JP2669108B2 - スチーマ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、衣類のしわ伸ばしなどに用いる家庭用およ
び携帯用のスチーマに関するものである。

従来の技術 従来、この種スチーマは第４図のような構造になって
いた。すなわち、気化室１を有する本体２と、伸縮自在
な水タンク３と、この水タンク３を加圧するばね装置４
と、水タンク３と気化室１を連結する水路５と、この水
路５に設けた開閉弁６を有し、水タンク３内の水を加圧
することにより前記気化室１に水を供給して、スチーム
を発生するようになっていた。

発明が解決しようとする課題 しかし、このような構造のものでは、気化室１が冷え
ている状態で開閉弁６を開放操作した場合、タンク３内
の水が気化室１内へ吐出され、その後通電した時に、熱
水が気化室１より噴出し非常に危険である。そして、こ
のような熱水の噴出を防止する手段として、水路５に熱
応動開閉装置を設けることが考えられる。

しかしながら、上記熱応動開閉装置を設けた場合、水
路５には開閉弁６のほかに熱応動開閉装置も設けられる
ことになるため、構造が非常に複雑なものになるだけで
なく、携帯に便利なコンパクトなものにすることができ
なくなるという問題があった。

そこで、本発明は熱水の噴出を防止するとともに、安
全で使い勝手がよく、しかも、コンパクトなスチーマを
得ることを目的としている 課題を解決するための手段 そして、上記の目的を達成するために本発明は、スチ
ーム発生用の気化室を有する本体と、前記気化室へ供給
する水を貯える水タンクと、この水タンク内の水を前記
気化室へ供給する給水装置と、前記水タンクと気化室を
連結する給水路と、この給水路を前記気化室の温度変化
に対応して開閉する熱応動開閉装置を備え、上記熱応動
開閉装置は、前記給水路を開閉する弁装置と、前記気化
室の温度に応動して動作する熱応動体より構成され、前
記弁装置は、前記熱応動体が所定の温度に加熱されて変
位し、かつ、操作釦を操作した場合に前記給水路を開成
するようにしたものである。

作用 本発明のスチーマは、上記構成により、気化室の温度
変化に対応して熱応動開閉装置により水路を開閉して、
気化室への水の流入を制御するため、気化室が冷えてい
る状態では水は気化室内に流入することがなくなり、熱
水の噴出が防止できるようになるとともに、スチームの
噴出停止および開始も、前記熱応動装置の弁体を操作釦
により操作することによって任意に行えるようになるの
である。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。第１図〜第３図において、７は着脱自在な水タンク
８を内蔵した本体で、スチーム発生用の気化室９が設け
られている。10はこの気化室９と前記水タンク８を連結
する給水路で、熱応動開閉装置11が設けられている。上
記水タンク８は伸縮自在なタンク12と、このタンク12を
加圧するばね装置13を有している。また、前記熱応動開
閉装置11は、弁装置14と、気化室９にネジ15で取付けら
れたバイメタル16で構成されており、このバイメタル16
は前記弁装置14と連携するように配置されている。17は
弁装置14の基台で、気化室９の外側を包囲したカバー18
に形成している。19はこの基台17内に進退自在に設けた
弁体で、ばね20によってバイメタル16から離反する方向
に付勢している。21は弁装置14から突出させて前記バイ
メタル16に対向させた弁作動棒で、弁バネ22によって常
時バイメタル16側へ付勢して給水路10が閉じられるよう
になっている。そして、前記バイメタル16が所定の温度
に加熱されると、弁装置14側に反転変位して弁作動棒21
を弁バネ22に抗して押圧し、給水路10を開成する。23は
弁体19の一端に対向させた押圧部24を有する操作釦で、
ばね25により常時外方へ付勢されているとともに、本体
７から突出して設けられ、この操作釦23の押圧により、
前記押圧部24を介して弁体19を弁作動棒21とともにバイ
メタル16側へ摺動させる。

次に、この一実施例の構成における作用を説明する。
操作釦23をばね25に抗して押圧し、押圧部24を介して弁
体19を、弁作動棒21とともにバイメタル16側へ摺動さ
せ、バイメタル16から所定の位置であるスチーム噴出位
置に移動させた場合、気化室９が冷えている状態ではバ
イメタル16は反転変位をしていないため、弁作動棒21は
バイメタル16によって押圧されず、給水路10は閉じられ
ている。したがって、タンク12内の水はばね装置13によ
って加圧されていても、気化室９に供給されることがな
く、熱水が飛び出すこともない。

そして、気化室９が加熱され、バイメタル16が所定の
温度に達すると、弁装置14側に反転変位して弁作動棒21
を弁バネ22に抗して押圧し、給水路10を開成する。した
がって、気化室９内に水が供給されスチームを噴出させ
ることができる。

ここで、気化室９に多量の水が供給され、気化室９の
温度が気化能力限界にまで低下すると、バイメタル16が
気化室９側に反転変位して、弁作動棒21の押圧力が除去
され、弁装置14を閉じた状態にして給水路10を遮断す
る。

さらに、気化室９が充分に加熱され、バイメタル16に
よって弁作動棒21を押圧して、給水路10を開いている状
態において、スチームの噴出を停止させるときは、操作
釦23の押圧を解除すればよい。すなわち、操作釦23と一
体に動作する押圧部24に向かって付勢されている弁体19
が、弁作動棒21とともにバイメタル16から離れる方向に
摺動し、弁装置14を閉じた状態にして給水路10を遮断す
ることができる。その結果、気化室９内には気化能力以
上の水が供給されるこがなく、気化室９からの熱水の飛
び出しを防ぐことができるとともに、操作釦23を操作す
ることによりスチームの噴出と停止を容易に操作するこ
とができる。

なお、気化室への給水装置は、上記実施例のように伸
縮自在なタンクをばね装置によって加圧するもののほか
に、電動ポンプで構成したものでもよく、この場合、弁
装置の開閉に応動して前記電動ポンプの駆動を制御すれ
ばよい。

発明の効果 以上のように本発明のスチーマは、スチーム発生用の
気化室を有する本体と、前記気化室へ供給する水を貯え
る水タンクと、この水タンク内の水を前記気化室へ供給
する給水装置と、前記水タンクと気化室を連結する給水
路と、この給水路を前記気化室の温度変化に対応して開
閉する熱応動開閉装置を備え、上記熱応動開閉装置は、
前記給水路を開閉する弁装置と、前記気化室の温度に応
動して動作する熱応動体より構成され、前記弁装置は、
前記熱応動体が所定の温度に加熱されて変位し、かつ、
操作釦を操作した場合に前記給水路を開成するようにし
たから、気化室が水を気化しない温度のときは、操作釦
を操作しても水は気化室へ供給されず、熱水の噴出を防
止して安全に使用することができる。

また、気化室が水を気化できる温度に加熱されている
状態にあっても、弁体を熱応動体から離れる方向へ操作
釦を操作することによって、気化室へ給水を停止するこ
とができるなど、１つの操作釦で操作が簡単に行えると
ともに、構造の簡略化がはかれて携帯に便利なコンパク
トなものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示したスチーマの要部縦断
面図、第２図は同要部の横断面図、第３図は同作用図、
第４図は従来のスチーマの要部断面図である。 ７……本体、８……水タンク、９……気化室、10……給
水路、11……熱応動開閉装置、13……ばね装置（給水装
置）、14……弁装置、16……バイメタル（熱応動体）、
23……操作釦。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スチーム発生用の気化室を有する本体と、
   前記気化室へ供給する水を貯える水タンクと、この水タ
   ンク内の水を前記気化室へ供給する給水装置と、前記水
   タンクと気化室を連結する給水路と、この給水路を前記
   気化室の温度変化に対応して開閉する熱応動開閉装置を
   備え、上記熱応動開閉装置は、前記給水路を開閉する弁
   装置と、前記気化室の温度に応動して動作する熱応動体
   より構成され、前記弁装置は、前記熱応動体が所定の温
   度に加熱されて変位し、かつ、操作釦を操作した場合に
   前記給水路を開成するようにしたスチーマ。