JP2659334B2 - マスフローコントローラ流量検定システム - Google Patents

マスフローコントローラ流量検定システム

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JP2659334B2
JP2659334B2 JP6124319A JP12431994A JP2659334B2 JP 2659334 B2 JP2659334 B2 JP 2659334B2 JP 6124319 A JP6124319 A JP 6124319A JP 12431994 A JP12431994 A JP 12431994A JP 2659334 B2 JP2659334 B2 JP 2659334B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造プロセスに
おけるガスシステムに使用するマスフローコントローラ
の流量検定に関し、さらに詳細にはシステム中に組み込
んだ状態でのマスフローコントローラの流量計測精度の
検定が可能な流量検定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程中の成膜装置、乾式エッ
チング装置等においては、例えばシランやホスフィン等
のいわゆる特殊材料ガスや塩素ガス等の腐食性ガスおよ
び水素ガス等の強燃性ガス等を使用する。これらのガス
の使用に当たっては、次に述べる理由によりその流量を
極めて厳格に管理しなければならない。
【0003】その理由として、ガス流量がプロセスの良
否に直接影響することが挙げられる。すなわち、成膜プ
ロセスにおいては膜質が、エッチングプロセスにおいて
は回路加工の良否が、ガス流量の精度により多大な影響
を受けるのである。別の理由として、この種のガスの多
くは人体や環境に対する有害性あるいは爆発性等を有す
ることが挙げられる。このため使用後のこれらのガス
は、直接大気に排気することは許されず、ガス種に応じ
た除害手段を備えなければならない。かかる除害手段は
通例処理能力が限られていて、許容値以上の流量が流れ
ると有害ガスの環境への流出や除害手段の破損につなが
ることがある。さらに、これらのガス、特に半導体製造
プロセスにて使用しうる高純度かつ無塵のものは高価な
上、ガス種によっては自然劣化による使用期限があるた
め大量保管ができないことも理由となる。
【0004】一方、プロセス機器が要求するこれらのガ
スの実際の流量は、多くても500sccm程度と小さ
いので、従来より配管中に公知のマスフローコントロー
ラを配設して、ガス種ごとに最適の流量を流すようにし
ている。かかるマスフローコントローラは、印加電圧を
変更することにより、設定流量を変更してプロセスレシ
ピの変更に対応できるようになっている。
【0005】この種のガスプロセスにおけるマスフロー
コントローラは、小流量をコントロールすることを目的
とするものであるため内部に細管を有し、その細管の作
用により流量のモニター等を行っている。一方マスフロ
ーコントローラを流れるガスのうち特に成膜用材料ガス
は、その特性上配管内でも固形物を析出する可能性があ
り、配管の流量容量を変化させることがある。かかる変
化が起こればそのマスフローコントローラにおける印加
電圧と実流量との関係は当然変化し、印加電圧の設定に
変化がなくても実流量が変化するので、プロセスの安定
性を阻害することになる。現実にこのような変化が起こ
った場合には、正しいガス流量を流すべく印加電圧の設
定を修正しなければならない。このとき、マスフローコ
ントローラの実流量を計測する必要が生ずる。
【0006】さらに析出固形物が蓄積すると、印加電圧
設定の修正では対処しきれなくなる。細管のつまりによ
り流量のモニターが不可能になるからである。それ以前
にこのようなマスフローコントローラを使用し続けるこ
とは、半導体製造上最も嫌うべきパーティクルをプロセ
ス機器に送り込むことになり、好ましくない。したがっ
てこのような場合には、マスフローコントローラを新品
に交換しなければならない。ここでマスフローコントロ
ーラの印加電圧と実流量との関係は、同一機種であって
も個体差を無視できず、また配管系とのジョイントの締
め付け具合も実流量に影響するので、交換した新しいマ
スフローコントローラにおいて実流量を計測する必要が
ある。
【0007】しかし、マスフローコントローラの実流量
を計測することは、過去ほとんど行われていない。その
理由は、配管系に組み込んだ状態でのマスフローコント
ローラの実流量の計測が困難なことにある。そこで、実
流量を計測するかわりに作業者の勘と経験とにより暫定
的に印加電圧を設定し、プロセスを実行してその良否に
より暫定値の良否を判断し、これを繰り返して最適設定
値を決定しているのである。このため最適値決定までに
時間がかかりプロセス装置の実稼動率が低くなるばかり
でなく、その過程で消費する各種ガスやテストウェハ等
のコストも軽視し得ない。
【0008】この問題を解決するために本出願人は、特
願平4−286986号により、配管系に実際に取り付
けたマスフローコントローラの流量検定を行うシステム
を提案している。この方法では、マスフローコントロー
ラへのプロセスガスの供給を遮断した後、パージ用窒素
ガスの配管系から窒素ガスを導入し、マスフローコント
ローラの入口側配管を窒素ガスで満たした後、時間経過
に伴う圧力降下を計測することにより、マスフローコン
トローラの流量検定を行っていた。さらに詳細には、配
管系にマスフローコントローラを設置したときに時間経
過に伴う圧力降下の初期値を計測、記憶しておき、マス
フローコントローラを使用した後、時間経過に伴う圧力
降下の値を計測し、その値と初期値との変化を知ること
により、マスフローコントローラの流量検定を行ってい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
4−286986号で提案したシステムには、次の問題
があった。 (1)このシステムは基本的に、配管に検定用不活性ガ
ス(一般にはN2 ガス)を充填し、マスフローコントロ
ーラから放流したときの圧力降下速度を、新品時に測定
した基準値と比較することを要旨とする。ここで圧力降
下速度は、圧力降下の開始時と終了時との圧力及び時刻
を測定し、圧力降下時間と圧力差とから求めた平均値を
使用する。
【0010】圧力降下時間を高精度に測定するために
は、開始時から終了時までの期間を長く採る必要がある
が、一方、圧力降下速度は厳密には一定でない。マスフ
ローコントローラから放流したときの一般的な圧力と流
量との変化を図9のグラフに示す。放流開始時(t1
から暫くの間(区間A)はほぼ一定の流量であるが、時
刻t2 以後(区間B)は流量が減少している。このた
め、圧力降下時間の測定が区間Bに及ぶ程に長い期間を
採ると却って測定精度を悪くするので、当該期間は区間
Aの範囲内でなるべく長い期間を設定しなければならな
い。しかし、流量が減少し始める時刻t2 に対応する圧
力は個々のマスフローコントローラにより機差があり一
定しない。このため、マスフローコントローラを配管に
接続する前に流量変動実験を行い測定条件を決定してお
く必要があり、工数や専用の測定装置等の負担が大き
い。
【0011】(2)更に、ガスラインにはプロセスで使
用するガスの種類に応じて、複数の分枝が設けられ、そ
れぞれにマスフローコントローラが備えられる。各マス
フローコントローラは、ガス種、流量レンジ、圧力範囲
等により異なる特性が与えられており、流量検定のため
の最適な測定条件も異なる。このため、各マスフローコ
ントローラごとに、初期圧力等流量検定のための諸条件
を設定する必要がある。 (3)また、特に大流量のマスフローコントローラを検
定する場合には、配管の容積が一般に小さいことから、
直ちに圧力が降下する。従って、圧力降下時間が短す
ぎ、よい測定精度が得られなかった。
【0012】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、(1、2)個々のマスフローコ
ントローラごとの検定用圧力設定を必要とせず特性の異
なる複数のマスフローコントローラを備えた系にも適用
でき、(3)特に大流量のマスフローコントローラにつ
いても高精度で流量検定可能とすることにより、マスフ
ローコントローラの個体差や経時変化に適切に対応し、
もってガスを使用するプロセスの安定運転と高稼動率操
業とを可能とするマスフローコントローラ流量検定シス
テムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)前記目的を達成するために本発明のマスフローコ
ントローラ流量検定システムは、プロセスガス源から第
1遮断弁およびマスフローコントローラを順次経由して
プロセスチャンバにプロセスガスを供給するガス配管系
において、計測用ガスを供給する計測用ガス源と、入口
側が前記計測用ガス源に接続し、出口側が前記ガス配管
系の前記マスフローコントローラの入口側に接続するパ
ージ弁と、前記パージ弁の出口側の圧力を計測する圧力
計と、前記圧力計の指示値を一定の時間間隔でモニタす
るモニタリング手段とを有し、前記マスフローコントロ
ーラへの前記プロセスガスの供給を前記第1遮断弁によ
り遮断し、前記パージ弁を開いて前記圧力計の指示値を
所定の圧力にした後パージ弁を閉じて圧力を低下させ、
前記圧力計の指示値が一定速度で低下する検定期間を前
記モニタリング手段のモニタ結果より決定し、前記検定
期間の開始時の圧力と、検定期間の終了時の圧力と、前
記開始時から前記終了時に至るまでの所要時間とにより
マスフローコントローラの計測精度を検定する。
【0014】(2)また、本発明のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムは、(1)に記載するものであっ
て、前記モニタリング手段がモニタした前記圧力計の指
示値を前回のモニタ時の指示値と比較してその差の絶対
値を算出する絶対値算出手段を有し、前記絶対値算出手
段が算出した絶対値と前回の算出値との差が所定の値以
下となった時を前記検定期間の開始時とし、その後その
差が所定の値を越えた時を検定期間の終了時とすること
を特徴とする。 (3)また、本発明のマスフローコントローラ流量検定
システムは、(1)に記載するものであって、前記モニ
タリング手段がモニタした前記圧力計の指示値を前回の
モニタ時の指示値と比較してその変化率を算出する変化
率算出手段を有し、前記変化率算出手段が算出した変化
率と前回の算出値との比率が1を含む所定の範囲内とな
った時を前記検定期間の開始時とし、その後その比率が
1を含む所定の範囲外となった時を検定期間の終了時と
することを特徴とする。
【0015】(4)また、本発明のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムは、(1)乃至(3)に記載する
ものであって、前記配管系にマスフローコントローラを
取り付けた時に前記検定を行い、前記圧力の低下の正常
時データを記憶する記憶手段と、前記プロセスが稼働し
た後、前記検定を行って計測した圧力の低下のデータと
前記正常時データとを比較してマスフローコントローラ
の異常を検定する制御手段とを有することを特徴とす
る。 (5)また、本発明のマスフローコントローラ流量検定
システムは、(1)乃至(4)に記載するものであっ
て、前記パージ弁の出口側に設けられたリザーブタンク
と、前記リザーブタンクの入口に設けられた第2遮断弁
とを有し、大流量のマスフローコントローラについては
前記第2遮断弁を開いて検定を行い、小流量のマスフロ
ーコントローラについては前記第2遮断弁を閉じて検定
を行うことを特徴とする。
【0016】(6)また、本発明のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムは、(1)乃至(4)に記載する
ものであって、前記パージ弁の出口側に設けられたマス
フローセンサを有し、大流量のマスフローコントローラ
については、前記パージ弁を開いて前記計測用ガスを前
記マスフローセンサ及び前記マスフローコントローラに
流し、そのときの前記マスフローセンサの指示値により
検定を行い、小流量のマスフローコントローラについて
は前記の各手段により検定を行うことを特徴とする。
【0017】
【作用】前記構成を有する本発明(1)のマスフローコ
ントローラ流量検定システムでは、第1遮断弁を閉じて
マスフローコントローラへのプロセスガスの供給を遮断
し、パージ弁を開いてガス配管系に計測用ガスを供給す
る。圧力計の指示値が所定の圧力になってからパージ弁
を閉じると、計測用ガスの供給が停止され、マスフロー
コントローラを通して計測用ガスが流出するので圧力計
の指示値が低下する。圧力計の指示値は一定の時間間隔
でモニタリング手段によりモニタされており、そのモニ
タ結果より圧力が一定速度で低下する検定期間が決定さ
れる。そして、検定期間の開始時の圧力と、検定期間の
終了時の圧力と、開始時から終了時に至るまでの所要時
間とによりマスフローコントローラの計測精度を検定す
る。
【0018】また、本発明(2)のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムでは、絶対値算出手段が、モニタ
リング手段がモニタした圧力計の指示値を前回のモニタ
時の指示値と比較してその差の絶対値を算出する。そし
て、算出された絶対値と前回の算出値との差が所定の値
以下となった時を検定期間の開始時とし、その後その差
が所定の値を越えた時を検定期間の終了時とする。かか
る開始時と終了時とに基づき、マスフローコントローラ
の計測精度を(1)のように検定する。
【0019】また、本発明(3)のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムでは、変化率算出手段が、モニタ
リング手段がモニタした圧力計の指示値を前回のモニタ
時の指示値と比較してその変化率を算出する。そして、
算出された変化率と前回の算出値との比率が1を含む所
定の範囲内となった時を検定期間の開始時とし、その後
その比率が1を含む所定の範囲外となった時を検定期間
の終了時とする。かかる開始時と終了時とに基づき、マ
スフローコントローラの計測精度を(1)のように検定
する。
【0020】また、本発明(4)のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムでは、配管系にマスフローコント
ローラを取り付けた時に(1)乃至(3)のように検定
を行い、そのときの圧力の低下のデータを正常時データ
として記憶手段が記憶する。そして、プロセスが稼働し
た後、制御手段が、再び(1)乃至(3)のように検定
を行い、計測した圧力の低下のデータと正常時データと
を比較してマスフローコントローラの異常を検定する。
【0021】また、本発明(5)のマスフローコントロ
ーラ流量検定システムでは、大流量のマスフローコント
ローラについては、第2遮断弁を開いてリザーブタンク
をガス配管系に接続して(1)乃至(4)のように検定
を行う。一方、小流量のマスフローコントローラについ
ては、第2遮断弁を閉じてリザーブタンクをガス配管系
から遮断して(1)乃至(4)のように検定を行う。ま
た、本発明(6)のマスフローコントローラ流量検定シ
ステムでは、大流量のマスフローコントローラについて
は、パージ弁を開いて計測用ガスをマスフローセンサ及
びマスフローコントローラに流し、そのときのマスフロ
ーセンサの指示値によりマスフローコントローラの計測
精度を検定する。小流量のマスフローコントローラにつ
いては(1)乃至(4)のように検定を行う。
【0022】
【実施例】以下、本発明のマスフローコントローラ流量
検定システムを具体化してガス配管系に組み込んだいく
つかの実施例を図面を参照して説明する。図1は第1の
実施例のガスシステムのブロック図である。図1におい
ては、2種類のプロセスガス(A、B)が、それぞれ第
1開閉弁(15A、15B)、マスフローコントローラ
(11A、11B)、及び第2開閉弁(2A、2B)を
有するプロセスガスライン(16A、16B)を通し
て、プロセスチャンバに供給されるようになっている。
プロセスチャンバでは、供給されたプロセスガスを用い
て、半導体ウェハにドライエッチング、気相成膜、熱酸
化等を行う。
【0023】さらに、プロセスガス源(A、B)とは別
に、共通の計測ガスライン12が設けられている。計測
ガスライン12は、マスフローコントローラ(11A、
11B)の流量検定のための計測用ガスである窒素ガス
を供給するものであり、高圧窒素ガス源と窒素ガスを必
要な圧力に減圧して供給するためのレギュレータとを含
んでいる。なお、計測ガスライン12はプロセスチャン
バを大気開放するとき等に用いるパージ用ガスラインと
しての役割を兼ねている。計測ガスライン12からの配
管は、パージ弁14を経た後分岐して、連結用開閉弁
(4A、4B)を経て各プロセスガスラインの第1開閉
弁(15A、15B)とマスフローコントローラ(11
A、11B)との間に合流している。
【0024】連結用開閉弁(4A、4B)は、マスフロ
ーコントローラ(11A、11B)を各別に検定するた
めに備えられるものである。すなわち、詳細は後述する
が、マスフローコントローラ11Aを検定するときは、
連結用開閉弁4Aを開き連結用開閉弁4Bを閉じる。マ
スフローコントローラ11Bを検定するときは開閉を逆
にする。一方、パージ弁14はパイロット式開閉弁であ
って、これを駆動するためのエアを供給、遮断する電磁
弁21が接続されている。また、パージ弁14と連結用
開閉弁(4A、4B)との間に圧力センサ13が設けら
れ、計測用窒素ガスの圧力を検知するようになってい
る。
【0025】この実施例のガスシステムは、流量検定制
御装置22を有している。流量検定制御装置22は、演
算手段であるCPU23、入出力インターフェイスであ
るI/O24、アナログデータをデジタルデータに変換
するためのA/Dコンバータ25、種々のデータやステ
ータスを表示する表示装置26、上位コンピュータ28
とのインターフェイスであるI/O27により構成され
ている。ここで、CPU23には、制御プログラムを格
納するROM、及び一時的にデータ等を記憶するRAM
を含んでいる。
【0026】圧力センサ13の出力は、A/Dコンバー
タ25に接続されている。また、電磁弁21は、I/O
24に接続している。一方、流量検定制御装置22は、
プロセス全体を制御している上位コンピュータ28に接
続している。すなわち、I/O27はデータ通信線3
1、31を介して、上位コンピュータ28側のインター
フェイスであるI/O29に接続している。I/O29
は、上位コンピュータ28のCPU30に接続してい
る。
【0027】次に、上記構成を有するこの実施例のガス
システムの作用を説明する。始めに、通常のプロセスを
実行する場合の作用を説明する。かかるガスシステムに
おいて通常のプロセスレシピを実行する際には、遮断弁
(4A、4B)を閉として、計測ガスライン12からの
窒素が各ガスラインに流れることがなく、かつ、各プロ
セスガスが圧力センサ13の方に逆流することのないよ
うにした上で、マスフローコントローラ(11A、11
B)に設定電圧を印加し、第1開閉弁(15A、15
B)及び第2開閉弁(2A、2B)を開として、プロセ
スチャンバに各プロセスガスを必要な流量だけ流すので
ある。プロセスチャンバ内には、処理しようとするウェ
ハが収納されており、適宜加熱、プラズマ印加等を行
い、プロセスガスの作用と併せて必要な処理が行われ
る。
【0028】かかるガスシステムにおいて、マスフロー
コントローラ(11A、11B)を新品に交換した場合
について考察する。一般にマスフローコントローラは内
部に細管を有するので、同一形式のものであっても、そ
の印加電圧と実流量との関係の個体差は無視しえず、ま
た配管とのジョイントの締め付け具合い等の制御しにく
い要因によっても影響を受ける。このため、システムに
組み込んだ状態での実流量を計測して、必要とする実流
量に対する印加電圧を設定し直しておくのが、プロセス
の良好な操業を図る上で望ましい。
【0029】また、実レシピを多数回数実行することに
より、細管の詰まり等が発生してマスフローコントロー
ラ(11A、11B)の特性が変化することがあるの
で、実流量の精度が品質に直接与える影響のきわめて大
きい半導体製造工程においては、適当な頻度でマスフロ
ーコントローラ(11A、11B)が計測する実流量を
検定することが必要である。この実施例のガスシステム
では、マスフローコントローラ流量検定システムが組み
込まれているので、各マスフローコントローラ(11
A、11B)のガス実流量を検定し、必要とする実流量
に対する印加電圧を設定し直すことが可能である。
【0030】この実施例のガスシステムにおけるガス流
量検定の手順を図2及び図3のフローチャートに基づい
て説明する。まず図2で、正常時の圧力降下時間を測定
する手順について説明する。このフローは、前記CPU
23のROMに格納されている制御プログラムにより実
行されるものである。新品のマスフローコントローラ1
1Aを装着したらまず、第1開閉弁15Aを閉として、
マスフローコントローラ11AへのプロセスガスAの供
給を遮断する。そして、第2開閉弁2A及びマスフロー
コントローラ11Aを開いて、マスフローコントローラ
11内に残っているプロセスガスAを排出する。そし
て、パージ弁14及び遮断弁4Aを開いて計測ガスライ
ン12から窒素ガスをプロセスガスライン16Aに導入
する(S1)。尚、このとき遮断弁4Bは閉じて他のプ
ロセスガスラインとは遮断しておく。
【0031】次に、マスフローコントローラ11Aの流
量設定を通常プロセスで使用する所定の値とする(S
2)。この状態では、プロセスガスライン16Aには計
測ガスライン12に含まれるレギュレータにより定めら
れる圧力の窒素ガスが充填され、マスフローコントロー
ラ11Aからは通常の設定流量の窒素ガスが流出してい
る。このときの窒素ガスの圧力は、圧力センサ13によ
りモニタされている。次に、パージ弁14を閉じる(S
3)。これにより、計測ガスライン12からの窒素ガス
の供給が停止される。このため圧力センサ13が検知す
る窒素ガスの圧力はマスフローコントローラ11Aから
の流出と共に低下する。
【0032】この圧力低下が起こっている期間中には、
所定の時間間隔(10乃至200msec程度、A/D
コンバータ25の分解能が高いほどこまかくできる)で
圧力センサ13の検知圧力が読み取られ、CPU23の
RAMに記憶される(S4)。以下、この検知圧力をP
n で表示する。このときCPU23では、検知圧力の変
化値ΔPn (=Pn −Pn-1 )を算出し、これも記憶す
る。CPU23は、ΔPn を算出するごとに前回の変化
値ΔPn-1 と比較する。そして、ΔPn とΔPn-1 との
差の絶対値ABS(ΔPn −ΔPn-1 )が所定の臨界値
dP以下であるか否かを判断する(S5)。dPを越え
ている場合には(S5:No)、S4へ戻り更に測定を
続行する。
【0033】ABS(ΔPn −ΔPn-1 )がdP以下で
あると(S5:Yes)、そのときのPn の値を初期圧
力P1 としてCPU23のRAMに設定し、そのときの
時刻(S3でパージ弁14を閉じたときを基準とする、
以下同じ)を時間計測開始時刻t1 とする(S6)。即
ち、パージ弁14を閉じた直後は流量が安定せず精度の
高い測定ができないので、これを圧力降下速度演算の対
象外とするためである。そして更に所定の間隔での圧力
測定を続行し、Pn 及びΔPn をRAMに記憶する(S
7)。CPU23は、ΔPn を算出するごとに前回の変
化値ΔPn-1 と比較する。そして、ABS(ΔPn −Δ
n-1 )がdPを越えているか否かを判断する(S
8)。dP以下である場合には(S8:No)、S7へ
戻り更に測定を続行する。圧力降下速度が未だ一定と見
なせるからである。
【0034】ABS(ΔPn −ΔPn-1 )がdPを越え
ていると(S8:Yes)、そのときのPn の値を終期
圧力P2 としてCPU23のRAMに設定し、そのとき
の時刻を時間計測終了時刻t2 とする(S9)。そし
て、時刻t1 と時刻t2 との差を正常圧力降下時間ts
としてCPU23のRAMに記憶する(S10)。そし
て、マスフローコントローラ11Aの設定流量を表示装
置26に表示する(S11)。かくして、正常時の圧力
降下時間ts の測定が終了する。
【0035】そして、実レシピを何度か実行してマスフ
ローコントローラの流量を検定する必要が生じた場合に
は、再び、圧力降下時間を測定して正常圧力降下時間t
s と比較する。このフローを図3に示す。図3のフロー
のS21からS23までは図2のフローのS1からS3
までと全く同様である。即ち、第1開閉弁15A、遮断
弁4Bを閉とし、第2開閉弁2A、マスフローコントロ
ーラ11A、パージ弁14、及び遮断弁4Aを開いて、
計測ガスライン12の窒素ガスをプロセスガスライン1
6Aに導入し(S21)、マスフローコントローラ11
Aを流量設定し(S22)、パージ弁14を閉じて圧力
降下を開始する(S23)。
【0036】そして、圧力センサ13の計測値が図2の
フローで測定した初期圧力P1 を切るときを時間計測開
始時刻t3 とし(S24)、圧力センサ13の計測値が
終期圧力P2 を切るときを時間計測終了時刻t4 とする
(S25)。そして、両時刻の差を計測圧力降下時間t
e としてCPU23のRAMに記憶する(S26)。C
PU23は、計測圧力降下時間te を正常圧力降下時間
s と比較して許容範囲内にあるか否かを判断する(S
27)。許容範囲内にある場合には(S27:Ye
s)、マスフローコントローラ11Aが正常である旨を
出力し(S28)、圧力降下時間と設定流量との関係よ
り実流量を計算し(S29)、その計算の結果得られた
実流量を表示装置26に表示する(S30)。計測圧力
降下時間te が許容範囲内でない場合には(S27:N
o)、マスフローコントローラ11Aが異常である旨を
出力する(S31)。
【0037】ここで、S27で行われる、計測圧力降下
時間te と正常圧力降下時間ts との比較によるマスフ
ローコントローラ11Aの状態の判断について説明す
る。S27では、次の(1)式により流量変化率rを求
める。 r = (te −ts )/te (1) このrが所定の値より0に近ければ、S27ではYes
と判断される。rの値を精度よく求めるためには、te
をなるべく大きくとる必要がある。このため、図2のフ
ローでは、流量が一定と認められる範囲内でP1 からP
2 に至る範囲をなるべく大きくとり、図3のフローにお
いてte がなるべく大きくとられるようにしているので
ある。
【0038】かくしてマスフローコントローラ11Aの
検定がなされる。この図2、図3のフローによれば、流
量検定制御装置22の制御により最適な測定圧力が決定
され、その圧力値により流量測定が行われるので、従来
のように個々のマスフローコントローラごとに手動測定
を繰り返しながら圧力設定をする必要は全くない。
【0039】次に、第2の実施例について説明する。こ
の実施例は、前記した第1の実施例の制御フローの一部
を変形したものであり、図2の初期測定のフロー中S
5、S8の圧力降下速度が一定であるか否かの判断を、
圧力の差でなく比で行うものである。即ち、圧力値ΔP
n とΔPn-1 との比が1に近い値であれば圧力降下速度
を一定とみなして圧力P1 と圧力P2 とを決定するもの
である。従ってS5では、(ΔPn-1 /ΔPn )の値が
予め定めた範囲(例えば、0.985〜1.015等)
外にあればNoと判断し、その範囲内にあればYesと
判断してS6で圧力P1 を決定する。そしてS8では、
その範囲内にあればNoと判断し、その範囲外にあれば
Yesと判断してS9で圧力P2 を決定する。これ以外
は特に違いはない。
【0040】次に、第3の実施例について説明する。こ
の実施例は、第1の実施例の制御フローの一部について
前記した第2の実施例とは別の変形を行ったものであ
り、図3の計測のフローにおいて、圧力センサ13の指
示値が圧力P1 及び圧力P2 を切るときの時刻から圧力
降下速度を求めるかわりに、初期測定フローで決定した
時刻t1 と時刻t2 とを用い、それらの時点における圧
力センサ13の指示値から圧力降下速度を求めるもので
ある。従って、S24では時刻t1 における圧力をP3
とし、S25では時刻t2 における圧力をP4 とする。
そして、圧力P3と圧力P4 との差と、図2のフローで
求めた圧力P1 と圧力P2 との差により流量変化率rを
求め、S27以下の処理を行う。これ以外は特に違いは
ない。
【0041】次に、第4の実施例について説明する。こ
の実施例は、図4に示すように計測ガスライン12のパ
ージ弁14より下流の位置にリザーブタンク17を備え
た構成としたものである。リザーブタンク17の取付位
置には、第2遮断弁18が備えられている。第2遮断弁
18を閉じている場合には、図1の構成のものと差はな
い。第2遮断弁18を開いている場合には、パージ弁1
4より下流の部分の容積がリザーブタンク17の分だけ
大きい。かかる構成のガスシステムにおいて、前記第1
実施例と同様の制御フローにより流量測定を行うもので
ある。即ちこの実施例では、第2遮断弁18を開いた状
態で、前期図2、図3と同様のフローにより、初期測定
や使用後の流量測定を行う。
【0042】この実施例の特徴は、大流量のマスフロー
コントローラの流量を高精度で測定できる点にある。な
ぜなら、図1の構成のガスシステムでは、パージ弁14
からマスフローコントローラ11Aに至る配管の容積は
小さい。このためマスフローコントローラ11Aの流量
が大きい場合には、圧力降下速度が速すぎて図2のフロ
ーでの圧力降下時間の測定精度が不十分となるのであ
る。そこで、この実施例では第2遮断弁18を開いた状
態で種々の測定を行うことにより、リザーブタンク17
の分だけ配管容積を大きくし、大流量のマスフローコン
トローラについても十分長い圧力降下時間を確保して、
高い測定精度での検定を可能とするのである。具体的に
は、図5に示すように前記図2のフロー中S1の直後及
び図3のフロー中S21の直後に、第2遮断弁18を開
く操作(S41)が挿入される。
【0043】小流量のマスフローコントローラについて
は、第2遮断弁18を閉じて測定すれば第1実施例の場
合とほとんど同等であり、不当に長い測定時間を要する
ことはない。尚、この実施例では、リザーブタンク17
及び第2遮断弁18を、各1個に限らず2組以上設けて
もよい。例えば2組のリザーブタンク17及び第2遮断
弁18を設けた場合には、小流量、中流量、大流量のマ
スフローコントローラごとに最適の測定を行うことがで
きる。この場合、測定するガスラインごとに、リザーブ
タンク17を使用するか否かを予め定めておく。また、
制御フローとしては、前記第1実施例のものに限らず、
第2実施例のもの又は第3実施例のものを使用してもよ
い。
【0044】次に、第5の実施例について説明する。こ
の実施例は、図6に示すように計測ガスライン12のパ
ージ弁14より下流の位置にマスフローセンサ19を備
えた構成としたものである。マスフローセンサ19は、
流れるガスの流量を直接測定して出力するものであっ
て、大流量のマスフローコントローラにおいて使用され
る流量レンジに適したものを用いる。マスフローセンサ
19の出力は、圧力センサ13の出力と同様にA/Dコ
ンバータを介してCPU23に入力される。これ以外に
は、図1のものと構成上の差はない。
【0045】この実施例では、小流量のマスフローコン
トローラを測定するときは前記第1実施例と同様に、マ
スフローコントローラ11Aから放流したときの圧力降
下速度により流量測定を行う。小流量のマスフローコン
トローラの測定の場合には圧力降下速度が小さく圧力降
下時間が比較的長いので、この方法で十分高い精度の測
定ができるからである。一方、大流量のマスフローコン
トローラを測定するときにマスフローセンサ19を使用
する。大流量の場合には圧力降下時間が短いので圧力降
下速度による測定の精度が低くなりやすいからである。
マスフローセンサ19による流量測定をする場合には、
第1開閉弁15Aを閉じ、パージ弁14、遮断弁4A、
第2開閉弁2Aを開いて、マスフローコントローラ11
Aの流量設定をし、その状態でマスフローセンサ19の
流量値を読めばよい。
【0046】従ってこの実施例での初期測定のフロー
は、図2に示したフローに測定方法の選択の判断とマス
フローセンサ19による流量測定とを挿入したものとな
る。これを図7に示す。図2のS2の処理(マスフロー
コントローラ11Aを通常流量に設定)の後、S42に
おいて、いずれの測定方式で測定すべきかの判断を行
う。マスフローセンサ19による流量測定を行う場合、
即ち大流量のマスフローコントローラを測定する場合
(S42:Yes)にはS43へ進み、マスフローセン
サ19での測定を行う。この状態では図2で説明したよ
うに、S2までの処理で第1開閉弁15Aが閉じられ、
パージ弁14、遮断弁4A、第2開閉弁2Aが開かれて
いるので、そのままパージ弁14を閉じることなくマス
フローセンサ19の指示値を読み取ればよい。
【0047】そして、その測定値をCPU23のRAM
に記憶する(S44)。そして、図2のS11へ進んで
その流量値を表示装置26に表示する。S42でマスフ
ローセンサ19による流量測定を行わない場合、即ち小
流量のマスフローコントローラを測定する場合には(S
42:No)、図2のS3へ進み、前記したS3以下S
11に至る圧力降下速度による測定が行われる。
【0048】またこの実施例では、マスフローコントロ
ーラを実プロセスに使用した後での検定のフローにも、
同様に測定方法の選択の判断とマスフローセンサ19に
よる流量測定とが挿入される。これを図8に示す。図3
のS22の処理(マスフローコントローラ11Aを通常
流量に設定)の後、S45において、いずれの測定方式
で検定すべきかの判断を行う。マスフローセンサ19に
よる流量測定を行う場合、即ち大流量のマスフローコン
トローラを検定する場合(S45:Yes)にはS46
へ進み、マスフローセンサ19での測定を行う。この状
態では図3で説明したように、S22までの処理で第1
開閉弁15Aが閉じられ、パージ弁14、遮断弁4A、
第2開閉弁2Aが開かれているので、そのままパージ弁
14を閉じることなくマスフローセンサ19の指示値を
読み取ればよい。
【0049】そして、その測定値をCPU23のRAM
に記憶する(S47)。そして、図3のS27へ進んで
以後の処理を行う。S45でマスフローセンサ19によ
る流量測定を行わない場合、即ち大流量のマスフローコ
ントローラを検定する場合には(S45:No)、図3
のS23へ進み、前記したS23以後の検定が行われ
る。このようにこの実施例では、マスフローセンサ19
により直接流量測定が行われる。ここで、マスフローセ
ンサ19には計測ガスライン12からの窒素ガスのみが
流れ、シランガス等のプロセスガスは流れないので、マ
スフローセンサ19自体に特性変化が生じることはな
い。
【0050】以上詳細に説明したように、前記各実施例
に係るマスフローコントローラ流量検定システムによれ
ば、マスフローコントローラ11Aを通して窒素ガスを
放流して圧力が低下するときの、圧力低下速度が一定で
ある期間を利用して流量測定を行うので、じゅうぶんな
圧力降下時間が確保され、かつ、圧力低下速度が一定で
ない期間が測定に含まれることがなく、高い精度で流量
検定を行うことができる。ここで、圧力計の指示値を一
定の時間間隔でモニタリングし、前回のモニタ値との差
の絶対値の変動により圧力低下速度が一定である期間を
決定するので、手動測定操作によることなく適切に、検
定期間の決定が行われる。前回のモニタ値との比の変動
により圧力低下速度が一定である期間を決定してもよ
い。
【0051】また、新品のマスフローコントローラ11
Aを装着したときに流量測定を行い正常値を記憶してお
けば、実プロセス稼働後に再度測定して清浄値と比較す
ることにより、マスフローコントローラ11Aをいちい
ち取り外すことなく容易に検定することができる。ま
た、リザーブタンク17と第2遮断弁18とを備えたシ
ステムとすれば、検定しようとするマスフローコントロ
ーラ11Aが大流量のものであるときには第2遮断弁1
8を開いてリザーブタンク17の容積を配管系に加える
ことにより、大流量のマスフローコントローラをも高精
度に検定することができる。また、マスフローセンサ1
9を備えたシステムとすれば、検定しようとするマスフ
ローコントローラ11Aが大流量のものであるときには
マスフローセンサ19を用いて直接マスフローコントロ
ーラ11Aの実流量を読み取って精度よく検定すること
ができる。
【0052】なお、前記実施例は本発明を限定するもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々の変形、改良が可能であることはもちろんである。例
えば、計測用ガスとしてここでは窒素ガスを使用した
が、窒素ガスに限らず不活性であってかつクリーンなも
のが入手可能なガスであれば他のガスでもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のマスフローコントローラ流量検定システムでは、個
々のマスフローコントローラごとの検定用圧力設定を必
要としないで、特性の異なる複数のマスフローコントロ
ーラを備えた系にも適用でき、特に大流量のマスフロー
コントローラについても高精度で流量検定可能とするこ
とにより、マスフローコントローラの個体差や経時変化
に適切に対応し、もってガスを使用するプロセスの安定
運転と高稼動率操業とを可能とするマスフローコントロ
ーラ流量検定システムを提供することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るマスフローコントローラ流量
検定システムの構成を示すブロック図である。
【図2】正常時の圧力降下時間を測定する場合のフロー
チャートである。
【図3】実プロセス実行後における圧力降下時間を測定
する場合のフローチャートである。
【図4】第4実施例に係るマスフローコントローラ流量
検定システムの構成を示すブロック図である。
【図5】第4実施例の場合の圧力降下時間の測定の特徴
部分である。
【図6】第5実施例に係るマスフローコントローラ流量
検定システムの構成を示すブロック図である。
【図7】第5実施例の場合の正常時の圧力降下時間の測
定の特徴部分である。
【図8】第5実施例の場合の実プロセス実行後の圧力降
下時間の測定の特徴部分である。
【図9】一般にマスフローコントローラからガスを放流
する場合に流量及び圧力が変化する様子を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
11A マスフローコントローラ 12 計測ガスライン 13 圧力センサ 14 パージ弁 15 第1遮断弁 17 リザーブタンク 18 第2遮断弁 19 マスフローセンサ 23 CPU 25 A/Dコンバータ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスガス源から第1遮断弁およびマ
    スフローコントローラを順次経由してプロセスチャンバ
    にプロセスガスを供給するガス配管系において、 計測用ガスを供給する計測用ガス源と、 入口側が前記計測用ガス源に接続し、出口側が前記ガス
    配管系の前記マスフローコントローラの入口側に接続す
    るパージ弁と、 前記パージ弁の出口側の圧力を計測する圧力計と、 前記圧力計の指示値を一定の時間間隔でモニタするモニ
    タリング手段とを有し、 前記マスフローコントローラへの前記プロセスガスの供
    給を前記第1遮断弁により遮断し、前記パージ弁を開い
    て前記圧力計の指示値を所定の圧力にした後パージ弁を
    閉じて圧力を低下させ、前記圧力計の指示値が一定速度
    で低下する検定期間を前記モニタリング手段のモニタ結
    果より決定し、 前記検定期間の開始時の圧力と、検定期間の終了時の圧
    力と、前記開始時から前記終了時に至るまでの所要時間
    とによりマスフローコントローラの計測精度を検定する
    ことを特徴とするマスフローコントローラ流量検定シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するマスフローコントロ
    ーラ流量検定システムにおいて、 前記モニタリング手段がモニタした前記圧力計の指示値
    を前回のモニタ時の指示値と比較してその差の絶対値を
    算出する絶対値算出手段を有し、 前記絶対値算出手段が算出した絶対値と前回の算出値と
    の差が所定の値以下となった時を前記検定期間の開始時
    とし、その後その差が所定の値を越えた時を検定期間の
    終了時とすることを特徴とするマスフローコントローラ
    流量検定システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するマスフローコントロ
    ーラ流量検定システムにおいて、 前記モニタリング手段がモニタした前記圧力計の指示値
    を前回のモニタ時の指示値と比較してその変化率を算出
    する変化率算出手段を有し、 前記変化率算出手段が算出した変化率と前回の算出値と
    の比率が1を含む所定の範囲内となった時を前記検定期
    間の開始時とし、その後その比率が1を含む所定の範囲
    外となった時を検定期間の終了時とすることを特徴とす
    るマスフローコントローラ流量検定システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載するマスフ
    ローコントローラ流量検定システムにおいて、 前記配管系にマスフローコントローラを取り付けた時に
    前記検定を行い、前記圧力の低下の正常時データを記憶
    する記憶手段と、 前記プロセスが稼働した後、前記検定を行って計測した
    圧力の低下のデータと前記正常時データとを比較してマ
    スフローコントローラの異常を検定する制御手段とを有
    することを特徴とするマスフローコントローラ流量検定
    システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載するマスフ
    ローコントローラ流量検定システムにおいて、 前記パージ弁の出口側に設けられたリザーブタンクと、 前記リザーブタンクの入口に設けられた第2遮断弁とを
    有し、 大流量のマスフローコントローラについては前記第2遮
    断弁を開いて検定を行い、小流量のマスフローコントロ
    ーラについては前記第2遮断弁を閉じて検定を行うこと
    を特徴とするマスフローコントローラ流量検定システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4に記載するマスフ
    ローコントローラ流量検定システムにおいて、 前記パージ弁の出口側に設けられたマスフローセンサを
    有し、 大流量のマスフローコントローラについては、前記パー
    ジ弁を開いて前記計測用ガスを前記マスフローセンサ及
    び前記マスフローコントローラに流し、そのときの前記
    マスフローセンサの指示値により検定を行い、小流量の
    マスフローコントローラについては前記の各手段により
    検定を行うことを特徴とするマスフローコントローラ流
    量検定システム。
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