JP2677426B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御方法 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御方法

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JP2677426B2 JP19974489A JP19974489A JP2677426B2 JP 2677426 B2 JP2677426 B2 JP 2677426B2 JP 19974489 A JP19974489 A JP 19974489A JP 19974489 A JP19974489 A JP 19974489A JP 2677426 B2 JP2677426 B2 JP 2677426B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 概 要 吸気管に設けられたスロットル弁の上流側と下流側と
を連通する側路を形成し、この側路に流量制御弁を配設
した内燃機関の燃料噴射量制御方法において、所定の計
算タイミングで吸気管圧力に基づいて基本噴射量を求
め、前記流量制御弁およびスロットル弁の開度に基づい
て、前記流量制御弁およびスロットル弁を通過する空気
流量に関連した第1状態量を求め、前記第1状態量に時
間遅れを伴って追従変化し、内燃機関に供給される空気
流量に関連した第2状態量を求め、前記第1状態量と第
2状態量との差から吸気管圧力の時間変化率に関連した
第3状態量を求め、燃料噴射量の計算タイミングから吸
気弁が閉じるタイミングまでの時間Δt1および吸気圧検
出器の出力のフィルタ処理時間Δt2の和に関連した補正
値と、前記第3状態量とによって補正量を求め、前記基
本噴射量と前記補正量とから燃料噴射量を求めることに
よって、内燃機関のアイドル時においても、応答性が良
く、かつ高精度な燃料噴射量制御を実現する。
産業上の利用分野 本発明は、内燃機関の燃料噴射量を制御するための燃
料噴量制御方法に関し、特にアイドル時の制御に好適に
実施される燃料噴射量の制御方法に関する。
従来の技術 いわゆる電子制御式燃料噴射装置において、従来から
主として、エアフローメータなどを用いて吸入空気流量
を検出し、その吸入空気流量に応じて燃料噴射量を決定
するいわゆるLジエトロ方式と、吸気管圧力と内燃機関
の回転速度とに基づいて燃料噴射量を決定するいわゆる
Dジエトロ方式とが用いられている。
発明が解決しようとする課題 前記Lジエトロ方式は、吸気管に設けたエアフローメ
ータなどを用いて吸入空気流量を検出するため、比較的
応答性がよい反面、コストアツプになり、また正確に吸
入空気の質量流量を検出できないため、標高や気温によ
つて誤差が生じることがある。この問題を解決するため
には、たとえば前記エアフローメータより上流側に大気
圧センサなどを設け、吸入空気の質量流量を検出するよ
うにした構成が考えられるが、このような構成では、新
たに付加する大気圧センサのためにコストが上昇してし
まう。
一方、前記Dジエトロ方式では、吸気管圧力を検出す
る吸気圧センサの出力と、内燃機関の回転速度とに基づ
いて燃料噴射量を決定するために、吸気経路に障害物が
なく、また低コストである反面、応答性に劣るという問
題がある。すなわちこれは、吸気弁の開閉による吸気圧
の変動幅が、たとえば4000rpm程度で50〜100mmHgにも及
ぶため、このような変動吸収のために行われるフイルタ
処理による遅延が主要因となつている。したがつて、内
燃機関の出力の小さいアイドル時には、冷房機や電力負
荷の使用などによる負荷変動に追従できず、エンストを
生じる恐れがある。
本発明の目的は、アイドル時においても、吸入空気流
量に対して燃料噴射量が最適な値となるように、良好な
応答性で高精度に制御することができるとともに、低コ
スト化を図ることができる内燃機関の燃料噴射量制御方
法を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、吸気管に設けられたスロットル弁の上流側
と下流側とを連通する側路を形成し、この側路に流量制
御弁を配設した内燃機関の燃料噴射量制御方法におい
て、 所定の計算タイミングで吸気管圧力に基づいて基本噴
射量を求め、 前記流量制御弁およびスロットル弁の開度に基づい
て、前記流量制御弁およびスロットル弁を通過する空気
流量に関連した第1状態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れ伴ってを追従変化し、内燃
機関に供給される空気流量に関連した第2状態量を求
め、 前記第1状態量と第2状態量との差から吸気管圧力の
時間変化率に関連した第3状態量を求め、 燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じるタイ
ミングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフィ
ルタ処理時間Δt2の和に関連した補正値と、前記第3状
態量とによって補正量を求め、 前記基本噴射量と前記補正量とから燃料噴射量を求め
ることを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御方法であ
る。
また本発明は、吸気管に設けられたスロットル弁の上
流側と下流側とを連通する側路を形成し、この側路に流
量制御弁を配設した内燃機関の燃料噴射量制御方法にお
いて、 前記流量制御弁およびスロットル弁の開度に基づい
て、前記流量制御弁およびスロットル弁を通過する空気
流量に関連した第1状態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れを伴って追従変化し、内燃
機関に供給される空気流量に関連した第2状態量を求
め、 前記第1状態量と第2状態量との差から吸気管圧力の
時間変化率に関連した第3状態を求め、 燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じるタイ
ミングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフィ
ルタ処理時間Δt2の和に関連する補正値と、前記第3状
態量とによって補正圧力を求め、 前記計算タイミングの吸気管圧力と前記補正圧力とを
用いて燃料噴射量を求めることを特徴とする内燃機関の
燃料噴射量制御方法である。
作 用 本発明に従えば、流量制御弁およびスロットル弁を通
過する空気流量に関連する第1状態量は、前記流量制御
弁およびスロットル弁の開度に基づいて求められる。ま
た、第2状態量は、内燃機関に供給される空気流量に関
連し、上記第1状態量に伴って追従変化する。そして、
第3状態量は、第1状態量と第2状態量との差から求め
られる。この第3状態量は、吸気管圧力の時間変化率に
関連し、この吸気管圧力の時間変化率と所定の関係を有
している。したがって、燃料噴射量の計算タイミングか
ら吸気弁が閉じるタイミングまでの時間Δt1および吸気
圧検出器の出力のフィルタ処理時間Δt2の和に関連した
補正値と、上記第3状態量とによって補正量が求めら
れ、この補正量と吸気管圧力に基づいて求められた基本
噴射量によって燃料噴射量が求められ、このようにして
求めた燃料噴射量は、流露制御弁を通過する空気流量を
考慮したものとなり、内燃機関への燃料供給量を正確に
求めることができる。
また、基本噴射量を補正するための補正量を求めるこ
とに代えて、燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が
閉じるタイミングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の
出力のフィルタ処理時間Δt2の和に関連した補正値と、
上記第3状態量とによって補正圧力を求め、計算タイミ
ングの吸気管圧力と上記補正圧力とを用いて燃料噴射量
を求めることによっても、内燃機関への最適の燃料噴射
量を求めることができる。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1
とそれに関連する構成を示すブロツク図である。吸気口
21から導入された燃焼用空気は、エアクリーナ3で浄化
され、吸気管4を介して、該吸気管4に介在されるスロ
ツトル弁5でその流入量が調整された後、サージタンク
6に流入する。サージタンク6から流出した燃焼用空気
は、吸気管7に介在される燃料噴射弁8から噴射される
燃料と混合され、吸気弁9を介して、内燃機関10の燃焼
室11に供給される。燃焼室11には点火プラグ12が設けら
れており、この燃焼室11からの排ガスは、排気弁13を介
して排出され、排気管14から三元触媒15を経て大気中に
放出される。
前記吸気管4には吸入空気の温度を検出する吸気温度
検出器21が設けられ、前記スロツトル弁5に関連してス
ロツトル弁開度検出器22が設けられ、サージタンク6に
は吸気管7の圧力を検出する吸気圧検出器23が設けられ
る。また前記燃焼室11付近には冷却水温度検出器24が設
けられ、排気管14において、三元触媒15より上流側には
酸素濃度検出器25が設けられ、三元触媒15より下流側に
は排気温度検出器26が設けられる。燃料機関10の回転速
度、すなわち単位時間当りの回転数は、クランク角検出
器27によつて検出される。
制御装置1には、前記各検出器21〜27とともに、車速
検出器28と、内燃機関10を始動させるスタータモータ33
が起動されているかどうかを検出するスタート検出器29
と、冷房機の使用などを検出する空調検出器30と、該内
燃機関10が搭載される自動車が自動変速機付きであると
きには、その自動変速機の変速段がニユートラル位置で
あるか否かを検出するニユートラル検出器31とからの検
出結果が入力される。
さらにまたこの制御装置1は、バツテリ34によつて電
力付勢されており、該制御装置1は前記各検出器21〜31
の検出結果、および電圧検出器20によつて検出されるバ
ツテリ34の電源電圧などに基づいて、燃料噴射量や点火
時期などを演算し、前記燃料噴射弁8および点火プラグ
12などを制御する。
前記吸気管4にはまた、スロツトル弁5の上流側と下
流側とをバイパスする側路35が形成されており、この側
路35には流量制御弁36が設けられている。流量制御弁36
は、たとえばダイヤフラムを用いて構成されており、ダ
イヤフラム室に吸気負圧を導入するバキユームスイツチ
ングバルブを制御装置1がデユーテイ制御することによ
つて、スロツトル弁5がほぼ全閉であるアイドル時の燃
焼用空気の流量を調整制御する。制御装置1はまた、内
燃機関10が運転されているときには、燃料ポンプ32を駆
動する。
第2図は、制御装置1の具体的構成を示すブロツク図
である。前記検出器20〜25の検出結果は、入力インタフ
エイス回路41からアナログ/デジタル変換器42を介し
て、処理回路43に与えられる。また前記検出器22,27〜3
1の検出結果は、入力インタフエイス回路44を介して前
記処理回路43に与えられる。処理回路43内には、各種の
制御用マツプや学習値などを記憶するためのメモリ45が
設けられており、またこの処理回路43には、前記バツテ
リ34からの電力が、定電圧回路46を介して供給される。
処理回路43からの制御出力は、出力インタフエイス回
路47を介して導出され、前記燃料噴射弁8に与えられて
燃料噴射量が制御され、またイグナイタ48を介して点火
プラグ12に与えられて点火時期が制御され、さらにまた
前記流量制御弁36に与えられてアイドル時の側路35を介
する流入空気流量が制御され、また燃料ポンプ32が駆動
される。
前記排気温度検出器26の検出結果は、制御装置1内の
排気温度検出回路49に与えられ、その検出結果が異常に
高温であるときには、駆動回路50を介して警告灯51が点
灯される。
上述のように構成された制御装置1において、燃料噴
射量や点火時期の演算に用いられる吸気圧検出器23の検
出出力には、第3図(1)で示されるように、吸気弁9
の開閉動作による変動が生じており、その変動幅は前述
のように、たとえば4000rpmで50〜100mmHg程度の大きな
値である。この変動を吸収して正確な吸気管圧力を検出
するために、該吸気圧検出器23の検出出力には、制御装
置1内でフイルタ処理が行われている。
したがつてこのフイルタ処理による遅延によつて、た
とえばスロツトル弁5が第3図(2)で示されるように
急激に開かれても、前記フイルタ処理後の圧力波形は、
第3図(3)において参照符l1で示される実際の吸気圧
の圧力波形の変化に対して、Δt2だけ遅延して参照符l2
で示されるように現われる。
また燃料噴射弁8から噴射される燃料量は、吸気行程
の終了時において燃焼室11内に吸入された空気量に見合
つた量である必要がある。すなわち、吸気弁9が閉じる
直前の吸気管圧力に基づいて噴射量を演算する必要があ
る。実際には吸気弁9は、たとえば第3図(4)で示さ
れるように、上死点の14度クランク角(以下、℃Aとい
う)以前から開き始め、下死点を46℃Aだけ過ぎた時点
で閉じられる。したがつて第3図(5)で示される噴射
量演算の時間を考慮して、第3図(6)で示されるよう
に、吸気管圧力の読込みおよび噴射量の計算タイミング
t1は、たとえば上死点の90℃A以前とされる。
したがつて第3図(3)において、この計算タイミン
グt1における吸気管圧力に基づいて噴射量を演算する
と、本来、噴射量の演算に使用すべき吸気弁9が閉じる
タイミングt2における実際の吸気管圧力に対して、その
時間差Δt1に対応する圧力差ΔP1およびフイルタ処理時
間Δt2に対応する圧力差ΔP2分だけ小さくなり、希薄燃
焼になつてしまう。このため、時間Δt1+Δt2の遅れに
対応する圧力差ΔP1+ΔP2を予想して求め、演算タイミ
ングt1における吸気管圧力を補正する必要がある。
この第3図(3)で示されるように、フイルタ処理後
の圧力波形l2は実際の吸気圧の圧力波形l1とほぼ等し
く、したがつて吸気管圧力Pの時間変化率dP/dtを正確
に求めることによつて、このような遅れに対する補正を
精度よく行うことができる。
前記時間変化率dP/dtは、以下のようにして求められ
る。すなわち、スロツトル弁5を通つてサージタンク6
へ流れる吸入空気流量(第1状態量に関連する)をQin
とし、サージタンク6からの流出空気流量、換言すると
内燃機関10に供給される空気流量(第2状態量に関連す
る)をQoutとするとき、吸気圧力の時間変化率dp/dtに
関連した第3状態量に関連する変化量K1・dp/dtは、 となる。ただし、ΔQは吸入空気流量の変化量であり、
K1は定数である。またスロツトル弁5の開度をθとし、
内燃機関10の回転速度をNとすると、 Qout=K3・η・N・P …(3) ただし、K2,K3は定数であり、ηは吸気効率であり、P
0は大気圧である。したがつて前記第1式から、遅れ補
正が行われた吸気圧Pは、 ただし、Piは前記計算タイミングでの吸気圧であり、
K1a=1/K1である。
一方、計算タイミングによる前記時間Δt1は、クラン
ク角度軸でみると一定であり、180℃A間の時間をTと
すると、 となる。この第5式においてΔt1/Tは一定値であり、こ
れをAとおき、またΔt2は時間軸に対して一定であり、
これをBとおくと、 なお、N=1/Tであり、したがって、 ただし、K1b=K1a・Aである。
ここでB/Aについて考えると、前記計算タイミングか
ら吸気弁9が閉じるとタイミングt2までの所要時間はた
とえば316℃Aであり、したがつて前記フイルタ処理に
よる遅延時間をたとえば10msecとすると、 となる。なお以降は説明の簡略化のため、このB/Aを第
8式の値を用いて記述する。したがつて前記第7式は第
9式のように表すことができる。
すなわち、前記計算タイミングやフイルタ処理による
遅延に関しては、ΔQを正確に求めることによつて、こ
れらの補正は一般性を持つて精度よく求めることができ
る。また補正の特性は、単位回転当りの空気流量変化に
比例し、フイルタ処理による影響を回転速度に伴つて大
きく補正することになる。
続いて、ΔQ/Nの算出方法について説明する。スロツ
トル弁5が急開したときの吸入空気流量Qinの変化は、
第4図において参照符l3で示されるようになる。これに
対して、サージタンク6の影響などによつて、該サージ
タンク6からの流出空気流量Qoutは、参照符l4で示され
るようになる。これら流量Qin,Qoutは、前記第2式およ
び第3式でそれぞれ示される。
内燃機関10の定常運転時にはQin=Qoutであり、流量Q
inを、スロツトル弁開度θおよび吸気圧Pをパラメータ
として、定常時の流量Qoutを実測して予め求めておく。
すなわち、前記第3式におけるN・Pに相当する値は、
第5図で示されるように、スロツトル弁開度θを一定に
保つて吸気圧Pを変化した場合の、各スロツトル弁開度
におけるNとPとの積値MAPを用いるとする。その結
果、流量Qinは第10式のように表すことができる。な
お、前記第5図で示されるグラフは、メモリ45内にマツ
プとしてストアされている。
Qin=K3・η・MAP …(10) したがつて、 と表すことができる。
しかしながらこの第11式において、MAP/NとPMとは、
内燃機関1の製造上のばらつきや、経年変化などによつ
て、実際の制御時には、定常状態において一致しないこ
とがあり、このため本実施例では、吸気圧PMを計算によ
つて求めた値Pcに置換えて用いる。この吸気圧PMは上述
のようなばらつきなどによるずれが生じても、その時間
変化率dP/dtはほぼ同一であり、したがつて第4式で示
される前述の遅れ補正と同様に、 と表すことができる。ただし、Pciは今回の計算値であ
り、Pci-1は前回の計算値である。したがつて、MAP/N
(この実施例において第1状態量に相当する)と、計算
で求めた値Pc(この実施例において第2状態量に相当す
る)とは定常時には必ず一致し、また過渡時にはスロツ
トル弁開度θの変化に伴つてMAP/Nが急変し、値Pcはこ
れに一致するように追従変化する。したがつて前記第9
式、第11式およびこの第12式とから、第13式で示される
遅れ補正に関する演算式を求めることができる。
ただし、K4=K1b・K3・ηである。さらに値Pcは、第1
4式に基づいて、たとえば4msec毎に逐次近似演算され
る。
ただし、K5=K1・K3・ηである。
また、スロツトル弁5がほぼ全閉のアイドル時におけ
る補正を、第5図および第6図を参照して説明する。メ
モリ45内には、第5図において参照符θ1〜θ3などで
示される各スロツトル弁開度に対するマツプと、第5図
において参照符θ0,θ01,θ02などで示されるアイドル
制御時のマツプとの2種類のマツプがストアされてい
る。
参照符θ0はスロツトル弁5が全閉状態であり、かつ
流量制御弁36の制御デユーテイが0%、すなわち吸気経
路が完全に閉じた状態を表す。また参照符θ01は、たと
えば前記制御デユーテイ50%を表し、参照符θ02は制御
デユーテイ100%を表す。したがつて、このように流量
制御弁36の制御デユーテイから、直接、値MAPを求める
ことができる。このようにして、アイドル時以外には、
スロツトル弁5の開度θに基づいて、またアイドル時に
は流量制御弁36の制御デユーテイに基づいて、値MAPを
求めることができる。
ただし、本実施例では、メモリ容量節減のために、ス
ロツトル弁開度θが0゜である時の値MAPに、前記制御
デユーテイに応じた係数K7を乗算することによつて、ア
イドル時における値MAPを求める。この制御デユーテイ
と係数7との関係は第6図に示されており、係数K7は、
制御デユーテイが0〜10%であるときには1.0であり、1
0%〜90%では制御デユーテイに比例して大きくされ、9
0%以上では、1.1とされる。
第7図〜第10図は、前述のような近似演算およびアイ
ドル時の補正演算と燃料噴射量演算のための動作を説明
するためのフローチヤートである。第7図は内燃機関10
の回転速度NEを求めるための動作を表し、ステツプs1で
クランク角検出器27によつて計測された計測値の読込み
が行われる。この動作は、たとえば180℃A毎に行われ
る。
第8図は吸気圧PMを求めるための動作を表し、ステツ
プs11で吸気圧検出器23の計測結果が、アナログ/デジ
タル変換器42でデジタル変換されて処理回路43に読込ま
れる。この動作は、たとえば2msec毎の変換動作のたび
毎に行われる。
第9図は前述の近似演算およびアイドル時の補正演算
を説明するためのフローチヤートであり、たとえば4mse
c毎の、スロツトル弁開度検出器22によつて検出される
スロツトル弁開度θのアナログ/デジタル変換動作のた
び毎に行われる。ステツプs21ではスロツトル弁開度θ
が読込まれ、ステツプs22では前記ステツプs21で求めら
れたスロツトル弁開度θと後述のステツプs34で求めら
れる値Pcとから、前記第5図で示されるグラフに基づい
てマツプ値MAPが読出される。
ステツプs23では、ステツプs21で読込まれたスロツト
ル弁開度θからアイドル状態であるか否かが判断され、
そうであるときにはステツプs24で、前記第6図で示さ
れるマツプから係数K7が読出される。ステツプs25で
は、この係数K7によつて、前記ステツプs22で求められ
た値MAPが補正された後ステツプs26に移り、前記ステツ
プs23においてアイドル状態でないときには、直接この
ステツプs26に移る。
ステツプs26では前記値MAPが回転速度NEによって除算
され、これによって第1状態量が求められる。ステップ
s27では、その除算結果から第2状態量である前記値Pc
が減算される。ステツプs28では、前記ステツプs27にお
ける減算結果が正であるかまたは負であるかに対して、
後述のステツプs34における値Pcの近似演算のための符
号がセツトされる。ステツプs29ではそのセツトされた
符号が正であるか否かが判断され、そうでないときには
ステツプs30で前記ステツプs27における減算結果の絶対
値が演算された後ステツプs31に移り、そうであるとき
には直接ステツプs31に移る。
ステツプs31では、前記ステツプs27における減算結果
である第3状態量と回転速度NEが乗算される。ステツプ
s32では、冷却水温度検出器24の検出結果に基づいて、
第11図で示されるマツプから係数K5aが読出される。前
記第14式においてK5=K1・K3・η(定数)としていた
が、ここでは、この係数K5を冷却水温度によつて変化す
る値K5aとする。これは、低温時において、値PcがMAP/N
値に追従する速度を遅くすることによつて、後述の補正
噴射量TMを常温より大きく、かつ長く作用するように
し、燃料の管壁付着による補正量の不足に対応するため
のものである。
ステツプs33ではこの係数K5aとステツプs31で求めら
れた演算結果とが乗算され、この乗算結果を用いて、ス
テツプs34で前記ステツプs28においてセツトされた符号
に基づいて、前記値Pcが更新される。このようにして、
前記第14式で示される値Pcの近似演算が行われる。
第10図は実際の燃料噴射量TAUを求めるための動作を
表し、たとえば360℃A毎に行われる。ステツプs41で
は、前記ステツプs1で求められた回転速度NEと、ステツ
プs11で求められた吸気圧PMとから、基本噴射量TPが読
出される。ステツプs42では、前記回転速度NEを用いて
前記第13式における演算の一部分が行われる。s43で
は、前記回転速度NEと値MAP,Pcとから、前記第13式にお
ける他の部分の演算が行われる。ステツプs44では、ス
テツプs42,s43の演算結果、および前記定数K4を含む燃
料噴射量への変換定数K6が乗算され、補正噴射量TMが求
められる。ステツプs45では、前記ステツプs41で求めら
れた基本噴射量TPと、ステツプs44で求められた補正噴
射量TMとから燃料噴射量TAUが演算される。
このようにして、前記第3図および第4式で示される
ような、計算タイミングによる遅延時間Δt1や、フイル
タ処理による遅延時間Δt2などによる応答遅れを、その
遅延後の検出出力に対して、吸気圧検出器23の実際の検
出出力の時間変化率dP/dt(∞MAP/N−Pc)に基づいて補
正するようにしたので、アイドル時の負荷変動に対する
応答性を向上することができ、エンストなどの不所望な
事態を確実に防止することができる。また、本実施例は
基本的にはいわゆるDジエトロ方式であるため、定常安
定性を有し高精度であるとともに、比較的簡便な構成で
実現することができ、こうして従来技術の項で述べたよ
うな問題を解消することがきる。さらにまた、前記補正
は比較的汎用性のある演算式を用いたので、型式の異な
る内燃機関にも共通に用いることができる。また、アイ
ドル時における噴射量演算を通常運転時の噴射量演算に
組入れたので、噴射量演算をさらに簡略化することがあ
る。
なお上述の実施例では、基本噴射量TPと補正噴射量TM
とから実際の燃料噴射量TAUを求めたけれども、本発明
の他の実施例として、第13式で示される補正演算後の吸
気圧Pと、内燃機関10の回転速度NEとに基づいて、燃料
噴射量TAUを直接求めるようにしてもよい。
この場合の処理を第12図に示す。この処理も前記第10
図と同様に360℃A毎に実行される。まずステツプs51で
は、前記ステツプs1で求められた回転速度NEを用いて前
記第13式における演算の一部分が行われ、その演算結果
がレジスタA1に格納される。次にステツプs52で、回転
速度NEと値MAP,Pcとから、第13式における他の部分の演
算が行われ、その演算結果がレジスタA2に格納される。
ステツプS53では、定数K4およびレジスタA1,A2の値に
基づいて補正圧力PMCが求められる。ステップs54では、
この補正圧力PMCによつて、前記ステツプs11で求められ
た実測値PMを補正した圧力Pが求められる。こうして求
められた圧力Pと回転速度NEとから、ステツプs55にお
いて燃料噴射量TAUが演算される。
第13図は本発明のさらに他の実施例の動作を説明する
ためのフローチヤートであり、この実施例は前述の実施
例に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。こ
の実施例は、構成の簡略化のために、リニアスロツトル
センサなどで実現される前記スロツトル弁開度検出器23
を備えていない構成で用いられる。
このような構成では、通常運転時の燃料噴射量は、た
とえば実際の吸気圧PMと、内燃機関10の回転速度NEとか
ら求められ、アイドル時には、この第13図で示される処
理によつて求められる吸気圧の補正値Pcと、前記回転速
度NEとから燃料噴射量が求められる。したがつて値MAP
のマツプは、第5図において参照符θ0で示されるスロ
ツトル弁開度θが0゜すなわち全閉時の値のみがストア
されている。
この動作は、たとえば4または8mesc毎に行われ、ス
テツプs23でアイドルスイツチの出力に基づいてアイド
ル状態であるか否かが判断され、そうであるときには前
記ステツプs22,s24〜s34で示される動作に移り、そうで
ないときにはステツプs35で実際の吸気圧PMを計算上の
吸気圧Pcに代入して他の処理へ移る。
すなわち、アイドル時以外のときには、このステツプ
s35を経て計算値Pcが更新されており、こうして初期値
が設定されている。アイドル状態となると、ステツプs2
4以降の動作に移つて、この初期値を基準に上述のよう
な補正演算が行われ、アイドル時における噴射量制御の
精度と応答性とを向上することができる。
発明の効果 以上のように、本発明の請求項(1)の燃料噴射量制
御方法によれば、流量制御弁およびスロットル弁を通過
する空気流量に関連した第1状態量と、内燃機関に供給
される空気流量に関連する第2状態量との差から、吸気
管圧力の時間変化率に関連する第3状態量を求め、燃料
噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じられるタイミ
ングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフイル
処理時間Δt2の和に関連した補正値と、上記第3状態量
とによって補正量を求めている。それ故に、側路に設け
られた流量制御弁を通過する空気流量をも考慮した補正
量を簡単に求めることができる。また、過渡応答性の良
い第1状態量と、第1状態量に時間遅れをもって追従変
化する第2状態量とを用いて補正量を求めているので、
スロットル弁が急激に開閉された過渡時においても燃料
の補正量を正確に求めることができ、この補正量と基本
噴射量とによって燃料噴射量を正確に求めることができ
る。また、吸気圧検出器の出力のフィルタ処理時間を考
慮して補正量を求めているので、上記補正量をより正確
に求めることができる。
また、本発明の請求項(2)の燃料噴射量制御方法に
よれば、燃料の基本噴射量の補正量を求めることに代え
て、燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じるタ
イミングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフ
ィルタ処理時間Δt2の和に関連した補正値と、上記第3
状態量とによって補正圧力を求めている。したがって、
計算タイミングの吸気管圧力と上記補正圧力とを用いて
燃料噴射量を求めることによって、流量制御弁を通過す
る空気流量をも考慮した最適な燃料噴射量を正確にかつ
簡単に求めることができる。また、この制御方法におい
ても、吸気圧検出器の出力のフィルタ処理時間を考慮し
て補正圧力を求めているので、上記補正圧力をより正確
に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1とそ
れに関連する構成を示すブロツク図、第2図は制御装置
1の具体的構成を示すブロツク図、第3図はスロツトル
弁開度が変化された過渡時における動作を説明するため
のタイミングチヤート、第4図はサージタンク6への吸
入空気流量Qinと流出空気流量Qoutとの関係を示すグラ
フ、第5図は各スロツトル弁開度θにおける吸気圧P,Pc
の変化に対する値MAPの変化を示すグラフ、第6図は流
量制御弁36の制御デユーテイと係数K7との関係を示すグ
ラフ、第7図〜第10図は動作を説明するためのフローチ
ヤート、第11図は冷却水温度の変化に対する吸気圧の計
算値Pcの補正係数K5aの変化を示すグラフ、第12図は本
発明の他の実施例の動作を説明するためのフローチヤー
ト、第13図は本発明のさらに他の実施例の動作を説明す
るためのフローチヤートである。 1……制御装置、4,7……吸気管、5……スロツトル
弁、6……サージタンク、8……燃料噴射弁、10……内
燃機関、14……排気管、20〜31……検出器、35……側
路、36……流量制御弁、43……処理回路、45……メモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−215848(JP,A) 特開 平1−216054(JP,A) 特開 昭62−162750(JP,A) 特開 昭63−289237(JP,A) 特開 平2−136531(JP,A) 特開 平1−216041(JP,A) 特開 平3−37345(JP,A) 実開 平1−160148(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気管に設けられたスロットル弁の上流側
    と下流側とを連通する側路を形成し、この側路に流量制
    御弁を配設した内燃機関の燃料噴射量制御方法におい
    て、 所定の計算タイミングで吸気管圧力に基づいて基本噴射
    量を求め、 前記流量制御弁およびスロットル弁の開度に基づいて、
    前記流量制御弁およびスロットル弁を通過する空気流量
    に関連した第1状態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れを伴って追従変化し、内燃機
    関に供給される空気流量に関連した第2状態量を求め、 前記第1状態量と第2状態量との差から吸気管圧力の時
    間変化率に関連した第3状態量を求め、 燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じるタイミ
    ングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフィル
    タ処理時間Δt2の和に関連した補正値と、前記第3状態
    量とによって補正量を求め、 前記基本噴射量と前記補正量とから燃料噴射量を求める
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御方法。
  2. 【請求項2】吸気管に設けられたスロットル弁の上流側
    と下流側とを連通する側路を形成し、この側路に流量制
    御弁を配設した内燃機関の燃料噴射量制御方法におい
    て、 前記流量制御弁およびスロットル弁の開度に基づいて、
    前記流量制御弁およびスロットル弁を通過する空気流量
    に関連した第1状態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れを伴って追従変化し、内燃機
    関に供給される空気流量に関連した第2状態量を求め、 前記第1状態量と第2状態量との差から吸気管圧力の時
    間変化率に関連した第3状態量を求め、 燃料噴射量の計算タイミングから吸気弁が閉じるタイミ
    ングまでの時間Δt1および吸気圧検出器の出力のフィル
    タ処理時間Δt2の和に関連する補正値と、前記第3状態
    量とによって補正圧力を求め、 前記計算タイミングの吸気管圧力と前記補正圧力とを用
    いて燃料噴射量を求めることを特徴とする内燃機関の燃
    料噴射量制御方法。
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