JPH09183958A - 光硬化性接着剤組成物 - Google Patents

光硬化性接着剤組成物

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JPH09183958A
JPH09183958A JP34305395A JP34305395A JPH09183958A JP H09183958 A JPH09183958 A JP H09183958A JP 34305395 A JP34305395 A JP 34305395A JP 34305395 A JP34305395 A JP 34305395A JP H09183958 A JPH09183958 A JP H09183958A
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adhesive
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JP34305395A
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Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Takae Yoshida
喬栄 吉田
Kiyomi Sasaki
清美 笹木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板と金属板又は他材料とを接着する際
に、接着力、耐久性、耐熱性を改良し、強固に接着する
ことができる光硬化性接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン、アクリレート系及び/又はメ
タクリレート系モノマー並びにマレイン酸及び/又は無
水マレイン酸からなる共重合体を主成分とすること、こ
れを特に光増感剤を架橋剤(硬化剤)として使用するこ
とにより、そして好ましくはシランカップリング剤、更
にはエポキシ基含有化合物を添加することにより、硬化
時に架橋構造が形成されると共に、高い接着性が得ら
れ、耐久性、耐熱性を大幅に向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板と金属板あ
るいは金属板と他材料との接着などに用いられる光硬化
性接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属用の接着剤としては、(1)
エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、二液混合タイプ
もしくは一液の無溶剤液状反応型接着剤、(2)熱可塑
性樹脂を用いたホットメルト接着剤が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の液状
の接着剤は、複雑な形状のものを接着するにはよいが、
板状のもの、特に大きい板状のものを接着する場合、板
体と板体との間の接着剤中の空気抜き、或いは端部にお
ける接着剤のはみ出し等の問題がある。又、(2)の熱
可塑性樹脂を用いたホットメルト接着剤は、押出しやカ
レンダーでフィルムやシート状で提供することができ、
上記の(1)のような問題点はないものの接着力が弱
く、耐久性に乏しく、耐熱性についても問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、建築、自動車、土木、電子、電気等の産業分野で一
般的に広く使用される材料等、特に金属板と金属板又は
他材料とを、上記のような問題を解消して強固に接着す
ることができる光硬化性接着剤組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を行った結果、エチレン、アク
リレート系及び/又はメタクリレート系モノマー並びに
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体
を主成分とすること、これを特に光増感剤を架橋剤(硬
化剤)として使用することにより、そして好ましくはシ
ランカップリング剤、更にはエポキシ基含有化合物を添
加することにより、硬化時に架橋構造が形成されると共
に、高い接着性が得られ、耐久性、耐熱性を大幅に向上
させることができることを見出し、本発明を為すに至っ
たものである。
【0006】即ち、本発明は (1)エチレン、アクリレート系及び/又はメタクリレ
ート系モノマー並びにマレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸からなる共重合体を主成分とすることを特徴とする
光硬化性接着剤組成物。 (2)上記共重合体100重量部に対し、光増感剤を
0.1〜10重量部、シランカップリング剤を0.01
〜5重量部添加してなることを特徴とする(1)に記載
の光硬化性接着剤組成物。 (3)上記共重合体100重量部に対し、エポキシ基含
有化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特徴
とする上記(1)又は(2)に記載の光硬化性接着剤組
成物。 (4)上記共重合体100重量部に対し、アクリロキシ
基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル
基含有化合物のうち少なくとも一つを0.1〜50重量
部添加してなることを特徴とする上記(1)、(2)又
は(3)に記載の光硬化性接着剤組成物。 (5)金属用であることを特徴とする上記(1)乃至
(4)のいずれか1項に記載の光硬化性接着剤組成物。 を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による接着剤組成物はシー
ト状で提供することができ、広い面積の金属板と金属板
或いは金属板と他材料とを板厚精度よく、しかも端部の
はみ出し等がないように容易に接着することができる。
また液状でも提供でき、材料に塗布、乾燥後、被着体と
貼り合わせ、硬化接着することもできる。
【0008】以下、本発明について詳述すると、本発明
の光硬化性接着剤組成物は、エチレン、アクリレート系
及び/又はメタクリレート系モノマー並びにマレイン酸
及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体を主成分と
して含有する。この本発明に用いられるエチレン、アク
リレート系及び/又はメタクリレート系モノマー並びに
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体
のアクリレート系及び/又はメタクリレート系単位の含
有量は10〜50重量%であることが好ましく、更に好
ましくは14〜45重量%である。この含有率が10重
量%より低いと、高温時に架橋硬化させる場合に充分な
架橋度が得られず、一方、50重量%を越えると樹脂の
軟化温度が低くなり、貯蔵が困難になる場合がある。ま
た、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有量
は0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%であ
ることが好ましい。この含有量が0.01重量%より低
いと接着力の改善硬化が低下し、10重量%を超えると
加工性の低下を招く場合がある。
【0009】なお、アクリレート系モノマー、メタクリ
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステル等が挙げられ、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほか、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。これらは
その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0010】本発明の接着剤組成物の硬化のために添加
される光増感剤(光重合開始剤)としては、水素引き抜
き型開始剤、分子内開裂型開始剤、α−ヒドロキシアル
キルフェノン型開始剤、α−アミノアルキルフェノン型
開始剤などのラジカル光重合開始剤が好適に用いられ
る。水素引き抜き型開始剤として、例えばベンゾフェノ
ン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル
−4´−メチルジフェニルサルファイド、イソプロピル
チオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチル−4
−(ジエチルアミノ)ベンゾエートなどを挙げることが
できる。分子内開裂型開始剤として、例えばベンゾイン
エーテル、ベンジルジメチルケタールなどを挙げること
ができる。α−ヒドロキシアルキルフェノン型開始剤と
して、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエト
キシアセトフェノンなどを挙げることができる。α−ア
ミノアルキルフェノン型開始剤として、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフオリノ
プロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1
−(4−モルフオリノフェニル)−ブタノン−1、アシ
ルフォスフォンオキサイドなどを挙げることができる。
上記の光増感剤は1種を単独で又は2種以上を混合して
用いることができ、添加量は、上記共重合体100重量
部に対し0.1〜10重量部とすることが好ましい。
【0011】なお、本発明の接着剤組成物には、上記光
増感剤に加え必要に応じて有機過酸化物を配合してもよ
く、これによって光硬化とともに熱硬化を併用すること
ができる。添加される有機過酸化物としては、70℃以
上の温度で分解してラジカルを生ずるものであればいず
れも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が5
0℃以上のものがより好ましい。使用可能な有機過酸化
物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ジハイドロキシパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、n−ブチル−4,4´−ビス−(t−ブチルパー
オキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、
2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベ
ンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メタ
ンハイドロパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパー
オキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロ
ルヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサ
イド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニック
アッシドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m
−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジ
クロルベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。有
機過酸化物としては、これらのうちの一種を単独で又は
二種以上を混合して用いることができ、その添加量は上
記共重合体100重量部に対し0〜10重量部、特に
0.1〜10重量部とすることができる。
【0012】更に、本発明の接着剤組成物には、接着促
進剤としてシランカップリング剤を添加することができ
る。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロル
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
があり、これらの一種を単独で又は二種以上を混合して
用いることができる。これらシランカップリング剤の添
加量は、上記共重合体100重量部に対し通常、0.0
1〜5重量部で十分である。
【0013】また更に、本発明の接着剤組成物には、エ
ポキシシラン以外のエポキシ基含有化合物を接着促進剤
として添加することが好ましい。このようなエポキシ基
含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒド
ロキシエチレン)イソシアヌレート、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオー
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2
−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、フェノール(EO)5 グリシジルエーテ
ル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジ
ピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸グリシジル
エステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジ
ルエーテル等が挙げられる。又エポキシ基を含有したポ
リマーをアロイ化することによっても同様の効果を得る
ことができる。これらエポキシ基含有化合物は一種を単
独で又は二種以上を混合して用いることができ、添加量
は上記共重合体100重量部に対して、通常0.1〜2
0重量部で十分である。
【0014】又、本発明の接着剤組成物にはその物性
(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿熱
性、耐候性、架橋速度)等の改良や調節のために、アク
リロキシ基、メタクリロキシ基又はアリル基含有化合物
を添加することができる。この目的に供せられる化合物
としては、アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体、例
えばそのエステルやアミドが最も一般的である。この場
合、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、
ステアリル、ラウリルのような炭素数1〜24、特に1
〜18アルキル基の他に、シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基や、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基系のハロゲ
ン置換、水酸基置換、アミノ置換、その他の置換アルキ
ル基などが挙げられる。又、アクリル酸又はメタクリル
酸とエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。更に、多官能
架橋助剤としてトリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン等のアクリル又はメタクリル酸エ
ステルを用いることができる。
【0015】又、アリル基含有化合物としては、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リルなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上の混合
物が、上記共重合体100重量部に対し、0.1〜50
重量部、好ましくは0.1〜30重量部添加して用いら
れる。0.1重量部未満であると前記機械的強度向上と
いう改良効果を低下させることがあり、50重量部を越
えると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させるこ
とがある。
【0016】なおまた、本発明の接着剤組成物には、加
工性や貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂
を添加することができる。この場合、添加される炭化水
素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差し支え
ない。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン
系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、ト
ール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロ
ジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一
化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いること
ができる。
【0017】テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネ
ン等のテルペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂
を用いることができる。又、その他の天然樹脂としてダ
ンマル、コーバル、シェラックを用いても差し支えな
い。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹
脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂で
は脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油
樹脂、共重合体系系石油樹脂、水素系樹脂、純モノマー
系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができ
る。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変
性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹
脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることが
できる。
【0018】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、エチレン、アクリレート系及び/又はメタクリレ
ート系モノマー並びにマレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸からなる共重合体100重量部に対して0〜200
重量部であり1〜200重量部が好ましく、より好まし
くは5〜150重量部である。
【0019】以上の添加剤の他、本発明の接着組成物に
は、老化防止剤、紫外線防止剤、染料、加工助剤などを
本発明の効果を妨げない範囲で添加することができる。
【0020】本発明の接着剤組成物の被着体となる金属
としては、鉄、アルミニウム、スズ、ニッケル、コロ
ム、ステンレス、銅、亜鉛、真鍮等が挙げられる。これ
らの金属を接着させるには。上述した熱ラジカルを発生
する架橋剤を添加すほか架橋助剤、シランカップリング
剤、エポキシ基含有化合物などをエチレン、アクリレー
ト系及び/又はメタクリレート系モノマー並びにマレイ
ン酸及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体に添加
することが好ましい。ここで鉄、アルミニウム等の比較
的接着し易い金属の場合にはその配合量の許容範囲はか
なり広く、一方、銅、亜鉛等の比較的柔らかい金属の場
合には、添加する架橋剤、架橋助剤によって接着剤層の
架橋密度を上げすぎる(ゲル分率で95%以上)と、金
属と接着層との剛性が異なり、接着界面に歪みが生じ易
く、接着性が低下する場合が生じ、逆に架橋前の量を減
らし過ぎると充分な接着性が得られない虞がある。従っ
て、本発明による接着組成剤を製造する場合、被着体に
よって接着剤の架橋密度、接着付与剤の量を制御するこ
とが好ましいが、通常架橋密度はゲル分率で10〜98
%、特に20〜96%であることが好ましい。なお、こ
のゲル分率の測定法は、80℃の熱トルエンによる抽出
前後の重量変化率から算出した。
【0021】本発明を実施するには、エチレン、アクリ
レート系及び/又はメタクリレート系モノマー並びにマ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる共重合体と
上述の添加剤とを均一に混合して、押出し機、ロール等
で混練した後、これをカレンダー、ロール、Tダイ押出
し、インフレーション等の成膜法により所望の形状に成
膜して用いることができる。なお、成膜に際しては、ブ
ロッキング防止、被着体との圧着を容易にするため等の
目的で、エンボス加工が施されていてもよい。上記のよ
うにして得られたシートは、常法により部材と貼り合わ
せることができる。例えば熱プレスによる貼り合わせ
法、押出し機、カレンダーによる直接ラミネート法、フ
ィルムラミネーターによる加熱圧着法等の手法を用いて
積層することができる。又、各構成成分を部材になんら
影響を与えない溶媒に均一に溶解させて、部材の表面に
均一に塗布し、他の部材と仮圧着した後、もしくはその
まま光硬化させることができる。なお、本発明の接着剤
組成物の硬化条件としては、光源として紫外〜可視領域
に発生する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高
圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハ
ロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボン
アーク灯、白熱灯、レーザー光等が挙げられる。照射時
間はランプの種類、光源の強さによって適宜選定される
が、数十秒〜数十分程度である。また、硬化促進のため
に予め積層体を40〜120℃に加温し、これに紫外線
を照射してもよい。また、硬化は好ましくは0.01〜
50kgf/mm2 、特に0.1〜20kgf/mm2
の加圧下で行うことが推奨される。
【0022】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、エチレン、ア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマー並び
にマレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる共重合
体を主成分とする光硬化性接着剤であるため、透明性、
耐候性に優れ、特に光増感剤による架橋構造を有するた
め、耐熱性、耐湿熱性、透明性が向上する。又、シラン
カップリング剤、エポキシ基含有化合物の添加により、
光硬化に伴う接着性が向上し、初期接着力、熱的安定性
に優れる接着力が得られると共に、架橋剤及び架橋助剤
の添加量を自由に変化させ、架橋密度を制御できるた
め、接着剤の設計が多種多様に行え、金属とあらゆる部
材との接着性が得られる。従って、本発明の接着剤組成
物は、例えば屋外使用されたり、傷がつきにくい場所で
使用される金属板の表面を保護する目的で金属板に例え
ばポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレン−ビニルアルコール等の透明フィル
ムを貼り合わせる際の接着剤として有効であり、これに
より耐熱、耐湿熱性に優れた貼り合わせ接着が可能とな
り、しかも接着剤組成物が無色透明であるため、金属板
の色等外観を損なうことがない。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0024】[実施例1、2、3、比較例1]エチレ
ン、アクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ー並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸からなる
共重合体100重量部に対して、表1に示す各成分を添
加し、ミキシングロールにて85℃の温度で各成分が均
一になるように充分混練した後に、カレンダー法により
0.4mm厚に成膜した。このシートを各被着部材とセ
パレーターの間に挟み、4kWのUV照射装置にて3分
間照射し、光硬化させた。作成した各部材/熱硬化性接
着剤層からなる二層構造体を25mm幅にカットし、両
者間の接着力を測定した(引張速度100mm/mi
n)。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】[実施例4、比較例2]実施例1の配合の
接着剤組成物をキシレンに接着剤組成物が15重量%と
なるように溶解し、この溶液を精密コーターを用いてP
ETフィルムに均一に塗工し、乾燥後の接着剤層の厚さ
が30μmとなるようにした。これをステンレス板に仮
圧着し、PET(25μm)/接着剤層/ステンレス板
(1mm)の三層構造とした後、4kWのUV照射装置
にて3分間照射し、光硬化させた。又、比較のためPE
T/エチレン−エチルアクリレート接着剤層/ステンレ
ス板の三層積層体を作成した。両者の耐湿熱特性及び耐
熱特性を比較するために、50℃、90%RHで100
0時間の湿熱試験を行い、その試験前後の接着力を測定
した。結果を表3に示す。更に両者を100mm×10
0mmにカットし、100℃のオーブン中で2時間の耐
熱試験を行った。その結果、本発明による接着剤組成物
を用いたサンプルは、外観上何も変化は認められなかっ
た。一方、エチレン−エチルアクリレート系熱硬化性接
着剤を用いたサンプルは、端部から5mm程度のPET
フィルムの剥れが認められた。
【0028】
【表3】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンとアクリレート系及び/又はメ
    タクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マ
    レイン酸との共重合体を主成分とすることを特徴とする
    光硬化性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記共重合体100重量部に対し、光増
    感剤を0.1〜10重量部、シランカップリング剤を
    0.01〜5重量部添加してなることを特徴とする請求
    項1に記載の光硬化性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記共重合体100重量部に対し、エポ
    キシ基含有化合物を0.1〜20重量部添加してなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2項に記載の光硬化性接着
    剤組成物。
  4. 【請求項4】 上記共重合体100重量部に対し、アク
    リロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及
    びアリル基含有化合物のうち少なくとも一つを0.1〜
    50重量部添加してなることを特徴とする請求項1、2
    又は3項に記載の光硬化性接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 金属用であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1項に記載の光硬化性接着剤組成物。
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