JP2656572B2 - ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物 - Google Patents
ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物Info
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- JP2656572B2 JP2656572B2 JP63268294A JP26829488A JP2656572B2 JP 2656572 B2 JP2656572 B2 JP 2656572B2 JP 63268294 A JP63268294 A JP 63268294A JP 26829488 A JP26829488 A JP 26829488A JP 2656572 B2 JP2656572 B2 JP 2656572B2
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- Japan
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- block copolymer
- glycol
- polyetherester block
- sulfonic acid
- polyetherester
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は弾性体組成物に関し、その目的とするところ
は永久歪が少なく、弾性的性能のすぐれた弾性糸の製造
に適した弾性体を提供するにある。
は永久歪が少なく、弾性的性能のすぐれた弾性糸の製造
に適した弾性体を提供するにある。
<従来技術> 従来から弾性糸としては、ゴム,ポリウレタン等が使
用されているが、これらは弾性回復という点ではすぐれ
た特性を示すが、反面伸びすぎるとか、耐熱性,耐光性
等に問題があった。
用されているが、これらは弾性回復という点ではすぐれ
た特性を示すが、反面伸びすぎるとか、耐熱性,耐光性
等に問題があった。
他方、樹脂用途としてポリエーテルエステルブロック
共重合タイプの弾性体が近年になって使用されだした。
このポリマーは糸にした場合、伸長回復率においてはポ
リウレタンには及ばないが低伸長下において比較的良好
な回復性を示し、又溶融紡糸できるというメリットもあ
る。しかし、ポリエーテルエステルブロック共重合タイ
プの弾性糸にあたっては、ポリウレタンと異なり、ハー
ドセグメントの結晶によって、分子鎖をつなぎ止めてい
るため、永久歪が大きかったり、弾性的性能が劣る等の
欠点がある。
共重合タイプの弾性体が近年になって使用されだした。
このポリマーは糸にした場合、伸長回復率においてはポ
リウレタンには及ばないが低伸長下において比較的良好
な回復性を示し、又溶融紡糸できるというメリットもあ
る。しかし、ポリエーテルエステルブロック共重合タイ
プの弾性糸にあたっては、ポリウレタンと異なり、ハー
ドセグメントの結晶によって、分子鎖をつなぎ止めてい
るため、永久歪が大きかったり、弾性的性能が劣る等の
欠点がある。
かかる欠点を改善するため、例えば、結晶核剤を配合
することによって、結晶化度を高め、弾性糸の性能向上
を図る方法(特開昭59−45349号公報,同59−45350号公
報)が提案されている。しかし、このような方法では弾
性糸の性能を大きく改良することはできず、弾性糸とし
て使用するためには、依然として性能が不十分である。
することによって、結晶化度を高め、弾性糸の性能向上
を図る方法(特開昭59−45349号公報,同59−45350号公
報)が提案されている。しかし、このような方法では弾
性糸の性能を大きく改良することはできず、弾性糸とし
て使用するためには、依然として性能が不十分である。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者は、ポリエーテルエステルブロック共重合体
タイプの弾性糸ついて、永久歪が大きく、弾性性能に劣
るという欠点を克服するために鋭意検討した結果、驚く
べきことに、ポリエーテルエステル共重合体に、特定の
スルホン酸金属塩を反応させることなく、球状粒子とし
てブレンドさせることによって、永久歪が少なく、弾性
的性能の優れた弾性糸の得られることを見出すに至っ
た。
タイプの弾性糸ついて、永久歪が大きく、弾性性能に劣
るという欠点を克服するために鋭意検討した結果、驚く
べきことに、ポリエーテルエステル共重合体に、特定の
スルホン酸金属塩を反応させることなく、球状粒子とし
てブレンドさせることによって、永久歪が少なく、弾性
的性能の優れた弾性糸の得られることを見出すに至っ
た。
本発明は、かかる知見に基づいて、更に重ねて検討し
た結果、完成に至ったものである。
た結果、完成に至ったものである。
<発明の構成> すなわち、本発明は、グリコール成分の70モル%以上
がテトラメチレングリコールである芳香族ポリエステル
をハードセグメントとし、ポリオキシアルキレングリコ
ールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルブ
ロック共重合体に、下記一般式(I) (式中、Z1は芳香族基又は脂肪族基、A1はエステル形成
性官能基,A2A1と同一若しくは異なるエステル形成性官
能基又は水素原子,Mは金属,mは整数を示す。) で表わされるスルホン酸金属塩が、該共重合体に対し
て、0.01〜8nt%ブレンドされてなることを特徴とする
ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物。
がテトラメチレングリコールである芳香族ポリエステル
をハードセグメントとし、ポリオキシアルキレングリコ
ールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルブ
ロック共重合体に、下記一般式(I) (式中、Z1は芳香族基又は脂肪族基、A1はエステル形成
性官能基,A2A1と同一若しくは異なるエステル形成性官
能基又は水素原子,Mは金属,mは整数を示す。) で表わされるスルホン酸金属塩が、該共重合体に対し
て、0.01〜8nt%ブレンドされてなることを特徴とする
ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物。
本発明においてポリエーテルエステルブロック共重合
体のハードセグメントを構成する「芳香族ポリエステ
ル」とは、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、テ
トラメチレングリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルをいう。ここで「主たる」とは、通常70モ
ル%以上、好ましくは80モル%以上を指す。
体のハードセグメントを構成する「芳香族ポリエステ
ル」とは、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、テ
トラメチレングリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルをいう。ここで「主たる」とは、通常70モ
ル%以上、好ましくは80モル%以上を指す。
「芳香族ジカルボン酸」としては、テレフタル酸,イ
ソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,ジフェニルジカ
ルボン酸,ジフェノキシエタンジカルボン酸,ジフェニ
ルエーテルジカルボン酸,ジフェニルケトンジカルボン
酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸等が例示され、全
酸成分の80モル%以上は同一の酸から成ることが好まし
い。
ソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,ジフェニルジカ
ルボン酸,ジフェノキシエタンジカルボン酸,ジフェニ
ルエーテルジカルボン酸,ジフェニルケトンジカルボン
酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸等が例示され、全
酸成分の80モル%以上は同一の酸から成ることが好まし
い。
「テトラメチレングリコールと併用できるるグリコー
ル成分」としては、エチレングリコール,トリメチレン
グリコール,ベンタメチレングリコール,ヘキサメチレ
ングリコール等が例示される。
ル成分」としては、エチレングリコール,トリメチレン
グリコール,ベンタメチレングリコール,ヘキサメチレ
ングリコール等が例示される。
本発明においてポリエーテルエステルブロック共重合
体のソフトセグメントを構成する「ポリオキシアルキレ
ングリコール」とは、前記例示したグリコールの重合体
を意味し、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコール、
或いはこれらの共重合体等が例示される。
体のソフトセグメントを構成する「ポリオキシアルキレ
ングリコール」とは、前記例示したグリコールの重合体
を意味し、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコール、
或いはこれらの共重合体等が例示される。
ポリオキシアルキレングリコールの分子量としては50
0〜6000が好ましく用いられ、800〜3000が特に好まし
い。
0〜6000が好ましく用いられ、800〜3000が特に好まし
い。
ポリエーテルエステルブロック共重合体のハードセグ
メント/ソフトセグメントの比率は、要求する性能によ
って任意に変更しうるが、通常は重量基準で10/90〜90/
10、好ましくは15/85/〜50/50が用いられる。
メント/ソフトセグメントの比率は、要求する性能によ
って任意に変更しうるが、通常は重量基準で10/90〜90/
10、好ましくは15/85/〜50/50が用いられる。
又、該ポリエーテルエステルブロック共重合体の重合
度は、要求する性能によって任意に設定しうるが、通常
はオルソクロロフェノール溶液を35℃で測定した極限粘
度とした極限粘度として1.0〜1.8近辺のものが使用され
る。
度は、要求する性能によって任意に設定しうるが、通常
はオルソクロロフェノール溶液を35℃で測定した極限粘
度とした極限粘度として1.0〜1.8近辺のものが使用され
る。
該ポリエーテルエステルブロック共重合体は、通常の
共重合ポリエステルの製造法にならって製造しうる。具
体的には芳香族ジカルボン酸及び/又はそのアルキルエ
ステルとグリコール成分及びポリオキシアルキレングリ
コールを反応機に入れ、触媒の存在下又は不存在下で直
接エステル化或いはエステル交換反応し、更に高真空で
重縮合反応を行なって所望の重合度まで上げる方法であ
る。ポリオキシアルキレングリコールは場合によっては
重合初期に添加しても共重合しうることもあり、添加時
期は任意である。
共重合ポリエステルの製造法にならって製造しうる。具
体的には芳香族ジカルボン酸及び/又はそのアルキルエ
ステルとグリコール成分及びポリオキシアルキレングリ
コールを反応機に入れ、触媒の存在下又は不存在下で直
接エステル化或いはエステル交換反応し、更に高真空で
重縮合反応を行なって所望の重合度まで上げる方法であ
る。ポリオキシアルキレングリコールは場合によっては
重合初期に添加しても共重合しうることもあり、添加時
期は任意である。
該ポリエーテルエステルブロック共重合体には、通常
のポリエステルと同じく、艶消剤,顔料,例えばカーボ
ンブラック等,酸化防止剤、例えばヒンダードフェノー
ル化合物,ヒンダードアミン化合物等、紫外線吸収剤、
例えばベンゾフェノン化合物,ベンゾトリアゾール化合
物,サリシレート化合物等を含んでいても何らさしつか
えない。
のポリエステルと同じく、艶消剤,顔料,例えばカーボ
ンブラック等,酸化防止剤、例えばヒンダードフェノー
ル化合物,ヒンダードアミン化合物等、紫外線吸収剤、
例えばベンゾフェノン化合物,ベンゾトリアゾール化合
物,サリシレート化合物等を含んでいても何らさしつか
えない。
本発明に用いる「スルホン酸金属塩は下記一般式
(I) で表わされる。式中、Z1は芳香族基又は脂肪族基、なか
でも芳香族基が好ましい。A1はエステル形成性官能基を
示し、具体例として CH2 aOH, −OCH2 bO(CH2)b dOH, (但し、R′は低級アルキル基又はフェニル基,a及びd
は1以上の整数,bは2以上の整数である。) 等をあげることができる。A2はA1と同一若しくは異なる
エステル形成性官能基又は水素原子を示し、なかでもエ
ステル形成性官能基であることが好ましい。Mは金属原
子を示し、なかでもNa,Li,K,Ti,Ca,Zn,Mg,Mn,が好まし
い。mは正の整数である。
(I) で表わされる。式中、Z1は芳香族基又は脂肪族基、なか
でも芳香族基が好ましい。A1はエステル形成性官能基を
示し、具体例として CH2 aOH, −OCH2 bO(CH2)b dOH, (但し、R′は低級アルキル基又はフェニル基,a及びd
は1以上の整数,bは2以上の整数である。) 等をあげることができる。A2はA1と同一若しくは異なる
エステル形成性官能基又は水素原子を示し、なかでもエ
ステル形成性官能基であることが好ましい。Mは金属原
子を示し、なかでもNa,Li,K,Ti,Ca,Zn,Mg,Mn,が好まし
い。mは正の整数である。
上記一般式(I)で示されるスルホン酸金属塩で好ま
しいものとしては5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジ
メチル,5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル,5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)エステル,5−リチウムスルホイソフタル酸ビス(2
−ヒドロキシエチル)エステル等があげられる。就中、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸ビス(2−ヒドロキ
シエチル)エステルが特に好ましい。
しいものとしては5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジ
メチル,5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル,5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)エステル,5−リチウムスルホイソフタル酸ビス(2
−ヒドロキシエチル)エステル等があげられる。就中、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸ビス(2−ヒドロキ
シエチル)エステルが特に好ましい。
本発明においては、上記スルホン酸金属塩を用いるの
が最大の特徴であるが、このスルホン酸金属塩を配合せ
しめる方法は任意の方法を採用し得る。例えばポリエー
テルエステルブロック共重合体の反応開始時、あるいは
重合反応中に添加する方法、あるいは重合反応後任意の
混練装置を使用して配合せしめる方法等を挙げることが
できる。スルホン酸金属塩の配合量としてはポリエーテ
ルエステル共重合体に対して0.01〜8wt%が適当であ
り、特に好ましくは、0.02〜3wt%である。配合量が0.0
1wt%未満の場合は、目的とする永久歪,弾性性能の改
善効果が得られず、また、8wt%を越える場合は、ポリ
エーテルエステル共重合体中に比較的大きい粒子を多数
形成するため、溶融紡糸における断糸が頻発し、また得
られる弾性糸の性質は低下するため好ましくない。
が最大の特徴であるが、このスルホン酸金属塩を配合せ
しめる方法は任意の方法を採用し得る。例えばポリエー
テルエステルブロック共重合体の反応開始時、あるいは
重合反応中に添加する方法、あるいは重合反応後任意の
混練装置を使用して配合せしめる方法等を挙げることが
できる。スルホン酸金属塩の配合量としてはポリエーテ
ルエステル共重合体に対して0.01〜8wt%が適当であ
り、特に好ましくは、0.02〜3wt%である。配合量が0.0
1wt%未満の場合は、目的とする永久歪,弾性性能の改
善効果が得られず、また、8wt%を越える場合は、ポリ
エーテルエステル共重合体中に比較的大きい粒子を多数
形成するため、溶融紡糸における断糸が頻発し、また得
られる弾性糸の性質は低下するため好ましくない。
<作用> スルホン酸金属塩は、改質ポリエステルを製造する際
に、比較的頻繁に使用されている。かかる改質ポリエス
テルを製造する場合には、スルホン酸金属塩をポリエス
テルの溶融成形が完了するまでの任意の段階で添加す
る。例えば、ポリエステル原料中に添加、あるいは重合
反応中に添加、あるいは溶融成形中に添加すれば、容易
にスルホン酸金属塩を共重合した改質ポリエステルが得
られる。
に、比較的頻繁に使用されている。かかる改質ポリエス
テルを製造する場合には、スルホン酸金属塩をポリエス
テルの溶融成形が完了するまでの任意の段階で添加す
る。例えば、ポリエステル原料中に添加、あるいは重合
反応中に添加、あるいは溶融成形中に添加すれば、容易
にスルホン酸金属塩を共重合した改質ポリエステルが得
られる。
しかし、グリコール成分の70モル%以上がテトラメチ
レングリコールであるポリエーテルエステル共重合体を
製造する場合、該スルホン酸金属塩を添加しても、スル
ホン酸金属塩はほとんど共重合されない。たとえポリエ
ーテルエステル共重合体の反応開始時、原料中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、また、重縮合反応中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、あるいは溶融成形中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、ポリエーテルエステルブロッ
ク共重合体の分子鎖に共重合することなく、球状粒子と
して、該共重合中に存在することを見出した。
レングリコールであるポリエーテルエステル共重合体を
製造する場合、該スルホン酸金属塩を添加しても、スル
ホン酸金属塩はほとんど共重合されない。たとえポリエ
ーテルエステル共重合体の反応開始時、原料中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、また、重縮合反応中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、あるいは溶融成形中にスルホ
ン酸金属塩を添加しても、ポリエーテルエステルブロッ
ク共重合体の分子鎖に共重合することなく、球状粒子と
して、該共重合中に存在することを見出した。
この球状粒子は、ポリエーテルエステル共重合体の成
形段階で分子鎖間の可塑効果をもたらす。しかも、この
スルホン酸金属塩から成る球状粒子は、無機物から成る
粒子、例えば二酸化チタン,シリカ,炭酸カルシウムな
どと異なって柔らかいため、溶融紡糸,延伸等成形時の
ポリエーテルエステルの共重合体分子鎖からの応力を適
度に受け取め、スルホン酸金属塩から成る球状粒子は変
形しつつポリエーテルエステル共重合体分子鎖の成形を
容易とする。
形段階で分子鎖間の可塑効果をもたらす。しかも、この
スルホン酸金属塩から成る球状粒子は、無機物から成る
粒子、例えば二酸化チタン,シリカ,炭酸カルシウムな
どと異なって柔らかいため、溶融紡糸,延伸等成形時の
ポリエーテルエステルの共重合体分子鎖からの応力を適
度に受け取め、スルホン酸金属塩から成る球状粒子は変
形しつつポリエーテルエステル共重合体分子鎖の成形を
容易とする。
更に、かかるスルホン酸金属塩からなる粒子の可塑効
果及び粒子自体の変形の容易さによるポリエーテルエス
テル共重合体の伸長作用効果は、弾性糸となった後も継
続維持され、弾性糸の永久歪が少なく弾性回復率,伸度
の高い性質を賦与するものと推定される。
果及び粒子自体の変形の容易さによるポリエーテルエス
テル共重合体の伸長作用効果は、弾性糸となった後も継
続維持され、弾性糸の永久歪が少なく弾性回復率,伸度
の高い性質を賦与するものと推定される。
<発明の効果> 本発明による弾性糸は、従来のポリエーテルエステル
ブロック共重合体から得られた弾性糸と比べて、瞬間弾
性回復率,伸度が高く、また永久歪が小さいといったよ
うに、弾性的性能が優れる特徴を有している。
ブロック共重合体から得られた弾性糸と比べて、瞬間弾
性回復率,伸度が高く、また永久歪が小さいといったよ
うに、弾性的性能が優れる特徴を有している。
<実施例> 以下実施例をあげて、本発明を具体的に説明する。実
施例において、「部」は全て重量部を示す。
施例において、「部」は全て重量部を示す。
ポリマーの極限粘度[η]は、ポリマー0.6g/50mlオ
ルソクロロフェノール溶液の35℃で測定した値から求
め、また融点はDu Pont社製DSC990型を使用し、昇温速
度20℃/分で昇温し、融解ピーク温度を求めた。
ルソクロロフェノール溶液の35℃で測定した値から求
め、また融点はDu Pont社製DSC990型を使用し、昇温速
度20℃/分で昇温し、融解ピーク温度を求めた。
又、弾性糸の各性能は、下記方法によって測定した。
1.伸長回復性 (1) 瞬間伸長回復率 試料10cmに、100%伸長するに対応する荷重をかけて
素早く100%伸長させ、5秒後に荷重を取り除き素早く
試料の長さlcmを読みとり、次式により算出した。
素早く100%伸長させ、5秒後に荷重を取り除き素早く
試料の長さlcmを読みとり、次式により算出した。
(2) 伸長弾性率 JIS L 1073(1977)合成繊維糸試験法の伸長弾性率B
法に定められた測定方法により伸長弾性率として求め
た。
法に定められた測定方法により伸長弾性率として求め
た。
(3) 永久歪 長さ10cmの試料に、100%伸長するに相当する荷重を
かけて4時間放置し、次に荷重を取り除いて、4時間放
置後の試料長l′cmを測定し、次式によって算出した。
かけて4時間放置し、次に荷重を取り除いて、4時間放
置後の試料長l′cmを測定し、次式によって算出した。
(4) 強度,伸度 長さ5cmの試料を用い、引っ張り速度1000%/分で伸
長し、破断時の強度,伸度を測定した。
長し、破断時の強度,伸度を測定した。
実施例1 ジメチルテレフタート167.3部,テトラメチレングリ
コール105部,数平均分子量2000のポリテトラメチレン
グリコール275部,テトラブチルチタネート0.35部,5−
ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル0.51部を反応機
に仕込み、内温170℃でエステル交換反応を行なった。
理論量の約70%のメタノールが留出した時点で系を昇温
し、減圧に引き始めた。
コール105部,数平均分子量2000のポリテトラメチレン
グリコール275部,テトラブチルチタネート0.35部,5−
ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル0.51部を反応機
に仕込み、内温170℃でエステル交換反応を行なった。
理論量の約70%のメタノールが留出した時点で系を昇温
し、減圧に引き始めた。
約30分かけて30mmHgとし、更に30分かけて3mmHgと
し、以後1mmHg以下真空で内温245℃で240分反応を行な
った。得られたポリマーの特性を第1表に掲げた。
し、以後1mmHg以下真空で内温245℃で240分反応を行な
った。得られたポリマーの特性を第1表に掲げた。
このポリマーをプレパラートにして顕微鏡で観察する
と、約5μの球状粒子が多数認められた。
と、約5μの球状粒子が多数認められた。
ポリマーを乾燥後、260℃で溶融し、3ホールのノズ
ルを持つキャップより吐出量3.9g/分でポリマーを押し
出した。このポリマーを2ケのゴーデーロールを介して
1500m/分の速度で捲取り弾性糸を得た。この弾性糸の性
能を第1表に示す。
ルを持つキャップより吐出量3.9g/分でポリマーを押し
出した。このポリマーを2ケのゴーデーロールを介して
1500m/分の速度で捲取り弾性糸を得た。この弾性糸の性
能を第1表に示す。
実施例2〜9,比較例1,2 スルホン酸金属塩の種類,添加量,添加時期を第1表
のごとく変更する他は、実施例1の通りの条件で弾性糸
を作った。この結果を第1表に示す。
のごとく変更する他は、実施例1の通りの条件で弾性糸
を作った。この結果を第1表に示す。
実施例2〜9のいずれの場合も得られたポリマーをプ
レパラートにして顕微鏡観察すると0.1〜20μの球状粒
子が多数認められた。また実施例1〜9で得られた弾性
糸は、比較例1,2の弾性糸に比べて永久歪が少なく、弾
性的性能に優れていることがわかる。
レパラートにして顕微鏡観察すると0.1〜20μの球状粒
子が多数認められた。また実施例1〜9で得られた弾性
糸は、比較例1,2の弾性糸に比べて永久歪が少なく、弾
性的性能に優れていることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】グリコール成分の70モル%以上がテトラメ
チレングリコールである芳香族ポリエステルをハードセ
グメントとし、ポリオキシアルキレングリコールをソフ
トセグメントとするポリエーテルエステルブロック共重
合体に、下記一般式(I) (式中、Z1は芳香族基又は脂肪族基、A1はエステル形成
性官能基,A2はA1と同一若しくは異なるエステル形成性
官能基又は水素原子,Mは金属,mは正の整数を示す。) で表わされるスルホン酸金属塩が、該共重合体に対し
て、0.01〜8wt%ブレンドされてなることを特徴とする
ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63268294A JP2656572B2 (ja) | 1988-10-26 | 1988-10-26 | ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63268294A JP2656572B2 (ja) | 1988-10-26 | 1988-10-26 | ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02117949A JPH02117949A (ja) | 1990-05-02 |
JP2656572B2 true JP2656572B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=17456531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63268294A Expired - Lifetime JP2656572B2 (ja) | 1988-10-26 | 1988-10-26 | ポリエーテルエステルブロック共重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2656572B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4685431B2 (ja) * | 2004-09-06 | 2011-05-18 | 帝人化成株式会社 | 帯電防止性樹脂組成物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5525445A (en) * | 1978-08-10 | 1980-02-23 | Toyobo Co Ltd | Modified polyester and its preparation |
JPS61275422A (ja) * | 1985-05-24 | 1986-12-05 | Teijin Ltd | ポリエステル繊維 |
-
1988
- 1988-10-26 JP JP63268294A patent/JP2656572B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02117949A (ja) | 1990-05-02 |
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