JP2007106882A - 電子部品用熱硬化性接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温短時間接続性に優れた電子部品用熱硬化性接着剤組成物を提供する。
【解決手段】接着樹脂成分と熱硬化剤とを含み、接着樹脂成分がポリエステル不飽和化合物であり、ポリエステル不飽和化合物は好ましくは飽和共重合ポリエステルにアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物であり、熱硬化剤は有機過酸化物である電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子部品用熱硬化性接着剤組成物に係り、特に低温短時間接続性に優れた、即ち、低温、短時間で熱硬化して良好な接着性を発現する電子部品用熱硬化性接着剤組成物に関する。
近年、携帯電話、携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯型電子機器の需要の拡大に伴って、これらの機器の薄型化、軽量化を達成するため、回路設計の微細化、高集積化が進められており、より複雑かつ微細な設計に対応し得る電子部品の接着技術の開発が望まれている。
本出願人は、このような電子部品の接着に用いる異方性導電フィルム、又は非導電性フィルムとして、先に、多くの提案をしてきた(特開2004−43725号公報等)。
特開2004−43725号公報
より複雑かつ微細な電子部品の接着のためには、フィルム状の接着剤よりも、ペースト状の接着剤の方が、実装部品配置の設計の自由度が高いこと、及び、プロセス簡略化が達成しやすいことの両面から、ペースト状の接着剤が望まれている。また、電子部品の接着のためには、電子部品や基板の耐熱性、更には、実装サイクルタイムを考慮して、低温短時間接続性が望まれているが、現状において、十分に満足し得る低温短時間接続性のペースト状接着剤は提供されていない。
従って、本発明は低温短時間接続性に優れた電子部品用熱硬化性接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、接着樹脂成分と熱硬化剤とを含み、該接着樹脂成分がポリエステル不飽和化合物であることを特徴とする。
請求項2の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1において、前記熱硬化剤が有機過酸化物であることを特徴とする。
請求項3の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1又は2において、前記ポリエステル不飽和化合物が、飽和共重合ポリエステルにアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物であることを特徴とする。
請求項4の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記接着樹脂成分100重量部に対して前記熱硬化剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする。
請求項5の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記接着樹脂成分100重量部に対して、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有することを特徴とする。
請求項6の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし5のいずれか1項において、チクソトロピック剤を含むことを特徴とする。
請求項7の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし6のいずれか1項において、25℃における粘度が5〜600Pa・sであることを特徴とする。
ここでいう、粘度は、粘弾性測定装置(Haake製Rheostress 300)を使用し、直径25mmのアルミ製平行プレートで、せん断速度10(1/s)にて測定した値である。
以下、本明細書中では、特に断らない限り、粘度は、上記測定方法により測定した値をさす。
請求項8の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし7のいずれか1項において、50〜180℃の温度で硬化することを特徴とする。
請求項9の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし8のいずれか1項において、非導電性接着剤組成物であることを特徴とする。
請求項10の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項1ないし8のいずれか1項において、導電性粒子を含む導電性接着剤組成物であることを特徴とする。
請求項11の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、請求項10において、前記導電性粒子を前記接着樹脂成分に対して0.1〜15容量%含むことを特徴とする。
本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、接着樹脂成分としてポリエステル不飽和化合物を含むことから、低温短時間持続が可能となるため、比較的耐熱性が低い、よって安価な素材や素子などの実装部材に使用可能となる。また、ペースト状であることから、ディスペンサーなどを用いて塗布することにより、実装回路の塗布の必要な部分に、必要量だけ接着剤組成物を塗布することが可能となる。従って、フィルム状接着剤と比較して、接着剤のロスが少なく、より精度の必要な実装回路への使用が可能となる効果がある。
以下に本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物の実施の形態を詳細に説明する。
なお、以下において「(メタ)アクリロキシ」とは「アクリロキシ」と「メタクリロキシ」の両方を指す。同様に「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を指す。
本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、接着樹脂成分と熱硬化剤とを含み、接着樹脂成分として、低温短時間接続性に有効なポリエステル不飽和化合物を用いたものである。
このポリエステル不飽和化合物としては、多塩基酸と多価アルコールとを反応させることによって得られる不飽和ポリエステルと、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入した化合物などのラジカル反応硬化性のポリエステル不飽和化合物が好ましい。即ち、本発明に係るポリエステル不飽和化合物とは、好ましくは
(1) 不飽和ポリエステル化合物
(2) 飽和ポリエステルにアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物
の2種類である。このようなポリエステル不飽和化合物は、通常、例えば、アセトン、MEK、酢酸エチル、酢酸セロソルブ、ジオキサン、THF、ベンゼン、シクロヘキサノン、ソルベッソ100等の有機溶剤に可溶である。
ここで、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオールを主たる構成成分とし、全酸成分の0〜50モル%のフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の酸成分及び/又は全アルコール成分の0〜50モル%の量で1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等のアルコール成分を1種又は2種以上で共重合したものである。
また、ガラス転移温度や接着性の改質の目的でアルコール成分としてビスフェノールAを共重合させてもよい。
このような飽和共重合ポリエステルへの(メタ)アクリロキシ基の導入方法としては、
(1) イソシアネートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法、
(2) アルキル(メタ)アクリレートと前記飽和共重合ポリエステルの水酸基とのエステル交換反応による方法、
(3) ジイソシアネート化合物とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応によるイソシアナートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法
を採用することができる。
本発明において用いるポリエステル不飽和化合物は、数平均分子量2,000〜6,000であることが好ましい。数平均分子量が6,000を超えると十分な流動性を得ることができず、2,000未満では接着性に劣るものとなる。ポリエステル不飽和化合物の好ましい数平均分子量は特に3,000〜5,000である。
従って、ポリエステル不飽和化合物が飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入したものである場合、数平均分子量2,000〜6,000程度の飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入することが好ましい。
また、上記範囲の数平均分子量を持つポリエステル不飽和化合物を、上記範囲外の数平均分子量を持つポリエステル不飽和化合物とブレンドすることにより、良好な流動性を確保することも可能である。
一方、接着剤の熱硬化のための熱硬化剤としては、有機過酸化物が好ましく用いられるが、この有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、調製条件、硬化温度(接着温度)、被着体の耐熱性、貯蔵安定性、分解物による熱硬化時の発泡を考慮して選択される。
使用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4'−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
このような有機過酸化物は、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合される。
このような有機過酸化物は、一般にその配合量を制御することにより、組成物の反応開始温度(硬化開始温度)を制御することができる。例えば、接着剤組成物の良好な流動性を得るために、有機過酸化物の配合量を減らすことにより、組成物の反応開始温度を遅延させ、結果として、反応開始時の組成物の流動性を改良することが可能である。
本発明においては、接着剤組成物の物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、接着剤組成物にアクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキシ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合することが好ましい。
この反応性化合物としては、アクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基、フェニル基、リン酸基等が挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン、ネオペンチルグリコール等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(EO)グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ化することによって同様の効果を得ることができる。
これらの反応性化合物は1種又は2種以上の混合物として、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物100重量部に対し、通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超えると接着剤組成物の調製時の作業性を低下させることがある。
本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物には、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。
これらのシランカップリング剤の添加量は、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物100重量部に対し通常0.01〜5重量部で充分である。
また、本発明の接着剤組成物には、加工性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、メラミン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。メラミン系樹脂では、メラミン樹脂、変性メラミン樹脂を用いることができる。
このような炭化水素樹脂の添加量は適宜選択されるが、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物100重量部に対して1〜200重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部である。
また、本発明の接着剤組成物には、接着剤組成物の粘度(流動性)を調整するために、チクソトロピック剤を配合しても良い。
このチクソトロピック剤は、無機系チクソトロピック剤と有機系チクソトロピック剤に大きく分類することができる。無機系チクソトロピック剤としては、疎水性処理合成微粉シリカ、親水性処理合成微粉シリカ、表面処理炭酸カルシウム、ベントナイト、合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム等が挙げられる。また、有機系チクソトロピック剤としては、水添ひまし油ワックス、ポリアマイドワックス、植物油系重合油、酸化ポリエチレン、界面活性剤、アラビアガム、カルポマー、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、シクロデキストリン、キサンタンガム、グァーガム、ピクチン、ポリアクリル酸ナトリウム、カラギナン、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。上記チクソトロピック剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
チクソトロピック剤は、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物100重量部に対して、0.5〜30重量部の範囲で、所望の粘度(流動性)が得られるように配合される。
本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は導電性粒子を含まない非導電性接着剤組成物であっても良く、導電性粒子を含む導電性接着剤組成物であっても良い。導電性接着剤組成物とする場合、配合する導電性粒子としては、電気的に良好な導体であれば良く、種々のものを使用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、このような金属又は合金で被覆された樹脂又はセラミック粉体等を使用することができる。また、その形状についても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット状等の任意の形状をとることができる。
なお、導電性粒子は、弾性率が1.0×10〜1.0×1010Paであるものが好ましい。即ち、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルムなどの被接着体の接続で異方性導電フィルムを使用する場合、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、被接着体にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子の弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、安定した導通性能を得ることができない恐れがあるため、上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨される。これにより、被接着体の破壊を防止し、圧着後の粒子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑制し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能になって、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることができる。なお、弾性率が1.0×10Paより小さいと、粒子自身の損傷が生じ、導通特性が低下する場合があり、1.0×1010Paより大きいと、スプリングバックの発生が生じる恐れがある。このような導電性粒子としては、上記のような弾性率を有するプラスチック粒子の表面を前述の金属又は合金で被覆したものが好適に用いられる。
本発明において、このような導電性粒子の配合量は、接着樹脂成分としてのポリエステル不飽和化合物に対して0.1〜15容量%であることが好ましく、また、この導電性粒子の平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定することにより、隣接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難くなり、良好な導電性を得ることができるようになる。
本発明の接着剤組成物は、その他、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で含んでいても良い。
このような本発明の電子部品用熱硬化性接着剤組成物は、導電性粒子の含有の有無にかかわらず、25℃における粘度が5〜600Pa・sであることが好ましく、従ってこのような粘度が得られるように、配合を選択することが好ましい。
本発明の接着剤組成物は、ペースト状であるため、ディスペンサー等で所望の接着対象箇所にこれを塗布したのち加熱硬化させることにより電子部品の接着に用いられるが、この場合の硬化条件としては、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、通常60〜180℃、好ましくは70〜150℃で、通常10秒〜10分、好ましくは15秒〜1分である。また、電子部品との接着性をより強固とするために、50〜180℃の温度で、1時間〜24時間のアフターキュアーを施すことができる。
この接着時には、接着方向に0.5〜3MPa、特に1〜2MPa程度の圧力を加えることが望ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
表1に示すポリエステル不飽和化合物をメチルエチルケトンの溶媒に溶かし、65重量%溶液を調製し、このポリエステル不飽和化合物100重量部に対して表1に示す成分を表1に示す量で3本ロールにて混合し、ペースト状の導電性接着剤組成物を得た。得られたペーストの粘度を表1に記載する。
得られたペーストをディスペンサー(ショットマスター:武蔵エンジニアリング製)で、銀ペーストを電極とするポリエチレンテレフタレート(PET)製プリント基板上に描画し、無接着剤タイプ2層ポリイミド製フレキシブルプリント基板との接着用として、モニターで位置決めをし、50℃で1秒間、0.5MPaにおいて仮圧着を行った。引き続き、170℃で20秒間、2MPaの条件で熱圧着を行った。
得られたサンプルについて、引張試験機による90°剥離試験(50mm/min)により接着力を測定した。また、対向する配線パターン間の接続抵抗をデジタルマルチメーターにて測定を行った。隣り合う配線パターン間(300μmピッチ)の絶縁抵抗を超高抵抗計にて測定した。これらの結果を表1に示した。
実施例2
実施例1において、導電性粒子を用いないこと以外は、同一製法にて、ペースト状の非導電性接着剤組成物を得た。得られたペーストの粘度を表1に記載する。
得られたペーストを用いて実施例1と同様にして評価用のサンプルを作製し、同様に評価を行って、結果を表1に示した。
Figure 2007106882
表1より、本発明の接着剤組成物は、低温短時間接続性に優れ、著しく接着性、導通性及び絶縁性に優れることがわかる。

Claims (11)

  1. 接着樹脂成分と熱硬化剤とを含み、該接着樹脂成分がポリエステル不飽和化合物であることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  2. 請求項1において、前記熱硬化剤が有機過酸化物であることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  3. 請求項1又は2において、前記ポリエステル不飽和化合物が、飽和共重合ポリエステルにアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を導入した化合物であることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記接着樹脂成分100重量部に対して前記熱硬化剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記接着樹脂成分100重量部に対して、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有することを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、チクソトロピック剤を含むことを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、25℃における粘度が5〜600Pa・sであることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、50〜180℃の温度で硬化することを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、非導電性接着剤組成物であることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  10. 請求項1ないし8のいずれか1項において、導電性粒子を含む導電性接着剤組成物であることを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
  11. 請求項10において、前記導電性粒子を前記接着樹脂成分に対して0.1〜15容量%含むことを特徴とする電子部品用熱硬化性接着剤組成物。
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