JP3840011B2 - トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法の如き画像形成方法において形成される静電荷像の現像、またはトナージェット記録方式に用いるトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、米国特許第2,297,691号、同第2,357,809号明細書等に記載されている如く、光導電性絶縁層を一様に帯電し、次いでその層を露光し、静電荷像を形成し、更に静電荷像をトナーで現像し(現像工程)、得られたトナー像を中間転写体を介して、又介さずに転写紙の如き転写材に転写し(転写工程)、加熱、加圧或いは加熱加圧定着法により転写材にトナー像を定着する工程(定着工程)を有している。
【0003】
この様にトナーは現像工程のみならず、転写工程、定着工程の各工程において要求される機能を備えていなければならない。
【0004】
一般にトナーは現像装置内で機械的動作中にうける剪断力、衝撃力による機械的な摩擦力を受け、数千枚乃至数万枚コピー又はプリントする間に劣化しやすい。この様なトナーの劣化を防ぐには機械的な摩擦力に耐えうる分子量の大きな強靭な結着樹脂を用いれば良いが、これらの結着樹脂は一般に軟化点が高く、接触定着方式で熱効率が良いため広く用いられているヒートローラー定着方式においても、充分に定着させるためヒートローラーの温度を高くする必要がある。ヒートローラーの温度が高いと定着装置の劣化、定着後の紙のカールの発生、消費エネルギーの増大を招く。
【0005】
さらに、この様な結着樹脂は、粉砕性が悪いため、トナーを製造する際、製造効率が低下する。
【0006】
一方、ヒートローラー定着方式は、加熱ローラー表面と被定着シートのトナー像面が圧接触するため熱効率が著しく良く、低速から高速に至るまで低く使用されている。しかしながら、加熱ローラー面とトナー像面が接触する際、トナーが加熱ローラー表面に付着し、付着したトナーが後続の転写材に転写される、オフセット現象が生じ易い。
【0007】
特公昭55−6895号公報や特開昭56−98202号公報に記載の如く、結着樹脂の分子量分布の幅を広くすることによりオフセット現象を制御する方法もあるが、一般に樹脂の重合度が高くなり使用定着温度も高く設定する必要がある。
【0008】
更に、特公昭57−493号公報、特開昭50−44836号公報、特開昭57−37353号公報に記載の如く、樹脂を非線状化、又は架橋化することによってオフセット現象を抑制する方法;特開昭61−213858号公報、特開平1−295269号公報、特開平1−30061号公報、特開平1−302267号公報、特開平3−96964号公報の如く、ポリエステル樹脂を金属イオン架橋化してオフセット現象を改善する方法が提案されている。
【0009】
トナーの耐オフセット性を向上させる方法として架橋ポリマーと呼ばれる多官能性モノマーや多官能開始剤を用いた共有結合性架橋樹脂ないし分岐性樹脂を用いたトナー(特開平3−203746号公報、特開平4−24648号公報に記載)や金属酸化物とポリマーとを強固に結合させたイオン結合性架橋ポリマーを用いたトナー(特開昭61−213858号公報、特開平6−175395号公報に記載)が提案されている。
【0010】
また、特開平5−107807号公報や特開平5−165252号公報、特開平4−12367号公報等で、脂環式ジアルコールを用いることによりポリエステル樹脂の耐オフセット性や耐保存性を向上させる提案がされている。また、特開平5−27478号公報等で、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルで強固に結着樹脂を架橋させ、耐オフセット性を向上させる提案もされている。
【0011】
しかしながら、いすれも耐オフセット性は向上するものの、結着樹脂本来の定着性が低下し、またポリマー分子のからみ合いが強いため、テトラヒドロフラン不溶分に代表される架橋による樹脂成分が着色剤や荷電制御剤の結着樹脂への分散性を困難なものとし、さらにトナー製造時におけるトナー混練物の粉砕性も低下させてしまう。
【0012】
一般に、最低定着温度は、低温オフセットと高温オフセットの間にあるため、使用可能温度領域は最低定着温度と高温オフセットの間である。最低定着温度をできるだけ下げ、高温オフセット発生温度をできるだけ上げることにより、使用定着温度を下げることができると共に使用可能温度領域を広げることができる。その結果、省エネルギー化、高速定着化が可能となり、また紙のカールの発生を防ぐことができる。また、紙のカールを抑制できることから両面コピーを円滑に行え、複写機のインテリジェント化、定着装置の温度コントロールの精度、許容幅の緩和が行える。
【0013】
そのため、低温定着性及び耐オフセット性の良いトナーが望まれる。
【0014】
また、近年の複写機及びプリンターの小型化、コンパクト化から現像機内の温度は上昇しやすく、トナーの高温における保存性はこれまで以上のものが望まれており、さらには、高品位画像出力のため、安定した現像性と良好な転写性を同時に十分に満足するトナーが待望されている。さらに、二成分現像剤の場合は、キャリア粒子へのトナー汚染、一成分現像剤の場合は、現像剤担持体へのトナー汚染による、現像性の劣化を抑制することも待望されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述のトナーにおける諸問題を克服した優れた電子写真特性及び定着性を有するトナーを提供することにある。
【0016】
本発明の目的は、十分な耐オフセット性を有しつつ、より低い定着温度で定着できるトナーを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、高温高湿下や低温低湿下の各環境条件の下、安定な帯電特性を有し、静電荷像に対して極めて忠実な現像を可能にするトナーを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、高湿下における長期間の放置に対し、凝集を起こさず放置前の状態と同様な現像性を有するトナーを提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、極めて良好な転写性を有するトナーを提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、着色剤の分散性が極めて良好でトナーのカバーリングパワー(隠ぺい力)に優れたトナーを提供することにある。
【0021】
本発明の他の目的は、長期の現像剤の使用に対し、キャリアや現像剤担持体を汚染することがないトナーを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)少なくともテトラヒドロフタル酸またはその誘導体を含有するジカルボン酸と、脂環式ジアルコールと、分岐鎖をもつ炭素数3又は4の脂肪族ジアルコールと、フェノールノボラック型エポキシ樹脂とから得られるポリエステル樹脂を主構成成分とする結着樹脂、(2)着色剤及び(3)下記式(1)で表わせる未置換又は置換基を有するベンジル酸のアルミニウム化合物を少なくとも含有することを特徴とするトナーに関する。
【0023】
【化2】
(式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグループより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の整数を示す。)
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、テトラヒドロフタル酸又はその無水物を含有するジカルボン酸、および、脂環式ジアルコール、分岐鎖を有する脂肪族ジアルコール、フェノールノボラック型エポキシ樹脂から縮重合されたポリエステル樹脂は、ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物とイオン的架橋反応が生じ、該ポリエステル樹脂本来のガラス転移温度(以下、Tgと略す)が、ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物が存在することにより高められ、かつ、分子量も高分子側に変化することを見出した。
【0027】
上記の架橋反応は、テトラヒドロフタル酸類のジカルボン酸ユニットに由来するシクロヘキセン環が、ポリエステル樹脂中に存在するとベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物との親和性に優れ、親和性に優れているためにシクロヘキセン骨格のπ電子がベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物に含有される金属に電子供与するようになり、かつシクロヘキセン環特有の構造からある種の配位性を有するようになる。この作用は特に金属原子がアルミニウムの場合に顕著である。これは、アルミニウム原子は、有機金属化合物内に結合を3つ形成すると、アルミニウム原子は電子のオクテット(8個の電子による4組の電子対の形成)から電子が2個欠けた状態となる。そのため、アルミニウムの有機金属化合物はさらに2個の電子を受け取ることで電子を8個に増やす傾向にあるからと考えられる。この状態を模式的に示すのが図1である。図1のような状態がアルミニウムの如き金属原子または2価以上の金属原子と樹脂の骨格とで形成され、これにより、従来の結着樹脂の側鎖又は末端カルボキシル基との強固な金属イオン架橋とは異なる化学的親和力による分子間の絡み合いが形成される。また、これが、従来にない低温定着性と耐高温オフセット性とを両立すると共に、ポリエステル樹脂とベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物との新たなる相互作用効果で次の作用効果(1)〜(4)、特に定着性改良と共に様々な環境下における帯電性が著しく向上すると解される。
【0028】
(1)定着開始温度を上昇させることなく、耐オフセット性が向上する。しかも、高温(45℃)状態での長時間放置においてもトナー凝集することなく、放置前と同じ状態で現像性の変動も少ない。
【0029】
(2)トナーの流動性が極めて良好で、低温/低湿,高温/高湿下などの各環境下においても安定した良好な帯電性(現像性)を維持し、カブリの発生や画像形成装置内でのトナー飛散が抑制される。
【0030】
(3)現像スリーブ及びキャリア粒子の如き帯電付与部材への汚染が少ないため、トナーの入れ替わりの激しい高画像面積現像の長期間使用においても初期と同等の良好な画像形成ができる。
【0031】
(4)トナーの製造時において着色剤のポリエステル樹脂への分散性が良好で、少ない着色剤の添加で十分な画像濃度を達成することができる。着色剤の分散性が良好であるとトナー製造時、微粉砕後の分級工程の分級粉砕の再利用化を容易なものとする。
【0032】
本発明は、ジカルボン酸に隣接するジアルコール成分の分子骨格を制御することで上記の作用効果がより顕著になる。
【0033】
脂環式ジアルコール由来のシクロアルカン骨格は、環構造の異性体間の変化が知られているが、ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物との前述の架橋反応は、そのポリエステル鎖の歪みから環構造の異性体比率を変化させ、トナーとしての熱溶融特性(定着性能)は、樹脂の架橋反応にもかかわらず良好なものになる。
【0034】
また、分岐鎖を有する脂肪族ジアルコールに由来する分岐鎖と、フェノールノボラック型エポキシ樹脂由来のフェノールノボラックのくし型分子構造を有することで、本発明はより効果的になることを見出した。
【0035】
本発明に係るポリエステル樹脂は、少なくともテトラヒドロフタル酸またはその無水物を含有しており、ジカルボン酸ユニットにおいてテトラヒドロフタル酸構造に由来するテトラヒドロフタル酸ユニットが5〜70質量%であり、好ましくは7〜55質量%、より好ましくは10〜50質量%である。5質量%未満では、ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物との架橋反応が不十分となり、耐高温オフセット性と共に耐ブロッキング性が悪化する。また、70質量%を超える場合は、架橋反応が過剰になり、定着開始温度が上昇する。
【0036】
本発明に係るテトラヒドロフタル酸またはその誘導体としては、シクロヘキセン−4,5−ジカルボン酸、シクロヘキセン−4,5−ジカルボン酸無水物、シクロヘキセン−3,4−ジカルボン酸、シクロヘキセン−3,4−ジカルボン酸無水物、シクロヘキセン−1,6−ジカルボン酸、シクロヘキセン−1,6−ジカルボン酸無水物、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、また、これらの低級アルキルエステル等の誘導体が挙げられる。
【0037】
また、本発明に係るポリエステル樹脂の酸成分として用いることができるジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等のベンゼンジカルボン酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸類若しくはアルキルこはく酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類、又はその無水物、低級アルキルエステルの如き、ジカルボン酸類及びその誘導体の他、脂環構造を有するジカルボン酸としてヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が使用できる。
【0038】
本発明では、3価以上の多価カルボン酸を用いても構わない。3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル;テトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0039】
本発明における脂環式ジアルコールとしては、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン(別名1,4−シクロヘキサンジメタノール)、3(4),8(9)−ビス(ヒドロキシメチル)−トリシクロ(5.2.1.0/2.6)デカン(別名トリシクロデカンジメタノール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン(別名水素化ビスフェノールA)、1,4−シクロヘキサンジオール、スピログリコール、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0040】
本発明における脂肪族ジアルコールとしては、分岐鎖を有する炭素数3又は4のもの、すなわち、プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール及び2,3−ブタンジオールが挙げられる。
【0041】
本発明におけるフェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、下記化学式(A)で代表されるエピコート152、エピコート154(油化シェルエポキシ社製);エポトート638、エポトート601(東都化成社製)などが挙げられる。
【0042】
【化3】
【0043】
本発明に係るポリエステル樹脂は、ジカルボン酸由来のジカルボン酸ユニット100質量部あたり脂環式ジアルコール由来の脂環式ジアルコールユニットが5〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは7〜75質量部、更に好ましくは10〜70質量部である。5質量部未満の場合は、耐高温オフセット性が低下しやすい。また、80質量部を超える場合は、定着画像の光沢性が下がり、定着開始温度が高く、コールドオフセットが生じやすくなる。
【0044】
また、分岐鎖を持つ炭素数3又は4の脂肪族ジアルコール由来のジアルコールユニットは、上記ジカルボン酸ユニット100質量部あたり5〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜75質量部、更に好ましくは5〜70質量部である。5質量部未満の場合は、定着開始温度が高くなる。また、80質量部を超える場合は、耐ブロッキング性が低下する傾向にある。
【0045】
フェノールノボラック型エポキシ樹脂由来のエポキシ樹脂ユニットは、上記ジカルボン酸ユニット100質量部あたり1.0〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜20質量部、更に好ましくは2.0〜19.5質量部である。1.0質量部未満では高温オフセットが生じる傾向にあり、20質量部を超えると着色剤の分散などが困難となる。
【0046】
さらに、本発明のポリエステル樹脂のジカルボン酸ユニットとジアルコールユニットとの質量比率は、好ましくは100:80〜80:100であることが好ましく、より好ましくは100:90〜80:100である。この範囲から外れるものは、ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物との架橋反応が十分に達成できなくなりやすい。
【0047】
本発明に係るポリエステル樹脂及びトナーの酸価は、5〜30mgKOH/gが好ましく、より好ましくは7〜25mgKOH/gである。酸価が5mgKOH/g未満では、低湿下でトナーが過剰に電荷を持つ、いわゆるチャージアップが起こりやすくなり、酸価が30mgKOH/gを超える場合は、高湿下での電荷緩和が大きいため、トナーが十分な帯電を維持できなくなりやすい。
【0048】
本発明にかかるポリエステル樹脂及びトナーの分子量としては、ピークトップ分子量(P1)は2000〜9000であることが好ましく、より好ましくは2500〜8000、更に好ましくは3000〜7000である。また数平均分子量(Mn)は1500〜5000であることが好ましく、より好ましくは2000〜4500、更に好ましくは2500〜4500であり、重量平均分子量(Mw)は7000〜100000であることが好ましく、より好ましくは8000〜90000、更に好ましくは9000〜80000である。
【0049】
またポリエステル樹脂及びトナーのガラス転移温度(Tg)としては、45〜70℃であることが好ましく、より好ましくは47〜67℃、更に好ましくは50〜65℃である。
【0050】
本発明に用いる無置換の又は、置換基を有するベンジル酸のアルミニウム化合物は、アルミニウム1原子に対して、無置換の又は、置換基を有するベンジル酸を1乃至3分子有するアルミニウム化合物であって、化合物が錯体であっても錯塩であっても何ら構わない。また本発明においては、アルミニウム1原子に対して、無置換の又は、置換基を有するベンジル酸を1乃至3分子有するアルミニウム化合物を有する混合物を用いても良い。
【0051】
また、本発明のベンジル酸のアルミニウム化合物は、化合物に関与していない、無置換の又は、置換基を有するベンジル酸をベンジル酸のアルミニウム化合物基準で20wt%未満で含有していてもよい。
【0052】
無置換の又は、置換基を有するベンジル酸としては、式(1)で示される化合物が用いられ、
【0053】
【化4】
(式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグループより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の整数を示す。)
中でも、無置換のベンジル酸(式(2))が、反応の安定性、帯電の絶対値、画像濃度安定性、忠実な色再現性等々の点で好ましい。
【0054】
【化5】
【0055】
以下に、本発明で用いられる置換基を有するベンジル酸の具体例を挙げるが、特に何らこれらに限定するものではない。
【0056】
【化6】
【0057】
次に、本発明のトナーにおいて好ましく用いられるベンジル酸のアルミニウム化合物の構造式を挙げるが、本発明では、これらのベンジル酸のアルミニウム化合物に限定されるものではない。
【0058】
【化7】
(式中、Xは1価のカチオン、例えば水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルキルアンモニウムを表わす。)
【0059】
【化8】
【0060】
本発明のトナーに好ましく用いられるベンジル酸のアルミニウム化合物は、例えば、上記の如き未置換又は置換基を有するベンジル酸と硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)等のアルミニウム塩とを所望のモル比で混合し、アルカリ雰囲気下で加熱反応させ、得られた沈殿物を濾別採取し、更に水洗、乾燥することによって得ることができる。但し、本発明に係るベンジル酸のアルミニウム化合物の製法はこれに限定されるものではない。
【0061】
ベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部(より好ましくは、0.5〜9質量部)使用するのがトナーの粘弾性特性及び摩擦帯電特性を調整する点で好ましい。
【0062】
本発明のトナーは、その帯電性をさらに安定化させるために必要に応じて上記のベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物以外の化合物を荷電制御剤として用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部、好ましくは0.1〜7質量部使用するのが好ましい。
【0063】
荷電制御剤としては、ニグロシン,イミダゾール系化合物などである。
【0064】
着色剤としては、顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等がある。顔料としては、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
【0065】
また、フルカラー用トナーとして使用する場合には、マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,163,202,206,207,209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。
【0066】
上記顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0067】
シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45又は次式で示される構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料である。
【0068】
【化9】
【0069】
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20等が挙げられる。
【0070】
着色剤の使用量は結着樹脂100質量部に対して、0.1〜60質量部、好ましくは0.5〜50質量部、さらに好ましくは1〜15質量部である。
【0071】
本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性トナー粒子は磁性体を含み、磁性体は着色剤としての機能も有する。磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0072】
具体的には、磁性材料としては、四三酸化鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5O12)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジム(NdFe2O3)、酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0073】
これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm(より好ましくは0.1〜0.5μm)で、1.0kエルステッド印加での磁気特性が抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
【0074】
結着樹脂100質量部に対して、磁性体10〜200質量部、好ましくは20〜150質量部使用するのが良い。
【0075】
本発明において、必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもかまわない。
【0076】
離型剤としては次のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類の一部または全部を脱酸化したものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如き飽和アルコール類、ソルビトールの如き多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
【0077】
特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族系アルコールワックス、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。脂肪族系アルコールワックスは式(I)で示されるものが好ましい。
【0078】
CH3(CH2)xCH2OH (I)
(xは平均値を示し、20〜250の整数である)
【0079】
脂肪族炭化水素系ワックスとしては、アルキレンを高圧下でのラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいは、これらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックスがよい。更に、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスを分別したものがより好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した、一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの、例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、あるいはワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素や、エチレンの如きアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特に一酸化炭素及び水素から合成されたワックスが分子量分布が狭く、好ましいものである。
【0080】
ワックスの分子量分布では、分子量400〜2400の領域に(好ましくは450〜2000、特に好ましくは500〜1600の領域に)メインピークが存在することが良い。このような分子量分布を有するワックスは、トナーに好ましい熱特性を持たせることができる。
【0081】
離型剤の量は、結着樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部が好ましい。
【0082】
離型剤は、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有させられる。
【0083】
トナー粒子には、流動性向上剤が外添されていることが画質向上のために好ましい。
【0084】
流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものである。
【0085】
例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微粉末の如きシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルの如き処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チタン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が挙げられる。
【0086】
流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着により比表面積が30cm2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー粒子100質量部に対して流動性向上剤0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜4質量部使用するのが良い。
【0087】
トナー粒子は結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及びその他の任意成分の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級することにより所定の平均粒径のトナー粒子を生成することができる。
【0088】
さらに、流動性向上剤とトナー粒子をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子表面に流動性向上剤を有するトナーを得ることができる。
【0089】
本発明のトナーは、重量平均粒径が2.5乃至10.0μm(より好ましくは2.5乃至6.0μm)を有することが画質の点で好ましい。
【0090】
本発明のトナーは、体積平均粒径では2.5乃至6.0μmを有することが好ましい。
【0091】
結着樹脂、トナー粒子及びトナーの各物性の測定方法を以下に説明する。
【0092】
(1)GPCによる分子量の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
【0093】
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流す。試料が結着樹脂原料の場合は、結着樹脂原料をロールミルに素通し(130℃,15分)したものを用いる。試料がトナーの場合は、トナーをTHFに溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102 ,2.1×103 ,4×103 ,1.75×104 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×105 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
【0094】
カラムとしては、103 〜2×106 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、Waters社製のμ−styragel 500,103 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のshodex KA−801,802,803,804,805,806,807の組合せが好ましい。
【0095】
(2)ガラス転移温度(Tg)の測定
示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
【0096】
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。
【0097】
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
【0098】
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0099】
このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発明におけるガラス転移温度Tgとする。
【0100】
(3)酸価(JIS)の測定
JIS K0070−1966の測定方法を準拠して行う。
(a)試料の0.1〜0.2gを精秤し、その重さをW(g)とする。
(b)20cc三角フラスコに試料を入れ、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液10ccを加え溶解する。
(c)指示薬としてフェノールフタレインのアルコール溶液を数滴加える。
(d)0.1mol/リットルのKOHのアルコール溶液を用いてフラスコ内の溶液をビュレットを用いて滴定する。
この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とする。同時にブランクテストをし、この時のKOH溶液の量をB(ml)とする。
【0101】
(e)次式により酸価(mgKOH/g)を計算する。
【0102】
【数1】
【0103】
(4)トナー粒子又はトナーの粒度分布の測定
測定装置としては、コールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及び個数を各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出する。それから、トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナー粒子又はトナーの重量平均粒径(D4)及び体積平均粒径(DV)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求める。
【0104】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
【0105】
本発明のトナーを良好に使用し得る画像形成装置を図2を参照しながら説明する。
【0106】
図2に示されるカラー電子写真装置は、装置本体1の右側(図2右側)から装置本体の略中央部にわたって設けられている転写材搬送系Iと、装置本体1の略中央部に、上記転写材搬送系Iを構成している転写ドラム15に近接して設けられている潜像形成部IIと、上記潜像形成部IIと近接して配設されている現像手段(すなわち回転式現像装置)IIIとに大別される。
【0107】
上記転写材搬送系Iは、以下の様な構成となっている。上記装置本体の右壁(図2右側)に開口部が形成されており、該開口部に着脱自在な転写材供給用トレイ2及び3が一部機外に突出して配設されている。該トレイ2及び3の略直上部には給紙用ローラ4及び5が配設され、これら給紙用ローラ4及び5と左方に配された矢印A方向に回転自在な転写ドラム15とを連係するように、給紙用ローラ6及び給紙ガイド7及び8が設けられている。上記転写ドラム15の外周面近傍には回転方向上流側から上流側に向かって当接用ローラ9、グリッパ10、転写材分離用帯電器11、分離爪12が順次配設されている。
【0108】
上記転写ドラム15の内周側には転写帯電器13、転写材分離用帯電器14が配設されている。転写ドラム15の転写材が巻き付く部分にはポリ弗化ビニリデンの如き、ポリマーで形成されている転写シート(図示せず)が貼り付けられており、転写材は該転写シート上に静電的に密着貼り付けされている。上記転写ドラム15の右側上部には上記分離爪12と近接して搬送ベルト手段16が配設され、該搬送ベルト手段16の転写材搬送方向終端(右側)には定着装置18が配設されている。該定着装置18よりもさらに搬送方向後流には装置本体1の外へと延在し、装置本体1に対して着脱自在な排出用トレイ17が配設されている。
【0109】
次に、上記潜像形成部IIの構成を説明する。図2矢印方向に回転自在な潜像担持体である感光ドラム(例えば、OPC感光ドラム)19が、外周面を上記転写ドラム15の外周面と当接して配設されている。上記感光ドラム19の上方でその外周面近傍には、該感光ドラム19の回転方向上流側から下流側に向かって除電用帯電器20、クリーニング手段21及び一次帯電器23が順次配設され、さらに上記感光ドラム19の外周面上に静電潜像を形成するためのレーザービームスキャナのごとき像露光手段24、及びミラーのごとき像露光反射手段25が配設されている。
【0110】
上記回転式現像装置IIIの構成は以下のごとくである。上記感光ドラム19の外周面と対向する位置に、回転自在な筐体(以下「回転体」という)26が配設され、該回転体26中には四種類の現像装置が周方向の四位置に搭載され、上記感光ドラム19の外周面上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現像)するようになっている。上記四種類の現像装置は、それぞれイエロー現像装置27Y、マゼンタ現像装置27M、シアン現像装置27C及びブラック現像装置27BKを有する。
【0111】
上記したごとき構成の画像形成装置全体のシーケンスについて、フルカラーモードの場合を例として説明する。上述した感光ドラム19が図2矢印方向に回転すると、該感光ドラム19は一次帯電器23によって帯電される。図2の装置においては、感光ドラム19の周速(以下、プロセススピードとする)は100mm/sec以上(例えば、130〜250mm/sec)である。一次帯電器23による感光ドラム19に対する帯電が行われると、原稿28のイエロー画像信号にて変調されたレーザー光Eにより画像露光が行われ、感光ドラム19上に静電潜像が形成され、回転体26の回転によりあらかじめ現像位置に定置されたイエロー現像装置27Yによって上記静電潜像の現像が行われ、イエロートナー画像が形成される。
【0112】
給紙ガイド7、給紙ローラ6、給紙ガイド8を経由して搬送されてきた転写材は、所定のタイミングにてグリッパ10により保持され、当接用ローラ9と該当接用ローラ9と対向している電極とによって静電的に転写ドラム15に巻き付けられる。転写ドラム15は、感光ドラム19と同期して図2矢印方向に回転しており、イエロー現像装置27Yにより形成されたイエロートナー画像は、上記感光ドラム19の外周面と上記転写ドラム15の外周面とが当接している部位にて転写帯電器13によって転写材上に転写される。転写ドラム15はそのまま回転を継続し、次の色(図2においてはマゼンタ)の転写に備える。
【0113】
感光ドラム19は、上記除電用帯電器20により除電され、クリーニングブレードによるクリーニング手段21によってクリーニングされた後、再び一次帯電器23によって帯電され、次のマゼンタ画像信号により画像露光が行われ、静電潜像が形成される。上記回転式現像装置は、感光ドラム19上にマゼンタ画像信号による像露光により静電潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像装置27Mを上述した所定の現像位置に配置せしめ、所定のマゼンタトナーにより現像を行う。引き続いて、上述したごときプロセスをそれぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、四色のトナー像の転写が終了すると、転写材上に形成された三色顕画像は各帯電器22及び14により除電され、上記グリッパ10による転写材の把持が解除されると共に、該転写材は、分離爪12によって転写ドラム15より分離され、搬送ベルト16で定着装置18に送られ、熱と圧力により定着され一連のフルカラープリントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリント画像が転写材の一方の面に形成される。
【0114】
このとき、定着装置18での定着動作速度は、本体のプロセススピード(例えば160mm/sec)より遅い(例えば90mm/sec)で行われる。これは、トナーが二層から四層積層された未定着画像を溶融混色させる場合、十分な加熱量をトナーに与えなければならないためで、現像速度より遅い速度で定着を行うことによりトナーに対する加熱量を多くしている。
【0115】
図3において、定着手段である定着ローラー29は、例えば厚さ5mmのアルミ製の芯金31上に厚さ2mmのRTV(室温加硫型)シリコーンゴム層32、この外側に厚さ50μmのフッ素ゴム層58、この外側にHTV(高温加硫型)シリコーンゴム層33を有し、直径60mmを有している。
【0116】
一方、加圧手段である加圧ローラー30は、例えば厚さ5mmのアルミ芯金34の上に厚さ2mmのRTVシリコーンゴム層35、この外側に厚さ50μmのフッ素ゴム層59、この外側に厚さ230μmのHTVシリコーンゴム層を有し、直径60mmを有している。
【0117】
上記定着ローラー29には発熱手段であるハロゲンヒータ36が配置され、加圧ローラー30には同じくハロゲンヒータ37が芯金内に配設されて両面からの加熱を行っている。定着ローラー29及び加圧ローラー30に当接されたサーミスタ38a及び38bにより定着ローラー29及び加圧ローラーの温度が検知され、この検知温度に基づき制御装置39a及び39bによりハロゲンヒータ36及び37がそれぞれ制御され、定着ローラー29の温度及び加圧ローラー30の温度が共に一定の温度(例えば、160℃±10℃に保つように制御される。定着ローラー29と加圧ローラー30は加圧機構(図示せず)によって総圧約40kgで加圧されている。
【0118】
図3においてOは離型剤塗布手段たるオイル塗布装置、Cはクリーニング装置、C1は加圧ローラーに付着したオイル及び汚れを除去するためのクリーニングブレードである。オイル塗布装置Oはオイルパン40内のジメチルシリコーンオイル41(例えば、信越化学製KF96 300cSt)を、オイル汲み上げローラー42及びオイル塗布ローラー43を経由してオイル塗布量調節ブレード44でオイル塗布量を規制しくして定着ローラー29上に塗布させる。
【0119】
クリーニング装置Cはノーメックス(商品名)より成る不織布ウェブ46を押圧ローラー45にて定着ローラー29に押し当ててクリーニングしている。該ウェヴ46は巻き取り装置(図示せず)により適宜巻き取られ、定着ローラー29との当接部にトナー等が堆積しないようにされている。
【0120】
片面にフルカラー画像が形成された転写材は、排紙ローラー52によって排紙トレイ17へ送られる。
【0121】
排紙ローラー52の下方に、排紙トレイ17に一度載せた転写材を再び潜像形成部IIへと送り込むための再給紙ローラー50が配置され、該再給紙ローラー50の後方には転写材を搬送する搬送通路51が配設されている。
【0122】
排紙トレイ17上の転写材は、再給紙ローラー50により再び給紙されて搬送通路51を通り、再び潜像形成部IIへ搬送されて表面と同様にして裏面にカラー画像を形成する。こうして、表面にすでに定着されたカラー画像をもち、裏面に転写された未定着カラートナー像を担持した転写材は、搬送ベルト手段16により定着ローラー29及び加圧ローラー30まで運ばれて定着が行われ、最終的には排紙トレイへ運ばれて両面カラーコピーが終了する。
【0123】
本発明のトナーは、低温定着性及び耐高温オフセット性に優れているので離型剤の塗布量を少なくすることが可能であり、また、クリーニング装置の汚れ量も少ない。
【0124】
本発明のトナーのトナー像は、定着ローラの表面温度150℃±30℃の温度条件で加熱加圧定着するのが良い。
【0125】
【実施例】
以下、結着樹脂の製造例および本発明のトナーの実施例について述べるが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0126】
[ポリエステル樹脂製造例1]
・シクロヘキセン−4.5−ジカルボン酸 23mol%
・イソフタル酸 67mol%
・2−メチル−1,3−プロパンジオール 25mol%
・プロピレングリコール 25mol%
・1,4−シクロヘキサンジメタノール 50mol%
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エピコート154;油化シェルエポキ
シ社製) 5mol%
上記の量はジアルコール成分の合計を100とした場合のmol%であり、エピコート154はエポキシ当量を1molとした。
【0127】
テトラブトキシチタネートを触媒として用い、N2ガス雰囲気下、撹拌加熱昇温して220℃で脱水縮合反応を行なった。
【0128】
酸価が11.3mgKOH/gになるまで反応した後取り出して、表1に示す物性のポリエステル樹脂1を得た。
【0129】
[ポリエステル樹脂製造例2、5、7、9]
処方を表1に示す処方に変更する以外は製造例1と同様にしてポリエステル樹脂2、5、7、9を合成した。
【0130】
得られたポリエステル樹脂とベンジル酸およびその誘導体のアルミニウム化合物等を用いて、以下に示す実施例1、2、5〜7及び比較例2、4、5のトナーのポリエステル樹脂の構成ジアルコールユニットと構成ジカルボン酸ユニットの分析を行なった。
【0131】
構成成分分析は、トナーをテトラヒドロフラン溶媒等で溶解し、孔径0.4μmのフィルターでろ過またはカラムクロマトグラフィー等でトナーのポリエステル樹脂成分を抽出する。抽出したポリエステル樹脂をNMRで分析し、構成される各ジアルコールユニットと各ジカルボン酸ユニットの含有割合を算出した。この結果を表2及び3に示す。
【0132】
<実施例1>
・ポリエステル樹脂1 100質量部
・ベンジル酸のアルミニウム化合物(a) 4質量部
(ベンジル酸2分子とアルミニウム1原子からなる化合物)
・銅フタロシアニン顔料 3質量部
上記材料を充分ヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、設定温度100℃の二軸の押出混練機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した後、コアンダ効果を利用した多分割分級装置で分級しシアン色のトナー粒子を得た。
【0133】
トナー粒子に、イソブチルトリメトキシシランで表面処理した一次粒径5nmのアルミナ微粒子1.0wt%を外添混合し、シアントナー(1)を製造した。該シアントナー(1)は重量平均粒径6.5μmであった。該シアントナー(1)の各物性を表2に示す。
【0134】
このシアントナー(1)7質量部と、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体(共重合体量8:2)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル(共重合質量比45:20:35)を50:50の質量比率で約0.5wt%コーティングしたCu−Zn−Fe系磁性フェライトキャリア(平均粒径40μm)93質量部になるように混合し、現像剤(1)とした。
【0135】
現像剤(1)を、表面層がポリカーボネイト樹脂層のOPC感光ドラムを有するキヤノン製フルカラー複写機(CLC700)に適用して、単色モードで常温/低湿下(23℃/5%RH),高温/高湿下(30℃/90%RH)での連続通紙40,000枚の耐久画像試験を行った。
【0136】
一方、フルカラー複写機の定着機をとりはずし、外部駆動および温度コントロール機能をつけ、定着速度を変えて15℃/60%RHの環境下において定着性試験をおこなった。結果を表4に示す。
【0137】
常温/低湿環境下では、A4サイズで画像面積5%の連続40,000枚の耐久を行ない、画像濃度とカブリの評価を行った。高温/高湿下では、A4サイズで画像面積30%の連続40,000枚耐久を行ない、画像濃度とカブリとともに、40,000枚後の定着ローラーに付いている定着クリーニングウェブの汚れを調べた。
【0138】
これらの結果を表5及び6に示す。各々環境下においても初期から高精細と階調性が優れた高品位および高画像濃度を出力し、40,000枚耐久後も初期と変わらぬ良好な画像を提供できた。感光体ドラムへのトナー付着、キズもみられなかった。また高温/高湿下での定着クリーニングウェブの汚れもほとんどみられなかった。
【0139】
また各環境で40,000枚耐久した現像剤からキャリア粒子を取り出し、これを走査型電子顕微鏡でキャリアに対するトナーの汚染を目視で評価したところ、トナーによるキャリアの汚染はほとんどみられなかった。
【0140】
キャリア粒子へのトナー汚染は、以下の基準で評価した。
A:トナー汚染が全くみられない
B:若干のトナー汚染があるもののほとんど初期のキャリアの状態である
C:トナー汚染が明らかにみとめられる
【0141】
定着クリーニングウェブの汚れの評価は、以下の基準で行った。
A:トナーによる汚れは全く見られない
B:若干のトナーの汚れはあるもののウェブの下地が目視で確認できる
C:トナーの汚れが顕著でウェブの下地が確認できない
【0142】
画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて現像コントラスト電位差が常温/低湿下350V,高温/高湿下250Vにおける画像で測定した。
【0143】
カブリは「リフレクトメーター」(東京電色社製)により測定した複写画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差からカブリ濃度(%)を算出して評価した。
【0144】
感光ドラムとのマッチング性は、感光ドラム表面の傷や残留トナーの固着の発生状況とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
A:非常に良好(未発生)
B:良好(わずかに傷の発生が見られるが、画像への影響はない)
C:普通(固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
D:悪い(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる)
【0145】
階調性は、現像コントラスト電位を17段階に分割して出力した画像にて目視が評価した。
A:非常に良好
B:良好
C:良
D:普通
E:やや悪い
F:悪い
【0146】
<実施例2>
ポリエステル樹脂2を使用する以外は実施例1と同様にしてシアントナー(2)および現像剤(2)を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。
【0149】
<実施例5>
ポリエステル樹脂5を使用する以外は実施例1と同様にしてシアントナー(5)および現像剤(5)を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。
【0150】
<実施例6>
ポリエステル樹脂1及びベンジル酸のアルミニウム化合物(b)(ベンジル酸1分子とアルミニウム1原子からなる化合物)を使用する以外は実施例1と同様にしてシアントナー(6)および現像剤(6)を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。
【0151】
<実施例7>
ポリエステル樹脂1及びベンジル酸のアルミニウム化合物(c)(ベンジル酸3分子とアルミニウム1原子からなる化合物)を使用する以外は実施例1と同様にしてシアントナー(7)および現像剤(7)を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。
【0153】
<比較例2>
ポリエステル樹脂7及びベンジル酸ホウ素化合物を使用する以外は実施例1と同様にして比較シアントナー(2)と比較現像剤(2)を製造し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。実施例1と比較して定着性と現像性が劣っていた。
【0155】
<比較例4>
ポリエステル樹脂9を使用し、ベンジル酸アルミニウム化合物(a)を使用しない以外は実施例1と同様にして比較シアントナー(4)と比較現像剤(4)を製造し、実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。実施例1と比較して定着可能温度領域がせまく、また耐久画像特性も実施例1よりも劣っていた。
【0156】
<比較例5>
ポリエステル樹脂9を使用し、ベンジル酸ホウ素化合物を使用する以外は、実施例1と同様にして比較シアントナー(5)と比較現像剤を製造し実施例1と同様にして評価した。結果を表4乃至6に示す。定着性、現像性ともに実施例1より劣っていた。
【0157】
【表1】
【0158】
【表2】
【0159】
【表3】
【0160】
【表4】
【0161】
【表5】
【0162】
【表6】
【0163】
【発明の効果】
本発明は良好な低温定着性と耐高温オフセット性を有し、かつ、低湿環境下や高湿環境下においても安定した現像性を維持できるトナーを提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリエステルポリマー鎖の金属イオン架橋の一例を示す説明図である。
【図2】本発明のトナーを適用し得る画像形成装置の概略的説明図である。
【図3】本発明のトナーのトナー像をシート部材に加熱加圧定着するための加熱加圧定着手段の一例を示す概略的説明図である。
【符号の説明】
1 装置本体
15 転写ドラム
18 定着装置
19 感光ドラム
27 現像装置
Claims (1)
- (1)少なくともテトラヒドロフタル酸またはその誘導体を含有するジカルボン酸と、脂環式ジアルコールと、分岐鎖をもつ炭素数3又は4の脂肪族ジアルコールと、フェノールノボラック型エポキシ樹脂とから得られるポリエステル樹脂を主構成成分とする結着樹脂、(2)着色剤及び(3)下記式(1)で表わせる未置換又は置換基を有するベンジル酸のアルミニウム化合物を少なくとも含有することを特徴とするトナー。
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