JP2006280782A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1にテーブル上撮影とストレッチャー上撮影を別々の撮影システムを使用していたため投資額が大きかった。第2に被験者の下に撮影部を入れる撮影は所望位置に撮影部をアライメントすることが操作者および被験者にとって負担になっていた。
【解決手段】被験者を横臥させる天板を有する寝台と、該寝台の天板下に配置され、被写体を透過した放射線画像を撮影する撮影部と、該撮影部を上下に昇降可能な駆動手段と、それらを支持し水平移動可能な撮影台車とから構成される撮影装置において、天板の下面位置に対して撮影部を高さ方向に位置あわせする手段を設ける。さらに寝台として、撮影室に据置かれた寝台と移動可能な寝台を併用し両者に対して一つの撮影台車を共用し同じ位置合わせ手段を使用可能とする。
【選択図】 図3
【解決手段】被験者を横臥させる天板を有する寝台と、該寝台の天板下に配置され、被写体を透過した放射線画像を撮影する撮影部と、該撮影部を上下に昇降可能な駆動手段と、それらを支持し水平移動可能な撮影台車とから構成される撮影装置において、天板の下面位置に対して撮影部を高さ方向に位置あわせする手段を設ける。さらに寝台として、撮影室に据置かれた寝台と移動可能な寝台を併用し両者に対して一つの撮影台車を共用し同じ位置合わせ手段を使用可能とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、固体撮像装置を用いた放射線画像撮影装置に関するものである。
従来から、対象物に放射線を照射し、対象物を透過した放射線の強度分布を検出して対象物の放射線画像を得る装置が、工業用の非破壊検査や医療診断の場で広く一般に利用されている。このような撮影の一般的な方法としては放射線に対するフィルム/スクリーン方が挙げられる。これは感光性フィルムと、放射線に対して感度を有している蛍光体を組合せて撮影する方法である。放射線を照射すると発光する希土類の蛍光体をシート状にしたものを感光性フィルムの両面に密着して保持し、被写体を透過した放射線を蛍光体で可視光に変換し、感光性フィルムで光を捉える。フィルム上に形成された潜像を化学処理で現像することで可視化することができる。
一方、近年のデジタル技術の進歩により、放射線画像を電気信号に変換し、この電気信号を画像処理した後に、可視画像としてCRT等に再生することにより高画質の放射線画像を得る方式が普及してきている。このような放射線画像を電気信号に変換する方法としては、放射線の透過画像をいったん蛍光体中に潜像として蓄積して、後にレーザー光等の励起光を照射することで潜像を光電的に読み出し可視像として出力する放射線画像記録再生システムが提案されている。
また、近年の半導体プロセス技術の進歩に伴い、半導体センサを使用して同様に放射線画像を撮影する装置が開発されている。これらのシステムは、従来の感光性フィルムを用いる放射線写真システムと比較して非常に広いダイナミックレンジを有しており、放射線の露光量の変動に影響されない放射線画像を得ることができる実利的な利点を有している。同時に従来の感光性フィルム方式と異なり化学処理が要らず、即時的に出力画像を得ることができる利点もある。
図7はこのような放射線画像撮影装置を用いたシステムを示す概念図である。103は放射線検出センサ104を内蔵した放射線画像撮影装置である。放射線発生装置101によって発せられた放射線を被写体102に照射し、被写体を透過した放射線は蛍光体を介して可視光に変換され、二次元の格子状に配列した光電変換素子によって電気信号として検出される。この検出手段に対して読出し駆動や画像転送などの制御を行う制御部105が構成されており、検出手段から出力された画像をデジタル画像処理し、モニタ106に前記被写体の放射線画像を表示する。このシステムは後処理で画像を読み出す前述の放射線画像記録再生システムとは異なり、即時的に画像をモニタできる点が長所である。このような撮影システムは立位、臥位などの撮影形態により専用の架台に検出パネルが設置され、必要に応じて使い分けられ、放射線室に固定に据え置かれてきた。
近年、特許文献1にあるような広範囲な部位の撮影や回診用として使えるような薄型で軽量な可搬型の撮影装置(電子カセッテとも言う)も開発されてきており、前述の据置き型の撮影システムでは撮影しにくい様々な撮影形態に使用可能されてきている。
特許第3577003号公報
救急の場合はストレッチャーと呼ばれる移動型寝台に患者が乗せられた状態で運び込まれ撮影される場合が多い。この場合は一般的に前述の可動式の電子カセッテが使用される。従って、テーブル上での臥位撮影用に専用の据置き型システムと、ストレッチャー上での撮影用に電子カセッテの撮影システムを有するのが望ましいが、投資額が大きいという問題がある。
また、電子カセッテを患者の所望位置にアライメントする作業上、被験者を動かしたりする必要があり、処置上はあまり好ましくない。同時に操作者も被験者を動かしながら電子カセッテをアライメントしなければならず身体的な負荷がかかってしまう。
そこで、本発明の例示的な目的は、テーブル上撮影とストレッチャー上撮影を兼用でき、かつアライメント上の操作性に配慮した放射線画像撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放射線画像撮影装置は、被験者を横臥させる天板を有する寝台と、該寝台の天板下に配置され、被写体を透過した放射線を二次元状に配列した検出手段により放射線画像として撮影する撮影部と、該撮影部を上下に昇降可能な駆動手段と、それらを支持し水平移動可能な撮影台車とから構成される撮影装置において、天板の下面位置に対して撮影部を高さ方向に位置あわせする手段を有していることを特徴とする。さらに寝台として、撮影室に据置かれた寝台と移動可能な寝台を併用し両者に対して一つの撮影台車を共用し、同じ位置合わせ手段を使用可能にすることを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付の図面を参照して説明される好ましい実施例等によって明らかにされるであろう。
以上の放射線画像撮影装置の構成によって、テーブル上撮影とストレッチャー上撮影を一つの撮影システムで兼用させることで、投資額を抑え多くの医療機関での導入が可能になる。また、撮影装置を移動したり、被験者に対してアライメントする操作性の面でも操作者および被験者への身体的な負担が軽減される。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4は本発明の第1の実施例のX線像撮影装置である。図1は撮影部の内部断面図であり、図2は撮影台車を説明する図、図3は据付テーブルとの組み合わされた放射線画像撮影システムであり、図4はストレッチャー上で撮影を行う場合の説明図である。
図1には、撮影部10の内部断面図を示す。1はX線像検出パネルであり、基本的に蛍光板1aと光電変換素子1bと基板1cで構成されている。基板1cは、半導体素子との化学作用のないこと半導体プロセスの温度に耐えること、寸法安定性などの必要性からガラス板が多く用いられる。このようなガラス基板上に光電変換素子1bが半導体プロセスにより2次元配列的に形成される。蛍光板1aは金属化合物の蛍光体を樹脂板に塗布したものが用いられ基板1cと接着によって一体化されている。そしてこれらは、X線像検出パネル1として金属製の基台2に固定されている。3は光電変換された電気信号を処理する回路基板であり、フレキシブル回路基板4によって光電変換素子1bと接続しており、基台2の裏側に配置され固定されている。
更に基台2は筐体本体5に固定され、更にX線透過性の筐体蓋6で密閉されてX線像撮影装置が構成される。図の上側より被写体を透過したX線が入射し、蛍光体1aが発光する。その光を2次元配列された光電変換素子1bで電気的な信号に変換させデジタル画像を得ることができる。
撮影台車20は本体21下部に車輪22を備え、水平面内に床上を任意に移動可能に構成されている。また本体21上部には台座23が備えられ、撮影部が着脱可能に取り付けられる。台座23は油圧シリンダ等から構成されるアクチュエータ24により上下方向(図中h方向)に移動可能に構成されておいる。また、台座23の4角には非接触で障害物までの上下方向への位置を検出できる検知部25が備えられている。
このような撮影台車20は通常は放射線室に据え置かれたテーブル30と組み合わされて使用される。テーブル30は被験者が横臥する天板31と、その天板31を支持する伸縮自在な2本の脚32とから構成されている。天板31は一般的に被験者が載っても十分な強度を有しかつ、X線の透過率を確保するためにカーボン繊維強化プラスチックやアクリル等から形成されている。天板31下部には2本の脚32に挟まれた空間が開放されており、撮影台車20はこの空間内に設置される。空間内に置かれた状態で図示しないスイッチを入れると検知部25により障害物を検知しながら台座23は上方に移動を開始する。天板31の下面を検知するとあらかじめ設定された距離Hを保った位置で自動停止する。この状態からテーブル30を上下に昇降させると、検知部25からの位置情報に基づき、天板31と台座23とを一定位置に保つように自動的に位置あわせが行われる。天板31は長手方向に移動可能に支持されており、被験者の撮影部位と撮影部10をアライメントすることができる。撮影台車20自体も車輪22によって移動可能なので、天板31と組合わせて位置合わせをすることができる。さらには天板31から引き出された位置で直接四肢を乗せたりする撮影にも使用でき、撮影部10自体を台座23から外しテーブル天板31上で使用することも可能である。
一方、救急の場合、ストレッチャー40上に被験者を乗せられたまま放射線室に運んでくるケースが多い。通常このような場合はカセッテ撮影が持ちいれられるが、フィルムカセッテでは半切サイズでも2.4kg以下であるが、このような電子カセッテはこれまで説明したように検出パネル、およびパネルを支持またはカバーする構造物、各種電気回路基板を構成するため、フィルムカセッテに対して相対的に重量は大きくなってしまうため、操作者に設置時などに身体的な負荷を増やしてしまう。そこで、本実施例においては撮影台車20をストレッチャー40の下に配置し撮影を行う。ストレッチャー40の天板41の下面位置を検知器25で自動検知することで、テーブルでの撮影と同等の拡大率で変わらない撮影ができ、操作者の負荷軽減のみならず、被験者自体への身体的な負荷を与えることなく撮影が可能である。
更にストレッチャー40の天板41の厚みや材質をテーブル30の天板31と合わせることで、共通の画像処理による撮影が可能で医師の所見上でも有効となる。
次に図4〜図5に基づき実施例2について説明する。図4は撮影台車と据置き寝台の組合わせを寝台短辺方向に見た図であり、図5は長辺方向に見た図である。使用される撮影部は実施例1と同等の構成である。
撮影台車50は本体下部51に車輪52を備え、水平面内に床上を任意に移動可能に構成されている。また本体上部には台座53が備えられ、撮影部10が着脱可能に取り付けられる。台座53は上下方向(図中h方向)に支柱54により移動可能に構成されている。
撮影台車50は本体下部51に車輪52を備え、水平面内に床上を任意に移動可能に構成されている。また本体上部には台座53が備えられ、撮影部10が着脱可能に取り付けられる。台座53は上下方向(図中h方向)に支柱54により移動可能に構成されている。
このような撮影台車50は被験者が横臥する天板61と、その天板61を支持する伸縮自在な脚62から構成されているテーブル60と組み合わされて使用される。テーブル60の天板61の2長辺にはガイドレール63が固定されている。一方、撮影台車50の台座53の側方には図5に示されるようにガイドレール63に連結される係止部材55が備えられている。係止部材55内側には図示しない複数のボールもしくはコロが配置されており、ガイドレール63に沿って滑らかに移動可能な構成となっており、撮影台車50はテーブルの2本の脚に挟まれた空間内を長辺方向に移動させることができる。撮影台車50には係止部材55がガイドレールに連結されたことを検知する検知手段58と、台座の上下移動を電磁ロックさせる手段を図示しないが支柱54内部に有している。
撮影台車50をテーブル60に対してセッティングする際はまず、天板61の下に入れるためにあらかじめ台座53の高さを低くする必要がある。係止部材55はアーム56と一体に形成されており軸57を中心に回動可能に構成されている。アーム56には操作用のハンドル59が設けられ、内部には接触検知のセンサが配置されている。ハンドル59を握ることで支柱54の電磁ロックが解除され手動で台座53の上下動が可能になる。
まず、あらかめ台座53を低くし、天板61下方へ撮影台50を移動させる。次にハンドルを握り、上下動ロックを外した状態で係止部55を回転させながらガイドレールに連結させる。連結が検知器58にて検出されると電磁ロックは解除されたままの状態となり、撮影台車50は台座53が天板に吊り下げられた状態となる。
仮に撮影台車50の台座53の上下動を電磁ロックさせたままレールに沿って移動させた場合、ガイドレールが厳密に水平調整されていないと撮影台車50の動きを規制することになる。しかし、本実施例では台座53の上下動がフリー状態にあるため、ガイドレールに沿って負荷なく移動させることができる。さらにテーブル自体の高さを変える場合でも撮影台車50の台座53は吊り下げられた状態と同等なので、天板と撮影部10の高さ位置を一定に保ちながら自由に調整することができる。
一方、ストレッチャー上に乗せられた被験者に対しての撮影の場合も、ストレッチャーにテーブルと同様のガイドレールを構成することで、共通の撮影台車が使用できる。ガイドレールの位置を天板と撮影部の距離がテーブルと同様になる位置に配置することで実施例1同様にテーブルでの撮影と大きく拡大率が変わらない撮影ができる。
以上のような操作は実施例1と同様に操作者や被験者への身体的な負荷を与えることなく撮影ができる効果を持つことが出来る。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 撮影部
20、50 撮影台車
21、51 台車本体
22、43、52 車輪
23、53 台座
24 アクチュエータ
25 非接触位置検知器
30、60 寝台
31、41、61 天板
32、42、62 脚
40 ストレッチャー
54 支柱
55 係止部材
56 アーム
57 回転軸
58 連結検知器
59 ハンドル
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56 アーム
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58 連結検知器
59 ハンドル
Claims (7)
- 被験者を横臥させる天板を有する寝台と、該寝台の天板下に配置され、被写体を透過した放射線を二次元状に配列した検出手段により放射線画像として撮影する撮影部と、該撮影部を上下に昇降可能な駆動手段と、それらを支持し水平移動可能な撮影台車とから構成され、天板の下面位置に対して撮影部を高さ方向に位置あわせする手段を有している放射線画像撮影装置。
- 前記撮影台車には前記天板の下面位置を検出する手段を有し、得られた下面位置情報に基づき前記撮影部の高さを自動的に調整することを特徴とする請求項1記載の放射線画像撮影装置。
- 前記天板の下面位置に対して前記撮影部が一定高さを維持しながら水平方向に移動可能に支持されるような係止手段を有していることを特徴とする請求項1記載の放射線画像撮影装置。
- 前記係止手段により前記天板と前記撮影部が連結されると、撮影部昇降用駆動手段は外力で自由に移動可能な状態に遷移することを特徴とする請求項3記載の放射線画像撮影装置。
- 前記撮影台車に対して前記撮影部は着脱可能に搭載されることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の放射線画像撮影装置。
- 前記寝台として、撮影室に据え置かれる寝台と移動可能な寝台を併用し両者に対して一つの前記撮影台車を共用し、前記位置合わせ手段により天板と撮影部の距離を一定に保つことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の放射線画像撮影装置。
- 前記据置き型の寝台と前記移動型の寝台における天板の透過率が同等であることを特徴とする請求項6記載の放射線画像撮影装置。
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Cited By (2)
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CN109009203A (zh) * | 2018-08-29 | 2018-12-18 | 江苏兴鑫医用设备有限公司 | 摄影平床 |
-
2005
- 2005-04-04 JP JP2005107487A patent/JP2006280782A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR200463570Y1 (ko) | 2012-01-20 | 2012-11-13 | 송광헌 | 테이블 겸용 침대 |
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Legal Events
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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