JP2002278133A - トナー及び画像形成方法 - Google Patents

トナー及び画像形成方法

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JP2002278133A
JP2002278133A JP2001073479A JP2001073479A JP2002278133A JP 2002278133 A JP2002278133 A JP 2002278133A JP 2001073479 A JP2001073479 A JP 2001073479A JP 2001073479 A JP2001073479 A JP 2001073479A JP 2002278133 A JP2002278133 A JP 2002278133A
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wax
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Masaaki Taya
真明 田谷
Takayuki Itakura
隆行 板倉
Nobuyoshi Sugawara
庸好 菅原
Yojiro Hotta
洋二朗 堀田
Takaaki Kamitaki
隆晃 上滝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OHPでの透明性が良好で且つ、低温定着性
に優れ、且つ、耐高温オフセット性に優れ、さらに高温
環境放置時における耐ブロッキング性に優れたトナーを
提供することにある。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及び
ワックスを少なくとも含有するトナー粒子及び外添剤を
有するトナーであり、該結着樹脂は、酸価を有する樹脂
及びビスオキサゾリン化合物から構成されており、該ビ
スオキサゾリン化合物は、一般式(A) 【化1】 で表わされ、該トナーの酸価が7mgKOH/g以上で
あり、該トナーのTHF可溶分のゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)による分子量分布におい
て、ピーク分子量が5000〜20000にあり、該ワ
ックスはDSC吸熱曲線において、温度30乃至160
℃の範囲における最大吸熱ピークが60乃至130℃に
あり、最大吸熱ピークの半値幅が2乃至15℃であるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法の如き画像形成方法において形成さ
れる静電荷像の現像に用いるトナー及び画像形成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、提案されているフルカラー複写機
においては、4つの感光体とベルト状転写体を用い各感
光体上にそれぞれ形成された静電荷像をシアントナー,
マゼンタトナー,イエロートナー及びブラックトナーを
用い現像後、感光体とベルト転写体間に転写材を搬送し
ストレートパス間で転写後、フルカラー画像を形成せし
める方法や、感光体に対向せしめた転写体表面に静電気
力やグリッパーの如き機械的作用により転写材を巻き付
け、現像−転写工程を4回実施することでフルカラー画
像を得る方法が一般的に利用されている。
【0003】これらフルカラー用複写機に登載されるト
ナーとしては、色再現性の向上やオーバヘッドプロジェ
クター(OHP)画像の透明性を損なうことなく加熱加
圧定着工程で各トナーが充分混色することが必要であ
る。
【0004】一般の白黒複写機用黒トナーと較ベフルカ
ラー画像用トナーは、シャープメルト性を有する低分子
量結着樹脂が好ましい。しかしながら、通常シャープメ
ルト性結着樹脂を用いると加熱加圧定着工程でトナーが
溶融した際、結着樹脂の自己凝集力が低いため耐高温オ
フセット性に問題を生じ易い。
【0005】一般の白黒複写機用黒トナーは、定着時の
耐高温オフセット性を向上させるためポリエチレンワッ
クスやポリプロピレンワックスに代表される比較的高結
晶性のワックスが離型剤として用いられている。例えば
特公昭52−3304号公報、特公昭52−3305号
公報、特開昭57−52574号公報に提案されてい
る。しかしながら、フルカラー画像用トナーにおいて
は、この離型剤自身の高結晶性やOHP用シートの材質
との屈折率の違いのためOHPで透映した際、透明性が
阻害され、投影像は彩度や明度が低くなる。
【0006】この問題を解決するため、造核材をワック
スと併用することでワックスの結晶性を低下させる方法
が、特開平4−149559号公報や特開平4−107
467号公報に提案されている。
【0007】更に結晶化度の低いワックスを用いる方法
が特開平4−301853号公報や特開平5−6123
8号公報に提案されている。比較的透明性が良く融点の
低いワックスとしてモンタン系ワックスがあり、モンタ
ン系ワックスの使用が、特開平1−185660号公
報、特開平1−185661号公報、特開平1−185
662号公報、特開平1−185663号公報、特開平
1−238672号公報に提案されている。
【0008】しかしながら、これらのワックスは、OH
Pでの透明性と加熱加圧定着時の低温定着性及び耐高温
オフセット性の全てが充分満足されるものではない。こ
のため通常のカラートナーでは、離型剤を極力添加せず
に加熱定着ローラーへシリコーンオイルやフッ素オイル
の如きオイルを塗布せしめ耐高温オフセット性の向上と
OHPでの透明性を図っている。
【0009】しかしながら、このようにして得られた定
着画像は、定着ローラーにオイルを塗布する部材にホッ
トオフセットしたトナーが蓄積しオイル塗布が不均一な
るため、定着画像の表面に余分のオイルが付着してい
る。定着画像上へのオイルスジを発生させないため、オ
イルを均一に且つ定量的に定着ローラー表面上に供給す
る必要性があり、定着装置が大型化する傾向にある。そ
のため、オイルの使用量を少なくした加熱加圧定着手段
において、オフセットの発生が抑制されているトナーで
あり、さらに、定着画像の透明性に優れているトナーが
待望されている。
【0010】そこで、特開平8−314300号公報や
特開平8−50368号公報には、懸濁重合法によりワ
ックスを内包化させることにより、定着オイルを使用し
ないトナー及び画像形成法が提案されている。しかし、
これらのトナーでは、定着画像上へのオイルスジは抑制
されるものの、トナー内部にワックスを大量に内包化さ
せる必要があり、且つスチレン・アクリルを主成分とす
るバインダーを使用するため、定着画像表面の凹凸は避
けられず、結果的にOHP透過性としては、満足できる
ものであるとは言い難い。
【0011】同時に、これらのトナーによる画像記録物
は必然的に低グロスとなるため、グラフと文字部の混在
したグラフィック画像においては、違和感のない良好な
画像を得られるというメリットはあるものの、ピクトリ
アルな画像においては、定着後のトナーが充分に溶融さ
れないため、二次色の混色性が低く、色再現範囲は狭く
なるというデメリットがある。
【0012】従って、オイルの使用量を少なくした加熱
加圧定着手段において、シャープメルト性の高いポリエ
ステルをメインバインダーとすることにより高いグロス
を達成し、二次色の混色性に優れ、色再現範囲が広く、
且つOHP透過性の優れたトナーが待望されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決したトナー及び画像形成方法を提供
するものである。
【0014】本発明の目的は、OHPでの透明性が良好
で且つ二次色の混色性が良好なため、色再現範囲が広い
トナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0015】本発明の目的は、低温定着性に優れ且つ耐
高温オフセット性に優れたトナー及び画像形成方法を提
供することにある。
【0016】本発明の目的は、高温環境放置時における
耐ブロッキング性に優れたトナー及び画像形成方法を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明は、
結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及びワックスを少な
くとも含有するトナー粒子及び外添剤を有するトナーで
あり、該結着樹脂は、酸価を有する樹脂及びビスオキサ
ゾリン化合物から構成されており、該ビスオキサゾリン
化合物は、一般式(A)
【0018】
【化3】 で表わされ、該トナーの酸価が7mgKOH以上であ
り、該トナーのTHF可溶分のピーク分子量が5000
〜20000にあり、また該トナーはワックスを含有し
ており、該ワックスはDSC吸熱曲線において、温度3
0乃至160℃の範囲における最大吸熱ピークが60乃
至130℃にあり、最大吸熱ピークの半値幅が、2乃至
15℃であることを特徴とするトナーに関する。
【0019】さらに、本発明は、静電荷像保持体に静電
荷像を形成し、静電荷像をトナーで現像して静電荷像保
持体上にトナー像を形成し、静電荷像保持体からトナー
像を中間転写体を介して、または、中間転写体を介さず
に転写材へ転写し、転写材上のトナー像を加熱加圧定着
する画像形成方法において、該トナーは、結着樹脂、着
色剤、有機金属化合物及びワックスを少なくとも含有す
るトナー粒子及び外添剤を有するトナーであり、該結着
樹脂は、酸価を有する樹脂及びビスオキサゾリン化合物
から構成されており、該ビスオキサゾリン化合物は、一
般式(A)
【0020】
【化4】 で表わされ、該トナーの酸価が7mgKOH/g以上で
あり、該トナーのTHF可溶分のピーク分子量が500
0〜20000にあり、該ワックスはDSC吸熱曲線に
おいて、温度30乃至160℃の範囲における最大吸熱
ピークが60乃至130℃にあり、最大吸熱ピークの半
値幅が2乃至15℃であることを特徴とする画像形成方
法に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明者らは、結着樹脂、着色剤
及び有機金属化合物を少なくとも含有するトナー粒子及
び外添剤を有するトナーにおいて、該トナーの結着樹脂
成分は、酸価を有する樹脂及びビスオキサゾリン化合物
から構成されており、該ビスオキサゾリン化合物は、一
般式(A)
【0022】
【化5】 で表わされ、該トナーの酸価が7mgKOH以上であ
り、該トナーのTHF可溶分のピーク分子量が5000
〜20000にあり、また該トナーはワックスを含有し
ており、該ワックスはDSC吸熱曲線において、温度3
0乃至160℃の範囲における最大吸熱ピークが60乃
至130℃にあり、最大吸熱ピークの半値幅が2乃至1
5℃である場合に、オイルを使用しないか、または、オ
イルの使用量を少なくした加熱加圧定着手段において、
高いグロスを満足し、二次色の混色性に優れ、色再現範
囲が広く、且つOHP透過性の優れたトナー及び画像形
成方法を提供できる知見を得たため、本発明に到達した
ものである。以下、本発明に関し、詳細に説明する。
【0023】本発明において、トナー粒子の結着樹脂
は、酸基を有するポリエステル樹脂または酸基を有する
スチレン/アクリル樹脂が好ましい。
【0024】酸基を有するポリエステル樹脂またはスチ
レン/アクリル樹脂は、ビスオキサゾリン化合物と同時
に溶融混練される際に、オキサゾリン環とカルボン酸基
とが反応してオキサゾリン環の開環反応による分子間架
橋が形成される。この時、本発明に係わる2つのオキサ
ゾリン環を有するビスオキサゾリン化合物は開環反応と
ともに形成されるアミド結合が2つ形成され、この2つ
のアミド結合が架橋された分子間の相互作用を高めるこ
とで、著しい耐高温オフセット性をトナーに与えること
ができた。次式は、アミド結合が架橋された分子間の相
互作用の様子を示している。
【0025】
【化6】
【0026】この現象は、後述するトナーのテトラヒド
ロフラン(THF)の可溶分を赤外吸収スペクトル分析
を測定することで、上記式に示してある様な会合型N−
H伸縮振動が3070〜3300cm-1に観測されるこ
とで確認できる。
【0027】特開平05−241374号公報に、オキ
サゾリン環を有する高分子化合物を含有するトナーの製
造法が提案されているが、オキサゾリン環が開環されず
にトナー中に存在するため上記のような分子間架橋が形
成されることはない。本発明は、オキサゾリン化合物の
開環による分子間架橋を形成できることにより、トナー
を十分に定着器で溶かすことが可能となり、OHPでの
透明性が良好で且つ二次色の混色性が良好なため、色再
現範囲が広いトナー及び画像形成方法を提供することが
でき、かつ低温定着性と耐高温オフセット性にも優れた
トナー及び画像形成方法を提供することができることを
見出した。
【0028】本発明者らは、オキサゾリン環がカルボン
酸基とで開環する反応は、芳香族カルボン酸誘導体金属
化合物が存在することで、より効果的に反応することを
見出した。また本発明のトナーは酸基(酸価)を有する
にもかかわらず、負帯電性だけでなく正帯電性のトナー
としても用いることができる。オキサゾリン環の開環反
応で形成したアミド結合、特に本発明に係わるビスオキ
サゾリン化合物分子骨格が有するフェニレン基またはシ
クロヘキシレン基に挟まれた2つのアミド結合が、結着
樹脂の酸基の強い負帯電性を緩和するためと考えてい
る。
【0029】本発明に係わる結着樹脂の酸価は10mg
KOH/g以上が好ましく、本発明に係わるビスオキサ
ゾリン化合物との反応でトナーとしての酸価は低下す
る。
【0030】ビスオキサゾリン化合物との反応はトナー
の定着における溶融時にも起こり、トナー酸価としては
7mgKOH/g以上が好ましい。7mgKOH/g未
満では、トナーの定着における溶融時反応が低く十分な
耐高温オフセット性が得られない。
【0031】本発明に係わる酸基を有する結着樹脂とし
て、ポリエステル樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂を
生成するための二価のアルコール成分としては、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、水酸化ビスフェノールA、
また式(B)で表わされるビスフェノール誘導体
【0032】
【化7】 〔式中、R2はエチレン、プロピレン基であり、x,y
はそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は
2〜10である。〕が挙げられる。
【0033】また、非線形状ポリエステル樹脂を形成す
るための三価以上のアルコール成分としては、例えば、
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジぺンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ト
リヒドロキシベンゼンが挙げられる。
【0034】また、ポリエステル樹脂を生成するための
二価の酸成分としては、例えば、フマル酸,マレイン
酸,無水マレイン酸,コハク酸,アジピン酸,セバチン
酸,マロン酸およびこれらを炭素数8〜22の飽和もし
くは不飽和の炭化水素基で置換した脂肪族系酸成分モノ
マー;また芳香族系酸成分モノマーとして、フタル酸,
イソフタル酸,無水フタル酸,テレフタル酸およびその
エステル誘導体が挙げられる。
【0035】また、非線形状ポリエステル樹脂を形成す
るための三価以上の多価カルボン酸成分としては、例え
ば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5
−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレント
リカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸およ
び、これらの無水物やエステル化合物が挙げられる。
【0036】本発明に用いられる酸基を有するスチレン
/アクリル(ビニル)系樹脂のモノマーとしては、次の
ようなものが挙げられる。
【0037】例えばスチレン;o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン−p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフ
ィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニ
ル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハ
ロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
の如きメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペ
ニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロー
ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニル
ナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸誘導体が挙げられる。これらのビニル系モノマーが
単独もしくは2つ以上で用いられる。
【0038】これらの中でもスチレン系共重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体またはスチレン−メタクリル
系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好まし
い。
【0039】本発明で用いる酸基を有するためのカルボ
キシル基含有単量体或はカルボキシル基から誘導された
基を有する単量体としては、例えば、マレイン酸、シト
ラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル
酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水
物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニ
ルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイ
ン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエ
ステル、マレイン酸ブチルハーフエステル(例えば、モ
ノ−n−ブチルマレート)、シトラコン酸メチルハーフ
エステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラ
コン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフ
エステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、
フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハー
フエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジ
メチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩
基酸ジエステルが挙げられる。さらに、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα、β−不飽
和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα、β
−不飽和酸無水物;該α、β−不飽和酸と低級脂肪酸と
の無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル
酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれ
らのモノエステルが挙げられる。これらの中でも、マレ
イン酸、フマル酸、コハク酸の如き構造をもつα、β−
不飽和二塩基酸のモノエステル類が本発明で使用される
結着樹脂を得るモノマーとして特に好ましく用いられ
る。
【0040】本発明に用いられるスチレン/アクリル系
樹脂は、本発明の目的を達成するために以下に例示する
様な架橋性モノマーで架橋された重合体であっても構わ
ない。芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、エチレングリコールジア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−
ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;エーテル結合を含むアルキル鎖で
結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、
ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプ
ロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物の
アクリレートをメタクリレートに代えたもの;芳香族基
及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化
合物類、例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレー
ト、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び、以上
の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたも
の;更には、ポリエステル型ジアクリレート化合物類、
例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアク
リレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリア
リルトリメリテート;等が挙げられる。
【0041】本発明において、結着樹脂の好ましいガラ
ス転移温度は50〜75℃、好ましくは54〜67℃で
あるのが良い。
【0042】また、トナー化した際におけるガラス転移
温度は50〜75℃、好ましくは52〜70℃であるの
が良い。
【0043】ポリエステル樹脂のガラス転移温度が50
℃未満の場合、もしくはトナーのガラス転移温度が50
℃未満の場合には、定着性には優れるものの、耐オフセ
ット性が低下し、定着ローラヘの汚染や定着ローラーへ
の巻き付きが発生し好ましくない。さらに定着後の画像
表面のグロスが高くなりすぎてしまい画像品位が低下し
て好ましくない。
【0044】また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度
が75℃よりも高い場合、もしくはトナーのガラス転移
温度が75℃より高い場合には、定着性が悪化し、複写
機本体の設定定着温度を上げざるを得ず、得られた画像
は一般にグロスが低く、かつフルカラートナー用として
の混色性が低下する。
【0045】本発明において、トナーにおけるTHF可
溶分のGPC測定において、ピーク分子量が5000〜
20000、数平均分子量(Mn)が1500〜100
00であり、重量平均分子量(Mw)が3000乃至2
00000であり、Mw/Mnは2乃至20であること
が好ましい。
【0046】THF可溶分のピーク分子量が5000未
満の場合または、数平均分子量(Mn)が1500未満
の場合または重量平均分子量(Mw)が3000未満、
もしくはトナーの数平均分子量(Mn)が1500未満
の場合または重量平均分子量(Mw)が3000未満の
場合には、いずれも定着画像表面の平滑性は高く見た感
じの鮮やかさはあるものの、耐久において高温オフセッ
トが発生しやすくなり、さらに、長期保存安定性が低下
し、現像器内でのトナー融着及びキャリア表面にトナー
成分が付着してキャリアスペントの発生といった新たな
問題も懸念される。さらに、カラートナー粒子の製造時
のトナー原料の溶融混練時にシェアーがかかり難く、着
色剤の分散性が低下し易く、よってトナーの着色力の低
下やトナーの帯電量の変動が生じ易い。
【0047】THF可溶分のピーク分子量が20000
を超える場合または、数平均分子量(Mn)が1000
00を超える場合または重量平均分子量(Mw)が20
0000を超える場合、もしくはトナーの数平均分子量
(Mn)が10000を超える場合または重量平均分子
量(Mw)が200000を超える場合は、いずれも耐
オフセット性に優れるものの、定着設定温度を高くせざ
るを得ないし、さらに、仮に顔料の分散の程度をコント
ロールできたとしても、画像部での表面平滑性が低下し
てしまい色再現性が低下し易くなってしまう。
【0048】THF可溶分のMw/Mnが2未満の場合
には、一般に得られる結着樹脂成分は、分子量自体が小
さくなることから、前述の分子量が小さい場合と同様に
耐久による高温オフセット現像、長期保存安定性の低
下、現像器内でのトナー融着及びキャリアスペントが生
じ易くなり、さらに、トナーの帯電量のばらつきが生じ
易い。
【0049】THF可溶分のMw/Mnが20を超える
場合には、耐高温オフセット性に優れるものの、定着設
定温度を高くせざるを得ないし、さらに、仮に顔料の分
散の程度をコントロールできたとしても、画像部での表
面平滑性が低下してしまい、二次色の混色性が低下する
ために、色再現性が低下し易くなってしまう。
【0050】本発明は、DSC吸熱曲線において、温度
30乃至160℃の範囲における最大吸熱ピークが60
乃至130℃にあり、最大吸熱ピークの半値幅が2乃至
15℃であるワックスを、離型剤としてトナー粒子中に
含有させることを特徴としている。
【0051】本発明に用いられるワックスとしては次の
ものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポ
リエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの
酸化物;脂肪族炭化水素系ワックスのブロック共重合
物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸
エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とする
ワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エス
テルを一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられ
る。さらに、離型剤として、パルミチン酸、ステアリン
酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、
エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪
酸;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルア
ルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール;
ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミ
ド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸
アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビ
スカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、
ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪
酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサ
メチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイル
アジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸ア
ミドの如き不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステ
アリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸
アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシ
ウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属
石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワック
スにスチレンやアクリル酸の如きビニルモノマーをグラ
フト化させたグラフトワックス;ベヘニン酸モノグリセ
リドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化
物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒ
ドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げ
られる。これらを真空蒸留または、分別結晶化等の精製
法を駆使して、温度30乃至160℃の範囲における最
大吸熱ピークが60乃至130℃にあり、最大吸熱ピー
クの半値幅が2乃至15℃であるものを用いる。
【0052】これらのワックス類のなかで、特に好まし
く用いられるワックスとしては、パラフィンワックスの
如き脂肪族炭化水素系ワックス、エステルワックスの如
き脂肪酸エステルを主成分とするワックス、飽和脂肪酸
ビスアミドなどがあげられる。本発明に用いられるワッ
クスは、最大吸熱ピークが60乃至130℃にあり、最
大吸熱ピークの半値幅が2乃至15℃であるものを用い
る。
【0053】最大吸熱ピークが60℃未満のワックスを
用いた場合、定着オイル(シリコーンオイル)との馴染
みが悪いためか、定着オイルが定着画像上で凝集し、前
述のオイル塗布機構不良によるオイルスジとは異なる、
微少なオイルむらが生じ易い。
【0054】また、本発明に用いられるワックスは、吸
熱ピークの半値幅が15℃以下であるものを用いる。1
5℃を超えるものは、トナーが定着溶融時に迅速に溶融
トナー表面に移行できず、特にオキサゾリン化合物で架
橋された構造の樹脂においては、ワックスの移行速度が
遅くなるため、十分な離型効果、耐高温オフセット性を
満足できない。
【0055】ワックスの量は、結着樹脂100質量部あ
たり0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜8質量部
が好ましい。10質量部を超える場合は、着色剤のトナ
ー中の分散性を阻害し、十分な色再現性を得ることがで
きない。また、0.1質量部未満では、目視判断のでき
ない高温オフセットを防止することが不十分となる。
【0056】ワックスは、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶
液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、予め
樹脂合成時に内添する方法、混練時に混合する方法で結
着樹脂に含有させられる。
【0057】本発明に係わるビスオキサゾリン化合物
は、以下に示す分子構造をもつ化合物である。
【0058】
【化8】
【0059】これらのオキサゾリン化合物の合成法は特
に限定されないが、例えばオキサゾリン化合物(I)の
場合は NH2CH2CH2OH 2mol当量 イソフタル酸 1mol当量 を窒素気流中180℃で12時間反応(脱水)させるこ
とにより合成できる。
【0060】以下に挙げるモノオキサゾリン化合物類お
よび、オキサゾリン環に置換基が付いた化合物では、本
発明に係る分子間架橋が起こらないか、または置換基で
アミド結合間の分子間相互作用を阻害する。
【0061】
【化9】
【0062】本発明に使用する有機金属化合物としては
芳香族カルボン酸誘導体金属化合物が好ましく、この金
属化合物を形成する金属としては、2価以上の金属原子
が好ましい。2価の金属としてMg2+,Ca2+,S
2+,Pb2+,Fe2+,Co2+,Ni2+,Zn2+,Cu
2+が挙げられる。2価の金属としては、Zn2+,C
2+,Mg2+,Sr2+が好ましい。3価以上の金属とし
てはAl3+,Cr3+,Fe3+,Ni3+,Zr4+,Hf4+
が挙げられる。これらの金属の中で好ましいのはA
3+,Cr3+であり、特に好ましいのはAl3+である。
【0063】本発明においては、負帯電性トナーとして
は、芳香族カルボン酸誘導体有機金属化合物類の中で、
ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物
が特に好ましい。
【0064】サリチル酸金属化合物は、例えば、サリチ
ル酸を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、2価以上の
金属原子を溶融している水溶液を水酸化ナトリウム水溶
液に滴下し、加熱撹拌し、次に水溶液のpHを調整し、
室温まで冷却した後、ろ過・水洗することにより芳香族
サリチル酸の金属化合物を合成し得る。ただし、上記の
合成方法だけに限定されるものではない。サリチル酸金
属化合物は、トナーの質量基準で0.1〜10質量%
(より好ましくは0.5〜9質量%)使用すると、トナ
ーの帯電量の初期変動が少なく、現像時に必要な絶対帯
電量が得られやすく、結果的にカブリや画像濃度ダウン
の如き画像品質の低下がなく好ましい。
【0065】本発明においては、必要に応じて荷電制御
剤を使用することもでき、従来公知の負あるいは正の荷
電制御剤が用いられる。
【0066】今日、当該分野で知られている荷電制御剤
としては、以下のものがあげられる。トナーを負荷電性
に制御するものとして下記物質がある。
【0067】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、前述したようなモノアゾ金属錯体、アセチルアセ
トン金属錯体系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイ
ドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及
びその金属塩、無水物、エステル類。ビスフェノール等
のフェノール誘導体類。
【0068】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0069】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩及
びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩
及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及び
これらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタング
ステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブ
デン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシ
アン化物、フェロシアン化物など);高級脂肪酸の金属
塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイ
ド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノ
スズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルス
ズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオ
ルガノスズボレート。これらを単独であるいは2種類以
上組み合わせて用いることができる。これらのなかで
も、ニグロシン系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御
剤が特に好ましく用いられる。
【0070】着色剤としては、顔料及び/又は染料を用
いることができる。例えば染料としては、C.I.ダイ
レクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.
I.アシッドレッド1、C.I.べーシックレッド1、
C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブ
ルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッ
ドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.べ
ーシックブルー3、C.I.べーシックブルー5、C.
I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン
6、C.I.べーシックグリーン4、C.I.べーシッ
クグリーン6等が挙げられる。
【0071】顔料としては、ミネラルファストイエロ
ー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザ
イエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジ
ンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、べンジジンオレンジG、
パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウ
ム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マ
ンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレッ
トレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビ
クトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファー
ストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロム
グリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーン
レーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられ
る。
【0072】また、フルカラー画像形成用トナーとして
使用する場合には、マゼンタ用着色顔料としては、C.
I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13,14,15,16,
17,18,19,21,22,23,30,31,3
2,37,38,39,40,41,48,49,5
0,51,52,53,54,55,57,58,6
0,63,64,68,81,83,87,88,8
9,90,112,114,122,123,163,
202,206,207,209,238,C.I.ピ
グメントバイオレット19,C.I.バットレッド1,
2,10,13,15,23,29,35等が挙げられ
る。係る顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔
料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画
像の画質の点からより好ましい。
【0073】マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベ
ントレッド1,3,8,23,24,25,27,3
0,49,81,82,83,84,100,109,
121,C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソル
ベントバイオレット8,13,14,21,27,C.
I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.
I.べーシックレッド1,2,9,12,13,14,
15,17,18,22,23,24,27,29,3
2,34,35,36,37,38,39,40,C.
I.べーシックバイオレット1,3,7,10,14,
15,21,25,26,27,28の如き塩基性染料
が挙げられる。
【0074】シアン用着色顔料としては、C.I.ピグ
メントブルー2,3,15,16,17;C.I.アシ
ッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロ
シアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換し
た銅フタロシアニン顔料等である。
【0075】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83,93,97,180,C.I.バット
イエロー1,3,20等が挙げられる。
【0076】着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部
に対して、1乃至15質量部、好ましくは3乃至12質
量部、より好ましくは4乃至10質量部含有しているこ
とが良い。
【0077】着色剤の含有量が15質量部より多い場合
には、透明性が低下し、加えて人間の肌色に代表される
様な中間色の再現性も低下し易くなり、更にはトナーの
帯電性の安定性が低下し、目的とする帯電量が得られに
くくなる。
【0078】着色剤の含有量が1質量部より少ない場合
には、目的とする着色力が得られ難く、高い画像濃度の
高品位画像が得られ難い。
【0079】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性トナー粒子は、磁性体を含む。その場合、磁
性体は着色剤としての機能も有する。磁性材料として
は、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化
鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,N
iのような金属、あるいは、これらの金属とAl,C
o,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,B
e,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのよ
うな金属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられ
る。
【0080】例えば、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸
化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、
酸化鉄イットリウム(Y3Fe512),酸化鉄カドミウ
ム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5
12)、酸化鉄銅(CuFe 24)、酸化鉄鉛(PbF
1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄
ネオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe
1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化
鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ランタン(LaF
eO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケ
ル粉(Ni)等が挙げられる。好適な磁性材料は四三酸
化鉄,磁性フェライト又はγ−三二酸化鉄の微粉末であ
る。
【0081】磁性体は平均粒径が0.1〜2μm(より
好ましくは、0.1〜0.5μm)で、795.8kA
/m(10kエルステッド)印加で磁気特性が抗磁力
1.6〜12kA/m(20〜150エルステッド)、
飽和磁化50〜200Am2/kg(50〜200em
u/g)、残留磁化2〜20Am2/kg(2〜20e
mu/g)のものが好ましい。
【0082】結着樹脂100質量部に対して、磁性体1
0〜200質量部、好ましくは20〜150質量部使用
するのが良い。
【0083】トナー粒子には、流動性向上剤が外添され
ていることが画質向上のために好ましい。
【0084】流動性向上剤としては、トナー粒子に外添
することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し
得るものである。
【0085】例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテ
トラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;
湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微
粉末の如きシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシラン
カップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオ
イルの如き処理剤により表面処理を施した処理シリカ微
粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チ
タン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が挙げられる。
【0086】流動性向上剤は、BET法で測定した窒素
吸着により比表面積が30m2/g以上、好ましくは5
0m2/g以上のものが良好な結果を与える。また、流
動性向上剤は、トナー粒子100質量部に対して0.0
1〜8質量部、好ましくは0.1〜4質量部使用するの
が良い。
【0087】トナー粒子は結着樹脂、着色剤、有機金属
化合物及びその他の任意成分の添加剤をヘンシェルミキ
サー、ボールミルの如き混合機により充分混合し、ニー
ダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、
捏和及び練肉し、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉
砕し、粉砕物を分級することにより所定の平均粒径のト
ナー粒子を生成することができる。
【0088】さらに、流動性向上剤とトナー粒子をヘン
シェルミキサーの如き混合機により充分混合し、トナー
粒子表面に流動性向上剤を有するトナーを得ることがで
きる。
【0089】本発明において、トナーの重量平均粒径
(D4)は、3.0乃至15.0μm、好ましくは4.
0乃至12.0μmが良い。
【0090】トナーの重量平均粒径(D4)が3.0μ
m未満の場合には、帯電安定化が達成しづらくなり、耐
久において、カブリやトナー飛散が発生しやすくなる。
【0091】トナーの重量平均粒径(D4)が15.0
μmを超える場合には、ハーフトーン部の再現性が大き
く低下し、得られた画像はガサついた画像になってしま
う。
【0092】さらに、本発明のトナーは、体積平均粒径
(D4)が2.5乃至6.0μmであることが、より高
画質画像の形成のために好ましい。
【0093】トナーの体積平均粒径(DV)が2.5μ
m未満の場合には、トナーの帯電安定性が低下し、6.
0μmを超える場合には、画質が粗くなる傾向にある。
【0094】本発明のトナーを良好に使用し得る画像形
成装置を図1を参照しながら説明する。図1に示される
カラー電子写真装置は、装置本体1の右側(図1右側)
から装置本体の略中央部に亘って設けられている転写材
搬送系Iと、装置本体1の略中央部に、上記転写材搬送
系Iを構成している転写ドラム15に近接して設けられ
ている潜像形成部IIと、上記潜像形成部IIと近接し
て配設されている現像手段(すなわち回転式現像装置)
IIIとに大別される。
【0095】上記転写材搬送系Iは、以下のような構成
となっている。上記装置本体1の右壁(図1右側)に開
口部が形成されており、該開口部に着脱自在な転写材供
給用トレイ2及び3が一部機外に突出して配設されてい
る。該トレイ2及び3の略直上部には給紙用ローラー4
及び5が配設され、これら給紙用ローラー4及び5と左
方に配された矢印A方向に回転自在な転写ドラム15と
を連係するように、給紙ローラー6及び給紙ガイド7及
び8が設けられている。上記転写ドラム15の外周面近
傍には、回転方向上流側から下流側に向かって当接用ロ
ーラー9、グリッパ10、転写材分離用帯電器11、分
離爪12が順次配設されている。
【0096】上記転写ドラム15の内周側には転写帯電
器13、転写材分離用帯電器14が配設されている。転
写ドラム15の転写材が巻き付く部分には、ポリ弗化ビ
ニリデンの如きポリマーで形成されている転写シート
(図示せず)が貼り付けられており、転写材は該転写シ
ート上に静電的に密着貼り付けされている。上記転写ド
ラム15の右側上部には、上記分離爪12と近接して搬
送ベルト手段16が配設され、該搬送ベルト手段16の
転写材搬送方向終端(右端)には定着装置18が配設さ
れている。該定着装置18よりもさらに搬送方向後流に
は、装置本体1の外へと延在し、装置本体1に対して着
脱自在な排出用トレイ17が配設されている。
【0097】次に、上記潜像形成部IIの構成を説明す
る。図1矢印方向に回転自在な潜像担持体である感光ド
ラム(例えば、OPC感光ドラム)19が、外周面を上
記転写ドラム15の外周面と当接して配設されている。
上記感光ドラム19の上方でその外周面近傍には、該感
光ドラム19の回転方向上流側から下流側に向かって除
電用帯電器20、クリーニング手段21及び一次帯電器
23が順次配設され、さらに上記感光ドラム19の外周
面上に静電潜像を形成するためのレーザビームスキャナ
のごとき像露光手段24、及びミラーのごとき像露光反
射手段25が配設されている。
【0098】上記回転式現像装置IIIの構成は以下の
ごとくである。上記感光ドラム19の外周面と対向する
位置に、回転自在な筐体(以下「回転体」という)26
が配設され、該回転体26中には四種類の現像装置が周
方向の四位置に搭載され、上記感光ドラム19の外周面
上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現像)する
ようになっている。上記四種類の現像装置は、それぞれ
イエロー現像装置27Y、マゼンタ現像装置27M、シ
アン現像装置27C及びブラック現像装置27BKを有
する。
【0099】上述したごとき構成の画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て説明する。上述した感光ドラム19が図1矢印方向に
回転すると、該感光ドラム19上の感光体は一次帯電器
23によって帯電される。図1の装置においては、各部
動作速度(以下、プロセススピードとする)は100m
m/sec以上(例えば130〜250mm/sec)
である。一次帯電器23による感光ドラム19に対する
帯電が行われると、原稿28のイエロー画像信号にて変
調されたレーザ光Eにより画像露光が行われ、感光ドラ
ム19上に静電潜像が形成され、回転体26の回転によ
りあらかじめ現像位置に定置されたイエロー現像装置2
7Yによって上記静電潜像の現像が行われ、イエロート
ナー画像が形成される。
【0100】給紙ガイド7、給紙ローラー6、給紙ガイ
ド8を経由して搬送されてきた転写材は、所定のタイミ
ングにてグリッパ10により保持され、当接用ローラー
9と該当接用ローラー9と対向している電極とによって
静電的に転写ドラム15に巻き付けられる。転写ドラム
15は、感光ドラム19と同期して図1の矢印方向に回
転しており、イエロー現像装置27Yにより形成された
イエロートナー画像は、上記感光ドラム19の外周面と
上記転写ドラム15の外周面とが当接している部位にて
転写帯電器13によって転写材上に転写される。転写ド
ラム15はそのまま回転を継続し、次の色(図1におい
てはマゼンタ)の転写に備える。感光ドラム19は、上
記除電用帯電器20により除電され、クリーニングブレ
ードによるクリーニング手段21によってクリーニング
された後、再び一次帯電器23によって帯電され、次の
マゼンタ画像信号により画像露光がおこなわれ、静電潜
像が形成される。上記回転式現像装置は、感光ドラム1
9上にマゼンタ画像信号による像露光により静電潜像が
形成される間に回転して、マゼンタ現像装置27Mを上
述した所定の現像位置に配置せしめ、所定のマゼンタト
ナーにより現像を行う。
【0101】引き続いて、上述したごときプロセスをそ
れぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、四色
のトナー像の転写が終了すると、転写材上に形成された
四色顕画像は各帯電器22及び14により除電され、上
記グリッパ10による転写材の担持が解除されると共
に、該転写材は、分離爪12によって転写ドラム15よ
り分離され、搬送ベルト16で定着装置18に送られ、
熱と圧力により定着され一連のフルカラープリントシー
ケンスが終了し、所要のフルカラープリント画像が転写
材の一方の面に形成される。
【0102】このとき、定着装置18での定着動作速度
は、本体のプロセススピード(例えば160mm/se
c)より遅い(例えば90mm/sec)で行われる。
これは、トナーが二層から四層積層された未定着画像を
溶融混色させる場合、十分な加熱量をトナーに与えなけ
ればならないためで、現像速度より遅い速度で定着を行
うことによりトナーに対する加熱量を多くしている。
【0103】図2は定着装置の概略構成図であり、図2
において、定着手段である定着ローラー29は、例えば
厚さ5mmのアルミ製の芯金31上に厚さ2mmのRT
V(室温加硫型)シリコーンゴム層32、この外側に厚
さ50μmのフッ素ゴム層58、この外側にHTV(高
温加硫型)シリコーンゴム層33を有し、直径60mm
を有している。
【0104】一方、加圧手段である加圧ローラー30
は、例えば厚さ5mmのアルミの芯金34の上に厚さ2
mmのRTVシリコーンゴム層35、この外側に厚さ5
0μmのフッ素ゴム層59、この外側に厚さ230μm
のHTVシリコーンゴム層60を有し、直径60mmを
有している。
【0105】上記定着ローラー29には発熱手段である
ハロゲンヒータ36が配設され、加圧ローラー30には
同じくハロゲンヒータ37が芯金内に配設されて両面か
らの加熱を行っている。定着ローラー29及び加圧ロー
ラー30に当接されたサーミスタ38a及び38bによ
り定着ローラ29及び加圧ローラー30の温度が検知さ
れ、この検知温度に基づき制御装置39a及び39bに
よりハロゲンヒータ36及び37がそれぞれ制御され、
定着ローラー29の温度及び加圧ローラー30の温度が
共に一定の温度(例えば、160℃±10℃)に保つよ
うに制御される。定着ローラー29と加圧ローラー30
は加圧機構(図示せず)によって総圧約392N(40
kg)で加圧されている。図2においてOは離型剤塗布
手段たるオイル塗布装置、Cはクリーニング装置、C1
は加圧ローラーに付着したオイル及び汚れを除去するた
めのクリーニングブレードである。オイル塗布装置Oは
オイルパン40内のジメチルシリコーンオイル41(例
えば、信越化学製KF96300cs)を、オイル汲み
上げローラー42及びオイル塗布ローラー43を経由し
てオイル塗布量調節ブレード44でオイル塗布量を規制
して定着ローラー29上に塗布させる。
【0106】クリーニング装置Cは、ノーメックス(商
品名)より成る不織布ウェブ46を押圧ローラー45に
て定着ローラー29に押し当ててクリーニングしてい
る。該ウェブ46は巻き取り装置(図示せず)により適
宜巻き取られ、定着ローラ29との当接部にトナー等が
堆積しないようにされている。
【0107】図1において、片面にフルカラー画像が形
成された転写材は、排紙ローラー52によって排紙トレ
イ17へ送られる。
【0108】排紙ローラー52の下方に、排紙トレイ1
7に一度載せた転写材を再び潜像形成部IIへと送り込
むための再給紙ローラー50が配設され、該再給紙ロー
ラー50の後方には転写材を搬送する搬送通路51が配
設されている。排紙トレイ17上の転写材は、再給紙ロ
ーラー50により再び給紙されて搬送通路51を通り、
再び潜像形成部IIへ搬送されて表面と同様にして裏面
にカラー画像を形成する。こうして、表面にすでに定着
されたカラー画像をもち、裏面に転写された未定着カラ
ートナー像を担持した転写材は、搬送ベルト手段16に
より定着ローラー29及び加圧ローラー30まで運ばれ
て定着が行われ、最終的には排紙トレイ17へ運ばれて
両面カラーコピーが終了する。
【0109】本発明のトナーは、低温定着性及び耐高温
オフセット性に優れているので離型剤の塗布量を少なく
することが可能であり、また、クリーニング装置の汚れ
量も少ない。本発明のトナーのトナー像は、定着ローラ
ーの表面温度150℃±30℃の温度条件で加熱加圧定
着するのが良い。
【0110】上記の画像形成プロセスによって、本発明
のトナーを少なくとも有するカラートナー画像が記録材
シートに定着されることによって記録シートに形成され
たカラー画像が得られる。
【0111】結着樹脂及びトナー粒子における各物性の
測定方法を以下に説明する。
【0112】GPCによる分子量の測定:ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィ(GPC)によるクロマトグ
ラムの分子量は次の条件で測定される。
【0113】40℃のヒートチャンバー中でカラムを安
定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテト
ラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、
試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した樹脂
のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば、Pressure Chemical Co.
製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2,2.1×103,4×103,1.75×104
5.1×104,1.1×105,3.9×105,8.
6×105,2×106,4.48×106のものを用
い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用
いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器
を用いる。
【0114】カラムとしては、103〜2×106の分子
量領域を的確に測定するために、市販のポリスチレンゲ
ルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、Water
s社製のμ−styragel 500,103,1
4,105の組合せや、昭和電工社製のshodex
KA−801,802,803,804,805,80
6,807の組合せが好ましい。
【0115】トナー粒子又はトナーの粒度分布の測定:
測定装置としては、コールターカウンターTA−II或
いはコールターマルチサイザーII(コールター社製)
を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約
1%NcCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON
−II(コールターサイエンティフィックジャパン社
製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液
100〜150ml中に分散剤として、界面活性剤(好
ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5
ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料
を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散
処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして
100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及
び個数を各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分
布と個数分布とを算出する。それから、トナー粒子の体
積分布から求めた重量基準のトナー粒子またはトナーの
重量平均粒径(D4)及び体積平均粒径(DV)(各チャ
ンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求め
る。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;
2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;
4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;
6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;
10.08〜12.70μm;12.70〜16.00
μm;16.00〜20.20μm;20.20〜2
5.40μm;25.40〜32.00μm;32.0
0〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
【0116】酸価(JIS酸価)の測定:JIS K0
070−1966の測定方法に準拠しておこなう。 (a)試料の0.1〜0.2gを精秤し、その重さをW
(g)とする。 (b)20cc三角フラスコに試料を入れ、トルエン/
エタノール(2:1)の混合溶液10ccを加え溶解す
る。 (C)指示薬としてフェノールフタレインのアルコール
溶液を数滴加える。 (d)0.1規定のKOHのアルコール溶液を用いてフ
ラスコ内の溶液をビュレットを用いて滴定する。この時
のKOH溶液の使用量をS(ml)とする。同時にブラ
ンクテストをし、この時のKOH溶液の量をB(ml)
とする。 (e)次式により酸価(mgKOH/g)を計算する。
fはKOHのファクターである。 酸価=((S−B)×f×5.61)/W
【0117】
【実施例】以下、本発明のトナー及び画像形成方法の実
施例について述べるが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。
【0118】(ポリエステル樹脂の製造例)ポリエステル樹脂No.1 結着樹脂であるポリエステル樹脂No.1に用いたモノ
マー構成比を以下に示す。 ・ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン 25mol% ・ポリオキシプロピレン−(2.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル )プロパン 23mol% ・フマル酸 26mol% ・テレフタル酸 26mol% 得られた線状ポリエステル樹脂No.1は、Tgが59
℃であり、THF可溶成分のGPCにおいて、Mnが3
420であり、Mwが34000であり、Mw/Mnが
9.9であった。また、酸価は18.5mgKOH/g
であった。
【0119】ポリエステル樹脂No.2 結着樹脂であるポリエステル樹脂No.2に用いたモノ
マー構成比を以下に示す。 ・ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン 15mol% ・ポリオキシプロピレン−(2.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル )プロパン 35mol% ・フマル酸 20mol% ・テレフタル酸 20mol% ・トリメリット酸 10mol% 得られた非線状ポリエステル樹脂No.2は、Tgが6
2℃であり、THF可溶成分のGPCにおいて、Mnが
4400であり、Mwが74000であり、Mw/Mn
が16.8であった。また、酸価は11.2mgKOH
/gであった。
【0120】ポリエステル樹脂No.3 結着樹脂であるポリエステル樹脂No.3に用いたモノ
マー構成比を以下に示す。 ・ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン 35mol% ・ポリオキシプロピレン−(2.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル )プロパン 13mol% ・フマル酸 35mol% ・テレフタル酸 14mol% ・トリメリット酸 3mol% 得られた非線状ポリエステル樹脂No.3は、Tgが5
7℃であり、THF可溶成分のGPCにおいて、Mnが
5420であり、Mwが18000であり、Mw/Mn
が3.3であった。また、酸価は29.9mgKOH/
gであった。
【0121】ポリエステル樹脂No.4 結着樹脂であるポリエステル樹脂No.4に用いたモノ
マー構成比を以下に示す。 ・ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン 25mol% ・ポリオキシプロピレン−(2.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル )プロパン 20mol% ・テレフタル酸 45mol% ・トリメリット酸 10mol% 得られた非線状ポリエステル樹脂No.4は、Tgが6
7.5℃であり、THF可溶成分のGPCにおいて、M
nが4700であり、Mwが198500であり、Mw
/Mnが42.2であった。また、酸価は18.6mg
KOH/gであった。
【0122】 (スチレン/アクリル樹脂の製造例) スチレン/アクリル樹脂No.1 ・スチレン 68.75質量部 ・n−ブチルアクリレート 28.00質量部 ・アクリル酸 3.00質量部 ・ジビニルベンゼン 0.25質量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3.00質量部 上記材料に、ポリビニルアルコール部分けん化物0.1
2質量部を溶解した水170質量部を加え、激しく撹拌
し懸濁分散液とした。水50質量部を加え、窒素置換し
た反応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で
8時間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗し、脱
水、乾燥してスチレン/アクリル樹脂No.1を得た。
【0123】得られたスチレン/アクリル樹脂No.1
は、Tgが58.2℃であり、THF可溶成分のGPC
において、Mnが6350であり、Mwが41500で
あり、Mw/Mnが6.5であった。また、酸価は1
3.6mgKOH/gであった。
【0124】 スチレン/アクリル樹脂No.2 ・スチレン 71.75質量部 ・n−ブチルアクリレート 28.00質量部 ・ジビニルベンゼン 0.25質量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3.00質量部 上記材料を用いスチレン/アクリル樹脂No.1と同様
にして、スチレン/アクリル樹脂No.2を得た。得ら
れたスチレン/アクリル樹脂No.2は、Tgが67.
5℃であり、THF可溶成分のGPCにおいて、Mnが
7150であり、Mwが47800であり、Mw/Mn
が6.7であった。また、酸価は31.5mgKOH/
gであった。
【0125】(ワックスの製造例)表1に示す原料ワッ
クス(パラフィンワックス、フィシャートロプシュワッ
クス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワック
ス)を真空蒸留、分別結晶化等の方法で精製した。
【0126】
【表1】
【0127】(有機金属化合物の製造例)芳香族カルボン酸アルミニウム化合物(I)の合成 3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸75.0g
(約0.3mol)を水酸化ナトリウム水溶液(0.6
mol/リットル)1リットルに混合し加熱溶解させ
た。この溶液に硫酸アルミニウム水溶液(0.25mo
l/リットル)400mlを10ml/10秒で滴下
し、滴下後、約80℃で60分撹拌し溶液のpHをpH
=5.0で濾別採取した。
【0128】採取した白色沈殿物を洗浄水がほぼpH=
7となるまで水洗した後乾燥し、芳香族カルボン酸アル
ミニウム化合物(I)を得た。
【0129】芳香族カルボン酸亜鉛化合物(I)の合成 芳香族カルボン酸アルミニウム合成物(I)の合成で硫
酸アルミニウム水溶液を硫酸亜鉛水溶液にかえる以外は
同様な方法で芳香族カルボン酸亜鉛化合物(I)を合成
した。
【0130】芳香族カルボン酸クロム化合物(I)の合
芳香族カルボン酸アルミニウム化合物(I)の合成で
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸75g(約
0.3mol)の代わりに2−メトキシ−3,5−ジ−
tert−ブチル安息香酸80g(約0.3mol)を
用い、さらに硫酸アルミニウム水溶液の代わりに硫酸ク
ロム水溶液を用いる以外は同様な方法で芳香族カルボン
酸クロム化合物(I)を合成した。
【0131】 <実施例1> 結着樹脂:ポリエステル樹脂No.1 100質量部 ワックス:WAX−A 3質量部 荷電制御剤:芳香族カルボン酸アルミニウム化合物(I) 6質量部 顔料:銅フタロシアニン 4質量部 オキサゾリン化合物(I) 10質量部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
い、二軸式押出し機を用い、任意のバレル温度にて溶融
混練し、冷却後ハンマーミルをもちいて約1〜2mm程
度粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機
で微粉砕した。得られた微粉砕物を多分割分級装置で微
粉及び粗粉を同時に厳密に除去して、重量平均粒径7.
8μmのシアンカラートナー1を得た。
【0132】一方、トナー粒子に、イソブチルトリメト
キシシランで表面処理した一次粒子径50nmの酸化チ
タン微粒子を1.5質量%外添混合し、シアントナー1
を製造した。シアントナー1に用いた結着樹脂の種類、
ワックスの種類及び吸熱ピーク並びに半値幅、荷電制御
剤の種類と部数、混練機におけるバレル設定温度の一覧
を表2に、また、得られたトナーの各物性値を表3に示
す。
【0133】シアントナー1とシリコーン樹脂で表面被
覆した磁性フェライトキャリア粒子(平均粒径50μ
m)とを、トナー濃度が6質量%になる様に混合し、二
成分系シアン現像剤1とした。
【0134】定着可能温度領域の評価及び二次色の混色
性に起因する色再現範囲に関しては、上記二成分シアン
現像剤を、定着ユニットを取り外した市販の普通紙フル
カラー複写機(カラーレーザー複写機CLC1130、
キヤノン製)に導入して、単色モードで常温常湿環境下
(15℃,60%)で未定着画像を出力し、図2に示す
構成の定着試験器で設定温度を変更しながら定着画像を
出力し、グロス(光沢度)を測定することにより評価し
た。定着可能温度領域の評価には、転写紙上にトナーを
1.0mg/cm2乗せて評価した。定着オイル塗布量
は、A4サイズ紙一枚当り3mmgになるように設定し
た。
【0135】グロス(光沢度)測定に関しては、VG−
10型光沢度計(日本電色製)を用い、色度測定に用い
た各ベタ画像を試料として、測定を行う。測定として
は、まず定電圧装置により6Vにセットする。次いで投
光角度,受光角度をそれぞれ60°に合わせる。
【0136】0点調整及び標準板を用い、標準設定の後
に試料台の上に前記試料画像を置き、さらに白色紙を3
枚上に重ね測定を行い、標示部に示される数値を%単位
で読みとる。この時S,S/10切替SWはSに合わ
せ、角度,感度切替SWは45−60に合わせる。
【0137】OHP透過率の測定は、島津自記分光光度
計UV2200(島津製作所社製)を使用し、OHPフ
ィルム単独の透過率を100%とし、 マゼンタトナーの場合:650nm シアントナーの場合:500nm イエロートナーの場合:600nm での最大吸収波長における透過率を測定する。
【0138】サンプルトナーの耐ブロッキング性に関し
ては、55℃のオーブン内にて1週間放置することによ
り評価した。該評価としては目視による凝集性のレベル
を判定した。
【0139】トナー凝集性評価基準を以下に示す。 A:凝集体が全く見られなく流動性が非常に良い B:凝集体が全く見られない C:若干の凝集体は見られるがすぐにほぐれる D:現像剤撹拌装置で凝集体がほぐれる(普通) E:現像剤撹拌装置では凝集体が十分にほぐれない(や
や悪い)
【0140】該定着試験結果及びOHP透過性、耐ブロ
ッキング試験結果の一覧を表4に示す。
【0141】<実施例2,3>ポリエステル樹脂No.
1以外は実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂N
o.2、ポリエステル樹脂No.3にかえて、シアント
ナー2,3及び現像剤2,3を調製し、実施例1と同様
にして評価した。結果を表2乃至4に示す。
【0142】<実施例4,5,6>WAX−Aに代えて
WAX−B,WAX−C,WAX−Dを使用し、オキサ
ゾリン化合物(I)を実施例4は5質量部、実施例6は
15質量部用いる以外は実施例1と同様にしてシアント
ナー4,5,6及び現像剤4,5,6を調製し、実施例
1と同様にして評価した。結果を表2乃至4に示す。
【0143】<実施例7,8>オキサゾリン化合物
(I)をオキサゾリン化合物(II)、オキサゾリン化
合物(III)に代え、さらに芳香族カルボン酸Al化
合物(I)を芳香族カルボン酸Cr化合物(I)4質量
部、芳香族カルボン酸Zn化合物(I)6質量部に代え
る以外は実施例1と同様にしてシアントナー7,8及び
現像剤7,8を調製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表2乃至4に示す。
【0144】<実施例9>ポリエステル樹脂No.1を
スチレン/アクリル樹脂No.1に代え、オキサゾリン
化合物(I)を20質量部を使用する以外は実施例1と
同様にしてシアントナー9及び現像剤9を調製し、実施
例1と同様にして評価した。結果を表2乃至4に示す。
【0145】<比較例1>WAX−Aに代えてWAX−
E及び、オキサゾリン化合物(I)に代えてオキサゾリ
ン化合物(IV)を使用し、芳香族カルボン酸金属化合
物を使用しない以外は実施例1と同様にしてシアントナ
ー10及び現像剤10を調製し、実施例1と同様にして
評価した。結果を表2乃至4に示す。
【0146】シアントナー10の場合、耐高温オフセッ
ト性能と耐ブロッキング性能が悪化する。
【0147】<比較例2>WAX−Aに代えてWAX−
Fを使用し、オキサゾリン化合物を使用しない以外は実
施例1と同様にしてシアントナー11及び現像剤11を
調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表2乃
至4に示す。
【0148】シアントナー11の場合、耐高温オフセッ
ト性能と耐ブロッキング性能が比較例1よりもさらに、
悪化する。
【0149】<比較例3>ポリエステル樹脂No.1に
代えて、ポリエステル樹脂No.4を使用し、オキサゾ
リン化合物(I)に代えてオキサゾリン化合物(V)を
使用した以外は実施例1と同様にして得られたシアント
ナー12及び現像剤12を調製し、実施例1と同様にし
て評価した。結果を表2乃至4に示す。
【0150】樹脂のTgが高い分、耐ブロッキング性能
が向上するものの、トナー化した際の分子量も高いため
にグロスが低下し、かつ、定着可能温度領域が実施例1
と比較して狭い。
【0151】また、それと同時に、トナー定着画像表面
も凹凸が大きくなり、入射光が乱反射されるために、O
HP透過性も低下する。
【0152】<比較例4>スチレン/アクリル樹脂N
o.1に代えてスチレン/アクリル樹脂No.2を使用
し、オキサゾリン化合物(I)を20質量部から10質
量部にかえる以外は実施例9と同様にしてシアントナー
13及び現像剤13を調製し、実施例9と同様にして評
価した。結果を表1乃至3に示す。
【0153】結着樹脂に酸基がないため、混練時におけ
るオキサゾリン架橋反応が生じることがなく、耐高温オ
フセット性が著しく低下するし、かつ耐ブロッキング性
能も悪化する。
【0154】
【表2】
【0155】
【表3】
【0156】
【表4】
【0157】<実施例10>銅フタロシアニン 4質量
部をC.I.ピグメントレッド122 6質量部、C.
I.ピグメントイエロー 180 8質量部、カーボン
ブラック 4質量部にそれぞれ代えて実施例1と同様に
して、マゼンタトナー1,イエロートナー1,ブラック
トナー1及びマゼンタ現像剤1,イエロー現像剤1,ブ
ラック現像剤1を調製し、実施例1のシアン現像剤1と
ともに、カラーレーザー複写機CLC1130:(キヤ
ノン製)に搭載してOHPを出力し評価した。マゼン
タ、イエローの透過率は、75%、72%と良好で、反
射光投影型のオーバーヘッドプロジェクターで良好な投
影像が得られた。またグレー色のOHP再現性はブラッ
クトナー1の定着平滑性を反映し、非常に良好であっ
た。
【0158】
【発明の効果】OHPでの透明性が良好で且つ、低温定
着性に優れ、且つ、耐高温オフセット性に優れ、さらに
高温環境放置時における耐ブロッキング性に優れたトナ
ー及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを適用し得る画像形成装置の概
略的説明図である。
【図2】本発明のトナーのトナー像をシート部材に加熱
加圧定着するための加熱加圧定着手段の一例を示す概略
的説明図である。
【符号の説明】
1 装置本体 15 転写ドラム 16 搬送ベルト 18 定着装置 19 感光ドラム 27 現像装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 庸好 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 堀田 洋二朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 上滝 隆晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA08 AA21 CA14 CA25 CA30 DA02 EA03 EA06 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及び
    ワックスを少なくとも含有するトナー粒子及び外添剤を
    有するトナーであり、 該結着樹脂は、酸価を有する樹脂及びビスオキサゾリン
    化合物から構成されており、該ビスオキサゾリン化合物
    は、一般式(A) 【化1】 で表わされ、 該トナーの酸価が7mgKOH/g以上であり、該トナ
    ーのTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラ
    フィー(GPC)による分子量分布において、ピーク分
    子量が5000〜20000にあり、 該ワックスはDSC吸熱曲線において、温度30乃至1
    60℃の範囲における最大吸熱ピークが60乃至130
    ℃にあり、最大吸熱ピークの半値幅が2乃至15℃であ
    ることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 該トナーは、ガラス転移温度が50乃至
    75℃であり、テトラヒドロフラン(THF)可溶分の
    ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
    よる分子量分布において、数平均分子量(Mn)が15
    00乃至10000であり、重量平均分子量(Mw)が
    3000乃至200000であり、Mw/Mnが2乃至
    20であり、かつ該トナーに含有される有機金属化合物
    が芳香族カルボン酸誘導体金属化合物であることを特徴
    とする請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 静電荷像保持体に静電荷像を形成し、静
    電荷像をトナーで現像して静電荷像保持体上にトナー像
    を形成し、静電荷像保持体からトナー像を中間転写体を
    介して、または、中間転写体を介さずに転写材へ転写
    し、転写材上のトナー像を加熱加圧定着する画像形成方
    法において、 該トナーは、結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及びワ
    ックスを少なくとも含有するトナー粒子及び外添剤を有
    するトナーであり、 該結着樹脂は、酸価を有する樹脂及びビスオキサゾリン
    化合物から構成されており、該ビスオキサゾリン化合物
    は、一般式(A) 【化2】 で表わされ、 該トナーの酸価が7mgKOH/g以上であり、該トナ
    ーのTHF可溶分のピーク分子量が5000〜2000
    0にあり、該ワックスはDSC吸熱曲線において、温度
    30乃至160℃の範囲における最大吸熱ピークが60
    乃至130℃にあり、最大吸熱ピークの半値幅が2乃至
    15℃であることを特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 転写材上のトナー像は、シアントナー,
    マゼンタトナー,イエロートナー及びブラックトナーか
    らなるグループから選択されるトナーを少なくとも二種
    以上有していることを特徴とする請求項3に記載の画像
    形成方法。
  5. 【請求項5】 該トナーは、ガラス転移温度が50乃至
    75℃であり、テトラヒドロフラン(THF)可溶分の
    ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
    よる分子量分布において、数平均分子量(Mn)150
    0乃至10000、重量平均分子量(Mw)3000乃
    至200000及びMw/Mn2乃至20を有している
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成方
    法。
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