項3】 被加工シートを一方向に進行させる送り
    ロール(7) と、該送りロール(7) の回転によって進行す
    る被加工シートの下部に配置されて該被加工シートを上
    向きに押し上げながら該被加工シートの進行速度より若
    干遅い速度で一方向に回転する塗布ロール(3) と、この
    塗布ロール(3) の上部に添って進行する被加工シートを
    該塗布ロール(3) との間で挟んで押圧する押さえロール
    (6) と、該塗布ロール(3) の側部に接して塗布ロール
    (3) の表面に付着した過剰な接着剤を除去する絞りロー
    ル(4) と、前記塗布ロール(3) の下部が液面下に位置す
    るように該塗布ロール(3) の下方に配置される接着剤収
    容用の槽(1) とよりなる被加工シートの片面に接着剤を
    塗布する装置であって、前記塗布ロール(3) が、芯ロー
    ル(3a)の表面に耐溶剤性のフェルト(3b)を巻き付けてそ
    の端縁同志を継ぎ合わせたものであることを特徴とする
    被加工シートの片面に接着剤を塗布する装置。
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JPS5710026Y2 (ja) * 1975-10-11 1982-02-26
JPH0829280B2 (ja) * 1987-08-17 1996-03-27 三井石油化学工業株式会社 液体塗布方法及びその装置
JP3011461U (ja) * 1994-11-22 1995-05-30 株式会社日本アルミ 建具の戸当り装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
コーティング方式、原崎勇次、 書店 (昭60−11−30)の第120頁

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