JPH0680798A - 白色ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

白色ポリエステルフィルムおよびその製造方法

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JPH0680798A
JPH0680798A JP5080619A JP8061993A JPH0680798A JP H0680798 A JPH0680798 A JP H0680798A JP 5080619 A JP5080619 A JP 5080619A JP 8061993 A JP8061993 A JP 8061993A JP H0680798 A JPH0680798 A JP H0680798A
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film
polyester
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weight
coupling agent
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JP5080619A
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Sung-Ju An
成 柱 安
Byung-Ho Cho
炳 鎬 趙
Yong-Won Kim
容 元 金
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances

Abstract

(57)【要約】 【構成】 白色ポリエステルフィルムの製造方法であっ
て、無機粒子の表面をカップリング剤で表面処理し、ポ
リオレフィンで被覆し、該被覆された粒子をポリエステ
ルに混入してシート状に押出した後、二軸延伸してフィ
ルムとすることを特徴とする方法。 【効果】 見掛密度が0.6ないし1.1g/cm3 であ
り、光透過率が0.5ないし2.0%であり、白色度が
80ないし110%である、上記方法により製造したポ
リエステルフィルムは、光学物性が優れるのみならず、
製膜延伸性に優れており、特に、紙の代りとして使用す
るに適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙の代りとして用いるこ
とのできる白色度に優れたポリエステルフィルムおよび
その製法に関し、詳しくは、カップリング剤で表面処理
し、ポリオレフィンを被覆した無機粒子をポリエステル
に添加することにより、白色度、光透過率および見掛密
度などのフィルム特性を向上させたポリエステルフィル
ムおよびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンジナフタレートなどのポリエステルフィルムは機械
的特性、電気的特性、耐薬品性、耐熱性および耐候性な
どが優れているので、種々の産業用品に広く用いられて
いる。特に、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムは寸法安定性、フィルム形成性、弾性特性などが優
れており、磁気テープ、グラフィックアート、箔、包装
材料などに広く用いられている。
【0003】また、プラスチックフィルムは長期間使用
しても毛羽立つことがないので紙の代りとして、即ち、
カード、ラベル、プリンター受像紙、バーコード紙、ポ
スター、地図などの基材として広く用いられている。特
に屋外で用いられる印刷物は、耐水性が必要なためにプ
ラスチックフィルムが有利であり、ラベルや貼着紙で
も、貼着後剥離の点から、プラスチックフィルムが有利
である。
【0004】しかしながら、前記のような紙の代りの用
途として、単に通常のポリエステルフィルムを用いるに
は幾つかの問題点がある。即ち、これらのポリエステル
フィルムは堅過ぎるか、あるいは柔らか過ぎる場合が多
く、透明度や光の反射程度も紙と異なって紙のような質
感を与えない。
【0005】したがって、ポリエステルフィルムの優れ
た特性を保持しながら紙の持つ特質を付与するために、
種々の方法が開発されてきた。特開昭62−24312
0号では、ポリエステル基材に無機粒子を添加してお
り、特公昭63−64310号では、ポリオレフィン基
材に無機粒子を添加してフィルムに白色度と隠蔽性を付
与する方法が開示されており、特公昭58−50625
号では化学的分解による気泡発生物質を添加し、生成さ
れた気泡により透過光を散乱させて隠蔽性を付与すると
共に、フィルムの軽量化および製造原価の節減を図って
いる。また、特開昭63−168441号では、ポリエ
ステルにポリオレフィンを配合し、延伸することによっ
て、フィルムの表面および内部に微細な気泡を形成させ
て表面に筆記性を付与しており、特開平2−28492
9号では、ポリエステルに無機粒子と共にポリオレフィ
ンを添加して、無機粒子の添加量を減らすことによっ
て、フィルムの表面特性の改善と軽量化を同時に追及し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法には、次のような問題点がある。 1)ポリエステル基材に無機粒子を添加する場合は、比
重が大きくなり、製造コストも高くなる。 2)基材がポリオレフィンであるフィルムは耐熱性に劣
り、寸法安定性が悪く、機械的強度が弱い。 3)フィルムの面積当たり製造コストを低くするために
内部に微細気泡を形成させて見掛密度を小さくした場合
には、表面が破壊され易くなり、一方、表面破壊現象を
防止するために内部の微細気泡を除去した場合には、密
度が大きくなる。 4)ポリエステルにポリオレフィンを配合して微細気泡
を形成させた場合には、ポリオレフィン樹脂の分散斑が
生じ易くなり、耐熱性、寸法安定性およびフィルムの光
学物性が悪くなる。 5)無機粒子を添加してフィルムを製造した場合には、
無機粒子の分散性が悪く、ダイすじ(die-line)が生じ
易くなり、破断が多く発生するので、生産性が低くな
る。
【0007】本発明者らは、前記のような問題点を解決
するために鋭意研究した結果、カップリング剤で処理し
てポリオレフィン樹脂で被覆した無機粒子をポリエステ
ルに混入することによって、前記問題点が解消されたポ
リエステルが得られるという知見を得て、本発明を完成
するに至った。
【0008】本発明の目的は、紙の代りとして使用する
ことのできる白色度、光透過率および見掛密度などのフ
ィルム特性を保持した白色ポリエステルフィルムおよび
その製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、白色ポリエス
テルフィルムの製造方法であって、無機粒子の表面をカ
ップリング剤で処理し、ポリオレフィンで被覆し、該被
覆された粒子をポリエステルに混入してシート状に押出
した後、二軸延伸してフィルムとすることを特徴とする
方法に関する。
【0010】本発明のポリエステルとしては特に限定す
るものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト(以下、PETと略する)、ポリテトラメチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、
ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートなどが含まれ、特に、耐水性、耐久性および耐薬
品性に優れるPETが好ましい。
【0011】これらのポリエステルはホモポリエステル
またはコポリエステルであることもできる。コポリエス
テルの場合、共重合成分としては、例えば、エチレング
リコール、ネオペンチレングリコール、ポリアルキレン
グリコールなどのジオール成分とアジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、ナトリウム5−スルホイソフタル酸などのジ
カルボン酸成分が含まれる。
【0012】本発明の無機粒子にはタルク、酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウムおよび二酸化チタンなどが含まれ、特に、炭酸カル
シウム、硫酸バリウムおよび二酸化チタンなどが好まし
く、これらは単独にまたは混合して用いることもでき
る。また、フィルムの白色度を高めるために、蛍光増白
剤を添加してもよい。これらの無機粒子は平均粒径が
0.2ないし10μm であり、0.3ないし8μm が好
ましい。平均粒径が0.2μm より小さい場合には、無
機粒子間の凝集が発生し易くなり、フィルムにすぐれた
表面特性を付与することができない。また、10μm よ
り大きい場合には、フィルム調製時にフィルムの破断が
発生し易くなり、フィルター圧が急上昇する問題点があ
る。
【0013】本発明のカップリング剤には、チタン、シ
リコン、ジルコンなどの4価元素の有機高分子酸化物で
あるチタネート系、シラン系およびジルコネート系カッ
プリング剤が含まれる。特に、チタネート系カップリン
グ剤が好ましく、安価で適用範囲が広い。また、フィル
ムの色相が重要である場合には、ジルコネート系カップ
リング剤を用いることが好ましい。
【0014】チタネート系カップリング剤には、例え
ば、式(I)のネオペンチル(ジアリル)オキシトリ
(ジオクチル)ピロホスフェートチタネートおよび式
(II)のネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(N−エ
チレンジアミン)エチルチタネートなどが含まれる。
【0015】
【化1】
【0016】ジルコネート系カップリング剤には、例え
ば、式(III)のシクロ(ジオクチル)ピロホスフェート
ジオクチルジルコネートおよび式(IV)のネオペンチル
(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ピロホスフェー
トジルコネートなどが含まれる。
【0017】
【化2】
【0018】シラン系カップリング剤には、例えば、式
(V)のビニルトリエトキシシランのようなビニル系お
よび式(VI)のメタクリルオキシプロピルトリメトキシ
シランのようなメタクリル系カップリング剤が含まれ
る。
【0019】
【化3】
【0020】これらカップリング剤の使用量は、無機粒
子の重量を基準として、0.05ないし1重量%であ
り、0.1ないし1重量%が好ましい。その使用量が
0.05重量%より少ない場合には、カップリング剤と
しての効果が得られず、ポリオレフィン樹脂の被覆効果
も悪くなり、一方、その使用量が1重量%より多い場合
には、無機粒子間の凝集が発生し易くなり、フィルム製
膜時に、無機粒子の分散性が悪くなる。
【0021】カップリング剤での無機粒子の表面処理方
法としては、溶媒、例えばカップリング剤をメタノール
に溶解した溶液に無機粒子を浸漬させる方法及び容器中
に無機粒子を分散させた後、カップリング剤を溶解した
溶液を吹き込む方法などの例があるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0022】本発明の被覆用ポリオレフィンには、ポリ
エステルと混合時にフィルムを形成し得るものであれ
ば、どのようなものでもよく、例えば、低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテンなどが含まれる。これらのポリ
オレフィンはホモポリマーに限定されるものではなく、
そのコポリマーでもよい。特に、表面張力が小さいポリ
オレイン類が好ましく、ポリプロピレン、ポリメチルペ
ンテンがさらに好ましい。ポリメチルペンテンはポリエ
ステルとの剥離性がよく、延伸時に微細気泡の生成が容
易であるために最も好ましい。
【0023】これらのポリオレフィンの使用量は無機粒
子の重量を基準として0.5ないし50重量%であり、
0.5重量%より少ない場合には、無機粒子の被覆効果
が悪くなり、50重量%より多い場合には、フィルムの
耐熱性と寸法安定性が悪くなる。
【0024】本発明の無機粒子を被覆する方法として
は、カップリング剤で表面処理した無機粒子を、ポリオ
レフィンを溶解した溶液に浸漬させる方法などがある
が、これに限定されるものではない。
【0025】本発明において、カップリング剤で表面処
理し、ポリオレフィンで被覆した無機粒子をポリエステ
ルに添加する時期は、ポリエステルの重合直後または溶
融押出時であってもよい。被覆した無機粒子の添加量は
ポリエステルの重量を基準として、2ないし50重量%
であり、5ないし40重量%が好ましい。添加量が2重
量%より少ない場合には、所望の白色度を得ることがむ
づかしく、50重量%より多い場合には、製膜延伸性が
悪くなる。
【0026】ポリエステルにポリオレフィン被覆無機粒
子を2ないし50重量%で混合した後、285℃に加熱
した押出機によりT−ダイを通して押出す。次いで、表
面温度10ないし60℃の冷却ドラム上で冷却固化させ
た未延伸シートを80ないし120℃に加熱したロール
を通して縦軸延伸し、20ないし30℃のロール群で冷
却した後、続いて90ないし140℃に加熱したテンタ
を通して横軸延伸する。
【0027】本発明のポリエステルフィルムは二軸配向
させる必要がある。この延伸倍率は縦横方向へ各々2な
いし5倍であり、面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)
は4ないし25倍となる。面積倍率が4倍未満である場
合には、得られたフィルムの白色度、光沢度、クッショ
ン性および易切断性などが悪くなり、白色フィルムとし
て用いることができない。また、面積倍率が25倍を超
える場合には、製膜時に破断が生じ易いという問題点が
ある。
【0028】上記のように二軸延伸されたフィルムを、
平面性および寸法安定性を得るために、さらに150な
いし235℃に加熱したテンタで熱固定し、均一に徐冷
した後、室温で巻取って本発明の白色ポリエステルフィ
ルムを得る。
【0029】本発明の白色ポリエステルフィルムの見掛
密度は0.6ないし1.1g/cm3 であり、0.6ないし
0.95g/cm3 が好ましく、0.7ないし0.9g/cm3
がさらに好ましい。見掛密度が0.6g/cm3 より小さい
場合には、フィルムの内部の微細気泡が多くなり過ぎて
フィルムの強度が低く、1.1g/cm3 より大きい場合に
は、従来の紙に比べて製造コストが高くなる。
【0030】本発明の白色ポリエステルフィルムの光透
過率は0.5%ないし2.0%であり、0.8%ないし
1.6%が好ましい。光透過率が0.5%より小さい場
合には、多くの微細気泡を含有しているために、フィル
ムの強度が低く、光透過率が2.0%より大きい場合に
は、フィルムの隠蔽性が小さくなり、いずれも好ましく
ない。
【0031】本発明の白色ポリエステルフィルムの白色
度は80%ないし110%であり、85%ないし105
%が好ましい。白色度が80%未満の場合には、フィル
ムは淡黄色となり、白色度が110%を超える場合に
は、フィルムは淡青色となり、いずれも好ましくない。
【0032】前述した通り、本発明のポリエステルフィ
ルムはカップリング剤で表面処理し、ポリオレフィンで
被覆した無機粒子をポリエステルに混入することによっ
て得ることができ、無機粒子を多量に添加した場合にお
いても、次のような効果が得られる。 1)フィルムにダイすじが発生せず、フィルムの製膜性
に優れるので生産性を向上させることができる。 2)フィルムの表面での無機粒子の脱落現象が発生しな
い。 3)無機粒子を均一に分散させることができるのでフィ
ルムに斑点が発生せず均質なフィルムを得ることができ
る。 4)十分な光沢度を有するフィルムを得ることができ
る。
【0033】本発明を実施例によりさらに詳しく説明す
るが、下記の実施例は本発明の例示であり、本発明がこ
れに限定されるものではない。
【0034】
【実施例】本発明のポリエステルフィルムの物性測定に
用いた方法を以下に示した。
【0035】1)見掛密度 四塩化炭素とキシレンを含む密度句配管を25℃に保持
し、浮浸法により測定した。
【0036】2)光透過率 ASTM D1003に従い、直径25mm、散乱角度
2.5°で測定し、下記式により算出した。
【0037】
【数1】
【0038】3)白色度 JIS L1015に従い、波長450nmの反射率をB
%、550nmの反射率をG%とするとき、下記式により
算出した。白色度=4B−3G
【0039】4)光沢度 ASTM D523に従い、測定角度を60°として測
定し、下記式により算出した。
【0040】
【数2】
【0041】5)延伸性 調製した膜の延伸性を膜の状態により次のように判断し
た。 ○:破断が全然発生せず、延伸斑がない均質のフィルム
を得た場合 △:わずかの破断が発生し、延伸斑がない均質のフィル
ムを得た場合 ×:破断が発生し、延伸斑がある場合
【0042】6)粒径 微細粒子の粒径は粒子を電気顕微鏡で観察して測定し
た。10個以上の粒子を観察して平均粒径を求めた。
【0043】実施例1〜4および比較例1、2 平均粒径0.45μm の二酸化チタン無機粒子150g
を、第1表に示した量のネオペンチル(ジアリル)オキ
シトリ(ジオクチル)ピロホスフェートチタネート系カ
ップリング剤をメタノール200mlに溶解した溶液で表
面処理し、無機粒子の重量に基いてポリメチルペンテン
20.0重量%をトルエン500mlに溶解した溶液で被
覆した。被覆した無機粒子10.0重量%をポリエチレ
ンテレフタレートと混合して、180℃で3時間真空乾
燥した後、285℃に加熱した押出機でT−ダイを通し
て押出した。表面温度10ないし60℃の冷却ドラム上
で冷却固化した未延伸シートを、80ないし120℃に
加熱したロールを通して縦軸延伸し、20ないし30℃
のロール群で冷却した後、続いて90ないし140℃に
加熱したテンタを通して横軸延伸した。二軸延伸したフ
ィルムを150ないし235℃に加熱したテンタで熱固
定し、均一に冷却した後、巻取って膜厚100μm のポ
リエステルフィルムを得た。上記のように得たフィルム
の物性を第1表に示した。
【0044】
【表1】
【0045】実施例5〜8ならびに比較例3および4 実施例1〜4と同様な方法により、無機粒子の平均粒径
を0.45μm およびカップリング剤の使用量を0.5
0%と一定にし、被覆粒子の添加量を第2表に示したよ
うに変化させて押出し、二軸延伸、熱固定および巻取り
を行って、膜厚100μmの白色ポリエステルフィルム
を得た。上記に得たフィルムの物性を第2表に示した。
【0046】
【表2】
【0047】実施例9〜12ならびに比較例5および6 実施例1〜4と同様な方法により、カップリング剤の使
用量を0.50%および被覆無機粒子の添加量を10.
0重量%と一定にし、無機粒子の平均粒径を第3表に示
したように変化させて押出し、二軸延伸、熱固定および
巻取りを行って膜厚100μm の白色ポリエステルフィ
ルムを得た。上記に得たフィルムの物性を第3表に示し
た。
【0048】
【表3】
【0049】第1表に示したように、カップリング剤の
使用量が無機粒子の1重量%を超えると、無機粒子間の
凝集現象が発生して製膜延伸性が悪くなり、フィルムの
光学物性が低下することが分る。また、0.05重量%
より少ないと、カップリング剤の効果が期待できなくな
り、フィルムの内部に空隙が形成されずに、見掛密度が
1.1g/cm2 を超えるようになり、フィルムの光学物性
も低下する。カップリング剤の使用量が無機粒子の0.
05ないし1.0重量%である場合には、見掛密度が適
切であり、光学物性も向上することが見られる。
【0050】第2表に示したように、被覆無機粒子の混
合量がポリエステルの2.0重量%未満の場合には、特
に、光透過率および白色度などのフィルムの光学物性が
低下し、一方、50重量%を超える場合には、見掛密度
が高くなり、製膜延伸性が悪くなり生産性が低下するこ
とが分る。被覆無機粒子の混合量がポリエステルの10
重量%前後である場合には、見掛密度が最も好ましく、
光学物性の優れたフィルムが得られることが見られる。
【0051】第3表に示したように、無機粒子の平均粒
径が大きければ大きいほど見掛密度は増加し、フィルム
の光学物性のなかで、特に、光沢度が低下することがわ
かる。無機粒子の平均粒径が0.2μm より小さいか1
0μm より大きければ見掛密度が1.1g/cm2 を超え、
光透過率などの光学物性が低下する反面、0.2ないし
10μm 範囲では見掛密度が適切であり、光学物性の優
れたフィルムが得られることが分る。
【0052】以上のように、無機粒子をカップリング剤
で表面処理してポリオレフィンで被覆した後、その被覆
粒子をポリエステルに混入し、シート状に押出し、次い
で得られたシートを二軸延伸した本発明の白色ポリエス
テルフィルムは、白色度、光透過率などの光学物性に優
れるのみならず、製膜延伸性も優れており、また製膜の
生産性を向上させることができ、特に、紙の代りとして
使用するに適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色ポリエステルフィルムの製造方法で
    あって、無機粒子の表面をカップリング剤で処理し、ポ
    リオレフィンで被覆し、該被覆された粒子をポリエステ
    ルに混入してシート状に押出した後、二軸延伸してフィ
    ルムとすることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記無機粒子が炭酸カルシウム、硫酸バ
    リウム、二酸化チタン、タルク、酸化マグネシウムおよ
    び炭酸マグネシウムよりなる群から選択される請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記無機粒子の平均粒径が0.2ないし
    10μm である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記カップリング剤がチタン酸塩系、シ
    ラン系およびジルコン酸塩系カップリング剤よりなる群
    から選択される請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記カップリング剤を無機粒子の重量を
    基準として0.05ないし1重量%の量で用いる請求項
    1または4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリオレフィンを無機粒子の重量を
    基準として0.5ないし50重量%の量で用いる請求項
    1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記被覆された無機粒子をポリエステル
    の重量を基準として2ないし50重量%の量でポリエス
    テルに混入する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記二軸延伸がシートを縦横の両方向へ
    2ないし5倍の延伸比で延伸する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 見掛密度が0.6ないし1.1g/cm3
    あり、光透過率が0.5ないし2.0%であり、白色度
    が80ないし110%である、請求項1記載の方法によ
    り製造されたポリエステルフィルム。
JP5080619A 1992-04-08 1993-04-07 白色ポリエステルフィルムおよびその製造方法 Pending JPH0680798A (ja)

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KR1019920005848A KR950015144B1 (ko) 1992-04-08 1992-04-08 백색 폴리에스테르 필름 및 그의 제조방법
KR5848/1992 1992-04-08

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KR (1) KR950015144B1 (ja)

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