JP2653732B2 - 煙アナログ式火災判断方法及び装置 - Google Patents

煙アナログ式火災判断方法及び装置

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JP2653732B2
JP2653732B2 JP24860591A JP24860591A JP2653732B2 JP 2653732 B2 JP2653732 B2 JP 2653732B2 JP 24860591 A JP24860591 A JP 24860591A JP 24860591 A JP24860591 A JP 24860591A JP 2653732 B2 JP2653732 B2 JP 2653732B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ煙感知器で検
出した煙濃度を示すアナログ煙検出信号を受信機又は中
継盤に送って火災を判断する煙アナログ火災判断方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、火災に伴う煙濃度から火災を判断
する火災判断方法にあっては、受信機から引き出された
電源兼用信号線に接続されている煙感知器自体に火災判
断機能を持たせ、煙感知器で火災レベルを越える煙濃度
の検出信号が得られた時に、受信機からの電源兼用信号
線間をスイッチング素子でオンして低インピーダンスに
短絡し、火災検出信号(オン信号)を受信機に送るよう
にしている。
【0003】しかし、このような煙感知器からのオン、
オフ信号を受信機で監視して火災を判断する方法では、
火災の判断が全て煙感知器に依存しているため、火災を
早期に発見するために煙感知器の検出感度を上げている
と、火災以外の原因による誤報が多い。また誤報を防ぐ
ために煙感知器の検出感度を下げると、火災検出に時間
遅れを生ずる。
【0004】そこで近年にあっては、煙の感知器で検出
した煙濃度を示すアナログ煙検出信号を受信機に送り、
受信機で火災を判断することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
受信機でアナログ検出信号に基づいて行う火災判断方法
にあっては、オン、オフ型の煙感知器における火災判断
方法を世襲して、アナログ煙感知器から送られてきた煙
濃度を示すアナログ煙検出信号を所定の火災判断レベル
と比較し、火災判断レベルを越えた際に火災と判断して
いるに過ぎず、従来のオン、オフ型煙感知器からの火災
検出信号に比べ各段に情報量の多いアナログ検出信号を
十分に活用した火災判断までには至っていない。
【0006】また従来のアナログ火災判断にあっては、
法的規格を満足するために、アナログ煙感知器であって
も、アナログ火災検出信号が火災レベルを越えた時に火
災検出信号を受信機に送出するオン、オフ型煙感知器の
機能が依然として感知器に設けられており、受信機にア
ナログ煙検出信号を送って火災判断を行っていても、感
知器からの火災検出信号が受信されたら優先的に火災と
判断しなければならず、受信機におけるアナログ煙検出
信号に基づく火災判断は二次的なものに過ぎない状況に
ある。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、アナログ煙感知器から送られたきた
煙濃度を示すアナログ煙検出信号を有効に活用して受信
機又は中継盤で適切な火災判断を行うことを可能とする
火災判断方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。まず本発明は、受信機か
ら引き出された信号線に1又は複数のアナログ煙感知器
を接続し、アナログ煙感知器で検出された火災に伴う煙
濃度に応じたアナログ煙検出信号を受信機に送って火災
を判断する煙アナログ式火災判断方法を対象とする。
【0009】このような煙アナログ式火災判断方法につ
き本発明にあっては、アナログ煙感知器から送られたき
たアナログ煙検出信号を所定のプリアラームレベルと比
較し、プリアラームレベルを越えた際にプリアラームと
判断し、またアナログ煙感知器から送られたきたアナロ
グ煙検出信号をプリアラームレベルより高い所定の火災
レベルと比較し、火災レベルを越えた際に火災と判断
し、更に、アナログ煙感知器から送られたきたアナログ
煙検出信号が所定の演算開始レベルを越えた際に、過去
の蓄積したデータを基に上昇傾向の予測演算を行って現
在時点から一定時間後となるプリアラーム予測時間後の
煙濃度を算出し、算出された煙濃度が火災レベルを越え
た際にプリアラームと判断することを特徴とする。
【0010】また本発明は、受信機から引き出された信
号線に中継盤を介して1又は複数のアナログ煙感知器を
接続し、中継盤でプリアラーム判断及び火災判断を行う
ようにしてもよい。一方、本発明は、受信機から引き出
された信号線に1又は複数のアナログ煙感知器を接続
し、該アナログ煙感知器で検出された火災に伴う煙濃度
に応じたアナログ煙検出信号を受信機に送って火災を判
断する煙アナログ式火災判断装置を対象とし、アナログ
煙感知器から送られたきたアナログ煙検出信号を所定の
プリアラームレベルと比較し、プリアラームレベルを越
えた際にプリアラームと判断する第1プリアラーム判断
手段と、アナログ煙感知器から送られたきたアナログ煙
検出信号が所定の演算開始レベルを越えた際に、過去の
蓄積したデータを基に上昇傾向の予測演算を行って現在
時点から一定時間後となるプリアラーム予測時間後の煙
濃度を算出し、算出された煙濃度がプリアラームレベル
より高い火災レベルを越えた際にプリアラームと判断す
る第2プリアラーム判断手段と、アナログ煙感知器から
送られたきたアナログ煙検出信号を火災レベルと比較
し、火災レベルを越えた際に火災と判断する火災判断手
段とを備えたことを特徴とする。
【0011】また本発明の火災判断装置としては、受信
機から引き出された信号線に中継盤を介して1又は複数
のアナログ煙感知器を接続し、中継盤に第1プリアラー
ム判断手段、第2プリアラーム判断手段及び火災判断手
段を設けるようにしてもよい。ここで受信機又は中継盤
にあっては、アナログ煙感知器毎に、火災レベル、プリ
アラームレベル及びプリアラーム予測時間を設定すると
共に設定値を変更可能とする。
【0012】また火災レベルとプリアラームレベルを1
グループとして値の異なる複数グループを定め、この複
数グループの中のいずれか1つを選択することで火災判
断手段で使用する火災判断レベル及び第1プリアラーム
手段で使用するプリアラームレベルを設定する。
【0013】
【作用】このような構成を備えた本発明の火災判断方法
及び装置によれば、煙濃度を示すアナログ煙検出信号に
対し、本来の火災判断レベルと共にプリアラームレベル
が設定され、火災に伴う煙濃度の増加に対し、プリアラ
ームレベルによるプリアラームと火災レベルによる本来
の火災警報との二段階警報が行われることになる。
【0014】このためプリアラームの段階で、火災発生
に対処するための準備作業に入ることができ、続いて本
来の火災警報が出された時の措置を迅速に行うことがで
きる。またプリアラームレベルが行われても火災レベル
による本来の火災判断に至らなかった場合には、火災警
報に対する準備作業は行っているが、その状態で火災警
報を待っているために、ベル鳴動等の必要以上の措置を
講じてしまうことがなく、誤報を確認して直ちに定常監
視状態に戻ることができる。
【0015】更に、過去の蓄積データに基づいて煙濃度
の上昇傾向の予測演算を行い、所定のプリアラーム予測
時間後に火災レベルを越えるか否かでプリアラーム判断
を行っているため、プリアラームレベルに達する以前の
演算開始レベルを越えた段階でプリアラーム判断がで
き、本来の火災判断までの余裕時間を十分に確保して効
果的な火災時の対応策をとることができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示した実施例構成
図である。図1において、1はアナログ受信機であり、
アナログ受信機1からは電源兼用信号線2が警戒区域に
向かって引き出され、電源兼用信号線2にアナログ煙感
知器3及び中継器4を接続している。
【0017】アナログ煙感知器3は煙検出部と伝送制御
部を備える。煙検出部としては光電式煙検出部あるいは
イオン化式煙検出部が用いられ、感知器の検煙室に流入
する煙濃度を示すアナログ煙検出信号を出力する。煙検
出部からのアナログ煙検出信号はアナログ受信機1から
の呼出しに対し例えば4〜20mAの電流信号に変換さ
れて送出される。
【0018】図2はアナログ受信機1とアナログ煙感知
器3との間の伝送方式を示したタイムチャートである。
図2において、アナログ受信機1からはリセットパルス
に続いて番号1,2,3,・・・63で示す呼出クロッ
クパルスが送出される。このリセットパルス及び呼出ク
ロックパルスは24ボルトから39.5ボルトで変化す
る電圧信号である。アナログ煙感知器3にはアドレスと
して例えばアドレス1〜63が予め割り当てられてい
る。
【0019】アナログ煙感知器3の伝送制御部はリセッ
トパルスに続いて得られる呼出クロックパルスをカウン
トし、カウント値が自己に設定したアドレス値に一致し
たときに自己の呼出しを判別し、次の呼出クロックとの
間に設定された0〜6の7つのステートのいずれかのタ
イミングを使用して応答データを送信する。この実施例
にあっては、ステート5がアナログ値を返送するステー
トとして設定されており、ステート5のタイミングで煙
検出部のアナログ煙検出信号から得られたデータを例え
ば4〜20mAの範囲の電流信号で送り返す。
【0020】尚、この実施例にあっては、アナログ受信
機1側から端末側を制御することができ、呼出クロック
2と3の間に示すようにステート7〜10の4つの制御
タイミングのいずれかを追加して設定することができ、
次の呼出クロック3をステート7〜10のいずれかのタ
イミングで送信することでアドレス番号2の端末のに適
宜野制御を指令できる。
【0021】再び図1を参照するに、端末に設けられた
中継器4からは電源兼用信号線5が引き出され、電源兼
用信号線5には従来のオン・オフ型煙感知器6が接続さ
れている。アナログ受信機1には端末伝送部7,火災判
断部8,主制御部9,表示操作部10,設定部11,移
報部12及び電源部13が設けられる。端末伝送部7は
図2に示したようにリセットパルスに続いて、例えば6
3端末分の呼出パルスを順次送出する動作を繰り返す。
また、制御の際には次の呼出パルスを発生するステート
のタイミングを延ばして制御を指令する。
【0022】火災判断部8は端末伝送部7を介してアナ
ログ煙感知器3より送られてきたアナログ煙検出信号に
基づき、後の説明で明らかにするプリアラーム判断及び
火災判断を実行する。主制御部9はアナログ受信機1に
設けられた各ユニットの全体的な制御を行っている。表
示操作部10はアナログ受信機1の判断処理に伴う各種
の表示及び操作を行う。設定部11はアナログ受信機1
での火災監視に必要な各種のデータを設定する。移報部
12は主制御部9を介して火災判断部8より得られたプ
リアラーム判断結果あるいは火災判断結果を外部に出力
する。更に電源部13は商用AC100Vからアナログ
受信機1の動作電源及び電源兼用信号線2を介してアナ
ログ煙感知器3側に供給する電源電圧を作り出してい
る。
【0023】図3は図1のアナログ受信機1に設けた火
災判断部8の実施例構成図である。図3において、14
はCPUであり、本発明の火災判断を行うために第1プ
リアラーム判断手段15,第2プリアラーム判断手段1
6及び火災判断手段17の機能をプログラム制御により
実現している。CPU14の内部バス11に対しては火
災判断プログラムを格納したROM18、火災判断に使
用するデータを一次記憶するRAM19、CPU14に
設けた火災判断手段17及び第1プリアラーム判断手段
15の判断に使用する火災レベル及びプリアラームレベ
ルを格納した第1テーブル20、CPU14の第2プリ
アラーム判断手段16に使用するプリアラーム予測時間
を備えた第2テーブル21、図1に示した端末伝送部7
に対する端末伝送部用インタフェース22、アナログ煙
感知器3からのデータをセンサ単位に記憶するデータメ
モリ23、更に図1の主制御部9に対する主制御部用イ
ンタフェース24が接続される。
【0024】ここで、データメモリ23の中はアナログ
煙感知器毎にD部,A部及びB部の3つの領域が割り当
てられている。この内、D部には10秒毎にサンプリン
グしたアナログ煙感知器3より送られてくるアナログ煙
検出信号が過去70秒分に当たる7つの煙濃度データD
1〜D7として格納される。また、A部にはD部の煙濃
度データを用いた移動平均計算により得られた10個分
の移動平均データA10〜A1が格納される。更にB部
にはA部のデータを間引いて30秒間隔とした5つの移
動平均データB5〜B1が格納される。
【0025】図3に示すCPU14にあっては、第1プ
リアラーム判断手段15と第2プリアラーム判断手段1
6による2種類のプリアラーム判断と火災判断手段17
による火災判断が行われる。第1プリアラーム判断手段
15は10秒毎に得られるアナログデータTaを予め定
めた所定のプリアラームレベルTpと比較し、プリアラ
ームレベルTpを超えた際にプリアラーム出力を行わせ
る。
【0026】第2プリアラーム判断手段16はプリアラ
ームレベルより下に設定した演算開始レベルを10秒毎
に計算された移動平均データが超えたときに、データメ
モリ23の対応するセンサのA部及びB部に格納されて
いる移動平均データに基づいて煙濃度の上昇傾向を示す
予測演算を行う。この予測演算は最小自乗法を用いて煙
濃度の上昇傾向を次の二次式に近似することにより行わ
れる。
【0027】
【数1】 Y=AX+BX+C ・・・(1)
【0028】具体的には、過去4分間にデータメモリ2
3の対応するセンサ領域のA部及びB部に蓄えられた移
動平均データを使用し、前記二次式の係数A,B,Cを
最小自乗法により求める。具体的には次の演算式により
係数A,B,Cを求める。
【0029】
【数2】
【0030】(但し、Xiは時間、Yiは各時間のセン
サ出力の移動平均値を示す)
【0031】このようにして前記二次式の係数A,B,
Cが求まると、プリアラーム予測時間として定めた一定
時間後、例えば120秒後の煙濃度の予測値Cpを求め
ることができる。従って、予測された煙濃度Cpと火災
判断手段17で使用する火災レベルTAとを比較し、火
災レベルTAを超えていればプリアラームと判断し、プ
リアラーム出力を出す。
【0032】次に火災判断手段17はアナログ煙感知器
3からのアナログデータを10秒毎にサンプリングして
煙濃度データTaとし、プリアラームレベルより高く設
定された火災レベルTAと比較し、火災レベルTAを超
えたときに火災と判断し火災警報を行わせる。図3の第
1テーブル20には、第1プリアラーム判断手段14で
使用されるプリアラームレベルTpと火災判断手段15
で使用される火災レベルTAが、図4に示すようにレベ
ルNo.0〜7に分けて格納されている。即ち、火災レ
ベルTAとプリアラームレベルTpの組合せでレベルN
oで示すグループを構成し、各グループ毎に固有の煙濃
度を設定している。例えば、レベルNo.0にあって
は、火災レベルTA=10%/mであり、プリアラーム
レベルTpはその半分のTp=5%/mとなる。また、
レベルNo.1では火災レベルTA=4%/m、プリア
ラームレベルTp=4%/mと同じレベルに設定してい
る。
【0033】従って、図3のCPU14による第1プリ
アラーム判断手段15及び火災判断手段17に対するプ
リアラームレベル及び火災レベルの設定は図4に示す第
1テーブル20の中のレベルNo.を指定することで特
定のグループが読み出され、指定したグループの火災レ
ベルのTAの値が火災判断手段17に設定され、またプ
リアラームレベルTpが第1プリアラーム判断手段15
に設定されることになる。
【0034】図5は図3の第2テーブル21に設定され
るプリアラーム予測時間を示したもので、プリアラーム
予測No.0〜3に対応してプリアラーム予測時間とし
て0秒,60秒,120秒,180秒が設定されてい
る。従って、図3のCPU14に設けた第2プリアラー
ム判断手段16は第2テーブル21に対するプリアラー
ム予測No.を指定することで対応するプリアラーム予
測時間の設定を受け、前記(1)の二次式の時間tとし
て第2テーブル21から得られたプリアラーム予測時間
を使用して予測された煙濃度Cpを求め、火災レベルT
Aと比較するようになる。
【0035】図6は火災時における煙濃度の増加を時間
軸で示した説明図である。図6において、縦軸に示す煙
濃度については、まず一番下に予測演算を行うための演
算開始レベルCsが設定され、その上にプリアラームレ
ベルTpが設定され、その上に火災レベルTAが設定さ
れる。勿論、図4のレベルNo.1の場合にはプリアラ
ームレベルTpと火災レベルTAは同じになる。
【0036】図6は現在時刻t1までに図3のデータメ
モリ23のA部とB部に格納された記憶データをプロッ
トして示しており、現在時刻t1における移動平均デー
タA10は演算開始レベルCsを超えていることから、
この時点で図3の第2プリアラーム判断手段16による
予測演算が開始されることになる。即ち、前記(2)式
を使用して前記(1)式の二次式における係数A,B,
Cを求め、このとき図5の第2テーブル21のプリアラ
ーム予測No.の指定で設定されているプリアラーム予
測時間tを係数A,B,Cが決まった前記(1)式に代
入してプリアラーム予測時間経過後の煙濃度Cpを求め
る。このとき、予測された煙濃度Cpは火災レベルTA
を超えていることから、現在時刻t1の時点でプリアラ
ームの判断出力を生じ、プリアラーム出力を行うことに
なる。
【0037】図7は図6の時刻t1で算出する移動平均
データA10の算出方法を示した説明図である。現在時
刻t1における移動平均データA10は A10=(D1+D2+D3+D4+D5+A7+A8)/7 として算出している。即ち、現在時刻t1より10秒ず
つ前の時刻t7までの7つのデータの移動平均を計算す
るものであるが、時刻t1〜t5の5つについてはアナ
ログ煙感知器より送出されたアナログデータをサンプリ
ングした生データD1〜D5を使用している。しかし、
時刻t6とt7については生データD6,D7を使用せ
ず、時刻t6及びt7の時点で算出された移動平均デー
タA8,A7を使用している。
【0038】このように本来、生データの7つの移動平
均であるが、最も古い時刻t7と2番目に古い時刻t6
については生データD7,D6の代わりに、既に算出さ
れた移動平均データA7,A8を使用しても殆ど誤差は
生じない。むしろ、生データをD1〜D5の5つにする
ことで、図3に示したデータメモリ23におけるD部の
データエリアを本来必要な7つから5つに2つ減らすこ
とができ、残り2つについては移動平均データを格納し
たA部のA8,A7を使用し、結果としてセンサ毎にD
部,A部及びB部を使用するデータメモリ23の容量を
節減することができる。
【0039】次に、図8のフローチャートを参照して図
3に示した本発明の火災判断部8による判断処理を説明
する。図8において、まずステップS1でアナログ煙感
知器から送られてくるアナログデータTa(煙濃度)を
10秒毎にサンプリングして入力する。続いてステップ
S2で入力したアナログデータTaと図4に示した第1
テーブルから設定されている火災レベルTAと比較し、
アナログデータTaが火災レベルTA以上であればステ
ップS9に進んで火災判定処理を行う。即ち火災と判断
し、火災判断出力を主制御部9に送り、主制御部9によ
り火災警報,移報,防排煙機器の制御等、所定の火災判
断に伴う処理を実行する。
【0040】一方、ステップS2でアナログデータTa
が火災レベルTAより小さい場合にはステップS3に進
み、10秒周期の経過を待ち、10秒に達するまではス
テップS1,S2に示すリアルタイムで得られるアナロ
グデータに対する火災判断の処理を繰り返す。ステップ
S3で10秒周期への到達が判別されるとステップS4
に進み、そのとき、このアナログデータTaは図3のデ
ータメモリ23の対応するセンサのB部にD1として格
納される。そして過去70秒に当たる7点の煙濃度デー
タを使用して移動平均Caを算出する。具体的には、図
7に示したように時間的に早い5つは生データを使用
し、残りの2つは既に算出された移動平均値を使用す
る。
【0041】続いてステップS5に進み、算出された移
動平均Caが演算開始レベルCsに達したか否か判別
し、演算開始レベルCsに達していなければ再びステッ
プS1に戻ってステップS4までの処理を繰り返す。ス
テップS5で移動平均値Caが演算開始レベルCs以上
になるとステップS6に進み、前記(1)式,(2)式
に基づいて予測演算を実行し、図5の第2テーブル21
から得られたプリアラーム予測時間t後の予測煙濃度C
pを求める。
【0042】続いてステップS7で予測演算で求めた煙
濃度Cpが火災レベルTA以上か否か判定し、火災レベ
ルTA以上であればステップS10に進み、プリアラー
ムと判定し、プリアラーム判定出力に基づくプリアラー
ムの警報処理等を行う。一方、ステップS7で予測煙濃
度Cpが火災レベルTA未満であればステップS8に進
み、アナログデータTaと図4の第1テーブルで設定し
たプリアラームレベルTpと比較し、プリアラームレベ
ルTp以上であればステップS11に進んでプリアラー
ムと判定し、プリアラーム出力に基づく警報処理等を行
う。ステップS8でアナログデータTaがプリアラーム
レベルTp未満であれば再びステップS1に戻って同様
な処理を繰り返す。
【0043】図9は本発明の他の実施例を示した実施例
構成図であり、この実施例にあってはアナログ受信機1
から引き出された幹線25に接続されたアナログ中継盤
30で本発明の火災判断を行うようにしたことを特徴と
する。図9において、アナログ受信機1には図1の火災
判断部8及び端末伝送部7の代わりに幹線伝送部26が
設けられる。幹線伝送部26からは幹線25が引き出さ
れ、例えば各階別等に設けたアナログ中継盤30を順次
接続している。アナログ中継盤30は幹線伝送部27を
備え、アナログ受信機1の幹線伝送部26との間で幹線
25を使用してデータの送受を行うことができる。
【0044】アナログ中継盤30には図1のアナログ受
信機1に設けたと同じ火災判断部8及び端末伝送部7が
設けられる。端末伝送部7からは電源兼用信号線2が引
き出され、この電源兼用信号線2にアナログ煙感知器3
及び中継器4を接続している。アナログ中継盤30に設
けた火災判断部8の構成及び処理動作は図3〜図8に示
したと同じになる。
【0045】火災判断部8によるプリアラーム判断結果
及び火災判断結果は幹線伝送部27より幹線25を経由
してアナログ受信機1に送られ、アナログ受信機1の幹
線伝送部26より主制御部9に与えられ、表示操作部1
0を用いたプリアラームの警報処理や火災の警報処理、
更には移報部12を使用した移報出力を行う。尚、上記
に実施例におけるアナログ煙感知器3とアナログ受信機
1またはアナログ中継盤30との間のデータ伝送は、図
2に示す呼出クロックを使用する方式を例にとるもので
あったが、受信機側よりアドレスコマンドを送り、自己
の呼出しを受けたアナログ煙感知器3側から同じくアド
レス応答データを送り返すデータ伝送方式を取るように
してもよい。
【0046】更に、第2プリアラーム判断部16で行わ
れる予測演算については、特開昭59−157789号
に詳細が示される。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
データをプリアラームレベル及び火災レベルと比較して
2段階の火災警報を行うことができ、連続的に得られる
アナログ煙データの情報量を有効に活用した火災の早期
発見と誤報防止を両立した適切な火災判断ができる。
【0048】また、予測演算を行うことでプリアラーム
レベルより低い演算開始レベルの段階で早期に火災の危
険性の有無の判断ができ、本来の火災判断までの余裕時
間が十分に得られることで、引き続いて行われる火災判
断に対し適切な準備策を講ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した実施例構成図
【図2】図1のアナログ受信機によるアナログ煙感知器
の呼出処理を示したタイムチャート
【図3】図1の火災判断部の実施例構成図
【図4】図3の第1テーブルの説明図
【図5】図3の第2テーブルの説明図
【図6】図3の第2プリアラーム判断手段の予測演算を
示したタイムチャート
【図7】図6の予測演算に使用する移動平均データの算
出方法を示した説明図
【図8】図3の火災判断の処理を示したフローチャート
【図9】本発明の他の実施例を示した実施例構成図
【符号の説明】
1:アナログ受信機 2,5:電源兼用信号線 3:アナログ煙感知器 4:中継器 6:オン・オフ型煙感知器 7:端末伝送部 8:火災判断部 9:主制御部 10:表示操作部 11:設定部 12:移報部 13,28:電源部 14:CPU 15:第1プリアラーム判断手段 16:第2プリアラーム判断手段 17:火災判断手段 18:ROM 19:RAM 20:第1テーブル 21:第2テーブル 22:端末伝送部用インタフェース 23:データメモリ 24:主制御部用インタフェース 25:幹線 26,27:幹線伝送部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信機から引き出された信号線に1又は複
    数のアナログ煙感知器を接続し、該アナログ煙感知器で
    検出された火災に伴う煙濃度に応じたアナログ煙検出信
    号を受信機に送って火災を判断する煙アナログ式火災判
    断方法に於いて、 前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
    信号を所定のプリアラームレベルと比較し、該プリアラ
    ームレベルを越えた際にプリアラームと判断し、 前記アナログ式煙感知器から送られてきたアナログ煙検
    出信号を前記プリアラームレベルより高い所定の火災レ
    ベルと比較し、該火災レベルを越えた際に火災と判断
    し、 更に、前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ
    煙検出信号が所定の演算開始レベルを越えた際に、過去
    の蓄積したデータを基に上昇傾向の予測演算を行って現
    在時点から一定時間後となるプリアラーム予測時間後の
    煙濃度を算出し、算出された煙濃度が前記火災レベルを
    越えた際にプリアラームと判断することを特徴とする煙
    アナログ式火災判断方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の煙アナログ式火災判断方法
    に於いて、 受信機から引き出された信号線に中継盤を介して1又は
    複数のアナログ煙感知器を接続し、前記中継盤でプリア
    ラーム判断及び火災判断を行うことを特徴とする煙アナ
    ログ式火災判断方法。
  3. 【請求項3】受信機から引き出された信号線に1又は複
    数のアナログ煙感知器を接続し、該アナログ煙感知器で
    検出された火災に伴う煙濃度に応じたアナログ煙検出信
    号を受信機に送って火災を判断する煙アナログ式火災判
    断装置に於いて、 前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
    信号を所定のプリアラームレベルと比較し、該プリアラ
    ームレベルを越えた際にプリアラームと判断する第1プ
    リアラーム判断手段と、 前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
    信号が所定の演算開始レベルを越えた際に、過去の蓄積
    したデータを基に上昇傾向の予測演算を行って現在時点
    から一定時間後となるプリアラーム予測時間後の煙濃度
    を算出し、算出された煙濃度が前記プリアラームレベル
    より高い火災レベルを越えた際にプリアラームと判断す
    る第2プリアラーム判断手段と、 前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
    信号を前記火災レベルと比較し、該火災レベルを越えた
    際に火災と判断する火災判断手段と、 を備えたことを特徴とする煙アナログ式火災判断装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の煙アナログ式火災判断装置
    に於いて、 受信機から引き出された信号線に中継盤を介して1又は
    複数のアナログ煙感知器を接続し、前記中継盤に前記第
    1プリアラーム判断手段、第2プリアラーム判断手段及
    び火災判断手段を設けたことを特徴とする煙アナログ式
    火災判断装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は請求項4記載の煙アナログ式
    火災判断装置に於いて、 前記アナログ煙感知器毎に、火災レベル、プリアラーム
    レベル及びプリアラーム予測時間を設定すると共に該設
    定値を変更可能としたことを特徴とする煙アナログ式
    災判断装置。
  6. 【請求項6】請求項3、請求項4又は請求項5記載の煙
    アナログ式火災判断装置に於いて、火災レベルとプリア
    ラームレベルを1グループとして値の異なる複数グルー
    プを定め、該複数グループの中のいずれか1つを選択す
    ることで前記火災判断手段で使用する火災判断レベル及
    び前記第1プリアラーム手段で使用するプリアラームレ
    ベルを設定することを特徴とする煙アナログ式火災判断
    装置。
  7. 【請求項7】受信機から引き出された信号線に1又は複
    数のアナログ煙感知器を接続し、該アナログ煙感知器で
    検出された煙濃度に応じたアナログ煙検出信号を受信機
    に送って、予め設定された火災レベルと比較し、該火災
    レベルを越えた際に火災と判断する煙アナログ式火災判
    断方法に於いて、 前記アナログ煙感知器から送られてきたアナログ煙検出
    信号が前記火災レベルより低い所定の演算開始レベルを
    越えた際に過去の蓄積したデータを基に上昇傾向の予測
    演算を行って現在時点から一定時間後となるプリアラー
    ム予測時間後の煙濃度を算出し、算出された煙濃度が前
    記火災レベルを越えた際にプリアラームと判断すること
    を特徴とする煙アナログ式火災判断方法。
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