JP2660963B2 - 固定要素固着用カプセル - Google Patents
固定要素固着用カプセルInfo
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Description
等の固定要素をコンクリート壁等に穿設した穴内に固着
するための固定要素固着用カプセルに関するものであ
る。
設けた穴内にネジボルト、異形棒鋼等を固着するには、
先ずコンクリート壁にドリルにより所望の穴を穿設し、
該穴内に接着剤を充填した後、ネジボルト等を埋め込み
機で打撃を加えつつ回転させながら埋め込み、接着剤の
硬化により固着する方法がとられている。
及び硬化剤を分離して筒状のガラス製細管内に収容した
有機系の接着剤入りカプセルやセメントのような無機質
剤を吸水性の紙袋内に入れたものが使用されている。有
機系の接着剤入りカプセルに使用される接着剤として
は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹
脂等が硬化時間が短く、しかも高い強度を得られること
から広く用いられている。また、不飽和ポリエステル樹
脂等が広く用いられるのは、その硬化開始剤として使用
される過酸化ベンゼンのカプセル中に占める割り合いが
極少量の数パーセントで十分であり、硬化開始剤の量と
強度の間には密接な関係がなく、粘性のある液状である
ことからカプセル化が容易であり、しかも使用に際して
比較的スムースにボルト等の埋め込みができること等に
よる。
弱いことから、火災時の強度に難点があり、しかも弾性
率が比較的大きいことから、アンカーとして使用する場
合、荷重に対する変形量が大きくなるという問題があ
る。
メントのような無機質材を吸湿性の紙袋内に入れたもの
が一部において使用されている。セメント等の無機質剤
はすぐれた耐熱性を有し、しかも材料が完全弾性体に近
いことから変形量もきわめて少ないという利点を有す
る。しかしながら、この無機質剤を使用する一般的なも
のはカプセル内に主剤と硬化剤を分離収容する方式のも
のではなく、吸水性の紙容器内にあらかじめ混合したモ
ルタル等のセメント成分を収容したものであることか
ら、使用前に水に浸漬し、紙容器内に水分をしみこませ
なければならないため、吸水のための特別の工程が必要
となる。さらに吸水から使用開始までの間は硬化しない
ようにしなければならないことから、硬化時間が比較的
長く設定されている。 そのため、作業効率が劣るとい
う問題がある。
硬化剤をカプセル内に入れた無機質系のものには、次の
ような問題がある。セメント量、水セメント比、骨材量
は硬化物の強度、硬化性に大きな影響を及ぼすが、所定
配合比率でカプセル化することは、ガラス管等のカプセ
ル容器の外径、内径、厚みに規格上の制限があることか
ら、多くの困難を伴う。たとえば、強度を高めるために
粉体であるセメント量を多めに設定し、それに対応して
水セメント比を定めると、それに伴って骨材の量が少な
くなり、カプセル内で骨材のかたよりが生ずることとな
る。反対に骨材の量を多くした場合、水セメント比が小
となり、ボルトを埋め込む際に水硬性化合物、活性化液
及び骨材の混合物の粘性がきわめて大きくなり、そのた
めボルトが穴の最深部にまで至ることができず施工不良
の原因となる。
であっても、ネジボルト等に埋め込み機で打撃を加えな
がら回転させて埋め込んでいくと、カプセルが破砕さ
れ、容器内の比較的粘性の低い水溶液がボルト等の押込
み圧により穴の口元の方へ押しやられ、 そのため穴の
奥部分の水成分が少なくなり、混合時には固形に近いき
わめて高粘性の性状となる。その結果、ボルト等を穴底
まで埋め込むことができない場合が起こり、施工不良の
原因となる。 この問題は、穴が深くなればなる程より
顕著となる。
を解決した固定要素固着用カプセルを提供することを目
的とするもので、有頭円筒状のガラスもしくは樹脂製の
容器内にカルシウムを含有する水硬性化合物を封入した
第1のガラス製細管、骨材及び第2のガラス製細管を入
れた後、該容器内を水硬性化合物の活性化液で満たし、
さらに容器端を封止したことを特徴とする。さらに、
第2のガラス製細管内に水硬性化合物の硬化促進剤を封
入したことを特徴とする。また、第2のガラス製細管の
両端が開放端であることを特徴とするものである。
を穿設した後、該穴内に固定要素固着用カプセルを挿入
した後、ボルト等を埋め込み機により打撃を加えつつ回
転しながら埋め込むことにより、ガラスもしくは樹脂製
の容器、第1のガラス製細管及び第2のガラス製細管が
破砕されると、カルシウムを含有する水硬性化合物とそ
の活性化液が攪拌、混合し、水硬性化合物が固化し、ネ
ジボルト等がコンクリート壁に固定されることになる。
着用カプセルの実施例について説明する。図1は第1の
実施例を示す断面図であり、図2は第2の実施例を示す
断面図であり、図3は従来のカプセルを示す断面図であ
る。
製細管2、第2のガラス製細管3a及び骨材4を入れ、
活性化液5を充填後開放端をプラスチック栓6により閉
塞した固定要素固着用カプセルである。第1のガラス製
細管2には水硬性化合物7が充填され、開放側が封止さ
れる。水硬性化合物7としては、ポルトランドセメン
ト、早強セメント、混合セメント、高炉セメント等のセ
メント類のカルシウム含有水硬性化合物のほか、無水ケ
イ酸カルシウム、アルミン酸カルシウム等をあげること
ができる。骨材4としては、ケイ砂、石粉、無機質材料
粉末、砕石、砂、玉石、陶磁器破砕物等の後述する活性
化液5と反応しないもので、接着層すなわち固体反応物
に物理的強度を付与するものであればよい。 さらに、
その粒径はカプセルの大きさ、作業性、硬化後の物理的
強度等を考慮して任意に選択することができる。活性化
液5としては、アルカリ金属ケイ酸塩またはこれらの変
性物、たとえばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケ
イ酸リチウム、水溶性アルカリ金属ケイ酸塩化合物に酸
化亜鉛、水酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、フッ化カル
シウム、ケイフッ化亜鉛、ホウ砂等の化合物を反応、溶
解させて耐水性を改良した変性ケイ酸塩、またはこれら
の混合物をあげることができる。
製細管2、第2のガラス製細管3b及び骨材4を入れ、
活性化液5を充填後開放端をクリップ9、9により緊締
した固定要素固着用カプセルである。本実施例において
は、容器として樹脂製のフィルムチューブ及び硬化促進
剤8を充填した両端が閉塞した第2のガラス製細管3b
を使用している他は実施例1と同じである。
固着用カプセルのうち、実施例1に示したものの使用の
実際を、図3に示した第2のガラス製細管を入れていな
いものと比較しつつ説明する。容器には直径28.5m
m、内径26.1mm、長さ320mmの有頭円筒状の
ガラス製管を、第1のガラス製細管2には直径15m
m、内径3.6mm、長さ300mmのものを使用す
る。水硬性化合物7は、普通ポルトランドセメントにそ
の強度を高めるためにAl2O3(酸化アルミニウ
ム)、CaO等を加えた50gの粉体である。第2のガ
ラス製細管3aは、直径8mm、内径6.8mm、長さ
28mmの両端が開放されたものとし、活性化液5とし
ては早強で液が流れにくい約1000cpの粘性を持つ
水溶性アルカリ金属ケイ酸塩水溶液を90g、骨材4と
しては粒径2〜5mmの天然のケイ砂を70g使用す
る。図3に示すカプセルCは、第2のガラス製細管3a
を入れない以外は全てカプセルAと同様とする。
24、穿孔寸法として直径32mm、深さ360mmと
し、一般的な埋込機械であるハンマードリルでボルトに
打撃を加えながら埋め込んだ場合の施工性及び20℃で
30分後の引っ張り強度の比較結果を次に示す。
ルAは10数秒でボルトを埋め込むことができ、しかも
短時間で高い強度を安定して発揮することができる。こ
れに対して一般的な構成のカプセルCは、短時間に高い
強度を発揮するような成分構成で、埋め込み深さがボル
ト直径の15倍もある深い埋め込みでは、ボルトの埋め
込みを十分にですることができず、その結果施工不良が
生ずる。
内に第2のガラス製細管を収容していることからボルト
埋め込み時に振動が加えられても、カプセル内で粘度の
低い水を主成分とする活性化液の移動が起きにくく、し
たがって混合時のセメント粉体との混合むらが起こらな
いため、埋め込み時に混合物が部分的に高粘度となりそ
れにより完全な埋め込みができなくなるという問題を解
決することができる。さらに、第2のガラス製細管内に
硬化促進剤を入れたものにあっては、より早い硬化を期
待することができるので、作業効率の向上に役立つ。ま
た、本発明においては、従来の吸湿性の紙袋を使用した
ものと異なりガラス製カプセル内にセメント等を封入し
たガラス製細管と水成分が封入されていることから、セ
メント、水及び骨材の配合比率を適正に設定することが
できるので、短時間に硬化し、施工性がよく、さらに高
い強度を有するあと施工アンカーを提供することができ
る。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 有頭円筒状のガラスもしくは樹脂製の容
器内にカルシウムを含有する水硬性化合物を封入した第
1のガラス製細管、骨材及び第2のガラス製細管を入れ
た後、該容器内を水硬性化合物の活性化液で満たし、さ
らに容器端を封止したことを特徴とする固定要素固着用
カプセル。 - 【請求項2】 第2のガラス製細管内に水硬性化合物の
硬化促進剤を封入したことを特徴とする請求項1記載の
固定要素固着用カプセル。 - 【請求項3】 第2のガラス製細管の両端が開放端であ
ることを特徴とする請求項1記載の固定要素固着用カプ
セル。
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JPH08253735A JPH08253735A (ja) | 1996-10-01 |
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JP7083553A Expired - Fee Related JP2660963B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 固定要素固着用カプセル |
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1995
- 1995-03-16 JP JP7083553A patent/JP2660963B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08253735A (ja) | 1996-10-01 |
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