JP2001214465A - 地中構造物の補強構造 - Google Patents
地中構造物の補強構造Info
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- JP2001214465A JP2001214465A JP2000022560A JP2000022560A JP2001214465A JP 2001214465 A JP2001214465 A JP 2001214465A JP 2000022560 A JP2000022560 A JP 2000022560A JP 2000022560 A JP2000022560 A JP 2000022560A JP 2001214465 A JP2001214465 A JP 2001214465A
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- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 より簡便でかつコスト的に安価に地中壁と地
中構造物との連結の度合いを高められるようにした地中
構造物の補強構造を提供する。 【解決手段】 地盤1中に構築された共同溝2の両側に
地中壁3を共同溝2の軸方向(長手方向)に連続して構
築する。また、共同溝2と地中壁3との間に地盤改良部
4を形成する。地中壁3は共同溝2の両側に共同溝2か
ら所定間隔離し、鋼矢板を共同溝2の軸方向に多数連続
して打ち込むことにより形成する。さらに、鋼矢板の内
側面(地盤改良部4に接する側)にシアコネクター5を
板全体にわたって多数突設する。
中構造物との連結の度合いを高められるようにした地中
構造物の補強構造を提供する。 【解決手段】 地盤1中に構築された共同溝2の両側に
地中壁3を共同溝2の軸方向(長手方向)に連続して構
築する。また、共同溝2と地中壁3との間に地盤改良部
4を形成する。地中壁3は共同溝2の両側に共同溝2か
ら所定間隔離し、鋼矢板を共同溝2の軸方向に多数連続
して打ち込むことにより形成する。さらに、鋼矢板の内
側面(地盤改良部4に接する側)にシアコネクター5を
板全体にわたって多数突設する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は地中構造物の補強
構造に関し、例えば送電線、ガス管または水道管などの
ライフラインを地下に埋設する際にこれらを一括して埋
設するための共同溝や地下道路などの地中埋設構造物、
掘割道路や地中ピットなどの半地下埋設構造物、さらに
は橋梁や建屋などの基礎構造物の補強に適用される。
構造に関し、例えば送電線、ガス管または水道管などの
ライフラインを地下に埋設する際にこれらを一括して埋
設するための共同溝や地下道路などの地中埋設構造物、
掘割道路や地中ピットなどの半地下埋設構造物、さらに
は橋梁や建屋などの基礎構造物の補強に適用される。
【0002】
【従来の技術】一般に、共同溝や地下道路などの地中埋
設構造物(以下、「地中構造物」という)は、地震時な
どに周囲から大きな水平荷重を受け、また地震後の側方
流動によっても大きな水平荷重を受けるため、これらの
大きな水平荷重に対して充分耐えられるような構造とす
る必要がある。
設構造物(以下、「地中構造物」という)は、地震時な
どに周囲から大きな水平荷重を受け、また地震後の側方
流動によっても大きな水平荷重を受けるため、これらの
大きな水平荷重に対して充分耐えられるような構造とす
る必要がある。
【0003】このような大きな水平荷重に耐えられるよ
うな補強構造としては、例えば地中構造物の周囲に地中
構造物を取り囲むように鋼矢板を打ち込む補強構造が知
られており、この種の補強構造は液状化時の地中構造物
の沈下や浮き上がり防止策としても適している。
うな補強構造としては、例えば地中構造物の周囲に地中
構造物を取り囲むように鋼矢板を打ち込む補強構造が知
られており、この種の補強構造は液状化時の地中構造物
の沈下や浮き上がり防止策としても適している。
【0004】また、地中構造物とその周囲の地中壁とを
一体化させる補強構造も提案されており、例えば特開平
3−275813号公報に開示されているように、地中
構造物の周囲に地中壁として鋼矢板を打ち込み、この鋼
矢板の内側にジベルまたは鉄筋を突設し、かつ地中壁と
地中構造物との間にコンクリートまたはモルタル類を充
填することで、両者を一体化する方法が知られている。
一体化させる補強構造も提案されており、例えば特開平
3−275813号公報に開示されているように、地中
構造物の周囲に地中壁として鋼矢板を打ち込み、この鋼
矢板の内側にジベルまたは鉄筋を突設し、かつ地中壁と
地中構造物との間にコンクリートまたはモルタル類を充
填することで、両者を一体化する方法が知られている。
【0005】さらに、例えば特開平11−21870号
公報に開示されているように、地中構造物に突設された
鉄筋を地中壁に溶接するとともに、地中壁と地中構造物
との間にコンクリートまたはモルタル類を充填して両者
をより確実に一体化する方法も提案されている。
公報に開示されているように、地中構造物に突設された
鉄筋を地中壁に溶接するとともに、地中壁と地中構造物
との間にコンクリートまたはモルタル類を充填して両者
をより確実に一体化する方法も提案されている。
【0006】このようにして、地中構造物とその周囲の
地中壁とが一体化されていることで、鉛直荷重や水平荷
重に対する耐荷力が著しく向上されるだけでなく、液状
化時の地中構造物の沈下や浮き上がりも確実に阻止され
る。さらに、液状化対策として地中構造物の周囲に排水
手段を設置することにより排水機能を付与する構造も提
案されている。
地中壁とが一体化されていることで、鉛直荷重や水平荷
重に対する耐荷力が著しく向上されるだけでなく、液状
化時の地中構造物の沈下や浮き上がりも確実に阻止され
る。さらに、液状化対策として地中構造物の周囲に排水
手段を設置することにより排水機能を付与する構造も提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようと課題】しかし、このような補強構
造では、地中構造物と周囲の地中壁とを一体化すること
で、耐荷力の向上、液状化時の沈下・浮き上がり防止な
どといった当初の目的は達成できるもののコストがあま
りにも高くつくだけでなく、構造的な一体化の度合いが
必要以上に堅固なものになり、しばしばコスト的に大き
な無駄になる等の課題があった。
造では、地中構造物と周囲の地中壁とを一体化すること
で、耐荷力の向上、液状化時の沈下・浮き上がり防止な
どといった当初の目的は達成できるもののコストがあま
りにも高くつくだけでなく、構造的な一体化の度合いが
必要以上に堅固なものになり、しばしばコスト的に大き
な無駄になる等の課題があった。
【0008】さらに、現場作業が煩雑化し、特に既設の
地中構造物に対して後から地中壁を形成して両者を一体
化する場合には、一体化部分の掘削作業を伴い、この掘
削作業に特別に手間がかかるだけでなく、スペース的に
狭いときは施工できない場合がある等の課題があった。
地中構造物に対して後から地中壁を形成して両者を一体
化する場合には、一体化部分の掘削作業を伴い、この掘
削作業に特別に手間がかかるだけでなく、スペース的に
狭いときは施工できない場合がある等の課題があった。
【0009】この発明は以上の課題を解決するめになさ
れたもので、より簡便でかつコスト的に安価に地中壁と
地中構造物との連結度合いを高められるようにした地中
構造物の補強構造を提供することを課題とする。
れたもので、より簡便でかつコスト的に安価に地中壁と
地中構造物との連結度合いを高められるようにした地中
構造物の補強構造を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの手段として、この発明に係る地中構造物の補強構造
は、請求項1として、地下または半地下に構築された地
中構造物の両側または周囲に地中壁を構築し、この地中
構造物と地中壁との間に地盤改良部を形成し、かつ地中
壁の地盤改良部と接する側にシアコネクターを設ける。
めの手段として、この発明に係る地中構造物の補強構造
は、請求項1として、地下または半地下に構築された地
中構造物の両側または周囲に地中壁を構築し、この地中
構造物と地中壁との間に地盤改良部を形成し、かつ地中
壁の地盤改良部と接する側にシアコネクターを設ける。
【0011】請求項2として、請求項1の地中構造物の
補強構造において、地盤改良部は地中構造物の端部の上
側と下側のいずれかまたは両方にも形成する。請求項3
として、請求項1または2の地中構造物の補強構造にお
いて、地中壁の地盤改良部と接する側に、シアコネクタ
ーとしてスタッドボルト、スタッドジベル、あるいは鉄
筋を曲げ加工した合成鉄筋または平鋼を突設する。
補強構造において、地盤改良部は地中構造物の端部の上
側と下側のいずれかまたは両方にも形成する。請求項3
として、請求項1または2の地中構造物の補強構造にお
いて、地中壁の地盤改良部と接する側に、シアコネクタ
ーとしてスタッドボルト、スタッドジベル、あるいは鉄
筋を曲げ加工した合成鉄筋または平鋼を突設する。
【0012】請求項4として、請求項1、2または3の
地中構造物の補強構造において、地中壁は鋼矢板、鋼管
矢板、リブ付き鋼板、外面リブ付き鋼管、縞付きH形
鋼、またはPC板を多数連続して打ち込むことにより形
成する。請求項5として、請求項1、2、3または4の
地中構造物の補強構造において、地中壁に排水手段を設
ける。
地中構造物の補強構造において、地中壁は鋼矢板、鋼管
矢板、リブ付き鋼板、外面リブ付き鋼管、縞付きH形
鋼、またはPC板を多数連続して打ち込むことにより形
成する。請求項5として、請求項1、2、3または4の
地中構造物の補強構造において、地中壁に排水手段を設
ける。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1.図1はこの
発明の一例を示し、図において地盤1中に地中構造物と
して共同溝2が構築され、この共同溝2の両側に地中壁
3が共同溝2の軸方向(長手方向)に連続して構築され
ている。また、共同溝2と地中壁3との間に地盤改良部
4が形成されている。
発明の一例を示し、図において地盤1中に地中構造物と
して共同溝2が構築され、この共同溝2の両側に地中壁
3が共同溝2の軸方向(長手方向)に連続して構築され
ている。また、共同溝2と地中壁3との間に地盤改良部
4が形成されている。
【0014】地中壁3は共同溝2の両側に共同溝2から
所定間隔離し、例えば鋼矢板、リブ付き鋼板、外面リブ
付き鋼管、縞付きH形鋼、さらにはPC板などを共同溝
2の軸方向に多数連続して打ち込むことにより形成され
ている。また特に、地中壁3が鋼矢板またはPC板で形
成されているときは、鋼矢板またはPC板の内側面(地
盤改良部4に接する側)にシアコネクター5が板全体に
わたって多数突設されている。
所定間隔離し、例えば鋼矢板、リブ付き鋼板、外面リブ
付き鋼管、縞付きH形鋼、さらにはPC板などを共同溝
2の軸方向に多数連続して打ち込むことにより形成され
ている。また特に、地中壁3が鋼矢板またはPC板で形
成されているときは、鋼矢板またはPC板の内側面(地
盤改良部4に接する側)にシアコネクター5が板全体に
わたって多数突設されている。
【0015】シアコネクター5は地中壁3としての鋼矢
板(またはPC板)と地盤改良部4とを構造的に一体化
させ、特に地中壁3と地盤改良部4とが接する部分での
鉛直方向のせん断力の伝達性能を向上させるもので、例
えばスタッドボルトやスタッドジベル、あるいは鉄筋を
曲げ加工した合成鉄筋または平鋼などで形成されてい
る。
板(またはPC板)と地盤改良部4とを構造的に一体化
させ、特に地中壁3と地盤改良部4とが接する部分での
鉛直方向のせん断力の伝達性能を向上させるもので、例
えばスタッドボルトやスタッドジベル、あるいは鉄筋を
曲げ加工した合成鉄筋または平鋼などで形成されてい
る。
【0016】また、地中壁3がPC板で形成されている
ときは、PC板の表面を凹凸面とすることでシアコネク
ター5としてもよい。なお、地中壁3がリブ付き鋼板、
外面リブ付き鋼管、あるいは縞付きH形鋼で形成されて
いるときは、リブまたは縞がシアコネクター5の働きを
するため、改めてスタッドボルト等を突設する必要はな
いが、せん断力の伝達を確実なものとするために突設さ
れていてもよい。
ときは、PC板の表面を凹凸面とすることでシアコネク
ター5としてもよい。なお、地中壁3がリブ付き鋼板、
外面リブ付き鋼管、あるいは縞付きH形鋼で形成されて
いるときは、リブまたは縞がシアコネクター5の働きを
するため、改めてスタッドボルト等を突設する必要はな
いが、せん断力の伝達を確実なものとするために突設さ
れていてもよい。
【0017】地盤改良部4は、例えば地盤中の深部まで
石灰・セメントなどの科学的安定材を添加しつつ、掘削
土と強制的に攪拌混合する深層混合処理工法などによっ
て軟弱地盤の全体を固結する固結工法、さらには力の伝
達性能の必要性に応じて薬液注入工法や締固め工法など
によって形成されている。
石灰・セメントなどの科学的安定材を添加しつつ、掘削
土と強制的に攪拌混合する深層混合処理工法などによっ
て軟弱地盤の全体を固結する固結工法、さらには力の伝
達性能の必要性に応じて薬液注入工法や締固め工法など
によって形成されている。
【0018】このような構成において、共同溝2に作用
する水平力は地盤改良部4を介して両側の地中壁3に伝
達される。また特に、鉛直力は地盤改良部4と共同溝2
との接する面、および地盤改良部4と地中壁3との接す
る面にそれぞれ発生する摩擦力によって共同溝2から地
中壁3にある程度伝えられ、さらに地中壁3の内側にシ
アコネクター5が多数突設されていることで、地中壁3
と地盤改良部4との間の付着力が著しく向上してより確
実に伝えられる。これにより、共同溝2と地中壁3との
間の力の伝達性能は著しく向上し、補強構造としての連
結の度合いが向上する。
する水平力は地盤改良部4を介して両側の地中壁3に伝
達される。また特に、鉛直力は地盤改良部4と共同溝2
との接する面、および地盤改良部4と地中壁3との接す
る面にそれぞれ発生する摩擦力によって共同溝2から地
中壁3にある程度伝えられ、さらに地中壁3の内側にシ
アコネクター5が多数突設されていることで、地中壁3
と地盤改良部4との間の付着力が著しく向上してより確
実に伝えられる。これにより、共同溝2と地中壁3との
間の力の伝達性能は著しく向上し、補強構造としての連
結の度合いが向上する。
【0019】発明の実施の形態2.図2(a),(b)
は、半地下の地中構造物として構築された地中ピットの
補強構造を示し、地中ピット6の周囲に地中壁3が地中
ピット6から所定間隔離し、かつ地中ピット6の周囲を
取り囲むように構築されている。また、地中ピット6と
地中壁3との間に地盤改良部4が形成されている。さら
に、地中ピット6の一部が地上に突出していることか
ら、必要に応じて地表面部で地中ピット6と地中壁3と
が複数の連結ボルトや鋼材7等で連結されていること
で、両者の連結の度合いが高められている。その他の構
成および効果は図1で説明した補強構造と略同じであ
る。
は、半地下の地中構造物として構築された地中ピットの
補強構造を示し、地中ピット6の周囲に地中壁3が地中
ピット6から所定間隔離し、かつ地中ピット6の周囲を
取り囲むように構築されている。また、地中ピット6と
地中壁3との間に地盤改良部4が形成されている。さら
に、地中ピット6の一部が地上に突出していることか
ら、必要に応じて地表面部で地中ピット6と地中壁3と
が複数の連結ボルトや鋼材7等で連結されていること
で、両者の連結の度合いが高められている。その他の構
成および効果は図1で説明した補強構造と略同じであ
る。
【0020】発明の実施の形態3.図3は、図1で説明
した補強構造と同様に地盤1中に構築された共同溝2の
補強構造を示し、特に地盤改良部4が共同溝2の両側に
だけでなく、共同溝2の両端部2aの上側部と下側部に
も形成され、特にこの部分の地盤改良部4は両側の地盤
改良部4と一体に、かつ共同溝2の鉛直方向および幅方
向に一定範囲にわたって形成されている。その際、地盤
改良部4は高圧噴射による深層混合処理工法などによっ
て形成されている。その他の構成および効果は図1で説
明した補強構造と略同じである。これにより、共同溝2
の両端部2aが地盤改良部4内に上下から保持されるた
め、共同溝2と地盤改良部4との間の鉛直方向のせん断
力の伝達性能が向上し、構造的に共同溝2と地中壁3と
の連結の度合いがさらに向上する。なお、地盤改良部と
共同溝2の端部上側部および/または下側部にも形成す
る場合は、鉛直方向のせん断力の必要度に応じて上側部
と下側部のいずれかまたは両方に設ければよく、片方の
端部のみであってもよい。
した補強構造と同様に地盤1中に構築された共同溝2の
補強構造を示し、特に地盤改良部4が共同溝2の両側に
だけでなく、共同溝2の両端部2aの上側部と下側部に
も形成され、特にこの部分の地盤改良部4は両側の地盤
改良部4と一体に、かつ共同溝2の鉛直方向および幅方
向に一定範囲にわたって形成されている。その際、地盤
改良部4は高圧噴射による深層混合処理工法などによっ
て形成されている。その他の構成および効果は図1で説
明した補強構造と略同じである。これにより、共同溝2
の両端部2aが地盤改良部4内に上下から保持されるた
め、共同溝2と地盤改良部4との間の鉛直方向のせん断
力の伝達性能が向上し、構造的に共同溝2と地中壁3と
の連結の度合いがさらに向上する。なお、地盤改良部と
共同溝2の端部上側部および/または下側部にも形成す
る場合は、鉛直方向のせん断力の必要度に応じて上側部
と下側部のいずれかまたは両方に設ければよく、片方の
端部のみであってもよい。
【0021】発明の実施の形態4.図4は、地盤1が軟
弱層1aとその下側の支持層1bとの二層からなり、軟
弱層1a内に共同溝2が構築されている場合の補強構造
を示し、共同溝2の両側と、さらに共同溝2の両端部2
aの上側部と下側部に、地盤改良部4が共同溝2の鉛直
方向および横方向に一定範囲にわたって連続して形成さ
れ、かつ共同溝2より下側部分の地盤改良部4が支持層
1bに達するように形成されている。地盤改良部4がこ
のように形成されていることで、支持層1bの鉛直支持
が期待できるので、地中壁3と地盤改良部4による鉛直
支持力はさらに向上する。
弱層1aとその下側の支持層1bとの二層からなり、軟
弱層1a内に共同溝2が構築されている場合の補強構造
を示し、共同溝2の両側と、さらに共同溝2の両端部2
aの上側部と下側部に、地盤改良部4が共同溝2の鉛直
方向および横方向に一定範囲にわたって連続して形成さ
れ、かつ共同溝2より下側部分の地盤改良部4が支持層
1bに達するように形成されている。地盤改良部4がこ
のように形成されていることで、支持層1bの鉛直支持
が期待できるので、地中壁3と地盤改良部4による鉛直
支持力はさらに向上する。
【0022】発明の実施の形態5.図5は、地盤1が砂
質層などの液状化層1cとその下側の支持層1bとの二
層からなり、液状化層1c内に共同溝2が構築されてい
る場合の補強構造を示し、特に地中壁3に排水機能を付
与するために排水部材8が取り付けられている。地中壁
3に排水機能を付与する方法として、例えば排水機能付
き矢板や排水機能付き杭などによって形成されている。
その他の構成は図1〜4で説明した補強構造と略同じで
ある。このように構成されていることで、地震時などに
おける地盤の液状化時に地中壁3で囲まれた共同溝2下
の過剰間隙水圧を速やかな消散させることができて、過
剰間隙水圧の上昇による共同溝2の沈下・浮き上がりを
確実に阻止することができる。
質層などの液状化層1cとその下側の支持層1bとの二
層からなり、液状化層1c内に共同溝2が構築されてい
る場合の補強構造を示し、特に地中壁3に排水機能を付
与するために排水部材8が取り付けられている。地中壁
3に排水機能を付与する方法として、例えば排水機能付
き矢板や排水機能付き杭などによって形成されている。
その他の構成は図1〜4で説明した補強構造と略同じで
ある。このように構成されていることで、地震時などに
おける地盤の液状化時に地中壁3で囲まれた共同溝2下
の過剰間隙水圧を速やかな消散させることができて、過
剰間隙水圧の上昇による共同溝2の沈下・浮き上がりを
確実に阻止することができる。
【0023】
【発明の効果】この発明は以上説明した通りであり、特
に地下または半地下に構築された地中構造物の両側また
は周囲に地中壁を構築し、この地中構造物と地中壁間に
地盤改良部を形成し、かつ地中壁の地盤改良部と接する
側にシアコネクターを設けることにより、簡便でかつコ
スト的にも安価に、地中構造物、地中壁およびその間の
地盤改良部の連結の度合いを向上させることができて、
地中構造物に作用する鉛直荷重や水平荷重に対して確実
に補強することができる。
に地下または半地下に構築された地中構造物の両側また
は周囲に地中壁を構築し、この地中構造物と地中壁間に
地盤改良部を形成し、かつ地中壁の地盤改良部と接する
側にシアコネクターを設けることにより、簡便でかつコ
スト的にも安価に、地中構造物、地中壁およびその間の
地盤改良部の連結の度合いを向上させることができて、
地中構造物に作用する鉛直荷重や水平荷重に対して確実
に補強することができる。
【0024】また、地中壁に排水手段を設けた場合に
は、液状化時の地中構造物の沈下や浮き上がりを確実に
阻止することができる。
は、液状化時の地中構造物の沈下や浮き上がりを確実に
阻止することができる。
【図1】地中構造物として構築された共同溝の補強構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図2】半地下構造物として構築された地中ピットの補
強構造を示し、(a)はその横断面図、(b)はその縦
断面図である。
強構造を示し、(a)はその横断面図、(b)はその縦
断面図である。
【図3】地中構造物として構築された共同溝の補強構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図4】地中構造物として構築された共同溝の補強構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図5】地中構造物として構築された共同溝の補強構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
1 地盤 2 共同溝(地中構造物) 3 地中壁 4 地盤改良部 5 シアコネクター 6 地中ピット(地中構造物) 7 排水部材
Claims (5)
- 【請求項1】 地下または半地下に構築された地中構造
物の両側または周囲に地中壁を構築し、この地中構造物
と地中壁との間に地盤改良部を形成し、かつ地中壁の地
盤改良部と接する側にシアコネクターを設けてなること
を特徴とする地中構造物の補強構造。 - 【請求項2】 地盤改良部は地中構造物の端部の上側と
下側のいずれかまたは両方にも形成してあることを特徴
とする請求項1記載の地中構造物の補強構造。 - 【請求項3】 地中壁の地盤改良部と接する側に、シア
コネクターとしてスタッドボルト、スタッドジベル、あ
るいは鉄筋を曲げ加工した合成鉄筋または平鋼を突設し
てあることを特徴とする請求項1または2記載の地中構
造物の補強構造。 - 【請求項4】 地中壁は鋼矢板、鋼管矢板、リブ付き鋼
板、外面リブ付き鋼管、縞付きH形鋼、またはPC板を
多数連続して打ち込むことにより形成してあることを特
徴とする請求項1、2または3記載の地中構造物の補強
構造。 - 【請求項5】 地中壁に排水手段を設けてあることを特
徴とする請求項1、2、3または4記載の地中構造物の
補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022560A JP2001214465A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 地中構造物の補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022560A JP2001214465A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 地中構造物の補強構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001214465A true JP2001214465A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18548849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000022560A Pending JP2001214465A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 地中構造物の補強構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001214465A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004300819A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Railway Technical Res Inst | 非閉塞型補強構造 |
JP2004300820A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Railway Technical Res Inst | 上面掛止型補強構造 |
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