JPH08109905A - 多段ストロークシリンダ制御装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置 - Google Patents

多段ストロークシリンダ制御装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置

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JPH08109905A
JPH08109905A JP24757294A JP24757294A JPH08109905A JP H08109905 A JPH08109905 A JP H08109905A JP 24757294 A JP24757294 A JP 24757294A JP 24757294 A JP24757294 A JP 24757294A JP H08109905 A JPH08109905 A JP H08109905A
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JP
Japan
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pressure
cylinder
switching valve
piston
hydraulic
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Application number
JP24757294A
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English (en)
Inventor
Shinya Sakaguchi
信也 坂口
Akira Takagi
章 高木
So Yokoyama
創 横山
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/26Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms
    • F16H61/28Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms with at least one movement of the final actuating mechanism being caused by a non-mechanical force, e.g. power-assisted
    • F16H61/30Hydraulic or pneumatic motors or related fluid control means therefor
    • F16H2061/307Actuators with three or more defined positions, e.g. three position servos

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各ストローク段階でそれぞれ正常にストロー
クを変位させることができる多段ストロークシリンダ制
御装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置を提供
する。 【構成】 多段ストロークシリンダ制御装置は、主に多
段ストロークシリンダ20と油圧回路51とから構成さ
れ、圧力室14、15、16、17内の圧力が油圧回路
51により切換えられる。油圧回路51は、4方2位置
切換弁21、8方2位置切換弁22、油圧配管30等、
連通路25等からなる。シリンダ2と外側ピストン3と
からなる第1シリンダ装置と、シリンダの役割をする外
側ピストン3と内側ピストン6とからなる第2シリンダ
装置とには、8方2位置切換弁22を経由する連通路2
5、26、27、28が接続されている。また8方2位
置切換弁22を経由して第1シリンダ装置に接続される
4方2位置切換弁21は、8方2位置切換弁22と直列
に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多段ストロークシリン
ダ制御装置に関するもので、例えば自動変速機に使用さ
れる変速切換装置に用いると好適な多段ストロークシリ
ンダ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平5−296211号公報に開示さ
れる2段ストロークシリンダは、径の異なる2つのシリ
ンダを直列同軸上に連結させ、2組のシリンダ、ピスト
ンの位置の組合わせにより3段階のストロークを得るこ
とを可能にしている。ところが、この2段ストロークシ
リンダによると、多段位置制御を行うため4ポートから
なる2組の入出力ポートが設けられており、2組のシリ
ンダ、ピストンを各々に制御する構成を有する。したが
って、2組のピストン、シリンダを相対位置変化させる
場合、各々に個別の圧力を送る必要がある。このため、
シリンダ、ピストンのストロークに対応して自由に屈曲
可能な4本の圧力配管が必要になり、装置構成の複雑化
および装置の大型化を招くという問題がある。またシリ
ンダ、ピストンのストロークに伴う圧力配管の移動スペ
ースの確保、および圧力配管の保守管理が必要になると
いう問題があり、さらに自由に屈曲する圧力配管の信頼
性が高くないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するため、第1シリンダ装置のピストンが第2シリンダ
装置のピストンを内包し、第1シリンダ装置のピストン
と第2シリンダ装置のシリンダとを兼用にするととも
に、第1シリンダ装置の壁部を経由して第2シリンダ装
置の圧力室に圧油等を供給する構成を有する多段ストロ
ークシリンダが考えられる。このものでは、第1シリン
ダ装置、第2シリンダ装置それぞれのピストンの両側に
形成される圧力室に供給または排出される圧油等を切換
える複数の電磁弁を有する油圧回路等による制御が必要
になる。
【0004】しかしながら、このような構成を有する多
段ストロークシリンダの制御によると、1st位置から4
th位置まで4段階あるストロークにうち、2nd位置から
3rd位置に切換える際、2つの電磁弁を同時に切換える
必要がある。ところが、電磁弁個々の部品のばらつき等
により第1シリンダ装置と第2シリンダ装置との間でそ
れぞれの圧力応答性に差が生ずる場合があり、これによ
り2nd位置から3rd位置にストロークが正常に位置変化
しないという問題がある。
【0005】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、各ストローク段階でそれぞれ正常に
ストロークを変位させることができる多段ストロークシ
リンダ制御装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による請求項1記載の多段ストロークシリン
ダ制御装置は、第1ピストンとこの第1ピストンを往復
動可能に収容する第1シリンダとを有する第1シリンダ
装置と、前記第1ピストンのストロークと相異なるスト
ロークを有する第2ピストンとこの第2ピストンを往復
動可能に収容し前記第1ピストンを兼ねる第2シリンダ
とを有する第2シリンダ装置と、前記第1ピストンの両
側の第1圧力室と前記第2ピストンの両側の第2圧力室
とに接続され、この第1圧力室、第2圧力室双方の圧力
を同時に切換える第1切換弁と、前記第1圧力室または
前記第2圧力室のいずれか一方の圧力を切換える第2切
換弁と、前記第1シリンダの壁体の内部を経由して外部
と連通し前記第2圧力室に流体を導入または排出するポ
ートとを備え、前記第1切換弁と前記第2切換弁とが直
列に接続されることを特徴とする。
【0007】また、本発明による請求項2記載の多段ス
トロークシリンダ制御装置は、請求項1記載の多段スト
ロークシリンダの制御装置において、前記第1圧力室お
よび前記第2圧力室に流入する流体は、前記第2切換弁
を経由またはバイパスし、前記第1切換弁を経由して流
入することを特徴とする。さらに、本発明による請求項
3記載の多段ストロークシリンダ制御装置は、請求項1
または2記載の多段ストロークシリンダの制御装置にお
いて、前記第2切換弁により圧力が切換えられない流路
にオリフィスが形成されることを特徴とする。
【0008】さらにまた、本発明による請求項4記載の
多段ストロークシリンダ制御装置は、請求項3記載の多
段ストロークシリンダの制御装置において、前記オリフ
ィスを経由する流体の圧力損失特性は、前記第2切換弁
を経由する流体の圧力損失特性とほぼ等しいことを特徴
とする。また、本発明による請求項5記載の自動変速機
用油圧制御装置は、自動変速機に設けられる複数の摩擦
締結要素に加わる油圧を複数の油圧弁で切換え制御し、
前記複数の摩擦締結要素の係合または解除を行うことに
より複数の変速段を切換え制御する自動変速機用油圧制
御装置であって、前記複数の摩擦締結要素の各摩擦締結
要素に加わる油圧を切換える複数の油圧弁を有する集積
弁と、前記複数の油圧弁を直接的、かつ同時に切換え可
能な弁切換え手段と、前記弁切換え手段を駆動する請求
項1、2、3または4記載の多段ストロークシリンダ制
御装置とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1または2記
載の多段ストロークシリンダ制御装置によると、第1シ
リンダ装置と第2シリンダ装置との双方に接続される第
1切換弁と、第1シリンダ装置または第2シリンダ装置
のいずれか一方に接続される第2切換弁とが直列に接続
されていることから、ストローク状態を変位させる過程
において、第1切換弁と第2切換弁とを同時に切換える
必要がない。これにより、第1切換弁、第2切換弁を構
成する個々の部品のばらつき等により第1シリンダ装置
と第2シリンダ装置との間で生ずるそれぞれの圧力応答
性をほぼ等しくでき、ストロークを正常に変位させる効
果がある。
【0010】また、本発明の請求項3または4記載の多
段ストロークシリンダ制御装置によると、第2切換弁に
より圧力が切換えられない流路に形成されるオリフィス
は、第2切換弁を経由する流体の圧力損失特性とほぼ等
しい圧力損失特性を有することから、第2切換弁を経由
する流体の圧力と第2切換弁を経由しない流体の圧力と
がほぼ等しくなる。これにより、第2切換弁を経由する
流体が流入する第1シリンダ装置または第2シリンダ装
置と第2切換弁を経由しない流体が流入する第1シリン
ダ装置とがそれぞれ有する圧力応答特性のバランスを高
精度に保つ効果がある。
【0011】さらにまた、本発明の請求項5記載の自動
変速機用油圧制御装置によると、請求項1、2、3また
は4記載の多段ストロークシリンダ制御装置により弁切
換え手段を駆動することから、従来の位置検出器等を併
用したステップモータ等による駆動制御と較べ高精度の
駆動制御が可能になる効果がある。また、従来のステッ
プモータ等による駆動制御に較べ、請求項1、2、3ま
たは4記載の多段ストロークシリンダ制御装置は構成が
簡素なことから、コストを低減する効果がある。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明の多段ストロークシリンダ制御装
置の第1実施例を図1〜図6に示す。図1に示すよう
に、多段ストロークシリンダ制御装置は、主に多段スト
ロークシリンダ20と油圧回路51とから構成され、多
段ストロークシリンダ20内に形成される4つの圧力室
14、15、16、17内の圧力が油圧回路51により
切換えられる。
【0013】図2に示すように、多段ストロークシリン
ダ20は、主に出力シャフト1、シリンダ2、外側ピス
トン3、内側ピストン6から構成されている。シリンダ
2とともに第1シリンダ装置を構成する外側ピストン3
は、第2シリンダ装置のシリンダの役割を兼ね、内側ピ
ストン6と外側ピストン3とが第2シリンダ装置を構成
する。
【0014】円筒形状からなる内側ピストン6には、円
柱形状からなる出力シャフト1の一方の端部が挿入され
固定されている。この内側ピストン6が摺動可能な内壁
を有する有底の円筒形状の外側ピストン3の底部3aに
は、出力シャフト1の他方の端部が摺動可能な摺動孔3
bが形成されている。外側ピストン3の開口部を封止す
るために設けられたキャップ4には孔4aが形成されて
いる。この孔4aと外側ピストン3に形成された図示し
ない孔とを位置合わせした後、孔4aにピン7を圧入す
ることにより、外側ピストン3にキャップ4を固定して
いる。ここで、図2に示すL2 は内側ピストン6が摺動
可能な距離を表している。
【0015】外側ピストン3の外周壁3cには、環状溝
3d、3eが形成されている。環状溝3dは底部3a近
傍に位置し、環状溝3eは外側ピストン3に固定されて
いるキャップ4近傍に位置している。またこの環状溝3
d、3eが形成される外周壁3cの円周方向には、外周
壁3cを貫通する複数の給排口12、13がそれぞれ形
成されている。この給排口12は、内側ピストン6の一
方の端部と外側ピストン3の内壁とから区画形成される
圧力室14に連通し、給排口13は、内側ピストン6の
他方の端部と外側ピストン3の内壁とから区画形成され
る圧力室15に連通している。
【0016】外側ピストン3が摺動可能な内壁を有する
有底の円筒形状のシリンダ2の底部2aには、出力シャ
フト1の他方の端部が摺動可能な摺動孔2bが形成され
ている。シリンダ2の開口部を封止するために設けられ
たキャップ5は、出力シャフト1、内側ピストン6等が
組付られた外側ピストン3をシリンダ2内に収容した
後、シリンダ2に圧入され固定される。ここで、図2に
示すL1 は外側ピストン3が摺動可能な距離を表してい
る。外側ピストン3が摺動可能な距離L1 と前述の内側
ピストン6が摺動可能な距離L2 とは、L1 :L2 =
1:2の関係が成立している。
【0017】外周壁2cの底部2a近傍の円周方向に
は、外周壁2cを貫通する複数の給排口8が形成されて
いる。同様に、外周壁2cのキャップ5近傍の円周方向
には、外周壁2cを貫通する複数の給排口11が形成さ
れている。この給排口8は、外側ピストン3の一方の端
部とシリンダ2の内壁とから区画形成される圧力室16
に連通し、給排口11は、外側ピストン3の他方の端部
とシリンダ2の内壁とから区画形成される圧力室17に
連通している。さらに、外周壁2cの円周方向には、外
周壁2cを貫通する複数の給排口9、10がそれぞれ形
成されている。この給排口9は、外側ピストン3がシリ
ンダ2を摺動するとき、いずれの摺動位置においても環
状溝3dを経由して圧力室14と連通可能な位置に形成
されている。同様に、給排口10は、環状溝3eを経由
して圧力室15と連通可能な位置に形成されている。こ
のように外側ピストン3の摺動位置にかかわらずシリン
ダ2の外部から環状溝3d、3eを経由して圧力室1
4、15に圧油を供給可能であり、また圧力室14、1
5内の圧油をシリンダ2の外部に排出可能である。した
がって、内側ピストン6を摺動させるため圧油を供給す
る圧力配管等をシリンダの役割をする外側ピストン3に
個別に設ける必要がない。
【0018】次に、多段ストロークシリンダ20を制御
する油圧回路51を図1に基づいて説明する。図1に示
すように、8方2位置切換弁22は、電磁3方2位置弁
24により油圧配管30に供給される油圧が切換えられ
るパイロット回路に接続されている。また4方2位置切
換弁21は、電磁3方2位置弁23により油圧配管29
に供給される油圧が切換えられるパイロット回路に接続
されている。電磁3方2位置弁(以下「電磁弁」とい
う)23、24は、電磁力により作動する。
【0019】連通路25、26、27、28のそれぞれ
の一端は、多段ストロークシリンダ20の外周壁2cを
取囲む図示しない環状通路により、対応する給排口8、
11、9、10に接続され、圧力室16、17、14、
15にそれぞれ連通している。一方、連通路25、2
6、27、28のそれぞれの他端は、8方2位置切換弁
(以下「同時切換弁」という)22に接続されている。
また4方2位置切換弁(以下「単独切換弁」という)2
1は、油圧配管33、34により同時切換弁22に接続
されている。油圧配管29は、単独切換弁21と電磁弁
23とを接続し、油圧配管30は、同時切換弁22と電
磁弁24とを接続している。ドレン35、36、37、
38は、大気に解放されている。
【0020】油圧供給路32から第1シリンダ装置の圧
力室16、17に供給される圧油は、油圧配管31、単
独切換弁21、油圧配管33、34、同時切換弁22、
油圧配管25、26の順にそれぞれを経由して圧力室1
6、17に送られる。また油圧供給路32から第2シリ
ンダ装置の圧力室14、15に供給される圧油は、油圧
配管31、同時切換弁22、油圧配管27、28の順に
それぞれを経由して圧力室14、15に送られる。した
がって、圧力室16、17に供給される圧油は、必ず単
独切換弁21、同時切換弁22の双方を経由することに
なり、圧力室14、15に供給される圧油は、同時切換
弁22だけを経由することになる。また同様に、圧力室
16、17から流出する圧油についても単独切換弁2
1、同時切換弁22の双方を経由し、圧力室14、15
から流出する圧油も同時切換弁22を経由する。
【0021】図3は、図1に示された油圧回路51によ
って制御される多段ストロークシリンダ20のストロー
ク段階を示す説明図である。図3に示す記号Hは供給圧
である高圧、記号Lはドレン圧である低圧、記号1は電
磁弁通電状態、記号0は電磁弁非電通状態をそれぞれ表
している。また、Pa、Pb、Pc、Pdは、多段スト
ロングシリンダ20の圧力室16、17、14、15に
おける圧力をそれぞれ表している。さらに、Sig.A、Si
g.Bは電磁弁23、24への通電信号を表している。さ
らにまた、1st、2nd、3rd、4thは多段ストロークシ
リンダ20の出力シャフト1のストロークを便宜的に表
したもので、出力シャフト1の先端の突出量の大きいも
のから順に4th、3rd、2nd、1stと表す。
【0022】次に、多段ストロークシリンダ20の作動
を図1、図3および図4に基づいて説明する。図3に示
すように、1stのストロークにする場合、Sig.Aを記号
0にすなわち電磁弁23を非通電状態、Sig.Bを記号1
にすなわち電磁弁24を通電状態にすると油圧配管30
が高圧になり、そのパイロット圧力により同時切換弁2
2が図1中右方向へ移動しPa、Pcを高圧に、Pb、
Pdを低圧に切換える。その結果、圧力室16、14は
高圧になり、圧力室17、15は低圧になる。これによ
り、外側ピストン3のキャップ4がシリンダ2のキャッ
プ5に当接する位置に外側ピストン3が摺動する。ま
た、圧力室14が高圧、圧力室15が低圧になることに
より、内側ピストン6の端部が外側ピストン3のキャッ
プ4に当接する位置に内側ピストン6が摺動する。した
がって、図4(d) に示す1stのストロークが得られる。
【0023】ここから2nd位置にストロークさせる場
合、図3において、Sig.Bを記号1にした状態で、Sig.
Aを記号0から記号1すなわち電磁弁23を電通状態に
する。その結果、単独切換弁21は、図1において、図
1中右方向へ移動する。すると圧力室16と圧力室17
の圧力が反転し、圧力室16が低圧、圧力室17が高圧
となる。つまり、外側ピストン3の底部3aがシリンダ
2の摺動孔2b方向の端部に当接する位置に外側ピスト
ン3が摺動する。その結果、出力シャフト1は外側ピス
トン3のストローク長だけ図1中左方向へ変位すること
になる。したがって、図4(c) に示す2ndのストローク
が得られる。
【0024】次に2nd位置から3rd位置にストロークさ
せる場合、図3において、Sig.Aを記号1にした状態
で、Sig.Bを記号1から記号0すなわち電磁弁24を非
電通状態にする。その結果、同時切換弁22は、図1に
おいて、同時切換弁22のばねの復元力によって図1中
左方向へ移動する。するとすべての圧力室の圧力が反転
し、圧力室14、17が低圧、圧力室15、16が高圧
となる。したがって、外側ピストン3のキャップ4がシ
リンダ2のキャップ5に当接する位置に外側ピストン3
が摺動すると同時に、外側ピストン3の底部3aに当接
する位置に内側ピストン6が摺動する。その結果、出力
シャフト1は内側ピストン6のストローク長から外側ピ
ストン3のストローク長を差引いた分だけ図1中左方向
へ変位することになる。これにより、図4(b) に示す3
rdのストロークが得られる。
【0025】さらに3rd位置から4th位置にストローク
させる場合、図3において、Sig.Bを記号0にした状態
で、Sig.Aを記号1から記号0すなわち電磁弁23を非
電通状態にする。その結果、単独切換弁21は、図1中
左方向へ移動する。すると圧力室16と圧力室17の圧
力が反転し、圧力室16が低圧、圧力室17が高圧とな
る。つまり、外側ピストン3の底部3aがシリンダ2の
摺動孔2b方向の端部に当接する位置に外側ピストン3
が摺動する。その結果、出力シャフト1は外側ピストン
3のストローク長だけ図1中左方向へ変位することにな
る。したがって、図4(a) に示す4thのストロークが得
られる。
【0026】このようにして得られる各ストロークは、
前述のように、図2に示す外側ピストン3の摺動可能な
距離L1 と内側ピストン6の摺動可能な距離L2 との関
係がL1 :L2 =1:2であることから、1st、2nd、
3rd、4thを4段階に渡って、4つの等間隔な位置決め
を実現することができる。また、上述した作動および図
3からわかるように、ストローク状態を変位させる過程
において、1st位置から2nd位置、2nd位置から3rd位
置、3rd位置から4th位置のいずれの場合も単独切換弁
21、同時切換弁22を同時に切換えることがない。
【0027】さらに、シリンダ2と外側ピストン3とか
らなる第1シリンダ装置と、シリンダの役割をする外側
ピストン3と内側ピストン6とからなる第2シリンダ装
置との位置関係が、第2シリンダ装置が第1シリンダ装
置に内包されている状態にあり、かつL1 :L2 =1:
2の関係が成立する場合、各々のピストンの断面積比を
2:1に設定することにより、各圧力室に供給される圧
油の体積が等しくなり、多段ストロークシリンダの切換
時に必要な圧油の流量が等しくなる。したがって、多段
ストロークシリンダ切換時に必要となる第1シリンダ装
置と第2シリンダ装置との切換時間に差異が生じ難くな
る。
【0028】第1実施例によると、ストローク状態を変
位させる過程において、1st位置から2nd位置、2nd位
置から3rd位置、3rd位置から4th位置のいずれの場合
も単独切換弁21、同時切換弁22を同時に切換えるこ
とがないため、単独切換弁21、同時切換弁22を構成
する個々の部品のばらつき等により第1シリンダ装置と
第2シリンダ装置との間で生ずるそれぞれの圧力応答性
をほぼ等しくできる。これにより、出力シャフト1のス
トロークを正常に変位させる効果がある。
【0029】なお、第1実施例では、シリンダ2と外側
ピストン3とからなる第1シリンダ装置と、シリンダの
役割をする外側ピストン3と内側ピストン6とからなる
第2シリンダ装置との位置関係が、第2シリンダ装置が
第1シリンダ装置に内包されていたが、本発明ではこれ
に限られることはなく、例えば各々別体のシリンダ装置
を連結しても良い。
【0030】また、第1実施例では、多段ストロークシ
リンダ20の切換えに圧油を用いたが、本発明ではこれ
に限られることはなく、例えば空気、水、その他の流体
等を用いても良い。 (第2実施例)本発明の多段ストロークシリンダ制御装
置の第2実施例を図5および図6に示す。第1実施例と
実質的に同一の構成部分については、同一符号を付す。
【0031】図5に示すように、多段ストロークシリン
ダ20を制御する油圧回路を構成する油圧切換弁に8方
2位置切換弁を用いることなく、2つの4方2位置切換
弁39、40を用い油圧回路52を実現した点が第1実
施例と異なる。図5に示す油圧回路52において、4方
2位置切換弁39は、電磁3方2位置弁24により油圧
配管30に供給される油圧が切換えられるパイロット回
路に接続されている。また4方2位置切換弁40は、電
磁3方2位置弁23により油圧配管29に供給される油
圧が切換えられるパイロット回路に接続されている。電
磁3方2位置弁(以下「電磁弁」という)23、24
は、電磁力により作動する。
【0032】連通路25、26、27、28のそれぞれ
の一端は、多段ストロークシリンダ20の外周壁2cを
取囲む図示しない環状通路により、対応する給排口8、
11、9、10に接続され、圧力室16、17、14、
15にそれぞれ連通している。一方、連通路25、26
のそれぞれの他端は、4方2位置切換弁39に接続さ
れ、連通路27、28のそれぞれの他端は、4方2位置
切換弁(以下「切換弁」という)39、40を接続する
油圧配管33、34に接続されている。油圧配管29
は、切換弁40と電磁弁23とを接続し、油圧配管30
は、切換弁39と電磁弁24とを接続している。ドレン
35、37、38は、大気に解放されている。
【0033】油圧供給路32から第1シリンダ装置の圧
力室16、17に供給される圧油は、油圧配管31、切
換弁40、油圧配管33、34、切換弁39、油圧配管
25、26の順にそれぞれを経由して圧力室16、17
に送られる。また油圧供給路32から第2シリンダ装置
の圧力室14、15に供給される圧油は、油圧配管3
1、切換弁40、切換弁39をバイパスする油圧配管2
7、28の順にそれぞれを経由して圧力室14、15に
送られる。したがって、圧力室16、17に供給される
圧油は、必ず切換弁39、40の双方を経由することに
なり、圧力室14、15に供給される圧油は、切換弁4
0だけを経由することになる。また同様に、圧力室1
6、17から流出する圧油についても切換弁39、40
の双方を経由し、圧力室14、15から流出する圧油も
切換弁40を経由する。
【0034】図6は、図5に示された油圧回路52によ
って制御される多段ストロークシリンダ20のストロー
ク段階を示す説明図である。図6に示す記号Hは供給圧
である高圧、記号Lはドレン圧である低圧、記号1は電
磁弁通電状態、記号0は電磁弁非電通状態をそれぞれ表
している。また、Pa、Pb、Pc、Pdは、多段スト
ロングシリンダ20の圧力室16、17、14、15に
おける圧力をそれぞれ表している。さらに、Sig.A、Si
g.Bは電磁弁23、24への通電信号を表している。さ
らにまた、1st、2nd、3rd、4thは多段ストロークシ
リンダ20の出力シャフト1のストロークを便宜的に表
したもので、出力シャフト1の先端の突出量の大きいも
のから順に4th、3rd、2nd、1stと表す。
【0035】次に、多段ストロークシリンダ20の作動
を図5および図6に基づいて説明する。図6に示すよう
に、1stのストロークにする場合、Sig.Aを記号1にす
なわち電磁弁23を通電状態、Sig.Bを記号0にすなわ
ち電磁弁24を非通電状態にすると油圧配管29が高圧
になり、そのパイロット圧力により切換弁40が図5中
右方向へ移動しPa、Pcを高圧に、Pb、Pdを低圧
に切換える。その結果、圧力室16、14は高圧にな
り、圧力室17、15は低圧になる。これにより、外側
ピストン3のキャップ4がシリンダ2のキャップ5に当
接する位置に外側ピストン3が摺動する。また、圧力室
14が高圧、圧力室15が低圧になることにより、内側
ピストン6の端部が外側ピストン3のキャップ4に当接
する位置に内側ピストン6が摺動する。したがって、第
1実施例と同様、1stのストロークが得られる。
【0036】ここから2nd位置にストロークさせる場
合、図6において、Sig.Bを記号1すなわち電磁弁24
を電通状態にする。その結果、切換弁39が図5中右方
向へ移動する。すると圧力室16と圧力室17の圧力が
反転し、圧力室16が低圧、圧力室17が高圧となる。
つまり、外側ピストン3の底部3aがシリンダ2の摺動
孔2b方向の端部に当接する位置に外側ピストン3が摺
動する。その結果、出力シャフト1は外側ピストン3の
ストローク長だけ左へ変位することになる。したがっ
て、第1実施例と同様、2ndのストロークが得られる。
【0037】次に2nd位置から3rd位置にストロークさ
せる場合、図6において、Sig.Bを記号1にした状態
で、Sig.Aを記号1から記号0すなわち電磁弁23を非
電通状態にする。その結果、切換弁40は、図5におい
て、切換弁40のばねの復元力によって図5中左方向へ
移動する。するとすべての圧力室の圧力が反転し、圧力
室14、17が低圧、圧力室15、16が高圧となる。
したがって、外側ピストン3のキャップ4がシリンダ2
のキャップ5に当接する位置に外側ピストン3が摺動す
ると同時に、外側ピストン3の底部3aに当接する位置
に内側ピストン6が摺動する。その結果、出力シャフト
1は内側ピストン6のストローク長から外側ピストン3
のストローク長を差引いた分だけ図1中左方向へ変位す
ることになる。これにより、第1実施例と同様、3rdの
ストロークが得られる。
【0038】さらに3rd位置から4th位置にストローク
させる場合、図6において、Sig.Aを記号0にした状態
で、Sig.Bを記号1から記号0すなわち電磁弁24を非
電通状態にする。その結果、切換弁39は、図5中左方
向へ移動する。すると圧力室16と圧力室17の圧力が
反転し、圧力室16が低圧、圧力室17が高圧となる。
つまり、外側ピストン3の底部3aがシリンダ2の摺動
孔2b方向の端部に当接する位置に外側ピストン3が摺
動する。その結果、出力シャフト1は外側ピストン3の
ストローク長だけ図1中左方向へ変位することになる。
したがって、第1実施例と同様、4thのストロークが得
られる。
【0039】上述した作動および図6からわかるよう
に、第1実施例と同様、ストローク状態を変位させる過
程において、1st位置から2nd位置、2nd位置から3rd
位置、3rd位置から4th位置のいずれの場合も切換弁3
9と切換弁40とを同時に切換えることがない。第2実
施例によると、第1実施例と同様、ストローク状態を変
位させる過程において、切換弁39と切換弁40とを同
時に切換えることがないことから、切換弁39、切換弁
40を構成する個々の部品のばらつき等により第1シリ
ンダ装置と第2シリンダ装置との間で生ずるそれぞれの
圧力応答性をほぼ等しくできる。これにより、出力シャ
フト1を正常に変位させる効果がある。
【0040】また、第2実施例によると、8方2位置切
換弁を用いることなく、4方2位置切換弁を用いた油圧
回路52により、多段ストロークシリンダ20を制御で
きることから、使用部品の共通化が図れコストを低減す
る効果がある。 (第3実施例)本発明の多段ストロークシリンダ制御装
置の第3実施例を図7に示す。第1実施例と実質的に同
一の構成部分については、同一符号を付す。
【0041】図7に示すように、多段ストロークシリン
ダ20の圧力室14、15に連通する連通路27、28
にオリフィス44、45を形成した点が第1実施と異な
る。前述の第1実施例に示した油圧回路51によると、
油圧供給路32から第1シリンダ装置の圧力室16、1
7に供給される圧油は、油圧配管31、4方2位置切換
弁(以下「単独切換弁」という)21、油圧配管33、
34、8方2位置切換弁(以下「同時切換弁」という)
22、油圧配管25、26の順にそれぞれを経由して圧
力室16、17に送られる。一方、油圧供給路32から
第2シリンダ装置の圧力室14、15に供給される圧油
は、油圧配管31、同時切換弁22、油圧配管27、2
8の順にそれぞれを経由して圧力室14、15に送られ
る。
【0042】したがって、第1シリンダ装置の圧力室1
6、17に加わる油圧と第2シリンダ装置の圧力室1
4、15に加わる油圧とを比較すると、圧力室16、1
7に加わる油圧の方が圧力室14、15に加わる油圧よ
り単独切換弁21による圧力損失分低くなり、第1シリ
ンダ装置と第2シリンダ装置との圧力応答特性のバラン
スを高精度に保つことが困難になる。
【0043】そこで、第3実施例による油圧回路53で
は、単独切換弁21の圧力損失特性と同等の圧力損失特
性を有するオリフィス44、45を圧力室14、15に
連通する連通路27、28に形成している。図2および
図7に示すように、多段ストロークシリンダ20の外周
壁2cを取囲む図示しない環状通路に連通する連通路2
7、28には、オリフィス44、45がそれぞれ形成さ
れている。このオリフィス44、45は、油圧回路53
を構成する単独切換弁21を圧油が通過する際に生ずる
圧力損失特性と同等の圧力損失特性を有するような形状
に形成されている。これにより、第2シリンダ装置の圧
力室14、15に加えられる油圧は、単独切換弁21に
よる圧力損失と同等の圧力損失をオリフィス44、45
によってを生ずることになる。
【0044】これにより、第2シリンダ装置の圧力室1
4、15に加わる油圧は、オリフィス44、45によっ
て単独切換弁21により生ずる圧力損失と同等分低くな
り、第1シリンダ装置、第2シリンダ装置ともに同等の
油圧が加わることになる。第3実施例によると、単独切
換弁21を経由しない油圧通路に連通する連通路27、
28に単独切換弁21で生ずる圧力損失特性と同等の圧
力損失特性を有するオリフィス44、45が形成されて
いることから、単独切換弁21を経由する油圧通路に連
通する連通路25、26の油圧と前記連通路27、28
の油圧とが等しくなる。すると、連通路25、26に連
通する第1シリンダ装置の圧力室16、17と連通路2
7、28に連通する第2シリンダ装置の圧力室14、1
5とに等しい油圧が加わり、第1シリンダ装置と第2シ
リンダ装置とがそれぞれ有する圧力応答特性のバランス
を高精度に保つ効果がある。
【0045】なお、第3実施例では、オリフィス44、
45を連通路27、28に形成したが、本発明ではこれ
に限られることはなく、例えばシリンダ2に形成される
給排口9、10または外側ピストン3に形成される給排
口12、13にオリフィス44、45と同等の絞りを形
成しても良い。 (第4実施例)本発明の多段ストロークシリンダ制御装
置を自動変速機用油圧制御装置に用いた第4実施例を図
8に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分につい
ては同一符号を付す。
【0046】図8に示す第4実施例は、自動変速機用油
圧制御装置の集積弁160のカムシャフト101に多段
ストロークシリンダ20の出力シャフト1を連結させ、
カムシャフト101の回転制御を多段ストロークシリン
ダ20により行う例である。車両用自動変速機の動作
は、自動制御または手動操作により制御される自動変速
機用油圧制御装置によって図示しないトランスミッショ
ン内のギヤ接続が切換えられ、図示しないトルクコンバ
ータに接続された図示しないエンジンからの回転力が車
両の後輪または前輪に伝達される。
【0047】図8に示す集積弁160は、自動変速機用
油圧制御装置の一部を構成しており、前述の自動制御ま
たは手動操作による制御に応じた各油圧をトランスミッ
ション内の複数のギア切換装置に供給している。集積弁
160は、ハウジング128およびサイドハウジング1
30等から構成されている。ハウジング128のほぼ中
央に設けられた窪み158内には略円筒形状をした円筒
状のカムシャフト101が設けられ、このカムシャフト
101は玉軸受やコロ軸受等からなる軸受109、12
9に対して回転可能かつ軸方向に往復動可能に支持され
ている。サイドハウジング130は、ボルト137によ
りハウジング128に固定されている。軸受109はハ
ウジング128の一端に圧入固定され、カムシャフト1
01の一端の軸受部134を案内する。軸受129は、
カムシャフト101の他端を案内しており、サイドハウ
ジング130に圧入固定されている。
【0048】カムシャフト101の主要部分の外周面に
は、各スプール弁102、103、104、105、1
06、107、108を駆動するカムとしての凹凸が形
成されている。またカムシャフト101の軸受129側
端部には、ギア歯101aが形成されており、カムシャ
フト101の軸方向と垂直に位置する多段ストロークシ
リンダ20の出力シャフト1に形成されるラック1aと
このギア歯101aとが噛合している。これにより、多
段ストロークシリンダ20の出力シャフト1の軸方向運
動がカムシャフト101に伝達され、カムシャフト10
1が軸中心に回転駆動されることになる。さらにカムシ
ャフト101の軸受129側には、図示しないセレクト
レバーと図示しないリンクを介し機械的に連結されてい
る連結部111が設けられている。操作者がセレクトレ
バーを操作することにより、連結部111はセレクトレ
バーに連動しカムシャフト101を軸方向に駆動する。
油路を切り換えるスプール弁102、103、104、
105、106、107、108(以下「スプール弁S
P」と総称する)が、カムシャフト101の軸に垂直な
方向でカムシャフト101の両側に並んで配置されてい
る。
【0049】集積弁160は、ハウジング128内にス
プール弁SPを収容している。図示しない第1係合油圧
制御弁は第1制御圧ポートからスプール弁102、10
3、104、105の制御圧ポート136a、136
b、136c、136d(PC1と総称する)に接続さ
れ、図示しない第2係合油圧制御弁は第2制御圧ポート
からスプール弁106、107、108の制御圧ポート
138e、138f、138g(PC2と総称する)に接
続されている。さらに図示しないライン圧制御弁は、集
積弁160にライン圧の圧油を直接供給するようにライ
ン圧ポートからライン圧ポート135a、135b、1
35c、135d、135e、135f、135g(P
S と総称する)に接続されている。ドレンポート148
a、148b、148c、148d、148e、148
f、148g(Dr と総称する)はドレンポートから図
示しないドレンに接続されている。ライン圧ポート
S 、制御圧ポートPC1、制御圧ポートPC2、ドレンポ
ートDr は、それぞれハウジング128外で連通してい
る。 油路を切換えるスプール弁SPは、図1に示すよ
うに、カムシャフト1の軸に垂直な方向でカムシャフト
1の両側に並んで配置されている。スプール弁SPは、
それぞれハウジング28に設けられた円筒孔28a、2
8b、28c、28d、28e、28f、28gを軸方
向に摺動可能に挿入されている。
【0050】次に、スプール弁105を例にしスプール
弁SPの詳細な構造を説明する。他のスプール弁はスプ
ール弁105と実質的に同一の構成である。円筒形から
なるスプール弁105は、ハウジング128に形成され
た円筒孔128dに収容され、スプリング124により
カムシャフト101方向に付勢されている。スプール弁
105は円筒孔128dに連通するライン圧ポート
S 、制御圧ポートPC1、PC2,ドレンポートDr と連
通するよう構成されている。各スプール弁105内に設
けられた内円筒部はその一端がそれぞれキャップ153
dにより封止され、キャップ153dの内円筒部を通じ
連通ポート142に連通している。そしてカムシャフト
101とスプール弁105の未開口側底部の端面との間
に、カムシャフト101の軸の垂直方向に摺動可能にピ
ン117がハウジング128に嵌挿されている。このピ
ン117のカムシャフト101側の端部にはカムシャフ
ト101のカム面が当接し、カムシャフト101のカム
の動きを各スプール弁105に伝えている。
【0051】各スプール弁SPがカムシャフト101の
駆動により円筒孔128a、128b、128c、12
8d、128e、128f、128gを移動する際、各
円筒孔128a、128b、128c、128d、12
8e、128f、128gに開口するライン圧ポートP
S の位置と対向する位置に各スプール弁SPの溝および
穴が位置決めされると、各ライン圧ポートPS に供給さ
れるライン圧の圧油が各スプール弁SPの溝および穴を
経由してスプール弁SPの内円筒部に供給され、さらに
連通ポート139、140、141、142、143、
144、145を経由して各摩擦締結部にライン圧の圧
油が供給される。
【0052】また、ライン圧の圧油と同様に、制御圧ポ
ートPC1、PC2から圧力調整された制御圧の圧油が各ス
プール弁SPに供給され、さらにスプール弁SPを介し
各摩擦締結部へ制御圧の圧油が供給される構成になって
いる。第1係合油圧制御弁から制御圧ポートに供給され
た制御圧の圧油は、制御圧ポートPC1に接続するスプー
ル弁102、103、104、105に供給される。同
様に、第2係合油圧制御弁から制御圧ポート138に供
給された制御圧の圧油は、制御圧ポートPC2に連通する
スプール弁106、107、108に供給される。その
結果、第2係合油圧制御弁から供給された制御圧の圧油
は多板ブレーキB1、B0、B2に供給され、第1係合
油圧制御弁から供給された制御圧の圧油は多板ブレーキ
B3および多板クラッチC0、C2、C1に供給される
こととなる。
【0053】カムシャフト101を軸方向に駆動する多
段ストロークシリンダ20は、第1実施例で説明したよ
うに、4方2位置切換弁21と8方2位置切換弁22と
の切換により給排口8、9、10、11に供給される圧
油の流れる方向が切換えられる。これにより、圧力室1
4、15、16、17内の油圧が変化し、外側ピストン
3および内側ピストン6をそれぞれ摺動させている。こ
の外側ピストン3、内側ピストン6の移動量にしたがっ
て、出力シャフト1が4段階(1st、2nd、3rd、4t
h)に摺動することから、出力シャフト1のラック1a
とカムシャフト1のギア歯101aとの噛合によりカム
シャフト101が軸中心に回転されることになる。
【0054】カムシャフト101の回転により、カム面
に当接した各ピン114、115、116、117、1
18、119、120が各スプール弁SPを押上げる。
押上げられた各スプール弁SPはそれぞれの移動位置に
よって、前述のように連通ポート139、140、14
1、142、143、144、145から多板ブレーキ
B1 、B0 、B2 、B3 及び多板クラッチC0 、C2 、
C1 に供給される。
【0055】第4実施例によると、カムシャフト101
を軸中心に回転させる駆動源に多段ストロークシリンダ
20を用いたことにより、従来の回転角センサを併用し
たステップモータ等による駆動制御と較べ高精度の駆動
制御が可能になる効果がある。また、多段ストロークシ
リンダ20の制御は、2つの電磁弁23、24の通電状
態の制御により行われることから、AT用ECUからの
指示は2ビットの情報量で可能であり、従来のステップ
モータ等の制御より容易になる効果がある。さらに、多
段ストロークシリンダ20は構成が簡素なことから、コ
ストを低減する効果がある。
【0056】なお、第4実施例の自動変速機用油圧制御
装置は、多段ストロークシリンダ20を用いカムシャフ
ト101の軸中心回転駆動を行っているが、多段ストロ
ークシリンダ20の出力シャフト1とカムシャフト10
1とが平行または同軸上になるように接続することによ
りカムシャフト101を軸方向に駆動することが可能で
ある。
【0057】また、第4実施例では、自動変速機用油圧
制御装置に多段ストロークシリンダ20を用いたが、本
発明ではこれに限られることはなく、例えばクレーン
車、油圧アンテナ、工作機械等の位置決めが必要な一般
的な作動アクチュエータとして広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による多段ストロークシリ
ンダ制御装置の模式的構成図である。
【図2】第1実施例による多段ストロークシリンダの軸
方向断面図である。
【図3】図1の各切換弁の切換状態に対応する多段スト
ロークシリンダのストローク段階を示す説明図である。
【図4】図3に示す1st、2nd、3rd、4thに対応する
多段ストロークシリンダのストロークを示す模式的説明
図である。
【図5】第2実施例による多段ストロークシリンダ制御
装置の模式的構成図である。
【図6】図5の各切換弁の切換状態に対応する多段スト
ロークシリンダのストローク段階を示す説明図である。
【図7】第3実施例による多段ストロークシリンダ制御
装置の模式的構成図である。
【図8】本発明の多段ストロークシリンダ制御装置を自
動変速機用油圧制御装置に用いた第4実施例による構成
図である。
【符号の説明】
1 出力シャフト 2 シリンダ (第1シリンダ) 3 外側ピストン (第1ピストン、第2シリ
ンダ) 6 内側ピストン (第2ピストン) 8、9、10、11 給排口 12、13 給排口 (ポート) 14、15 圧力室 (第2圧力室) 16、17 圧力室 (第1圧力室) 20 多段ストロークシリンダ 21 4方2位置切換弁(第2切換弁) 39 40 4方2位置切換弁 22 8方2位置切換弁(第1切換弁) 23、24 電磁3方2位置弁 25、26、27、28 連通路 29、30、31、32、33、34 油圧配管 44、45 オリフィス 51、52、53 油圧回路 101 カムシャフト (弁切換え手段) 102、103、104、105、106、107、1
08 スプール弁 (油圧弁) 160 集積弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ピストンとこの第1ピストンを往復
    動可能に収容する第1シリンダとを有する第1シリンダ
    装置と、 前記第1ピストンのストロークと相異なるストロークを
    有する第2ピストンとこの第2ピストンを往復動可能に
    収容し前記第1ピストンを兼ねる第2シリンダとを有す
    る第2シリンダ装置と、 前記第1ピストンの両側の第1圧力室と前記第2ピスト
    ンの両側の第2圧力室とに接続され、この第1圧力室、
    第2圧力室双方の圧力を同時に切換える第1切換弁と、 前記第1圧力室または前記第2圧力室のいずれか一方の
    圧力を切換える第2切換弁と、 前記第1シリンダの壁体の内部を経由して外部と連通し
    前記第2圧力室に流体を導入または排出するポートとを
    備え、 前記第1切換弁と前記第2切換弁とが直列に接続される
    ことを特徴とする多段ストロークシリンダ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1圧力室および前記第2圧力室に
    流入する流体は、前記第2切換弁を経由またはバイパス
    し、前記第1切換弁を経由して流入することを特徴とす
    る請求項1記載の多段ストロークシリンダ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2切換弁により圧力が切換えられ
    ない流路にオリフィスが形成されることを特徴とする請
    求項1または2記載の多段ストロークシリンダ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィスを経由する流体の圧力損
    失特性は、前記第2切換弁を経由する流体の圧力損失特
    性とほぼ等しいことを特徴とする請求項3記載の多段ス
    トロークシリンダ制御装置。
  5. 【請求項5】 自動変速機に設けられる複数の摩擦締結
    要素に加わる油圧を複数の油圧弁で切換え制御し、前記
    複数の摩擦締結要素の係合または解除を行うことにより
    複数の変速段を切換え制御する自動変速機用油圧制御装
    置であって、 前記複数の摩擦締結要素の各摩擦締結要素に加わる油圧
    を切換える複数の油圧弁を有する集積弁と、 前記複数の油圧弁を直接的、かつ同時に切換え可能な弁
    切換え手段と、 前記弁切換え手段を駆動する請求項1、2、3または4
    記載の多段ストロークシリンダ制御装置とを備えたこと
    を特徴とする自動変速機用油圧制御装置。
JP24757294A 1994-10-13 1994-10-13 多段ストロークシリンダ制御装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置 Pending JPH08109905A (ja)

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