JP2016102380A - 地盤改良構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】液状化層が液状化した際の地中に埋設された地中構造物の浮き上がりを抑制する。【解決手段】地盤改良壁100を共同溝50の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制されると共に、共同溝50の回転が抑制又は防止されるので、共同溝50の浮き上がりが効果的に抑制又は防止される。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤改良構造に関する。
特許文献1には、ボックスカルバートの周囲地盤を地盤改良して形成した地盤改良体によって、ボックスカルバートを外側から補強して耐震性能を向上させるボックスカルバートの耐震補強構造が開示されている。
特許文献2には、既存トンネル外周に地盤改良材を注入して地盤のせん断剛性を高めることにより、トンネル外周の地盤の地震時せん断変形量を低減させ、且つ、トンネルのせん断変形量を低減させることで、トンネルの地震時発生断面力を低減させる既設トンネルの耐震補強方法が開示されている。
ここで、地中に埋設された地中構造物は、周辺地盤の液状化によって浮き上がる虞がある。また、周辺地盤の液状化によって地盤水平変位が増大したり表面波が増幅したりすることで、地中構造物が回転する虞がある。
特許5267879号 特許開2001−26922号
本発明は、液状化層が液状化した際の地中に埋設された地中構造物の浮き上がりを抑制することが課題である。
請求項1の地盤改良構造は、液状化層に埋設された地中構造物の下部外縁部に平面視において重なるように且つ前記液状化層の下の非液状化層に到達するように構築された地盤改良壁と、前記地中構造物の側壁部に接する前記地盤改良壁の上端部に設けられ、地盤水平変位により前記側壁部の下部に作用する土圧を大きくする土圧調整手段と、を備える。
請求項1の地盤改良構造では、液状化層における地中構造物の周囲に形成された地盤改良体によって、液状化の際の地中構造物の下側への土の供給が抑制される。
また、地中構造物の側壁部に接する地盤改良壁の上端部に設けられた土圧調整手段によって、液状化した際の地盤水平変位による側壁部の下部に作用する土圧が、土圧調整手段が設けられていない場合よりも大きくなる。よって、液状化層が液状化した際の地中構造物の回転が抑制される。
このように、上端部に土圧調整手段が設けられた地盤改良壁を地中構造物の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の地中構造物の下側への土の供給が抑制されると共に、地中構造物の回転が抑制されるので、地中構造物の浮き上がりが効果的に抑制される。
請求項2の地盤改良構造は、前記土圧調整手段は、前記地盤改良壁の前記上端部に形成され、上側に向かって幅が狭くなる先細形状体である。
請求項2の地盤改良構造では、地盤改良壁の上端部には上側に向かって幅が狭くなる先細形状体が形成されている。よって、液状化した際の地盤水平変位による側壁部の下部に作用する土圧が大きくなる。したがって、液状化層が液状化した際の地中構造物の回転が抑制される。
請求項3の地盤改良構造は、前記土圧調整手段は、前記地盤改良壁の前記上端部に形成され、外側に突出する突出部である。
請求項3の地盤改良構造では、地盤改良壁の上端部には外側に突出する突出部が形成されている。よって、液状化した際の地盤水平変位による側壁部の下側に作用する土圧が大きくなる。また、突出部によって、回転抵抗が大きくなる。したがって、液状化層が液状化した際の地中構造物の効果的に回転が抑制される。
請求項4の地盤改良構造は、液状化層に埋設された地中構造物の下部外縁部に平面視において重なるように且つ前記液状化層の下の非液状化層に到達するように構築され、上端部が前記地中構造物の側壁部に接触する地盤改良壁と、前記地盤改良壁における前記非液状化層に到達する部位に設けられた幅広部と、を備える。
請求項4の地盤改良構造では、液状化層における地中構造物の周囲に形成された地盤改良体によって、地中構造物の下側への土の供給が抑制される。
また、地盤改良壁における液状化層に到達する部位に設けた幅広部によって、地盤改良壁の引抜き抵抗力と押込み抵抗力が大きくなる。よって、液状化層が液状化した際の地中構造物に対する地盤改良の拘束力が大きくなり、地中構造物の回転が抑制される。
このように、非液状化層に到達する部位に幅広部が設けられた地盤改良壁を地中構造物の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の地中構造物の下側への土の供給が抑制されると共に、地中構造物の回転が抑制されるので、地中構造物の浮き上がりが効果的に抑制される。
請求項5の地盤改良構造は、液状化層に埋設された地中構造物の下側の前記液状化層に薬液を注入して形成され、空洞部を有する地盤改良体を備える。
請求項5の地盤改良構造では、液状化層における地中構造物の下側に薬液を注入して形成された地盤改良体によって、地中構造物の下側の液状化層の液状化が抑制されると共に土の供給が抑制される。また、空洞を設けることで、地盤改良体を低コストで形成することができる。したがって、液状化層が液状化した際の地中構造物の浮き上がりが低コストで抑制される。
請求項6の地盤改良構造は、前記地中構造物の外側に設けられ、前記液状化層の下の非液状化層に埋設された杭と、前記杭の上端部に設けられ、前記地中構造物の側壁部に近接又は接触する回転止部と、を備える。
請求項6の地盤改良構造では、地中構造物の外側に液状化層の下の非液状化層に埋設された杭が設けられると共に、杭の上端部に地中構造物の側壁部に近接又は接触する回転止部が設けられている。よって、液状化した際の地中構造物の回転が杭と回転止部とで抑制される。したがって、液状化層が液状化した際の地中構造物の浮き上がりが更に抑制される。
本発明によれば、液状化層が液状化した際の地中に埋設された地中構造物の浮き上がりを抑制することができる。
第一実施形態の地盤改良構造を模式的に示す縦断面図である。 第一実施形態の変形例の地盤改良構造を模式的に示す縦断面図である。 第二実施形態の地盤改良構造を模式的に示す縦断面図である。 第三実施形態の地盤改良構造を模式的に示す縦断面図である。 第四実施形態の地盤改良構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の地盤改良構造が適用されていない場合の地震時の共同溝の挙動を説明する縦断面図である。 第一実施形態の地盤改良構造によって共同溝の側壁部に作用する下側の水平力が大きくなった状態を説明する部分拡大縦断面図である。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態について図1を用いて説明する。
(構造)
図1に示すように、地盤10は、地震時に液状化する可能性のある液状化層12と、液状化層12の下層の支持層(非液状層)14と、で構成されている。なお、説明を判り易くするため、地盤10は、液状化層12と支持層(非液状層)14とで構成されているが、これに限定されない。3層以上の地層で構成されていてもよい。
地盤10の液状化層12に、地中構造物の一例としての共同溝50が埋設されている。この共同溝50の周囲には、地盤改良壁100が構築されている。なお、本実施形態の共同溝50は、鉄筋コンクリート製であるが、内部には空洞が形成されているので、水よりも比重が重いが、液状化層12の土よりも比重が軽い。
本実施形態の地盤改良壁100は、機械撹拌式工法もしくは高圧噴射撹拌工法によって改良杭をラップさせて形成することで構築されている。機械撹拌工法は、施工機械の回転軸の撹拌翼により原位置土と改良材とを混合撹拌することで地中に改良杭を造成して地盤改良壁を構築する工法である。なお、機械攪拌式工法もしくは高圧噴射撹拌工法は、周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。また、高圧噴射撹拌工法は、既存の共同溝50(地中構造物)であっても好適に実施できる。
地盤改良壁100は、共同溝50の周囲の下部外縁部52に、平面視において重なるように構築されている。また、地盤改良壁100は、下端部102が支持層14に根入れ(埋設)もしくは着底されている。
また、地盤改良壁100にける共同溝50の側壁部54に接する上端部110には、上側に向かって幅が狭くなる略三角形状の先細形状部112が形成されている。つまり、共同溝50の側壁部54に接する先細形状部112は、上部側ほど薄く下部側ほど厚くなっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
まず、本発明の地盤改良構造が適用されていない場合の地震時(液状化層12が液状化した際)の共同溝50の挙動について説明する。
前述したように、共同溝50は、水よりも比重が重いが液状化層12の土よりも比重が軽い。よって、地震時に液状化層12が液状化すると、矢印Wで示すように、共同溝50には浮力が作用し、共同溝50は浮き上がる。なお、共同溝50が浮き上がる際に、矢印Kで示すように周囲から共同溝50の下側へ土(泥水)が供給される。
また、地震時には表面波Sや水平変位Hが発生する。地震時の水平変位Hは上側(地表面10Aに近づくほど)が大きいので、動土圧は上側ほど(地表面に近づくほど)大きい。よって、共同溝50の側壁部54に作用する水平力Fは、上部側ほど大きい。このため共同溝50に回転モーメントMが生じ、共同溝50が回転する。
しかし、図1に示すように、共同溝50の周囲に地盤改良壁100を設けることで、液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制される(図6の矢印Kを参照)。
ここで、共同溝50の周囲に地盤改良壁100を設けることで、共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制され、これにより共同溝50の浮き上がりは抑制される。しかし、前述したように、地震時の水平変位の動土圧によって共同溝50には回転モーメントM(図6参照)が生じる。そして、この回転モーメントMによって共同溝50が回転すると、部分的な浮き上がりが発生する虞がある。
しかし、本実施形態の地盤改良壁100には、共同溝50の側壁部54に接する上端部110に、上側に向かって幅が狭くなる略三角形状の先細形状部112が形成されている。
動土圧による共同溝50の側壁部54に作用する水平力Fは、地盤ばねによって決まるため、壁厚と壁の硬さ、及び地盤変位量に依存する。つまり、地盤変位は外力であるため制御できないが、壁厚や壁の硬さを変えることで水平力の制御が可能となる。本実施形態の地盤改良壁100の先細形状部112は、液状化層12よりも硬く、上部側ほど薄く下部ほど厚くなっているので、先細形状部112を介して共同溝50の側壁部54に作用する水平力Fは、先細形状部112を介さない場合よりも、下部側の水平力Fが大きくなる(図6と図7とを比較参照)。よって、共同溝50に生じる回転モーメントM(図6参照)が低減し、共同溝50の回転が抑制又は防止される。
このように、本実施形態の地盤改良壁100を共同溝50の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制されると共に、共同溝50の回転が抑制又は防止されるので、共同溝50の浮き上がりがより効果的に抑制又は防止される。
[変形例]
つぎに、本実施形態の変形例について図2を用いて説明する。
図2に示すように、変形例の地盤改良壁150は、共同溝50の周囲に、平面視において下部外縁部52に重なるように、且つ、下端部152が支持層14に根入れもしくは着底されるように、機械撹拌式工法もしくは高圧噴射撹拌工法によって構築されている。
地盤改良壁150の共同溝50の側壁部54に接する上端部160には、上部側ほど幅狭の階段状の先細形状部162が形成されている。よって、上記実施形態と同様に、地盤改良壁150の階段状の先細形状部162を介して共同溝50の側壁部54に作用する水平力Fは、先細形状部162を介さない場合よりも、下部側の水平力Fが大きくなる。よって、地震時の共同溝50に生じる回転モーメントMが低減し、共同溝50の回転が抑制又は防止される。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について図3を用いて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(構造)
図3に示すように、本実施形態の地盤改良壁200は、共同溝50の周囲に、平面視において下部外縁部52に重なるように、且つ、下端部202が支持層14に根入れされるように、機械撹拌式工法によって構築されている。
地盤改良壁200における共同溝50の側壁部54に接する上端部210には、外側に突出するスタビライザ212が形成されている。スタビライザ212は、共同溝50の側壁部54の上下方向の中心位置54Pよりも下部側にかかるように形成されている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
共同溝50の周囲に地盤改良壁200を設けることで、液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制される(図6参照)。
また、地盤改良壁200の上端部210に形成されたスタビライザ212が接触する共同溝50の側壁部54に作用する水平力Fは、スタビライザ212によって大きくなる。なお、スタビライザ212は、側壁部54の上下方向の中心位置54Pよりも下部側にかかるように形成されているので、側壁部54の上下方向の中心位置54Pよりも下部側に作用する水平力Fが大きくなる。よって、共同溝50に生じる回転モーメントMが低減する。更に、スタビライザ212によって回転抵抗が大きくなる。したがって、共同溝50の回転が効果的に抑制又は防止される。
このように、本実施形態の地盤改良壁200を共同溝50の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制されると共に、共同溝50の回転が抑制又は防止されるので、共同溝50の浮き上がりが効果的に抑制又は防止される。
[変形例]
つぎに、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態のスタビライザ212は、共同溝50の側壁部54の上下方向の中心位置54Pと共同溝50の重心位置Gを通る水平線GPとが一致又は略一致している。よって、スタビライザ212が、共同溝50の側壁部54の上下方向の中心位置54Pよりも下側にかかるように形成することで、回転モーメントMが低減する。
しかし、共同溝50の側壁部54の上下方向の中心位置54Pと共同溝50の重心位置Gを通る水平線GPとが一致又は略一致していない場合は、共同溝50の重心位置Gを通る水平線GPよりも下側部位に作用する水平力Fが大きくなるように、スタビライザ212を形成する。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態について図4を用いて説明する。なお、第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(構造)
図4に示すように、本実施形態の地盤改良壁300は、共同溝50の周囲に、平面視において下部外縁部52に重なるように、且つ、下端部302が支持層14に根入れされるように、機械撹拌式工法によって構築されている。
地盤改良壁300の下端部302には、幅広のアンカー部304が形成されている。なお、図の想像線(二点破線)で示すアンカー部334及びアンカー部344に関しては、後述する。
(作用及び効果)
共同溝50の周囲に地盤改良壁300を設けることで、液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制される(図6参照)。
また、地盤改良壁300の下端部302に形成したアンカー部304によって、地盤改良壁300の引抜き抵抗力と押込み抵抗力が大きくなる。よって、液状化した際の共同溝50に対する地盤改良壁300の拘束力が大きくなり、共同溝50の回転が抑制される。
このように、本実施形態の地盤改良壁300を共同溝50の周囲に設けることで、地震時の液状化の際の共同溝50の下側への土(泥水)の供給が抑制されると共に、共同溝50の回転が抑制又は防止されるので、共同溝50の浮き上がりが効果的に抑制又は防止される。
[変形例]
つぎに、本実施形態の変形例について説明する。
図4では、地盤改良壁300の下端部302に形成したアンカー部304は、支持層14に完全に埋設されているが、このような構造に特定されない。
図4の想像線(二点破線)で示すアンカー部334のように、下部側は支持層14に埋設され、上部側は液状化層12に埋設された構造であってもよい。言い換えると、支持層14と液状化層12とに跨って形成されたアンカー部334であってもよい。
或いは、図4の想像線(二点破線)で示すアンカー部344のように、底面344Aが支持層14に接触するような構造であってもよい。
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態について図5を用いて説明する。なお、第一実施形態〜第三実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(構造)
図5に示すように、共同溝50の下側の液状化層12に地盤改良体400が構築されている。地盤改良体400は、ボーリング等で水ガラス系の薬液を液状化層12に注入することで構築される。薬液注入工法とは、地盤中に薬液を注入して地盤改良体を構築することで、地盤の透水性を減少させたり地盤の強化を図ったりする地盤改良工法である。薬液注入工法は、周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。
本実施形態の地盤改良体400は、下側が開口側の逆U字形状(漢字の「門」の字形状)とされ、空洞部402が形成されている。
なお、ここで云う空洞部とは、地盤中に薬液を注入せずに地盤改良体が形成されていない部位である。言い換えると、薬液で地盤改良されていない地盤部分のことであり、地盤中に空洞(空間)が形成されているわけではない。
共同溝50の外側には、下端部422が支持層14に根入れされた場所打ちの杭420が設けられている。この杭420の上端部には、共同溝50の側壁部54に近接又は接触する鉄筋コンクリート製等のブロック体430が設けられている。なお、図5は、共同溝50の側壁部54とブロック体430とが近接した状態を図示している。
本実施形態では、杭420及びブロック体430は、共同溝50に隣接する既存の建物基礎を用いている。なお、既存の建物基礎を構成するブロック体430が共同溝50の側壁部54と隙間が大きくあいている場合は、コンクリート等を打設して隙間を埋めればよい。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
共同溝50の下側に薬液を注入して形成された地盤改良体400によって、共同溝50の下側の液状化層12の液状化が抑制されると共に土の供給が抑制される。また、空洞部402を設けることで、地盤改良体400を低コストで形成することができる。したがって、液状化した際の共同溝50の浮き上がりが低コストで抑制される。
また、共同溝50の外側に設けられた杭420及びブロック体430によって、共同溝50の回転が止められる。
このように、本実施形態の地盤改良体400を共同溝50の下側に設けることで、低コストで地震時の液状化が抑制されると共に土の供給が抑制される。更に、杭420及びブロック体430によって共同溝50の回転が止められるので、共同溝50の浮き上がりが効果的に抑制又は防止される。
[変形例]
つぎに、本実施形態の変形例について説明する。
杭420及びブロック体430が設けられていない構造、言い換えると、地盤改良体400のみで共同溝50の浮き上がりを抑制又は防止してもよい。
また、図5に示すように、薬液を注入して構築する地盤改良体400は、下側が開口側の逆U字形状(漢字の「門」の字形状)とされていたが、これに限定されない。
例えば、上側が開口側のU字形状(溝状)の地盤改良体であってもよい。或いは、矩形枠状(漢字の「口」の字形状)の地盤改良体であってもよい。或いは、矩形枠内に十字がある構造(漢字の「田」の字形状)の地盤改良体であってもよい。要は、所望の共同溝50の浮き上がり抑制効果が得られる範囲内で、空洞部が形成されていればよい。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、共同溝50の側壁部54の上部側に作用する水平力F(動土圧)を小さくするため、液状化層12よりも体積圧縮係数の小さい(軟らかい)改良体(例えば、ウレタンスポンジ等)を共同溝50の側壁部54の上部側の横に設けてもよい。
上述の複数の実施形態及び変形例は、適宜、組み合わされて実施可能である。例えば、第一実施形態の地盤改良壁100の下端部102に第二実施形態のアンカー部304を形成してもよい。
また、例えば、共同溝50以外の地中構造物であってもよい。暗渠(あんきょ)や地下道であってもよい。
また、上記実施形態では、地盤10は、説明を判り易くするため、液状化層12と支持層(非液状層)14との二層で構成されていたが、これに限定されない。各層が複数層で構成されていてもよい。
また、支持層(非液状層)14の下層に、更に液状化層と支持層(非液状層)とがあるような構成であってもよい。この場合、地盤改良壁は下側の支持層(非液状層)に到達するように構築されていてもよい。また、地盤改良壁は下側の支持層(非液状層)に到達するように構築されている場合、第三実施形態のアンカー部(幅広部)は、上側の支持層(非液状層)14に対応する部位に構築されていてよいし、下側の支持層(非液状層)に対応する部位に構築されていてもよいし、両方に構築されていてもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない
10 地盤
12 液状化層
14 支持層(非液状化層)
50 共同溝(地中構造物)
52 下部外縁部
54 側壁部
100 地盤改良壁
112 先細形状部(先細形状体、土圧調整手段)
150 地盤改良壁
162 先細形状部(先細形状体、土圧調整手段)
200 地盤改良壁
212 スタビライザ(突出部、土圧調整手段)
300 地盤改良壁
304 アンカー部(幅広部)
334 アンカー部(幅広部)
344 アンカー部(幅広部)
400 地盤改良体
420 杭
430 ブロック体(回転止部)

Claims (6)

  1. 液状化層に埋設された地中構造物の下部外縁部に平面視において重なるように且つ前記液状化層の下の非液状化層に到達するように構築された地盤改良壁と、
    前記地中構造物の側壁部に接する前記地盤改良壁の上端部に設けられ、地盤水平変位により前記側壁部の下部に作用する土圧を大きくする土圧調整手段と、
    を備える地盤改良構造。
  2. 前記土圧調整手段は、
    前記地盤改良壁の前記上端部に形成され、上側に向かって幅が狭くなる先細形状体である、
    を請求項1に記載の地盤改良構造。
  3. 前記土圧調整手段は、
    前記地盤改良壁の前記上端部に形成され、外側に突出する突出部である、
    を請求項1に記載の地盤改良構造。
  4. 液状化層に埋設された地中構造物の下部外縁部に平面視において重なるように且つ前記液状化層の下の非液状化層に到達するように構築され、上端部が前記地中構造物の側壁部に接触する地盤改良壁と、
    前記地盤改良壁における前記非液状化層に到達する部位に設けられた幅広部と、
    を備える地盤改良構造。
  5. 液状化層に埋設された地中構造物の下側の前記液状化層に薬液を注入して形成され、空洞部を有する地盤改良体を備える地盤改良構造。
  6. 前記地中構造物の外側に設けられ、前記液状化層の下の非液状化層に埋設された杭と、
    前記杭の上端部に設けられ、前記地中構造物の側壁部に近接又は接触する回転止部と、
    を備える請求項5に記載の地盤改良構造。
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