JP2675948B2 - カラートナー及びカラー画像形成方法 - Google Patents
カラートナー及びカラー画像形成方法Info
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- JP2675948B2 JP2675948B2 JP4152219A JP15221992A JP2675948B2 JP 2675948 B2 JP2675948 B2 JP 2675948B2 JP 4152219 A JP4152219 A JP 4152219A JP 15221992 A JP15221992 A JP 15221992A JP 2675948 B2 JP2675948 B2 JP 2675948B2
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Description
特に、カラー画像の色再現性が高く、かつ定着ローラー
へ付着しにくい耐オフセット性に優れているカラートナ
ー及びカラー画像形成方法に関する。
機への展開が急速になされつつあり、2色カラー複写機
やデジタル化したフルカラー複写機の発売も市場では行
われはじめている。
成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの
3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色を用い
て色の再現を行うものである。
と補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して光
導電層上に静電潜像を形成する。次いで現像、転写工程
を経てトナーは普通紙又はOHPフィルムの如き支持体
に保持される。次いで前述の工程を順次複数回行い、レ
ジストレーションを合わせつつ、同一支持体上にトナー
は重ね合わされ、ただ一回のみの定着によって最終のフ
ルカラー画像が得られる。
として同一支持体上に色の異なる数種のトナー層の重ね
合わせを必要とする多色カラー又はフルカラー画像形成
方法では、カラートナーが持つべき定着特性は極めて重
要な要素である。
る乱反射を出来る限り抑え、適度の光沢性やつやが必要
である。
ー層の下層にある、異なる色調のトナー層の色調を防げ
ない透明性を有する、色再現性の広いカラートナーでな
ければならない。
して、本出願人等は特開昭50−82442号公報、特
開昭51−144625号公報、特開昭59−5725
6号公報で新規なカラー用結着樹脂と着色剤の組み合わ
せを提案した。
シャープメルト性(数度又は十数度の温度上昇で急激に
溶融粘度が低下する)を有しており、シリコーンオイル
塗布が可能なシリコーンゴムローラーとの組み合わせに
おいて、定着時完全溶融に近い状態までトナーが溶融
し、そして定着時の圧力でトナー形状が変化し、好まし
い光沢性及び色再現性が得られる。
て、結着樹脂の粘弾性特性における弾性項よりも粘性項
を重視していることを意味している。
り、トナーは低粘性体として挙動し、熱定着性が増し、
良好な光沢性も得られることになる。
設計は、必然的に熱溶融時のポリマーの分子間凝集を低
下せしめることになり定着装置通過時、熱ローラーへの
トナーの付着性も増すことになる。これらは高温オフセ
ット現象を誘発するものである。
して用いる場合、離型用オイル塗布の如何によらず繰り
返し使用する場合のシリコーンゴムローラー表面の離型
性の低下ゆえに、高温オフセットが発生しやすくなる。
シリコーンゴムローラーにおいて、使用開始初期は、ロ
ーラー表面の平滑性や清浄性のゆえ、ある程度の離型性
は維持されうる。しかし、カラー画像のように画像面積
が大きく、トナー支持体(例えば、普通紙等)上のトナ
ー保持量も、白・黒複写画像に比べて格段に多いカラー
複写を、複写し続けると、徐々にローラーの離型性は低
下する。この離型性の悪化のスピードは、白・黒複写の
数倍に達する。
んど有していないため、トナーは耐オフセット性をほと
んど有していない。これらにより、複写数千〜数万枚後
に熱定着ローラー表面にトナーの被覆や粒状の付着物が
形成され、熱定着ローラー通過時、画像面のトナー上層
部がはぎ取られたり、高温オフセットが発生する。
方策がトナーが試みられているが、さらなる改良が要望
されている。例えば特開昭55−60960号公報、特
開昭57−208559号公報、特開昭58−1195
3号公報、特開昭58−14144号公報、特開昭60
−123852号公報等に記載の如く、剥離性を増すた
めに、トナー中に離型性成分である低分子量のポリエチ
レン、ポリプロピレン、ワックス、高級脂肪酸等のオフ
セット防止剤を添加する方法も行われている。これらの
方法は、オフセット防止には効果がある反面、オフセッ
トに充分効果を発揮する程度に多量に含有する場合は、
メインの結着樹脂とオフセット防止剤との相溶性の悪さ
がめだつようになり、その結果カラートナーのOHP画
像の透明性を損なうこと、トナーの帯電特性が不安定に
なること、多数枚耐久性が低下する等の悪影響も認めら
れ、これらの方法は、カラートナーにおいて充分なもの
とはいい難い。
7−37353号公報、特開昭57−208559号公
報においては、エーテル化ビスフェノール単量体と、ジ
カルボン酸単量体と、3価以上の多価アルコール単量体
及び/又は3価以上の多価カルボン酸単量体を含む単量
体混合物より得られる非線状共重合体よりなるポリエス
テルをバインダーとして含有するトナーが提案されてい
る。斯かる技術は、エーテル化ビスフェノール単量体と
ジカルボン酸単量体とよりなるポリエステルを、多量の
3価以上の多価アルコール単量体及び/又は3価以上の
多価カルボン酸単量体により架橋することによって得ら
れるポリエステルをバインダーとして含有させることに
よりトナーにオフセット防止性能を有せしめたものであ
る。しかしながら斯かるトナーにおいては、その軟化点
が若干高く、従って良好な低温定着が困難であるし、フ
ルカラー複写に用いた場合は耐高温オフセット性に対し
ては、実用化しうるレベルではあるが、該トナーは上述
の如く定着性、シャープメルト性に難があるため、該ポ
リエステルを用いたカラートナーの重ね合わせによる混
色性や色再現性に問題点がある。特開昭57−1098
25号公報や、特開昭62−78568号公報、特開昭
62−7859号公報、特開昭59−7960号公報、
特開昭59−29256号公報においては、エーテル化
ビスフェノール単量体と、長鎖脂肪族炭化水素基を導入
したジカルボン酸単量体やその他のジカルボン酸単量体
と、3価以上の多価アルコール単量体及び/又は3価以
上の多価カルボン酸単量体とより得られる非線状ポリエ
ステルであって、その側鎖に炭素数3〜22の飽和もし
くは不飽和の脂肪族炭化水素基を有するポリエステルを
バインダーとして含有するトナーが提案されている。こ
れらのポリエステル樹脂は高速複写用トナー用を主目的
としており、樹脂の粘弾性特性としては、前述した低粘
性重視ポリエステルとはまったく逆に、弾性特性を強化
し、熱定着ローラーへの高温オフセットを著しく低下せ
しめたものである。そして、定着時、熱定着ローラーと
加圧ローラーとの加圧及び加熱をできる限り高め、トナ
ーを半溶融の状態で転写紙の繊維の間へ押し込み、加圧
加熱定着を行い、該目的を達成しようとするものであ
る。
たトナーでは、カラー複写に必要なトナー層が溶融し連
続皮膜を形成し、平滑面を得るということはほとんど出
来ず、定着したトナーは、転写紙上で粒子状態で存在す
る。その結果、トナーがカラートナーの場合、得られる
カラー画像はくすんだものとなり彩度にとぼしく、OH
P画像はトナー粒子表面で光が散乱及び拡散してしま
い、ほとんど光を透過せず、カラーOHP画像としては
好ましくない。
224776号公報において、耐高温オフセット性にす
ぐれ、かつ、カラー複写に適用可能な新規なポリエステ
ル樹脂が提案されている。該樹脂は、従来のカラートナ
ー用樹脂よりは耐オフセット性に優れているが、熱定着
ローラーへのオフセット防止効果を発揮するのはせいぜ
い繰り返し複写2〜5万枚程度である。一方、白黒トナ
ーのオフセット防止効果は10万枚以上は充分にあり、
現状では数十万枚の耐刷性、耐オフセット性を有するこ
とから考えると、カラートナーの性能はさらに改善され
ることが好ましい。前記公報に記載の該ポリエステル
は、低温低湿環境と高温高湿環境の間でトナーの帯電量
の差が大きく、繰り返し複写後のカラー画像において低
湿側で濃度が若干低くなる傾向があり、高湿側では、ト
ナー飛散やカブリが生ずることもあり、その改良が望ま
れている。
62−195678号公報、特開昭62−195680
号公報においては、水酸基価と酸価の比を規定したポリ
エステル樹脂が提案されている。これらのポリエステル
樹脂も、高速定着用を意図したものであり、本発明者等
の検討によると該ポリエステル樹脂を用いたカラートナ
ーは十分な混色性を得る所までは到っていない。
色のカラートナーのカラーバランスが調和して取れてい
なければならず、一色だけの定着特性や色再現性を論じ
ても意味がない。
ゼンタ、シアンの3色が有れば、原色混合法によってほ
とんどすべての色を再現することが可能のはずであり、
それゆえ現在市場のフルカラー複写機は3原色のカラー
トナーを重ね合わせて用いる構成になっている。これに
より理想的にはあらゆる色調をあらゆる濃度範囲で実現
できるはずであるが現実的には、トナーの分光反射特
性、トナーの重ね合わせ定着時の混合性、彩度の低下等
いまだに改良すべき点を有している。
色カラーよりもさらに3倍のトナー層が転写紙上に形成
されることになり、耐オフセット性に対しさらに困難性
が増す。そのため、加熱加圧定着時における定着性、混
色性及び耐オフセット性のバランスのとれているカラー
トナーが待望されている。
の問題点を解消したカラートナー及びカラー画像形成方
法を提供することにある。
を有するカラートナー及びカラー画像形成方法を提供す
ることにある。
るカラートナーを提供することにある。
画像を形成し得るカラートナー及びカラー画像形成方法
を提供することにある。
リア粒子や現像スリーブ表面を汚染しないカラートナー
を提供することにある。
るカラートナー及び画像形成方法を提供することにあ
る。
は抑制されており、定着可能温度領域の広いカラートナ
ー及びカラー画像形成方法を提供することにある。
ーラーに対しても、耐オフセット性に優れているカラー
トナー及びカラー画像形成方法を提供することにある。
樹脂及び着色剤を少なくとも含有するカラートナーにお
いて、該結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)
及び(d)、(i)イソフタル酸、テレフタル酸及びそ
の誘導体より選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全
モノマー量の25〜35mol%、(ii)トリメリッ
ト酸及びその誘導体より選ばれた3価の芳香族系酸成分
(b)を全モノマー量の2〜4mol%、(iii)ド
デセニルコハク酸、オクチルコハク酸及びその無水物よ
り選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマー量の12〜
18mol%、(iv)プロポキシ化又は/及びエトキ
シ化したエーテル化ジフェノール成分(d)を全モノマ
ー量の45〜60mol%、を少なくとも含有する単量
体組成物から生成されたポリエステル樹脂を主成分とし
て含有し、該ポリエステル樹脂の水酸基価が10〜20
であり、重量平均分子量が13000〜20000であ
り、数平均分子量が5000〜8000であり、重量平
均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比が2〜
3.5であることを特徴とするカラートナーに関する。
ンタトナー画像及びイエロートナー画像のうち少なくと
も二種以上を有するカラートナー画像を転写材に熱圧定
着して多色カラー画像又はフルカラー画像を形成するカ
ラー画像形成方法において、該シアントナー画像をシア
ントナーで形成し、該シアントナーが結着樹脂及びシア
ン色の着色剤を少なくとも含有し、結着樹脂が、下記成
分(a),(b),(c)及び(d)、(i)イソフタ
ル酸、テレフタル酸及びその誘導体より選ばれた2価の
芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の25〜35mo
l%、(ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ば
れた3価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜
4mol%、(iii)ドデセニルコハク酸、オクチル
コハク酸及びその無水物より選ばれた2価の酸成分
(c)を全モノマー量の12〜18mol%、(iv)
プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテル化ジフ
ェノール成分(d)を全モノマー量の45〜60mol
%、を少なくとも含有する単量体組成物から生成された
ポリエステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステ
ル樹脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量
が13000〜20000であり、数平均分子量が50
00〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平
均分子量(Mn)の比が2〜3.5であり、該マゼンタ
トナー画像をマゼンタトナーで形成し、該マゼンタトナ
ーが結着樹脂及びマゼンタ色の着色剤を少なくとも含有
し、該結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)及
び(d)、(i)イソフタル酸、テレフタル酸及びその
誘導体より選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モ
ノマー量の25〜35mol%、(ii)トリメリット
酸及びその誘導体より選ばれた3価の芳香族系酸成分
(b)を全モノマー量の2〜4mol%、(iii)ド
デセニルコハク酸、オクチルコハク酸及びその無水物よ
り選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマー量の12〜
18mol%、(iv)プロポキシ化又は/及びエトキ
シ化したエーテル化ジフェノール成分(d)を全モノマ
ー量の45〜60mol%、を少なくとも含有する単量
体組成物から生成されたポリエステル樹脂を主成分とし
て含有し、該ポリエステル樹脂の水酸基価が10〜20
であり、重量平均分子量が13000〜20000であ
り、数平均分子量が5000〜8000であり、重量平
均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比が2〜
3.5であり、該イエロートナー画像をイエロートナー
で形成し、該イエロートナーは、結着樹脂及びイエロー
色の着色剤を少なくとも含有し、該結着樹脂が、下記成
分(a),(b),(c)及び(d)、(i)イソフタ
ル酸、テレフタル酸及びその誘導体より選ばれた2価の
芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の25〜35mo
l%、(ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ば
れた3価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜
4mol%、(iii)ドデセニルコハク酸、オクチル
コハク酸及びその無水物より選ばれた2価の酸成分
(c)を全モノマー量の12〜18mol%、(iv)
プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテル化ジフ
ェノール成分(d)を全モノマー量の45〜60mol
%、を少なくとも含有する単量体組成物から生成された
ポリエステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステ
ル樹脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量
が13000〜20000であり、数平均分子量が50
00〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平
均分子量(Mn)の比が2〜3.5であることを特徴と
するカラー画像形成方法に関する。
ポリエステル樹脂は、線状ポリエステル樹脂と非線状の
架橋ポリエステル樹脂の両者の良い特質を合わせもって
いる。これにより、カラートナーとして良好な混色性、
及び色再現性が得られ、かつ、熱定着ローラーへの良好
な耐オフセットが得られるものである。
成するためのモノマーの具体例のいくつかを以下に例示
する。
を示し、同一でも異なっていても良く、x,y,z及び
mは整数を示す。但し、x+y+z+mは2以上であ
る。〕
合成に使用するモノマーが最終的に下記割合になるよう
調製される。
l%(好ましくは、27〜33mol%) 成分(b)全モノマーの量2〜4mol%(好ましく
は、2.5〜3.5mol%) 成分(c)全モノマーの量12〜18mol%(好まし
くは、14〜18mol%) 成分(d)全モノマーの量45〜60mol%(好まし
くは、47〜58mol%)
(a),(b),(c)及び(d)を所定量含有するモ
ノマー混合物から一段階で合成する方法もあるが、好ま
しくは、後述の製造例に記載してある如く、成分
(a),(c)及び(d)から非架橋のポリエステル鎖
の部分を調製した後に成分(b)を加えて、架橋構造を
形成する方が好ましい。
由として以下の理由が考えられる。
ト酸を、2価の酸成分1分子と2価のアルコール成分の
1分子との縮合単位が20〜30単位、繰り返した線状
縮合鎖中に、規則的にせいぜい1分子導入した架橋頻度
の少ない架橋構造を形成する。そして、少ない架橋では
あるが、ポリエステル中に3次元構造を形成する。これ
により、単なる線状ポリエステルの混合物よりは、はる
かに耐オフセット性が向上する。本発明で使用されるポ
リエステル樹脂の架橋レベルは、ポリエステル樹脂の熱
による可動性を妨げない範囲内である。
脂に柔軟性を付与するためのソフトセグメントとしてド
デセニル基又はオクチル基の如き長鎖の置換基を有する
2価の酸成分のその組成及び使用量を厳密に限定するこ
とにより、混色性、色再現性の良いトナーが得られか
つ、耐オフセット性を低下させない。弱い架橋ポリエス
テル分子(縮合体)中で、架橋剤としての3価の酸成分
の量とソフトセグメントを有する2価の酸成分の量はバ
ランスを保つように特定範囲に決定されている。ソフト
セグメントを有する2価の酸が多過ぎると過剰なシャー
プメルト性を示し、一方、少な過ぎるとカラー画像の光
沢性や彩度の低下が見られる。
ン酸を必須成分として使用しながら、ポリエステル樹脂
の分子量分布を通常の架橋結着樹脂又は非架橋ポリエス
テル樹脂より狭く(Mw/Mn=2〜3.5、好ましく
は2.0〜3.0)することにより上記効果を達成して
いる。
ソフタル酸もしくはテレフタル酸を芳香族系酸として使
用し、ポリエステル樹脂の粘性を低下させずにある程度
の弾性を有する組成を選択している。これに対し、脂肪
族系の酸成分を使用した場合、ポリエステルの分子鎖が
リニアで、かつ長鎖となるため、熱により分子鎖が可動
しやすくなり、ポリマーとしては粘性的挙動を過度に示
すこととなり、熱定着ローラーへのオフセットが発生し
やすくなる。
脂の分子量分布を出来る限り、シャープで狭い分布とな
るように特に調整している。ポリエステル樹脂中の縮合
体の分子鎖を狭い範囲で均一化せしめることは、カラー
トナーにおける混色性と耐オフセット性を両立せしめる
上で重要なことである。すなわち、分子量の小さい分子
鎖の短い縮合体は加熱によってたやすく、分子主鎖が動
き、逆に高分子量の分子鎖の長い縮合体は、それと同程
度の加熱の際の熱エネルギーではほとんど動かない。そ
のアンバランスが存在するポリエステル樹脂を使用した
カラートナーでは、低い温度の熱定着ローラーを通過す
る場合、低分子量の縮合体はすみやかに溶融し、定着及
び混色するような挙動を示すが、一方、高分子量の縮合
体はほとんど溶けないという現象がともに発生し、不均
一な定着状態が発現する。
高温度を熱定着ローラーに加えると、低分子量の縮合体
はまったく弾性を有しない粘性体として挙動し、高温オ
フセットの素因をつくることになる。
較的シャープメルト性を有しつつ、かつ、トナーを構成
するポリエステル樹脂の分子間凝集を高めるために、重
量平均分子量と数平均分子量の比をできるだけ小さくす
ることが好ましい。これは、白黒トナーで論ずる定着性
及び耐オフセット性からは導き出せない重要な特質であ
る。
リエステル樹脂の分子量分布の制御にとって重要であ
る。さらに、水酸基価の値をある範囲に収めるためにも
製造条件は重要である。水酸基価は樹脂の水和性の目安
となり、カラートナーの摩擦帯電性を左右する重要な因
子であり、水酸基価の値が大き過ぎても小さ過ぎても好
ましいトナーの帯電特性を得ることは難しい。
するモノマー組成及び製造条件で決定される。
フセット性を満たす定着特性と、帯電特性とをもとに良
好に満足するためには、上記条件(i)乃至(v)を満
足することが重要である。
水酸基価10〜20(mgKOH/g)Mw13000
〜20000,Mn5000〜8000,及びMw/M
n2〜3.5を有しているが、より好ましくは、ガラス
転移点(Tg)55〜66℃,水酸基価12〜18(m
gKOH/g),Mw14000〜19000,Mn5
300〜7500及びMw/Mn2.0〜3.0を有す
るポリエステル樹脂が良い。
足するポリエステル樹脂を使用したカラートナーは、本
発明の目的を良好に達成することができる。
ノールはエーテル化ビスフェノールである。好ましいエ
ーテル化ビスフェノールは、エトキシ化又はプロポキシ
化又はエトキシ化及びプロポキシ化されたものであり、
ビスフェノール1モルあたり、2ないし3モルのオキシ
エチレン又はオキシプロピレンを有したものである。
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2)−2,2−ピス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンが挙げられる。
としては、下記の有機顔料又は有機染料が挙げられる。
系顔料、不溶性アゾ系顔料、銅フタロイアニン系顔料、
染料としては塩基性染料又は油溶性染料が適している。
レッド1;C.I.ダイレクトレッド4;C.I.アシ
ッドレッド1;C.I.ベーシックレッド1;C.I.
モーダントレッド30;C.I.ダイレクトブルー1;
C.I.ダイレクトブルー2;C.I.アシッドブルー
9;C.I.アシッドブルー15;C.I.ベーシック
ブルー3;C.I.ベーシックブルー5;C.I.モー
ダントブルー7等が挙げられる。
ンザイエローG,パーマネントイエローNCG,パーマ
ネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジG,ベンジ
シンオレンジG,パーマネントレッド4R,ウオッチン
グレッドカルシウム塩、ブリリアントカーミン38,フ
ァストバイオレッドB,メチルバイオレッドレーキ,フ
タロシアニンブルー,ファーストスカイブルー,インダ
ンスレンブルーBC等が挙げられる。
ー17;C.I.ピグメントイエロー15;C.I.ピ
グメントイエロー13;C.I.ピグメントイエロー1
4;C.I.ピグメントイエロー12;C.I.ピグメ
ントレッド5;C.I.ピグメントレッド3;C.I.
ピグメントレッド2;C.I.ピグメントレッド6;
C.I.ピグメントレッド7;C.I.ピグメントブル
ー15;C.I.ピグメントブルー16又は下記で示さ
れる構造式(I)を有する、フタロシアニン骨格に置換
基を2〜3個置換した銅フタロシアニン系顔料が挙げら
れる。
を除く。]
49;C.I.ソルベントレッド52;C.I.ソルベ
ントレッド109;C.I.ベイシックレッド12;
C.I.ベイシックレッド1;C.I.ベイシックレッ
ド3bが挙げられる。
過性に対し敏感に反映するイエロートナーについては、
結着樹脂100重量部に対して12重量部以下が好まし
く、より好ましくは0.5〜7重量部が好ましい。
との混合で生成されるグリーン色、レッド色の再現性ら
劣る。さらに人間の肌色の再現性にも劣るようになる。
いては、結着樹脂100重量部に対しては15重量部以
下、より好ましくは0.1〜9重量部が好ましい。
Y164;C.I.SolventY77及びC.I.
Solvent Y93の如き着色剤はカラートナーの
着色剤としては、推賞できないものである。
安定化するために、電荷制御剤を配合することも好まし
い。その際トナーの色調に影響をあたえない無色または
淡色の負荷電制御剤が好ましい。好ましい、荷電制御剤
としては、サリチル酸金属錯体、アルキルサリチル酸金
属錯体、ジアルキルサリチル酸金属錯体、オキシナフト
エ酸金属錯体が挙げられる。錯体を構成する金属イオン
としてはクロムイオン又は亜鉛化合物が挙げられる。
キャリアとしては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニ
ッケル、同、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土
類等の金属及びそれらの合金又は酸化物及び磁性フェラ
イト等が使用できる。キャリアの製造方法として特別な
制約はない。
て被覆した被覆キャリアは、特に好ましい。被覆する方
法としては、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸
濁せしめて被覆液を調製し、該被覆液をキャリア粒子表
面に塗布しキャリア粒子表面に付着せしめる方法、単に
キャリア粒子と被覆粉体を乾式混合する方法等、従来公
知の方法が適用できる。
例えばポリテトラルフルオロチレン、モノクロロトリフ
ルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコ
ーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロ
シン、アミノアークレート樹脂、塩基性染料及びそのレ
ーキ、シリカ微粉末、アルミナ微粉末、ジアルキルサリ
チル酸の金属錯体又は金属塩等が挙げられる。これら
は、単独或は複数で用いられる。
いが、一般的には総量でキャリアに対し0.1〜30重
量%(好ましくは0.5〜20重量%)が好ましい。
ましくは25〜70μ、より好ましくは25〜65μを
有することが好ましい。
n−Fe〔組成重量比(5〜20):(5〜20):
(30〜80)〕の3元系のフェライト粒子であり、そ
の表面をフッ素系樹脂又はスチレン系樹脂又はそれらの
混合樹脂で被覆したものが挙げられる。例えば混合樹脂
としてポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタア
クリレート樹脂;ポリテトラフルオロエチレンとスチレ
ン−メチルメタアクリレート樹脂;フッ素系共重合体と
スチレン系共重合体;等を90:10乃至20:80、
好ましくは70:30〜30:70の重量比率の混合物
が挙げられる。コーティング剤を0.01〜5重量%、
好ましくは0.1〜1重量%コーティングし、250メ
ッシュをパスし350メッシュにオンするキャリア粒子
が70重量%以上ある上記平均粒径を有するコート磁性
フェライトキャリアが好ましいキャリアとして挙げられ
る。該フッ素系共重合体としてはフッ化ビニリデン−テ
トラフルオロエチレン共重合体(10:90〜90:1
0)が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン
−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(20:80
〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキ
シン−メタクリル酸メチル共重合体(20〜60:53
0:10〜50)が例示される。
ライトキャリアは、本発明のトナーに対し、好ましい摩
擦帯電を付与し、さらに電子写真特性を向上させる効果
がある。
して二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像
剤中のトナー濃度として、1重量%〜15重量%、好ま
しくは2重量%〜13重量%にすると通常良好な結果が
得られる。トナー濃度が1重量%未満では画像濃度が低
くなり、15重量%を越えるとカブリや機内飛散を増加
せしめ、現像剤の耐用寿命を短縮しがちである。
としては、トナー粒子と混合することにより、流動性が
添加前後を比較すると増加しうるものであれば、使用可
能である。例えば、疎水性コロイダルシリカ微粉体、コ
ロイダルシリカ微粉体、疎水性酸化チタン微粉体、酸化
チタン微粉体、疎水性アルミナ微粉体、アルミナ微粉
体、それらの混合粉体等が挙げられる。本発明のカラー
トナーが疎水性コロイダルシリカ微粉体又は疎水性酸化
チタン微粉体の如き流動性向上剤と混合されて使用する
場合は、カラートナーの摩擦帯電特性、多数枚耐久性が
さらに向上する。
述べる。
置)、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定
する。
mgを精密に秤量する。
として空のアルミパンを用いる。先ず前履歴を消去する
目的で、次の作業を行う。N2 雰囲気下で室温から温度
200℃まで10℃/minで昇温させ、温度200℃
で10分間保つ。その後急冷し、温度10℃まで温度を
下げ、温度10℃で10分間保つ。その後、昇温速度1
0℃/minで、温度200℃まで昇温する。この昇温
過程で、温度約40〜約100℃の範囲にメインピーク
を有する吸熱ピークが得られる。
ペースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明に於るガラス転移温度Tgとする(図2参照)。
分子量(Mn)の測定:本発明に於ては、HLC−80
2A型(東洋ソーダ社製)を用いてMw及びMnを測定
する。カラムは東洋ソーダ工業社製TSK gel G
MH6×2を使用し、溶媒はTHFを用いる。検出器
は、RI(屈折率)を使用し、試料は、濃度0.5%
で、注入量200μlで注入する。
を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成した検
量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
ては、例えば、PressureChemicalC
o.製或は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102 ,
2.1×103 ,4×103 ,1.75×104 ,5.
1×104 ,1.1×105,3.9×105 ,8.6
×105 ,2×106 ,4.48×106 のものを用
い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用
いるのが適当である。
に示される方法に準じて、下記方法により測定する。
mg単位で精秤し、無水酢酸/ピリジン=1/4の混合
溶液を5mlホールピッペットで加え、さらにピリジン
25mlをメスシリンダーで加える。三角フラスコ口に
冷却器を取り付け、100℃のオイルバス中で90分反
応させる。
振とうし10分間放置する。冷却器をつけたまま三角フ
ラスコをオイルバスから引き上げて放冷し、温度約30
℃になった時点で冷却器上部口から少量のアセトン(1
0ml程度)で冷却器及びフラスコ口を洗浄する。TH
F50mlをメスシリンダーで加えフェノールフタレイ
ンのアルコール溶液を指示薬として0.5N KOH−
THF溶液で50ml(目量0.1ml)のピュレット
を用いて中和滴定する。中和終点直前に中性アルコール
25ml(メタノール/アセトン=1/1容量比)を加
え溶液が微紅色を呈するまで滴定を行う。同時に空試験
も行う。
リ価はマイナスする。
0型光沢度計(日本電色製)を用い、色度測定に用いた
各ベタ画像を試料として、測定を行う。
にセットする。
°に合わせる。
試料台の上に前記試料画像を置き、更に白色紙を3枚上
に重ね測定を行い、標示部に示される数値を%単位で読
み取る。
せ、角度、感度切替SWは45−60に合わせる。
る。
造方法としては、例えば以下の如き方法が挙げられる。
で目標の酸価、水酸基価の1.5〜3倍となるように分
子量を調製し、かつ分子量が均一となるように従来より
もゆっくり、かつ徐々に縮合反応が進むように、例えば
従来よりも低温かつ長時間反応せしめる、又は、エステ
ル化剤を減少せしめる、又は、反応性の低いエステル化
剤を用いる、又はこれらの方法を組み合わせて用いる、
等により、反応を制御する。その後、その条件下で架橋
酸成分、及び必要に応じてエステル化剤を更に加え、反
応せしめ3次元縮合体を形成せしめる。更に昇温し、分
子量分布が均一になるようにゆっくり、長時間反応せし
め、架橋反応を進め、水酸基価が目標値まで低下した時
反応を終了し、本発明のポリエステル樹脂を得る。
用されるカラー電子写真方法を適用するフルカラー電子
複写機の一具体例を説明する。
静電潜像は矢印の方向へ回転する回転現像ユニット2に
取り付けられた現像器2−1中の第1のカラートナー及
びキャリアを有する現像剤により可視化される。感光ド
ラム上のカラートナー画像は、グリッパー7によって転
写ドラム6上に保持されている転写材に、転写帯電器8
により転写される。
し、現像器2−2が感光ドラム1に対向する。そして現
像器2−2中の第2のカラートナー及びキャリアを有す
る現像剤により現像され、このカラートナー画像も前記
と同一の転写材上に重ねて転写される。
のように転写ドラム6は転写材を把持したまま所定回数
だけ回転し所定色数のトナー像が多重転写される。静電
転写するための転写電流は、一色目<二色目<三色目<
四色目の順に高めることが感光ドラム上に残る転写残留
トナーを少なくするために好ましい。多重転写された転
写材は、分離帯電器9により転写ドラム6より分離さ
れ、シリコーンオイルを含浸しているウェップを有する
加熱加圧ローラ定着器10で定着され、定着時に減色混
合されることにより、フルカラー複写画像となる。
ナーは各色ごとに具備した補給ホッパー3より、補給信
号に基づいた一定量をトナー搬送ケーブル4を経由し
て、回転現像ユニット2の中心にあるトナー補給筒5に
搬送され、各現像器に送られる。
に説明する。
9mol、ポリオキシプロピレン(2.2)−2、2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.4mo
l、ジブチル錫オキシド0.01gをガラス製21の4
つ口フラスコに入れ、温度計、攪拌棒、コンデンサー、
及び窒素導入管を取り付けマントルヒーター内におい
た。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、攪拌しな
がら徐々に昇温し、170℃で5時間反応せしめ、次い
で190℃に昇温し、4時間反応せしめた。この時点で
生成した樹脂の水酸基価は59.8であった。
l、及びジブチル錫オキシド0.08gを加え、190
℃で更に3時間反応せしめ、更に200℃に昇温し、5
時間反応せしめ反応を終了し、本発明の架橋されたポリ
エステル樹脂(1)を得た。
6.8であり、ガラス転移温度64℃、重量平均分子量
(Mw)は16000であり、数平均分子量(Mw)は
5900であり、その比(Mw/Mn)は約2.7であ
った。
mol、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.34molを
製造例−1と同様にして窒素雰囲気中で反応せしめた。
次いで、トリメリット酸無水物0.13mol、ジブチ
ル錫オキシド0.09gを加え、180℃で反応を5時
間行い、本発明の架橋されたポリエステル樹脂(2)を
得た。
7、ガラス転移温度62℃、重量平均分子量(Mw)1
7000、数平均分子量(Mn)6300であり、Mw
/Mnは約2.7であった。
ヒドロキシフェニル)プロパン5mol、テレフタル酸
2mol、トリメリット酸無水物3mol、及びジブチ
ル錫オキシド0.05gを製造例−1と同様の装置を用
いて窒素雰囲気中で、220℃で反応せしめ、架橋ポリ
エステル樹脂(3)を得た。得られた架橋ポリエステル
樹脂(3)のMw/Mnは明らかに3.5を越えてい
た。
ヒドロキシフェニル)プロパン2.0mol、ポリオキ
シプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン2.1mol、テレフタル酸2m
ol、ドデセニルコハク酸1.6mol、トリメリット
酸0.46molを製造例−1と同様の装置を用い、2
50℃で8時間反応せしめ、架橋ポリエステル樹脂
(4)を得た。
20.4、重量平均分子量(Mw)110000、数平
均分子量(Mn)5540であり、その比(Mw/M
n)は16.2であった。ガラス転移温度は61.5℃
であった。
ヒドロキシフェニル)プロパン5.0mol、四つ口フ
ラスコに入れ攪拌器、コンデンサー、温度計、ガス導入
管をセットし、マントルヒーター内に置いた。反応容器
内を窒素ガス置換した後、内容物を50〜60℃になる
様にした時点で、テレフタル酸3.0mol、C12のア
ルケニル基を置換基として有するコハク酸(C16H30O
4 )1.5mol及びトリメリト酸0.35molを加
えた。
反応水を除去しつつ、約5時間経過した後、反応物を室
温に冷却して架橋ポリエステル樹脂(5)を得た。
子量(Mw)は12500、数平均分子量(Mn)30
70となり、その比(Mw/Mn)は4.07であっ
た。
ては、モノマー成分を全量一度に仕込み、かつ反応温度
が高く、反応時間も短かったため、架橋ポリエステル樹
脂(5)の分子量分布が本発明よりはブロードとなり、
平均分子量も低い値となった。それに関連して、水酸基
価も32と高い値となった。
ヒドロキシフェニル)プロパン5.0mol、フマル酸
4.5mol及びハイドロキノン0.1gを製造例−1
と同様の装置を用いて、窒素気流中で220℃で一段階
で反応せしめ非架橋ポリエステル樹脂(6)を得た。
価は32であり、重量平均分子量(Mw)18700、
数平均分子量(Mn)3270であり、Mw/Mnは、
約5.7であった。
して、下記の量の着色剤及び電荷制御剤を用いてシアン
カラートナーを得た。 ・製造例−1のポリエステル樹脂(1)100.0 重
量部 ・構造式(1)を有する銅フタロシアニン系顔料(2置
換体) 4.0重量部 ・3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸クロム錯体
4.0重量部
予備混合を行い、2軸押出し混練機で溶融混練し、冷却
後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、
次いでエアージェット方式による微粉砕機で40μm以
下の粒径に微粉砕した。更に得られた微粉砕物を分級し
て、粒度分布における重量平均径が8.2μmになるよ
うに選択して分級品(シアンカラートナー)を得、流動
性向上剤としてヘキサメチルジシランザンで処理した疎
水性シリカ微粉末を分級品100重量部に0.8重量部
外添添加しかつ酸化アルミ0.5重量部を外添添加して
シアンカラートナーとした。
レン−メタクリル酸メチル(共重合体重量比65:3
5)を約0.35重量%コーティングしたCu−Zn−
Fe系磁性フェライトキャリア95重量部とを混合し現
像剤とした。現像剤中のトナー濃度は5重量%である。
ーレーザー電子写真複写機を用いて複写試験を行った。
この時、定着装置10に用いられた定着ローラーは芯金
上に1mmの厚みを有したHTVシリコーンゴム層の単
層を有し、加圧ローラー表面は3mmのHTVシリコー
ンゴムを用いた。定着ローラーには、シリコーンオイル
が含浸されているウェッブが具備されている。
分ので行い、シリコーンオイル含浸ウェッブは、1mm
/10枚(A4サイズ紙)のスピードで移動させ、シリ
コーンオイルの含浸量は、定着されたA4サイズ紙に約
20mg/枚付着するように調整した。
画像は、彩度のすぐれた、あざやかなものであった。
複写後でもカブリのないオリジナルを忠実に再現するシ
アントナー定着画像が得られた。複写機内での搬送、現
像剤濃度検知も良好で安定した画像濃度が得られた。定
着温度設定150℃にして9万枚の繰り返し複写でも定
着ローラーへのトナー付着は生じなかった。
ーラー汚れの促進試験を次の如くして行った。定着ロー
ラーを新品にし定着装置10に具備した。シリコーンオ
イル含浸ウェブの駆動を止めて、その状態で面積率20
%の画像をオリジナルとして、5千枚の繰り返し複写を
行った。その後、該ウェブに付着したトナー(高温オフ
セットトナー)の付着量を測定するため、付着部分をマ
クベス反射濃度計で測定した所、その濃度は0.4であ
った。
ー付着部分のウェッブの反射濃度値が高くなり、トナー
の付着量が少なければ濃度が低くなる。
(32.5℃85%RH)の各環境でシアントナーの帯
電量測定を行ったが、それぞれの値は−23.0μc/
g,−17.0μc/gときわめて、環境依存性の少な
いものとなり、その環境変化による帯電量比は、1.3
5であった。
面のグロス(光沢度)を測定することにより、カラー画
像の良否を判定した。グロス値が高いほど画像表面か平
滑でつやのある彩度の高いカラー品質と判断され、逆に
グロス値が低いと、くすんだ彩度のとぼしい、画像表面
があらわれたものと判断される。実施例1においてシア
ントナー定着画像のグロスの値は18%であった。
量部 ・C.I.ピグメントレッド122 5.0重量部 ・3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸クロム
4.0重量部
タトナーを得、次いで現像剤を調製し、画出し試験によ
って、マゼンタトナー定着画像を得た。得られたマゼン
タトナー定着画像は、画像濃度の高い、あざやかなマゼ
ンタ色であった。次いで、耐久試験を行ったが、9万枚
でも定着ローラーへのオフセット現象が発生せず、ガサ
ツキのない良好な定着画像が得られた。
色剤をC.I.ピグメントイエロー17(3.5重量
部)に変えて実指令1と同様にして調製したイエロート
ナー、実施例2のマゼンタトナー及び実施例1のシアン
トナーの3原色の各カラートナーを用いて、画像面積率
35%の画像をオリジナルとして、実施例1で示される
カラー電子写真装置を用い、フルカラーによる繰り返し
複写を行った。8万枚以上の多数枚耐久性が認められ
た。定着ローラーへのトナー付着は実質的に認められな
かった。
も、混色性の優れた彩度の高いものであった。3色重ね
合わせによるベタ黒のグロス値は23%であった。
と同様にして試験を行った。その結果を表1に示す。
量分布の狭い特殊なポリエステル樹脂を結着樹脂として
使用することにより、熱定着時における混色性に優れ、
なおかつ、耐オフセット性に優れているカラートナーを
提供し得る。
略的断面図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
るカラートナーにおいて、 該結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)及び
(d)、 (i)イソフタル酸、テレフタル酸及びその誘導体より
選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の
25〜35mol%、 (ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ばれた3
価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜4mo
l%、 (iii)ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸及び
その無水物より選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマ
ー量の12〜18mol%、 (iv)プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテ
ル化ジフェノール成分(d)を全モノマー量の45〜6
0mol%、 を少なくとも含有する単量体組成物から生成されたポリ
エステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステル樹
脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量が1
3000〜20000であり、数平均分子量が5000
〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分
子量(Mn)の比が2〜3.5であることを特徴とする
カラートナー。 - 【請求項2】 シアントナー画像、マゼンタトナー画像
及びイエロートナー画像のうち少なくとも二種以上を有
するカラートナー画像を転写材に熱圧定着して多色カラ
ー画像又はフルカラー画像を形成するカラー画像形成方
法において、 該シアントナー画像をシアントナーで形成し、該シアン
トナーが結着樹脂及びシアン色の着色剤を少なくとも含
有し、結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)及
び(d)、 (i)イソフタル酸、テレフタル酸及びその誘導体より
選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の
25〜35mol%、 (ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ばれた3
価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜4mo
l%、 (iii)ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸及び
その無水物より選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマ
ー量の12〜18mol%、 (iv)プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテ
ル化ジフェノール成分(d)を全モノマー量の45〜6
0mol%、 を少なくとも含有する単量体組成物から生成されたポリ
エステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステル樹
脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量が1
3000〜20000であり、数平均分子量が5000
〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分
子量(Mn)の比が2〜3.5であり、 該マゼンタトナー画像をマゼンタトナーで形成し、該マ
ゼンタトナーが結着樹脂及びマゼンタ色の着色剤を少な
くとも含有し、 該結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)及び
(d)、 (i)イソフタル酸、テレフタル酸及びその誘導体より
選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の
25〜35mol%、 (ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ばれた3
価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜4mo
l%、 (iii)ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸及び
その無水物より選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマ
ー量の12〜18mol%、 (iv)プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテ
ル化ジフェノール成分(d)を全モノマー量の45〜6
0mol%、 を少なくとも含有する単量体組成物から生成されたポリ
エステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステル樹
脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量が1
3000〜20000であり、数平均分子量が5000
〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分
子量(Mn)の比が2〜3.5であり、 該イエロートナー画像をイエロートナーで形成し、該イ
エロートナーは、結着樹脂及びイエロー色の着色剤を少
なくとも含有し、 該結着樹脂が、下記成分(a),(b),(c)及び
(d)、 (i)イソフタル酸、テレフタル酸及びその誘導体より
選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の
25〜35mol%、 (ii)トリメリット酸及びその誘導体より選ばれた3
価の芳香族系酸成分(b)を全モノマー量の2〜4mo
l%、 (iii)ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸及び
その無水物より選ばれた2価の酸成分(c)を全モノマ
ー量の12〜18mol%、 (iv)プロポキシ化又は/及びエトキシ化したエーテ
ル化ジフェノール成分(d)を全モノマー量の45〜6
0mol%、 を少なくとも含有する単量体組成物から生成されたポリ
エステル樹脂を主成分として含有し、該ポリエステル樹
脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量が1
3000〜20000であり、数平均分子量が5000
〜8000であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分
子量(Mn)の比が2〜3.5である、 ことを特徴とするカラー画像形成方法。
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JPH05158282A JPH05158282A (ja) | 1993-06-25 |
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JPS6318365A (ja) * | 1986-07-10 | 1988-01-26 | Minolta Camera Co Ltd | バインダ−型キヤリア |
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-
1992
- 1992-06-11 JP JP4152219A patent/JP2675948B2/ja not_active Expired - Fee Related
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