JP2651489B2 - 鉄筋コンクリート擁壁 - Google Patents

鉄筋コンクリート擁壁

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JP2651489B2 JP3968088A JP3968088A JP2651489B2 JP 2651489 B2 JP2651489 B2 JP 2651489B2 JP 3968088 A JP3968088 A JP 3968088A JP 3968088 A JP3968088 A JP 3968088A JP 2651489 B2 JP2651489 B2 JP 2651489B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、崖や造成地の土留めなどに利用する鉄筋
コンクリート擁壁に関する。
<従来の技術> 従来から、崖や造成地の台地を土留めするのに、例え
ば第8図に示すような鉄筋コンクリート擁壁が用いられ
ている。これについて説明すると、1は鉄筋コンクリー
ト製の擁壁部材1であり、この部材1は壁体2と、前趾
3と、後趾4とによって、逆T字状に形成されている。
また、これらの各擁壁部材1は互いに隣接面どうしが、
粘着性を有する可塑性のシール材(図示しない)などを
介して複数個(図面上は3個)衝き合わされて、横方向
に長い一連の鉄筋コンクリート擁壁を形成している。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、かかる従来の鉄筋コンクリート擁壁に
あっては、これが設置される地盤の不等沈下や地震によ
って、各擁壁部材1が前のめり、せり出し、ねじれなど
を起して、第9図に示すようにこれらの位置がずれ、遂
には、これらの幾つかが脱落して、擁壁の土留め機能を
失ってしまうという問題点があった。特に、埋立地域、
盛土地域で基盤層が深い場合や、厚い沖積軟弱層がある
場合には、盛土によってその軟弱層が圧密されて地盤沈
下を招き易く、上記不等沈下を招いていた。この対策と
しては、構造物の基礎に杭を打ち込んだり、地盤改良す
ることによって、上記地盤の不等沈下による擁壁部材1
のずれを防止する方法も考えられるが、広域で深い軟弱
層に対しては難工事が予想され、またこれに莫大な経費
がかかるという問題点があった。さらに、表層部が軟弱
で、基盤が深い地域では、地震時に表層地盤の加速度及
び変位が大きく、コンクリート擁壁で形成された盛土台
地のような長大な構造物では応答値が大きいので、擁壁
が前後に転倒し、せり出し、ねじれを起し、さらに目地
部には水平剪断力、上下剪断力、引張力および曲げが作
用し、従来のコンクリート擁壁ではこれらに十分に対応
できないという問題点も生じた。
この発明はかかる従来の問題点に着目してなされたも
のであり、地盤の不等沈下や地震があっても、互いに隣
接する各擁壁部材どうしが分離せずに、互いに水平方向
には位置ずれなく連係し合うようになし、隣接する擁壁
部材とともに、土留め機能を果すことができる鉄筋コン
クリート擁壁を得ることを目的とする。
<課題を解決するための手段> この発明にかかる鉄筋コンクリート擁壁は、各擁壁部
材の隣接面に、互いに隣接する他の擁壁部材と一体結合
するための、嵌合継手部材を設け、この部材で上下方向
に摺動して水平方向の剪断力と擁壁の縦断方向の引張力
に、抵抗できる構成としたものである。また、この発明
では単に嵌合継手部材で摺動嵌入した構成になっている
だけでなく、嵌合継手部材の先端部の一方の側面まで鉄
筋コンクリートで囲繞しているので各継手部材を保護し
て破損を防止することができるし、さらには先端部の一
方の側面まで囲繞した鉄筋コンクリートによって、互い
に嵌合した嵌合継手部材間とこれに連続する各擁壁部材
の隣接面間に無駄なくシール材を介在して部材間の水密
性を高める。
<作用> この発明における嵌合継手部材は各鉄筋コンクリート
製の擁壁部材の隣接面である左右端面に設けられてお
り、隣接する擁壁部材の互いに対向する端面にある嵌合
継手部材を合わせて、上下方向に摺動して嵌入させるこ
とにより、これらが水平方向の剪断力と擁壁の縦断方向
の引張力に抵抗するように一体にし、これによって、隣
接する各擁壁を同様に水平方向にずれないように連結す
る。このため、地盤の不等沈下および地震に対して、全
体として引続き安定に土留め機能を果すように働く。ま
た、各嵌合継手部材間は、突設した状態で擁壁部材の隣
接面にシール材を介在すると、少なくとも突設した長さ
だけシール材の幅が必要となるが、嵌合継手部材の先端
部まで鉄筋コンクリートを囲繞することによって、各嵌
合継手部材間のシール材と略同幅のシール材で擁壁部材
間を接合することができる。
<発明の実施例> 以下に、この発明の一実施例を図について説明する。
第1図はこの発明の擁壁部材11の要部を示す一部破断
斜視図であり、これが鉄筋コンクリートによって作ら
れ、擁壁の主体となる壁体12と、この壁体12の下部に沿
って前趾13と後趾14とにより略逆T字形に形成され、こ
れに後趾14の壁体12寄りの下方に突出する突起15とが設
けられ、全体を構成している。この擁壁部材11は、従来
と同じく複数個が横方向に連設されて鉄筋コンクリート
擁壁を形成する。16は各擁壁部材11の隣接面(左右端
面)の縦方向に沿って設けた嵌合継手部材であり、この
部材は互いに隣接する擁壁部材11間を連結するために、
断面C字形の嵌合部16eと、この嵌合部16eと一体に連結
して壁体12内に埋設された基部片16aとから成ってい
る。この基部片16aは、コンクリート内部で鉄筋に溶接
している。また、嵌合部には擁壁コンクリートを摺動す
る際に嵌入を阻害することなく、C字形の二つの先端部
のいずれか一方の側面まで鉄筋コンクリートで囲繞し、
なお、各擁壁部材11の2つの隣接面の嵌合継手部材16
は、断面形状が互いに対称な形状をすることにより、同
一の擁壁部材を製造することにより、隣接する他の擁壁
部材を互いに上下方向に摺動して嵌合可能にすることも
できる。
第2図は互いに隣接する擁壁部材11どうしにおける壁
体端面の目地部および嵌合継手部材16,16の嵌合構造の
例を示す。これによれば、一方の嵌合部16fの突起部P
および溝部Qを、互いに他方の嵌合部16eの溝部Qおよ
び突起部Pに嵌合でき、目地部と嵌合構造とにそれぞれ
粘弾性などのシール材17とシール材17Nを介在して2つ
の擁壁部材11,11を接合する。なお、このシール材17,17
Nは上記嵌合を円滑にできるようにするとともに、嵌合
継手部材16A,16Bが温度変形などによっても直接干渉し
ないようにし、さらに水密機能を持つ。
このようにして連設された2つ以上の擁壁部材11が、
第3図に示すように傾斜造成地などの台地(盛土22な
ど)の土留めに用いられる。この場合においては、壁体
12が垂直になるように、前趾13,後趾14が地盤23上に設
置され、突起15はその地盤23内に沈み込んでいる。ま
た、前趾13の上面は地盤23の表面と略均一レベルになる
ようにされ、後趾14は盛土22の土砂中に完全に埋設され
て、壁体12の盛土22側もその台地の土砂をかぶってい
る。
かかる構成になる各擁壁部材11では第4図に示すよう
に、盛土22の土砂が矢印方向にすべり出そうとする力N
に対して、地盤の支持力Sと受動土圧Rでバランスし安
定状態にある。この地盤の支持力Sは軟弱層24を伝って
基盤層25で支持されているが、軟弱層24は盛土や建物な
どの地表の荷重を受けて圧密されるために擁壁11は全体
的に沈下する。
この圧密沈下量は上載荷重の不均一、軟弱層の土の含
水率、排水距離、層厚などの違いによって、異なるため
隣接する擁壁の相互間で沈下量の差が生じる。
また、地震時においては、盛土22と擁壁11の慣性力が
水平方向および垂直方向に加わるために地盤の支持力に
差がある場合には、隣接する擁壁の相互間の隣接面に目
違いが発生する。
このために、擁壁11Xは地盤沈下や地震によって11Yの
状態に変位する。
そして、かかる擁壁部材11などを本発明である嵌合継
手部材16Aと16Bによって嵌合し、一連の鉄筋コンクリー
ト擁壁とした場合には、これが設置される地盤23に不等
沈下を生じても、各擁壁部材11のずれは、第5図に示す
ように単に上下方向の移動だけであり、上記嵌合構造に
よって水平方向の連繋は解除されることはない。従っ
て、従来のように前のめりになったり、せり出したり、
ねじれたりし、遂には不揃いが著るしくなって、他から
離脱することによって、土留作用を失なうなどの従来の
すべての問題を解決できる。
第6図は第1図とは異なる他の擁壁部材11Eを示す斜
視図である。これは壁体12の隣接面に、上下方向に長い
嵌合継手部材16Aを有するとともに、前趾13および後趾1
4の隣接面にも嵌合継手部材26,27をそれぞれ設けたもの
である。これによって、嵌合継手部材を壁体中心の16A
から離れた位置の前後の嵌合継手部材26と27がそれぞれ
配置でき、擁壁相互の一体化を強化することができるよ
うにしたものである。
第7図はかかる構成になる2つの擁壁部材11Eを隣接
面で衝き合わせるように、対応する嵌合継手部材16A,16
Bどうし、嵌合継手部材26と29及び27と28どうしを摺動
して接合したものを示し、かかる嵌合操作を行った後、
各擁壁部材11Eの接合面の間における目地部のシール材1
7と嵌合構造のシール17N,17M及び17Lが連続して充填さ
れ、これらの隣接面の水密性を確保するようにしてい
る。
このように、この発明では隣接する擁壁部材を、嵌合
継手部材によって上下方向に摺動可能に嵌合させたこと
により、埋立地域や盛土地域などにおける地盤の不等沈
下に対して十分な土留め機能を維持するとともに、シー
ル材によって、漏水を防止することができる。
<発明の効果> 以上説明してきたように、この発明によれば、各擁壁
部材の隣接面に、互いに隣接する他の擁壁部材と一体結
合するための、上下方向摺動可能な嵌合継手部材を設け
て、これらの擁壁部材を一体に連結しているので不等沈
下や地震に際しても前のめり、せり出し転倒などの水平
方向におけるずれを防止できる。例に、地盤の不等沈下
により垂直方向に沈下しても、その沈下した部位の擁壁
部材のみが他に対し略垂直に沈降するだけで、引き続き
他とともに水平状態を維持しながら、土留めなどの機能
を果すことができる。また、各擁壁部材は嵌合継手部材
によって常時連繋が維持されるように構成されているの
で、不等沈下した部位の擁壁部材を盛土などを修理して
連結し直すこともできる。さらに、嵌合継手部材の先端
部のいずれか一方の側面まで鉄筋コンクリートで囲繞す
ることによって、嵌合部周辺を保護するだけでなく、擁
壁部材の隣接面の目地部のシール材の厚さと嵌合部とシ
ール材の厚さを略均一にして水密性を十分にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の鉄筋コンクリート擁壁の擁壁部材を
示す一部破断斜視図、第2図は擁壁部材の隣接面に設置
した嵌合部材の嵌合構造と目地部を示す横断面、第3図
は鉄筋コンクリート擁壁の施工例を示す斜視図、第4図
は擁壁の支持状態を示す説明図、第5図はこの発明の鉄
筋コンクリート擁壁の沈下状態を示す斜視図、第6図は
この発明である擁壁部材の他の実施例を示す一部破断斜
視図、第7図は第6図の擁壁部材の隣接部構造を示す一
部破断横断面図、第8図は従来の鉄筋コンクリート擁壁
の施工例を示す斜視図、第9図は従来の鉄筋コンクリー
ト擁壁の沈下状態を示す斜視図である。 11,11E……擁壁部材、16,16A,16B,26,27,28,29……嵌合
継手部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 敏則 千葉県我孫子市新木野4丁目10―8 (72)発明者 篤 勇二 埼玉県所沢市東狭山ケ丘2―2911―28 (56)参考文献 実開 昭56−31116(JP,U) 実公 昭58−3874(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の鉄筋コンクリート製の擁壁部材を、
    互いに隣接して形成する鉄筋コンクリート擁壁におい
    て、上記各擁壁部材の隣接面に、互いの擁壁部材を上下
    方向に摺動して水平方向の剪断力と擁壁の縦断方向の引
    張力に抵抗する嵌合継手部材を設け、前記嵌合継手部材
    の先端部の一方の側面が前記鉄筋コンクリートで囲繞さ
    れたことを特徴とする鉄筋コンクリート擁壁。
  2. 【請求項2】嵌合継手部材とこれに嵌合する他の嵌合継
    手部材との間、及び各擁壁部材の隣接面間に、シール材
    を介在している請求項1記載の鉄筋コンクリート擁壁。
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KR101114433B1 (ko) * 2008-12-12 2012-02-24 이승준 엘 자형 호안블록을 이용한 호안구조

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