JP2007109950A - 接着剤付補強板及びフレキシブルプリント基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント基板との接着性及び耐熱性に優れた接着剤付補強板と、この接着剤付補強板を用いたフレキシブルプリント基板を提供する。
【解決手段】フレキシブルプリント基板の部品搭載部又はコネクター接続部を補強するための補強板であって、一方の板面に熱硬化性接着剤層が形成されている接着剤付補強板。熱硬化性接着剤は接着樹脂成分と熱硬化剤とを含み、接着樹脂成分としては不飽和化合物が好ましい。この接着剤付補強板により部品搭載部又はコネクター接続部が補強されているフレキシブルプリント基板。

Description

本発明は、フレキシブルプリント基板(FPC)の部品搭載部又はコネクター接続部を補強するための接着剤付補強板と、この接着剤付補強板で部品搭載部又はコネクター接続部が補強されたFPCに関する。
カメラやプリンタ等の電子機器の電気回路には、ベースフィルムに銅箔等の回路パターンが形成されFPCが使用されている。このFPCは、その一端が電子機器の本体側に設けられたコネクターに挿入され、コネクターに保持されて取り付けられる。この際、FPCは、コネクター接続部で折れ曲がったり、撓んだりしないように、FPCのコネクター接続部の裏面側には、樹脂フィルム等よりなる補強板が設けられている。また、FPC上にリードのついたICや抵抗といったチップ部品を搭載する際にも、FPCの撓みを防ぎ、信頼性の高い部品実装とするため、補強板が設けられている。
従来、この補強板は粘着剤によりFPCのベースフィルムに取り付けられている。
補強板を粘着剤で取り付けた従来のFPCでは、粘着剤の耐熱性が十分でないため、補強板取り付け部の熱劣化による補強板の剥離の問題があった。
従って、本発明は、FPCとの接着性及び耐熱性に優れた接着剤付補強板と、この接着剤付補強板を用いたFPCを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の接着剤付補強板は、フレキシブルプリント基板の部品搭載部又はコネクター接続部を補強するための補強板であって、一方の板面に熱硬化性接着剤層が形成されていることを特徴とする。
請求項2の接着剤付補強板は、請求項1において、前記熱硬化性接着剤が接着樹脂成分と熱硬化剤とを含むことを特徴とする。
請求項3の接着剤付補強板は、請求項2において、前記接着樹脂成分が不飽和化合物であることを特徴とする。
請求項4の接着剤付補強板は、請求項2又は3において、前記熱硬化剤が有機過酸化物であることを特徴とする。
請求項5の接着剤付補強板は、請求項3又は4において、前記不飽和化合物にアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物であることを特徴とする。
請求項6の接着剤付補強板は、請求2ないし5のいずれか1項において、前記熱硬化性接着剤は接着樹脂成分100重量部に対して前記熱硬化剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする。
請求項7の接着剤付補強板は、請求項2ないし6のいずれか1項において、前記熱硬化性接着剤は、接着樹脂成分100重量部に対して、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有することを特徴とする。
本発明(請求項8)のフレキシブルプリント基板は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の接着剤付補強板により部品搭載部又はコネクター接続部が補強されていることを特徴とする。
本発明では、補強板は熱硬化性接着剤によりFPCに接着されるため、FPCのベースフィルムに対して十分に高い接着強度を得ることができ、また、耐熱性にも優れる。従って、補強板の剥離や接着部の熱劣化の問題は解消される。
以下に本発明の接着剤付補強板及びFPCの実施の形態を詳細に説明する。
なお、以下において「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を指す。「(メタ)アクリロキシ」、「(メタ)アクリレート」についても同様である。
[熱硬化性接着剤]
まず、本発明の接着剤付補強板に好適に用いられる熱硬化性接着剤について説明する。
この熱硬化性接着剤は、接着樹脂成分と熱硬化剤とを含むものである。
本発明において、接着樹脂成分としては、熱硬化に必要な二重結合を有する不飽和化合物が好ましく、例えば、シリコン系材料、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、(メタ)アクリル系樹脂、フッ素化(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素化ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアセタール、これら樹脂の重水素化物などが挙げられる。これらの接着樹脂成分は、1種を単独で用いても良く、2種以上をブレンドして用いても良く、ブレンドの場合は、ブレンドされる各々の成分の3次元網目構造が相互貫通している構造(IPN構造)をとっても良い。また、上記成分をブロックとして共重合体としても良い。
接着樹脂成分についてより具体的に記載すると、例えば、ポリエステル不飽和化合物が挙げられる。このポリエステル不飽和化合物としては、多塩基酸と多価アルコールとを反応させることによって得られる不飽和ポリエステルと、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入した化合物などのラジカル反応硬化性のポリエステル不飽和化合物が好ましい。即ち、本発明に係るポリエステル不飽和化合物とは、好ましくは
(1) 不飽和ポリエステル化合物
(2) 飽和ポリエステルにアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物
の2種類である。このようなポリエステル不飽和化合物は、通常、例えば、アセトン、MEK、酢酸エチル、酢酸セロソルブ、ジオキサン、THF、ベンゼン、シクロヘキサノン、ソルベッソ100等の有機溶剤に可溶である。
ここで、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオールを主たる構成成分とし、全酸成分の0〜50モル%のフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の酸成分及び/又は全アルコール成分の0〜50モル%の量で1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等のアルコール成分を1種又は2種以上で共重合したものである。
また、ガラス転移温度や接着性改質の目的でアルコール成分としてビスフェノールAを共重合させてもよい。
このような飽和共重合ポリエステルへの(メタ)アクリロキシ基の導入方法としては、
(1) イソシアネートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法、
(2) アルキル(メタ)アクリレートと前記飽和共重合ポリエステルの水酸基とのエステル交換反応による方法、
(3) ジイソシアネート化合物とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応によるイソシアナートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法
を採用することができる。
本発明において用いるポリエステル不飽和化合物は、数平均分子量2,000〜30,000であることが好ましい。数平均分子量が30,000を超えると十分な流動性を得ることができず、2,000未満では接着性に劣るものとなる。ポリエステル不飽和化合物の好ましい数平均分子量は特に3,000〜5,000である。
従って、ポリエステル不飽和化合物が飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入したものである場合、数平均分子量2,000〜6,000程度の飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入することが好ましい。
また、上記範囲の数平均分子量を持つポリエステル不飽和化合物を、上記範囲外の数平均分子量を持つポリエステル不飽和化合物とブレンドすることにより、良好な流動性を確保することも可能である。
接着樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有率は10〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは15〜45重量%である。酢酸ビニル含有率が10重量%より低いと高温時に架橋硬化させる場合に充分な架橋度が得られず、一方、50重量%を超えると樹脂の軟化温度が低くなり、貯蔵が困難となり、実用上問題である。
また、接着樹脂成分としてエチレンと酢酸ビニルとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとの共重合体を用いる場合、当該共重合体の酢酸ビニル含有率は10〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは14〜45重量%である。酢酸ビニル含有率が10重量%より低いと高温時に架橋硬化させる場合に充分な架橋度が得られず、一方、50重量%を超えると樹脂の軟化温度が低くなり、貯蔵が困難となり、実用上問題である。更に、当該共重合体のアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーの含有率は0.01〜10重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜5重量%である。当該モノマーの含有率が0.01重量%より低いと接着力の改善効果が低下し、一方、10重量%を超えると加工性が低下してしまう場合がある。
使用可能なアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとしては、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル系モノマーの中から選ばれるモノマーであり、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜20、特に1〜18の非置換又はエポキシ基等の置換基を有する置換脂肪族アルコールとのエステルが好ましく、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸グリシジル等が挙げられる。
また、接着樹脂成分としてエチレンと酢酸ビニルとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体、エチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体との共重合体を用いてもよい。
また、接着樹脂成分としては、ポリビニルアセタール、即ち、ポリビニルアルコールをアセタール化して得られるポリマーを主成分としたものを使用することもできる。ここで、ポリビニルアセタールとしては、アセタール基の割合が30モル%以上であるものが好ましい。アセタール基の割合が30モル%以上であるものが好ましい。アセタール基の割合が30モル%より少ないと耐湿性が悪くなるおそれが生じる。
このポリビニルアセタールとしては、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙げられるが、特にはポリビニルブチラールが好ましい。
一方、接着剤の熱硬化のための熱硬化剤としては、有機過酸化物が好ましく用いられるが、この有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、調製条件、硬化温度(接着温度)、被着体の耐熱性、貯蔵安定性、分解物による熱硬化時の発泡を考慮して選択される。
使用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4'−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
このような有機過酸化物は接着樹脂成分100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合される。
このような有機過酸化物は、一般にその配合量を制御することにより、熱硬化性接着剤の反応開始温度(硬化開始温度)を制御することができる。
本発明においては、熱硬化性接着剤の物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、熱硬化性接着剤にアクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキシ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合することが好ましい。
この反応性化合物としては、アクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基、フェニル基、リン酸基等が挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(EO)グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ化することによって同様の効果を得ることができる。
これらの反応性化合物は1種又は2種以上の混合物として、接着樹脂成分100重量部に対し、通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超えると熱硬化性接着剤の調製時の作業性を低下させることがある。
また、本発明に係る熱硬化性接着剤には、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。
これらのシランカップリング剤の添加量は、接着樹脂成分100重量部に対し通常0.01〜5重量部で充分である。
また、この熱硬化性接着剤には、加工性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、メラミン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。メラミン系樹脂ではメラミン樹脂、変性メラミン樹脂を用いることができる。
このような炭化水素樹脂の添加量は適宜選択されるが、接着樹脂成分100重量部に対して1〜200重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部である。
この熱硬化性接着剤は、その他、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で含んでいても良い。
また、この熱硬化性接着剤の加熱硬化条件としては、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、通常70〜230℃、好ましくは70〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは20秒〜60分である。
上記条件により、硬化後、基材との接着性を高めるために加熱処理を行ってもよい。
[接着剤付補強板]
本発明の接着剤付補強板は、上述のような熱硬化性接着剤の層を補強板の一方の板面に形成したものである。
ここで、補強板としては、従来一般的に用いられているもので良く、特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エポキシ樹脂、ガラスフィラーを配合したエポキシ樹脂、フェノール樹脂、紙フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の樹脂フィルム及び樹脂基板や、金属板及びセラミック等の無機材料、特にPETフィルムやPENフィルムが用いられるが、何らこれらに限定されるものではない。
このような補強板の厚さは要求される強度や薄肉性を考慮して決定されるが、通常25〜2400μm程度である。
この補強板に形成する熱硬化性接着剤層の厚さは、10〜80μm程度であることが好ましい。この熱硬化性接着剤層の厚さが薄過ぎると十分な接着強度を得ることができず、厚過ぎるとこれを取り付けたFPCが厚肉化して好ましくない。
本発明の接着剤付補強板は、一般的には補強板の一方の面にこのような熱硬化性接着剤層を形成し、この熱硬化性接着剤層上を剥離紙や剥離フィルム等の剥離シートで覆われた状態で提供され、この剥離シートを剥がし、表出した熱硬化性接着剤層をFPCの部品搭載面又はFPCのコネクター接続部の裏面に当接して前述の加熱条件で加熱することにより、FPCに接着される。なお、この際、接着方向に0.1〜3MPa程度で加圧することが好ましい。
[FPC]
本発明のFPCは、上述のような本発明の接着剤付補強板が部品搭載部又はコネクター接続部に接着されたものである。
なお、本発明のFPCのベースフィルム又は基板やその上に形成される回路パターンについては特に制限はなく、従来から用いられている一般的なものが使用される。
FPCのベース材料としては、例えばポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ガラスフィラーを配合したエポキシ樹脂等の樹脂フィルム、及び薄い基板が用いられ、その厚さは通常12.5〜250μm程度であるが、何らこのようなものに限定されるものではない。
本発明の接着剤付補強板及びFPCは、特に補強板の接着性及び接着部の耐熱性に優れることから、車載用の電子機器等の高温環境下で使用される電子機器の電気回路に有用である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
下記配合の熱硬化性接着剤よりなる熱硬化性接着剤層を、補強板(帝人デュポン社製PENフィルム「テオネックスQ51」,厚さ125μm)の一方の板面に30μmの厚さに形成した。
[熱硬化性接着剤配合(重量部)]
EVA樹脂(東ソー株式会社製「ウルトラセン760R」):100
メタクリロキシ基含有化合物(2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート):0.5
メタクリロキシ基含有化合物(2−イソシアナトエチルメタクリレート):10
アクリロキシ基含有化合物(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート):4
イソブチル化メラミン樹脂(大日本インキ化学工業社製「スーパーベッカミンL145−60」):5
シランカップリング剤(2−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン):1
ラジカル開始剤(t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート):2
この接着剤付補強板をFPCのベースフィルム(東レ社製PETフィルム「ルミラーS10」,厚さ75μm)のコネクター接続部の裏面に、その熱硬化性接着剤層側を当接し、熱硬化性接着剤を150℃,2MPa,10分の条件で加熱硬化させて接着した。
この補強板付きFPCについて、下記の方法で接着性及び接着部の耐熱性の評価を行い、結果を表1に示した。
<接着性>
T型剥離試験(室温下で実施)
剥離幅:25mm
剥離速度:50mm/min
<耐熱性>
85℃で24時間保持後、上記T型剥離試験(室温)を実施した。
比較例1
実施例1において、熱硬化性接着剤の代りに、従来の粘着剤(アクリル系粘着剤)で補強板をFPCに取り付けたこと以外は同様にして補強板付きFPCを得、同様に評価を行って、結果を表1に示した。
Figure 2007109950

Claims (8)

  1. フレキシブルプリント基板の部品搭載部又はコネクター接続部を補強するための補強板であって、一方の板面に熱硬化性接着剤層が形成されていることを特徴とする接着剤付補強板。
  2. 請求項1において、前記熱硬化性接着剤が接着樹脂成分と熱硬化剤とを含むことを特徴とする接着剤付補強板。
  3. 請求項2において、前記接着樹脂成分が不飽和化合物であることを特徴とする接着剤付補強板。
  4. 請求項2又は3において、前記熱硬化剤が有機過酸化物であることを特徴とする接着剤付補強板。
  5. 請求項3又は4において、前記不飽和化合物がアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物であることを特徴とする接着剤付補強板。
  6. 請求2ないし5のいずれか1項において、前記熱硬化性接着剤は接着樹脂成分100重量部に対して前記熱硬化剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする接着剤付補強板。
  7. 請求項2ないし6のいずれか1項において、前記熱硬化性接着剤は、接着樹脂成分100重量部に対して、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有することを特徴とする接着剤付補強板。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の接着剤付補強板により部品搭載部又はコネクター接続部が補強されていることを特徴とするフレキシブルプリント基板。
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