JP2675712B2 - 魚肉練製品及びその製造方法 - Google Patents

魚肉練製品及びその製造方法

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JP2675712B2
JP2675712B2 JP4063374A JP6337492A JP2675712B2 JP 2675712 B2 JP2675712 B2 JP 2675712B2 JP 4063374 A JP4063374 A JP 4063374A JP 6337492 A JP6337492 A JP 6337492A JP 2675712 B2 JP2675712 B2 JP 2675712B2
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fish meat
fermentation
paste product
meat paste
yeast
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浄次 野本
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マルトモ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚肉練製品に関し、特
に、気泡を有する魚肉練製品及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、魚肉練製品は、すり身原料など
に、水、食塩及び他の種々の調味料、添加物を、添加し
た後、擂潰もしくは混練、成形、坐り、加熱工程を経て
製造されている。そして、使用する魚肉、調味料、添加
物などの種類、配合割合、成形方法などを変えることに
より、ソーセージ、蒲鉾、竹輪、つみれなどの種々の魚
肉練製品が製造されている。
【0003】しかしながら、近年、消費者の嗜好性の多
様化に伴い、食感がソフトでかつ外観に特徴のある魚肉
練製品の開発が望まれている。また、健康への関心が高
まり、合成添加物の使用は極力避ける傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたもので、食感がソフトで、外観に特徴を
有する新規な魚肉練製品及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の魚肉練製
品は、真空または減圧条件下で、魚肉練製品の原料に添
加した食用酵母の発酵により発生したガスの気泡を有す
るものである。
【0006】請求項2記載の魚肉練製品の製造方法は、
魚肉原料に食用酵母を添加し、この食用酵母を添加した
前記魚肉原料を擂潰もしくは混練した後、成形し、この
成形状態を保持したままで真空または減圧条件下で前記
魚肉原料に添加した前記食用酵母を発酵させ、加熱し
て、前記食用酵母の発酵によるガスの気泡を有する魚肉
練製品を製造するものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の魚肉練製品は、真空または減圧
条件下で魚肉原料に添加された食用酵母の発酵を行うた
め、適度の気泡で製品の結着性を損なうことがない。
【0008】また、請求項2記載の魚肉練製品の製造方
法は、発酵と同時に魚肉の坐りが進行して、魚肉中にア
クトミオシンによる網目構造が形成されて強固なゲルが
形成されるが、発酵の初期段階では、発酵により発生し
た炭酸ガスは、真空あるいは減圧条件下であるため、大
気圧に押されて圧縮され、気泡として存在し得ない。
【0009】そして、発酵の進行にともない発生する炭
酸ガスの量の増加により、魚肉擂潰物中の減圧状態が緩
和され、発酵の後半段階で発生した炭酸ガスが比較的大
きな気泡となって魚肉中に存在する。
【0010】このため、得られる魚肉練製品の切断面
は、気泡を均一に含む特徴のある外観を有し、色沢も良
好となる。また、気泡を含んでいるため、食感がソフト
である。
【0011】また、食用酵母の発酵により生成されるア
ルコールは魚肉練製品に良好な香味を付与する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の魚肉練製品の製造方法の一例
を説明する。
【0013】まず、魚肉のすり身またはミンチ肉に、
水、食塩を添加して混練または擂潰し、次いで砂糖、澱
粉、他の種々の調味料及び食用酵母を添加して、混練ま
たは擂潰する。
【0014】食用酵母としては、一般に広く食品製造に
使用されている酵母を用いることができ、具体的にはパ
ン酵母、ビール酵母、ワイン酵母、酒酵母、みそ酵母な
どが挙げられる。また、生酵母、乾燥酵母のいずれの種
類を用いてもよい。
【0015】食用酵母の使用量は、用いる食用酵母の種
類によっても異なるが、一般に、圧搾生酵母の場合、魚
肉に対して0.2〜1.0重量%、好ましくは0.5〜
0.6重量%である。
【0016】そして、魚肉等の擂潰物(以下、魚肉擂潰
物という)を所定の形状に成形し、この成形状態を保持
したままで真空または脱気減圧処理(以下、単に減圧処
理という)を施す。この成形工程及び減圧処理工程は次
のように行う。
【0017】例えば、魚肉擂潰物を柔軟な非通水性フィ
ルムからなる袋などに充填し、金型などで例えば棒状に
成形した後、フィルムで包装された魚肉擂潰物を減圧処
理する。柔軟な非通水性フィルムとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのフィルムを使
用するのが好ましい。
【0018】あるいは、魚肉擂潰物を樹脂製または金属
製の容器に充填し、容器の型に成形した後、柔軟な非通
水性フィルムでラッピングし、フィルムで包装された魚
肉擂潰物を減圧処理する。
【0019】あるいは、魚肉擂潰物を樹脂製または金属
製の容器に充填し、容器の型に成形した後、容器に樹脂
製または金属製の蓋をして減圧処理を施してもよい。
【0020】次いで、減圧処理を施した状態のまま、食
用酵母を発酵させる。低温発酵による場合は、3℃〜5
℃で24〜36時間発酵させ、また、高温発酵による場
合は、25℃〜30℃で1〜2時間発酵させるのが好ま
しい。
【0021】そして、発酵終了後、直ちに加熱処理を行
い、殺菌する。
【0022】なお、本発明の魚肉練製品の原料には、上
記の原料以外に一般に魚肉練製品に使用される種々の食
品添加物を加えてもよい。
【0023】次に、本実施例の作用について説明する。
【0024】魚肉擂潰物の成形後に減圧処理を行うこと
により、魚肉擂潰物内の空気が脱気され、魚肉擂潰物自
体の密着性が高まる。
【0025】そして、真空あるいは減圧条件下で食用酵
母による発酵を行うが、この発酵工程中に魚肉の坐りあ
るいは熟成が進行する。発酵工程の初期段階では、減圧
条件下であるため、発酵により発生した炭酸ガスは、大
気圧に押されて、魚肉擂潰物内に気泡として存在し得な
い。
【0026】そして、坐りあるいは熟成の進行に伴い、
魚肉中にアクトミオシンによる網目構造が形成されて強
固なゲルが形成されるため、このゲルが形成された後、
発酵により発生した炭酸ガスは、魚肉のゲル内で小さな
気泡とはならず、比較的大きな気泡となって魚肉中に存
在する。
【0027】このため、得られる魚肉練製品の切断面
は、気泡を均一に含む特徴のある外観を有し、色沢も良
好となる。また、気泡を含んでいるため、食感がソフト
である。
【0028】一方、食用酵母による発酵を減圧条件下で
はなく常圧下で行うと、坐りの進行と同時にあるいはそ
れよりも速く発酵し、炭酸ガスを発生し、かつ、大気圧
に押されて圧縮されることがないため、小さな気泡が無
数に生じて、多孔質になり過ぎて、結着性を損ない、保
型性が著しく損なわれる。また、得られる魚肉練製品の
切断面の外観は、魚肉練製品本来の色沢がなく、商品価
値も著しく低いものとなる。
【0029】また、気泡を生じさせる手段として用いる
食用酵母は、天然物であり、人体に有害でなく、安全な
ものである。
【0030】さらに、食用酵母は発酵により、炭酸ガス
とともにアルコールを生成するが、このアルコールは香
味の主成分となり、魚肉練製品に良好な香味を付与す
る。
【0031】以下、本発明を具体的実施例に基づき、詳
細に説明する。
【0032】実施例1 冷凍たらすり身100 kgをブロックカッターで小片にし、
サイレントカッターで混練し、これに、適量の冷水、食
塩3kgを加えて擂潰した。次いでこの擂潰物に、圧搾生
酵母500gをはじめ、澱粉10kg、大豆蛋白2kg、砂糖4k
g、調味料例えばLーグルタミン酸ナトリウム1kgを加
えて、さらに擂潰した。
【0033】この魚肉擂潰物をポリエチレン製の袋に充
填し、金型にて棒状に成形後、真空包装した。次いで、
この真空状態を保ったまま、5℃で24時間発酵させ、発
酵後直ちに95℃で60分間蒸煮し、魚肉練製品を製造し
た。
【0034】図1に示すように、この魚肉練製品1は、
蒲鉾様の適度な弾力を有し、その切断面3の外観は、比
較的大きな気泡2を数多く均一に含み、色沢も良好であ
った。また、ソフトで良好な食感があり、発酵による良
好な香味を有していた。
【0035】実施例2 発酵を30℃で1時間行った以外は実施例1と同様にして
魚肉練製品を製造した。
【0036】その結果、実施例1と同様の魚肉練製品が
得られた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、魚肉練製品は、適度な
弾力を有し、気泡を均一に含む良好な外観を有し、ソフ
トで良好な食感を有するとともに、酵母発酵による良好
な香味を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の魚肉練製品の一例を示す斜視断面図で
ある。
【符号の説明】
1 魚肉練製品 2 気泡 3 切断面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空または減圧条件下で、魚肉原料に添
    加した食用酵母の発酵により発生したガスの気泡を有す
    ることを特徴とする魚肉練製品。
  2. 【請求項2】 魚肉原料に食用酵母を添加し、この食用
    酵母を添加した前記魚肉原料を擂潰もしくは混練した
    後、成形し、この成形状態を保持したままで真空または
    減圧条件下で前記魚肉原料に添加した前記食用酵母を発
    酵させ、この食用酵母の発酵後、加熱して、 前記食用酵母の発酵によるガスの気泡を有する魚肉練製
    品を製造することを特徴とする魚肉練製品の製造方法。
JP4063374A 1992-03-19 1992-03-19 魚肉練製品及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2675712B2 (ja)

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