JP3284306B2 - 医用x線撮影装置 - Google Patents

医用x線撮影装置

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JP3284306B2
JP3284306B2 JP21902698A JP21902698A JP3284306B2 JP 3284306 B2 JP3284306 B2 JP 3284306B2 JP 21902698 A JP21902698 A JP 21902698A JP 21902698 A JP21902698 A JP 21902698A JP 3284306 B2 JP3284306 B2 JP 3284306B2
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博志 竹内
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株式会社中日電子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、在宅治療を受ける
患者の自宅や救急患者のいる現場等に、容易に携帯或は
運搬可能で、その移動先においてX線撮影を行うことが
できる医用X線撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医用のX線撮影装置は、一般に、被検者
を保持する撮影台と、その撮影台の近傍に位置するX線
管と、X線管に対向して位置するII、カメラ装置等を
含む撮影部と、操作スイッチやモニタ等を設けた撮影操
作卓とからなり、通常、この装置は、病院のレントゲン
室等に設置され、その部屋の中で使用される。病院内
で、患者の部屋まで移動してX線撮影を行うことができ
るX線フィルム使用のX線撮影装置もあるが、そのよう
な撮影装置は、大形で重量があるために、通常、病院内
での使用に限られ、在宅治療を行う患者の自宅等に移動
して使用することはできない。また、レントゲン車のよ
うに、車に搭載されたX線撮影装置があるが、この種の
撮影装置は、車に固定・設置されたもので、患者の自宅
等に搬入して使用することはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、在宅治療を受け
る老人患者等が増加しつつあるが、現状では心電計、血
圧計程度の器具を患者の場所まで運んで検査を行ってい
る。しかし、在宅患者のX線撮影を行う場合には、患者
を病院まで運んでX線撮影を行う必要があり、撮影時に
は、患者にとっても介護者や医師にとっても大きな負担
となっている。そこで、在宅の患者や救急患者であっ
て、自宅や現場でX線撮影を行うことができる医用X線
撮影装置が要望されていた。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、容易に携帯或は運搬可能で、移動先において容易に
組み立てX線撮影を行うことができる医用X線撮影装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の医用X線撮影装置は、X線管を設けたX線
ヘッドと、X線ヘッドから被検者に向けて照射され被検
者を透過したX線を受けて画像信号を出力する撮影部
と、撮影部から出力された画像信号を増幅しデジタル信
号に変換すると共に、該デジタル画像信号を演算処理す
る画像信号処理部と、画像信号処理部で処理されたX線
画像を表示する表示器と、X線管に高電圧を印加する高
電圧発生部を含む電源部と、を備えた医用X線撮影装置
において、X線ヘッド、撮影部、画像信号処理部、表示
器及び電源部が、持ち運び可能なケース内に収納される
と共に、撮影時には少なくともX線ヘッドと撮影部を該
ケースから出し、組み立てて使用するように構成され、
撮影部は、基板上に光電検出素子を一列直線状に配置し
光電検出素子上にシンチレーション結晶を取着してなる
一次元の検出器アレイと、検出器アレイをその長手方向
と直交する水平方向に移動させる水平移動機構と、が薄
型のケース内に配設されてなり、X線ヘッドは使用時、
支持アームを介して撮影部の上方にセットされることを
特徴とする。
【0006】
【作用・効果】このような構成の医用X線撮影装置は、
装置の各部が持ち運び可能な本体に収納されるため、在
宅治療を受ける患者の自宅や救急患者の現場等に、持ち
運び、その現場でX線撮影を行うことができる。
【0007】撮影時には少なくともX線ヘッドを本体か
ら出し、撮影部の上方に位置するようにセットし、撮影
部上に被検者を載せX線撮影する。撮影時、X線ヘッド
から被検者に向けて照射されたX線は被検者を透過し、
撮影部で可視光に変換して受光され撮影される。撮影部
から出力された画像信号は増幅され、デジタル信号に変
換された後、画像信号処理部で画像処理され、表示器に
その撮影画像が表示される。
【0008】このように、X線撮影装置を本体内に収納
して持ち運ぶことができるため、在宅治療を行う患者や
救急患者の現場に医師等が装置を運び、X線撮影を行う
ことができる。このため、在宅治療を行う寝たきり老人
等が、検査のために病院等に行く必要がなく、患者や介
護者の負担を軽減することができる。また、救急患者の
場合も、その現場で患部の撮影を行い、従来のようにフ
ィルム現像をしなくても、X線撮影画像を表示器に表示
することができるため、迅速な診断を行って適正な治療
を早急に開始することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は医用X線撮影装置の使用状
態の斜視図を示している。このX線撮影装置は、被検者
の下側に配設される板状の撮影部2と、撮影部2の上方
に支持アーム3を介して配置されるX線ヘッド4と、こ
れらの撮影部2、支持アーム3、X線ヘッド4、及び各
種処理を行う電子回路、電源部を含む全てのユニットを
収納する本体としてのケース1とから構成される。
【0010】ケース1は、例えばスーツケース状に形成
されたケース本体1aと蓋部1bからなり、ケース本体
1aには把手部が設けられ、蓋部1bを閉じた状態で人
が手に持って運ぶことができる大きさ及び重量に形成さ
れる。ケース本体1a内には、X線管6を有するX線ヘ
ッド4、その高電圧発生部20、撮影部2、支持アーム
3が収納される。撮影部2、支持アーム3、及びX線ヘ
ッド4は、ケース1から取り出し、組み立て、そして各
種ケーブルを接続して使用する。
【0011】X線ヘッド4は、図2に示すように、X線
管6を内蔵し、X線を放出する部分に開口部を設け、そ
こにフィルタと照射絞り7を取り付けている。X線管6
としては、例えば、管電圧60kV〜80kV、管電流
約8mA、X線照射線量500rem/h程度の小型の
ものを使用する。このクラスのX線管であれば、X線ヘ
ッド4の外形は、直径約40mm、長さ約120mm程度に
することができる。
【0012】支持アーム3は、図1に示すように、L字
状に形成され、先端部にX線ヘッド4が嵌合等により組
付・固定され、X線ヘッドに近接して高電圧発生部20
が支持アーム3上に固定される。支持アーム3の下端部
は、撮影部2の側部に嵌合等により組付・固定され、X
線ヘッド4を、撮影部2の略中央部真上に位置するよう
に支持する。支持アーム3は角パイプ状に形成され、内
部に電源ケーブル等を通して配線する。
【0013】撮影部2は、図4に示すように、板状ケー
ス18内に、一次元(直線状)の検出器アレイ9を、そ
の直線を含む平面で直交方向に移動可能に配設して構成
される。一次元の検出器アレイ9は、図5に示す如く、
基板10上にCCD、フォトダイオード等の光電検出素
子11(例えば0.4mm×0.4mm角の素子)を一列直
線状に並べて配置し、その光電検出素子11の上にシン
チレーション結晶12を取着して形成される。シンチレ
ーション結晶12は、例えばヨウ化セシウム結晶等から
形成され、X線の励起によりその線量に応じた可視光を
発生する。板状ケース18の上面はX線が透過しやすい
比較的薄い繊維強化プラスチック板等で覆われるが、ケ
ース18の上に被検者が載るため、ケース18の角部は
曲面とするか、或は軟質材で形成するとよい。
【0014】検出器アレイ9はX線入射窓を設けた板状
のケースに収納され、このケース付きの検出器アレイ9
は、リニアモータ等からなる水平移動機構13の可動部
13aに固定される。リニアモータの他に通常のモータ
を使用した機構を使用することもできるが、リニアモー
タを使用すれば、撮影部2をより薄型に形成することが
できる。水平移動機構13は検出器アレイ9をその直線
方向と直角の方向に水平移動させるように配設し、検出
器アレイ9の両端はガイド部により安定してガイドされ
る。
【0015】更に、撮影部2内には、プロセスアンプ、
走査制御部等の電子回路が内蔵される。走査制御部の制
御により、検出器アレイ9がその長手方向(図3のX方
向)に走査される毎に、水平移動機構13の駆動によっ
て検出器アレイ9がY方向に移動し、二次元の走査が行
われ、撮影部2上に透視された透視平面画像の画像デー
タが作成される。
【0016】このような水平移動機構13、一次元の検
出器アレイ9、その制御部を設けた撮影部2は、被検者
の胸部が載る程度の大きさ、例えば長さ約500mm、幅
約600mm、厚さ約50mmの大きさの板状ケース18内
に形成され、非使用時には、支持アーム3、X線ヘッド
4、高電圧発生部20、各種ケーブルと共にケース1内
に収納することができる。
【0017】図5はX線撮影装置の構成ブロック図を示
している。高電圧発生部20は、上記のようにX線ヘッ
ド4に近接して設けられ、高圧トランス、加熱トランス
等を有し、X線管6に所定の高電圧を印加する。X線制
御部21は、高電圧発生部20に所定の管電圧、管電
流、放射時間を生じさせるように制御する。X線管6
は、例えば管電圧60kV〜80kV、管電流8mAの
場合、定格500W程度であるため、高電圧発生部20
は縦8cm,横10、幅15cm程度の大きさで、重量約5
kgに構成することができ、X線ヘッドと共に支持アー
ム3上に取り付けられる。
【0018】走査制御部23は検出器アレイ9をその長
手方向(X軸方向)に走査すると共に、水平移動機構1
3を駆動制御してY軸方向に走査し、二次元の画像デー
タを得るように動作するが、水平移動機構13による検
出器アレイ9の移動量が例えば40cmの場合、例えば
0.4mm間隔で検出器アレイ9の走査を行えば、走査線
数1000本の解像度が得られる。操作・制御部22
は、オペレータの操作に応じて、X線制御部21と操作
制御部23の動作タイミング、放射条件等を総括的に制
御する。
【0019】検出器アレイ9から出力される信号は、前
置増幅、利得制御等を行うプロセスアンプ24に入力さ
れて画像信号となり、A/D変換器25でデジタル信号
に変換され、画像処理部26に送られる。画像処理部2
6は、フレームメモリ27を有し、画像のコントラス
ト、ガンマ特性変換、エッジ強調等の画像処理を行う。
画像処理部26はマイクロコンピュータにより構成さ
れ、処理された画像データは画像データ送信部19、及
び表示階調処理部28に送られる。画像データ送信部1
9はモデム、携帯電話等を介して電話回線に接続され、
病院等のコンピュータに画像データを送信する。
【0020】表示階調処理部28は表示のための階調処
理を行った後、その画像信号をD/A変換器29に送
る。D/A変換器29でアナログ信号に変換された画像
信号はモニタ表示器30に送られる。モニタ表示器30
は例えば薄型の液晶ディスプレイから構成され、図1に
示す如く、ケース1の蓋部1b内に収納される。この表
示器30の他、蓋部1b内には、操作・制御部22、A
/D変換器25、画像処理部26、フレームメモリ2
7、表示階調処理部28、画像データ送信部19、D/
A変換器29を内蔵することができる。プロセスアンプ
24、走査制御部23は撮影部2内に内蔵することがで
きる。
【0021】このように、撮影部2、支持アーム3、高
電圧発生部20、X線ヘッド4、及び各種ケーブルはケ
ース1内に収納され、操作・制御部22、A/D変換器
25、画像処理部26、フレームメモリ27、表示階調
処理部28、画像データ送信部19、D/A変換器29
が表示器30とともに、ケース1の蓋部1b内に収納さ
れ、収納状態でのケースの重さは約15kg程度とする
ことができるため、通常の大人であれば、このX線撮影
装置を容易に持ち運ぶことができる。
【0022】従って、このX線撮影装置では、在宅治療
を受ける患者の自宅や救急患者の自宅等に、医師或は放
射線技師がそのケース1を持ち運び、患者等の被検者の
いる場所でX線画像を撮影し、その画像を記録し、或は
電話回線を通じてその画像データを病院等に送ることが
できる。
【0023】X線撮影する場合、ケース1を開き、ケー
ス本体1a内から撮影部2、支持アーム3、X線ヘッド
4、高電圧発生部20を取り出す。そして、図1に示す
ように、操作・制御部22と表示器30を収納した蓋部
1aを立ててセットし、或はケース本体1bから外して
セットし、ベッドや床上に載置した撮影部2の側部に支
持アーム3を固定し、その先端に高電圧発生部20とX
線ヘッド4を固定し、制御ケーブル等を所定箇所に接続
する。
【0024】そして、撮影部2の上に被検者を横臥させ
るなどして載せ、撮影を開始する。オペレータは、X線
の被爆を回避するために、鉛シート製の防御エプロン等
を装着するのが望ましい。図1では、紙面の大きさか
ら、撮影部2の近くに操作・制御部22と表示器30を
収納した蓋部1bを持つケース1を置いているが、オペ
レータが操作する操作・制御部22や表示器30を収納
した部分は、X線照射位置から離して設置することが望
ましい。
【0025】操作・制御部22の操作により撮影を開始
すると、X線制御部21、高電圧発生部20が動作し、
X線管6から所定照射量のX線が所定時間(例えば1秒
〜3秒間)照射される。
【0026】この間、走査制御部23は、水平移動機構
13を駆動制御して検出器アレイ9をY方向に移動させ
ると共に、撮影部2の検出器アレイ9をX方向に一定時
間毎に走査することによって、撮影部2の平面上を二次
元的に走査する。
【0027】この走査により、検出器アレイ9から画像
を形成する信号が出力され、検出器アレイ9から出力さ
れる信号は、前置増幅、利得制御等を行うプロセスアン
プ24に入力されて画像信号となり、A/D変換器25
でデジタル信号に変換され、画像処理部26に送られ
る。
【0028】画像処理部26は、画像データをフレーム
メモリ27に取り込み、画像のコントラスト、ガンマ特
性変換等の画像処理を行い、処理された画像データは画
像データ送信部19、及び表示階調処理部28に送られ
る。画像データ送信部19はモデム、携帯電話等を介し
て電話回線に接続され、病院等のコンピュータに画像デ
ータを送信する。
【0029】表示階調処理部28は表示のための階調処
理を行った後、その画像信号をD/A変換器29に送
る。D/A変換器29でアナログ信号に変換された画像
信号はモニタ表示器30に送られ、被検者の透視画像が
表示器30に表示される。また、その画像データはメモ
リ或は画像記録装置に記録される。
【0030】このように、上記X線撮影装置では、撮影
部2を検出器アレイ9と水平移動機構13の採用により
小型化し、小型化した高電圧発生部20、X線ヘッド
4、表示器30、及び各種制御部と共に、持ち運び可能
なケース1内に収納したから、在宅治療を受ける患者の
自宅や救急患者の自宅等に、X線撮影装置を容易に携帯
することができ、その場所でX線撮影を行うことができ
る。
【0031】このため、在宅治療を行う寝たきり老人等
が、検査のために病院等に行く必要がなく、患者や介護
者の負担を軽減することができる。また、救急患者の場
合も、その現場で患部の撮影を行うことができるため、
迅速な診断を行って適正な治療を早急に開始することが
できる。
【0032】なお、上記実施例では、ケース1内に収納
した撮影部2を取り出して撮影のセッティングをした
が、ケース本体1a内に撮影部2を収納したまま撮影部
として使用し、その上に被検者を載せてX線撮影するよ
うに構成することもできる。その場合には、ケース本体
1aから蓋部1bを外し、操作・制御部22と表示器3
0を収納した蓋部1bを撮影部2から少し離れた位置に
セットして撮影すれば、オペレータはX線照射位置から
離れた位置で安全に操作することができる。
【0033】また、上記実施例の撮影部2に代えて、イ
メージインテンシファイアーとCCD撮像部を使用する
こともでき、また、蛍光板とレンズ系とCCDカメラを
使用することもできる。
【0034】図6〜図9は他の実施例を示している。こ
のX線撮影装置の本体31は、可搬式の簡易診察台とし
て形成され、上部にベッド部32が設けられ、そのベッ
ド部32の前部と後部には頭載せ台32aと足載せ台3
2bが設けられる。この頭載せ台32aと足載せ台32
bは、取り外し可能で、或は本体31内に押し込むなど
して収納可能である。
【0035】また、この本体31は、ライトバン等の自
動車に人手により載せて運搬可能な大きさに形成され、
底部にはキャスター59が設けられ、端部には運搬のた
めの把手部が設けられる。本体31内には、X線管と高
電圧発生部を有するX線ヘッド34、高電圧発生部に所
定の管電圧、管電流、放射時間を生じさせるように制御
するX線制御部40、撮影部35、操作制御処理部50
等が収納される。X線ヘッド34は、支持アーム33の
先端上に角度可変に取り付けられ、略L字形の支持アー
ム33の元部は、本体31の先端付近の側部に回動可能
に軸支される。
【0036】支持アーム33を本体31上に倒した時、
X線ヘッド34が位置する箇所の本体31内に、蓋付き
の収納室31aが設けられ、その収納室31aにX線ヘ
ッド34が収納される。支持アーム33は、撮影時には
上方に回動されて所定位置に固定され、X線ヘッド34
を撮影部35のシンチレーションパネル36の上方に位
置させるようにセット可能である。
【0037】撮影部35には、セット状態のX線ヘッド
34の真下で本体31内に水平に配設されたシンチレー
ションパネル36と、シンチレーションパネル36の下
側に傾斜して配設されたミラー37と、ミラー37の後
方で本体31内の端部に配置された高性能のデジタルス
チルカメラからなるカメラ部39と、が配設され、シン
チレーションパネル36から下方に放射された画像光が
ミラー37を介してカメラ部39の撮像素子38に入射
されるように構成される。
【0038】カメラ部39の撮像素子38は、CCD或
はCMOS系等の多数の受光セルをマトリックス状に配
置してなる二次元の所謂エリアイメージセンサーであ
り、その前方にはX線透過画像を撮像素子38上に結像
させるための光学レンズ系等からなる光学素子が配設さ
れる。また、このカメラ部39には撮像素子38を冷却
して暗電流を抑える電子冷却装置が設けられ、雑音の少
ない高画質の画像信号を得るように構成される。シンチ
レーションパネル36は、パネルにヨウ化セシウム結晶
等のシンチレーション結晶を取着して形成され、透過X
線の励起により、その線量に応じた可視光を発生する。
【0039】X線は、X線ヘッド34からシンチレーシ
ョンパネル36に向けて照射され、その下側へも透過す
るため、撮像素子がシンチレーションパネルの下側にあ
る場合には、撮像素子に影響を与えるが、ここでは、ミ
ラー37を用いて、シンチレーションパネル36からの
画像光を曲げて本体31の末端側に送り、X線が直接当
らない末端箇所にカメラ部39の撮像素子38を配置す
ることにより、その影響を解消している。
【0040】X線ヘッド34の高電圧発生器を制御する
X線制御部40は、シンチレーションパネル37の裏側
に配設される。X線ヘッド34やX線制御部40を制御
し、カメラ部39から出力される画像信号を処理する回
路を含む操作制御処理部50は、本体31内に引き出し
可能に設けた収納室31b内に収納される。
【0041】装置全体の制御系のブロック構成は、図示
は省略されているが、上記実施例の図5に示す構成と走
査制御部23を除き略同じである。ここでは、カメラ部
39が使用されることから、撮像素子38用の駆動回
路、撮像素子38から出力された画像信号からクロック
信号等を除去する差動アンプ或はサンプルホールド回
路、プロセスアンプ24、A/D変換器25、フレーム
バッファメモリは、カメラ部39内に内蔵される。画像
処理部26、フレームメモリ27、表示階調処理部2
8、画像データ送信部19、D/A変換器29、表示器
30については、上記実施例と同様に、画像信号を処理
する回路として操作制御処理部50に内蔵される。
【0042】この操作制御処理部50は、撮影に必要な
各種の操作を行ない、カメラ部39から得られた画像信
号を画像処理し、表示器にその画像を表示するものであ
るから、小型のパーソナルコンピュータにより構成する
ことができ、このようなパーソナルコンピュータを引き
出し式の収納室31bに収納すれば良い。
【0043】このX線撮影装置は、上記実施例と同様、
在宅治療を受ける患者の自宅や救急患者の現場等に、医
師或は放射線技師がその本体31を自動車等に載せて運
び、本体31を患者等の被検者のいる場所に持ち出し、
そこでX線撮影を行なう。撮影する場合、本体31に頭
載せ部32aと足載せ部32bをセットし、収納室31
aの蓋を開き、X線ヘッド34を取り出し、支持アーム
33を上方に回動させ、を所定の上方位置にセットす
る。また、引き出し式の収納室31bを引き出し、操作
制御処理部50を使用可能な状態とする。
【0044】そして、本体31上のベッド部32の上に
被検者を横臥させるなどして載せ、撮影を開始する。撮
影時、X線制御部40が動作し、X線管から所定量のX
線が所定時間(例えば約0.1秒間)照射される。
【0045】この時、被検部を透過したX線はシンチレ
ーションパネル36に当り、そこから透過線量に応じた
可視光が画像光となって下方に放射され、その画像光
は、ミラー37を通してカメラ部39に入り、その像が
光学素子により撮像素子38上に結像される。
【0046】カメラ部39の撮像素子38は、その駆動
回路から水平転送クロック、垂直転送クロック等を送ら
れて駆動され、各画素の輝度データ等を示す画像信号が
出力される。撮像素子38から出力された信号は、差動
アンプ、サンプルホールド回路等を経てクロックが除去
され、上記実施例と同様に、前置増幅、利得制御等を行
うプロセスアンプを通して増幅され、A/D変換器でデ
ジタル信号に変換され、操作制御処理部50の画像処理
部に送られる。
【0047】画像処理部は、上記実施例と同様、画像デ
ータをフレームメモリに取り込み、画像のコントラス
ト、ガンマ特性変換等の画像処理を行い、処理された画
像データは画像データ送信部、及び表示階調処理部に送
られる。画像データ送信部はモデム、携帯電話等を介し
て電話回線に接続され、病院等のコンピュータに画像デ
ータを送信する。表示階調処理部は表示のための階調処
理を行った後、その画像信号をD/A変換器に送る。D
/A変換器でアナログ信号に変換された画像信号はモニ
タ表示器に送られ、被検者の透視画像が表示器に表示さ
れる。
【0048】このように、本実施例のX線撮影装置は、
上記と同様、運搬が容易にできる他、X線ヘッド34を
支持アーム33を介して本体31の側部で回動させるだ
けで、X線ヘッド34を所定位置にセットすることがで
き、表示器や各種制御部を含む操作制御処理部50も、
本体31の側部から引き出して、短時間のうちに使用可
能な状態にセットすることができる。また、カメラ部3
9の撮像素子38つまり二次元のイメージセンサを使用
してX線画像を得るため、X線の照射時間は、上記実施
例に比べ、約0.1秒と短くすることができ、被検者の
動きの影響を少なくして、鮮明なX線画像を撮影するこ
とができ、また、被検者のX線被爆量をより少なくする
ことができる。
【0049】なお、上記実施例では、シンチレーション
パネル36とそこから放射される画像光を受けて撮像す
るカメラ部39を使用したが、それらに代えて、二次元
検出器アレイを使用することもできる。この二次元検出
器アレイは、例えば非常に多数の非CCD系アモルファ
ス素子、MOS系受光素子を、大形の基板上にマトリッ
クス状に配置し、それらの上にシンチレーション結晶を
取着して形成され、このような二次元検出器アレイから
直接画像信号を得るようにすれば、更に鮮明な画質と、
X線撮影装置の小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すX線撮影装置の使用
状態の斜視図である。
【図2】X線ヘッドの正面図である。
【図3】撮影部2の斜視図である。
【図4】検出器アレイ9の部分斜視図である。
【図5】X線撮影装置の構成ブロック図である。
【図6】他の実施例のX線撮影装置の平面図である。
【図7】同X線撮影装置の概略断面図である。
【図8】使用状態にセットした際の同X線撮影装置の平
面図である。
【図9】使用状態の同X線撮影装置の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1−ケース 2−撮影部 3−支持アーム 4−X線ヘッド 6−X線管 9−検出器アレイ 13−水平移動機構 20−高電圧発生部 22−操作・制御部 30−表示器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管を設けたX線ヘッドと、該X線ヘ
    ッドから被検者に向けて照射され該被検者を透過したX
    線を受けて画像信号を出力する撮影部と、該撮影部から
    出力された画像信号を増幅しデジタル信号に変換すると
    共に、該デジタル画像信号を演算処理する画像信号処理
    部と、該画像信号処理部で処理されたX線画像を表示す
    る表示器と、該X線管に高電圧を印加する高電圧発生部
    を含む電源部と、を備えた医用X線撮影装置において、 該X線ヘッド、撮影部、画像信号処理部、表示器及び電
    源部が、持ち運び可能なケース内に収納されると共に、
    撮影時には少なくとも該X線ヘッドと該撮影部を該ケー
    から出し、組み立てて使用するように構成され、該撮
    影部は、基板上に光電検出素子を一列直線状に配置し該
    光電検出素子上にシンチレーション結晶を取着してなる
    一次元の検出器アレイと、該検出器アレイをその長手方
    向と直交する水平方向に移動させる水平移動機構と、が
    薄型のケース内に配設されてなり、該X線ヘッドは使用
    時、支持アームを介して前記撮影部の上方にセットされ
    ことを特徴とする医用X線撮影装置。
  2. 【請求項2】 X線管を設けたX線ヘッドと、該X線ヘ
    ッドから被検者に向けて照射され該被検者を透過したX
    線を受けて画像信号を出力する撮影部と、該撮影部から
    出力された画像信号を増幅しデジタル信号に変換すると
    共に、該デジタル画像信号を演算処理する画像信号処理
    部と、該画像信号処理部で処理されたX線画像を表示す
    る表示器と、該X線管に高電圧を印加する高電圧発生部
    を含む電源部と、を備えた医用X線撮影装置において、 該X線ヘッド、撮影部、画像信号処理部、表示器及び電
    源部が、上部にベッド部を設け底部にキャスターを設け
    た可搬式の簡易診察台の本体内に収納され、前記撮影部
    は、パネル上にシンチレーション結晶を取着してなるシ
    ンチレーションパネルと、該シンチレーションパネルか
    ら放射された光を受けて二次元の撮像素子上にその像を
    結像させ、その画像信号を出力するカメラ部と、を有
    し、該X線ヘッドは撮影時、該本体から出し支持アーム
    を介して該シンチレーションパネルの上方にセットされ
    ことを特徴とする医用X線撮影装置。
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