JP2663690B2 - トリミング用抵抗器 - Google Patents

トリミング用抵抗器

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、各種電子機器に使用されているトリミング
用チップ型抵抗器、ハイブリットICに使用されているト
リミング用印刷抵抗回路等のトリミング用抵抗器に関す
るものである。
従来の技術 トリミング用抵抗器とは、できあがった膜状抵抗体
に、削り取ったり切断したりする加工を施しながら、抵
抗値を調整し、高い精度の抵抗値を有する抵抗器を供給
するものである。
本発明者らは、既に絶縁基板の基台上に4個の外部電
極とその外部電極の全てに接続した1個の膜状抵抗体を
有するようなトリミング用チップ型抵抗器を提案してい
る。このトリミング用チップ型抵抗器の第1従来例を第
7図(A),(B)に示す。図は厚膜方式チップ型抵抗
器を示し、同図(A)は上面図、同図(B)は同図
(A)のb−b′断面図である。1は主としてアルミナ
よりなる絶縁基板、2A,2Bはパラジューム−銀系材料か
らなる2対の外部電極であり、3は膜状抵抗体で酸ルテ
ニューム系材料よりなる厚膜抵抗体、4は低融点ガラス
や樹脂等よりなる保護膜である。さらに第7図のトリミ
ング用チップ型抵抗器を配線基板上に半田付けしたもの
が第8図(A),(B)である。同図(A)は上面図、
同図(B)は側面図を示す。5は一般的な方法によって
構成された配線基板、6は上記配線基板上に形成された
2対の半田付けランドであり、トリミング用チップ型抵
抗器の2対の外部電極2の位置に各々対応して設けられ
ている。8は膜状抵抗体の切断部分であり、レーザー、
サンドブラスト、カッター等の一般的な方法により切断
がなされる。この切断は、抵抗器端子9,10に接続された
外部電極対2の間に挟まれた膜状抵抗体3の一辺11のほ
ぼ中央部から、この辺11の対称位置にある辺のほぼ中央
に向かって、逐次膜状抵抗体3を切断するもので、これ
により抵抗器端子9,10間の抵抗値を調整する。第9図は
上記従来例における切断にともなう9,10間の抵抗変化比
を示したものであり、一般的に10倍程度の抵抗値変化率
が得られる。
第10図は第2実施例のトリミング用チップ型抵抗器で
あり、4個の半田付けランド6のうち右側の2個を抵抗
器端子9,10に接続し、左側の2個は配線パターン12によ
って配線基板5上にて相互に接続してある。膜状抵抗体
3の切断8は、第8図の時と同様に辺11のほぼ中央から
対称位置にある辺に向かって行う。このときの切断にと
もなう抵抗器端子9,10間の抵抗変化比は、第11図に示す
ようになる。すなわち、第10図の点線で示す過大な切断
部分13のように切断代が多くなって膜状抵抗体3の切断
残部14がすくなくなり、この部分の抵抗値が大きくなっ
てきた場合、電流は切断残部14よりも抵抗値の低い配線
パターン12の方により多く分流するため、抵抗値の増加
が抑制される。さらに膜状抵抗体を完全に切断しても抵
抗器端子9,10間の抵抗値は無限大とはならず、ある一定
値になる。
第12図(A),(B)は第3従来例のトリミング用チ
ップ型抵抗器である。同図は(A)は上面図、同図
(B)は同図(A)のb−b′断面図である。2対の外
部電極2を左右それぞれ絶縁基板1の上面で三角形状に
延長し、15において点接触させてある。本抵抗器を第8
図、及び第10図に示す使用方法によって膜状抵抗体3の
切断を行ったときの抵抗器端子9,10間の抵抗変化比を第
13図に示す。この場合、切断前には抵抗値はほぼ零で、
第1の外部電極対2Aの接点15が切断されると抵抗値が零
から増加し始め、しかも三角形状の外部電極対2Aの作用
により滑らかに増加を続ける。
また、本発明者らは、同様の働きをするトリミング用
印刷抵抗回路も提案している。すなわち配線基板2対の
外部電極と、その外部電極の全てに接続した1個の膜状
抵抗体とを形成し、上記2対の外部電極のうち、第1の
外部電極対を抵抗器端子とし、抵抗器端子としなかった
第2の外部電極対は配線基板状において相互に接続さ
せ、第1の外部電極対の間に挟まれた部分の膜状抵抗体
の辺を切断開始点として、第2の外部電極対に挟まれた
部分の膜状抵抗体の辺に向かって膜状抵抗体を切断し、
抵抗器端子間の抵抗値を変化させるようにしたトリミン
グ用印刷抵抗回路である。このようなトリミング用印刷
抵抗回路としての第4実施例を第14図(A),(B)に
示す。同図(A)は上面図、同図(B)は同図(A)の
b−b′断面図を示している。5は配線基板であり、主
としてアルミナ等よりなる。2は2対の外部電極であ
り、配線基板5上に、パラジューム−銀系材料を印刷、
焼成して形成されたもので、2対形成されている。この
うち、右側の第1の外部電極対2Aは抵抗器端子9,10をな
し、左側の第2の外部電極対2Bは、外部電極と同系の材
料でなる配線パターン12によって相互に接続されてい
る。3は膜状抵抗体であり、上記2対の外部電極対2A,2
Bすべてに接続するように酸ルテニューム系材料を印刷
し、焼成してなる厚膜抵抗体である。
8は上記厚膜抵抗体の切断部分であり、レーザー、サ
ンドブラスト、カッター等の一般的な方法によって切断
される。この切断は、抵抗器端子9,10とした第1の外部
電極対2Aに挟まれた部分の厚膜抵抗体3の一辺11から開
始し、抵抗器端子としなかった左側の第2の外部電極対
2Bに挟まれた部分の厚膜抵抗体の辺に向かって行われ
る。切断にともなう抵抗器端子9,10間の抵抗変化比を第
15図に示す。本従来例においては、点線で示す過大な切
断部分13の切断代が課題となって厚膜抵抗体の切断残部
14が少なくなり同部の抵抗値が大となっても、電流はよ
り抵抗値の低い配線パターン12の方により多く流れるよ
うになり、抵抗値の増大が抑制され、さらに厚膜抵抗体
を完全切断しても図に示すように抵抗値は無限大となら
ず、厚膜抵抗体や切断の条件で決まるある一定値を示
す。
第16図(A),(B)は上記トリミング用印刷抵抗回
路としての第5従来例である。同図(A)は切断前の状
態を、同図(B)は同図(A)の切断後の状態を示す。
本従来例においては抵抗器端子9,10とした第1の外部電
極対2Aの形状を、厚膜抵抗体3と重なった部分について
三角形とし、その頂点を接点15において点接触させた。
切断部分8は同図(B)に示すように辺11の接点15から
開始する。切断にともなう抵抗器端子9,10間の抵抗変化
比は第17図に示され、この場合、第1の外部電極対2Aの
接点15のため切断前の抵抗値は零である。以後は第15図
と同様の傾向にしたがって増加する。
このように、上記従来のトリミング用抵抗器やトリミ
ング用印刷抵抗回路において、膜状抵抗体の切断によっ
て抵抗器端子間の抵抗値やトリミング調整することがで
きる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来例のトリミング用抵抗器やト
リミング用印刷抵抗回路においては次のような問題点が
あった。まず第7図に示すトリミング用抵抗器を第8図
の方法で使用した場合、切断開始当初は抵抗値はあまり
変化せず(第9図参照)、よって、抵抗器単位9,10に接
続している第1の外部電極対2Aの間の部分を切断してい
る間はトリミング用抵抗器として機能をはたさない。切
断部分8が前期抵抗器端子9,10の間を通り過ぎてから抵
抗値は増加を開始する。さらに切断が進行し、抵抗器端
子9,10としていない第2の外部電極対2Bの間の膜状抵抗
体3の切断残部14が少なくなってくると、この部分に電
流集中を起こして抵抗値の経時安定性が低下したり許容
電力の低下をもたらす。さらに誤って膜状抵抗体3を完
全に切断してしまうと抵抗値は無限大となり(第9図参
照)、回路によって他の部品を破壊したり、異常動作を
起こすことがある。そのため実際にトリミングに使用可
能な領域は2対の外部電極対2A,2B付近を除いた部分に
限定されてしまう。
また、第10図に示す方法で使用した場合、切断開始当
初においては上記同様の不具合がある(第11図参照)。
そして、抵抗器端子9,10と接続していない第2の外部電
極対2Bの間付近の膜状抵抗体3を切断するときは、抵抗
値の低い配線パターン12により電流はバイパスされ膜状
抵抗体3の切断残部が少なくなった場合の電流集中によ
る不具合は解消され、膜状抵抗体3を完全に切断しても
抵抗値が無限大になることはなくなるものの、抵抗値は
ある値以上には上昇せず(第11図参照)、トリミング抵
抗器としての機能を果たさない。そのため、この使用方
法においても、実際にはトリミングに使用可能な領域は
2対の外部端子9,10付近を除いた部分に限定される。
さらに、第12図に示すトリミング用抵抗器を使用した
場合、切断開始当初は抵抗値は零から徐々に増加する
(第13図参照)ので、切断開始当初もトリミング用抵抗
器としての機能を有することができる。しかし、切断が
すすみ、抵抗器端子9,10と接続していない第2の外部電
極対2B間付近を切断するときには、依然として上記の問
題点、すなわち抵抗値が無限大となるか(第8図の使用
方法)低い値に抑えられてしまう(第10図の使用方法)
という問題点は残り、実際にトリミングに使用可能な領
域は、抵抗器端子9,10としなかった第2の外部電極対2B
付近を除いた部分に限定される。
一方、配線基板に形成するトリミング用印刷抵抗回路
においても上記同様の問題がある(第15図、第17図参
照)。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであ
り、実際にトリミングに使用可能な領域を外部電極対付
近を除いた部分に限定する事なく、広いものにできる優
れたトリミング用抵抗器を提供することを目的とするも
のである。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために下記のような構成
にしたものである。
すなわち、請求項(1)に係わる発明においては、絶
縁基板上に設けられ、又は配線基板上に形成された膜状
抵抗体と、上記膜状抵抗体に接続された、第1、第2の
外部電極対と、上記第2の外部電極対の間に接続された
バイパス抵抗とを具備し、上記第1の外部電極対に挟ま
れた上記膜状抵抗体を切断することにより上記第1の外
部電極対の間の抵抗値を調整可能にしたものである。
また、請求項(2)に係わる発明においては、上記に
加えて、第1の外部電極対の形状をそれぞれ三角形と
し、各三角形状の電極の1つの頂点を接続し、その接続
点を切断の開始点とするようにしたものである。
作用 本発明は上記のような構成により次のような作用を有
する。
すなわち、請求項(1)又は請求項(2)に係わる発
明においては、第2の外部電極対の間にバイパス抵抗体
を接続することで、第1の外部電極対の間を流れる電流
は、膜状抵抗体とバイパス抵抗に分流させることができ
る。これにより、切断が進むにしたがって膜状抵抗体の
切断残部の抵抗値は上昇し、やがて切断代が過大となる
と切断残部の抵抗値は急増するが、前記電流の分流によ
り、膜状抵抗体とバイパス抵抗との合成抵抗値は急増せ
ず徐々に増える。その結果、第2の外部電極対付近にお
いて切断を行っているときでも、抵抗値は徐々に増加を
続け、トリミング用抵抗器としての機能を果たす。した
がって、第2の外部電極対付近においてトリミングに使
用可能な領域を拡大することができる。
また請求項(2)に係わる発明においては、上記に加
え、第1の外部電極対の形状をそれぞれ三角形とし、各
三角形の電極の1つの頂点を接続しているので、切断初
期の抵抗値は零を示し、その接続点から切断を開始する
と、まず前記接続による短絡が開放されて、抵抗値が零
から増加し始め、引き続いて三角形状の電極の作用によ
り徐々に抵抗値が増加する。これにより、第2の外部電
極対の付近のみならず第1の外部電極対の付近において
もトリミングに使用可能な領域を拡大することができ
る。
実施例 第1図は本発明の第1の実施例を示すものである。こ
の図において使用しているのは厚膜方式のトリミング用
チップ型抵抗器であり、1は主としてアルミナよりなる
絶縁基板、A2,2Bはパラジューム−銀系材料よりなる第
1及び第2の外部電極対であり、3は膜状抵抗体で酸化
ルテニュウム系材料よりなる厚膜抵抗体であり、2対の
外部電極対2A,2Bすべてに接続するように形成されてい
る。4は低融点ガラスや樹脂からなる保護膜である。さ
らに5は一般的な材料、方法によって構成された配線基
板、6は上記配線基板上に形成された2対の半田付けラ
ンドであり、トリミング用チップ型抵抗器の2対の外部
電極対2A、2Bの位置に各々対応して設けられてる。この
2対の半田付けランド6のうち1対は抵抗器端子9、10
に接続する。7は半田付け個所であり、リフロー、ディ
ップ、半田ごて等の一般的な半田付け方法で接続する。
2対の半田付けランド6のうち抵抗器端子9、10に接続
していない残りの1対の半田付けランド6は、配線パタ
ーン12によりバイパス抵抗体16を介して接続されてい
る。8は膜状抵抗体の切断部分であり、レーザー、サン
ドブラスト、カッター等の一般的な方法によって切断が
される。この切断は、抵抗器端子9,10に接続された第1
の外部電極対2Aの間に挟まれた膜状抵抗体3の一辺11の
ほぼ中央部から、この辺11の対称位置にある辺のほぼ中
央部に向かって、逐次、膜状抵抗体3を切断するもの
で、これにより抵抗器端子9,10間の抵抗値を調整する。
第2図は本実施例における切断にともなう抵抗変化を
示したものである。抵抗器端子9,10と接続していない第
2の外部電極対2Bに挟まれた膜状抵抗体3を切断すると
き、図の点線で示す過大な切断部分13のように切断代が
多くなり、膜状抵抗体3の切断残部14が少なくなってき
た場合には、この切断残部14の抵抗値は急激に上昇す
る。ここで仮にバイパス抵抗体16の値が無限大であれ
ば、膜状抵抗体3とバイパス抵抗体16の合成抵抗である
抵抗器端子9,10間の抵抗値は急激に増加し、仮にバイパ
ス抵抗体16の値が零であれば大部分の電流はバイパス抵
抗体16側を流れるので、抵抗器端子9,10間の抵抗値はバ
イパス抵抗体16により過度に抑制され変化しなくなる。
ところが、適切なバイパス抵抗体16の値(図中の大,
中,小三種を示す)を設定すると抵抗器端子9,10間を流
れる電流は、膜状抵抗体3とバイパス抵抗体16に適当に
分流され、上記第2の外部電極対2Bに挟まれた膜状抵抗
体3の切断が進むにしたがって、膜状抵抗体3側の抵抗
値は急増するものの、電流はバイパス抵抗体16側により
多く流れるようになり、従って、膜状抵抗体3とバイパ
ス抵抗体16の合成抵抗値はバイパス抵抗体16により抑制
され、急増でなく徐々に増加する。その結果、図に示す
ように第2の外部電極対2Bの間付近の膜状抵抗体3を切
断するときも、合成抵抗の抵抗値は徐々に増加を続け、
大きな抵抗値変化幅を得て、トリミング可能な領域を拡
大でき、抵抗値を設定する精度が確保できる。同時に、
電流集中を起こして抵抗値の経時安定性が低下したり許
容電力の低下を起こすこともなく、さらに誤って膜状抵
抗体を完全切断しても抵抗値は無限大とはならない。こ
れにより、第2の外部電極対2B付近において、実際にト
リミングに使用できる領域が拡大される。
第3図は第2実施例である。この図において使用して
いるのは上記実施例と同様に厚膜方式のチップ型抵抗器
であり、抵抗器端子9,10と接続する第1の外部電極対2A
を絶縁基板1の上面で三角形状として延長し、その頂点
を15において相互に接続させた。そのほかは第12図と同
様とする。
本実施例において切断を行った場合の抵抗器端子9,10
間の抵抗値の変化を第4図に示す。この場合の膜状抵抗
体3の切断は、第1の外部電極対2Aの接点15から開始す
る。図に示すように、第1の外部電極対2Aの相互接続の
ため、抵抗値は最初のほぼ零からスタートし、外部電極
の接点15が切断されると抵抗値が増加し始め、三角形状
の外部電極の作用により滑らかに増加を続け、大きな変
化幅を得る。以降は既に示した第2図と同様の傾向で抵
抗器端子9,10間の抵抗は増加する。本実施例よれば、前
記第1実施例で示した抵抗器に比べ、実際にトリミング
に使用できる領域が、第2の外部電極対2Bの付近のみな
らず第1の外部電極対2Aの付近においても拡大されると
いう効果がある。
第5図は配線基板上に本発明のトリミング用印刷抵抗
回路を形成した実施例であり、厚膜方式による構成を示
している。図において、5は配線基板であり主としてア
ルミナ基板等によりなる。2A,2B及び12は外部電極対及
び配線パターンであり、パラジューム−銀系材料を印
刷、焼成して形成する。右側の第1の外部電極対2Aは抵
抗器端子9,10をなし、左側の第2の外部電極対2Bは配線
パターン12によりバイパス抵抗体16を介して相互に接続
されている。3は膜状抵抗体であり、上記の2対の外部
電極対2A,2Bすべてに接続するように酸化ルテニューム
系材料を印刷し、焼成して形成される厚膜抵抗体であ
る。8は上記膜状抵抗体3の切断部分であり、レーザ
ー、サンドブラスト、カッター等の一般的方法により切
断されるが、切断の方法は既に説明したものと同一とす
る。切断にともなる抵抗器端子9,10間の抵抗値は前記第
2図に示す特性が得られ、実際にトリミングに使用でき
る領域が、第2の外部電極対2B付近まで従来よりも拡大
される。
第6図は配線基板に本発明のトリミング用印刷抵抗回
路を形成した第4実施例であり、抵抗器端子9,10とした
第1の外部電極対2Aを配線基板5上で三角形状として延
長し、その頂点を15において相互に接続してある。上記
と同様な方法で切断したときの抵抗器端子9,10間の抵抗
値変化特性は、前記第4図に示す特性が得られ、第2の
外部電極対2B付近のみならず第1の外部電極対2A付近に
おいても、さらにトリミングに使用できる領域が拡大さ
れるという効果がある。上記実施例においては厚膜方式
のトリミング用チップ型抵抗器、及びトリミング用印刷
抵抗回路について述べてたが、薄膜方式やポリマー方
式、あるいは樹脂基板により構成されたものであっても
同様の効果が得られる。
発明の効果 本発明は上記実施例より明らかなように、以下に示す
効果を有する。
請求項(1)及び請求項(2)に係わる発明によれ
ば、切断の終端付近に位置する第2の外部電極対をバイ
パス抵抗器を介して接続したので、切断代が過大となり
膜状抵抗体の切断残部が少なくなっても、この切断残部
への電流集中、許容電力低下を避け、かつ膜状抵抗体を
完全に切断しても抵抗値が無限大にならないという長所
を維持しながら、より大きな抵抗値変化幅が得られるの
で、抵抗のトリミング可能領域が拡大し、特に機能トリ
ミングにおいて有効である。
請求項(2)に係わる発明によれば、上記に加えて、
第1の外部電極を三角形状となし、両者の頂点を点接触
せしめ、その接触点から切断するようにするので、抵抗
値を零から連続手に増加させることができ、さらに大幅
な抵抗値変化が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係わるトリミング用チッ
プ型抵抗器の平面図、第2図は第1図のトリミング調整
時の抵抗変化比を表す図、第3図は第2実施例のトリミ
ング用チップ型抵抗器の平面図、第4図は第3図のトリ
ミング調整時の抵抗変化比を表す図、第5図は本発明の
第3実施例に係わるトリミング用印刷抵抗回路の平面
図、第6図は第4実施例のトリミング用印刷抵抗回路の
平面図、第7図は従来のトリミング用チップ型抵抗器を
単体で表すもので同図(A)は平面図、同図(B)は同
図(A)のb−b′断面図、第8図は第7図の抵抗器を
配線基板上に半田付けした状態を示すもので同図(A)
は平面図、同図(B)は同図(A)の側面図、第9図は
第8図のトリミング調整時の抵抗変化比を表す図、第10
図は第2従来例を示す平面図、第11図は第10図の抵抗器
のトリミング調整時の抵抗変化比を表す図、第12図は第
3従来例に係わるトリミング用チップ型抵抗器で同図
(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のb−b′断
面図、第13図は第12図の抵抗器のトリミング調整時の抵
抗変化比を表す図、第14図は第4従来例を示すもので同
図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のb−b′
断面図、第15図は第14の抵抗器のトリミング調整時の抵
抗変化比を表す図、第16図は第5従来例を表すもので同
図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のトリミン
グ調整を示す図、第17図は第16図の抵抗器のトリミング
調整時の抵抗変化比を表す図である。 1……絶縁基板、2A……第1の外部電極、2B……第2の
外部電極、3……膜状抵抗体、4……保護膜、5……配
線基板、6……半田付けランド、7……半田付け個所、
8……切断部分、9,10……抵抗器端子、11……膜状抵抗
体の辺、12……配線パターン、13……過大な切断部分、
14……切断残部、15……外部電極対2Aの接点、16……バ
イパス抵抗体。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に設けられ、又は配線基板上に
    形成された膜状抵抗体と、上記膜状抵抗体に接続され
    た、第1、第2の外部電極対と、上記第2の外部電極対
    の間に接続されたバイパス抵抗とを具備し、上記第1の
    外部電極対に挟まれた上記膜状抵抗体を切断することに
    より上記第1の外部電極対の間の抵抗値を調整可能とし
    たトリミング用抵抗器。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載のトリミング用抵抗器に
    おいて、第1の外部電極対の形状をそれぞれ三角形と
    し、各三角形状の電極の1つの頂点を接続し、その接続
    点を切断の開始点とするようにしたトリミング用抵抗
    器。
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