JP2651873B2 - 変速機用油圧クラッチの切換弁 - Google Patents
変速機用油圧クラッチの切換弁Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［発明の属する技術分野］ 本発明は農業トラクタ、建設車両などの変速機の油圧
クラツチ（湿式多板クラツチ）に好適な切換弁、特に低
速段から高速段へ時間的ずれのない連続的動作を行わせ
る変速機用油圧クラツチの切換弁に関するものである。
クラツチ（湿式多板クラツチ）に好適な切換弁、特に低
速段から高速段へ時間的ずれのない連続的動作を行わせ
る変速機用油圧クラツチの切換弁に関するものである。
［従来の技術］ シリンダにピストンを嵌合して１対の油室を区画し、
ピストンに結合したロツドをシリンダから外部へ突出さ
せてなる往復動型の油圧アクチユエータにより、油圧ク
ラツチなどの部材を往復動させるか任意の位置に停止さ
せる場合、第３図に示すような一般的な方向切換弁が用
いられる。すなわち、中立位置からスプール18を右方
（図示の位置）へ移動すると、図示してない油圧ポンプ
から通路７を経て入力ポート19へ圧油が供給され、圧油
はさらにスプール18の中央の環状溝20、出力ポート23、
通路８を経て油圧アクチユエータの一端室へ供給され、
油圧アクチユエータが往動される。同時に、油圧アクチ
ユエータの他端室の油が通路４を経て出力ポート17へ入
り、さらにスプール18の端部の環状溝ないし小径部26、
ドレンポート16を経て図示してない油槽へ戻される。
ピストンに結合したロツドをシリンダから外部へ突出さ
せてなる往復動型の油圧アクチユエータにより、油圧ク
ラツチなどの部材を往復動させるか任意の位置に停止さ
せる場合、第３図に示すような一般的な方向切換弁が用
いられる。すなわち、中立位置からスプール18を右方
（図示の位置）へ移動すると、図示してない油圧ポンプ
から通路７を経て入力ポート19へ圧油が供給され、圧油
はさらにスプール18の中央の環状溝20、出力ポート23、
通路８を経て油圧アクチユエータの一端室へ供給され、
油圧アクチユエータが往動される。同時に、油圧アクチ
ユエータの他端室の油が通路４を経て出力ポート17へ入
り、さらにスプール18の端部の環状溝ないし小径部26、
ドレンポート16を経て図示してない油槽へ戻される。
ここで、スプール18を中央位置へ戻すと、スプール18
の１対のランドにより入力ポート19と各出力ポート17,2
3との間がそれぞれ遮断され、その位置に油圧アクチユ
エータが停止する。逆に、スプール18を中央位置から左
方へ移動すると、油の流れの方向が逆になり、油圧アク
チユエータが復動される。
の１対のランドにより入力ポート19と各出力ポート17,2
3との間がそれぞれ遮断され、その位置に油圧アクチユ
エータが停止する。逆に、スプール18を中央位置から左
方へ移動すると、油の流れの方向が逆になり、油圧アク
チユエータが復動される。
上述した従来の切換弁により単一の油圧アクチユエー
タを往復駆動する場合は、スプールを切り換えると同時
に、油圧アクチユエータが逆方向に作動するが、ばねに
より復動される１対の油圧アクチユエータを上述した従
来の切換弁により駆動する場合は、１対の油圧アクチユ
エータにより駆動される高・低速段油圧クラツチが同時
に切り換わるものではなく、次のような不具合が生じ
る。
タを往復駆動する場合は、スプールを切り換えると同時
に、油圧アクチユエータが逆方向に作動するが、ばねに
より復動される１対の油圧アクチユエータを上述した従
来の切換弁により駆動する場合は、１対の油圧アクチユ
エータにより駆動される高・低速段油圧クラツチが同時
に切り換わるものではなく、次のような不具合が生じ
る。
農業トラクタ、建設車両などの変速機では、低速段油
圧クラツチと高速段油圧クラツチを備えており、いずれ
か一方の油圧クラツチの油圧アクチユエータへ圧油を供
給すると、該油圧クラツチが接続されるようになつてい
る。例えば、低速段油圧クラツチを遮断し、高速段油圧
クラツチを接続するために、切換弁を切り換えると、低
速段油圧クラツチは真ぐに遮断されるが、高速段油圧ク
ラツチの接続動作は油圧アクチユエータへ油圧が十分供
給されるまで時間遅れが生じ、この間に車速が低下し
（または停車）し、非常に不円滑に増速（シフトアツ
プ）されることになる。
圧クラツチと高速段油圧クラツチを備えており、いずれ
か一方の油圧クラツチの油圧アクチユエータへ圧油を供
給すると、該油圧クラツチが接続されるようになつてい
る。例えば、低速段油圧クラツチを遮断し、高速段油圧
クラツチを接続するために、切換弁を切り換えると、低
速段油圧クラツチは真ぐに遮断されるが、高速段油圧ク
ラツチの接続動作は油圧アクチユエータへ油圧が十分供
給されるまで時間遅れが生じ、この間に車速が低下し
（または停車）し、非常に不円滑に増速（シフトアツ
プ）されることになる。
すなわち、第４図において高速段油圧クラツチ33、低
速段油圧クラツチ33aを断・接する各油圧アクチユエー
タ31,32は、シリンダ35にピストン36を嵌装して一端側
に油室が区画される一方、他端部にピストン36にロツド
40を介して連結されるクラツチ33,33aを遮断する方向に
付勢するばね34が配設される。油圧ポンプ38からの圧油
が電磁切換弁37を経て低速段油圧クラツチ33aの油圧ア
クチユエータ32の油室へ供給され、高速段油圧クラツチ
33の油圧アクチユエータ31の油室の油が油槽39へ戻され
ている状態から、電磁切換弁37を切り換えると、油圧ア
クチユエータ32の油圧は電磁切換弁37を経て油槽39へ解
放され、低速段油圧クラツチ33aはすぐ遮断される。し
かし、油圧ポンプ38からの圧油が油圧アクチユエータ31
の油室へ入り、ピストン36に所要のストロークを生じさ
せるまでの間、高速段油圧クラツチ33は接続されていな
い。この間の車両の走行負荷が大きいと車速が０にな
り、高速段油圧クラツチ33が接続されると急発進すると
いう不円滑な動作が生じる。
速段油圧クラツチ33aを断・接する各油圧アクチユエー
タ31,32は、シリンダ35にピストン36を嵌装して一端側
に油室が区画される一方、他端部にピストン36にロツド
40を介して連結されるクラツチ33,33aを遮断する方向に
付勢するばね34が配設される。油圧ポンプ38からの圧油
が電磁切換弁37を経て低速段油圧クラツチ33aの油圧ア
クチユエータ32の油室へ供給され、高速段油圧クラツチ
33の油圧アクチユエータ31の油室の油が油槽39へ戻され
ている状態から、電磁切換弁37を切り換えると、油圧ア
クチユエータ32の油圧は電磁切換弁37を経て油槽39へ解
放され、低速段油圧クラツチ33aはすぐ遮断される。し
かし、油圧ポンプ38からの圧油が油圧アクチユエータ31
の油室へ入り、ピストン36に所要のストロークを生じさ
せるまでの間、高速段油圧クラツチ33は接続されていな
い。この間の車両の走行負荷が大きいと車速が０にな
り、高速段油圧クラツチ33が接続されると急発進すると
いう不円滑な動作が生じる。
［発明が解決しようとする課題］ 本発明の課題は上述の問題に鑑み、第１の油圧アクチ
ユエータにより駆動される高速段油圧クラツチが接続完
了直前に、第２の油圧アクチユエータにより駆動される
低速段油圧クラツチが遮断されるように、時間的ずれの
ない円滑かつ連続的な動作が与えられる変速機用油圧ク
ラツチの切換弁を提供することにある。
ユエータにより駆動される高速段油圧クラツチが接続完
了直前に、第２の油圧アクチユエータにより駆動される
低速段油圧クラツチが遮断されるように、時間的ずれの
ない円滑かつ連続的な動作が与えられる変速機用油圧ク
ラツチの切換弁を提供することにある。
［課題を解決するための手段］ 上記課題を達成するために、本発明の構成は高速段油
圧クラツチをばね力に抗して接続方向へ駆動する第１の
油圧アクチユエータの油室が切換弁の第１の出力ポート
に接続され、低速段油圧クラツチをばね力に抗して接続
方向へ駆動する第２の油圧アクチユエータの油室が切換
弁の第２の出力ポートに接続される変速機用油圧クラツ
チの切換弁において、弁室の中央に入力ポートを、両側
に第1,第２の出力ポートを、両端部にドレンポートをそ
れぞれ設け、前記弁室に嵌挿したスプールの中央に前記
入力ポートを一方の出力ポートへ選択的に連通する環状
溝を設け、スプールの一端に第１の出力ポートとドレン
ポートとの間を連通・遮断する第１のランドを設け、ス
プールの他端に第２の出力ポートとドレンポートとの間
を常時遮断する第２のランドを設け、両端が閉鎖された
シリンダにピストンを嵌合してなるアクチユエータを前
記スプールの内部に形成し、前記シリンダの一端室に第
１のランドへ開口する径方向の通路を接続し、前記シリ
ンダの他端室に第２のランドへ開口する径方向の通路を
接続し、前記シリンダの他端室にドレンポートに常時連
通する大径円筒部を接続し、前記シリンダの他端部に出
退可能に嵌装した開閉弁をロツドにより前記ピストンに
連結し、前記開閉弁と前記大径円筒部の端壁との間にば
ねを介装したことを特徴とするものである。
圧クラツチをばね力に抗して接続方向へ駆動する第１の
油圧アクチユエータの油室が切換弁の第１の出力ポート
に接続され、低速段油圧クラツチをばね力に抗して接続
方向へ駆動する第２の油圧アクチユエータの油室が切換
弁の第２の出力ポートに接続される変速機用油圧クラツ
チの切換弁において、弁室の中央に入力ポートを、両側
に第1,第２の出力ポートを、両端部にドレンポートをそ
れぞれ設け、前記弁室に嵌挿したスプールの中央に前記
入力ポートを一方の出力ポートへ選択的に連通する環状
溝を設け、スプールの一端に第１の出力ポートとドレン
ポートとの間を連通・遮断する第１のランドを設け、ス
プールの他端に第２の出力ポートとドレンポートとの間
を常時遮断する第２のランドを設け、両端が閉鎖された
シリンダにピストンを嵌合してなるアクチユエータを前
記スプールの内部に形成し、前記シリンダの一端室に第
１のランドへ開口する径方向の通路を接続し、前記シリ
ンダの他端室に第２のランドへ開口する径方向の通路を
接続し、前記シリンダの他端室にドレンポートに常時連
通する大径円筒部を接続し、前記シリンダの他端部に出
退可能に嵌装した開閉弁をロツドにより前記ピストンに
連結し、前記開閉弁と前記大径円筒部の端壁との間にば
ねを介装したことを特徴とするものである。
［発明の実施の形態］ 高速段油圧クラツチを駆動する第１の油圧アクチユエ
ータの油室は、切換弁の第１の出力ポートに接続され、
低速段油圧クラツチを駆動する第２の油圧アクチユエー
タの油室は、切換弁の第２の出力ポートに接続される。
ータの油室は、切換弁の第１の出力ポートに接続され、
低速段油圧クラツチを駆動する第２の油圧アクチユエー
タの油室は、切換弁の第２の出力ポートに接続される。
切換弁の切換え動作に伴つて、いままでドレンポート
に接続されていた第１の出力ポートに入力ポートが接続
されても、第２の出力ポートはドレンポートから遮断さ
れたままである。第１の出力ポートに連なる高速段油圧
クラツチのストロークが完了すると、第１の出力ポート
の油圧が高くなり、スプールに内蔵された開閉弁がばね
の力に抗して開かれ、第２の出力ポートがドレンポート
に連通される。この時、第２の出力ポートに接続されて
いた低速段油圧クラツチの油圧が解放される。こうし
て、第１の油圧アクチユエータにより駆動される高速段
油圧クラツチの往動ストロークが完了（接続）すると同
時に、第２の油圧アクチユエータにより駆動される低速
段油圧クラツチの復動ストローク（遮断）が開始され
る。
に接続されていた第１の出力ポートに入力ポートが接続
されても、第２の出力ポートはドレンポートから遮断さ
れたままである。第１の出力ポートに連なる高速段油圧
クラツチのストロークが完了すると、第１の出力ポート
の油圧が高くなり、スプールに内蔵された開閉弁がばね
の力に抗して開かれ、第２の出力ポートがドレンポート
に連通される。この時、第２の出力ポートに接続されて
いた低速段油圧クラツチの油圧が解放される。こうし
て、第１の油圧アクチユエータにより駆動される高速段
油圧クラツチの往動ストロークが完了（接続）すると同
時に、第２の油圧アクチユエータにより駆動される低速
段油圧クラツチの復動ストローク（遮断）が開始され
る。
［実施例］ 第1,2に示すように、本発明による変速機用油圧クラ
ツチの切換弁は弁室２を有する弁ハウジング３と、弁室
２に摺動可能に嵌合されるスプール18と、スプール18の
内部に第１の出力ポート17の圧力により駆動されるピス
トン21を含むアクチユエータと、該アクチユエータによ
り駆動されて第２の出力ポート23とドレンポート25を結
ぶスプール18の内部通路を開く開閉弁10とを備えてい
る。弁室２の中央に入力ポート19が、両側に第1,第２の
出力ポート17,23が、さらに両端側にドレンポート16,25
が形成される。入力ポート19は通路７を経て図示しない
油圧ポンプ38の吸込口に連通される。第1,第２の出力ポ
ート17,23は通路4,8を経て各油圧アクチユエータ31,32
の油室に連通される。ドレンポート16,25は油槽に連通
される。
ツチの切換弁は弁室２を有する弁ハウジング３と、弁室
２に摺動可能に嵌合されるスプール18と、スプール18の
内部に第１の出力ポート17の圧力により駆動されるピス
トン21を含むアクチユエータと、該アクチユエータによ
り駆動されて第２の出力ポート23とドレンポート25を結
ぶスプール18の内部通路を開く開閉弁10とを備えてい
る。弁室２の中央に入力ポート19が、両側に第1,第２の
出力ポート17,23が、さらに両端側にドレンポート16,25
が形成される。入力ポート19は通路７を経て図示しない
油圧ポンプ38の吸込口に連通される。第1,第２の出力ポ
ート17,23は通路4,8を経て各油圧アクチユエータ31,32
の油室に連通される。ドレンポート16,25は油槽に連通
される。
スプール18は中央に入力ポート19を出力ポート17,23
の一方へ選択的に連通する環状溝20を設けられ、環状溝
20の左側に第１の出力ポート17とドレンポート16との間
を連通・遮断する第１のランドを、環状溝20の右側に第
２の出力ポート23とドレンポート25との間を常時遮断す
る第２のランドを設けられる。図示の実施例では、スプ
ール18の左側に環状溝26が設けられているが、第１のラ
ンドの部分で切断し、第１のランドの左端部へばね15を
当接してもよい。
の一方へ選択的に連通する環状溝20を設けられ、環状溝
20の左側に第１の出力ポート17とドレンポート16との間
を連通・遮断する第１のランドを、環状溝20の右側に第
２の出力ポート23とドレンポート25との間を常時遮断す
る第２のランドを設けられる。図示の実施例では、スプ
ール18の左側に環状溝26が設けられているが、第１のラ
ンドの部分で切断し、第１のランドの左端部へばね15を
当接してもよい。
また、図示の実施例では、弁室２の端壁とスプール18
の左端部との間に介装したばね15の力に抗して、スプー
ル18の右端側に結合された電磁アクチユエータ（図示せ
ず）により、スプール18が中立位置と、図示の右方作動
位置と、左方作動位置とに切り換わるようになつてい
る。このような構成は第３図に示す従来のものとほぼ同
様である。
の左端部との間に介装したばね15の力に抗して、スプー
ル18の右端側に結合された電磁アクチユエータ（図示せ
ず）により、スプール18が中立位置と、図示の右方作動
位置と、左方作動位置とに切り換わるようになつてい
る。このような構成は第３図に示す従来のものとほぼ同
様である。
本発明によれば、スプール18の内部に設けた軸方向の
シリンダ６に、ピストン21を摺動可能に嵌合してアクチ
ユエータが構成される。シリンダ６の左端室は径方向通
路５により第１の出力ポート17に常時連通される。ピス
トン21にロツド22を介して連結した開閉弁10が、シリン
ダ６よりも大径の円筒部12の端壁（大径円筒部を閉鎖す
る栓14）と開閉弁10との間に介装したばね24の力により
シリンダ６の右端室へ嵌合される。
シリンダ６に、ピストン21を摺動可能に嵌合してアクチ
ユエータが構成される。シリンダ６の左端室は径方向通
路５により第１の出力ポート17に常時連通される。ピス
トン21にロツド22を介して連結した開閉弁10が、シリン
ダ６よりも大径の円筒部12の端壁（大径円筒部を閉鎖す
る栓14）と開閉弁10との間に介装したばね24の力により
シリンダ６の右端室へ嵌合される。
シリンダ６の右端室は径方向通路９を経て第２の出力
ポート23へ常時連通される。大径円筒部12は径方向通路
13を経てドレンポート25に常時連通される。通路９、シ
リンダ６、大径円筒部12、通路13により第２の出力ポー
ト23とドレンポート25を連通する通路が更生され、通常
は上述の開閉弁10により閉鎖されている。第２図は本発
明による切換弁37Aを備えた手動式油圧クラツチを示
す。
ポート23へ常時連通される。大径円筒部12は径方向通路
13を経てドレンポート25に常時連通される。通路９、シ
リンダ６、大径円筒部12、通路13により第２の出力ポー
ト23とドレンポート25を連通する通路が更生され、通常
は上述の開閉弁10により閉鎖されている。第２図は本発
明による切換弁37Aを備えた手動式油圧クラツチを示
す。
次に、本発明による変速機用油圧クラツチの切換弁の
作動について説明する。第1,2図に示すスプール18の右
方作動位置では、スプール18の環状溝20により入力ポー
ト19と第２の出力ポート23が連通される。したがつて、
油圧ポンプからの圧油が通路７、入力ポート19、第２の
出力ポート23、通路８を経て図示してない第２の油圧ア
クチユエータ32へ供給される。
作動について説明する。第1,2図に示すスプール18の右
方作動位置では、スプール18の環状溝20により入力ポー
ト19と第２の出力ポート23が連通される。したがつて、
油圧ポンプからの圧油が通路７、入力ポート19、第２の
出力ポート23、通路８を経て図示してない第２の油圧ア
クチユエータ32へ供給される。
いま、この状態からスプール18を左方作動位置へ切り
換えると、スプール18の環状溝20により入力ポート19と
第１の出力ポート17が連通され、油圧ポンプからの圧油
が通路７、入力ポート19、環状溝20、第１の出力ポート
17、通路４を経て、高速断油圧クラツチを33を駆動する
第１の油圧アクチユエータ31へ供給される。
換えると、スプール18の環状溝20により入力ポート19と
第１の出力ポート17が連通され、油圧ポンプからの圧油
が通路７、入力ポート19、環状溝20、第１の出力ポート
17、通路４を経て、高速断油圧クラツチを33を駆動する
第１の油圧アクチユエータ31へ供給される。
しかし、第２の出力ポート23はスプール18の右側のラ
ンドにより閉じられたままであるので、通路８に連なる
第２の油圧アクチユエータ32は復動しない。また、第１
の出力ポート17の圧力は通路４に連なる第１の油圧アク
チユエータ31の動作が完了するまでは非常に低いので、
ピストン21は動作せず、開閉弁10は閉じたままである。
ンドにより閉じられたままであるので、通路８に連なる
第２の油圧アクチユエータ32は復動しない。また、第１
の出力ポート17の圧力は通路４に連なる第１の油圧アク
チユエータ31の動作が完了するまでは非常に低いので、
ピストン21は動作せず、開閉弁10は閉じたままである。
通路４に連なる第１の油圧アクチユエータ31の動作が
完了すると、第１の出力ポート17の油圧が高くなり、こ
の油圧が通路５、シリンダ６を経てピストン21に作用す
るので、ピストン21が右方へ移動し、ばね24の力に抗し
て開閉弁10がシリンダ６から大径円筒部12へ抜け出す。
この時、第２の出力ポート23が通路９、シリンダ６の右
端室、大径円筒部12、通路13を経てドレンポート25へ連
通され、通路８に連なる第２の油圧アクチユエータ32が
復動する。
完了すると、第１の出力ポート17の油圧が高くなり、こ
の油圧が通路５、シリンダ６を経てピストン21に作用す
るので、ピストン21が右方へ移動し、ばね24の力に抗し
て開閉弁10がシリンダ６から大径円筒部12へ抜け出す。
この時、第２の出力ポート23が通路９、シリンダ６の右
端室、大径円筒部12、通路13を経てドレンポート25へ連
通され、通路８に連なる第２の油圧アクチユエータ32が
復動する。
こうして、スプール18の左方作動位置への切換え動作
に伴つて、通路４に連なる第１の油圧アクチユエータ31
の往動動作が完了するとほぼ同時に、通路８に連なる第
２の油圧アクチユエータ32が復動する。したがつて、本
発明の変速機用油圧クラツチの切換弁によれば、低速段
油圧クラツチ33aの遮断と高速段油圧クラツチ33の接続
が連続的に行われ、円滑な変速動作が達せられる。
に伴つて、通路４に連なる第１の油圧アクチユエータ31
の往動動作が完了するとほぼ同時に、通路８に連なる第
２の油圧アクチユエータ32が復動する。したがつて、本
発明の変速機用油圧クラツチの切換弁によれば、低速段
油圧クラツチ33aの遮断と高速段油圧クラツチ33の接続
が連続的に行われ、円滑な変速動作が達せられる。
［発明の効果］ 本発明は上述のように、高速段油圧クラツチをばね力
に抗して接続方向へ駆動する第１の油圧アクチユエータ
の油室が切換弁の第１の出力ポートに接続され、低速段
油圧クラツチをばね力に抗して接続方向へ駆動する第２
の油圧アクチユエータの油室が切換弁の第２の出力ポー
トに接続される変速機用油圧クラツチの切換弁におい
て、弁室の中央に入力ポートを、両側に第1,第２の出力
ポートを、両側部にドレンポートをそれぞれ設け、前記
弁室に嵌挿したスプールの中央に前記入力ポートを一方
の出力ポートへ選択的に連通する環状溝を設け、スプー
ルの一端に第１の出力ポートとドレンポートとの間を連
通・遮断する第１のランドを設け、スプールの他端に第
２の出力ポートとドレンポートとの間を常時遮断する第
２のランドを設け、両端が閉鎖されたシリンダにピスト
ンを嵌合してなるアクチユエータを前記スプールの内部
に形成し、前記シリンダの一端室に第１のランドへ開口
する径方向の通路を接続し、前記シリンダの他端室に第
２のランドへ開口する径方向の通路を接続し、前記シリ
ンダの他端室にドレンポートに常時連通する大径円筒部
を接続し、前記シリンダの他端室に出退可能に嵌装した
開閉弁をロツドにより前記ピストンに連結し、前記開閉
弁と前記大径円筒部の端壁との間にばねを介装した、次
のような効果が得られる。
に抗して接続方向へ駆動する第１の油圧アクチユエータ
の油室が切換弁の第１の出力ポートに接続され、低速段
油圧クラツチをばね力に抗して接続方向へ駆動する第２
の油圧アクチユエータの油室が切換弁の第２の出力ポー
トに接続される変速機用油圧クラツチの切換弁におい
て、弁室の中央に入力ポートを、両側に第1,第２の出力
ポートを、両側部にドレンポートをそれぞれ設け、前記
弁室に嵌挿したスプールの中央に前記入力ポートを一方
の出力ポートへ選択的に連通する環状溝を設け、スプー
ルの一端に第１の出力ポートとドレンポートとの間を連
通・遮断する第１のランドを設け、スプールの他端に第
２の出力ポートとドレンポートとの間を常時遮断する第
２のランドを設け、両端が閉鎖されたシリンダにピスト
ンを嵌合してなるアクチユエータを前記スプールの内部
に形成し、前記シリンダの一端室に第１のランドへ開口
する径方向の通路を接続し、前記シリンダの他端室に第
２のランドへ開口する径方向の通路を接続し、前記シリ
ンダの他端室にドレンポートに常時連通する大径円筒部
を接続し、前記シリンダの他端室に出退可能に嵌装した
開閉弁をロツドにより前記ピストンに連結し、前記開閉
弁と前記大径円筒部の端壁との間にばねを介装した、次
のような効果が得られる。
弁室の第２の出力ポートとこれに隣接するドレンポー
トとを結ぶスプールの内部通路に開閉弁を配設し、第１
の出力ポートの油圧により前記開閉弁をばね力に抗して
開くアクチユエータを備えたから、スプールを一方側へ
切り換えると、入力ポートが第１の出力ポートと連通し
て第１の油圧アクチユエータをすぐに往動させるが、第
１の出力ポートの圧力が高くなるまでは第２の出力ポー
トとドレンポートとの間が開閉弁により遮断され、第１
の出力ポートの圧力が高くなると、つまり、高速段油圧
クラツチの接続動作が完了するか完了直前に開閉弁が開
かれ、第２の出力ポートがドレンポートに連通され、低
速段油圧クラツチの遮断動作が開始される。
トとを結ぶスプールの内部通路に開閉弁を配設し、第１
の出力ポートの油圧により前記開閉弁をばね力に抗して
開くアクチユエータを備えたから、スプールを一方側へ
切り換えると、入力ポートが第１の出力ポートと連通し
て第１の油圧アクチユエータをすぐに往動させるが、第
１の出力ポートの圧力が高くなるまでは第２の出力ポー
トとドレンポートとの間が開閉弁により遮断され、第１
の出力ポートの圧力が高くなると、つまり、高速段油圧
クラツチの接続動作が完了するか完了直前に開閉弁が開
かれ、第２の出力ポートがドレンポートに連通され、低
速段油圧クラツチの遮断動作が開始される。
２つの油圧アクチユエータの連携動作により高速段油
圧クラツチと低速段油圧クラツチが時間的ずれがなく順
に作動するので、円滑な高速段への切換え（シフトアツ
プ）が達せられる。
圧クラツチと低速段油圧クラツチが時間的ずれがなく順
に作動するので、円滑な高速段への切換え（シフトアツ
プ）が達せられる。
従来の一般的な切換弁の弁ハウジングやスプールの寸
法を変えることなく、一部の機械加工を省略し、さらに
スプールの内部に機械加工を加えるだけで製造し得るの
で、コストが節減される。
法を変えることなく、一部の機械加工を省略し、さらに
スプールの内部に機械加工を加えるだけで製造し得るの
で、コストが節減される。
第１図は本発明に係る変速機用油圧クラツチの切換弁の
側面断面図、第２図は同変速機用油圧クラツチの油圧回
路図、第３図は従来の一般的な切換弁の側面断面図、第
４図は同切換弁を用いた変速機用油圧クラツチの油圧回
路である。 2:弁室、9,13:通路、10:開閉弁、17,23:第1,第２の出力
ポート、18:スプール、19:入力ポート、21:ピストン、2
4:ばね、16,25:ドレンポート、31:第１の油圧アクチユ
エータ、32:第２の油圧アクチユエータ、33:高速段油圧
クラツチ、33a:低速段油圧クラツチ
側面断面図、第２図は同変速機用油圧クラツチの油圧回
路図、第３図は従来の一般的な切換弁の側面断面図、第
４図は同切換弁を用いた変速機用油圧クラツチの油圧回
路である。 2:弁室、9,13:通路、10:開閉弁、17,23:第1,第２の出力
ポート、18:スプール、19:入力ポート、21:ピストン、2
4:ばね、16,25:ドレンポート、31:第１の油圧アクチユ
エータ、32:第２の油圧アクチユエータ、33:高速段油圧
クラツチ、33a:低速段油圧クラツチ
Claims (1)
- 【請求項１】高速段油圧クラツチをばね力に抗して接続
方向へ駆動する第１の油圧アクチユエータの油室が切換
弁の第１の出力ポートに接続され、低速段油圧クラツチ
をばね力に抗して接続方向へ駆動する第２の油圧アクチ
ユエータの油室が切換弁の第２の出力ポートに接続され
る変速機用油圧クラツチの切換弁において、弁室の中央
に入力ポートを、両側に第1,第２の出力ポートを、両端
部にドレンポートをそれぞれ設け、前記弁室に嵌挿した
スプールの中央に前記入力ポートを一方の出力ポートへ
選択的に連通する環状溝を設け、スプールの一端に第１
の出力ポートとドレンポートとの間を連通・遮断する第
１のランドを設け、スプールの他端に第２の出力ポート
とドレンポートとの間を常時遮断する第２のランドを設
け、両端が閉鎖されたシリンダにピストンを嵌合してな
るアクチユエータを前記スプールの内部に形成し、前記
シリンダの一端室に第１のランドへ開口する径方向の通
路を接続し、前記シリンダの他端室に第２のランドへ開
口する径方向の通路を接続し、前記シリンダの他端室に
ドレンポートに常時連通する大径円筒部を接続し、前記
シリンダの他端室に出退可能に嵌装した開閉弁をロツド
により前記ピストンに連結し、前記開閉弁と前記大径円
筒部の端壁との間にばねを介装したことを特徴とする変
速機用油圧クラツチの切換弁。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30161789A JP2651873B2 (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 変速機用油圧クラッチの切換弁 |
| EP19900118129 EP0428847B1 (en) | 1989-11-20 | 1990-09-20 | Change-over valve |
| DE1990607022 DE69007022T2 (de) | 1989-11-20 | 1990-09-20 | Umschaltventil. |
| US07/613,137 US5115721A (en) | 1989-11-20 | 1990-11-15 | Change-over valve |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30161789A JP2651873B2 (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 変速機用油圧クラッチの切換弁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03163225A JPH03163225A (ja) | 1991-07-15 |
| JP2651873B2 true JP2651873B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=17899101
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30161789A Expired - Lifetime JP2651873B2 (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 変速機用油圧クラッチの切換弁 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5115721A (ja) |
| EP (1) | EP0428847B1 (ja) |
| JP (1) | JP2651873B2 (ja) |
| DE (1) | DE69007022T2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4123036C2 (de) * | 1991-07-12 | 1994-08-11 | Daimler Benz Ag | Schieberventil |
| DE4212550C2 (de) * | 1992-04-15 | 1998-12-10 | Hydraulik Ring Gmbh | Ventilanordnung mit einem Wegeventil |
| DE102010061359A1 (de) * | 2010-12-20 | 2012-06-21 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Umschaltventil und Verbrennungsmotor mit einem derartigen Umschaltventil |
| US8788159B1 (en) * | 2013-02-14 | 2014-07-22 | Ford Global Technologies, Llc | Transmission gear shift control |
| DE102013113432B4 (de) * | 2013-12-04 | 2022-02-24 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Umschaltventileinheit und Verbrennungsmotor mit einer solchen Umschaltventileinheit |
| DE102015202581A1 (de) | 2015-02-12 | 2016-08-18 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Fluidanordnung |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US2502800A (en) * | 1948-10-07 | 1950-04-04 | Denison Eng Co | Pressure fluid differential type motor and control valve means therefor |
| US2836196A (en) * | 1955-08-25 | 1958-05-27 | Bendix Aviat Corp | Hydraulically-actuated 4-way valve |
| US3473566A (en) * | 1968-04-19 | 1969-10-21 | Clark Equipment Co | Control valve |
| JPS5131364A (ja) * | 1974-09-10 | 1976-03-17 | Toyota Motor Co Ltd | Sharyoyojidohensokuki no yuatsuseigyosochi |
| US4172582A (en) * | 1977-04-21 | 1979-10-30 | Rexnord Inc. | Reverse differential holding valve |
| DE3407878C1 (de) * | 1984-03-02 | 1985-06-27 | Hermann Hemscheidt Maschinenfabrik Gmbh & Co, 5600 Wuppertal | Rueckschlagventil fuer die Stempel von Schreitausbaugestellen |
| JPS6136520A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-21 | Fuji Tekkosho:Kk | 液圧クラツチ用切換弁 |
| US4667570A (en) * | 1984-12-21 | 1987-05-26 | The Boeing Company | Integral hydraulic blocking and relief valve |
| US4646895A (en) * | 1985-01-11 | 1987-03-03 | J. I. Case Company | Hydraulic control for a transmission with high-low powershift and masterclutch |
-
1989
- 1989-11-20 JP JP30161789A patent/JP2651873B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-09-20 EP EP19900118129 patent/EP0428847B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-09-20 DE DE1990607022 patent/DE69007022T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1990-11-15 US US07/613,137 patent/US5115721A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0428847B1 (en) | 1994-03-02 |
| US5115721A (en) | 1992-05-26 |
| DE69007022T2 (de) | 1994-09-01 |
| JPH03163225A (ja) | 1991-07-15 |
| DE69007022D1 (de) | 1994-04-07 |
| EP0428847A1 (en) | 1991-05-29 |
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