JP2663788B2 - Ｘ線撮影装置 - Google Patents

Ｘ線撮影装置

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JP2663788B2 JP4079146A JP7914692A JP2663788B2 JP 2663788 B2 JP2663788 B2 JP 2663788B2 JP 4079146 A JP4079146 A JP 4079146A JP 7914692 A JP7914692 A JP 7914692A JP 2663788 B2 JP2663788 B2 JP 2663788B2
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    • H05G1/08—Electrical details
    • H05G1/70—Circuit arrangements for X-ray tubes with more than one anode; Circuit arrangements for apparatus comprising more than one X ray tube or more than one cathode

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はＸ線撮影装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】Ｘ線撮影装置を、その画像の違いで分け
れば、体内の断層像を撮影するＸ線ＣＴ装置と、体内の
Ｘ線透視像（平面的な像）をＸ線フィルムに記録する一
般のＸ線撮影装置、いわゆるレントゲン装置とに大別で
きる。Ｘ線ＣＴ装置は、Ｘ線源を被検体の周囲で回転さ
せて透過Ｘ線を検出し、これをデジタル信号に変換して
画像再構成し、拡大・縮小などの適当な画像処理を行っ
てモニタディスプレイに表示する。被検体は水平移動可
能な寝台に載せられて装置に搬送される。
【０００３】一般のＸ線撮影装置では、寝台の上に仰臥
している被検体を挟んで上下にＸ線管とＸ線フィルムと
を配備して撮影を行う。または、Ｘ線フィルムの代わり
に、Ｘ線を光像に変換するイメージインテンシファイヤ
と、イメージインテンシファイヤの出力光像を撮像して
電気信号（ビデオ信号）に変換するＸ線テレビカメラを
設置し、ビデオ信号をデジタル化して、画像の拡大・縮
小などの適当な処理を行ってモニタディスプレイに表示
する装置もある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記の２つの装置で得
られる画像に物理的な相違はあるものの、Ｘ線曝射によ
って体内情報を得るという同じ原理を用いているため、
共有できる構成部品は少なくない。例えば、被検体が仰
臥する寝台，Ｘ線管にＸ線発生用の高電圧を供給する高
電圧装置，モニタディスプレイに表示された画像の拡
大，縮小等を行う画像処理装置，操作卓等が挙げられ
る。また、使用目的も略同じであり、一人の患者につい
て、Ｘ線ＣＴ装置による診断と、Ｘ線透視撮影装置によ
る診断とを連続して行うこともある。
【０００５】しかしながら、両装置は完全に独立した装
置として個別に製造販売されており、両装置を備える医
療機関では両装置を同時に設置するだけの広いスペース
を確保するか、あるいはそれができなければ、それぞれ
の装置を設置する個別の検査室を確保する必要がある。
そうなると、両装置の診断を受ける患者はその検査室間
を移動しなけらばならず、特に、重症患者に与える負担
は大きい。
【０００６】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、上記のような２台のＸ線撮影装置の
設置を、略１台分の設置スペースで可能にするＸ線撮影
装置を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成をとる。すなわち、この
発明のＸ線撮影装置は、被検体を載せる天板を水平移動
自在に支持する寝台と、被検体の周囲を回転する第１の
Ｘ線源および透過Ｘ線を検出する第１のＸ線検出手段を
装備するガントリと、これらを収容する検査室の３次元
座標上を移動する第２のＸ線源と、前記第１のＸ線源と
第２のＸ線源とにＸ線発生用の高電圧を供給する高電圧
装置と、前記高電圧装置の出力先を切り換える切り換え
手段と、前記第２のＸ線源による透過Ｘ線を検出する第
２のＸ線検出手段とを備え、前記第２のＸ線源および前
記第２のＸ線検出手段による撮影によりデジタル化され
たＸ線透視画像が得られるように構成し、このデジタル
化されたＸ線透視画像に対する適宜の画像処理を、前記
第１のＸ線検出手段の検出データに基づき得られた画像
に対する画像処理を行う画像処理手段に行わせるように
構成したことを特徴とするものである。
【０００８】
【作用】この発明の構成による作用は、次のとおりであ
る。すなわち、２つのＸ線源にＸ線発生用の高電圧を供
給する高電圧装置が共有であり、被検体を載せる寝台も
共有である。第２のＸ線源は検査室の天井壁に取り付け
られて検査室の３次元座標上を移動自在であるから、第
２のＸ線検出手段の設置場所は任意である。よって、第
２のＸ線検出手段を適宜な場所に設置することにより、
およそＸ線ＣＴ装置１台分の設置スペースで、第１のＸ
線源と第１のＸ線検出手段による断層撮影，第２のＸ線
源と第２のＸ線検出手段によるＸ線撮影が行える。さら
に、第２のＸ線源および第２のＸ線検出手段による撮影
により得られたデジタル化されたＸ線透視画像に対する
拡大・縮小等の適宜の画像処理と、第２の線検出手段の
検出データに基づき得られた画像に対する拡大・縮小等
の適宜の画像処理とを、共通の画像処理手段で行わせ
る。
【０００９】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図１はこの実施例に係るＸ線撮影装置の全体
外観を示した斜視図である。検査室の床面にＸ線ＣＴ装
置のガントリ１と寝台２とが設置されている。ガントリ
１の内部には、Ｘ線管３（第１のＸ線源）とＸ線検出器
４（第１のＸ線検出手段）とが対向した状態で回転可能
に取り付けられ、さらに、Ｘ線フィルムを内蔵したカセ
ッテ５（第２のＸ線検出手段）がガントリ１の正面壁に
上下動可能に装填される。寝台２は床面に対して上下動
自在に構成されており、上部にはガントリ１の被検体挿
入孔７に向けて水平移動する天板８が取り付けられてい
る。寝台２の後部には上記のカセッテ５を挿入するため
の空洞が形成され、図示のようにしてカセッテ５が装填
される。
【００１０】カセッテ５をガントリ１に上下動可能に装
填するには、例えば図２に示すような機構をガントリ１
内部の側端部に設ける。その機構は、断面形状が「コ」
の字形の一対のガイドレール９と、ガイドレール９の溝
部分を転動するローラ10を軸支してカセッテ５を収納す
るケース11と、ケース11に一体的に付設される位置決め
用のハンドルネジ12とで構成される。
【００１１】ガイドレール９の溝部分が、ガントリ１の
外方に向かうようにしてガイドレール９は立設され、し
たがって、カセッテ５へのＸ線曝射はガントリ１の外か
ら内に向けて行われる。ケース11のガイドレール９側の
側面（ガントリ１の内側の側面）にはガントリ１内を回
転するＸ線管３のＸ線曝射を不要に受けないように、Ｘ
線を遮蔽する鉛製のシート等が貼り付けられている。
【００１２】図１に戻って、検査室の天井面には天井枠
13が取り付けられている。天井枠13には枠内を移動可能
な可動枠14が取り付けられ、可動枠14にはこの枠内を移
動可能な支持台15が取り付けられている。支持台15には
Ｘ線管16 (第２のＸ線源）が懸垂支持されている。
【００１３】図３に示すように天井枠13は、左右方向
（図３のＸ方向）に並列配備した２本のガイドレール17
をステー18で連結して構成されたもので、２本のガイド
レール17は共に断面形状が「コ」の字形に形成されてい
る。可動枠14は、前後方向（図３のＹ方向）に延びる一
対のガイドレール19をステー20で連結して構成されてい
る。各ステー20は前記天井枠13を構成するガイドレール
17の溝部分に対向するように設けられており、その対向
面には前記溝部分の中を転動する複数個のローラ21が回
動自在に軸支されている。
【００１４】天井枠13の前後に備えた左右２組のプーリ
ー22,23 にわたって巻掛けたワイヤ24が可動枠14の左右
のステー20に連結されており、ワイヤ24をモータ25によ
って前後に走行させることで、可動枠14が天井枠13内を
前後方向に移動するようになっている。
【００１５】支持台15は、可動枠14の一対のガイドレー
ル19の溝内を転動する複数個のローラ26を備えて可動枠
14内に移動可能に支持されている。可動枠14の左右端に
備えたプーリ27,28 にわたって巻掛けられたワイヤ29が
支持台15に連結されており、ワイヤ29をモータ30で左右
に走行させることで、支持台15は可動枠14内を左右方向
に移動するようになっている。
【００１６】Ｘ線管16は図４に示すように、上下方向
（図面のＺ方向）に伸縮自在な天井懸垂器31の下部にお
いて軸心Ｐ周りに90°回動自在に支持されている。Ｘ線
管16のＸ線照射方向側にはＸ線ビームＢの照射野を調整
するＸ線コリメータ32が取り付けられている。このよう
に、Ｘ線管16は検査室を基準とした３次元座標Ｘ−Ｙ−
Ｚの各方向に移動自在であり、ガントリ１あるいは寝台
２に装填されたカセッテ５に向けてＸ線を曝射する。
【００１７】図５に上記Ｘ線撮影装置のシステム構成を
簡単に示す。Ｘ線ＣＴ装置のガントリ１に備えられたＸ
線管３と、検査室の３次元座標上を移動可能なＸ線管16
とがスイッチング回路33を介して高電圧装置34に接続さ
れている。スイッチング回路33はコンソール35からの操
作信号に基づいて高電圧装置34の出力先を切り換える。
【００１８】ガントリ１内のＸ線管３と対向位置にあっ
て透過Ｘ線を検出するＸ線検出器４は、その検出信号を
収集してデジタル信号に変換するデータ収集部36に接続
されている。データ収集部36は画像処理装置37（画像処
理手段）に接続されている。画像処理装置37は、データ
収集部36から送出されるデジタル信号から断層像を再構
成したり、コンソール35からの指定に基づいて画像の拡
大や縮小などを行い、モニタディスプレイ38に出力表示
する。
【００１９】次に、上述したＸ線撮影装置による撮影形
態について説明する。 (1)断層撮影を行う場合は、図６に示すようにＸ線管16
を天井面に退避させておくか、または、検査室の隅に退
避させておく。被検体Ｍが乗った天板８を水平移動させ
てガントリ１内に送り込み、コンソール35からスイッチ
ング回路33に操作信号を与えて高電圧装置34の出力先を
ガントリ１内のＸ線管３に切り換える。あとは、従来か
らのＸ線ＣＴ装置の操作と同様で、Ｘ線管３とＸ線検出
器４とを回転させながらＸ線曝射を行い、断層像を構成
するための投影データを収集する。
【００２０】(2-1)寝台２の後部にカセッテ５を装填し
て一般のＸ線撮影を行う場合は、図７に示すように、被
検体Ｍが乗った天板８を水平移動させて撮影対象部位を
カセッテ５の装填位置に設定し、Ｘ線管16を３次元的に
移動させて撮影対象部位の上方にセットする。コンソー
ル35からスイッチング回路33に操作信号を与えて高電圧
装置34の出力先をＸ線管16に切り換える。Ｘ線管16から
Ｘ線曝射を行い、カセッテ５に内蔵されているＸ線フィ
ルムに透過像を記録する。
【００２１】(2-2)ガントリ１の正面壁にカセッテ５を
装填して一般のＸ線撮影を行う場合は、図８に示すよう
に、ガントリ１の側面壁に被検体Ｍを立たせてカセッテ
５を上下方向にスライドさせ、撮影対象部位にセットす
る。このとき、ハンドルネジ12によりカセッテ５の位置
を固定しておく。Ｘ線管16を移動させてカセッテ５の対
向位置にセッティングし、さらに、Ｘ線管16を下向きの
姿勢から90°回転させてＸ線の曝射方向をカセッテ５側
に合わせる。コンソール35からスイッチング回路33を操
作して高電圧装置34とＸ線管16とを接続し、Ｘ線管16か
らＸ線を曝射させて撮影を行う。
【００２２】また、Ｘ線フィルムを内蔵したカセッテ５
の代わりに、例えば、Ｘ線像を光像に変換するイメージ
インテンシファイヤを設けるようにしてもよい。一般
に、イメージインテンシファイヤはサイズが大きく重量
も重いので、実施例のようにガントリ１あるいは寝台２
に取り付けるのは無理がある。このため、Ｘ線管16をＣ
形アームの一端部に取り付け、他端部にイメージインテ
ンシファイヤを取り付けるようにする。
【００２３】この場合、イメージインテンシファイヤの
出力光像を撮像してビデオ信号に変換するＸ線テレビカ
メラとＡ／Ｄ変換器とを装備すれば、画像処理装置36の
画像拡大・縮小等の処理機能も、Ｘ線ＣＴ装置と一般の
Ｘ線撮影装置とで共有できる。コンソール34についても
同様である。また、第２のＸ線検出手段として、上記の
イメージインテンシファイヤ以外にも、Ｘ線を検出する
半導体検出素子を多次元的に配備したデジタルセンサを
設けるようにしてもよい。デジタルセンサはイメージイ
ンテンシファイヤのように大きく、また重くないので、
カセッテ５のように取り付けることができる。
【００２４】さらに、Ｘ線管16の３次元移動は図示した
ようなモータ駆動に限らず、術者が手動で移動できるよ
うに構成してもよい。また、Ｘ線管を３次元移動させる
保持機構は実施例の天井懸垂型に限らず、天井および／
または床に設けたガイドに沿ってＸ方向、Ｙ方向に移動
する支柱を設け、この支柱にＸ線管を上下（Ｚ方向）に
移動するように保持させたものであってもよい。
【００２５】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明のＸ線撮影装置は、２つのＸ線源にＸ線発生用の高電
圧を供給する高電圧装置と、被検体を載せる寝台とを共
有し、第２のＸ線源を検査室の天井壁に取り付けている
ので、少なくともガントリと寝台とを設置するだけの設
置スペースがあれば、第１のＸ線源と第１のＸ線検出手
段による断層像の撮影および、第２のＸ線源と第２のＸ
線検出手段による一般のＸ線撮影を行うことができる。
したがって、両撮影を行う装置を別々の検査室に設置す
る必要はなく、両撮影による診断を受ける患者も２つの
検査室の間を移動しなくて済み、負担が軽くなる。ま
た、両撮影を行う装置を独立して設置するだけのスペー
スをもたない医療機関においても、本発明の装置ならば
設置できる可能性が高く（１台分のスペースがあればよ
い）、診断設備が充実する。さらに、第１のＸ線源およ
び第１のＸ線検出手段により撮影された断層画像と、第
２のＸ線源および第２のＸ線検出手段による撮影により
得られたデジタル化されたＸ線透視画像とに対する拡大
・縮小等の画像処理を共通の画像処理手段で行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例に係るＸ線撮影装置の外観
斜視図である。
【図２】カセッテのスライド機構を示す斜視図である。
【図３】Ｘ線撮影装置の平面図である。
【図４】Ｘ線管（第２のＸ線源）の取り付け機構を示す
正面図である。
【図５】Ｘ線撮影装置の概略的なシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図６】断層撮影の実施を示した側面図である。
【図７】一般のＸ線撮影の一形態を示した側面図であ
る。
【図８】一般のＸ線撮影の別形態を示した正面図であ
る。
【符号の説明】
１・・・ガントリ ２・・・寝台 ３・・・Ｘ線管（第１のＸ線源） ４・・・Ｘ線検出器（第１のＸ線検出手段） ５・・・カセッテ（第２のＸ線検出手段） 13・・・天井枠 14・・・可動枠 16・・・Ｘ線管（第２のＸ線源） 31・・・天井懸垂器 37・・・画像処理装置（画像処理手段）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−2934（ＪＰ，Ａ) 実開 昭64−34800（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−196715（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 被検体を載せる天板を水平移動自在に支
    持する寝台と、被検体の周囲を回転する第１のＸ線源お
    よび透過Ｘ線を検出する第１のＸ線検出手段を装備する
    ガントリと、これらを収容する検査室の３次元座標上を
    移動する第２のＸ線源と、前記第１のＸ線源と第２のＸ
    線源とにＸ線発生用の高電圧を供給する高電圧装置と、
    前記高電圧装置の出力先を切り換える切り換え手段と、
    前記第２のＸ線源による透過Ｘ線を検出する第２のＸ線
    検出手段とを備え、前記第２のＸ線源および前記第２の
    Ｘ線検出手段による撮影によりデジタル化されたＸ線透
    視画像が得られるように構成し、このデジタル化された
    Ｘ線透視画像に対する適宜の画像処理を、前記第１のＸ
    線検出手段の検出データに基づき得られた画像に対する
    画像処理を行う画像処理手段に行わせるように構成した
    ことを特徴とするＸ線撮影装置。
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