JP2652856B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2652856B2
JP2652856B2 JP62236367A JP23636787A JP2652856B2 JP 2652856 B2 JP2652856 B2 JP 2652856B2 JP 62236367 A JP62236367 A JP 62236367A JP 23636787 A JP23636787 A JP 23636787A JP 2652856 B2 JP2652856 B2 JP 2652856B2
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欽也 川上
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は空気入りタイヤに係わり、さらに詳しくはサ
イドウォール部に対する耐クラック性などの要求特性を
低下せしめることなく、操縦安定性を向上させた空気入
りタイヤに関する。
〔従来の技術〕
従来、空気入りのタイヤのサイドウォール部は、耐カ
ット性、耐候性、耐クラック性等の特性を備えている必
要があるが、該サイドウォール部は、通常タイヤの耐ク
ラック性並びに転動抵抗を考慮して、動的弾性率の小さ
いゴム層から形成されるのが一般的である。
他方、上記タイヤサイドウォール部を形成するゴム組
成物には、その耐クラック性(オゾンクラック)を改良
するため、酸化防止剤が配合されるが、この酸化防止剤
は、該サイドウォール部を経時的に汚染し、美観を損な
う。この問題を解消したタイヤとして、特開昭59−2167
08号公報には、該サイドウォール部を少なくとも2層の
ゴム層から構成し、その外層に特定のゴム組成物を使用
することが提案されている。しかし、この提案になるタ
イヤのサイドウォール部の内層は従来のタイヤと変わる
ものではなかった。
特開昭56−160203号公報には、タイヤサイドウォール
本来の機能を具備しながら、転動抵抗性を減少し、低燃
費化を図ることを目的として、該サイドウォール部を耐
摩耗性、耐疲労性、耐候剤、耐外傷性に優れたゴムをか
らなる外層と低エネルギーロスのゴムからなる内層の内
外2層のゴム層から構成したタイヤが提案されている。
本発明は、これら従来のタイヤのサイドウォールにつ
いての考え方とは全く異にする観点に立って見出された
ものである。すなわち、本発明者らは、該サイドウォー
ルゴムが単にタイヤの耐クラック性、耐候性、転動抵抗
などに関係するだけではなく、タイヤの剛性メンバーと
してその剛性を左右することに着目し、このサイドウォ
ールを構成するゴム層によりタイヤ横剛性を大幅に向上
させ、操縦安定性を向上させることが可能であることを
見出し、鋭意、検討を進めて本発明に到達したものであ
る。
〔発明の目的〕
すなわち本発明の目的は、タイヤのサイドウォールゴ
ム本来の機能、たとえば耐クラック性などを損なうこと
なしに、操縦安定性を改良、向上した空気入りタイヤを
提供するにある。
〔発明の構成〕
このような本発明の目的は、タイヤのサイドウォール
部を少なくとも2層のゴム層から形成し、その外層を1.
0×107〜4.3×107dyne/cm2の動的弾性率を有するゴム
層、内層を5.0×107〜8.0×107dyne/cm2の動的弾性率を
有するゴム層からそれぞれ構成し、該サイドウォール部
内層の平均厚さを少なくとも1mm以上とし、かつタイヤ
の最大幅位置における該サイドウォール部のゴム層全体
の平均厚さに対する該サイドウォール部内層の平均厚さ
の比を70%以下とすることにより達成することができ
る。
第1図は、本発明のタイヤの1実施例を示すタイヤ半
断面図である。図において、トレッド1には2層のベル
ト補強層7u,7dが設けられ、ビートワイヤ5が環状に設
けられているビード部の上にビードフィラー6が設けら
れている。そして該ビートワイヤ5でカーカス層4をタ
ーンアップし、ビードフィラー6を包むように折り返さ
れている。
また、タイヤサイド部は前記カーカス層4に近接して
サイドウォール内層3が設けられ、このサイドウォール
内層3の上にサイドウォール外層2が形成された2層構
造を有している。
本発明のタイヤは、上記サイドウォール部を形成する
少なくとも2層のゴム層のうち、その外層が1.0×107
4.3×107dyne/cm2の動的弾性率を有するゴム層、内層が
5.0×107〜8.0×107dyne/cm2の動的弾性率を有するゴム
層から構成されている必要がある。
すなわち、タイヤが接地、回転し、そのサイドウォー
ル部が曲げ変形や剪断変形を受ける場合に、弾性率の高
いカーカス層の中心付近が曲げの中立軸となり、該サイ
ドウォール部の外側に行くにつれて曲げ歪が増大し、ク
ラックが発生し易いことになる。したがって、該サイド
ウォール部の外層を構成するゴム層の動的弾性率が高く
なり過ぎると耐クラック性が低下し、また余りに低くな
り過ぎると、未加硫タイヤの成形が困難になる。本発明
は、このような曲げ歪の大きいサイドウォール部外層部
分として、前記1.0×107〜4.3×107dyne/cm2の範囲内の
動的弾性率を有するゴム層を適用することによって、そ
の耐クラック性の低下を防止したものである。
他方、前記外層に比較して、該サイドウォール部内層
の曲げ歪は小さく、クラック発生の危険は小さい(耐ク
ラック性を考慮する必要は少ない)。さらに、カーカス
層の剪断変形を抑制してタイヤの横剛性を向上させるた
めには上記動的弾性率、厚さ関係が重要な役割を果たす
のである。すなわち、該サイドウォール部内層を構成す
る該ゴム層の動的弾性率が5.0×107dyne/cm2よりも低い
場合は、タイヤの横剛性の増大が小さく、操縦安定性を
十分に向上させることができないし、8.0×107dyne/cm2
よりも大きくなると、タイヤの乗り心地性が極端に低下
するため実用上好ましくない。
そして、前記サイドウォール部内層の平均厚さは、少
なくとも1mm以上であることが必要であり、この内層の
平均厚さが1mmよりも薄くなると、前記カーカス層の剪
断変形を抑制する効果が不十分になり、操縦安定性が向
上しなくなる。また、該サイドウォール部のゴム層全体
の平均厚さに対する該サイドウォール部内層の平均厚さ
の比が70%を越えるときは、該外層のゴム層の動的弾性
率を減少させても、タイヤの耐クラック性の低下を避け
ることが難しくなるため好ましくない。
ここで、上記サイドウォール部最大幅位置のゴム層全
体の平均厚さおよびサイドウォール部内層の平均厚さ
は、第1図のサイドウォールの部分拡大図である第2図
に示すように、タイヤサイドウォール部の最大幅位置
(A−A線)のタイヤ断面高さHの±10%に相当する領
域の中で最も厚い部分mと最も薄い部分n並びに最大幅
位置(A−A線上)の3個所において、それぞれ全ゴム
層の厚さTと内層の厚さtを測定し、その平均値をもっ
て示される値である。
また、本発明において、動的弾性率は周波数20Hz、初
期歪10%、動歪2%、温度20℃で測定した値である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例中、耐クラック性および操縦安定性は次の試験
方法により測定した。
耐クラック性(サイドメスカット試験): タイヤの最大幅位置において、タイヤ断面方向に対し
て45゜の角度で幅5mm、深さ1.0mmのメスカットを入れ、
次いでこのタイヤをドラム径1707mmのドラム上で1000Km
走行し、走行した後のメスカットが成長した長さによっ
て、耐クラック性を評価した。
なお、試験条件は荷重310Kg、リム6JJ×14、空気圧1.
8Kg/cm2、速度81Km/時である。
操縦安定性 リム6JJ×14、空気圧2.0Kg/cm2とし、国産小型車に試
作タイヤを装着して、コンクリート路面においてレーン
チェンジ走行およびスラローム走行を行い、5点法で評
価した。
実施例1、比較例1〜4 次の5種類のタイヤを作成し、サイドメスカット試験
および操縦安定性実車フィーリング評価を行い、表2に
示す結果を得た。
本発明タイヤ:タイヤサイズが195/60R14、1500D/2のポ
リエステル繊維コードをタイヤ周方向に対して実質的に
90゜の角度で配置したカーカス層、スチールコード1×
5(0.25)を24゜で互いに交差させたベルト補強層を有
する第1図に示した構造および表1に示したサイドウォ
ール部の構成を有するタイヤ。
従来タイヤ:サイドウォール部が1層である以外は本発
明タイヤと同様の構造を有し、表1に示したサイドウォ
ール部の構成を有するタイヤ。
対比タイヤ1:サイドウォール部が1層である以外は本発
明タイヤと同様の構造を有し、表1に示したサイドウォ
ール部の構成を有するタイヤ。
対比タイヤ2および3:サイドウォール部を構成するゴム
層の厚さおよび動的弾性率を異にする(表1に示した)
以外は本発明タイヤと同様のタイヤ。
表2の結果から判る通り、従来タイヤおよび対比タイ
ヤ1〜3はいずれも、耐カット性を満足すれば操縦安定
性が悪くなるし、操縦安定性が良好なときは耐カット性
を満足しないのに対して、本発明タイヤは耐クラック性
と操縦安定性の双方を同時に満足している。
〔発明の作用・効果〕
本発明によれば、タイヤのサイドウォール部を少なく
とも2層の多層構造化し、それら各層の動的弾性率と厚
さの関係を特定することによって、該サイドウォール部
の耐クラック性などの機能を低下せしめることなく、タ
イヤそのものの操縦安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の空気入りタイヤの1態様を示す半断面
図、第2図は第1図のサイドウォール部の部分拡大断面
図である。 1……トレッド面、2……サイドウォール外層、3……
サイドウォール内層、4……カーカス層、5……ビード
ワイヤ、6……ビードフィラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−196802(JP,A) 特開 昭57−87703(JP,A) 特開 昭56−160203(JP,A) 特開 昭59−14502(JP,A) 特開 昭59−216708(JP,A) 特開 昭57−77207(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイドウォール部が少なくとも2層のゴム
    層から形成されたタイヤにおいて、該サイドウォール部
    の外層を1.0×107〜4.3×107dyne/cm2の動的弾性率を有
    するゴム層、該サイドウォール部の内層を5.0×107〜8.
    0×107dyne/cm2の動的弾性率を有するゴム層からそれぞ
    れ構成し、該サイドウォール部内層の平均厚さを少なく
    とも1mm以上とし、かつタイヤの最大幅位置における該
    サイドウォール部のゴム層全体の平均厚さに対する該サ
    イドウォール部内層の平均厚さの比を70%以下にしたこ
    とを特徴とする空気入りタイヤ。
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JP4950565B2 (ja) * 2006-06-12 2012-06-13 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
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