JP2659544B2 - 水中防汚性組成物,それを用いる防汚方法,ならびに水中構造物,船舶および漁網 - Google Patents

水中防汚性組成物,それを用いる防汚方法,ならびに水中構造物,船舶および漁網

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JP2659544B2 JP63014650A JP1465088A JP2659544B2 JP 2659544 B2 JP2659544 B2 JP 2659544B2 JP 63014650 A JP63014650 A JP 63014650A JP 1465088 A JP1465088 A JP 1465088A JP 2659544 B2 JP2659544 B2 JP 2659544B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、海中構造物、船底、漁網などへの水棲生物
の付着の防止効果が優れている水中防汚性組成物に関
し、また該組成物を用いる防汚方法、ならびに該組成物
で被覆処理された水中構造物、船舶および漁網に関す
る。
[発明の技術的背景とその問題点] 海水中には、フジツボ、セルプラ、イガイ、カキ、ホ
ヤ、フサコケムシ、ヒドロ虫類、アオノリなどの付着性
の水棲生物が多数棲息しており、これらが海中構造物、
船底、漁網などに付着し、汚損してしまう結果、漁業や
水上交通に多大の被害を与えることが問題となってい
る。
かかる問題の対策として、従来から有機スズ化合物を
添加した防汚塗料(特公昭52−18736号公報参照)や、
有機スズ系ポリマーをビヒクルとして用いた防汚塗料
(特公昭57−39250号公報参照)が公知であるが、とく
に、後者の技術はポリマーが水中で徐々に加水分解して
有機スズ化合物を放出することによって、優れた防汚効
果を示すものである。
しかし、最近の水棲生物に対するモニタリングの結
果、前記防汚塗料の使用により防汚成分ないし放出物で
ある有機スズ化合物が魚介類中に蓄積されていることが
判明し、その毒性ゆえに環境保全および衛生上、極めて
有害であることが問題となっている。そのため、有機ス
ズ系の防汚塗料を使用し続けることは好ましくなく、そ
れに代わる安全で、かつ、有効な防汚塗料の開発が切望
されている。本発明者らは、さきに徐加水分解性シリル
基を側鎖に有するアクリル系ポリマーが、加水分解によ
って水溶化して自己研磨性を示すことにより、防汚塗料
として有用であることを見い出した(特開昭62−275113
号公報参照)。このアクリル系ポリマーの防汚効果は極
めて優れており、しかも放出される有機ケイ素化合物
は、有機スズ化合物のような毒性がないので、前述のよ
うな毒性による問題を生じないという優れた利点があ
る。しかし、このようなシリル基を側鎖に有するポリマ
ーは、防汚塗料のビヒクルとし適した加水分解速度を得
るためには、モノマーとして煩雑な合成工程によって得
られるトリオルガノシリル(メタ)アクリレートを必要
とする。
従来からあるもう一つの防汚材として、塩化ゴムやポ
リ塩化ビニルにロジンを組み合わせたものや、ポリマー
分子中に親水性単位を含むアクリル系またはビニル系の
共重合体をビヒクルとして用いたものが知られている
が、それらの水中防汚効果は充分ではない。
また、反応によってゴム状に硬化するシリコーンに、
流動パラフィン、ペトロラクタムまたは低粘度シリコー
ンオイルのような油状物を配合したものを防汚塗料とし
て用い、塗膜の自由エネルギーを低下させ、生物の付着
を防止する方法が公知である(特公昭61−21828号公報
および特開昭60−55067号公報参照)。しかし、かかる
技術の場合には、配合した油状物が塗膜から滲出した後
に防汚能力が低下することから、それを回復するために
再塗装が必要であるが、この場合古い硬化シリコーン層
が残っっているため未硬化の新しい防汚塗料が付着し難
く、また、このような処理を繰り返すたびに重量が増加
するので、とくに漁網に処理した場合には網の重量増加
につながり好ましくない。そのうえ、塗膜が部分的に剥
離して修復を要する場合も、上記と同様の原因により、
新しい防汚塗料が付着し難いという問題がある。
[発明の目的] 本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決
し、長期間の防汚効果に優れ、さらに製造および再塗装
が容易で、かつ、環境保全および衛生上に問題を生ずる
毒性物質を放出することがない水中防汚性組成物を提供
することである。本発明の他の目的は、このような水中
防汚性組成物で、水中構造物、船舶または漁網を被覆処
理する防汚方法を提供することである。また、本発明の
もうひとつの目的は、このような水中防汚性組成物で被
覆処理された水中構造物、船舶および漁網を提供するこ
とである。
[発明の構成] 本発明者らは、上記の目的を達成すべく研究を重ねた
結果、非硬化性のポリシロキサンにシリコーンオイルお
よび非スズ系防汚剤を配合した水中防汚性組成物が、基
材に処理された場合に、低い自由エネルギー表面を形成
し、しかもシリコーンオイルおよび防汚剤が徐々に滲出
することによって、上常に塗膜表面が活性を示し、長期
間の防汚効果が得られること、ならびにその塗装作業も
容易であることを見い出して本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明の水中防汚性組成物は、 (A)(a)SiO2単位とR3SiO1/2単位からなり、SiO2
位1モルに対してR3SiO1/2単位0.4〜1モル (式中、Rは互いに同一または相異なる置換もしくは非
置換の1価の炭化水素基を表す) を有し、分子中にケイ素原子に結合した水酸基および/
またはアルコキシ基が存在する反応性、かつ、ベンゼン
可溶性のポリオルガノシロキサン共重合体、(a)およ
び(b)成分の合計量に対して10〜90重量%と、 (b)一般式:HO〔R1 2SiO〕nH (式中、R1は互いに同一または相異なる置換もしくは非
置換の1価の炭化水素基を表し、nは平均50〜10,000の
数を表す)で示されるシラノール末端ポリジオルガノシ
ロキサン、(a)および(b)成分の合計量に対して10
〜90重量%、 との部分縮合物、100重量部 (B)25℃における粘度が10〜200,000cStであるトリオ
ルガノシロキシ末端ポリオルガノシロキサンであるシリ
コーンオイル、1〜100重量部、ならびに (C)非スズ系防汚剤、1〜1,000重量部 からなることを特徴とする。また本発明の防汚方法は、
該水中防汚性組成物で、水中構造物、船舶または漁網を
被覆処理することを特徴とする。さらに、本発明の水中
構造物、船舶および漁網は、該水中防汚組成物によって
被覆されたものである。
本発明で用いる(A)成分は、(a)成分のベンゼン
可溶性ポリオルガノシロキサン共重合体と(b)成分の
シラノール末端ポリジオルガノシロキサンとの部分縮合
物であり、防汚性組成物を基材に粘着せしめるととも
に、水中で徐々に研痩して常に防汚性表面を呈する効果
をもつものである。
(a)成分のベンゼン可溶性ポリオルガノシロキサン
は、SiO2単位、すなわち官能性のシロキサン単位とR3Si
O1/2単位、すなわち1官能性のシロキサン単位からなる
共重合体である。
前記式中のRの置換または非置換の一価の炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル
基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基のようなシク
ロアルキル基;2−フェニルエチル基、2−フェニルプロ
ピル基のようなアラルキル基;フェニル基、トリル基の
ようなアリール基;ビニル基、アリル基のようなアルケ
ニル基;およびクロロメチル基、クロロフェニル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基のような置換または非置
換の炭化水素基を例示することができる。これらの中で
も原料中間体の入手が容易であること、および(b)成
分との反応性が大きいことからメチル基が好ましい。
SiO2単位とR3SiO1/2単位の割合は、SiO2単位1モルに
対してR3SiO1/2単位が0.4〜1モルの範囲である。R3SiO
1/2単位が0.4モル未満の場合には、分子量の制御された
ベンゼン可溶性のポリオルガノシロキサン共重合体を安
定に得ることが困難であり、合成中または保存中にゲル
化して不溶不融性の重合体になり易い。また、1モルを
超える場合には、(b)成分との反応性が低くなる。
(a)成分は、ケイ素原子に結合した水酸基またはア
ルコキシ基が分子中に存在することが必要であり、この
ような水酸基またはアルコキシ基によって(b)成分と
反応して塗膜形成能を有する部分縮合物を得ることがで
きる。
ここでアルコシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などを例示することがで
きる。(b)成分との反応性から水酸基またはメトキシ
基であることが好ましい。
(a)成分のポリオルガノシロキサン共重合体は、エ
チルシリケート、プロピルシリケートのようなアルキル
シリケートやその部分縮合物、四塩化ケイ素および水ガ
ラスから選ばれた四官能性ケイ素含有化合物を、溶媒の
存在下にトリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロ
ロシラン、ジメチルフェニルクロロシランのようなトリ
オルガノクロロシランと共加水分解を行い、常用の手段
により副生物を除去することによって得ることができ
る。この場合に用いられる溶媒としては、通常ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ガソリン、n−ヘキサン、n
−ヘプタンなどの炭化水素を例示することができる。
(b)成分のシラノール末端ポリジオルガノシロキサ
ンは、一般式:HO〔R1 2SiO〕nH(式中、R1およびnは前
述のとおり)で示され、実質的に鎖状のシロキサン骨格
を有し、平均重合度n、すなわち、分子中のケイ素原子
数の平均値が50〜10,000のものであり、好ましくは200
〜7,000のものである。平均重合度が50未満の場合には
組成物で基材を処理したのち、乾燥して得られる塗膜が
強靭性や柔軟性の乏しいものになり、10,000を超える場
合には成分(a)との反応性が低下するうえ、組成物の
見掛け比重が上昇して作業性を阻害する。ケイ素原子に
結合した有機基R1としては、前記のR3SiO1/2単位のRと
同様のものを例示することができるが、合成の容易なこ
とおよび(a)成分との反応性からメチル基が好まし
い。
(a)成分と(b)成分の配合割合は、(a)成分と
(b)成分の合計量に対して(a)成分が10〜90重量
%、(b)成分が90〜10重量%であり、好ましくは
(a)成分が20〜80重量%、(b)成分が80〜20重量%
である。
(a)成分の配合割合が10重量%未満の場合には、組
成物から得られる塗膜が脆く、柔軟性の乏しいものにな
り、90重量%を超える場合には、組成物の基材への付着
力と、得られた塗膜の機械的強度が低下するために好ま
しくない。
(A)成分は、上記(a)成分と(b)成分を混合
し、好ましくはカセイカリ、カセイソーダまたは有機過
酸化物の存在下に加熱して縮合反応させることにより得
ることができる。すなわち(a)成分のベンゼン可溶性
ポリオルガノシロキサン共重合体は、通常、固形分が30
〜60重量%の炭化水素溶液として得られるが、さらに必
要に応じて溶剤を添加したものに、(b)成分のシラノ
ール末端ポリオルガノシロキサンを添加し、次いでこの
混合物に、好ましくは前述の触媒を添加したのち、加熱
する。ここで用いる溶剤は炭化水素系溶剤が適してお
り、とくにトルエンまたはキシレンが好ましい。加熱温
度は80〜150℃が好ましく、とくに温度制御が容易であ
ることから用いた溶剤の還流温度を利用することが好ま
しい。
本発明で用いる(B)成分のシリコーオイルは、組成
物を基材に処理したのち、形成された塗膜表面に徐々に
滲出して、防汚性を発揮することに資する成分である。
さらに(B)成分は、融れた防汚性効果を有する(C)
成分を徐々に前記塗膜表面に滲出させる作用も同時に行
うものであり、この作用によって、長期間に亘って優れ
た防汚性を維持することができるものである。
(B)成分のトリオルガノシロキシ末端ポリオルガノ
シロキサンの25℃における粘度は10〜200,000cStであ
り、好ましくは30〜100,000cStである。粘度が10cSt未
満の場合には基材表面への滲出が速くなりすぎ、その結
果持続性がなくなり、200,000cStを超える場合には塗膜
表面への滲出量が少なく、同時に、(C)成分を表面に
滲出させる能力も劣るので好ましくない。(B)成分の
分子構造は、上記の粘度範囲を充足するものであれば直
鎖状でも分岐状でも差支えないが、合成時の粘度の制御
が容易であることから実質的に直鎖状のポリジオルガノ
シロキサンであることが好ましい。
(B)成分のトリオルガノシロキシ末端ポリオルガノ
シロキサンにおいてケイ素原子に結合する有機基として
は、上記R3SiO1/2単位のRと同様なものが例示され、合
成の容易さからメチル基およびフェニル基が好ましく、
とくに塗膜表面への滲出性が長期間一定に保持されるこ
とから、有機基の50モル%以下がフェニル基であり、残
余がメチル基であることが好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対し
て1〜100重量部であり、好ましくは5〜50重量部であ
る。(A)成分の配合量が1重量部未満の場合には防汚
性やその持続性に乏しく、100重量部を超える場合には
組成物の基材への付着性や、得られた塗膜の機械的強度
が低下する。
本発明で用いる(C)成分の非スズ系防汚剤は、その
生物活性により水棲生物の付着を防止するための成分で
ある。かかる(C)成分としては、テトラメチルチウラ
ムジサルファイド、テトラエチルチウラムジサルファイ
ド、テトラ−n−プロピルチウラムジサルファイド、テ
トライソプロピルチウラムジサルファイド、テトラ−n
−ブチルチウラムジサルファイド、テトライソブチルチ
ウラムジサルファイド、N,N′−エチレンビスチオカル
バモイルサルファイド、N,N′−プロピレンビスチオカ
ルバモイルサルファイド、N,N′−ブチレンビスチオカ
ルバモイルサルファイドなどのチウラム系化合物;銅
粉、銅−ニッケル合金粉などの銅系金属粉;酸化第一
銅、チオシアン酸第一銅、塩基性炭酸銅、ピロリン酸
銅、ナフテン酸銅、アビエチン酸銅、銅オキシキノリン
などの銅化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
エチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、
エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛、プロピレンビス
ジチオカルバミン酸亜鉛、ビス(ジメチルジチオカルバ
モイル)エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛、エチレ
ンビスジチオカルバミン酸マンガン、ジメチルジチオカ
ルバミン酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッ
ケル、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオ
カルバメート鉄などのジチオカルバメート系化合物;2−
(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、2−(メトキ
シカルボニルアミノ)ベンツイミダゾール、メチル−1
−(ω−シアノペンチルカルバモイル)−2−ベンツイ
ミダゾール、2−メルカプトベンツイミダゾール亜鉛、
2−チオシアノメチルチオベンツイミダゾールなどのベ
ンツイミダゾール系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾ
ール、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾー
ル、2−(チオシアノメチルスルホニル)ベンゾチアゾ
ール、2−チオシアノエチルチオ−4−クロロベンゾチ
アゾール、2−チオシアノプロピルチオ−5,7−ジクロ
ロベンゾチアゾール、2−チオシアノメチルチオ−4,5,
6,7−テトラクロロベンゾチアゾールなどのベンゾチア
ゾール系化合物;テトラクロロイソフタロニトリル、5
−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロ
ニトリルなどのニトリル系化合物;4,5−ジクロロ−2−
n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n
−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベ
ンゾイソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系
化合物;1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プ
ロピル−1,3−ジオキソラニル−2−メチル]−1H−1,
2,4−トリアゾール、4,4−ジメチル−2(1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)−1−(4−トリフルオロメチル
−2−クロロフェニル)−1−ペンテン−2−オールな
どのトリアゾール系化合物;2,3,5,6−テトラクロロ−4
−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3,6−トリクロロ
−4−プロピルスルホニルピリジン、2,6−ジクロロ−
3,5−ジシアノ−4−フェニルピリジンなどのピリジン
化合物;2,4−ジクロロ−6−(o−クロロアニリノ)−
s−トリアジン、2−クロロ−4−メチルアミノ−6−
イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−4,
6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、2−クロ
ロ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジ
ン、2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s
−トリアジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6
−イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−メチルチ
オ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミ
ノ−s−トリアジンなどのトリアジン系化合物;3−(3,
4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(3,
4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ−1−メチル尿
素、1−(α,α′−ジメチルベンジル)−3−メチル
−3−フェニル尿素、1−(2−メチルシクロフェニ
ル)−3−フェニル尿素などの尿素系化合物;2−アミノ
−3−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジシアノ−1,
4−ジチアアントラキノンなどのキノン系化合物;N−ト
リクロロメチルチオテトラヒッドロフタルイミド、N−
1,1,2,2−テトラクロロエチルチオテトラヒドロフタル
イミド、N−トリクロロメチルチオフタルイミド、N−
フルオロジクロロメチルチオフタルイミド、N,N−ジメ
チル−N′−フェニル−N′−(フルオロジクロロメチ
ルチオ)スルフリルアミド、トリクロロメチルチオメタ
ンスルホン−p−クロロアニリド、N−(1,1,2,2−テ
トラクロロ−2−フルオロエチルチオ)メタンスルホン
アニリド、N−フルオロジクロロメチルチオ−N−3−
クロロフェニル−N′−ジメチル尿素、N−フルオロジ
クロロメチルチオ−N−3,4−ジクロロフェニル−N′
−メチル尿素、N−フルオロジクロロメチルチオ−N−
トリススルホニル−N−メチルアミンなどのN−ハロア
ルキルチオ系化合物;N−(2−クロロフェニル)マレイ
ミド、N−(4−フルオロフェニル)マレイミド、N−
(3−クロロフェニル)マレイミド、N−(3,5−ジク
ロロフェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロフ
ェニル)マレイミド、N−4−トリルマレイミド、N−
2,4−シキリルマレイミドなどのマレイミド系化合物;3,
5−ジメチル−テトラヒドロ−1,3,5,2(H)−チアジア
ン−2−オン、3,3′−エチレンビス(テトラヒドロ−
4,6−ジメチル−2H−1,3,5−アジアジン−2−オン、3,
5−ジメチル−2−チオテトラヒドロ−1,3,5−チアジア
ジン、3,5−ジベンジル−テトラヒドロ−1,3,5−チアジ
アジン−2−チオンなどのチアジアジン系化合物;チオ
シアン化メチル、チオシアン化クロロメチル、チオシア
ン化エチル、メチレンビスチオシアネート、クロロメチ
レンビスチオシアネート、エチレンビスチオシアネー
ト、クロロエチレンビスチオシアネート、イソボニルチ
オシアンアセテート、メチルイソチオシアネート、アリ
ルイソチオシアネート、フェニルイソチオシアネート、
ベンジルイソチオシアネートなどのチオシアン化合物な
どを例示することができる。
本発明の組成物は上記の(A)、(B)および(C)
成分の他にも必要に応じて、顔料、揺変剤、有機溶剤な
どの他の成分を配合することができる。ここで顔料とし
ては、酸化チタン、酸化鉄などを例示することができ、
揺変剤としては煙霧質シリカ、有機ベントナイト、水素
添加ヒマシ油、酸化ポリエチレンなどを例示することが
でる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、n−ヘ
プタン、石油系溶剤などの炭化水素系溶剤;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン系溶媒を例示することができる。
[発明の効果] 本発明の水中防汚性組成物は、水中において、長期間
優れた防汚効果を発揮することができる。さらに、本発
明の水中防汚性組成物は、容易に入手し得る原料を組み
合わせることにより製造することができ、その使用に際
しては再塗装が容易で、かつ、環境保全および衛生上に
問題を生ずるような毒物を放出することがないものであ
る。
本発明の水中防汚性組成物は、例えば海中構造物、船
底、漁網などへの水棲生物の付着防止用塗料などの構成
材料として適用することができる。
[実施例] 以下、本発明を参考例、実施例および比較例によって
説明する。これらの例において、部はすべて重量部を示
す。なお、実施例においては、第1表に示す各シリコー
ンオイルを用いた。
参考例1 SiO2単位と(CH33SiO1/2単位からなり、SiO2単位1
モルに対する(CH33SiO1/2単位の割合が0.65モルで、
ケイ素原子に結合した水酸基を有する樹脂状ポリメチル
シロキサンの50%トルエン溶液200部と、平均重合度が
6,000のシラノール末端ポリジメチルシロキサン100部
を、加熱装置、撹拌装置および還流装置を備えた反応容
器中に仕込んだ。次いで、撹拌、混合しながら、カセイ
ソーダ0.006部を添加し、トルエンの還流温度で、反応
系の25℃の粘度が300,000cPになるまで撹拌、加熱を行
い、脱水縮合反応を行った。その後、常法により、中
和、過の処理を行ったのち、さらにトルエンを添加し
て、固形分が50%のポリメチルシロキサンのトルエン溶
液S−1を得た。
参考例2 SiO2単位1モルに対する(CH33SiO1/2単位の割合が
0.55モルで、ケイ素原子に結合した水酸基およびエトキ
シ基を有する樹脂状ポリメチルシロキサンの50%トルエ
ン溶液200部と、平均重合度が1,700のシラノール末端ポ
リジメチルシロキサン50部を用い、撹拌、加熱を反応系
の25℃における粘度が100,000cPになるまで行うほかは
参考例1と同様にして固形分が50%の縮合ポリメチルシ
ロキサンのトルエン溶液S−2を得た。
参考例3 参考例2で用いた樹脂状ポリメチルシロキサンの50%
トルエン溶液200部と、平均重合度が2,000でジフェニル
シロキサン単位8モル%と残余のジメチルシロキサン単
位からなるシラノール末端ポリジオルガノシロキサン50
部を用い、撹拌、加熱を反応系の25℃における粘度が10
0,000cPになるまで行うほかは参考例1と同様にして、
固形分が50%の縮合ポリオルガノシロキサンのトルエン
溶液S−3を得た。
参考例4 SiO2単位1モルに対する(CH33SiO1/2単位の割合が
0.53モルで、ケイ素原子に結合した水酸基を有する樹脂
状ポリメチルシロキサンの50%キシレン溶液100部と、
平均重合度が1,100のシラノール末端ポリジメチルシロ
キサン80部を用い、撹拌、加熱を反応系の25℃における
粘度が100,000cPになるまで行うほかは参考例1と同様
にして固形分が50%の縮合ポリメチルシロキサンのキシ
レン溶液S−4を得た。
参考例5 平均重合度が1,100のシラノール末端ポリジメチルシ
ロキサン100部に対して、煙霧質シリカ10部を添加し、
ニーダーで均一になるまで混合した。次いで、メチルト
リス(ブタノンオキシム)シラン5部、トルエン50部お
よびジブチルスズジラウレート0.5部を順次添加して、
湿気を遮断した状態で混合し、反応硬化型シリコーンを
得た。
実施例1〜8、比較例1〜4 参考例1〜4で得た縮合ポリシロキサンS−1〜S−
4と、第1表に示すシリコーンオイルF−1〜F−7を
混合してビヒクルとし、さらに第2表に示す非スズ系防
汚剤、霧煙質シリカおよび有機溶剤を第2表に示す割合
で配合して、本発明の組成物を得た。
また、塩化ビニル樹脂とロジンとを混合したもの、参
考例5で得た反応硬化型シリコーンにシリコーンオイル
または流動パラフィンを配合したものをビヒクルとし、
さらに第2表に示す非スズ系防汚剤、煙霧質シリカおよ
び有機溶剤を第2表に示す割合で配合して、比較用の組
成物とした。
試験例 試験板による防汚効果確認試験 実施例および比較例の各組成物を、それぞれ防錆塗料
を塗布した100×100×3mmの鋼板に、乾燥膜厚が150〜25
0μmになるように塗布したのち、溶剤を揮散させたも
のを試験板とした。これらの試験板を広島県宮島沖の海
中に垂直に懸垂した状態で沈め、6か月ごとに試験板表
面全体に対する水棲生物の付着面積(%)を測定した。
第3表に結果を示す。
試験網による防汚効果確認試験 前記試験と同様の各組成物にトルエンを添加して、25
℃における溶液の粘度がNo.4フォードカップで25〜35秒
になるように粘度を調製した。次いで、ポリチエレン製
無結節網(7節、400デニール/50本)を、これらの各溶
液に浸漬したのち、乾燥して網の表面に塗膜を形成させ
たものを試験網とした。これらの試験網を広島県宮島沖
の海中に沈め、1か月ごとに水棲生物の付着による汚損
状態を目視により観察した。判定は下記の基準により行
った。結果を第4表に示す。
A:生物の付着はなかった。
B:生物が僅かに付着していた。
C:養殖網として使用に耐えない程度にまで生物が付着し
ていた。
D:生物が猛の全面に非常に厚く付着していた。
塗膜の研痩性および非スズ系防汚剤の塗膜表面への滲出
性 実施例1および比較例1、3の組成物を用い、前記試
験網の試験と同様の方法により試験網を調製した。これ
らの試験網について、顕微鏡で3点の塗膜厚を測定して
平均膜厚を求め、また、液体クロマトグラフィーによ
り、塗膜中の非スズ系防汚剤量を測定した。
次いで、これらの試験網を、直径2m、深さ1mの海水を
満たした水槽に浸漬した。なお、試験網には常に5ノッ
トの水流が当たるように、絶えず撹拌機によって水を循
環せしめ、海水は、pHを8.0〜8.2に調整し、水温を20〜
22℃に保持した。浸漬後1か月ごとに試験網を引き上げ
て乾燥させたものについて、前記と同様にして平均膜厚
と、塗膜中の非スズ系防汚剤量を測定した。表示は試験
前の平均膜厚および非スズ系防汚剤量に対する残存率で
行った。結果を第5表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/14 PQL C09D 5/14 PQL 5/16 5/16 (72)発明者 清水 千之 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内 (72)発明者 齋藤 信宏 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)SiO2単位とR3SiO1/2単位から
    なり、SiO2単位1モルに対してR3SiO1/2単位0.4〜1モ
    ル (式中、Rは互いに同一または相異なる置換もしくは非
    置換の1価の炭化水素基を表す) を有し、分子中にケイ素原子に結合した水酸基および/
    またはアルコキシ基が存在する、反応性、かつ、ベンゼ
    ン可溶性のポリオルガノシロキサン共重合体、 (a)および(b)成分の合計量に対して10〜90重量%
    と、 (b)一般式:HO〔R1 2SiO〕nH (式中、R1は互いに同一または相異なる置換もしくは非
    置換の1価の炭化水素基を表し、nは平均50〜10,000の
    数を表す)で示されるシラノール末端ポリジオルガノシ
    ロキサン、(a)および(b)成分の合計量に対して10
    〜90重量%、 との部分縮合物、100重量部 (B)25℃における粘度が10〜200,000cStであるトリオ
    ルガノシロキシ末端ポリオルガノシロキサンであるシリ
    コーンオイル、1〜100重量部、ならびに (C)非スズ系防汚剤、1〜1,000重量部 からなることを特徴とする水中防汚性組成物。
  2. 【請求項2】R3SiO1/2単位のRがメチル基である請求項
    1記載の水中防汚性組成物。
  3. 【請求項3】(b)成分がシラノール末端ポリジメチル
    シロキサンである請求項1記載の水中防汚性組成物。
  4. 【請求項4】(B)成分がトリオルガノシリル末端ポリ
    ジオルガノシロキサンである請求項1記載の水中防汚性
    組成物。
  5. 【請求項5】(B)成分の25℃における粘度が30〜100,
    000cStである請求項1記載の水中防汚性組成物。
  6. 【請求項6】(B)成分のケイ素原子に結合した有機基
    の50モル%以下がフェニル基で、残余がメチル基である
    請求項1記載の水中防汚性組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一項に記載の水中
    防汚組成物で、水中構造物、船舶または漁網を被覆処理
    することを特徴とする防汚方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれか一項に記載の水中
    防汚組成物で被覆処理された水中構造物、船舶または漁
    網。
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JP5644556B2 (ja) * 2011-02-02 2014-12-24 信越化学工業株式会社 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びシリコーンゴム成型物品
JP5742421B2 (ja) * 2011-04-21 2015-07-01 公立大学法人首都大学東京 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び気体分離膜
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