JPH0829280B2 - 液体塗布方法及びその装置 - Google Patents

液体塗布方法及びその装置

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JPH0829280B2
JPH0829280B2 JP62203674A JP20367487A JPH0829280B2 JP H0829280 B2 JPH0829280 B2 JP H0829280B2 JP 62203674 A JP62203674 A JP 62203674A JP 20367487 A JP20367487 A JP 20367487A JP H0829280 B2 JPH0829280 B2 JP H0829280B2
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達也 大江
光昭 藤村
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被塗布体に液体を塗布する方法に係り、た
とえば、帯状の不織布に親水剤を塗布する方法及びその
装置に関する。
〔従来の技術〕
たとえばスパンボンド法により製造した不織布に、親
水剤を塗布する方法としては、従来、スプレー法あるい
はロールコーター法等がある。
スプレー法とは親水剤を散布して塗布する方法である
が、塗布に時間がかかるため量産むきではない。そこ
で、加工性、塗布スピードの面で有利なロールコーター
法が利用される。
このロールコーター法は、回転自在のロールの一部を
親水剤中に浸漬させ、回転するロールの表面に被塗布体
を接触させてロール表面の親水剤を被塗布体に転写する
塗布方法で、一般に、不織布のロールへの接触点より前
段の位置にブレード板を設置し、このブレード板で不要
な分だけ親水剤を掻き落としてから不織布に転写するよ
うにしてある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、不織布を形成する繊維の径が太い場合(8
デニール)について、前記ロールコーター法における通
常条件で親水剤の塗布加工を行ったところ、親水剤は殆
ど全く付着しなかった。
そこで、ブレード板を外して塗布したところ、親水剤
が過剰に付着しすぎてしまうという問題が生じた。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、液
体の塗布量が自由に調整できて、適正量塗布できる液体
塗布方法及びその装置を提供することを技術的課題とす
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記技術的課題を解決するため、次のよう
な技術的手段をとった。
すなわち、回転ロール6の一部を液体中に浸漬させ、
回転ロール6の回転によりその表面に液体を付着させた
後、帯状の被塗布体1を回転ロール6表面に接触させて
表面の液体を被塗布体1に転写する液体塗布方法におい
て、被塗布体1の回転ロール6への接触点より前段の位
置に、ロール表面に接触するブレード板8を設置し、こ
のブレード板8の回転ロール6側に側縁に所定間隔をお
いて溝9を複数設け、そして、少なくとも前記回転ロー
ル6の回転中に前記ブレード板8を回転ロール6の軸方
向に揺動させ、前記ブレード板8に形成された前記溝9
の運動により前記回転ロール6の表面に液体を波状に付
着させ、前記回転ロール6の表面に接触する前記被塗布
体1に波状の液体を転写することを特徴とする液体塗布
方法である。
なお、その後、走行する帯状の被塗布体を一対の挾持
ロールで挾持して、帯状に塗布された液体を被塗布体の
全面にわたって均すようにしても良い。
このような液体塗布方法を実現する液体塗布装置は、
塗布すべき液体中に一部を浸漬させた回転ロール6と、
この回転ロール6の表面に接触しながら走行する帯状の
被塗布体1と、前記回転ロール6の前記被塗布体1への
接触点より前段の位置で前記回転ロール表面に接触し、
前記回転ロール6の軸方向に揺動可能に設置されたブレ
ード板8と、このブレード板8の回転ロール側の側縁に
所定間隔をおいて形成された複数の溝9とを含み、前記
ブレード板8の揺動による前記溝9の運動により前記回
転ロール6の表面に液体を波状に付着させ、これを前記
被塗布体1に転写することを特徴とする。
さらに、前記回転ロール6に接触した被塗布体1を挾
持する一対の挾持ロール10,10を設けても良い。
前記一対の挾持ロールとしては、挾持できればどのよ
うな形態のものでもよく、帯状の被塗布体1を次工程へ
送る一対の送りロール10,10である場合等、他の機能を
兼ね備えたものでも良い。
〔作用〕
回転ロール6の表面に付着する液体は、ブレード板8
により掻き落とされるが、溝9の部分については掻き落
とされず帯状に残る。ここで、ブレード板8を回転ロー
ル6の軸方向に揺動させると、回転ロール6の表面に
は、帯状の液体が波状に付着する。
そこで、帯状の被塗布体1を回転ロール6の表面に接
触させると、被塗布体1に液体が帯状に塗布される。
さらに、挾持ロール10,10を設けると、帯状の被塗布
体1が供給ロール10,10で挾持されることにより、帯状
に塗布されている液体が被塗布体1の全面にわたって広
がり均される。
そして、液体の塗布量は、ブレード板8の揺動速度溝
9の幅、数により自由に調整可能である。
塗布すべき液体は、親水剤水溶液に限らず、どのよう
な液体でも良い。また、被塗布体1としては、帯状のも
のならば不織布に限らず他の布や帯状体でも良い。
〔実施例〕
以下、親水剤を帯状の不織布に塗布する場合の実施例
を第1図ないし第3図を参照して説明する。
まず、本発明の方法を実現するための装置の一例を説
明する。
帯状の不織布1を巻回状態で保持している送り出し機
2が設置され、この送り出し機2から送り出された不織
布1は複数のガイドロール3で案内されてロールコータ
ー装置4に供給されている。
ロールコーター装置4は、親水剤水溶液を貯溜した貯
溜槽5と、この貯溜槽5内の親水剤水溶液中に下部を浸
漬させた回転ロール6と、この回転ロール6の上方を走
行する不織布1を回転ロール6の表面に圧接せしめる押
さえ板7と、回転ロール6への接触点より前段の位置に
設けられ回転ロール表面に接触せしめられたブレード板
8を備えている。
そして、回転ロール6は不織布1との摺接方向が不織
布1の走行方向に逆方向となるように回転駆動される。
また、ブレード板8は、回転ロール6の軸方向に図示
しない揺動装置で揺動自在にななっており、このブレー
ド板8の回転ロール6側の側縁には、所定間隔Aを置い
て所定幅Bが溝9が複数設けられている。
さらに、ロールコーター装置4を通過した不織布1
は、一対の挾持ロールとして作用するとともに、不織布
1を次工程へと送る一対の送りロール10,10を通過し、
乾燥機11を通過して一対の引取りロール12,12で引き取
られ、巻き取り機13で巻き取られるようになっている。
次に、この装置を用い、溝9の間隔Aと溝の幅Bを適
宜変更して、キョウワハイクリアH−101(協和ガス化
学株式会社製の親水剤)3%水溶液を不織布1に塗布
し、1m2当たりの塗布量を測定した。
不織布1としては、スパンボンド法により得た8デニ
ールのものを用いた。また、ブレード板8の揺動条件は
5sec/cycleであった。
また、親水剤塗布量の評価は次の式に基づいて行っ
た。
また、溝9の無いブレード板8を用いた場合、ブレー
ド板8を用いない場合についても塗布量を測定した。
以上の結果は第1表に示す。
この表から明らかなように、溝付きのブレード板8を
使用して塗布した場合、溝無しブレード板を使用した場
合より多く塗布でき、ブレード板を使用しない場合に比
べて少なく塗布でき、最適な塗布量とすることができ
る。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の液体塗布方法及びその
装置によれば、回転ロール表面に接触するブレード板の
回転ロール側縁部に溝を形成し、このブレード板を回転
ロールの軸方向に揺動するようにしたことから、各溝を
通過して回転ロール表面にそのまま付着してゆく液体は
波状になり、従ってブレード板の揺動幅又は揺動速度若
しくはその両方をコントロールしてやれば、回転ロール
表面に対して単位周方向長さ当たりに付着する液体の量
を簡単に種々変化させることができる。この結果、本発
明によれば、回転ロール表面から液体の転写を受ける引
塗布体への液体塗布量を極めて簡単に無段階調整するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するための装置の一例を示
す概略図、第2図はロールコーター装置部分の斜視図、
第3図はブレード板の平面図である。 1……帯状の被塗布体、6……回転ロール、 8……ブレード板、9……溝、 10,10……一対の挾持ロールとして作用する一対の送り
ロール、 12,12……一対の引取りロール。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転ロールの一部を液体中に浸漬させ、前
    記回転ロールの回転によりその表面に液体を付着させた
    後、帯状の被塗布体を前記回転ロール表面に接触させて
    表面の液体を被塗布体に転写する液体塗布方法におい
    て、 前記回転ロールの被塗布体への接触点より前段の位置で
    前記回転ロール表面に接触するブレード板を設備し、こ
    のブレード板の前記回転ロール側の側縁に所定間隔をお
    いて溝を複数設け、そして、少なくとも前記回転ロール
    の回転中に前記ブレード板を回転ロールの軸方向に揺動
    させ、前記ブレード板に形成された前記溝の運動により
    前記回転ロールの表面に液体を波状に付着させ、前記回
    転ロールの表面に接触する前記被塗布体に波状の液体を
    転写することを特徴とする液体塗布方法。
  2. 【請求項2】前記回転ロールの表面に付着した波状の液
    体を前記被塗布体に転写した後、走行する帯状の前記被
    塗布体を一対の挟持ロールで挟持して、波状に塗布され
    た液体を前記被塗布体の全面にわたって均すことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の液体塗布方法。
  3. 【請求項3】前記一対の挟持ロールが、帯状の前記被塗
    布体を次工程へ送る一対の送りロールであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の液体塗布方法。
  4. 【請求項4】前記一対の挟持ロールが、帯状の前記被塗
    布体を走行させる一対の引取りロールであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の液体塗布方法。
  5. 【請求項5】塗布すべき液体中に一部を浸漬させた回転
    ロールと、この回転ロールの表面に接触しながら走行す
    る帯状の被塗布体と、前記回転ロールの前記被塗布体へ
    の接触点より前段の位置で前記回転ロール表面に接触
    し、前記回転ロールの軸方向に揺動可能に設置されたブ
    レード板と、このブレード板の回転ロール側の側縁に所
    定間隔をおいて形成された複数の溝とを含み、前記ブレ
    ード板の揺動による前記溝の運動により前記回転ロール
    の表面に液体を波状に付着させ、これを前記被塗布体に
    転写することを特徴とする液体塗布装置。
  6. 【請求項6】前記回転ロールに接触した前記被塗布体を
    挟持する一対の挟持ロールを設けたことを特徴とする特
    許請求の範囲第5項に記載の液体塗布装置。
  7. 【請求項7】前記一対の挟持ロールが、帯状の前記被塗
    布体を次工程へ送る一対の送りロールであることを特徴
    とする特許請求の範囲第6項に記載の液体塗布装置。
  8. 【請求項8】前記一対の挟持ロールが、帯状の前記被塗
    布体を走行させる一対の引取りロールであることを特徴
    とする特許請求の範囲第6項に記載の液体塗布装置。
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