JP2670751B2 - ベッド等におけるステアリングキャスタシステム - Google Patents

ベッド等におけるステアリングキャスタシステム

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JP2670751B2
JP2670751B2 JP6201706A JP20170694A JP2670751B2 JP 2670751 B2 JP2670751 B2 JP 2670751B2 JP 6201706 A JP6201706 A JP 6201706A JP 20170694 A JP20170694 A JP 20170694A JP 2670751 B2 JP2670751 B2 JP 2670751B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベッド等におけるステア
リングキャスタシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ベッド等には、ベッド全体や床板
の昇降、起伏調節自在とした機構や、種々の付属部品が
備えられて構造が複雑化し、重量が増大してきている。
従って、移動しやすいように、ベッド脚にはキャスタが
設けられたものが多い。また、かかるキャスタにはロッ
ク機構が設けられており、所定の位置にベッドを搬送し
たら、前記ロック機構を操作するためのペダルを踏み込
んでキャスタをロックし、ベッドを動かないように固定
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベッド
の重量が増大するにつれて、一人で移動操作するのが困
難となってきている。例えば、ベッド1の移動方向を転
換する際、キャスタ2a、2b、2c、2dのうち一つ
を固定して他のキャスタ2b〜2dをフリーにしてお
き、ベッド1の端部を掴んで動かす訳だが、固定したキ
ャスタ2aと反対側のベッド1の端部を掴んで方向転換
しようとする場合、ベッド1は、固定側のキャスタ2a
を回転の中心に、固定側のキャスタ2aから操作するベ
ッド端部までの距離を回転半径として回転するので、方
向転換する力は小さくてすむが、搬送者は大回りしなく
てはならない(図6参照)。一方、操作する側のキャス
タ2cを固定すると、回転半径は小さいが、大きな力が
必要となる(図7参照)。本発明はこのような課題か
ら、ベッド1の中央部(重心位置)に、回転中心となる
キャスタ3を設ければ(図8参照)、回転半径も、方向
転換のための力もさほど必要とせず方向転換操作が可能
となるであろうという発想の基に案出されたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、ベッド等における脚部において、こ
の脚部は、基部フレームにロック機構内蔵のキャスタを
備え、これらキャスタは、ロック機構を作動/解除操作
するための操作ペダルを有し、フレーム幅方向に隣合う
キャスタ同士を、前記ロック機構が互いに連動するよう
に連結すると共に、フレーム両端におけるキャスタ同士
をロック機構が互いに連動するように連結し、前記基部
フレームの中央部の横軸に垂下する一対の支持腕と、こ
の一対の支持腕先端間に回動自在に装着したキャスタ基
軸と、このキャスタ基軸に突設したキャスタ支柱と、キ
ャスタ支柱先端に装着したステアリングキャスタとを設
け、前記キャスタ基軸に回動腕を突設して、この回動腕
先端に、軸方向に伸長するように付勢された付勢手段を
接続すると共に、この付勢手段を、基部フレームの一端
側近傍の横枠に装着する一方、前記回動腕に、前記付勢
手段の同軸方向に設けた連動軸を介し、回動腕を付勢手
段の付勢力に抗して反対側から押圧する押圧操作機構を
設け、この押圧操作機構により、連動軸を介し、回動腕
を付勢手段の付勢力の作用下に、キャスタ基軸およびキ
ャスタ支柱を変位させて、ステアリングキャスタを床面
に接地させたり、床面から離脱させる構成とすることを
特徴とする。前述の構成において、前記付勢手段はガス
ダンパであり、このガスダンパは、シリンダと、シリン
ダに封入したガスの圧力により伸長する方向に付勢され
たロッドとを具備し、前記シリンダを回動腕に接続する
一方、ロッド先端を基部フレームの一端側近傍の横枠に
装着する構成としたことを特徴とする。さらに、前記押
圧操作機構は、基部フレームの横枠に、付勢手段および
連動軸の軸方向に沿って装着した基体に、回動可能に取
り付けた踏み込み式の操作レバーと、この操作レバーに
一体的に連結した駆動腕と、この駆動腕と回動可能に連
結したリンクとを装着する構成とし、このリンクの先端
と前記連動軸とを回動可能に連結し、これらリンクと連
動軸とを連結する連結軸を前記基体に形成した長穴に、
遊動自在に装着し、前記駆動腕とリンクとを、操作レバ
ーの操作によって一直線状にすることで、連動軸を介
し、付勢手段の付勢力に抗して付勢手段の反対側から回
動腕を押圧したり、付勢手段の付勢力の作用下に、駆動
腕とリンクとの連結箇所を中心に下に向かって屈曲させ
る構成とすることを特徴とする。
【0005】
【作用】基部フレームにおけるいずれか一つのキャスタ
の操作ペダルを踏み込み操作すると、フレーム幅方向に
隣合うキャスタのロック機構を、回動軸により連動ロッ
ク/解除することができ、また、基部フレーム両端にお
けるキャスタのロック機構は、回動軸同士を連結する連
動杆によって操作力が伝達され、連動ロック/解除する
ことができる。ベッド等を押して直進させるときは、基
部フレームのキャスタを、操作ペダルによってフリーと
し、さらに、ステアリングキャスタが接地しているとき
は、ステアリングキャスタを床面から持ち上げるべく押
圧操作機構における操作レバーを踏み込み操作する。す
ると、駆動腕が変位して、駆動腕とリンクとは、一直線
状になる。このときリンクと連動軸との連結軸は、基体
の長穴を移動し、回動腕は、ガスダンパの付勢力に抗し
て変位し、キャスタ基軸、そしてキャスタ支柱が回転
し、ステアリングキャスタを床面から離脱させることが
できる。次に、ベッド等がコーナー等にさしかかって方
向転換が必要なときは、押圧操作機構の操作レバーを撥
ね上げるように操作する。すると、駆動腕が変位して、
ガスダンパの付勢力によって、回動腕から連動軸を介
し、リンクと連動軸との連結軸が押されて、基体の長穴
を移動するので、駆動腕とリンクとは、連結箇所から下
方に折れ曲がるように屈曲していく。この際、回動腕
は、ガスダンパの付勢力によって変位し、キャスタ基軸
の回転によってキャスタ支柱が回転し、ステアリングキ
ャスタを床面に接地させることができる。なお、ステア
リングキャスタにおけるキャスタ基軸の回動腕は、常
時、ガスダンパの付勢力が及ぼされているので、ステア
リングキャスタの接地面に凹凸があっても、ステアリン
グキャスタは接地するように付勢されているため、前記
凹凸に追従して、浮き上がるようなことはない。ベッド
は、ステアリングキャスタを中心にステアリングキャス
タからベッド端部までの距離を回転半径として回転し、
方向転換する。
【0006】
【実施例】次に、本発明にかかるベッド等におけるステ
アリングキャスタシステムについて、一実施例を挙げ、
添付の図面を参照しながら以下説明する。図1、図2
に、ステアリングキャスタシステムが適用されたベッド
における脚部10を示す。この脚部10は、基部フレー
ム11にロック機構(図示省略)内蔵のキャスタ12を
取り付けたものである。なお、これらロック機構内蔵の
キャスタ12は、省略図によって示してある。また、ロ
ック機構は周知の構成のものを使用することができ、こ
こでは、その説明は省略する。
【0007】前記キャスタ12には、ロック機構を作動
/解除操作するための操作ペダル13がそれぞれ設けら
れると共に、これら基部フレーム11両端におけるキャ
スタ12のロック機構は、基部フレーム11両端におい
て、互いに連動するべく回動軸14によって連結されて
いる。さらに、これら両端における回動軸14は、互い
に連動可能とするべく、連動杆15により連結されてい
る。
【0008】そして、前記基部フレーム11の中央部に
おいて、ベッド幅方向に指向する横軸16に垂下する一
対の支持腕17と、この一対の支持腕17先端間に回動
自在に装着したキャスタ基軸18に、一対のキャスタ支
柱19を介してステアリングキャスタ20が設けられて
いる。また、前記キャスタ基軸18には、キャスタ基軸
18を軸廻りに回動させるための回動腕21が設けられ
ている。そして、この回動腕21先端にガスダンパ22
を構成するシリンダ23を取り付ける一方、シリンダ2
3からガス圧により突出自在に設けたロッド24先端
を、基部フレーム11の一端側近傍に設けた横枠25に
装着して、前記回動腕21先端を図中、反時計廻りに変
位させるべく付勢している。その一方で、前記回動腕2
1には、前記ガスダンパ22の同軸方向に設けた連動軸
26を介し、回動腕21をガスダンパ22の付勢力に抗
して反対側から押圧する押圧操作機構27が設けられて
いる。
【0009】前記押圧操作機構27は、トグル機構であ
って、基部フレーム11の横枠28、29に、前記ガス
ダンパ22および連動軸26の軸方向に沿って装着した
断面コ型形状の基体30に、回動可能に取り付けた踏み
込み式の操作レバー31と、この操作レバー31に一体
的に連結した駆動腕32と、この駆動腕32と回動可能
に連結したリンク33とを装着する構成としている。こ
のリンク33の先端と前記連動軸26とを回動可能に連
結し、また、これらリンク33と連動軸26とを連結す
る連結軸34は、前記基体30に形成した長穴35に、
遊動自在に装着されている。前記駆動腕32とリンク3
3とは、操作レバー31の操作によって、一直線状にな
り、また、下に向かって屈曲するように構成されてい
る。
【0010】本発明にかかるベッド等におけるステアリ
ングキャスタシステムは、以上のように構成されるもの
であり、次に、その作用を説明する。基部フレーム11
におけるいずれか一つのキャスタ12の操作ペダル13
を踏み込み操作すると、フレーム幅方向に隣合うキャス
タ12を、回動軸14により連動ロック/解除すること
ができ、また、基部フレーム11長手方向の他端側にあ
るキャスタ12を、回動軸14同士を連結する連動杆1
5によって連動ロック/解除することができる。
【0011】ベッド等を押して直進させるときは、基部
フレーム11のキャスタ12を、操作ペダル13によっ
てフリーとし、さらに、ステアリングキャスタ20が接
地しているときは、ステアリングキャスタ20を床面か
ら持ち上げるべく押圧操作機構27における操作レバー
31を踏み込み操作する。すると、駆動腕32が変位し
て、駆動腕32とリンク33とは、一直線状になって、
駆動腕32とリンク33とがなす長さが伸長するので、
リンク33と連動軸26との連結軸34は、基体30の
長穴35を移動し、連動軸26によって回動腕21は、
ガスダンパ22の付勢力に抗して図中時計廻りに変位
し、キャスタ基軸18、そしてキャスタ支柱19が回転
し、ステアリングキャスタ20を床面から離脱させるこ
とができる(図3参照)。
【0012】次に、ベッド等がコーナー等にさしかかっ
て方向転換が必要なときは、押圧操作機構27における
操作レバー31を撥ね上げるように操作する。すると、
駆動腕32が変位して、ガスダンパ22の付勢力によっ
て、回動腕21から連動軸26を介し、リンク33と連
動軸26との連結軸34が押されて、基体30の長穴3
5を移動するので、駆動腕32とリンク33とは、連結
箇所から下方に折れ曲がるように屈曲していく。この
際、回動腕21は、ガスダンパ22の付勢力によって、
図中反時計廻りに変位し、キャスタ基軸18の回転によ
ってキャスタ支柱19が回転し、ステアリングキャスタ
20を床面に接地させることができる(図4参照)。な
お、ステアリングキャスタ20は、一対備えているの
で、接地力が大きく、ステアリングキャスタ20を中心
として、ベッド等の方向転換を容易に行うことができ
る。また、かかるステアリングキャスタ20におけるキ
ャスタ基軸18の回動腕21は、常時、ガスダンパ22
の付勢力が及ぼされているので、ステアリングキャスタ
20の接地面に凹凸があっても、ステアリングキャスタ
20は接地するように付勢されているため、前記凹凸に
追従して、浮き上がるようなことはない(図5参照)。
【0013】以上、本発明にかかるベッド等におけるス
テアリングキャスタシステムについて一実施例を挙げ、
説明したが、ガスダンパ22の代わりに、伸長する方向
に付勢された手段であれば、ばね部材等、他の構成のも
のでも良い。また、ステアリングキャスタ20は、一輪
でも十分機能する。
【0014】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、一つのキ
ャスタに設けた操作ペダルにより、他のキャスタを連動
ロック/ロック解除することができ、容易にベッド等を
固定したり、搬送可能とすることが出来る他、押圧操作
機構によって、基部フレーム中央部に設けたステアリン
グキャスタを床面に接地させて、ベッド等の方向転換に
供することができ、取り扱い性が格段に向上する。
【0015】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるステアリングキャスタシステム
が適用されたベッド等における脚部の斜視説明図であ
る。
【図2】図1に示す脚部の平面説明図である。
【図3】本発明にかかるステアリングキャスタシステム
の機能を説明する側面図である。
【図4】本発明にかかるステアリングキャスタシステム
の機能を説明する側面図である。
【図5】本発明にかかるステアリングキャスタシステム
の機能を説明する側面図である。
【図6】従来におけるベッドの機能を説明する図であ
る。
【図7】従来におけるベッドの機能を説明する図であ
る。
【図8】本発明におけるベッドの機能の概念を説明する
図である。
【符号の説明】
10 脚部 11 基部フレーム 12 キャスタ 13 操作ペダル 14 回動軸 15 連動軸 16 横軸 17 支持腕 18 キャスタ基軸 19 キャスタ支柱 20 ステアリングキャス
タ 21 回動腕 22 ガスダンパ 23 シリンダ 24 ロッド 25 横枠 26 連動軸 27 操作機構 28、29 横枠 30 基体 31 操作レバー 32 駆動腕 33 リンク 34 連結軸 35 長穴

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド等における脚部において、この
    脚部は、基部フレームにロック機構内蔵のキャスタを備
    え、これらキャスタは、ロック機構を作動/解除操作す
    るための操作ペダルを有し、フレーム幅方向に隣合うキ
    ャスタ同士を、前記ロック機構が互いに連動するように
    連結すると共に、フレーム両端におけるキャスタ同士を
    ロック機構が互いに連動するように連結し、前記基部フ
    レームの中央部の横軸に垂下する一対の支持腕と、この
    一対の支持腕先端間に回動自在に装着したキャスタ基軸
    と、このキャスタ基軸に突設したキャスタ支柱と、キャ
    スタ支柱先端に装着したステアリングキャスタとを設
    け、前記キャスタ基軸に回動腕を突設して、この回動腕
    先端に、軸方向に伸長するように付勢された付勢手段を
    接続すると共に、この付勢手段を、基部フレームの一端
    側近傍の横枠に装着する一方、前記回動腕に、前記付勢
    手段の同軸方向に設けた連動軸を介し、回動腕を付勢手
    段の付勢力に抗して反対側から押圧する押圧操作機構を
    設け、この押圧操作機構により、連動軸を介し、回動腕
    を付勢手段の付勢力の作用下に、キャスタ基軸およびキ
    ャスタ支柱を変位させて、ステアリングキャスタを床面
    に接地させたり、床面から離脱させる構成とすることを
    特徴とするベッド等におけるステアリングキャスタシス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段はガスダンパであり、こ
    のガスダンパは、シリンダと、シリンダに封入したガス
    の圧力により伸長する方向に付勢されたロッドとを具備
    し、前記シリンダを回動腕に接続する一方、ロッド先端
    を基部フレームの一端側近傍の横枠に装着する構成とし
    たことを特徴とする請求項1記載のベッド等におけるス
    テアリングキャスタシステム。
  3. 【請求項3】 前記押圧操作機構は、基部フレームの
    横枠に、付勢手段および連動軸の軸方向に沿って装着し
    た基体に、回動可能に取り付けた踏み込み式の操作レバ
    ーと、この操作レバーに一体的に連結した駆動腕と、こ
    の駆動腕と回動可能に連結したリンクとを装着する構成
    とし、このリンクの先端と前記連動軸とを回動可能に連
    結し、これらリンクと連動軸とを連結する連結軸を前記
    基体に形成した長穴に、遊動自在に装着し、前記駆動腕
    とリンクとを、操作レバーの操作によって一直線状にす
    ることで、連動軸を介し、付勢手段の付勢力に抗して付
    勢手段の反対側から回動腕を押圧したり、付勢手段の付
    勢力の作用下に、駆動腕とリンクとの連結箇所を中心に
    下に向かって屈曲させる構成とすることを特徴とする請
    求項1記載のベッド等におけるステアリングキャスタシ
    ステム。
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