JP2666637B2 - 連続処理ライン張力緩衝装置 - Google Patents

連続処理ライン張力緩衝装置

Info

Publication number
JP2666637B2
JP2666637B2 JP3356854A JP35685491A JP2666637B2 JP 2666637 B2 JP2666637 B2 JP 2666637B2 JP 3356854 A JP3356854 A JP 3356854A JP 35685491 A JP35685491 A JP 35685491A JP 2666637 B2 JP2666637 B2 JP 2666637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tension
damper
continuous processing
metal band
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3356854A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05179362A (ja
Inventor
元三 村山
正治 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP3356854A priority Critical patent/JP2666637B2/ja
Publication of JPH05179362A publication Critical patent/JPH05179362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2666637B2 publication Critical patent/JP2666637B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼薄板等の金属帯の連続
処理ラインにおいて、張力緩衝の伝播を防止する張力緩
衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄、非鉄金属などの、金属帯を長手方向
に搬送しつつ適当な処理、例えば焼鈍、メッキ等を行な
う連続処理ラインにおいては、種々な理由により、ライ
ン内の金属帯の各部に適当な張力を与えることが必要で
ある。例えば、熱処理炉の各部分では意図しない塑性変
形や、破断を防ぐために、比較的低い張力を必要とす
る。又、常温の搬送部分では、金属帯の中心からの横す
べりを防止するために比較的高い張力を与えることが行
われる。
【0003】一方、この様なラインの処理設備中におけ
る張力の変動が望ましくない時には、他の部分の衝撃的
な張力変動が金属帯を通って伝播するのを防ぐため、張
力緩衝装置を設けることがある。
【0004】この様な張力緩衝装置の1つとしては、川
鉄千葉「鉄とプロセス 1991Vol 14(426)」に掲
載された「No.4連続焼鈍ラインにおける張力制御技
術」の欄で紹介され、又特開昭55−89434号にも
示されたダンサーロールの構成がある。
【0005】又他の例としては、本出願人の提案に係る
ダンパロールの構成に関するものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、入側・
出側で発生した張力変動を連続処理部分内へ伝播させな
いために、縦型のトルクモータ駆動の前記ダンサーロー
ルが張力緩衝装置として採用された場合は、縦型のため
カウンターウエイトが必須で、且つ、駆動装置の重量も
重く慣性が大きい為、張力変動の炉内伝播を完全に防止
できない。
【0007】この点につき図5を用いて詳述する。同図
は張力緩衝装置としてダンサーロールを有する連続処理
ラインの一部を示しており、10は材料である金属帯で、
矢印に示すように右へ流れている。20は連続処理設備
で、例えば焼鈍炉である。70および71は、それぞれ上流
および下流からの張力衝撃を緩衝するための張力緩衝装
置の一種であって、いわゆるダンサーロールである。以
下70を入側ダンサーロール、71を出側ダンサーロールと
呼ぶことにする。さて、図示された部分の金属帯10は定
常状態において一様な張力を図示しない部分の金属帯か
ら受けているが、例えば上流の金属帯の送り出し速度が
一時的に低下すると、そのままでは金属帯10の張力は上
昇する。
【0008】このとき入側ダンサーロール70は、その位
置がトルクモータなどによって一定の力(金属帯の張力
の2倍)で支えられているので、金属帯10の迂回路を短
くするように、即ち点線で示すように上昇して、張力の
増大を防ぐ。通常はこの位置の変動により上流の送り出
し装置の速度、または張力を調整する。これによりダン
サーロールは、定常的には望ましい定位置(張力変動が
増加、減少とも同程度に起こり得るとすれば、ロール可
動範囲の中央)に調整される。
【0009】今、同図のラインにおいて金属帯10を加速
すると、連続処理設備20内の金属帯10は各部の質量に慣
性力が働くので、下流側が上流側の金属帯を引っ張る形
になる。従って出側ダンサーロール71付近の張力と、入
側ダンサーロール70付近の張力は、もはや同一ではな
く、前者が高くなる。同様に、減速すると。入側が高く
なる。この差は連続処理設備20内の金属帯10によって回
されるロールが含まれるときは、その慣性力も加わるた
めに、より大きなものとなる。そしてこの張力のずれ
は、ダンサーロールによっては吸収できず、入側、出側
のダンサーロールはそれぞれの可動範囲の反対側へ偏
り、衝撃の緩衝力を失ってしまう。
【0010】この様な問題の他にも、ダンサーロールに
よる構成では、トルクモータの駆動系の機械ロスが大き
く制御性が悪いという欠点があった。
【0011】一方、機械式のダンサーロールに代って、
空気シリンダ等を横型に配置した前述のダンパロールを
張力緩衝装置として採用するものもある。しかし、空気
シリンダの特性上、急激な張力変動時には、ダンパの応
答が追いつかず、張力変動が完全に防止できない。
【0012】本発明は、従来技術の以上のような問題点
に鑑み創案されたもので、急激な張力変動にも対応でき
る張力変動防止構成を備えた連続処理ライン張力緩衝装
置を提供せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのため本発明の構成
は、金属帯連続処理ラインの連続処理設備とルーパとの
間に設けられ、該金属帯に巻回せしめられたガス流体ダ
ンパロールを有するダンパ装置と、該ダンパ装置近傍に
設けられた金属帯の張力を検出する検出器と、前記ダン
パロールへの圧力設定を行なう設定装置と、前記検出器
で検出されて入力されてくる金属帯の張力に基づき該設
定装置の設定圧力の演算及びその制御を行なう演算制御
装置とを有する連続処理ライン張力緩衝装置において、
該演算制御装置は更に、ラインの加減速指令に基づいて
その速度から金属帯の慣性力の変化を計算し、それに相
当する設定圧力の補正値を決定すると共に、前記設定装
置に対する設定圧力演算値に該補正値を加算して前記設
定装置の制御を行なうことを基本的特徴としている。
【0014】
【作用】入側・出側で張力変動が発生すると、ダンパ装
置近傍の検出器で検出される金属帯張力にも変動を生
じ、この変動を前記演算制御装置が感知すると、直ちに
この演算制御装置は前記設定装置を制御しダンパ装置の
ダンパロールへのガス流体の圧力調整を行なってこの張
力変動が連続処理設備内に伝播する直前にこれを吸収
し、所定の張力になるように調整する。
【0015】一方、この様な張力変動炉内伝播防止構成
では、ゆるやかな張力変動に対しては効果があるが、大
きな速度変更があった場合や、急激な張力変動に対して
は十分ではない。そこで、速度基準の変更時にその加減
速指令を受けた演算制御装置はその速度から予め金属帯
の慣性力の変化を計算すると共に、それに相当する設定
圧力の補正値を決定しておき、前記ダンパロールに加え
る設定圧力演算値にこの補正値を加えて、それに基づい
て設定装置の圧力設定を行ない、急激な張力変動が起き
た場合にもダンパロールの緩衝効果の遅延を少なくして
いる。
【0016】
【実施例】以下本発明の具体的実施例を図1乃至図4の
図面に基づき説明する。
【0017】本実施例は鋼ストリップの連続焼鈍ライン
入側及び出側の張力緩衝装置の構成であり、そのうち図
面では入側の装置構成のみ示している。
【0018】同図において1はストリップ、2は連続焼鈍
炉であり、この連続焼鈍炉2入側及びその前方にある入
側ルーパ(図示なし)との間で該ストリップ1は、後述
するダンパ装置3のダンパロール30に巻付いて迂回して
いる。
【0019】本実施例構成では、このダンパロール30を
有するダンパ装置3と、前記連続焼鈍炉2入側直前に設け
られた検出器4とダンパ装置3の空気シリンダ32a、32bへ
の圧力設定を行なう設定装置5と、該設定装置5に対する
圧力設定値を演算し、それに基づきその制御をなす演算
制御装置6とを有している。
【0020】そのうちダンパ装置3は図2に示される様
に、横型軽量空気式の構造を持っており、2つのデフレ
クタロール34a、34b間で迂回せしめられた前記ストリッ
プ1を巻回するダンパロール30をフレーム31により回転
自在な状態で保持すると共に、前記設定装置5によって
圧力調整のなされる空気シリンダ32a、32bのシリンダロ
ッドの伸縮により、該フレーム31がガイドレール33a、3
3b上をスライドする機構を有している。そしてストリッ
プ1の張力変動に対応させて前記演算制御装置6が設定装
置5の圧力設定制御をなし、空気シリンダ32a、32bの圧
力調整を行なってフレーム31をスライドさせることによ
り、張力変動で発生したストリップ1の緩みや張りを空
気バネの作用により吸収し減衰させるダンパ効果を発揮
するものである。ここでロール30を空気シリンダ32a、3
2bの方向へ移動させるとストリップ1の張力は高くな
り、逆に該ロール3をデフレクタロール34a、34b方向へ
移動させると、ストリップ1の張力は低くなる。
【0021】又前記検出器4は前述の様に連続焼鈍炉2入
側直前におけるストリップ1の張力を検出する計測セン
サである。
【0022】更に、設定装置5はエアコンプレッサ50か
ら送られてくる圧力空気の供給調整をなす流量調整弁か
らなり、これによってダンパ装置3の空気シリンダ32a、
32bの圧力設定を行なう。
【0023】そして演算制御装置6は、前記検出器4で検
出されたストリップ1の張力検出値を入力し、それに基
づいて該設定装置の設定圧力の演算を行ない、設定装置
5の圧力設定の制御を行なう装置で、そのための構成と
して、設定張力のデフォルト値(この場合は定常時の設
定張力等)を与える基本張力指示器60と、このデフォル
ト値と前記検出器4の張力検出値との差を求める比較器6
1と、この比較器61の偏差分を圧力に変換する圧力変換
器62とを有している。
【0024】本実施例構成では、上記演算制御装置6の
構成につき、更にラインの加減速指令によってストリッ
プ1の幅・厚み等から慣性力を計算してそれに相当する
張力補正値(この張力補正値は後の圧力変換器62におけ
る張力−圧力変換で変換されることにより設定圧力補正
値と同等なものとなる)を計算する計算器63と、この張
力補正値を前記張力指示器60のデフォルト値に加算する
加算器64とを備えている。この様な構成を備えること
で、ラインに大きな速度変更や急激な張力変動が生じた
場合でも張力変動の炉内伝播防止に対応できることにな
る。即ち、前記計算器63はライン速度変更や急激な張力
変動があった時に発せられるライン加減速指令を受け
て、ストリップ1の板厚、板幅、加減速レートより該ス
トリップ1の慣性分を求め、且つロールのGD2、加減速
レートより炉内及び炉外のロールの慣性分を計算して全
体としての慣性力を算出する。更にこの慣性力を前記張
力補正値に変換する。この張力補正値は、前記基本張力
指示器60のデフォルト値と検出器4の張力検出値との偏
差分に基づいて演算制御装置6が行なう設定装置5の設定
圧力の制御で対応できない慣性力を予め計算により求め
たもので、加算器64によってこの値を先にデフォルト値
に加算しておき、その上で検出器4の張力検出値との比
較を比較器61で行ない、更に圧力変換器62でその偏差分
を圧力に変換せしめることで、設定装置5によるダンパ
ロール30の作動の緩慢さを補っている。
【0025】以上の様な構成を連続焼鈍炉1出側と出側
ルーパ(図示なし)との間にも設け、ラインを稼動させ
たところ、図3に示す結果を得た。同図(a)(b)と、同じ
くダンパロール構成を用いた従来のライン張力緩衝装置
による張力制御の効果を示した図4(a)(b)は、いずれも
連続焼鈍炉の急冷帯の張力と該炉出側のライン速度の測
定結果を示している。これらの図面から本実施例構成は
炉内ストリップ1の急加速・急減速時に発生する大きな
張力変動の防止に顕著な効果があることが明らかとな
り、ラインの安定操業が実現されることとなった。
【0026】
【発明の効果】以上詳述した本発明の構成によれば、こ
れまで困難であった急激なライン張力変動にも対応でき
るようになり、連続処理ラインの安定操業が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ストリップ連続焼鈍ラインに適用された本発明
の張力緩衝装置の一実施例構成を示す概略図である。
【図2】本実施例構成で用いられたダンパ装置の構成を
示す斜視図である。
【図3】本実施例構成の適用で得られた張力変動抑止効
果の状態を出側ラインスピードと共にグラフである。
【図4】従来構成を適用した時の張力変動状態を出側ラ
インスピードと共に示すグラフである。
【図5】入側及び出側にダンサーロールを備えた従来の
連続処理ラインの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ストリップ 2 連続焼鈍炉 3 ダンパ装置 4 検出器 5 設定装置 6 演算制御装置 10 金属帯 20 連続処理設備 70、71 ダンサーロール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯連続処理ラインの連続処理設備と
    ルーパとの間に設けられ、該金属帯に巻回せしめられた
    ガス流体ダンパロールを有するダンパ装置と、該ダンパ
    装置近傍に設けられた金属帯の張力を検出する検出器
    と、前記ダンパロールへの圧力設定を行なう設定装置
    と、前記検出器で検出されて入力されてくる金属帯の張
    力に基づき該設定装置の設定圧力の演算及びその制御を
    行なう演算制御装置とを有する連続処理ライン張力緩衝
    装置において、該演算制御装置は更に、ラインの加減速
    指令に基づいてその速度から金属帯の慣性力の変化を計
    算し、それに相当する設定圧力の補正値を決定すると共
    に、前記設定装置に対する設定圧力演算値に該補正値を
    加算して前記設定装置の制御を行なうことを特徴とする
    連続処理ライン張力緩衝装置。
JP3356854A 1991-12-26 1991-12-26 連続処理ライン張力緩衝装置 Expired - Fee Related JP2666637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3356854A JP2666637B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 連続処理ライン張力緩衝装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3356854A JP2666637B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 連続処理ライン張力緩衝装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05179362A JPH05179362A (ja) 1993-07-20
JP2666637B2 true JP2666637B2 (ja) 1997-10-22

Family

ID=18451099

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3356854A Expired - Fee Related JP2666637B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 連続処理ライン張力緩衝装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2666637B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6394195B2 (ja) * 2014-09-01 2018-09-26 新日鐵住金株式会社 張力調整装置および張力調整方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5589434A (en) * 1978-12-28 1980-07-07 Toshiba Corp Correction device for speed increase and decrease

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05179362A (ja) 1993-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2666637B2 (ja) 連続処理ライン張力緩衝装置
CA2074434C (en) Strip tension control apparatus
JPS605373B2 (ja) 圧延機
JP2516485B2 (ja) 連続処理ライン張力安定化装置
JP2516484B2 (ja) 連続処理ライン張力安定化装置
JPH04246132A (ja) 連続処理ライン張力安定化装置
JP3354865B2 (ja) 帯状材のルーパ速度制御方法および装置、ならびに帯状材の連続処理ライン
KR100635073B1 (ko) 루퍼를 이용한 연속공정의 강판 장력 제어장치 및 방법
JP3562374B2 (ja) 圧延方法及び圧延設備
JPS58163524A (ja) 鋼板巻取機制御装置
JP2815216B2 (ja) サイドガイドの制御方法
JP2636536B2 (ja) 連続処理ラインのストリップ張力制御装置
JPS59118642A (ja) フイルム用印刷機における可動ロ−ルの駆動装置
JP2586753B2 (ja) ストリップ連続処理ラインのストリップ張力制御装置
JPH08252624A (ja) 熱間連続圧延における仕上温度制御方法
JPH11123429A (ja) 帯状材の張力制御方法及び装置
JP3073633B2 (ja) 圧延機の自動板厚制御方法
JPH07251994A (ja) 連続鋼板処理設備の張力制御方法および装置
JPH0940246A (ja) 鋼板張力制御装置
JPH0826550A (ja) 出側ルーパ張力制御方法
JPH01165726A (ja) 金属ストリツプの張力制御方法
JPH0984390A (ja) ルーパー張力制御装置
JPH08141615A (ja) 圧延機の板厚制御装置
JPH01176768A (ja) リワインダ制御装置
JPH06277730A (ja) 線材圧延ラインのレピーター制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970527

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees