JP3539024B2 - 熱硬化性接着剤組成物 - Google Patents

熱硬化性接着剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板と金属板あ
るいは金属板と他材料との接着等に用いられる熱硬化性
接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属用に接着剤としては、(1)
エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、二液混合タイプ
もしくは一液の無溶剤液状反応型接着剤、(2)熱可塑
性樹脂を用いたホットメルト接着剤が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の液状
の接着剤は、複雑な形状のものを接着するにはよいが、
板状のもの、特に大きい板状のものを接着する場合、板
体と板体との間の接着剤中の空気抜き、あるいは端部に
おける接着剤のはみ出し等の問題がある。又、(2)の
熱可塑性樹脂を用いたホットメルト接着剤は、押出しや
カレンダーでフィルムやシート状で提供することがで
き、上記の(1)のような問題点はないものの接着力が
弱く、耐久性に乏しく、耐熱性についても問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、建築、自動車、土木、電子、電気等の産業分野で一
般的に広く使用される材料等、特に金属板と金属板又は
他材料とを、上記のような問題を解消して、強固に接着
することができる熱硬化性接着剤組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討を行った結果、エチレン、酢酸
ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸から
なる共重合体を主成分とすること、これを特に有機過酸
化物を架橋剤(硬化剤)として使用することにより、そ
して好ましくはシランカップリング剤、更にはエポキシ
基含有化合物を添加することにより、硬化時に架橋構造
が形成されると共に、高い接着性が得られ、耐久性、耐
熱性を大幅に向上させることを見出し、本発明をなすに
至った。
【0006】即ち、本発明は(1)エチレン、酢酸ビニ
ル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる
共重合体100重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜
10重量部、及び、アクリロキシ基含有化合物、メタク
リロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合物の内少な
くとも一つを0.1〜50重量部添加してなることを特
徴とする熱硬化性接着剤組成物。 (2)上記共重合体100重量部に対し、シランカップ
リング剤を0.01〜5重量部添加してなることを特徴
とする(1)に記載の熱硬化性接着剤組成物。 (3)上記共重合体100重量部に対し、エポキシ基含
有物を0.1〜20重量部添加してなることを特徴とす
る(1)又は(2)に記載の熱硬化性接着剤組成物。 (4)金属と、金属又はポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアルコール、ポリエチレン−ビニルアル
コールよりなる群から選択された1種とを貼合すること
を特徴とする(1),(2)又は(3)記載の熱硬化性
接着剤組成物。 (5)上記共重合体100重量部に対し、炭化水素樹脂
を1〜200重量部添加してなることを特徴とする
(1)乃至(4)のいずれかに記載の熱硬化性接着剤組
成物。 (6)上記共重合体中の酢酸ビニル含有率が15〜40
重量%であることを特徴とする(1)乃至(5)のいず
れかに記載の熱硬化性接着剤組成物。 (7)硬化させた際のゲル分率(80℃の熱トルエンに
よる抽出前後の重量変化率から算出)が10〜98%で
あることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に
記載の熱硬化性接着剤組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による接着剤組成物はシー
ト状で提供することができ、広い面積の金属板と金属板
或は金属板と他材料とを板厚精度よく、しかも端部のは
み出し等がないように容易に接着することができる。又
液状でも提供でき、材料に塗布乾燥後、被着体と貼り合
わせ、硬化接着することもできる。以下、本発明につい
て詳述すると、本発明の熱硬化性接着剤組成物は、エチ
レン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレ
イン酸からなる共重合体を主成分として含有する。本発
明に用いられるエチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸
及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体の酢酸ビニ
ル含有率は15〜40重量%であることが好ましく、マ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸含有率は0.01〜
10重量%である。酢酸ビニル含有率が10重量%より
低いと、高温時に架橋硬化させる場合に充分な架橋度が
得られず、一方50重量%を越えると樹脂の軟化温度が
低くなり、貯蔵が困難になる場合がある。本発明による
接着剤組成物には、その硬化のために有機過酸化物が添
加される。
【0008】添加される有機過酸化物としては、70℃
以上で分解してラジカルを生ずるものであればいずれも
使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃
以上のものが好ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼
り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性等を考慮
して選択使用することができる。添加される有機過酸化
物としては、70℃以上で分解してラジカルを生ずるも
のであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間
の分解温度が50℃以上のものが好ましく、成膜温度、
調製条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、
貯蔵安定性等を考慮して選択使用することができる。使
用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオキサイド;
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン−3;ジ−t−ブチルパーオキサイド;t
−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミ
ルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4’−
ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;t
−ブチルパーオキシアセテート;メチルエチルケトンパ
ーオキサイド;2−5ジメチルヘキシル−2,5−ビス
パーオキシベンゾエート;ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メタンハイドロパーオキサイド;p−クロルベ
ンゾイルパーオキサイド;ヒドロキシヘプチルパーオキ
サイド;クロルヘキサノンパーオキサイド;オクタノイ
ルパーオキサイド;デカノイルパーオキサイド;ラウロ
イルパーオキサイド;クミルパーオキシオクトエート;
サクシニックアッシドパーオキサイド;アセチルパーオ
キサイド;t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノ
エート);m−トルオイルパーオキサイド;ベンゾイル
パーオキサイド;t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト;2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド等を挙
げることができる。 有機過酸化物としては、これらの
内の少なくとも一種を単独で又は二種以上を混合して用
いることができ、その配合量は上記共重合体100重量
部に対して0.1〜10重量部であることが望ましい。
【0009】更に、本発明の接着剤組成物には、接着促
進剤としてシランカップリング剤を添加すことができ
る。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキ
シシラン;ビニルトリス(β−エポキシエトキシ)シラ
ン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;
ビニルトリアセトキシシラン;γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン;β−(3,4−エトキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラ
ン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン;N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が
あり、これらの一種を単独で又は二種以上を混合して用
いることができる。これらシランカップリング剤の添加
量は、上記共重合体100重量部に対し通常、0.01
〜5重量部である。
【0010】又更に、本発明の接着剤組成物には、エポ
キシシラン以外のエポキシ基含有化合物を接着促進剤と
して添加することが好ましい。このようなエポキシ基含
有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロ
キシエチレン)イソシアヌレート;ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオール
グリシジルエーテル;アリルグリシジルエーテル;2−
エチルヘキシルグリシジルエーテル;フェニルグリシジ
ルエーテル;フェノール(EO)5 グリシジルエーテ
ル;p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル;アジ
ピン酸ジグリシジルエステル;o−フタル酸グリシジル
エステル;グリシジルメタクリレート;ブチルグリシジ
ルエーテル等が挙げられる。又エポキシ基を含有したポ
リマーをアロイ化することによっても同様の効果を得る
ことができる。これらエポキシ基含有化合物は一種を単
独で又は二種以上を混合して用いることができ、添加量
は上記共重合体100重量部に対して、通常0.1〜2
0重量部で充分である。
【0011】又、本発明の接着剤組成物にはその物性
(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿熱
性、耐候性、架橋速度)等の改良や調節のために、アク
リロキシ基、メタクリロキシ基又はアリル基含有化合物
を添加することができる。この目的に供せられる化合物
としては、アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体、例
えばそのエステルやアミドが最も一般的である。この場
合、エステル残基としてはメチル;エチル;ドデシル;
ステアリル;ラウリルのような炭素数1〜24、特に1
〜18アルキル基の外に、シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基や、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基系のハロゲ
ン置換、水酸基置換、アミノ置換、その他の置換アルキ
ル基などが挙げられる。又、アクリル酸又はメタクリル
酸とエチレングリコール;トリエチレングリコール;ポ
リエチレングリコール;グリセリン;トリメチロールプ
ロパン;ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。更に、多官能
架橋助剤としてトリメチロールプロパン;ペンタエリス
リトール;グリセリン等のアクリル又はメタクリル酸エ
ステルを用いることができる。
【0012】又、アリル基含有化合物としては、トリア
リルシアヌレート;トリアリルイソシアヌレート;フタ
ル酸ジアリル;イソフタル酸ジアリル;マレイン酸ジア
リルなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上の混合
物が、上記共重合体100重量部に対し、0.1〜50
重量部、好ましくは0.1〜30重量部添加して用いら
れる。0.1重量部未満であると前記機械的強度向上と
いう改良効果を低下させることがあり、50重量部を越
えると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させるこ
とがある。
【0013】なおまた、本発明の接着剤組成物には、加
工性や貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂
を添加することができる。この場合、添加される炭化水
素は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差し支えな
い。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系
樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トー
ル油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジ
ン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、
重合、エステル化、金属塩化したものを用いることがで
きる。
【0014】テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネ
ン等のテルペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂
を用いることができる。又、その他の天然樹脂としてダ
ンマル、コーバル、シェラックを用いても差し支えな
い。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹
脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂で
は脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油
樹脂、共重合体系系石油樹脂、水素系樹脂、純モノマー
系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができ
る。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変
性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹
脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることが
できる。
【0015】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又
は無水マレイン酸からなる共重合体100重量部に対し
て0〜200重量部であり1〜200重量部が好まし
く、より好ましくは5〜150重量部である。
【0016】以上の添加剤の他、本発明の接着組成物に
は、老化防止剤、紫外線防止剤、染料、加工助剤などを
本発明の効果を妨げない範囲で添加することができる。
【0017】本発明の接着剤組成物の被着体となる金属
としては、鉄、アルミニウム、スズ、ニッケル、クロ
ム、ステンレス、銅、亜鉛、真鍮等が挙げられる。これ
らの金属を接着させるには、上述した熱ラジカルを発生
する架橋剤を添加するほか架橋助剤、シランカップリン
グ剤、エポキシ基含有化合物などをエチレン、酢酸ビニ
ル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる
共重合体に添加することが好ましい。ここで鉄、アルミ
ニウム等の比較的接着し易い金属の場合にはその配合量
の許容範囲はかなり広く、一方、銅、亜鉛等の比較的柔
らかい金属の場合には、添加する架橋剤、架橋助剤によ
って接着剤層の架橋密度を上げすぎる(ゲル分率で95
%以上)と、金属と接着層との剛性が異なり、接着界面
に歪みが生じ易く、接着性が低下する場合が生じ、逆に
架橋前の量を減らし過ぎると充分な接着性が得られない
虞がある。従って、本発明による接着組成剤を製造する
場合、被着体によって接着剤の架橋密度、接着付与剤の
量を制御することが好ましいが、通常架橋密度はゲル分
率で10〜98%、特に20〜96%であることが好ま
しい。なお、このゲル分率の測定法は、80℃の熱トル
エンによる抽出前後の重量変化率から算出した。
【0018】本発明を実施するには、エチレン、酢酸ビ
ニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸からな
る共重合体と上述の添加剤とを均一に混合し、押出し
機、ロール等で混練した後、これをカレンダー、ロー
ル、Tダイ押出し、インフレーション等の成膜法により
所望の形状に成膜して用いることができる。なお、成膜
に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を容易
にするため等の目的で、エンボス加工が施されていても
よい。上記のようにして得られたシートは、常法により
部材と貼り合わせることができる。例えば熱プレスによ
る貼り合わせ法、押出し機、カレンダーによる直接ラミ
ネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着法等の
手法を用いて積層することができる。又、各構成成分を
部材になんら影響を与えない溶媒に均一に溶解させて、
部材の表面に均一に塗布し、他の部材と仮圧着した後、
もしくはそのまま熱硬化させることができる。なお、本
発明の接着剤組成物の硬化条件としては、有機過酸化物
の種類に依存するが、70〜170℃、特に70〜15
0℃で2〜60分、特に5〜30分とすることが望まし
い。又、効果は好ましくは0.01〜50kgf/mm
2 、特に0.1〜20kgf/mm2 の加圧下で行うこ
とが推奨される。
【0019】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、エチレン、酢
酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸か
らなる共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤であるた
め、透明性、耐候性に優れ、特に有機過酸化物による架
橋構造を有するため、耐熱性、耐湿熱性、透明性が向上
する。又、シランカップリング剤、エポキシ基含有化合
物の添加により、熱硬化に伴う接着性が向上し、初期接
着力、熱的安定性に優れる接着力が得られると共に、架
橋剤及び架橋助剤の添加量を自由に変化させ、架橋密度
を制御できるため、接着剤の設計が多種多様に行え、金
属とあらゆる部材との接着性が得られる。従って、本発
明の接着剤組成物は、例えば屋外使用されたり、傷がつ
きにくい場所で使用される金属板の表面を保護する目的
で金属板に例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレン−ビニルアルコール
等の透明フィルムを貼り合わせる際の接着剤として有効
であり、これにより耐熱、耐湿熱性に優れた貼り合わせ
接着が可能となり、しかも接着剤組成物が無色透明であ
るため、金属板の色等外観を損なうことがない。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0021】[実施例1、2、3,比較例1]エチレ
ン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸からなる共重合体100重量部に対して、表1に示
す各成分を添加し、ミキシングロールにて85℃の温度
で各成分が均一になるように充分混練した後に、カレン
ダー法により0.4mm厚に成膜した。このシートを各
被着部材とセパレーターの間に挟み、130℃に加熱し
た熱プレス15分間加熱硬化させた。作成した各部材/
熱硬化性接着剤層からなる二層構造体を25mm幅にカ
ットし、両者間の接着力を測定した(引張速度100m
m/min)。その結果を表2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】[実施例4,比較例2]実施例1の配合の
接着剤組成物をキシレンに接着剤組成物が15重量%と
なるように溶解し、この溶液を精密コーターを用いてP
ETフィルムに均一に塗工し、乾燥後の接着剤層の厚さ
が30μmとなるようにした。これをステンレス板に仮
圧着し、PET(25μm)/接着剤層/ステンレス板
(1mm)の三層構造とした後、130℃のオーブン中
で30分間加熱硬化した。又、比較のためPET/エチ
レン−エチルアクリレート接着剤層/ステンレス板の三
層積層体を作成した。両者の耐湿熱特性及び耐熱特性を
比較するために、50℃、90%RHで1000時間の
湿熱試験を行い、その試験前後の接着力を測定した。結
果を表3に示す。更に両者を100mm×100mmに
カットし、100℃のオーブン中で2時間の耐熱試験を
行った。その結果、本発明による接着剤組成物を用いた
サンプルは、外観上何も変化は認められなかった。一
方、エチレン−エチルアクリレート系熱硬化性接着剤を
用いたサンプルは、端部から5mm程度のPETフィル
ムの剥れが認められた。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−149003(JP,A) 特開 平6−157841(JP,A) 特開 昭52−39740(JP,A) 特開 昭55−13727(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 123/08 C09J 131/04 C09J 135/00 - 135/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸
    及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体100重量
    部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、及び、
    アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合
    物及びアリル基含有化合物の内少なくとも一つを0.1
    〜50重量部添加してなることを特徴とする熱硬化性接
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記共重合体100重量部に対し、シラ
    ンカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性接着剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 上記共重合体100重量部に対し、エポ
    キシ基含有物を0.1〜20重量部添加してなることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性接着剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 金属と、金属又はポリエステル、ポリカ
    ーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエチレン−ビ
    ニルアルコールよりなる群から選択された1種とを貼合
    することを特徴とする請求項1,2又は3記載の熱硬化
    性接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 上記共重合体100重量部に対し、炭化
    水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱硬化性接
    着剤組成物。
  6. 【請求項6】 上記共重合体中の酢酸ビニル含有率が1
    5〜40重量%であることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載の熱硬化性接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 硬化させた際のゲル分率(80℃の熱ト
    ルエンによる抽出前後の重量変化率から算出)が10〜
    98%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    か1項に記載の熱硬化性接着剤組成物。
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