JP2674171B2 - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JP2674171B2
JP2674171B2 JP1003132A JP313289A JP2674171B2 JP 2674171 B2 JP2674171 B2 JP 2674171B2 JP 1003132 A JP1003132 A JP 1003132A JP 313289 A JP313289 A JP 313289A JP 2674171 B2 JP2674171 B2 JP 2674171B2
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種電子機器に使われるプリント配線板に関
するものである。
従来の技術 近年、プリント配線板は機器の小型化及び信頼性向上
のために広範囲で多く利用されるようになってきてい
る。特に機器の小型化のため、プリント配線板の板厚は
薄くなり、絶縁板が薄いフィルムからなるフレキシブル
プリント配線板に、電子部品搭載等の目的から必要部分
に補強用の硬質板を接着させたプリント配線板も数多く
の機器に採用されている。
従来のこの種のプリント配線板は、第5図に示すよう
な構成である。硬質板1と両面フレキシブルプリント配
線板2は、熱硬化型接着剤3を介して熱圧着されてい
る。4および4′は導電パターン5の所定の部分に貼り
付けた、例えばポリイミドフィルムをベースとしたカバ
ーレイを示している。熱硬化型接着剤3は、硬質板1の
表面とポリイミドフィルムベースのカバーレイ4′の表
面との両界面を接着している。
発明が解決しようとする課題 このような構成のプリント配線板では、部品実装時の
急激なプリント基板の温度上昇をともなうはんだ付け、
例えばリフローはんだ付け工程等で硬質板1と接着して
いる側のカバーレイ4′と熱硬化型接着剤3との間で剥
離が発生し、著しい場合は、両面フレキシブルプリント
配線板2全体を熱硬化型接着剤3層より大きく持ち上げ
てしまい、はんだ付け性を著しく阻害し電子部品との接
合信頼性に重大な影響を与えてしまうという問題点があ
った。この現象は、例えばカバーレイ4′がポリイミド
フィルムの場合、表面が平滑性に優れ、また吸水率が高
い等の理由から、接着剤との接着界面としては好ましく
ない状態ではなく、さらに、プリント配線板の製造工程
では種々の薬品処理等を施しているが、それらの処理条
件が変動した場合や、硬質板1との熱圧着工程において
水分が充分除去されていない場合等のとき、熱硬化型接
着剤3との間で部品実装はんだ付け工程における熱衝撃
により、剥離が発生しやすい傾向になると考えられる。
本発明はこのような問題点を解決するために、絶縁板
と硬質板を部分的に強固に接着結合させ、より信頼性の
高いプリント配線板を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、絶縁板上の両面
に導電パターンを形成し、この両面の導電パターンの所
定の部分を絶縁層で形成し、前記絶縁板の導電パターン
を被覆する絶縁層の一部を除去し、この絶縁板の片面の
みに硬質板を配置し、上記絶縁板の導電パターンの絶縁
層の被覆されていない部分を少なくとも含むように接着
剤により絶縁板と硬質板を接着結合した構成のプリント
配線板を提供するものである。
作用 上記構成とすることにより、熱硬化型接着剤と接着す
るカバーレイ界面が、平滑な接着に不利な状態から導電
パターンを部分的に露出させ、接着剤と導電パターン表
面を直接、接着させることにより、より強固な安定した
接着状態をもたらそうとするものである。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。第1図、第2図は、絶縁板6としてポリイミドフ
ィルム25μmをベースとした両面に銅はくによる導電パ
ターン8,8′を形成した両面フレキシブルプリント配線
板7と、硬質板9としての厚さ1.6mmのアルミニウム板
をアクリル系の熱硬化型接着剤10を介して接着させた構
成になっている。また、両面フレキシブルプリント配線
板7には、導電パターン8,8′の所定の部分には、それ
ぞれ両面より絶縁層11,11′としてポリイミドフィルム2
5μmをベースとしたカバーレイを施しているが、アル
ミニウムの硬質板9と接着する側の導電パターン8′部
において絶縁層11′の形成されない部分12を形成するた
めに、カバーレイに一部切除部13を設け、銅はくを露出
させた構成にしている。銅はく露出部を、アルミニウム
板との接着側に設けることにより、微細な凹凸状態に表
面処理された銅はく表面と、切除されたカバーレイの断
面を利用し、熱硬化型接着剤10との接着強度を高めよう
とするものである。
すなわち、両面フレキシブルプリント配線板7として
のその他の接着面は導電パターン8,8′を被覆している
カバーレイ11′であり、このカバーレイ表面の平滑性の
ある接着界面だけでは不安定な接着状態になり、接着面
として非常に大きな凹凸面となる銅はく表面と、一部切
除されたカバーレイ表面との段差、また、通常のプリン
ト配線板の製造設備により、化学的、機械的に容易に表
面を粗化することができる銅はく露出表面を接着界面に
加えることにより、飛躍的に高い接着力を実現させるも
のである。
本発明での実験結果では、アクリル系熱硬化型接着剤
10と未処理のポリイミドフィルム表面との接着強度が0.
2〜2.0kg/cmという不安定な値に対して、銅はく表面と
の接着強度は2.0〜3.0kg/cmと非常に安定した高い値を
示した。
以上のように、本実施例1によれば、アルミニウムの
硬質板9と接着する側のカバーレイ11′に一部切除部13
を設けて、銅はくの導電パターン8′を露出させること
により、投錨効果及び接着面積の増加による接着強度の
促進をもたらし、熱硬化型接着剤10との強固な接着によ
り、アルミニウムの硬質板9と接着結合させ、部品実装
時等のプリント配線板の急激な加熱による温度上昇時に
おいても、両面フレキシブルプリント配線板7と硬質板
9間での剥離状態が発生しない、信頼性の高い安定した
接着強度を有するプリント配線板を提供することができ
る。
また、両面フレキシブルプリント配線板7上へ、例え
ばパワートランジスタのような放熱性が要求される電子
部品を実装する場合には硬質板9との接着面側に、カバ
ーレイ11′を一部切除して銅はく露出部を形成すること
により、硬質板9への放射効率をより一層高める効果も
同時に実現することができる。これは、バーレイ11′と
しての例えば25μm厚のポリイミドフィルム、そして、
カバーレイ11′を銅はく上へ接着させるための接着剤約
20〜50μm厚を含んだ一層分を除去することにより、熱
の伝達が容易になるからである。カバーレイ11′の切除
部13は、従来のエヌシーボール盤によるドリル加工や、
金型によるプレ打ち抜きによる加工方法等で形成するこ
とができ、従来の両面フレキシブルプリント配線板7の
製造工程に新たな工程を追加する必要は全くない。
以下、本発明の第2の実施例について添付図面にもと
づいて説明する。第3図は本発明の第2の実施例を示す
絶縁板と硬質板を接着結合したプリント配線板の断面図
である。第3図において、第1図に示す部分と同一部分
については、同一番号を付して説明を省略する。第1図
の構成と異なるのは、硬質板9としてのアルミニウム板
と、導電パターン8,8′の中で、グラウンド回路となる
銅はくパターン部とを導通させるために、金属製の導通
ピン14をアルミニウム板へブッシング加工を行い、さら
に対応する両面フレキシブルプリント配線板の銅はくラ
ンドとを、はんだ付け15によって接続している点であ
る。第1の実施例と同様に、両面フレキシブルプリント
配線板において、アルミニウム板と接着する側の銅はく
を露出することにより、熱硬化型接着剤10との接着強度
を高め、さらにカバーレイ11′の一層分を除去している
ことで、発熱部品16よりの熱を効果的に放散することが
できる。
ただし、熱硬化型接着剤10の厚みが比較的薄い場合等
に生じやすいピンホールや、接着界面の状態の差による
接着剤のはじき等が発生した場合には、アルミニウム板
等の金属板と、銅はく露出部との絶縁が不安定になる可
能性がある。特に、湿度が高い環境下や、また吸湿しや
すい接着剤を使用する場合には、充分な層間絶縁抵抗値
を得ることができなかったり、さらには絶縁劣化の現象
をもたらすこともある。従って、本実施例では、硬質板
9と接着する側の銅はく露出部12をグラウンド回路に限
定し、もし、万一銅はく露出部と硬質板9間で、接着剤
のピンホールやはじきが発生した場合でもより信頼性の
高いプリント配線板を実現することが可能となる。
なお、第1,第2の実施例において、絶縁板としては両
面フレキシブルプリント配線板7としたが、第4図のよ
うに例えば、ガラス布エポキシ樹脂積層板等を使用した
両面スルーホールプリント配線板17や、紙フェノール樹
脂積層板等を使用したプリント配線板でも同様であり、
また、絶縁層としてのポリイミドフィルムベースのカバ
ーレイに対し、熱硬化型ソルダレジストインクでのスク
リーン印刷による絶縁層18,18′形成や、あるいは溶剤
やアルカリ現像型等のフォトレジストによる絶縁層でも
同様の硬化を得ることができることはいうまでもない。
さらに、熱硬化型のソルダレジストや溶剤、アルカリ
現像型等のフォトレジスト等による絶縁層の表面状態が
接着界面として不安定な場合には非常に有効な手段とな
る。硬質板9として、第1、第2の実施例では、アルミ
ニウム板としたが、他の金属板やプリント配線材料とし
て一般的に使用される紙フェノール樹脂積層板やガラス
布エポキシ樹脂積層板等でも同様であり、また、接着剤
10としては、第1、第2の実施例では、アクリル系の熱
硬化型接着剤としたが、エポキシ系や変性エポキシ系等
の熱硬化型接着剤や熱可塑型接着剤や粘着剤でもさしつ
かえない。
発明の効果 以上のように本発明は、導電パターンを形成した絶縁
板と硬質板とを接着する界面において、絶縁板の導電パ
ターンにおいて絶縁層で被覆されない部分、すなわち、
比較的表面に微細な凹凸のある導電パターン部分を露出
させることにより、接着に対して有利な界面状態とし、
接着剤と導電パターン露出部を直接、接着させることに
より、より強固で安定した優れた接着状態をもつプリン
ト配線板を実現させるものである。また、実施例のよう
に、硬質板として金属板を採用し、さらに実装される電
子部品が発熱性のある部品の場合には、同時に大きな放
熱効果をも実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例におけるプリント配線板
の断面図、第2図は同斜視図、第3図は本発明の第2の
実施例におけるプリント配線板の部品実装後の断面図、
第4図は本発明の他の実施例を示すプリント配線板の断
面図、第5図は従来のプリント配線板の断面図である。 6……絶縁板、8,8′……導電パターン、9……硬質
板、10……接着剤、11,11′……絶縁層、12……絶縁層
の形成されない部分、13……切除部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁板上の両面に導電パターンを形成し、
    この両面の導電パターンの所定の部分を絶縁層で形成
    し、前記絶縁板の導電パターンを被覆する絶縁層の一部
    を除去し、この絶縁板の片面のみに硬質板を配置し、上
    記絶縁板の導電パターンの絶縁層の被覆されていない部
    分を少なくとも含むように接着剤により絶縁板と硬質板
    を接着結合したプリント配線板。
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