JP2868871B2 - 警報回路 - Google Patents

警報回路

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JP2868871B2
JP2868871B2 JP2240111A JP24011190A JP2868871B2 JP 2868871 B2 JP2868871 B2 JP 2868871B2 JP 2240111 A JP2240111 A JP 2240111A JP 24011190 A JP24011190 A JP 24011190A JP 2868871 B2 JP2868871 B2 JP 2868871B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は遅延動作による多数の警報入力信号を処理す
る警報回路に関する。
(従来の技術) 光通信によるディジタル伝送システムにおいては、端
局間を光ケーブルで結ぶとともに、中間点に中継装置を
設けて増幅しつつ、端局間相互でデータの授受を行うよ
うにしている。そのため、伝送路としては往路用と復路
用とを別回線とし、これら一対をペアとして相手通信機
との通信に利用するようになっている。尚、伝送路は片
方向のみとしたものもある。
第5図は従来の中継伝送システムにおける監視装置の
一例を示すものであり、図中、DTEはディジタル端局、L
TEは端局、REPは中継装置、SVは監視装置、aは主信号
線、bは監視制御用信号線である。主信号線aは往路用
と復路用の2系統あり、端局LTEはこれらの主信号線a
を介して互いに接続されている。主信号線aは伝送距離
が長い場合、減衰するので、途中での増幅用に中継装置
REPを介在させる。監視制御用信号線bは主信号線aと
別に設けられた信号線である。端局LTEと中継装置REPに
はそれぞれ監視装置SVが設けられ、この監視装置SVによ
って自局(端局LTEや中継装置REP)の状態の監視等を行
うようになっている。そして、各監視装置SVは監視制御
用信号線bにより接続され、監視制御情報の授受を行っ
ている。
監視装置SVは障害をいち早く検出して知らせるための
回路であり、入力信号断、誤り率劣化、送信出力レベル
低下等を監視して、その情報を監視制御情報として出力
する警報回路により、これらの警報出力を発生するよう
にしている。
このような構成の伝送システムは、回線を介して主信
号を伝送するにあたり、入力信号断、誤り率劣化、送信
出力レベル低下等を監視して、その警報出力情報を監視
制御情報として他局に伝送するが、中継装置REPの設置
局監視装置SVと、端局LTEの設置局の監視装置SVの間の
監視制御信号の伝送には、主信号線aとは別の信号線b
を使用していた。また、主信号線aのみとしてこの主信
号線aにより送られる伝送フレームの一部に副情報領域
を設け、この副情報領域を利用して監視制御信号を伝送
する方式もある。
入力信号断、誤り率劣化、送信出力レベル低下等の実
際の検出は、それぞれの検出回路により行われ、警報の
有無の状態信号として出力されるので、警報回路はこれ
に基づいて警報出力を発生し、監視装置SVはこれを監視
して監視制御信号として利用するが、監視対象である入
力信号断、誤り率劣化、送信出力レベル低下等は一時的
なノイズや信号変動等によりわずかな時間だけ現れるこ
とがあり、このような瞬間的な異常発生において、いち
いち警報を発生してシステムにそのための処置を実行さ
せるようにしていたのでは、システムの運用効率が悪く
なる。従って、実際に通信に支障を来たすような事態が
発生したときのみに警報を発生するような構成とする必
要がある。
そこで、従来この種の警報回路は検出回路から入力さ
れる入力警報信号が継続して警報有りとなる場合にこれ
を通すべく、不感時間を与えるために、入力警報信号別
に不感遅延回路を設けていた。この従来回路では信号毎
に不感遅延回路を設けていたので、入力する警報信号数
の増大に伴い、回路の規模が増大する。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如く、各種状態を検出して警報を出力する警報
回路では、監視対象の状態が瞬間的に異常となった場合
に、いちいち警報を発生したのでは不都合な場合、監視
対象の検出信号各々について、不感時間を与え、継続的
な異常発生のときのみ、警報を発生するようにした不感
遅延回路を設けるようにしていたため、監視対象とする
入力信号数に応じた不感遅延回路数が必要になり、回路
規模が増大すると云う問題があった。
そこで、この発明の目的とするところは、多数の監視
対象信号の不感遅延処理を、一つの不感遅延回路を用い
るだけで、しかも監視対象信号の種別毎に各々最適に行
えるようにした警報回路を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明は次のように構成
する。すなわち、監視対象の複数の入力警報信号に対し
それぞれ不感遅延処理を施して、この不感遅延処理の条
件を満たした警報信号を出力する警報回路において、前
記複数の入力警報信号の種別に各々に対応付けて予め設
定した複数の異なる最適不感期間を表す情報を格納した
メモリと、前記各最適不感期間より十分に短い周期で順
次切替指令を与える切替指令手段と、この切替指令手段
の出力で複数の入力警報信号を順次一つずつ選択して出
力するサンプリング手段と、このサンプリング手段によ
り選択された入力警報信号について警報の有無を判定す
る手段と、この判定結果が警報有りのとき当該選択され
た入力警報信号についての回数積算を行うと共に、警報
無しのときはこの積算値をクリアし、かつ積算値が前記
メモリに格納された対応する最適不感期間に対応する値
に達したとき、警報出力を発生する演算手段と、この演
算手段の発生する警報出力を前記警報信号種別対応に保
持し、当該保持警報出力を外部に対する最終出力として
出力する保持手段とを具備して構成する。
(作用) このような構成の本装置は、切替指令手段により応答
させない所望の不感時間の期間より十分に短い周期で順
次切替え指令を発生させると、サンプリング手段はこの
切替指令手段の出力で複数の入力警報信号を順次一つず
つ選択して出力する。そして、このサンプリング手段に
より選択された入力警報信号は判定手段により、警報の
有無が判定され、演算手段はこの判定結果が警報有りの
とき当該選択された入力警報信号についての回数積算を
行うと共に、警報なしのときはクリアし、その積算値が
前記不感期間対応の所定の値に達したとき、警報出力を
発生する。そして、この演算手段の発生する警報出力は
保持手段に与えられ、当該保持手段は当該警報出力を警
報信号の種別対応に保持し、当該保持警報出力を外部に
対する最終出力として出力する。
上記サンプリングは、応答させない所望の不感時間の
期間より十分に短い周期で行われ、ある入力警報信号に
ついて継続して警報有りとなった場合に、その入力警報
信号についての警報有りの積算回数が前記不感期間対応
の所定値に達した段階で、すなわち、所定の不感時間に
亙り警報有りとなったときに、その入力警報信号種別対
応に警報出力が最終出力として出力されるので、不感期
間が経過するまで継続して警報がある場合にのみ、その
入力警報信号種別対応に警報出力を最終出力として出力
できるようになる。
しかも、入力警報信号数が多数に亙っていても、各入
力警報信号はサンプリングにより所定の周期でチェック
され、警報の有無を調べて継続するときはその入力警報
信号のサンプリング回数を積算してその積算回数が所定
値に達すると警報出力を発生することで、警報ありとな
った時点から所定の不感時間経過時点までは、警報出力
を抑えるようにして、不感遅延動作を得ていることか
ら、不感遅延動作のための手段を共用化でき、従って、
この発明によれば、1つの不感遅延要素で多数の監視対
象信号の不感遅延動作を実施させることができるように
した警報回路を提供することができる。
また本発明では、各入力警報信号の種別毎に各々最適
な不感時間を設定し、各入力警報信号に対する不感遅延
処理を各々対応する最適不感時間に基づいて行うように
しているので、各入力警報信号の種別毎に最適な不感遅
延処理を実現することができる。
例えば、送受信装置や中継装置の故障等に起因して発
生される警報のように、放置するとシステムダウンに至
る恐れのある緊急度又は重要度の高い警報に対しては不
感時間を短い値に設定する。そうすることで、警報をで
きる限り早いタイミングで出力することができ、これに
より早期に対策を講じることが可能となる。これに対し
一時的な同期外れにより発生する伝送誤り警報のよう
に、緊急度又は重要度の低い警報に対しては不感時間を
長い値に設定する。このようにすると、一時的な同期外
れ等に伴う伝送誤り警報は無視され、継続的な伝送誤り
警報が発生した場合にのみ警報を発生することができ
る。従って効率的なシステム運用が可能となる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例について、図面を参照して説
明する。
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図であり、
1はカウンタ、2はセレクタ、3は警報の有無を判定す
る判定回路、4は加算器、5は一定値設定回路(セレク
タ)、6はシフトレジスタ、7は出力ラッチ回路であ
る。
カウンタ1は所定のクロックパルスをカウントして1
からnまでを計数するものである。セレクタ2はn個の
入力端子を持ち、各入力端子には警報信号I1〜Inのうち
の一つづつを入力されると共に、前記カウンタ1のカウ
ント値に従ってこれら入力の一つを選択して出力するも
のである。カウンタ1は1からnまで順に繰り返して計
数するので、n種の入力が順に一つづつ選択される。
判定回路3はセレクタ2を介して選択出力される警報
信号I1〜Inを受け、警報の有無を判定するものであり、
「警報有り」の場合はシフトレジスタ6で保存している
前周期での警報状態S61をセレクタ2の出力“1"と共に
加算器4に出力する機能を有するものである。また、判
定回路3は「警報なし」と判定した場合は加算器4に与
える2入力をともに“0"として与える。
加算器4は判定回路3から与えられる両出力を加算し
てその値を設定回路5に出力する回路であり、また、加
算値が所定量に達すると警報出力を出力ラッチ回路7に
与える構成としてある。
設定回路5は加算器4が警報出力を発生しているとき
は最大レベルの一つ手前のレベルの加算値を発生し、シ
フトレジスタ6に与えて保持させる構成としてある。
また、出力ラッチ回路7は前記警報信号I1〜Inの分の
ラッチ部と出力端子を持ち、この各ラッチ部でラッチさ
れた信号は対応する出力端子より出力されて前記警報信
号I1〜Inとなるもので、前記カウンタ1のカウント値に
従って、n個のラッチ部は順にラッチ動作され、前記加
算器4の警報出力をラッチしてこの選択した出力端子に
出力する回路である。
本装置は各種警報信号を所定の遅延時間分、遅延させ
ると共に順番に出力させるためのものであり、そのため
の要素として加算器4とシフトレジスタ6を設けてあ
る。つまり、シフトレジスタ6は加算器4の加算出力を
保持するためのもので、ある時点で得たある警報信号Im
を次にこの警報信号Imを取り込むときに前回の情報とし
て加算器4に与えるよう、タイミング調整の機能をも持
たせるために、警報信号の入力数分のデータを扱うこと
ができ、この警報信号の入力数分の回数、シフトすると
一巡する構成となっている。
また、1データは例えば4ビットデータ構成とし、デ
ータ値としては4ビットの範囲、つまり、0から15まで
の16レベルを扱うことができるようにしてある。従っ
て、警報信号の入力数がn個の場合、nビットのシフト
レジスタを4組パラレルに配置して、4組を同期してシ
フト操作し、一巡した段階で各組1ビットづつ取り出し
て、4ビット構成のパラレルデータとして得る構成とす
る等、4ビットパラレルデータをn組、順に扱えるよう
な構成を使用する。
この場合、加算器4は最大値である15に達した時に警
報信号を出力することができるようにしてあり、検出回
路が警報出力を発生してから加算器4がこの最大値まで
計数するに要する時間である16サンプリング周期分、実
際の警報信号出力を遅延させることができる。
つまり、カウンタ1は“1"から“n"まで順に繰り返し
て計数するので、警報入力部のセレクタ2、状態保持の
シフトレジスタ6、出力ラッチ回路7の動作周期をこの
計数出力を利用して合致させることで、個々の不感遅延
回路が複数存在するのと等価とすることができる。
このような構成の本装置の動作を説明する。入力信号
断、誤り率劣化、送信出力レベル低下等の検出は図示し
ないそれぞれの検出回路により検出され、入力警報信号
I1〜Inとなる。この場合、入力警報信号I1〜Inは警報の
有無の状態信号(例えば、警報有りは“1"、警報なしは
“0")で与えられる。
セレクタ2には入力警報信号I1〜Inがそれぞれ対応す
る入力端子を介して入力されるが、セレクタ2はカウン
タ1の計数値に対応した入力端子がアクティブとなり、
この入力端子入力が取り込まれる。その結果、入力警報
信号I1〜Inはカウンタ1の計数の進捗に伴って、セレク
タ2で順に選択されるので、それぞれ順に所定周期でサ
ンプリングされる状態と同じ結果となる。また、出力ラ
ッチ回路7およびシフトレジスタ6もカウンタ1の計数
値または計数動作に対応した動作を行うので、これらセ
レクタ2、出力ラッチ回路7およびシフトレジスタ6は
同期関係に置かれて、それぞれのサンプリング対象につ
いての処理を行っているのと等価な状態となる。
セレクタ2で選択された入力警報信号は判定回路3に
送られ、ここで信号のレベル(“1"から“0"か)より、
警報の有無が判定される。判定回路3による判定の結
果、「警報なし」(“0")の場合は、加算器4には“0"
のみを与え、加算器4はこれを設定回路5を介してシフ
トレジスタ6に与えるので、シフトレジスタ6にはこの
“0"が警報状態値S61として保持される。判定回路3に
よる判定の結果、「警報有り」(“1")の場合、該判定
回路3は“1"を加算器4に与えると同時にシフトレジス
タ6で保存している前周期での加算器出力である警報状
態値S61を加算器4に入力し、これを受けて加算器4は
両者を加算する。
そして、加算器4は加算結果が15に達していなければ
加算結果を設定回路5を介してシフトレジスタ6に与え
保持させる。
このような動作が繰り返されるが、警報が継続してい
れば、やがて加算器4が定量(加算結果が15)に到達す
る。加算器4が定量(加算結果が15)に到達すると加算
器4は警報信号S41を発生すると共に加算値を設定回路
5に与える。加算器4からの警報信号S41は出力ラッチ
回路7に与えられ、出力ラッチ回路7はこれをラッチさ
せる。その結果、出力ラッチ回路7はこのラッチした警
報信号S41を出力することになる。
具体的に説明する。セレクタ2で選択された入力警報
信号は判定回路3に送られ、ここで信号のレベル(“1"
か“0"か)より、警報の有無が判定される。今、カウン
タ1の計数値が入力警報信号In用のタイミングであった
とすると、セレクタ2では入力警報信号Inを選択して判
定回路3に入力する。このとき出力ラッチ回路7および
シフトレジスタ6も入力警報信号In用のタイミングとな
っている。判定回路3による判定の結果、「警報なし」
(“0")の場合は、加算器4には“0"のみを与え、加算
器4はこれを設定回路5を介してシフトレジスタ6に与
えるので、シフトレジスタ6にはこの“0"が警報状態値
S61として保持される。判定回路3による判定の結果、
「警報有り」(“1")の場合、該判定回路3は“1"を加
算器4に与えると同時にシフトレジスタ6で保存してい
る前周期(前回の入力警報信号In用のタイミング)での
加算器出力である警報状態値S61が出力される状態にな
っているので、これを加算器4に入力する。
これを受けて加算器4は両者を加算し、そして、加算
器4は加算結果が15に達していなければ加算結果を設定
回路5を介してシフトレジスタ6に与え保持させる。
これにより、シフトレジスタ6には今回の入力警報信
号In用のサンプリングタイミングでの加算器出力が取り
込まれ、保持される。カウンタ1が一つ計数を進める
と、入力警報信号I1用のタイミングとなり、シフトレジ
スタ6は1つシフトされ、出力ラッチ回路7は入力警報
信号I1用のラッチ部がアクティブとなる。
このような動作が繰り返されるが、ある警報(例とし
て入力警報信号Inとする)が継続していれば、やがてそ
の警報についての処理において加算器4が定量(加算結
果が“15")に到達する。加算器4が定量(加算結果が
“15")に達すると加算器4は警報信号S41を発生すると
共に加算値を設定回路5に与える。加算器4からの警報
信号S41は出力ラッチ回路7に与えられ、出力ラッチ回
路7はこれを現在アクティブとなっている警報信号In用
のラッチ部にラッチさせる。この結果、出力ラッチ回路
7からは入力警報信号In用の出力端子Anから外部への最
終警報としての警報出力が出力される。
以上の動作を繰り返すことにより、複数の遅延動作を
実現できる。
尚、加算器4から警報信号S41が出力されている時
は、加算値が桁溢れしないように、次の周期で出力する
警報状態値S61を定量1つ手前(“14")とする必要があ
る。そのためには、設定回路5にて定量1つ手前の状態
値(“14")を強制入力し、シフトレジスタ6にて保管
する。設定回路5は警報信号S41が出力されている時
は、この定量1つ手前の状態値(“14")を強制的に発
生してシフトレジスタ6に入力させる構成とする。
第2図は上記動作の例を示すタイミング図であり、入
力警報信号Inの一例を示している。図に示すように、入
力警報信号Inはサンプリング周期Fの定められたタイミ
ングでサンプリングされ、加算器4はこれをもとに入力
警報信号Inの状態を生成する。ここでは入力警報信号In
のレベルが、“H"か“L"かにより、サンプリング毎に、
“H"か“L"の状態情報を生成している。入力警報信号In
はサンプリング周期F毎に4回に亙り、警報を発生して
いる。すなわち、4サンプリング周期に亙り、警報を発
生している。
しかし、上記実施例の場合、定量値は“15"であるか
ら、この第2図の場合には加算器4による加算値は“4"
にしかならず、本システムでは入力警報信号Inにおける
最終的な警報信号は発生されないことになる。そのた
め、検出回路から警報信号が発生されても、所定の時間
に亙り継続しない場合は、最終的な警報発令は阻止さ
れ、ノイズの影響等、継続性のない瞬間的なエラーに対
して、耐性を持たせることができるようになる。
このように、複数の入力警報信号を順次一つずつ、サ
ンプリング(抽出)するセレクタと、入力警報信号を所
定の不感時間にわたり遅延させる効果を得るべく、加算
動作するとともにこの加算結果が所定値(前記不感遅延
時間相当の値)に達すると警報出力を発生する加算器
と、加算結果を順次巡回するシフトレジスタおよび加算
器からの警報出力をラッチして出力する出力ラッチ回路
とより構成したものであり、本発明では入力される各警
報信号はセレクタ部で順にサンプリングして抽出するこ
とにより、一時に一つづつ扱うようにし、各入力警報信
号の継続をサンプリング周期毎に1づつ加算累積して表
すようにし、その累積状態値を得たい不感時間相当分の
値、例えば、0〜15の16状態で表現するようにして、警
報入力がある場合、0から順次計数し、15に到達(つま
り不感時間相当分)すると出力ラッチ回路に警報を出力
するようにしたものである。
警報の前記累積値はサンプリング周期と同じ長さを持
つシフトレジスタなどにて保持し、次のサンプリングタ
イミングにて前の状態情報としてこれを出力するように
し、警報が継続するときに、加算器にてこのシフトレジ
スタから出力される当該状態情報に1を加算して、これ
を次の状態情報とし、シフトレジスタ等で保管すると共
に、加算器にてこれが所定値“15"に達しているかをチ
ェックして当該所定値に達しているときは加算器より警
報出力を発生して出力ラッチ回路に警報種別毎にラッチ
させる。
この場合、警報入力部のセレクタ、状態保持のシフト
レジスタ、出力ラッチ回路の周期を合致させることで、
個々の遅延回路が複数存在するのと等価とすることがで
き、加算器等は共用できるので、警報信号の種別毎に不
感遅延のための回路を設けずに済むようになり、構成を
簡易化できる。
第3図および第4図は本発明の応用例である。第3図
は遅延動作を行う遅延時間(つまり不感時間)を入力警
報信号I1〜Inの種別に応じてそれぞれ最適な値にする場
合の構成である。ここでは第1図の構成に、メモリ(RO
M)8を付加してある。メモリ8はカウンタ1の計数値
をアドレスとしてそのアドレスの記憶内容を読出し、こ
れを加算器4に与える構成としてあり、カウンタ1の計
数値に対応して現在サンプリングした入力警報信号対応
の最適遅延を得るに必要な適宜な閾値を予め記憶してあ
る。
この構成では判定回路3が警報有りと判定した場合
に、シフトレジスタ6から前回の周期での保持値(前回
保持した警報状態値S61)と“1"とを加算器4に与え、
両者を加算させるとともに、カウンタ1の計数値に対応
して現在サンプリングした入力警報信号対応の最適遅延
を得るに必要な予め設計した値をメモリ(ROM)8から
読出して閾値として加算器4に与えるようにしたもので
ある。そして、加算器4では加算結果とこの閾値とを比
較し、加算結果が閾値に達すると警報信号S41を出力す
るようにしてある。
従って、警報種別毎に異なる閾値を比較基準として与
えることができ、加算器4の定量となる閾値を入力警報
信号I1〜In別に定めて、それぞれ最適不感時間を得るこ
とができるようになる。
第4図の構成は、入力警報信号I1〜In種別毎の最終警
報出力A1〜Anの他に、入力警報信号I1〜Inのうちのいく
かについて、それらの論理和または論理積等の演算によ
る加工処理を加えた「複数入力に対する所望条件別」の
警報出力B1〜Bmを得るための例である。
この構成では第3図の構成に対し、判定回路3とシフ
トレジスタ6、そして、加算器4および設定回路5を除
去し、判定回路および加算器に代えて演算回路41を設
け、また、メモリ(RAM)61とラッチ回路62を設けて構
成したものである。
また、メモリ8に代えてメモリ(ROM)81が設けてあ
り、このメモリ81は最終警報出力である警報種別対応の
最終警報出力A1〜An,複数入力に対する所望条件別の警
報出力B1〜Bmを得るため、所望の複数入力に所望条件対
応の加工処理を行うための処理プログラムを持たせてあ
って、カウンタ1のカウント値に応じて定まる記憶領域
に警報処理を加工する方法や命令を保持させてある。こ
の構成の場合、カウンタ1の計数値はメモリ81の初期実
行アドレスを与え、この初期実行アドレスに記憶された
命令以降の実行を演算回路41により行う。演算回路41の
動作クロックはカウンタ1の動作クロックより遥かに早
いクロックである。
S82は演算命令、S81は結果を収納するメモリ番地を示
す。61は演算結果を一時記憶するメモリ(RAM)であっ
て、メモリ番地S81にて指示されるアドレスに警報状態
情報を保持させることができる。62は前回の周期におけ
る状態であるRAM61より出力された警報状態情報を取り
込んで一時保持するラッチ回路である。演算回路41は演
算命令S81を実行して入力警報信号I1〜Inとこれら入力
警報信号の前回のサンプリングタイミングでの状態値S6
2を演算し、加工するものである。
このような構成では、カウンタ1の計数動作の進捗に
従ってセレクタ2、メモリ81、出力ラッチ回路7は動作
する。そして、入力警報信号I1〜Inのうち、セレクタ2
によりサンプリングされて取り込まれたある入力警報信
号のサンプリング出力S21は演算回路41によりメモリ81
におけるプログラムに従った所定の処理を実施し、その
結果をメモリ61に格納すると共に、処理結果を所定の閾
値と比較して当該処理結果が閾値に到達していれば警報
出力を出力ラッチ回路7に与える。演算回路41での演算
は、サンプリング周期において、セレクタ2にてサンプ
ングされた信号を判定し、当該信号が警報有りの場合、
当該サンプリング周期での対象となる入力警報信号に対
する前回のサンプリング周期における処理により得た結
果をメモリ61より読出し、これをラッチ回路62にてラッ
チし、これに所定値を加算して処理結果をメモリ61に格
納し、且つ、加算結果を所定の閾値と比較してその比較
結果に応じ、警報出力S41を出力ラッチ回路7に出力す
る。
セレクタ2にてサンプリングされた信号が警報なしの
場合は、当該サンプリング周期での対象となる入力警報
信号に対するその処理結果として0をメモリ61に格納す
る。
複数の入力警報信号を対象とする論理処理のタイミン
グでは、メモリ61からこれら対象となる入力警報信号の
処理結果を読出し、ラッチ回路62を介して演算回路41に
与え、これらについての論理処理を施してその結果に応
じ、警報出力S41を出力ラッチ回路7に出力する。
出力ラッチ回路7は複数のラッチ部を有しており、カ
ウンタ1の計数値によりそれぞれ特定の一つがアクティ
ブになるので、その時々の警報出力は、対応のラッチ部
にラッチされて特定の出力端子より警報出力が出される
ことになる。
演算回路41にての処理はプログラムに従った処理とな
るので、不感時間の入力警報信号種別毎の設定や、複数
の入力警報信号に基づく論理条件に従って警報出力等、
柔軟性に富んだ処理や加工を実施できる。
以上、詳述したように、第4図の実施例によれば、複
数の警報信号を入力とし、これら入力される複数の警報
信号を個別に所望の不感遅延動作処理を施したり、複数
の入力警報信号の組み合わせ条件で警報を出力させたり
することができるため、警報回路の小形化、汎用化並び
に細かい条件に従った警報発生等の柔軟性も高い警報回
路とすることができる。
このように、本システムは応答させない所望の不感期
間より十分に短い周期で順次切替え指令を与える切替指
令手段(カウンタ)と、この切替指令手段の出力で複数
の入力警報信号を順次一つずつ選択して出力するサンプ
リング手段(セレクタ)と、このサンプリング手段によ
り選択された入力警報信号について警報の有無を判定す
る手段と、この判定結果が警報有りのとき当該選択され
た入力警報信号についての回数積算を行うと共に、警報
なしのときはクリアし、その積算値が前記不感期間対応
の所定の値に達したとき、警報出力を発生する演算手段
と、前記演算手段の発生する警報出力を保持する警報信
号の種別対応に保持し、当該保持警報出力を外部する最
終出力として出力する保持手段とを具備して構成したも
のである。
そして、このような構成において、切替指令手段によ
り応答させない所望の不感時間の期間より十分に短い周
期で順次切替え指令を発生させると、サンプリング手段
はこの切替指令手段の出力で複数の入力警報信号を順次
一つずつ選択して出力するので、このサンプリング手段
により選択された入力警報信号を判定手段に与え、ここ
で警報の有無を判定させ、演算手段はこの判定結果が警
報有りのとき当該選択された入力警報信号についての回
数積算を行うと共に、警報なしのときはクリアし、その
積算値が不感期間対応の所定の値に達したとき、警報出
力を発生する。そして、この演算手段の発生する警報出
力は保持手段に与えられ、当該保持手段は当該警報出力
を警報信号の種別対応に保持し、当該保持警報出力を外
部に対する最終出力として出力する。
上記サンプリングは、応答させない所望の不感時間の
期間より十分に短い周期で行われ、ある入力警報信号に
ついて継続して警報有りとなった場合に、その入力警報
信号についての警報有りの積算回数が不感期間対応の所
定値に達した段階で、すなわち、所定の不感時間相当分
に亙り警報有りとなったときに、その入力警報信号種別
対応に警報出力が最終出力として出力されるので、不感
時間経過するまで継続して警報がある場合にのみ、その
入力警報信号種別対応に警報出力を最終出力として出力
できるようになる。
しかも、入力警報信号数が多数に亙っていても、各入
力警報信号はサンプリングにより所定の周期でチェック
され、警報の有無を調べて継続するときはその入力警報
信号のサンプリング回数を積算してその積算回数が所定
値に達すると警報出力を発生することで不感時間経過ま
では、警報出力を抑えるようにしたことにより、不感遅
延動作を得ていることから、不感遅延動作のための手段
を共用化でき、従って、この発明によれば、1つの不感
遅延要素で多数の監視対象信号の不感遅延動作を実施さ
せることができるようになる。
尚、本発明は上記し、且つ、図面に示す実施例に限定
することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形
して実施し得るものである。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、多数の監視対象
信号の不感遅延処理を、一つの不感遅延回路を用いるだ
けで、しかも監視対象信号の種別毎に各々最適に行うこ
とができる警報回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を概略的なブロック構成図、
第2図は本発明装置の動作例を示すタイミングチャー
ト、第3図および第4図は本発明の別の実施例を示すブ
ロック図、第5図は光通信システムの構成例を示すブロ
ック図である。 1……カウンタ、2……セレクタ、3……判定回路、4
……加算器、5……設定回路(セレクタ)、6……シフ
トレジスタ、7……出力ラッチ回路、62……ラッチ回
路、8,81……メモリ(ROM)、61……メモリ(RAM)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視対象の複数の入力警報信号に対しそれ
    ぞれ不感遅延処理を施して、この不感遅延処理の条件を
    満たした警報信号を出力する警報回路において、 前記複数の入力警報信号の種別に各々に対応付けて予め
    設定した複数の異なる最適不感期間を表す情報を格納し
    たメモリと、 前記各最適不感期間より十分に短い周期で順次切替指令
    を与える切替指令手段と、 この切替指令手段の出力で複数の入力警報信号を順次一
    つずつ選択して出力するサンプリング手段と、 このサンプリング手段により選択された入力警報信号に
    ついて警報の有無を判定する手段と、 この判定結果が警報有りのとき当該選択された入力警報
    信号についての回数積算を行うと共に、警報無しのとき
    はこの積算値をクリアし、かつ積算値が前記メモリに格
    納された対応する最適不感期間に対応する値に達したと
    き、警報出力を発生する演算手段と、 この演算手段の発生する警報出力を前記警報信号種別対
    応に保持し、当該保持警報出力を外部に対する最終出力
    として出力する保持手段とを具備したことを特徴とする
    警報回路。
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