JP2655326B2 - 液晶表示パネル用の基板 - Google Patents

液晶表示パネル用の基板

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JP2655326B2 JP62177768A JP17776887A JP2655326B2 JP 2655326 B2 JP2655326 B2 JP 2655326B2 JP 62177768 A JP62177768 A JP 62177768A JP 17776887 A JP17776887 A JP 17776887A JP 2655326 B2 JP2655326 B2 JP 2655326B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、偏光素膜を有する液晶表示パネル用の基板
に関するものである。
従来の技術 従来液晶表示パネルとしては、ガラス板を基板とする
液晶セルに粘着剤を介して偏光板を積層したものが用い
られていた。
また、プラスチックフィルムまたはシートを基板とす
る液晶セルに粘着剤を介して偏光板を積層したものも知
られている。
さらに本発明者らの発明にかかる特開昭57−20718号
公報には、偏光素膜の少なくとも片面に熱変形温度が80
℃以上の合成樹脂材で形成されかつレターデーション値
が30nm以下の透明フィルムまたはシートが形成され、か
つ該フィルムまたはシートの少なくとも一方に、偏光素
膜と反対側の面に透明導電性被膜を形成した透明導電層
付きの偏光板につき開示がある。透明フィルムまたはシ
ートと偏光素膜との接着積層は、その実施例によれば、
ウレタン系接着剤/硬化剤/酢酸エチル、アクリル系接
着剤/硬化剤/酢酸エチルなどの接着剤を用いて行って
いる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、ガラス板を基板とする液晶セルに接着
剤を介して偏光板を積層した液晶表示パネルは、機械的
強度が劣る上、薄膜化に対応できず、生産性が劣るとい
う問題点がある。
プラスチックフィルムまたはシートを基板とする液晶
セルに粘着剤を介して偏光板を積層した液晶表示パネル
は、ガラス板を用いた上述の液晶表示パネルの問題点を
解消しようとするものであるが、偏光板との積層を粘着
剤により行うものであるため、熱によって気泡を発生し
たりデラミネーションを生ずることがあった。
特開昭57−20718号公報に開示の偏光板、すなわち、
偏光素膜/レターデーション値が30nm以下の透明フィル
ムまたはシート/透明導電性被膜からなる透明導電層付
きの偏光板を用いた液晶表示パネルは、上記2種の液晶
表示パネルに比し性能が大きく向上しているが、透明フ
ィルムまたはシートと偏光素膜との間の接着積層に用い
る接着剤により、透明フィルムまたはシートが白化した
り微細な凹凸を生ずることがあり、その結果、光の散
乱、透明性の低下を招いて、所期の目的を十分には達成
できないことがあった。
本発明は、このような背景下において、透明フィルム
またはシートと偏光素膜との間の接着積層に用いる接着
剤としてアルコール系接着剤を用い、さらには基材層上
に水系アンカーコート層を介して特定の保護層を設ける
ことにより、信頼性の高い高性能の液晶表示パネルを作
製することのできる基板を提供することを目的とするも
のである。
問題点を解決するための手段 本発明の液晶表示パネル用の基板は、 偏光素膜(1)の少なくとも片面に、アルコール系溶
媒に溶解または分散した接着剤を用いて形成したアルコ
ール系接着剤層(2)が設けられ、 そのアルコール系接着剤層(2)上に、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホ
ン系樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂またはセルロ
ース系樹脂から成形されたレターデーション値30nm以下
の非施光性透明フィルムまたはシートよりなる基材層
(3)が設けられ、 その基材層(3)上に、水性媒体に溶解または分散し
たアンカー剤を用いて形成した水系アンカーコート層
(6)が設けられ、 さらにその水系アンカーコート層(6)上に、耐透気
性樹脂または/および架橋性樹脂硬化物からなる単層ま
たは複層の保護層(5)が設けられた 積層構成を有するものである。
以下本発明を詳細に説明する。
偏光素膜(1) 偏光素膜(1)としては、偏光能を有する種々の素膜
が用いられる。偏光素膜(1)の代表例としては、次の
2つのグループのものがあげられる。
ポリビニルアルコール/ヨウ素系、オレフィン−ビ
ニルアルコール共重合体/ヨウ素系等、 ポリビニルアルコール/2色性染料系、オレフィン−
ビニルアルコール共重合体/2色性染料系、オレフィン−
ビニルアルコール共重合体/ポリエン系、ポリビニルア
ルコール/ポリエン系、ポリハロゲン化ビニル/ポリエ
ン系、ポリアクリロニトリル/ポリエン系、ポレアクリ
レート/ポリエン系、ポリメタクリレート/ポリエン系
等、 のグループとのグループとを対比すると、耐湿熱
性および耐薬品性のすぐれているのグループの方がよ
り好ましいものであると言うことができる。
アルコール系接着剤層(2) アルコール系接着剤層(2)とは、アルコール系溶媒
に溶解または分散した接着剤を用いて形成した層を言
う。
アルコール系溶媒とは、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、シクロヘキシルアルコールな
どのアルコールの単独、あるいは、これらのアルコール
と、水、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソ
プロピル、酢酸n−ブチル等)、炭化水素(n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、工業用ガソリン、ミネラルスピリッ
ト、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ソルベントナフタ等)、ケトン(アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトン
アルコール等)、エーテル(ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等)、グリコール誘導体(メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトー
ル、ブチルカルビトール、セロソルブアセテート、ブチ
ルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブ
チルカルビトールアセテート等)、含ハロゲン有機溶
剤、含窒素有機溶剤などとの混合溶媒を言う。
混合溶媒の場合のアルコールの割合は、およそ50重量
%以上で相溶性のある範囲とするが、相手方の溶剤の種
類あるいはアルコールの種類に応じ最適割合が定められ
る。具体例をあげれば、アルコール−水系ではアルコー
ルが50重量%以上、アルコール−酢酸エチル系ではアル
コールが90重量%程度、アルコール−ヘキサン系ではア
ルコールが50重量%程度である。
アルコール系溶媒に溶解または分散させるビヒクルと
しては、たとえはエーテル−ウレタン系、ポリエステル
系、ポリアミド系、アクリル系、エポキシ系などが例示
できる。
有機溶剤としては、エステル類、ケトン類、エーテル
類、炭化水素類、セロソルブ類、アルコール類、含ハロ
ゲン有機溶剤、含窒素有機溶剤などが例示できる。
アルコール系接着剤層(2)の層厚は、乾燥基準1〜
20μmに設定することが好ましい。
基材層(3) 基材層(3)としては、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリ
アリーレンエステル系樹脂またはセルロース系樹脂から
成形されたレターデーション値(R値)30nm以下の非施
光性透明フィルムまたはシートが用いられる。
これらの樹脂以外の樹脂から成形されたフィルムまた
はシートは、液晶表示パネル用基板の用途を考慮する
と、満足しうるものではない。
ここでレターデーション値(R値)とは、次式のよう
に、フィルムの厚さdと、該フィルムに対して垂直方向
の2つの屈折率の差の絶対値との積で表わされる値であ
る。
R=d・|n1−n2| (ただし、n1は任意方向の屈折率、n2はn1方向と直交す
る屈折率) このR値が30nmを越えると、パネルとしての適正視角
が狭くなると共に、干渉縞が発生し、液晶表示装置の判
読性が低下する。
このような条件を満足するフィルムまたはシートの素
材となるべき樹脂は非晶性のものであって、結晶性があ
ると部分的に結晶化して透明性が悪くなり、また光学異
方性を生じてR値が高くなるという問題に遭遇する。
積層構成 本発明の液晶表示パネル用の基板のうちの基本となる
部分の基板材料の積層構成を第1図および第2図に示
す。
第1図は偏光素膜(1)の片面に他の層を設けた場合
であり、偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層(2)
/基材層(3)の積層構成を有する。
第2図は偏光素膜(1)の両面に他の層を設けた場合
であり、基材層(3)/アルコール系接着剤層(2)/
偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層(2)/基材層
(3)の積層構成を有する。
液晶表示パネル用の透明導電層付きの基板 液晶表示パネル用の透明導電層付きの基板は、第1図
または第2図の積層構成の基板材料の片面または両面
に、透明電極(4)を保護層(5)を介して積層するこ
とにより作製される。基板の透明電極(4)非設置面側
の表面には反射板を積層することもできる。
〈透明電極(4)〉 透明電極(4)は透明導電層からなる。該導電層の形
成には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法、金属溶射法、金属メッキ法、化学蒸着法、
スプレー法などが採用される。これらのうち、薄層が形
成できることおよび均一層が形成できることの2点を満
足するものとして、真空蒸着法とスパッタリング法が特
に推奨される。
透明導電層を形成するための素材としては、Sn、In、
Ti、Pb、等の金属、またはそれらの酸化物が汎用され、
金属単体を上記の方法で基板上に形成したときは、希望
に応じてその後酸化する場合もある。当初から酸化物層
として付着形成させる方法もあるが、最初は金属単体ま
たは低級酸化物の形態で被膜を形成し、しかるのち加熱
酸化、陽極酸化あるいは液相酸化等の酸化処理を施して
透明化する手段を採用することもできる。低温スパッタ
リング法装置を用いる場合は、酸化加熱工程を省略する
ことが可能である。なお上記以外に、Au、Pt、Ag等の貴
金属を用いる場合もある。
これらの金属あるいはそれらの酸化物からなる導電層
は、透明性や導電性等の要求特性に応じた層厚に設定す
るが、通常は100Å以上とし、安定な導電性を与えるた
めには300Å以上とすることが望ましい。
上記導電層は、通常単一層でもよいが、機械的強度や
耐薬品性を考慮して2層以上の複数層として形成するこ
ともできる。また、皮膜の均一性や密着性等、さらには
耐摩擦性等を向上する目的で、アンカーコートやオーバ
ーコートを施す場合もある。前者の例としてはシリコン
系やエポキシ系の樹脂が使用され、後者の例としてはゼ
ラチン、シリコーン、コロジオン等が使用される。また
さらに必要であれば、これらの上にさらに光電導物質の
層やエレクトロ・ルミネッセンス材料の層を形成する場
合もある。
〈保護層(5)〉 保護層(5)は基材層(3)を保護する層であり、基
材層(3)上に設けられるが、これを基材層(3)上に
有機溶剤系接着剤を用いて積層することは基材層(3)
にとって好ましくはないので、基材層(3)への積層
は、後述の水系アンカーコート層(6)を介して行う。
ここで保護層(5)としては、耐透気性樹脂または/
および架橋性樹脂硬化物からなる単層または複数の層が
用いられる。
耐透気性樹脂からなる保護層(5a)は、その酸素透過
率(ASTM D−1434−75に準じて測定)が30cc/24hr・m
2・atm以下、好ましくは20cc/24hr・m2・atm以下であっ
て、かつ基材層(3)との剥離強度(ASTM D−1476に
準じて測定)が50g以上、好ましくは150g以上であるこ
とが要求される。酸素透過率が30cc/24hr・m2・atmを越
えると、温度変化の厳しい過酷な条件や長期間の使用に
より表示部に黒点が生ずるおそれがある。また剥離強度
が50g未満では、次工程の透明電極処理や液晶パネル製
造のパターン出し、酸、アルカリ水溶液処理、有機薬品
処理、組立工程などの工程において、この保護層(5a)
が剥離してしまうおそれがある。
なお、前記基材層(3)とこの耐透気樹脂からなる保
護層(5a)との積層物の可視光線透過率は60%以上を必
要とし、60%未満では表示部のコントラストが悪くなる
ので好ましくない。
このような条件を満たす耐透気性樹脂としては、アク
リロニトリル成分、ビニルアルコール成分またはハロゲ
ン化ビニリデン成分を50モル%以上含有する重合体が好
適に用いられる。
これらの耐透気性樹脂で形成される保護層(5a)の厚
さは1〜50μm、好ましくは2〜20μmの範囲に設定す
る。1μm未満では耐透気性が不十分であり、50μmを
越えると積層物を形成する際、カールする傾向がある。
基材層(3)上に水系アンカーコート層(6)を介し
て耐透気性樹脂からなる保護層(5a)を設けるには、通
常、前記耐透気性樹脂をその溶剤の1種または2種以上
に溶解ないし分散させて基材層(3)に塗布、乾燥し、
必要に応じて熱処理すればよい。
架橋性樹脂硬化物からなる保護層(5b)は、望ましく
は、フェノキシエーテル型架橋性樹脂、エポシキ樹脂、
アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂またはウ
レタン樹脂から選ばれた架橋性樹脂の硬化物から構成さ
れる。このうち典型的な例として、フェノキシエーテル
型架橋性樹脂とアクリル樹脂について詳述する。
架橋性樹脂の中で特に好ましい樹脂は、下記一般式で
示されるフェノキシエーテル型重合体またはその水酸基
の水素部分に多官能性化合物を架橋反応させたフェノキ
シエーテル型架橋重合体である。
(式中、R1〜R6は、それぞれ水素、炭素数1〜3の低級
アルキル基またはBr、R7は炭素数2〜4の低級アルキレ
ン基、mは0〜3の整数、nは20〜300の整数をそれぞ
れ意味する。) また、架橋重合体を得るために反応させる多官能性化
合物としては、水酸基との反応活性が高い基、例えば、
イソシアネート基、カルボキシル基、カルボキシル基に
おける反応性誘導基(たとえばハライド、活性アミド、
活性エステル、酸無水物基等)、メルカプト等を同一ま
たは異なって2以上有する化合物があげられる。
また、アクリル樹脂としては、分子中に少なくとも3
個以上のアクリロイルオキシ基または/およびメタアク
リロイルオキシ基を含有する化合物(以下、多官能(メ
タ)アクリロイルオキシ基含有化合物という)を主成分
とする多官能不飽和単量体または/およびその初期ラジ
カル反応物を主成分とする組成物をあげることができ
る。特に好ましいのは、分子中に少なくとも3個以上の
(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能不飽和
単量体を、全不飽和単量体に対して50重量%以上、好ま
しくは70重量%、特に好ましくは90重量%以上含有する
不飽和単量体混合物または/およびその初期ラジカル反
応物から成る組成物である。
これらの架橋性樹脂も前記耐透気性樹脂の成層の場合
と同様の方法で成層することが可能である。
これらの架橋性樹脂硬化物らなる保護層(5b)は、通
常の湿式製膜法、乾式製膜法、溶融製膜法によって水系
アンカーコート層(6)上に形成されるが、膜の光学的
等方性を考慮すると、乾式製膜法が最適である。
架橋性樹脂硬化物からなる保護層(5b)の厚さは、通
常1〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。
〈水系アンカーコート層(6)〉 水系アンカーコート層(6)とは、水性媒体に溶解ま
たは分散したアンカー剤を用いて形成した層を言う。
アンカー剤としては、各種の水溶性の樹脂(水溶性ポ
リエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂、水溶性ポリウ
レタン樹脂など)や水分散性樹脂(エチレーン−酢酸ビ
ニル系エマルジョン、(メタ)アクリル系エマルジョン
など)があげられるが、親水基を有するポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂またはイオン高
分子錯体を用いることが特に好ましい。
親水基としては、スルホン酸金属塩基、カルボキシル
基、アルキル基置換三級窒素およびアルキレン基置換三
級窒素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の親水基
があげられる。
上記親水基を有する樹脂は、水、さらには必要に応じ
水溶性有機溶剤、界面活性剤、塩基性中和剤等を含有す
る水性媒体中に溶解ないし微少な粒子状に分散した状態
でコーティングに供される。
親水基を有するポリエステル樹脂としては、親水基と
してスルホン酸金属塩基および/またはカルボキシル基
5〜1000当量/106g樹脂の範囲で含有するものがあげら
れる。該樹脂には、必要に応じ分子量100〜6000のポリ
エチレングリコールを30重量%(対ポリエステル樹脂)
を越えない範囲で配合することができる。
親水基を有するポリアミド樹脂としては、親水基とし
てスホルン酸金属塩基、カルボキシル基、アルキル基置
換三級窒素、アルキレン基置換三級窒素の少なくとも1
種を5〜1000当量/106g樹脂の範囲で含有するものがあ
げられる。該樹脂には、必要に応じ分子量600未満のポ
リエチレンジアミンまたはポリエチレングリコールを30
重量%(対ポリアミド樹脂)を越えない範囲で配合する
ことができる。
親水基を有するポリウレタン樹脂としては、親水基と
してスルホン酸金属塩基、カルボキシル基、アルキル基
置換三級窒素、アルキレン基置換三級窒素の少なくとも
1種を5〜1000当量/106g樹脂の範囲で含有するものが
あげられる。該樹脂には、必要に応じ分子量6000未満の
ポリエチレンジアミンまたはポリエチレングリコールを
30重量%(対ポリウレタン樹脂)を越えない範囲で配合
することができる。
親水基を有するイオン高分子錯体としては、たとえ
ば、ポリエチレンイミンとポリアクリル酸と変性デンプ
ンとの混合物からなるものが用いられる。
水系アンカーコート層(6)の層厚は、乾燥基準で0.
3〜5μm程度に設定することが好ましい。
〈反射板〉 反射板としては、金、銀、銅、アルミニウムなどの
板、クロムメッキ板、金属蒸着を行ったプラスチックフ
ィルムなどが用いられる。
用途 本発明の液晶表示パネル用の基板を用いて作製された
液晶表示パネルは、時計、電卓等のディスプレイ、光量
調整装置、光学シャッターグラフィックディスプレイな
どの液晶表示装置として有用であり、そのほか、電場発
光体用電極、光導電性感光体用電極、面発熱体、光選択
透過性膜などとしても用いることができる。
作用 本発明の液晶表示パネル用の基板にあっては、偏光素
膜(1)と基材層(3)との間にアルコール系接着剤層
(2)を介在させてある。
そのため、耐溶剤性の不足する基材層(3)を侵すこ
となく偏光素膜(1)との接着強度を大にすることがで
きる。
そして基材層(3)上には水系アンカーコート層
(6)を介して耐透気性樹脂または/および架橋性樹脂
硬化物からなる単層または複層の保護層(5)を設けて
あるので、液晶表示パネルを作製したときの信頼性が確
保される。
実 施 例 次に実施例をあげて本説明をさらに説明する。以下
「部」とあるのは、重量基準で示したものである。
実施例1 第2図に示した積層構成を有する基板材料を次のよう
にして作製した。
厚さ90μm、レターデーション値(R値)12nmのポリ
カーボネートフィルム(筒中プラスチック工業株式会社
製)からなる基材層(3)に、エーテル−ウレタン系接
着剤(武田薬品工業株式会社製タケラックA−100)45
部、硬化剤(武田薬品工業株式会社製タケネートA−1
0)7部、エタノール45部および酢酸エチル5部よりな
る組成のアルコール系接着剤溶液をドクターナイフを用
いて塗布し、熱風乾燥機中で80℃で2分間乾燥して、ア
ルコール系接着剤層(2)を形成させた。塗布量は、乾
燥基準で12g/m2であった。
このようにして得られたアルコール系接着剤層(2)
/基材量(3)の積層構成を有する積層物2枚を、それ
ぞれのアルコール系接着剤層(2)を対向するように配
置すると共に、その間にエチレン−ビニルアルコール共
重合体/2色性染料系偏光素膜(1)を介在させた状態で
重ね合せ、温度80℃、圧力3kg/cm2で熱圧して積層一体
化した。
以上の工程により、基材層(3)/アルコール系接着
剤層(2)/偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層
(2)/基材層(3)の積層構成を有する第2図に示し
た基板材料が得られた。
この基板材料の可視光線平均透過率は45%と高く、白
化や微細な凹凸は全く認められなかった。
比較例1 アルコール系接着剤溶液に代えて、エーテル−ウレタ
ン系接着剤(武田薬品工業株式会社製タケラックA−10
0)45部、硬化剤(武田薬品工業株式会社製タケネート
A−10)7部、および酢酸エチル50部よりなる組成の有
機溶剤系接着剤溶液を用いたほかは実施例1と同様にし
て、基材層(3)/有機溶剤系接着剤層/偏光素膜
(1)/有機溶剤系接着剤層/基材層(3)の積層構成
を有する基板材料を作製した。
この基板材料の可視光線平均透過率は40%であり、か
すかに白化や微細な凹凸が認められた。
実施例2 第3図は、透明導電層付きの本発明の液晶表示パネル
用の基板の一例を示した断面図である。
実施例1で得た基材層(3)/アルコール系接着剤層
(2)/偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層(2)
/基材層(3)の積層構成を有する基板材料の両基材層
(3),(3)上に、水性ポリエステル系アンカー剤
(東洋紡績株式会社製バイロン1930、スルホン酸塩基と
カルボキシル基を含有、樹脂濃度30重量%)を0.2mmφ
のワイヤーラウンドドクターを使用して塗布し、乾燥し
て、厚さ3μmの水系アンカーコート層(6),(6)
を形成させた。
ついでこれらの水系アンカーコート層(6),(6)
の上から下記組性の硬化成樹脂溶液をアプリケーターを
使用してギャップ35μmで塗布し、80℃で4分間乾燥し
てから、130℃で20分間加熱架橋してフェノキシエーテ
ル樹脂系の保護層(5b),(5b)を形成させた。
最後に、片方の保護層(5b)表面に酸化インジウムと
酸化スズとの重量比で95:5の混合物による厚さ500Åの
透明電導層をスパッタリング法により形成させ、透明電
極(4)となした。
これにより、透明電極(4)/保護層(5b)/水系ア
ンカーコート層(6)/基材層(3)/アルコール系接
着剤層(2)/偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層
(2)/基材層(3)/水系アンカーコート層(6)/
保護層(5b)の積層構成を有する第3図に示した透明導
電層付きの液晶表示パネル用の基板が得られた。
この液晶表示パネル用の基板の透明電極(4)の抵抗
値は0.4kΩ/cm2、可視光線平均透過率は43%、偏光度は
91%と好ましいものであった。また、100℃、150時間の
耐熱テストによっても、気泡やデラミネーションは認め
られなかった。
実施例3 第4図は、透明導電層付きの本発明の液晶表示パネル
用の基板の一例を示した断面図である。
実施例1におけるアルコール系接着剤層(2)/基材
層(3)の積層構成を有する積層物のアルコール系接着
剤層(2)の上に、エチレン−ビニルアルコール共重合
体/2色性染料系偏光基膜(1)を重ね、温度80℃、圧力
3kg/cm2で熱圧して積層一体化した。これにより、第1
図に示した基板材料が得られた。
この基板材料の基材層(3)面に、水/アルコール
(50/50重量比)を溶剤成分とするイオン高分子錯体
(東洋曹達工業株式会社製トヨバイン210K)からなるア
ンカー剤溶液(樹脂濃度5重量%、ph10.2)を0.2mmφ
のワイヤーラウンドドクターを使用して塗布し、90℃で
5分間乾燥して、厚さ0.5μmの水系アンカーコート層
(6)を形成させた。
ついで、この水系アンカーコート層(6)の上から実
施例2で用いた硬化性樹脂溶液を塗布、乾燥して、フェ
ノキシエーテル樹脂系の保護層(5b)を形成させた。
次にこの保護層(5b)上に、酸化インジウムと酸化ス
ズとの重量比95:5の混合物による厚さ500ナの透明導電
層をスパッタリング法により形成させ、透明電極(4)
となした。
これにより、透明電極(4)/保護層(5b)/水系ア
ンカーコート層(6)/基材層(3)/アルコール系接
着剤層(2)/偏光基膜(1)の積層構成を有する第4
図に示した透明導電層付きの液晶表示パネル用の基板が
得られた。
実施例4 フェノキシエーテル樹脂系の硬化性樹脂溶液に代えて
下記組成の透気性樹脂溶液をギャップ85μmに塗布した
後、70〜110℃で10分間乾燥して、厚さ10μmの保護層
(5a),(5a)を形成させたほかは実施例2と同様にし
て、透明電極(4)/保護層(5a)/水系アンカーコー
ト層(6)/基材層(3)/アルコール系接着剤層
(2)/偏光素膜(1)/アルコール系接着剤層(2)
/基材層(3)/水系アンカーコート層(6)/保護層
(5a)の積層構成を有する第3図に示した透明導電層付
きの液晶表示パネル用の基板を作製した。(ただし、第
3図において層(5b)が層(5a)に置換) この液晶パネルの透明電極の抵抗値は0.6kΩ/cm2、可
視光線平均透過率は43%、偏光度は91%と好ましいもの
であった。また、100℃、150時間の耐熱テストによって
も、気泡やデラミネーションは認められなかった。
実施例5〜7 基材層(3)として、ポリカーボネートフィルムに代
えて、厚さ100μm、レターデーション値(R値)14nm
のポリエーテルスルホンフィルム(実施例5)、厚さ80
μm、レターデーション値(R値)20nmのポリスルホン
フィルム(実施例6)、厚さ75μm、レターデーション
値(R値)18nmのポリアリーレンエステルフィルム(実
施例7)を用いたほかは実施例1と同様にして基板材料
を作製した。
この基板材料の可視光線平均透過率は、それぞれ43%
(実施例5)、42%(実施例6)、44%(実施例7)と
好ましいものであった。
発明の効果 本発明の液晶表示パネルの基板にあっては、偏光素膜
(1)と基材層(3)との間にアルコール系接着剤層
(2)を介在させてある。
そのため、耐溶剤性の不足する基材層(3)を侵すこ
となく偏光素膜(1)との接着強度が大きいので、加熱
条件下にあってもデラミネーションを起こさない。
そして基材層(3)上には水系アンカーコート層
(6)を介して耐透気性樹脂または/および架橋性樹脂
硬化物からなる単層または複層の保護層(5)を設けて
あるので、本発明の基板を用いて作製した液晶表示パネ
ルは、光学的に等方性で着色干渉縞が発生しないこと、
表面が平滑で硬いこと、液晶組立などの製造工程に耐え
る耐薬品性、耐熱性(100℃以上)を有すること、シー
ル材との密着力がよく、長期にわたって気密性が保たれ
ること、耐透湿性があること、耐液晶性があり、長期に
わたって安定であることなど、液晶表示パネルに要求さ
れる諸性能を具備している。
よって、本発明の液晶表示パネル用の基板は極めて高
品質であり、実用上有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の液晶表示パネル用の基
板のうちの基本となる部分の基板材料の積層構成を示し
た断面図である。 第3図および第4図は、透明導電層付きの本発明の液晶
表示パネル用の基板の例を示した断面図である。 (1)……偏光素膜、(2)……アルコール系接着剤
層、(3)……基材層、(4)……透明電極、(5)…
…保護層、(5a)……耐透気樹脂からなる保護層、(5
b)……架橋性樹脂硬化物からなる保護層、(6)……
水系アンカーコート層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光素膜(1)の少なくとも片面に、アル
    コール系溶媒に溶解または分散した接着剤を用いて形成
    したアルコール系接着剤層(2)が設けられ、 そのアルコール系接着剤層(2)上に、ポリカーボネー
    ト系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン
    系樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂またはセルロー
    ス系樹脂から成形されたレターデーション値30nm以下の
    非施光性透明フィルムまたはシートよりなる基材層
    (3)が設けられ、 その基材層(3)上に、水性媒体に溶解または分散した
    アンカー剤を用いて形成した水系アンカーコート層
    (6)が設けられ、 さらにその水系アンカーコート層(6)上に、耐透気性
    樹脂または/および架橋性樹脂硬化物からなる単層また
    は複層の保護層(5)が設けられた 積層構成を有する液晶表示パネル用の基板。
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JPS60169803A (ja) * 1984-02-15 1985-09-03 Tomoegawa Paper Co Ltd 感圧接着性偏光板

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