JP2666449B2 - 白色ポリエステルフィルム - Google Patents

白色ポリエステルフィルム

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カード・ラベル、表示板、印画紙、X線増
感紙などの基材および感熱転写形プリンター用印字基
材、さらにはFA、OAなどの情報用記録紙、その他各種紙
分野用途などに用いられる白色ポリエステルフィルムに
関する。
[従来の技術] 従来、白色ポリエステルフィルムを得るために白色の
無機粒子を多量にポリエステルに添加することはよく知
られている。
例えば酸化チタンと硫酸バリウムを多量に添加した特
公昭56−4901号公報や炭酸カルシウムを添加した特公昭
43−12013号公報などが回示されている。
また、ポリエステルフィルムにポリオレフィンを添加
したものも特開昭63−172740に開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のように無機粒子を多量に添加し
たポリエステルフィルムや、ポリエステルにポリオレフ
ィンを添加したものでは以下のような問題点を有する。
i)無機粒子の多量添加系では フィルムの長手方向に凸状の、口金で起こるスジ(以
下、口金スジと言う)が入り、生産性が悪くなる。
フィルム表面にキズが入りやすい。
ii)ポリオレフィン添加系では ポリオレフィンの分散ムラを生じ、フィルムの品質に
ムラを生じる。
光沢度が十分でない。
耐熱寸法安定性がない。
本発明は、これらの問題点を解決したポリエステルフ
ィルムを提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、平均粒子径0.2〜10μmの無機粒子をポリ
オレフィン樹脂で被覆したポリオレフィン被覆無機粒子
を、ポリエステルに3〜50wt%添加してなる白色ポリエ
ステルフィルムを特徴とするものである。
本発明のポリエステルとは、ジカルボン酸とジオール
とからなるエステル結合を主鎖に有するポリマーであ
り、代表的なジカルボン酸としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェン酸、ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、ドデカンジカルボン酸、およびそれらの誘導体な
どが挙げられ、またジオールの代表的なものとしては、
エチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、およびそれらの誘導体や、オキシカル
ボン酸からのポリマーなどが挙げられる。
本発明のポリエステルで、特に好ましいものとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートおよびその誘導体
などである。
もちろん、用途によってポリエステルは使い分けるこ
とができ、耐熱性、機械的性質が重視される場合はホモ
ポリマーで、しかも結晶融解熱ΔHuが9cal/g以上で、ガ
ラス転移温度Tgが70℃以上のポリエステルが良く、逆に
ソフト性、柔軟性を重視する時は結晶融解熱ΔHuが8cal
/g以下の共重合ポリエステルでエラストマーがよい。
また、本発明でいう無機粒子とは、無機質化合物から
なる粒子で、周期律表II a、II b、III b、IV a、IV
b、V b、VI a、VII aから選ばれた少なくとも1個以上
の元素からなる化合物であり、例えば、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸
カルシウム、タルクなど、あるいはこれらの混合物が挙
げられる。
無機粒子の平均粒子径としては、0.2〜10μm、好ま
しくは0.3〜7μmのものが良い。0.2μm未満では凝集
しやすくなり、フィルム表面欠点を作る。また、10μm
を越えるものではフィルムの延伸時に破れを起こした
り、フィルターの目づまりを起こすなどの欠点が出る。
本発明でいうポリオレフィンとは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ4−メチル−ペンテン−1、ポリス
チレンのようなオレフィン系の重合体またはその共重合
体やワックス状のものなどをいう。
本ポリオレフィンは、前述した無機粒子と混合し、無
機粒子表面を被覆させることが必要である。その手法は
いかなる方法であってもよい。例えば、各ポリオレフィ
ンの溶媒で稀薄溶液を作り、その中に無機粒子を浸漬す
る方法や粉体を飛散させスプレーガンで前述の稀薄溶液
を吹きつける方法などがある。
このようにして作られたポリオレフィン被覆無機粒子
をポリエステルに対して3〜50wt%好ましくは5〜40wt
%添加するのが良く、3wt%未満では光学濃度、白色度
などが低下し好ましくない。また、50wt%を越えるもの
では延伸性が悪くなり、生産性が低下する。
このポリオレフィン被覆無機粒子の添加時期は、ポリ
エステルの重合直後やポリエステル樹脂と一旦混練溶融
押出し、これをペレタイズしたものなど、さらにはシー
ト状に溶融押出する際であっても良い。
また、このポリオレフィン被覆無機粒子は、無機粒子
重量に対して、ポリオレフィンが0.5〜50wt%が好まし
く、より好ましくは1〜40wt%である。添加量が0.5wt
%未満では被覆効果がほとんどなく、50wt%を越えるも
のでは、熱寸法安定性が悪くなり、クッション率が低下
したり、ボイド率の低下によるフィルム厚みの減少や寸
法安定性が悪くなる。
また、被覆されない無機粒子や無機粒子を含まないポ
リオレフィンは、それらの合計が、それに被覆無機粒子
を加えた全添加量の50面積%以下、好ましくは40面積%
以下、より好ましくは30面積%以下であればよい。50面
積%を越えるものでは、被覆効果や熱寸法安定性など前
述と同様の問題を起こす。
また、無機粒子が炭酸カルシウムの場合、フィルム中
に発生してくる気泡をおさえたり、ポリエステルの黄化
を防止したり、白度を得るためにポリエステルやポリオ
レフィン中にリン化合物を添加しておくのがよい。
また、フィルムの白度をさらに得るために蛍光増白剤
を併用することはさらに好ましい。
さらに、帯電防止性を付与するため、界面活性剤を添
加してもよく、この場合、ポリオレフィンポリマーに界
面活性剤を添加しておくのがよく、分散性がよくなる。
本発明のポリエステルフィルムは二軸配向されている
必要があり、面積倍率で7〜35倍、好ましくは9〜20倍
がよい。面積倍率が7倍未満では、白色度、光沢度、光
学濃度、クッション性などが悪くなり、白色フィルムと
して使えない。また、22倍程度以上では延伸性が低下
し、35倍を超えると延伸性がより低下して好ましくな
い。
次に本発明のポリエステルフィルムの製造方法につい
て説明する。なお、本方法は一例であり、これらに限定
されるものではない。
ポリエステルに、特定粒径の無機粒子にポリオレフィ
ンを被覆したものを3〜50wt%ブレンドし、285℃に加
熱された押出機にてTダイより押出し、20℃に保たれた
冷却媒体上で固化し、未延伸シートとした後、延伸温度
75〜120℃で長手方向に2.5〜7倍延伸し、つづいて80〜
110℃で幅方向に2.5〜5倍延伸し、ひき続き160〜230℃
で熱処理をして二軸延伸フィルムとし、巻取ることによ
り白色ポリエステルフィルムが得られる。
また、本フィルムに表面活性化処理、例えばN2、CO2
などの各種ガス下でのコロナ放電処理やプラズマ処理な
どをしてもよい。
[発明の効果] 本発明の白色ポリエステルフィルムは無機粒子の多量
添加系であっても、ポリオレフィン被覆無機粒子を用い
ることにより、次のような優れた効果を有するものが得
られる。
口金スジが発生せず、長時間安定な製膜が可能とな
り、生産性が大幅に向上する。
フィルム表面のキズが発生しなくなる。
分散性が均一となり、フィルムの品質のムラがなくな
る。
充分な光沢度が得られる。
耐熱寸法安定性のよいものが得られる。
[測定方法] 本発明で用いた測定方法を以下に示す。
(1)延伸性 各条件にて製膜し、そのフィルム破れが起こるまでの
時間で以下のように示した。
4時間以内に破れた時:×(生産性が悪い) 4〜8時間で破れた時:△ 8時間以上で破れた時:○(生産性が良い) (2)削れ性 大栄科学精器製作所(製)学振型染色物磨耗堅牢度試
験機にて、荷重216g/20mmでサラシ布を当て50回こすっ
た後のキズの有無で評価し、キズの入ったものを×印
で、入らなかったものを○印で示した。
(3)凝集異物 肉眼で明らかに異物が判るものを×印で示し、全く認
められないものを良好として○印を示した。また、異物
がわずかに認められるが使用可能なものを△印で示し
た。
(4)白色度 白色度はJIS−L1015−1981のB法(2波長法)により
測定。
(5)光学濃度OD マクベス社濃度計モデルTD504で測定する。透過濃度
をD、入射光量をI0、透過光量をIとすると、D=−lo
g(I/I0)で定義される。
(6)クッション率 三豊製ダイヤルゲージのスピンドル上部に10gの台座
を取付けスピンドルを持ち上げて測定台にセットしたサ
ンプルの上におろす。台座の上に50gの分銅を載せ、5
秒後の厚みを読みとり、この時の値をbμmとし、次式
によりクッション率Cを算出した。
C=100×(a−b)/a (%) 注)ダイヤルゲージのタイプ:No.2109−10 測定子:3mmφ硬球 (7)光沢度 JIS−Z8741−1962の方法2によって測定し得られる。
(8)平均粒子径 無機粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度
分布測定装置(堀場製作所製、CAPA500)を用いて測定
し、体積平均径を算出し、平均粒子径とした。
(9)被覆されない無機粒子あおよび無機粒子を含まな
いポリオレフィンの添加量の測定法 光学顕微鏡又は走査形電子顕微鏡により、フィルム断
面を観察し、その各々の状態別に分離し、この面積割合
で求めた。
[実施例] 以下、実施例を示して、更に詳しく説明する。
実施例1、比較例1 IVが0.6のポリエチレンテレフタレートに、平均粒子
径0.8μmの硫酸バリウムを20wt%添加したもの、およ
び、これと同じ粒子にポリプロピレンを粒子重量に対し
て5wt%被覆したものを用い(前者比較例1、後者実施
例1)、これを20wt%添加した。
この原料を285℃に加熱した押出機より溶融押出し、
Tダイより吐出したものを20℃に保たれた冷却ドラムで
成形した。このフィルムを95℃で長手方向に3.2倍延伸
した後、90℃で3.8倍幅方向にテンターにて延伸し、引
続き230℃で5%弛緩し熱処理した。この延伸熱処理後
のフィルム厚みが150μmとなるように吐出量で合わせ
た。
この時の口金スジ発生までの時間およびフィルム特性
は第1表に示したようになった。
この表から明らかなように、ポリオレフィン被覆無機
粒子を用いることにより、口金スジの発生がなくなり、
フィルムの削れ性が良くなることがわかる。
実施例2〜5、比較例2〜3 IVが0.65のポリエチレンテレフタレートに、第2表に
示したような平均粒子径の炭酸カルシウムを各々4−メ
チル−ペンテン−1で被覆し(粒子重量に対して7wt%
の4−メチル−ペンテン−1)、これを20wt%添加し
た。その他の条件は、実施例1と同様にした。
この結果、特定範囲内の粒子径でないと、凝集異物を
発生したり、延伸性が悪化したりするため本発明の均質
な白色ポリエステルフィルムが得られないことがわか
る。
実施例6〜8、比較例4〜5 IVが0.8のポリエチレンテレフタレートに、平均粒子
径1.0μmの炭酸カルシウムにポリプロピレンを粒子重
量に対して5wt%被覆したものを第3表のように添加し
た。その他の条件は実施例1と同様にしたが、長手方向
の延伸は100℃、4.0倍の延伸とした。
この結果、必要以上に添加すると延伸性が悪化し、生
産性が低下し、少なすぎると白色度、光学濃度やクッシ
ョン率が低下し、白色ポリエステルフィルムとして使用
できないものとなることがわかる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径0.2〜10μmの無機粒子をポリ
    オレフィン樹脂で被覆したポリオレフィン被覆無機粒子
    を、ポリエステルに3〜50wt%添加してなることを特徴
    とする白色ポリエステルフィルム。
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CN113831699B (zh) * 2021-10-20 2023-01-13 界首市天鸿新材料股份有限公司 一种具有高强度和高延伸率的可生物降解材料及其应用

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