JP2663725B2 - トリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路 - Google Patents
トリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路Info
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- JP2663725B2 JP2663725B2 JP3008888A JP888891A JP2663725B2 JP 2663725 B2 JP2663725 B2 JP 2663725B2 JP 3008888 A JP3008888 A JP 3008888A JP 888891 A JP888891 A JP 888891A JP 2663725 B2 JP2663725 B2 JP 2663725B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に使用す
るトリミング用抵抗器並びに各種電子機器やハイブリッ
トICに使用するトリミング用抵抗回路に関するもので
ある。
るトリミング用抵抗器並びに各種電子機器やハイブリッ
トICに使用するトリミング用抵抗回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】複数の外部電極のすべてに接続した1個
の膜状抵抗体に調整溝を形成して抵抗値を調整するよう
なトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて、本出願人は先に特願平2−73239号および特
願平2−73240号として提供した。以下、上記従来
のトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて図面を参照しながら説明する(なお、各平面図は理
解しやすくするため、その一部に断面図と同方向の斜線
を付している。)。
の膜状抵抗体に調整溝を形成して抵抗値を調整するよう
なトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて、本出願人は先に特願平2−73239号および特
願平2−73240号として提供した。以下、上記従来
のトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて図面を参照しながら説明する(なお、各平面図は理
解しやすくするため、その一部に断面図と同方向の斜線
を付している。)。
【0003】図4(A)、(B)は第1の従来例におけ
るトリミング用抵抗器を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)の4B−4B線に沿う断面図である。
るトリミング用抵抗器を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)の4B−4B線に沿う断面図である。
【0004】図4(A)、(B)に示すように、アルミ
ナ等から成る直方体状の絶縁基板51の長辺方向の両端
部上に計4個の外部電極52a、52b、52c、52
dを形成する。各外部電極52a、52b、52c、5
2dはパラジウム−銀系材料から成り、絶縁基板51の
主面の中心に対して線対称、あるいは点対称となる形状
および位置関係に配置している。絶縁基板51上には各
外部電極52a、52b、52c、52dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成り、膜状抵抗体であ
る厚膜抵抗体53を形成する。厚膜抵抗体53は低融点
ガラスや樹脂等から成る保護膜54により被覆してい
る。
ナ等から成る直方体状の絶縁基板51の長辺方向の両端
部上に計4個の外部電極52a、52b、52c、52
dを形成する。各外部電極52a、52b、52c、5
2dはパラジウム−銀系材料から成り、絶縁基板51の
主面の中心に対して線対称、あるいは点対称となる形状
および位置関係に配置している。絶縁基板51上には各
外部電極52a、52b、52c、52dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成り、膜状抵抗体であ
る厚膜抵抗体53を形成する。厚膜抵抗体53は低融点
ガラスや樹脂等から成る保護膜54により被覆してい
る。
【0005】図5(A)、(B)は図4(A)、(B)
に示す第1の従来例のトリミング用抵抗器55を配線基
板上にはんだ付けして構成したトリミング用抵抗回路を
示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
に示す第1の従来例のトリミング用抵抗器55を配線基
板上にはんだ付けして構成したトリミング用抵抗回路を
示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【0006】図5(A)、(B)に示すように、一般的
な方法や材料によって構成された配線基板56上のはん
だ付け用のランド57a、57b、57c、57dにト
リミング用抵抗器55の外部電極52a、52b、52
c、52dをリフロー、ディップ、はんだごて等の一般
的な方法ではんだ58により接合する。そして、厚膜抵
抗体53に保護膜54上から抵抗器端子59、60側の
外部電極52a、52b間の中央部の端部から長手方向
に沿って、すなわち、他方の外部電極52c、52dの
間に向かって、レーザ、サンドブラスト、カッター等の
一般的な方法により調整溝61を切り進むことにより、
抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整する。
な方法や材料によって構成された配線基板56上のはん
だ付け用のランド57a、57b、57c、57dにト
リミング用抵抗器55の外部電極52a、52b、52
c、52dをリフロー、ディップ、はんだごて等の一般
的な方法ではんだ58により接合する。そして、厚膜抵
抗体53に保護膜54上から抵抗器端子59、60側の
外部電極52a、52b間の中央部の端部から長手方向
に沿って、すなわち、他方の外部電極52c、52dの
間に向かって、レーザ、サンドブラスト、カッター等の
一般的な方法により調整溝61を切り進むことにより、
抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整する。
【0007】図6は上記第1の従来例における調整溝6
1の切り込みに伴う抵抗器端子59、60間の抵抗値変
化特性を示す図である。抵抗値変化率は厚膜抵抗体53
の形状、寸法、外部電極52a、52b、52c、52
dの位置、寸法等により変化するが、一般的に実用上、
10倍程度の抵抗値変化率を得ることができる。
1の切り込みに伴う抵抗器端子59、60間の抵抗値変
化特性を示す図である。抵抗値変化率は厚膜抵抗体53
の形状、寸法、外部電極52a、52b、52c、52
dの位置、寸法等により変化するが、一般的に実用上、
10倍程度の抵抗値変化率を得ることができる。
【0008】図7は図4(A)、(B)に示す第1の従
来例のトリミング用抵抗器55を配線基板上にはんだ付
けして構成した第2の従来例のトリミング用抵抗回路を
示す平面図である。
来例のトリミング用抵抗器55を配線基板上にはんだ付
けして構成した第2の従来例のトリミング用抵抗回路を
示す平面図である。
【0009】本例においては、図7に示すように、抵抗
器端子59、60側とは反対側の2個のランド57c、
57dをバイパス用の配線パターン62によって接続す
る。そして、同様に厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、
60側の外部電極52a、52b間の端縁から調整溝6
1を切り込み、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整
するようにしたものであり、その他の構成は上記従来例
と同様である。
器端子59、60側とは反対側の2個のランド57c、
57dをバイパス用の配線パターン62によって接続す
る。そして、同様に厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、
60側の外部電極52a、52b間の端縁から調整溝6
1を切り込み、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整
するようにしたものであり、その他の構成は上記従来例
と同様である。
【0010】図8は図7に示すトリミング用抵抗回路に
おける調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子59、6
0間の抵抗値変化特性を示す図である。本例において
は、図7に鎖線で示すように、調整溝61の切り込み長
さが長くなり、厚膜抵抗体53の残部63が少なくな
り、この部分の抵抗値が大きくなった場合、電流が残部
63よりも、より抵抗値の低い配線パターン62の方に
より多く分流するようになるので、残部63に対する電
流集中、許容電力の低下を起こすことがなく、したがっ
て、より大幅な抵抗値変化率が得られる範囲まで調整溝
61を長く切り込むことができる。仮に、厚膜抵抗体5
3を誤って完全に切断しても、配線パターン62により
接続しているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値は
無限大とはならず、厚膜抵抗体53や切り込みの条件で
決まるある一定値になり、他の部品を破損したり、異常
動作を起こすことがない。
おける調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子59、6
0間の抵抗値変化特性を示す図である。本例において
は、図7に鎖線で示すように、調整溝61の切り込み長
さが長くなり、厚膜抵抗体53の残部63が少なくな
り、この部分の抵抗値が大きくなった場合、電流が残部
63よりも、より抵抗値の低い配線パターン62の方に
より多く分流するようになるので、残部63に対する電
流集中、許容電力の低下を起こすことがなく、したがっ
て、より大幅な抵抗値変化率が得られる範囲まで調整溝
61を長く切り込むことができる。仮に、厚膜抵抗体5
3を誤って完全に切断しても、配線パターン62により
接続しているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値は
無限大とはならず、厚膜抵抗体53や切り込みの条件で
決まるある一定値になり、他の部品を破損したり、異常
動作を起こすことがない。
【0011】図9(A)、(B)は第3の従来例のトリ
ミング用抵抗器を示し、(A)は平面図、(B)は
(A)の9B−9B線に沿う断面図である。
ミング用抵抗器を示し、(A)は平面図、(B)は
(A)の9B−9B線に沿う断面図である。
【0012】本例においては、図9(A)、(B)に示
すように、抵抗器端子側の2個の外部電極52a、52
b同士と、反対側の外部電極52c、52d同士を絶縁
基板51上で三角形状に延長し、厚膜抵抗体53の端縁
部において点接触させる。そして、このトリミング用抵
抗器を用い、図5または図7に示すように、トリミング
用抵抗回路を構成し、厚膜抵抗体53に抵抗器端子5
9、60側の外部電極52a、52b間の端縁から外部
電極52a、52bと共に調整溝61を切り込み、抵抗
器端子59、60間の抵抗値を調整するようにしたもの
であり、その他の構成は上記従来例と同様である。
すように、抵抗器端子側の2個の外部電極52a、52
b同士と、反対側の外部電極52c、52d同士を絶縁
基板51上で三角形状に延長し、厚膜抵抗体53の端縁
部において点接触させる。そして、このトリミング用抵
抗器を用い、図5または図7に示すように、トリミング
用抵抗回路を構成し、厚膜抵抗体53に抵抗器端子5
9、60側の外部電極52a、52b間の端縁から外部
電極52a、52bと共に調整溝61を切り込み、抵抗
器端子59、60間の抵抗値を調整するようにしたもの
であり、その他の構成は上記従来例と同様である。
【0013】図10は図9(A)、(B)に示すトリミ
ング用抵抗器における調整溝61の切り込みに伴う抵抗
器端子59、60間の抵抗値変化特性を示す図である。
この場合、外部電極52a、52bの接触点から外部電
極52a、52bと共に厚膜抵抗体53に調整溝61を
切り込むが、切り込み前には外部電極52a、52bが
接触しているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値は
ほぼ零であり、外部電極52a、52bの接触点が切断
されると抵抗値が直ちに増加し始め、外部電極52a、
52bの三角形状部の作用により以後は滑らかに増加を
続ける。更に、調整溝61が長くなると、図6、図8と
同様の傾向で抵抗器端子間の抵抗値が増加する。
ング用抵抗器における調整溝61の切り込みに伴う抵抗
器端子59、60間の抵抗値変化特性を示す図である。
この場合、外部電極52a、52bの接触点から外部電
極52a、52bと共に厚膜抵抗体53に調整溝61を
切り込むが、切り込み前には外部電極52a、52bが
接触しているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値は
ほぼ零であり、外部電極52a、52bの接触点が切断
されると抵抗値が直ちに増加し始め、外部電極52a、
52bの三角形状部の作用により以後は滑らかに増加を
続ける。更に、調整溝61が長くなると、図6、図8と
同様の傾向で抵抗器端子間の抵抗値が増加する。
【0014】図11は他の第4のトリミング用抵抗回路
を示す平面図である。本例においては、図11に示すよ
うに、配線パターン62の途中にトリミング用抵抗器5
5と同様に構成され、絶縁基板64と、外部電極65
a、65bと、膜状抵抗体66と、保護膜67から成る
トリミング用抵抗器68をはんだ付けにより接続する。
そして、厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、60側の外
部電極52a、52b間の端縁から調整溝61を切り込
み、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整するように
したものであり、その他の構成は上記従来例と同様であ
る。
を示す平面図である。本例においては、図11に示すよ
うに、配線パターン62の途中にトリミング用抵抗器5
5と同様に構成され、絶縁基板64と、外部電極65
a、65bと、膜状抵抗体66と、保護膜67から成る
トリミング用抵抗器68をはんだ付けにより接続する。
そして、厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、60側の外
部電極52a、52b間の端縁から調整溝61を切り込
み、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整するように
したものであり、その他の構成は上記従来例と同様であ
る。
【0015】図12は図11に示すトリミング用抵抗回
路における調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子5
9、60間の抵抗値変化特性を示す図である。厚膜抵抗
体53における調整溝61の切り込み深さが深くなり、
抵抗器端子59、60側とは反対側の2個の外部端子5
2c、52d間の残部63が少なくなると、この部分の
抵抗値は急激に上昇する。このとき、バイパス抵抗器6
8が無限大であれば抵抗器端子59、60間の抵抗値は
上記のように急激に上昇し、これとは逆に、バイパス抵
抗器68の値が零であれば大部分の電流は、バイパス抵
抗器68側を流れるので、抵抗器端子59、60間の抵
抗値は変化しなくなる。そこで、バイパス抵抗器68を
適当な値に設定すると、電流は厚膜抵抗体53とバイパ
ス抵抗器68に分流され、切り込みが進行するに従って
厚膜抵抗体53側の抵抗値は上昇するが、電流は徐々に
バイパス抵抗器68側に多く流れるようになり、合成抵
抗値は徐々に上昇する。その結果、図12に示すよう
に、2個の外部電極52c、52d間で厚膜抵抗体53
を切断するときも抵抗器端子59、60間の抵抗値は徐
々に増加し、その間の抵抗値を設定する精度を確保する
ことができる。
路における調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子5
9、60間の抵抗値変化特性を示す図である。厚膜抵抗
体53における調整溝61の切り込み深さが深くなり、
抵抗器端子59、60側とは反対側の2個の外部端子5
2c、52d間の残部63が少なくなると、この部分の
抵抗値は急激に上昇する。このとき、バイパス抵抗器6
8が無限大であれば抵抗器端子59、60間の抵抗値は
上記のように急激に上昇し、これとは逆に、バイパス抵
抗器68の値が零であれば大部分の電流は、バイパス抵
抗器68側を流れるので、抵抗器端子59、60間の抵
抗値は変化しなくなる。そこで、バイパス抵抗器68を
適当な値に設定すると、電流は厚膜抵抗体53とバイパ
ス抵抗器68に分流され、切り込みが進行するに従って
厚膜抵抗体53側の抵抗値は上昇するが、電流は徐々に
バイパス抵抗器68側に多く流れるようになり、合成抵
抗値は徐々に上昇する。その結果、図12に示すよう
に、2個の外部電極52c、52d間で厚膜抵抗体53
を切断するときも抵抗器端子59、60間の抵抗値は徐
々に増加し、その間の抵抗値を設定する精度を確保する
ことができる。
【0016】図13は他の第5のトリミング用抵抗回路
を示す平面図である。本例においては、図13に示すよ
うに、抵抗器端子59、60側の2個の外部電極52
a、52b同士を絶縁基板51上で三角形状に延長し、
厚膜抵抗体53の端縁部において点接触させる。そし
て、厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、60側の外部電
極52a、52b間の端縁から外部電極52a、52b
と共に調整溝61を切り込み、抵抗器端子59、60間
の抵抗値を調整するようにしたものであり、その他の構
成は上記従来例と同様である。
を示す平面図である。本例においては、図13に示すよ
うに、抵抗器端子59、60側の2個の外部電極52
a、52b同士を絶縁基板51上で三角形状に延長し、
厚膜抵抗体53の端縁部において点接触させる。そし
て、厚膜抵抗体53に抵抗器端子59、60側の外部電
極52a、52b間の端縁から外部電極52a、52b
と共に調整溝61を切り込み、抵抗器端子59、60間
の抵抗値を調整するようにしたものであり、その他の構
成は上記従来例と同様である。
【0017】図14は図13に示すトリミング用抵抗回
路における調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子5
9、60間の抵抗値変化特性を示す図である。この場
合、外部電極52a、52bの接触点から外部電極52
a、52bと共に厚膜抵抗体53に調整溝61を切り込
むが、切り込み前には外部電極52a、52bが接触し
ているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値はほぼ零
であり、外部電極52a、52bの接触点が切断される
と抵抗値が直ちに増加し始め、外部電極52a、52b
の三角形状部の作用により以後は滑らかに増加を続け
る。更に、調整溝61が長くなると、図12と同様の傾
向で抵抗器端子59、60間の抵抗値が増加する。
路における調整溝61の切り込みに伴う抵抗器端子5
9、60間の抵抗値変化特性を示す図である。この場
合、外部電極52a、52bの接触点から外部電極52
a、52bと共に厚膜抵抗体53に調整溝61を切り込
むが、切り込み前には外部電極52a、52bが接触し
ているので、抵抗器端子59、60間の抵抗値はほぼ零
であり、外部電極52a、52bの接触点が切断される
と抵抗値が直ちに増加し始め、外部電極52a、52b
の三角形状部の作用により以後は滑らかに増加を続け
る。更に、調整溝61が長くなると、図12と同様の傾
向で抵抗器端子59、60間の抵抗値が増加する。
【0018】次に、配線基板に外部電極と、これら外部
電極のすべてに接続する1個の膜状抵抗体とを印刷によ
り形成し、抵抗器端子側の2個の外部電極間から膜状抵
抗体に調整溝を切り込み、抵抗器端子間の抵抗値を変化
させるようにしたトリミング用印刷抵抗回路について説
明する(なお、各平面図は理解しやすくするため、断面
図と同方向の斜線を示している。)。
電極のすべてに接続する1個の膜状抵抗体とを印刷によ
り形成し、抵抗器端子側の2個の外部電極間から膜状抵
抗体に調整溝を切り込み、抵抗器端子間の抵抗値を変化
させるようにしたトリミング用印刷抵抗回路について説
明する(なお、各平面図は理解しやすくするため、断面
図と同方向の斜線を示している。)。
【0019】図15(A)、(B)は第6の従来例にお
けるトリミング用印刷抵抗回路を示し、(A)は平面
図、(B)は(A)の15B−15B線に沿う断面図で
ある。
けるトリミング用印刷抵抗回路を示し、(A)は平面
図、(B)は(A)の15B−15B線に沿う断面図で
ある。
【0020】図15(A)(B)に示すように、アルミ
ナ等から成る配線基板71上にパラジウム−銀系材料か
ら成る4個の外部電極72a、72b、72c、72d
を印刷、焼成して形成する。これらの外部電極72a、
72b、72c、72dは点対称となる形状および位置
関係に配置する。図において右側の2個の外部電極72
a、72bはこれと同系の材料から成る抵抗器端子7
3、74に接続し、左側の2個の外部電極72c、72
dはこれと同系の材料から成るバイパス用の配線パター
ン75によって相互に接続する。配線基板71上には各
外部電極72a、72b、72c、72dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成る膜状抵抗体である
厚膜抵抗体76を印刷、焼成して形成する。そして、厚
膜抵抗体76に抵抗器端子73、74側の外部電極72
a、72b間の中央部の端部から他方の外部電極72
c、72dの間に向かって、レーザ、サンドブラスト、
カッター等の一般的な方法によって調整溝77を切り進
むことにより、抵抗器端子73、74間の抵抗値を調整
する。
ナ等から成る配線基板71上にパラジウム−銀系材料か
ら成る4個の外部電極72a、72b、72c、72d
を印刷、焼成して形成する。これらの外部電極72a、
72b、72c、72dは点対称となる形状および位置
関係に配置する。図において右側の2個の外部電極72
a、72bはこれと同系の材料から成る抵抗器端子7
3、74に接続し、左側の2個の外部電極72c、72
dはこれと同系の材料から成るバイパス用の配線パター
ン75によって相互に接続する。配線基板71上には各
外部電極72a、72b、72c、72dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成る膜状抵抗体である
厚膜抵抗体76を印刷、焼成して形成する。そして、厚
膜抵抗体76に抵抗器端子73、74側の外部電極72
a、72b間の中央部の端部から他方の外部電極72
c、72dの間に向かって、レーザ、サンドブラスト、
カッター等の一般的な方法によって調整溝77を切り進
むことにより、抵抗器端子73、74間の抵抗値を調整
する。
【0021】図16は上記第6の従来例における調整溝
77の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗値
変化特性を示す図である。本例においては、図15に鎖
線で示すように、調整溝77の切り込み長さが長くな
り、厚膜抵抗体76の残部78が少なくなり、この部分
の抵抗値が大きくなっても、電流はより抵抗値の低い配
線パターン75の方により多く流れるようになるので、
残部78に対する電流集中、許容電力の低下を起こすこ
とがなく、したがって、大幅な抵抗値変化率が得られる
範囲まで調整溝77を長く切り込むことができる。仮
に、厚膜抵抗体76を誤って完全に切断しても、配線パ
ターン75により接続しているので、抵抗器端子73、
74間の抵抗値は無限大とはならず、厚膜抵抗体76や
切り込みの条件で決まるある一定値を示す。
77の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗値
変化特性を示す図である。本例においては、図15に鎖
線で示すように、調整溝77の切り込み長さが長くな
り、厚膜抵抗体76の残部78が少なくなり、この部分
の抵抗値が大きくなっても、電流はより抵抗値の低い配
線パターン75の方により多く流れるようになるので、
残部78に対する電流集中、許容電力の低下を起こすこ
とがなく、したがって、大幅な抵抗値変化率が得られる
範囲まで調整溝77を長く切り込むことができる。仮
に、厚膜抵抗体76を誤って完全に切断しても、配線パ
ターン75により接続しているので、抵抗器端子73、
74間の抵抗値は無限大とはならず、厚膜抵抗体76や
切り込みの条件で決まるある一定値を示す。
【0022】図17(A)、(B)は第7の従来例のト
リミング用印刷抵抗回路を示し、(A)はトリミング前
の状態の平面図、(B)はトリミング状態の平面図であ
る。
リミング用印刷抵抗回路を示し、(A)はトリミング前
の状態の平面図、(B)はトリミング状態の平面図であ
る。
【0023】本例においては、図17(A)に示すよう
に、抵抗器端子73、74側の2個の外部電極72a、
72b同士を三角形状に延長し、厚膜抵抗体76の端縁
部において点接触させる。そして、図17(B)に示す
ように、外部電極72a、72bの接触点側から外部電
極72a、72bと共に厚膜抵抗体76に調整溝77を
切り込み、抵抗器端子73、74間の抵抗値を調整す
る。その他の構成については図15に示す従来例と同様
である。
に、抵抗器端子73、74側の2個の外部電極72a、
72b同士を三角形状に延長し、厚膜抵抗体76の端縁
部において点接触させる。そして、図17(B)に示す
ように、外部電極72a、72bの接触点側から外部電
極72a、72bと共に厚膜抵抗体76に調整溝77を
切り込み、抵抗器端子73、74間の抵抗値を調整す
る。その他の構成については図15に示す従来例と同様
である。
【0024】図18は図17(A)、(B)に示すトリ
ミング用抵抗回路における調整溝77の切り込みに伴う
抵抗器端子73、74間の抵抗値変化特性を示す図であ
る。この場合、調整溝77の切り込み前には外部電極7
2a、72bが点接触しているので、抵抗器端子73、
74間の抵抗値は零であり、以後は図16と同様の傾向
に従って抵抗値が増加する。
ミング用抵抗回路における調整溝77の切り込みに伴う
抵抗器端子73、74間の抵抗値変化特性を示す図であ
る。この場合、調整溝77の切り込み前には外部電極7
2a、72bが点接触しているので、抵抗器端子73、
74間の抵抗値は零であり、以後は図16と同様の傾向
に従って抵抗値が増加する。
【0025】図19は第8の従来例のトリミング用印刷
抵抗回路を示す平面図である。本例においては、図19
に示すように、配線パターン75の途中にバイパス抵抗
体79を接続する。そして、厚膜抵抗体76に外部電極
72a、72bの間の内端から調整溝77を切り込み、
外部電極72a、72b間の抵抗値を調整するようにし
たものであり、その他の構成は図15に示す従来例と同
様である。本例において、調整溝77の切り込みに伴う
抵抗器端子73、74間の抵抗値変化は図12に示す特
性が得られる。
抵抗回路を示す平面図である。本例においては、図19
に示すように、配線パターン75の途中にバイパス抵抗
体79を接続する。そして、厚膜抵抗体76に外部電極
72a、72bの間の内端から調整溝77を切り込み、
外部電極72a、72b間の抵抗値を調整するようにし
たものであり、その他の構成は図15に示す従来例と同
様である。本例において、調整溝77の切り込みに伴う
抵抗器端子73、74間の抵抗値変化は図12に示す特
性が得られる。
【0026】図20は第9の従来例のトリミング用印刷
抵抗回路を示す平面図である。本例においては、図20
に示すように、抵抗器端子73、74側の2個の外部電
極72a、72b同士を三角形状に延長し、厚膜抵抗体
76の端縁部において点接触させ、また、配線パターン
75の途中にバイパス抵抗体79を接続する。そして、
厚膜抵抗器76に外部電極72a、72bの間の内端か
ら調整溝77を切り込み、抵抗器端子73、74間の抵
抗値を調整するようにしたものであり、その他の構成は
図15に示す従来例と同様である。本例において、調整
溝77の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗
値変化特性は図14に示す特性が得られる。
抵抗回路を示す平面図である。本例においては、図20
に示すように、抵抗器端子73、74側の2個の外部電
極72a、72b同士を三角形状に延長し、厚膜抵抗体
76の端縁部において点接触させ、また、配線パターン
75の途中にバイパス抵抗体79を接続する。そして、
厚膜抵抗器76に外部電極72a、72bの間の内端か
ら調整溝77を切り込み、抵抗器端子73、74間の抵
抗値を調整するようにしたものであり、その他の構成は
図15に示す従来例と同様である。本例において、調整
溝77の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗
値変化特性は図14に示す特性が得られる。
【0027】このように、上記従来のトリミング用抵抗
器やトリミング用抵抗回路においても、膜状抵抗体を切
り込むことによって抵抗器端子の間の抵抗値をトリミン
グ調整することができる。
器やトリミング用抵抗回路においても、膜状抵抗体を切
り込むことによって抵抗器端子の間の抵抗値をトリミン
グ調整することができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のトリミング用抵抗器やトリミ
ング用抵抗回路においては次のような問題があった。
しかしながら、上記従来のトリミング用抵抗器やトリミ
ング用抵抗回路においては次のような問題があった。
【0029】まず、図4に示すトリミング用抵抗器を用
いて図5に示すトリミング抵抗回路を構成した場合にお
いては、図6に示すように、膜状抵抗体53の切り込み
開始当初、抵抗器端子59、60間の抵抗値はあまり変
化せず、調整溝61が外部電極52a、52bの間を通
り過ぎた後、抵抗器端子59、60間の抵抗値が増加を
開始する。このように膜状抵抗体53を外部電極52
a、52b間の部分で切り込んでいる間はトリミング用
抵抗器としての機能を果たさず、ロス時間となる。ま
た、膜状抵抗体53の切り込みが進行し、抵抗器端子5
9、60側とは反対側の2個の外部電極52c、52d
の間で膜状抵抗体53に調整溝61を形成するときに
は、抵抗器端子59、60間の抵抗値が急激に増加し、
抵抗器端子59、60間の抵抗値を設定する精度を確保
することができない。また、膜状抵抗体53の残部が少
なくなってくると、この部分に電流集中を起こして抵抗
値の経時安定性が低下したり、許容電力の低下をもたら
す。更に、膜状抵抗体53を誤って完全に切断してしま
うと抵抗値は無限大となり、回路によっては他の部品を
破壊したり、異常動作を起こすことがある。そのため実
際にトリミングに使用可能な領域は外部端子付近を除い
た部分に限定される。
いて図5に示すトリミング抵抗回路を構成した場合にお
いては、図6に示すように、膜状抵抗体53の切り込み
開始当初、抵抗器端子59、60間の抵抗値はあまり変
化せず、調整溝61が外部電極52a、52bの間を通
り過ぎた後、抵抗器端子59、60間の抵抗値が増加を
開始する。このように膜状抵抗体53を外部電極52
a、52b間の部分で切り込んでいる間はトリミング用
抵抗器としての機能を果たさず、ロス時間となる。ま
た、膜状抵抗体53の切り込みが進行し、抵抗器端子5
9、60側とは反対側の2個の外部電極52c、52d
の間で膜状抵抗体53に調整溝61を形成するときに
は、抵抗器端子59、60間の抵抗値が急激に増加し、
抵抗器端子59、60間の抵抗値を設定する精度を確保
することができない。また、膜状抵抗体53の残部が少
なくなってくると、この部分に電流集中を起こして抵抗
値の経時安定性が低下したり、許容電力の低下をもたら
す。更に、膜状抵抗体53を誤って完全に切断してしま
うと抵抗値は無限大となり、回路によっては他の部品を
破壊したり、異常動作を起こすことがある。そのため実
際にトリミングに使用可能な領域は外部端子付近を除い
た部分に限定される。
【0030】図7に示すトリミング用抵抗回路を構成し
た場合では、図8に示すように、膜状抵抗体53の切り
込み開始当初において、上記と同様の問題があり、ま
た、抵抗器端子59、60側とは反対側の2個の外部電
極52c、52dの間付近で膜状抵抗体53に調整溝6
1を形成するとき、抵抗値の低い配線パターン62によ
り電流はバイパスされてしまうので、抵抗器端子59、
60間の抵抗値はある値以上には上昇せず、トリミング
用抵抗回路としての機能を果たさない。そのため、この
トリミング用抵抗回路においても、実際にトリミングに
使用可能な領域は外部端子52c、52d付近を除いた
部分に限定される。しかし、膜状抵抗体53の残部が少
なくなった場合の電流集中による問題を解消することが
でき、また、膜状抵抗体53を完全切断しても抵抗値が
無限大になることはなくなる。
た場合では、図8に示すように、膜状抵抗体53の切り
込み開始当初において、上記と同様の問題があり、ま
た、抵抗器端子59、60側とは反対側の2個の外部電
極52c、52dの間付近で膜状抵抗体53に調整溝6
1を形成するとき、抵抗値の低い配線パターン62によ
り電流はバイパスされてしまうので、抵抗器端子59、
60間の抵抗値はある値以上には上昇せず、トリミング
用抵抗回路としての機能を果たさない。そのため、この
トリミング用抵抗回路においても、実際にトリミングに
使用可能な領域は外部端子52c、52d付近を除いた
部分に限定される。しかし、膜状抵抗体53の残部が少
なくなった場合の電流集中による問題を解消することが
でき、また、膜状抵抗体53を完全切断しても抵抗値が
無限大になることはなくなる。
【0031】図9に示すトリミング用抵抗器を使用した
場合、図10に示すように、膜状抵抗体53の切り込み
開始当初、抵抗器端子間の抵抗値は零から徐々に増加す
るので、この部分を切断している間もトリミング用抵抗
器としての機能を果たし、切り込み開始点付近での問題
を解消することができる。しかし、膜状抵抗体53の材
料と外部電極52a、52bである導体材料を同時に切
る必要があるため、切り込み条件の設定が困難となり、
また、外部電極52a、52bの接続点を正確に切らな
ければならず、位置合わせが困難となる。更に、抵抗器
端子側とは反対側の2個の外部電極52c、52d間付
近で膜状抵抗体53を切り込むときには、依然として上
記の問題点が残り、実際にトリミングに使用可能な領域
は外部端子52c、52d付近を除いた部分に限定され
る。
場合、図10に示すように、膜状抵抗体53の切り込み
開始当初、抵抗器端子間の抵抗値は零から徐々に増加す
るので、この部分を切断している間もトリミング用抵抗
器としての機能を果たし、切り込み開始点付近での問題
を解消することができる。しかし、膜状抵抗体53の材
料と外部電極52a、52bである導体材料を同時に切
る必要があるため、切り込み条件の設定が困難となり、
また、外部電極52a、52bの接続点を正確に切らな
ければならず、位置合わせが困難となる。更に、抵抗器
端子側とは反対側の2個の外部電極52c、52d間付
近で膜状抵抗体53を切り込むときには、依然として上
記の問題点が残り、実際にトリミングに使用可能な領域
は外部端子52c、52d付近を除いた部分に限定され
る。
【0032】図11に示すトリミング用抵抗回路では、
図12に示すように、抵抗器端子59、60側とは反対
側の2個の外部電極52c、52d間付近で膜状抵抗体
53を切り込むときにも抵抗値は徐々に増加するので、
トリミング用抵抗回路としての機能を果たすようになる
が、依然として切り込み開始当初、抵抗器端子59、6
0間の抵抗値はあまり変化せず、抵抗器端子59、60
側の2個の外部電極52a、52b間で膜状抵抗体53
に切り込んでいる間はトリミング用抵抗回路としての機
能を果たさず、ロス時間となる。この点を改善したのが
図13に示すトリミング用抵抗回路であり、図14に示
すように、膜状抵抗体53の全域にわたり、トリミング
用抵抗回路としての機能を果たすようになるが、チップ
型トリミング用抵抗器においては対称性が失われるた
め、配線基板56に対する実装作業が煩わしい。また、
膜状抵抗体53の材料と外部電極52a、52bである
導体材料を同時に切る必要があるため、切り込み条件の
設定が困難となる。更に、外部電極52a、52bの接
続点を正確に切らなければならず、位置合わせが困難と
なる。
図12に示すように、抵抗器端子59、60側とは反対
側の2個の外部電極52c、52d間付近で膜状抵抗体
53を切り込むときにも抵抗値は徐々に増加するので、
トリミング用抵抗回路としての機能を果たすようになる
が、依然として切り込み開始当初、抵抗器端子59、6
0間の抵抗値はあまり変化せず、抵抗器端子59、60
側の2個の外部電極52a、52b間で膜状抵抗体53
に切り込んでいる間はトリミング用抵抗回路としての機
能を果たさず、ロス時間となる。この点を改善したのが
図13に示すトリミング用抵抗回路であり、図14に示
すように、膜状抵抗体53の全域にわたり、トリミング
用抵抗回路としての機能を果たすようになるが、チップ
型トリミング用抵抗器においては対称性が失われるた
め、配線基板56に対する実装作業が煩わしい。また、
膜状抵抗体53の材料と外部電極52a、52bである
導体材料を同時に切る必要があるため、切り込み条件の
設定が困難となる。更に、外部電極52a、52bの接
続点を正確に切らなければならず、位置合わせが困難と
なる。
【0033】一方、図15、17、19、20に示した
トリミング用印刷抵抗回路においても上記と同様の問題
がある。
トリミング用印刷抵抗回路においても上記と同様の問題
がある。
【0034】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、トリミング作業のロス時間をなくすこと
ができ、また、調整溝の切り込み条件を容易に設定する
ことができるようにしたトリミング用抵抗器およびトリ
ミング用抵抗回路を提供し、また、配線基板に対して容
易に実装することができるようにしたトリミング用抵抗
器を提供し、また、膜状抵抗体全域をトリミングに使用
することができるようにしたトリミング用抵抗器および
トリミング用抵抗回路を提供することを目的とするもの
である。
るものであり、トリミング作業のロス時間をなくすこと
ができ、また、調整溝の切り込み条件を容易に設定する
ことができるようにしたトリミング用抵抗器およびトリ
ミング用抵抗回路を提供し、また、配線基板に対して容
易に実装することができるようにしたトリミング用抵抗
器を提供し、また、膜状抵抗体全域をトリミングに使用
することができるようにしたトリミング用抵抗器および
トリミング用抵抗回路を提供することを目的とするもの
である。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトリミング用抵抗器は、絶縁基板に複数の
外部電極を形成すると共に、上記各外部電極のすべてに
接続する膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に抵抗器
端子と接続する2個の外部電極の間で切除部を形成し、
この切除部の内縁を調整開始点として抵抗値の調整溝を
形成するようにしたものである。
に、本発明のトリミング用抵抗器は、絶縁基板に複数の
外部電極を形成すると共に、上記各外部電極のすべてに
接続する膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に抵抗器
端子と接続する2個の外部電極の間で切除部を形成し、
この切除部の内縁を調整開始点として抵抗値の調整溝を
形成するようにしたものである。
【0036】そして、上記外部電極を対称となるように
4個形成し、上記調整溝を上記抵抗器端子側とは反対側
の2個の外部電極の間に向かって形成するようにするの
が好ましい。
4個形成し、上記調整溝を上記抵抗器端子側とは反対側
の2個の外部電極の間に向かって形成するようにするの
が好ましい。
【0037】また、本発明のトリミング用抵抗器は、上
記技術的手段における抵抗器端子側とは反対側の2個の
外部電極の間で抵抗器端子側の切除部と対称的に切除部
を膜状抵抗体に形成したものである。
記技術的手段における抵抗器端子側とは反対側の2個の
外部電極の間で抵抗器端子側の切除部と対称的に切除部
を膜状抵抗体に形成したものである。
【0038】また、上記目的を達成するための本発明の
トリミング用抵抗回路は、絶縁基板に対称となるように
4個の外部電極を形成すると共に、上記各外部電極のす
べてに接続する膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に
抵抗器端子と接続する2個の外部電極の間で切除部を形
成し、このトリミング用抵抗器の4個の外部電極を配線
基板に形成したランドにはんだ付けにより接続し、上記
ランドにおける抵抗器端子とは反対側のランド間にバイ
パス抵抗器を接続し、上記切除部の内縁を調整開始点と
してバイパス抵抗器側の2個の外部電極の間に向かって
調整溝を形成するようにしたものである。
トリミング用抵抗回路は、絶縁基板に対称となるように
4個の外部電極を形成すると共に、上記各外部電極のす
べてに接続する膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に
抵抗器端子と接続する2個の外部電極の間で切除部を形
成し、このトリミング用抵抗器の4個の外部電極を配線
基板に形成したランドにはんだ付けにより接続し、上記
ランドにおける抵抗器端子とは反対側のランド間にバイ
パス抵抗器を接続し、上記切除部の内縁を調整開始点と
してバイパス抵抗器側の2個の外部電極の間に向かって
調整溝を形成するようにしたものである。
【0039】そして、上記バイパス抵抗器側の2個の外
部電極の間で上記抵抗器端子側の切除部と対称的に切除
部を上記膜状抵抗体を形成するのが好ましい。
部電極の間で上記抵抗器端子側の切除部と対称的に切除
部を上記膜状抵抗体を形成するのが好ましい。
【0040】また、本発明のトリミング用抵抗回路は、
配線基板上に印刷により複数の外部電極を形成すると共
に、上記各外部電極のすべてに接続する膜状抵抗体を形
成し、この膜状抵抗体に抵抗端子となる2個の外部電極
の間で切除部を形成し、この切除部を切断開始点として
抵抗値の調整溝を形成するようにしたものである。
配線基板上に印刷により複数の外部電極を形成すると共
に、上記各外部電極のすべてに接続する膜状抵抗体を形
成し、この膜状抵抗体に抵抗端子となる2個の外部電極
の間で切除部を形成し、この切除部を切断開始点として
抵抗値の調整溝を形成するようにしたものである。
【0041】また、本発明のトリミング用抵抗回路は、
上記技術的手段における外部電極を4個形成し、抵抗器
端子となる2個の外部電極とは反対側の2個の外部電極
間に印刷によりバイパス抵抗体を接続したものである。
上記技術的手段における外部電極を4個形成し、抵抗器
端子となる2個の外部電極とは反対側の2個の外部電極
間に印刷によりバイパス抵抗体を接続したものである。
【0042】
【作用】したがって、本発明によれば、抵抗器端子側の
2個の外部電極間で膜状抵抗体に切除部を形成し、この
切除部の内縁を調整開始点として膜状抵抗体を切り込
み、調整溝を形成するので、膜状抵抗体に切り込みを開
始すると抵抗値を直ちに上昇させることができる。
2個の外部電極間で膜状抵抗体に切除部を形成し、この
切除部の内縁を調整開始点として膜状抵抗体を切り込
み、調整溝を形成するので、膜状抵抗体に切り込みを開
始すると抵抗値を直ちに上昇させることができる。
【0043】また、トリミング用抵抗器において、抵抗
器端子側とは反対側の2個の外部電極の間で抵抗器端子
側の切除部と対称的に切除部を形成することにより、配
線基板に対する実装の方向性の制約をなくすことができ
る。
器端子側とは反対側の2個の外部電極の間で抵抗器端子
側の切除部と対称的に切除部を形成することにより、配
線基板に対する実装の方向性の制約をなくすことができ
る。
【0044】また、抵抗器端子側とは反対側の2個の外
部電極間にバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体を
接続することにより、このバイパス抵抗器、若しくはバ
イパス抵抗体側の外部電極の間で膜状抵抗体を切り込む
とき、電流をバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体
と膜状抵抗体に分流することができるので、抵抗器端子
の抵抗値の調整に利用することができる。
部電極間にバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体を
接続することにより、このバイパス抵抗器、若しくはバ
イパス抵抗体側の外部電極の間で膜状抵抗体を切り込む
とき、電流をバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体
と膜状抵抗体に分流することができるので、抵抗器端子
の抵抗値の調整に利用することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0046】図1(A)、(B)は本発明の一実施例に
おけるトリミング用抵抗器およびこのトリミング用抵抗
器を用いたトリミング用抵抗回路を示し、(A)は平面
図、(B)は(A)の要部の正面図である(なお、平面
図は理解しやすくするため、その一部に斜線を付してい
る。)。
おけるトリミング用抵抗器およびこのトリミング用抵抗
器を用いたトリミング用抵抗回路を示し、(A)は平面
図、(B)は(A)の要部の正面図である(なお、平面
図は理解しやすくするため、その一部に斜線を付してい
る。)。
【0047】図1(A)、(B)に示すように、アルミ
ナ等から成る直方体状の絶縁基板51の長辺方向の両端
部上に計4個の外部電極52a、52b、52c、52
dを形成する。各外部電極52a、52b、52c、5
2dはパラジウム−銀系材料から成り、絶縁基板51の
主面の中心に対して線対称、あるいは点対称となる形状
および位置関係に配置している。絶縁基板51上には各
外部電極52a、52b、52c、52dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成り、膜状抵抗体であ
る厚膜抵抗体53を形成する。この厚膜抵抗体53には
後述する抵抗器端子59、60と接続する2個の外部電
極52a、52bの中間部で切除部69をあらかじめ形
成する。この切除部69の内縁70は外部電極52a、
52bにおける52c、52d側寄り位置の内縁とほぼ
同一直線上となるように設定し、この内縁70を抵抗値
の調整開始点としている。本実施例においては、抵抗器
端子59、60側とは反対側の2個の外部電極52c、
52dの中間部に外部電極52a、52b間と同様の切
除部69を絶縁基板51の主面の中心に対して対称的に
形成している。厚膜抵抗体53は低融点ガラスや樹脂等
から成る保護膜54により被覆している。
ナ等から成る直方体状の絶縁基板51の長辺方向の両端
部上に計4個の外部電極52a、52b、52c、52
dを形成する。各外部電極52a、52b、52c、5
2dはパラジウム−銀系材料から成り、絶縁基板51の
主面の中心に対して線対称、あるいは点対称となる形状
および位置関係に配置している。絶縁基板51上には各
外部電極52a、52b、52c、52dのすべてに接
続し、酸化ルテニウム系材料から成り、膜状抵抗体であ
る厚膜抵抗体53を形成する。この厚膜抵抗体53には
後述する抵抗器端子59、60と接続する2個の外部電
極52a、52bの中間部で切除部69をあらかじめ形
成する。この切除部69の内縁70は外部電極52a、
52bにおける52c、52d側寄り位置の内縁とほぼ
同一直線上となるように設定し、この内縁70を抵抗値
の調整開始点としている。本実施例においては、抵抗器
端子59、60側とは反対側の2個の外部電極52c、
52dの中間部に外部電極52a、52b間と同様の切
除部69を絶縁基板51の主面の中心に対して対称的に
形成している。厚膜抵抗体53は低融点ガラスや樹脂等
から成る保護膜54により被覆している。
【0048】このように構成したトリミング用抵抗器5
5の外部電極52a、52b、52c、52dを一般的
な材料や方法によって、構成された配線基板56のはん
だ付け用のランド57a、57b、57c、57dには
んだ58を用い、リフロー、ディップ、はんだごて等の
一般的なはんだ付け方法で接合する。抵抗器端子59、
60とは反対側の2個のランド57c、57dをバイパ
ス用の配線パターン62と、この配線パターン62の途
中に接続したバイパス抵抗器68により相互に接続して
いる。バイパス抵抗器68はトリミング用抵抗器55と
同様、絶縁基板64と、外部電極65a、65bと、膜
状抵抗体66と、保護膜67とから構成されている。
5の外部電極52a、52b、52c、52dを一般的
な材料や方法によって、構成された配線基板56のはん
だ付け用のランド57a、57b、57c、57dには
んだ58を用い、リフロー、ディップ、はんだごて等の
一般的なはんだ付け方法で接合する。抵抗器端子59、
60とは反対側の2個のランド57c、57dをバイパ
ス用の配線パターン62と、この配線パターン62の途
中に接続したバイパス抵抗器68により相互に接続して
いる。バイパス抵抗器68はトリミング用抵抗器55と
同様、絶縁基板64と、外部電極65a、65bと、膜
状抵抗体66と、保護膜67とから構成されている。
【0049】そして、厚膜抵抗体53に保護膜54上か
ら抵抗器端子59、60側の外部電極52a、52b間
の切除部69の内縁70を調整開始点として長手方向に
沿って、すなわち、他方の外部電極52c、52dの間
の切除部69に向かって、レーザ、サンドブラスト、カ
ッター等の一般的方法により調整溝61を切り進むこと
により、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整する。
ら抵抗器端子59、60側の外部電極52a、52b間
の切除部69の内縁70を調整開始点として長手方向に
沿って、すなわち、他方の外部電極52c、52dの間
の切除部69に向かって、レーザ、サンドブラスト、カ
ッター等の一般的方法により調整溝61を切り進むこと
により、抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整する。
【0050】図2は本実施例における調整溝61の切り
込みに伴う抵抗器端子59、60間の抵抗値変化特性を
示す図である。抵抗器端子59、60に接続された外部
電極52a、52bの間で厚膜抵抗体53には上記のよ
うにあらかじめ切除部69が形成されているので、調整
溝61の切り込み開始と同時に抵抗器端子59、60間
の抵抗値は増加を開始する。その後、逐次、厚膜抵抗体
53を切り進むことにより、抵抗器端子59、60間の
抵抗値は直線的に増加を続ける。更に、図1に鎖線で示
すように調整溝61を切り進み、厚膜抵抗体53の残部
が少なくなってきた場合、この部分の抵抗値は急激に上
昇する。このとき、バイパス抵抗器68が無限大であれ
ば、抵抗器端子59、60間の抵抗値は急激に上昇し、
これとは逆にバイパス抵抗器68の値が零であれば、大
部分の電流はバイパス抵抗器68側を流れるので、抵抗
器端子59、60間の抵抗値は変化しなくなる。そこ
で、バイパス抵抗器68を適切な値に設定すると、電流
は厚膜抵抗体53とバイパス抵抗器68に分流され、切
り込みが進行するに従って厚膜抵抗体53側の抵抗値は
上昇するが、電流は徐々にバイパス抵抗器68側に多く
流れるようになり、合成抵抗値は徐々に上昇する。その
結果、図2に示すように、抵抗器端子59、60間の抵
抗値は徐々に増加し、その間の抵抗値を設定する精度を
確保することができる。
込みに伴う抵抗器端子59、60間の抵抗値変化特性を
示す図である。抵抗器端子59、60に接続された外部
電極52a、52bの間で厚膜抵抗体53には上記のよ
うにあらかじめ切除部69が形成されているので、調整
溝61の切り込み開始と同時に抵抗器端子59、60間
の抵抗値は増加を開始する。その後、逐次、厚膜抵抗体
53を切り進むことにより、抵抗器端子59、60間の
抵抗値は直線的に増加を続ける。更に、図1に鎖線で示
すように調整溝61を切り進み、厚膜抵抗体53の残部
が少なくなってきた場合、この部分の抵抗値は急激に上
昇する。このとき、バイパス抵抗器68が無限大であれ
ば、抵抗器端子59、60間の抵抗値は急激に上昇し、
これとは逆にバイパス抵抗器68の値が零であれば、大
部分の電流はバイパス抵抗器68側を流れるので、抵抗
器端子59、60間の抵抗値は変化しなくなる。そこ
で、バイパス抵抗器68を適切な値に設定すると、電流
は厚膜抵抗体53とバイパス抵抗器68に分流され、切
り込みが進行するに従って厚膜抵抗体53側の抵抗値は
上昇するが、電流は徐々にバイパス抵抗器68側に多く
流れるようになり、合成抵抗値は徐々に上昇する。その
結果、図2に示すように、抵抗器端子59、60間の抵
抗値は徐々に増加し、その間の抵抗値を設定する精度を
確保することができる。
【0051】このように上記実施例によれば、切除部6
9の内縁70から調整溝61の切り込みを開始するの
で、抵抗値の無変化領域がなくなり、切り込み開始時の
ロス時間がなくなる。また、調整溝61を切り込む際、
外部電極52a、52bを切る必要がないので、切り込
み開始点の正確な位置合わせをする必要がなくなり、切
断条件の設定が容易になる。更に、4個の外部電極52
a、52b、52c、52dを対称的に形成すると共
に、切除部69を対称的に形成しているので、チップ型
トリミング用抵抗器として対称性を維持することがで
き、配線基板56に対する実装において有利となる。ま
た、バイパス抵抗器68を設けることにより厚膜抵抗体
53をおける外部電極52c、52d側で切り込むとき
にも抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整することが
できる。
9の内縁70から調整溝61の切り込みを開始するの
で、抵抗値の無変化領域がなくなり、切り込み開始時の
ロス時間がなくなる。また、調整溝61を切り込む際、
外部電極52a、52bを切る必要がないので、切り込
み開始点の正確な位置合わせをする必要がなくなり、切
断条件の設定が容易になる。更に、4個の外部電極52
a、52b、52c、52dを対称的に形成すると共
に、切除部69を対称的に形成しているので、チップ型
トリミング用抵抗器として対称性を維持することがで
き、配線基板56に対する実装において有利となる。ま
た、バイパス抵抗器68を設けることにより厚膜抵抗体
53をおける外部電極52c、52d側で切り込むとき
にも抵抗器端子59、60間の抵抗値を調整することが
できる。
【0052】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図3(A)、(B)は本発明の他の実施例における
トリミング用抵抗回路を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)の3B−3B線に沿う断面図である(なお、平
面図は理解しやすくするため、断面図と同方向の斜線を
示している。)。
る。図3(A)、(B)は本発明の他の実施例における
トリミング用抵抗回路を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)の3B−3B線に沿う断面図である(なお、平
面図は理解しやすくするため、断面図と同方向の斜線を
示している。)。
【0053】図3(A),(B)に示すように、アルミ
ナ等から成る配線基板71上にパラジウム−銀系材料か
ら成る4個の外部電極72a,72b,72c,72d
を印刷、焼成して形成する。これらの外部電極72a,
72b,72c,72dは点対称となる形状および位置
関係に配置する。図において右側の2個の外部電極72
a,72bはこれと同系の材料から成る抵抗器端子7
3、74に接続し、左側の2個の外部電極72c,72
dはこれと同系の材料から成るバイパス用の配線パター
ン75と、この配線パターン75の途中に接続したバイ
パス抵抗体79により相互に接続する。配線基板71上
には各外部電極72a,72b,72c,72dのすべ
てに接続し、酸化ルテニウム系材料から成る膜状抵抗体
である厚膜抵抗体76を印刷、焼成して形成する。この
厚膜抵抗体76には抵抗器端子73、74と接続してい
る2個の外部電極72a,72bの中間部で切除部80
をあらかじめ形成する。この切除部80の内縁81は外
部電極72a,72bにおける外部電極72c,72d
側寄り位置の内縁とほぼ同一直線上となるように設定
し、内縁81を抵抗値の調整開始点としている。
ナ等から成る配線基板71上にパラジウム−銀系材料か
ら成る4個の外部電極72a,72b,72c,72d
を印刷、焼成して形成する。これらの外部電極72a,
72b,72c,72dは点対称となる形状および位置
関係に配置する。図において右側の2個の外部電極72
a,72bはこれと同系の材料から成る抵抗器端子7
3、74に接続し、左側の2個の外部電極72c,72
dはこれと同系の材料から成るバイパス用の配線パター
ン75と、この配線パターン75の途中に接続したバイ
パス抵抗体79により相互に接続する。配線基板71上
には各外部電極72a,72b,72c,72dのすべ
てに接続し、酸化ルテニウム系材料から成る膜状抵抗体
である厚膜抵抗体76を印刷、焼成して形成する。この
厚膜抵抗体76には抵抗器端子73、74と接続してい
る2個の外部電極72a,72bの中間部で切除部80
をあらかじめ形成する。この切除部80の内縁81は外
部電極72a,72bにおける外部電極72c,72d
側寄り位置の内縁とほぼ同一直線上となるように設定
し、内縁81を抵抗値の調整開始点としている。
【0054】そして、厚膜抵抗体76に抵抗器端子7
3、74側の外部電極72a,72b間の切除部80の
内縁81を調整開始点として長手方向に沿って、すなわ
ち、他方の外部電極72c,72dの間に向かって、レ
ーザ、サンドブラスト、カッター等の一般的方法により
調整溝77を切り進むことにより、抵抗器端子73、7
4間の抵抗値を調整する。本実施例においても調整溝7
7の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗値は
図2に示す特性が得られる。
3、74側の外部電極72a,72b間の切除部80の
内縁81を調整開始点として長手方向に沿って、すなわ
ち、他方の外部電極72c,72dの間に向かって、レ
ーザ、サンドブラスト、カッター等の一般的方法により
調整溝77を切り進むことにより、抵抗器端子73、7
4間の抵抗値を調整する。本実施例においても調整溝7
7の切り込みに伴う抵抗器端子73、74間の抵抗値は
図2に示す特性が得られる。
【0055】本実施例においても、上記実施例と同様
に、調整溝77の切り込み開始時のロス時間をなくすこ
とができ、切断条件を容易に設定することができ、厚膜
抵抗体76の全域にわたってトリミングに利用すること
ができる等の利点を有する。
に、調整溝77の切り込み開始時のロス時間をなくすこ
とができ、切断条件を容易に設定することができ、厚膜
抵抗体76の全域にわたってトリミングに利用すること
ができる等の利点を有する。
【0056】なお、上記各実施例においては、厚膜方式
のトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて述べたが、薄膜方式やポリマー方式、あるいは樹脂
基板により構成されたものであっても同様の効果を得る
ことができる。
のトリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路につ
いて述べたが、薄膜方式やポリマー方式、あるいは樹脂
基板により構成されたものであっても同様の効果を得る
ことができる。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、抵抗
器端子側の2個の外部電極間で膜状抵抗体に切除部を形
成し、この切除部の内縁を調整開始点として膜状抵抗体
に切り込み、調整溝を形成するので、膜状抵抗体に切り
込みを開始すると抵抗値を直ちに上昇させることができ
る。したがって、トリミング作業のロス時間をなくすこ
とができる。また、膜状抵抗体のみを切り進めばよいの
で、調整溝の切り込み条件を容易に設定することができ
る。
器端子側の2個の外部電極間で膜状抵抗体に切除部を形
成し、この切除部の内縁を調整開始点として膜状抵抗体
に切り込み、調整溝を形成するので、膜状抵抗体に切り
込みを開始すると抵抗値を直ちに上昇させることができ
る。したがって、トリミング作業のロス時間をなくすこ
とができる。また、膜状抵抗体のみを切り進めばよいの
で、調整溝の切り込み条件を容易に設定することができ
る。
【0058】また、トリミング用抵抗器において、抵抗
器端子側とは反対側の2個の外部電極の間で抵抗器端子
側の切除部と対称的に切除部を形成することにより、配
線基板に対する実装の方向性の制約をなくすことができ
る。したがって、配線基板に対して容易に実装すること
ができる。
器端子側とは反対側の2個の外部電極の間で抵抗器端子
側の切除部と対称的に切除部を形成することにより、配
線基板に対する実装の方向性の制約をなくすことができ
る。したがって、配線基板に対して容易に実装すること
ができる。
【0059】また、抵抗器端子側とは反対側の2個の外
部電極間にバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体を
接続することにより、このバイパス抵抗器、若しくはバ
イパス抵抗体側の外部電極の間で膜状抵抗体を切り込む
とき、電流をバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体
と膜状抵抗体に分流することができるので、抵抗器端子
間の抵抗値の調整に利用することができる。したがっ
て、膜状抵抗体の全域にわたってトリミング作業に利用
することができる。
部電極間にバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体を
接続することにより、このバイパス抵抗器、若しくはバ
イパス抵抗体側の外部電極の間で膜状抵抗体を切り込む
とき、電流をバイパス抵抗器、若しくはバイパス抵抗体
と膜状抵抗体に分流することができるので、抵抗器端子
間の抵抗値の調整に利用することができる。したがっ
て、膜状抵抗体の全域にわたってトリミング作業に利用
することができる。
【図1】(A)は本発明の一実施例におけるトリミング
用抵抗器およびこのトリミング用抵抗器を用いたトリミ
ング用抵抗回路を示す平面図(B)は(A)の要部の正
面図
用抵抗器およびこのトリミング用抵抗器を用いたトリミ
ング用抵抗回路を示す平面図(B)は(A)の要部の正
面図
【図2】本発明の一実施例におけるトリミング用抵抗回
路によるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
路によるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図3】(A)は本発明の他の実施例におけるトリミン
グ用抵抗回路を示す平面図 (B)は(A)の3B−3B線に沿う断面図
グ用抵抗回路を示す平面図 (B)は(A)の3B−3B線に沿う断面図
【図4】(A)は第1の従来例におけるトリミング用抵
抗器を示す平面図 (B)は(A)の4B−4B線に沿う断面図
抗器を示す平面図 (B)は(A)の4B−4B線に沿う断面図
【図5】(A)は上記第1の従来例のトリミング用抵抗
器を用いたトリミング用抵抗回路を示す平面図(B)は
(A)の正面図
器を用いたトリミング用抵抗回路を示す平面図(B)は
(A)の正面図
【図6】上記第1の従来例のトリミング用抵抗回路によ
るトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
るトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図7】第2の従来例のトリミング用抵抗回路を示す平
面図
面図
【図8】上記第2の従来例のトリミング用抵抗回路によ
るトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
るトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図9】(A)は第3の従来例のトリミング用抵抗器を
示す平面図 (B)は(A)の9B−9B線に沿う断面図
示す平面図 (B)は(A)の9B−9B線に沿う断面図
【図10】上記第3の従来例のトリミング用抵抗器を用
いたトリミング用抵抗回路によるトリミング時の抵抗値
変化特性を示す図
いたトリミング用抵抗回路によるトリミング時の抵抗値
変化特性を示す図
【図11】第4の従来例のトリミング用抵抗回路を示す
平面図
平面図
【図12】上記第4の従来例のトリミング用抵抗回路に
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図13】第5の従来例のトリミング用抵抗回路を示す
平面図
平面図
【図14】上記第5の従来例のトリミング用抵抗回路に
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図15】(A)は第6の従来例のトリミング用抵抗回
路を示す平面図 (B)は(A)の15B−15B線に沿う断面図
路を示す平面図 (B)は(A)の15B−15B線に沿う断面図
【図16】上記第6の従来例のトリミング用抵抗回路に
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図17】(A)は第7の従来例のトリミング用抵抗回
路を示すトリミング前の状態の平面図(B)は同上のト
リミング途中の状態の平面図
路を示すトリミング前の状態の平面図(B)は同上のト
リミング途中の状態の平面図
【図18】上記第7の従来例のトリミング用抵抗回路に
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
よるトリミング時の抵抗値変化特性を示す図
【図19】第8の従来例のトリミング用抵抗回路を示す
平面図
平面図
【図20】第9の従来例のトリミング用抵抗回路を示す
平面図
平面図
51 絶縁基板 52a 外部電極 52b 外部電極 52c 外部電極 52d 外部電極 53 厚膜抵抗体 54 保護膜 55 トリミング用抵抗器 56 配線基板 57a ランド 57b ランド 57c ランド 57d ランド 58 はんだ 59 抵抗器端子 60 抵抗器端子 61 調整溝 62 配線パターン 68 バイパス抵抗器 69 切除部 70 内縁(調整開始点) 71 配線基板 72a 外部電極 72b 外部電極 72c 外部電極 72d 外部電極 73 抵抗器端子 74 抵抗器端子 75 配線パターン 76 厚膜抵抗体 77 調整溝 79 バイパス抵抗体 80 切除部 81 内縁(調整開始点)
Claims (7)
- 【請求項1】 絶縁基板に複数の外部電極を形成すると
共に、上記各外部電極のすべてに接続する膜状抵抗体を
形成し、この膜状抵抗体に抵抗器端子と接続する2個の
外部電極の間で切除部を形成し、この切除部の内縁を調
整開始点として抵抗値の調整溝を形成するようにしたト
リミング用抵抗器。 - 【請求項2】 外部電極を対称となるように4個形成
し、調整溝を抵抗器端子側とは反対側の2個の外部電極
の間に向かって形成するようにした請求項1記載のトリ
ミング用抵抗器。 - 【請求項3】 抵抗器端子側とは反対側の2個の外部電
極の間で抵抗器端子側の切除部と対称的に切除部を膜状
抵抗体に形成した請求項2記載のトリミング用抵抗器。 - 【請求項4】 絶縁基板に対称となるように4個の外部
電極を形成すると共に、上記各外部電極のすべてに接続
する膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に抵抗器端子
と接続する2個の外部電極の間で切除部を形成し、この
トリミング用抵抗器の4個の外部電極を配線基板に形成
したランドにはんだ付けにより接続し、上記ランドにお
ける抵抗器端子とは反対側のランド間にバイパス抵抗器
を接続し、上記切除部の内縁を調整開始点としてバイパ
ス抵抗器側の2個の外部電極の間に向かって調整溝を形
成するようにしたトリミング用抵抗回路。 - 【請求項5】 バイパス抵抗器側の2個の外部電極の間
で抵抗器端子側の切除部と対称的に切除部を膜状抵抗体
に形成した請求項4記載のトリミング用抵抗回路。 - 【請求項6】 配線基板上に印刷により複数の外部電極
を形成すると共に、上記各外部電極のすべてに接続する
膜状抵抗体を形成し、この膜状抵抗体に抵抗器端子とな
る2個の外部電極の間で切除部を形成し、この切除部を
切断開始点として抵抗値の調整溝を形成するようにした
トリミング用抵抗回路。 - 【請求項7】 外部電極を4個形成し、抵抗器端子とな
る2個の外部電極とは反対側の2個の外部電極間に印刷
によりバイパス抵抗体を接続した請求項6記載のトリミ
ング用抵抗回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3008888A JP2663725B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | トリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3008888A JP2663725B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | トリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04253303A JPH04253303A (ja) | 1992-09-09 |
JP2663725B2 true JP2663725B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=11705218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3008888A Expired - Fee Related JP2663725B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | トリミング用抵抗器およびトリミング用抵抗回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2663725B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4676198B2 (ja) * | 2004-12-28 | 2011-04-27 | 太陽社電気株式会社 | 四端子構造の抵抗器の製造方法及び四端子構造の抵抗器 |
-
1991
- 1991-01-29 JP JP3008888A patent/JP2663725B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04253303A (ja) | 1992-09-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |