JP2677671B2 - フルクトシド及びその製造方法 - Google Patents

フルクトシド及びその製造方法

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JP2677671B2
JP2677671B2 JP1126171A JP12617189A JP2677671B2 JP 2677671 B2 JP2677671 B2 JP 2677671B2 JP 1126171 A JP1126171 A JP 1126171A JP 12617189 A JP12617189 A JP 12617189A JP 2677671 B2 JP2677671 B2 JP 2677671B2
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寛 紙谷
克己 喜多
信孝 堀西
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トイレタリーや化粧品用の洗浄剤、乳化
剤、分散剤、湿潤剤、可溶化剤などとして有用な、新規
なフルクトシドに関する。
〔従来の技術及びその課題〕
従来、トイレタリーやハウスホールドなどの分野にお
いて、洗浄剤としてアルキルサルフェートやアルキルエ
ーテルサルフェートなどのアニオン活性剤が広く用いら
れてきた。しかし、これらアニオン界面活性剤の多くは
蛋白質変性能が比較的高く、皮膚に対する刺激があるこ
とから、より刺激性の低い界面活性剤の開発が望まれて
いた。一方、エチレングリコールアルキルエーテルなど
従来の非イオン界面活性剤は蛋白質変性能が比較的低
く、皮膚に対する刺激も小さいことが知られているが、
洗浄力や起泡力、泡安定性などの点において、実用上必
ずしも満足のできるものではなかった。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、従来知られている界面活性剤のこれら
欠点を改良し、洗浄剤、乳化剤等として有用な界面活性
剤を提供せんと鋭意研究した結果、下記一般式(I)で
表される新規なフルクトシドが、これまでに知られてい
る界面活性剤には見られなかった性能、即ち、蛋白質変
性能及び皮膚に対する刺激が極めて低く、しかも優れた
起泡力と泡安定性を示し、更に高い洗浄性能等、界面活
性剤としての種々の望ましい特性を有することを見出
し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の一般式(I) (式中、Rは炭素数8〜24を有するアルキル基、アルケ
ニル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルケニ
ル基を示す) で表されるフルクトシドを提供するものである。
本発明の新規なフルクトシド(I)は、アルコリシス
により次の式に従って合成できる。即ち、下式によって
表されるように、蔗糖と対応するアルコール及び/又は
ジオールを混合、加熱し、蔗糖をアルコリシスさせるこ
とにより、目的とする新規なフルクトシドを得ることが
できる。
(式中、Rは炭素数8〜24を有するアルキル基、アルケ
ニル基、ヒドロキシアルキシル基又はヒドロキシアルケ
ニル基を示す) 上記反応で用いられるアルコールもしくはジオール
(II)としては、炭素数8〜24のアルカノール、アルケ
ノール、アルカンジオール、アルケンジオール、更に好
ましくは炭素数8〜18のアルカノール、アルケノール、
アルカンジオール、アルケンジオールを用いることがで
きる。炭素数が8より少ないか又は24より多いアルコー
ル又はジオール(II)を使用した場合には本発明が所望
する良好な界面活性能が得られない。本発明において用
いられるアルカノールは直鎖型、分岐型又はその混合物
でも良く、例えばオクタノール、ノナノール、デカノー
ル、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノー
ル、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカ
ノール、オクタデカノール、メチルヘプタノール、メチ
ルオクタノール、メチルデカノール、メチルウンデカノ
ール、メチルトリデカノール、メチルヘプタデカノー
ル、エチルヘキサノール、エチルオクタノール、エチル
デカノール、エチルドデカノール、2−ノナノール、2
−ウンデカノール、2−トリデカノール、2−ペンタデ
カノール、2−ヘプタデカノール、2−ブチルオクタノ
ール、2−ヘキシルオクタノール、2−オクチルオクタ
ノール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノ
ールなどである。アルケノールの例としては、オクテノ
ール、ノネノール、デセノール、ウンデセノール、ドデ
セノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタ
デセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オ
クタデセノールなどである。アルカンジオールの例とし
ては、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオ
ール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、テトラ
デカンジオール、ヘキサデカンジオール、オクタデカン
ジオール、などである。アルケンジオールの例として
は、オクテンジオール、デセンジオール、ドデセンジオ
ール、テトラデセンジオール、ヘキサデセンジオール、
オクタデセンジオールなどである。
本発明においてアルカノールを使用した場合はアルキ
ルフルクトシドが生成し、アルケノールを使用した場合
はアルケニルフルクトシドが生成する。アルカンジオー
ルを使用した場合はヒドロキシアルキルフルクトシドを
生成し、アルケンジオールを使用した場合はヒドロキシ
アルケニルフルクトシドが生成する。
本発明の新規フルクトシドは蔗糖と炭素数8〜24のア
ルコール又はジオールとを反応させることにより得られ
る。
本反応で使用するアルコール又はジオールの量は蔗糖
に対して1〜50倍量(量は重量、以下同じ)、好ましく
は2〜20倍量の範囲である。本反応において、溶媒は特
に用いなくてもよいが、場合によってはアルコールと蔗
糖の混合を助けるために、ジメチルスルホキシドを溶媒
として用いてもよい。この場合ジメチルスルホキシドの
使用量は、アルコールに対して0.1〜10倍量、好ましく
は0.5〜2倍量である。本反応を無溶媒で行う場合の反
応温度は通常190℃を越えない範囲であればアルコール
の還流温度が好ましい。本反応において、ジメチルスル
ホキシドを溶媒として用いて反応を行う場合、反応温度
は通常50℃〜190℃の範囲、好ましくは70〜120℃であ
る。本反応に要する時間は、反応溶媒の使用の如何にか
かわらず、通常0.5〜20時間の範囲である。
本発明のフルクトシドは通常グルコースとの混合物で
得られるが、クロマトグラフィーなど公知の方法により
精製することができる。しかしながら、本発明のフルク
トシドはこのような精製を行わずにグルコース又は副生
物等との混合物のまま界面活性剤として使用することが
できる。
また、本発明のフルクトシドは従来公知のカチオン、
アニオン又は非イオン型界面活性剤と併用し得ることは
言うまでもない。
〔発明の効果〕
本発明のフルクトシドは、起泡力及び泡安定性に優
れ、しかも良好な洗浄性能を有し、トイレタリーや化粧
品用の洗浄剤、乳化剤、分散剤、湿潤剤、可溶化剤など
として極めて有用である。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げ、更に詳細に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 温度計、還流冷却器及び撹拌器を備えた容量300mlの
反応容器に、オクタノール130g(1.0モル)を仕込み、1
80℃に昇温した。これに、撹拌しながら蔗糖34.2g(0.1
モル)を粉末のままで添加した。添加終了後、180℃で
2時間反応させた。室温まで冷却した後、イオン交換水
100mlを加え10分間激しく撹拌した。水可溶部を分液ロ
ートに移し、100mlの酢酸エチルで2回抽出し、酢酸エ
チル部を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒:メチルエチルケトン)により、薄層クロマトグ
ラフィーで単一のスポットを与えるまで精製して、オク
チルフルクトシド130mgを得た。1 H−NMR〔d6−acetone D2O 5%〕(図1):δ(ppm)
0.88(t,3H,J=7.0Hz),1.29(bs,10H),1.51〜1.57
(m,2H),3.50〜3.78(m,6H),3.87〜3.91(m,1H),4.0
1〜4.40(m,1H),4.10(d,1H,J=5.0Hz) IR(液膜)(図2):cm-1 3400(O−H),2940(C−H),2870(C−H),1210
(C−O−C),1080(C−O−C),1050(C−O−
C) 実施例2 実施例1の方法において、オクタノールの代わりにド
デカノール158gを用いる以外は実施例1と同一の方法及
び条件でデシルフルクトシドの合成を行い、薄層クロマ
トグラフィーで単一のスポットを与えるまで精製し、ド
デシルフルクトシド105mgを得た。1 H−NMR〔d6−acetone D2O 5%〕:δ(ppm)0.88(t,3
H,J=7.0Hz),1.28(bs,18H),1.51〜1.57(m,2H),3.5
3〜3.79(m,6H),3.87〜3.91(m,1H),4.00〜4.04(m,1
H),4.11(d,1H,J=5.0Hz) IR(液膜):cm-1 3410(O−H),2950(C−H),2880(C−H),1210
(C−O−C),1070(C−O−C),1050(C−O−
C) 試験例1 実施例1で得られたn−オクチルフルクトシド1.0%
水溶液の起泡力測定を行った。本発明のn−オクチルフ
ルクトシドの1.0%水溶液3.0mlを20ml容試験管に取り、
試験管を密栓後1分間激しく振盪し、30秒間静置した後
の起泡量を測定した(測定温度20℃)。また、比較例と
してn−ブチルフルクトシド及びヘキサエチレングリコ
ールドデシルエーテルについても同様の条件で起泡力を
測定した。その結果(表1)、n−オクチルフルクトシ
ドの気泡力はn−ブチルフルクトシドとヘキサエチレン
グリコールドデシルエーテルに比べ著しく優れていた。
起泡量の数値が大きい程起泡力が優れていることを意味
する。
試験例2 実施例1で得られたn−オクチルフルクトシド1.0%
水溶液の泡安定性試験を行った。本発明のn−オクチル
フルクトシド1.0%水溶液3.0mlを200ml容試験管に取
り、試験管を密栓後1分間激しく振盪し、30秒間静置し
た後の起泡量を100%とし、更に10分後の泡残存量を測
定して泡残存率を求めた(測定温度20℃)。また、比較
例としてn−ブチルフルクトシド及びヘキサエチレング
リコールドデシルエーテルについても同様の条件で泡安
定性試験を行った。その結果(表2)、n−オクチルフ
ルクトシドの泡安定性はn−ブチルフルクトシドとヘキ
サエチレングリコールドデシルエーテルに比べ著しく優
れていた。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られたn−オクチルフルクトシドの
1H−NMRを示す図、図2はそのIRスペクトルを示す図で
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) (式中、Rは炭素数8〜24を有するアルキル基、アルケ
    ニル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルケ
    ニル基を示す) で表されるフルクトシド。
  2. 【請求項2】蔗糖と炭素数8〜24のアルコール又はジオ
    ールとを反応させることを特徴とするフルクトシドの製
    造方法。
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FR2831539B1 (fr) * 2001-10-25 2005-02-11 Seppic Sa Utilisation d'alkylpolyglycosides comme agents emulsionnants pour la preparation d'emulsion huile-dans eau contenant des charges ou pigments mineraux, et emulsions huile-dans-eau contenant de tels alkylpolyglycosides

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CARBOHYDRATE RESEARCH 27-1=1973 *

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