JPH02128016A - 石積擁壁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は盛土した造成地等においてコンクリート等の
ブロック材を積上げ構成した石積擁壁に関する。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来、盛土した造成地等に構築した擁壁は、壁面ユニッ
トと盛土層とを一つの土壌構造物として一体化する手段
として、壁面ユニットの裏面に土壌補強材を連結し、こ
の補強材と土壌との摩擦力を利用した補強土擁壁工法が
知られている。ところが補強材の上にまき出した盛土層
は転圧により圧縮されるので、壁面ユニットとそれに連
結した補強材からなる構造が盛土の圧縮に順応できる機
能を備えている必要がある。

テールアルメ工法ではこのような問題点を解決するため
に、第２図のように金属製のＵ字型スキン２１の壁面ユ
ニットに帯状金属材２２の補強材を連結した構造を用い
た。この構造は盛土２３の圧縮に応じてＵ字型スキン２
Ｉが変形して順応できる。しかし金属製スキン２１は耐
食性が劣り、永久構造物として問題があった。

金属類に代わり、コンクリートパネルの壁面ユニットに
ジオテキスタイルの補強材を取付ける構造がある。この
構造はパネル付近のジオテキスタイルに遊びが生じ、盛
土によりパネルの変形が大となる。また、組立て時にパ
ネルの保持が必要であり、盛土の圧縮や基礎地盤の沈下
に追随する構造とはなっていない等の欠点があった。

この発明は上記事情に鑑みなされたものである。その目
的は、盛土層の圧縮に追従でき、耐震性が優れ、かつ施
工性がよく、景観面も良好で為る石積擁壁を提案するに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

この石積擁壁は、ブロック材を積上げ構成した石積擁壁
において、該ブロック材は上下面がブロック材厚み方向
に沿い円弧形に湾曲し、その湾曲した上下面にブロック
材表面に平行な複数の凹凸条が設けてあり、隣接する上
下２つのブロック材は上下面間において前記凹凸条が噛
み合い当接し、かつ該ブロック材は裏面に予め土壌補強
材が固着してあり、この土壌補強材は擁壁裏面の盛土内
に横方向に延び埋込まれてなることを特徴とする。

〔実　施　例〕

第１図において、擁壁ｌはコンクリート製のブロック材
２を基礎コンクリート３の上に複数段積上げ、構成して
なり、裏面側には盛土４が配しである。この擁壁１を構
成するブロック材２は略直方体形であり、上面はブロッ
ク材厚み方向に沿い円弧形に膨れた凸湾曲面５、下面は
円弧形に凹んだ凹湾曲面６をなし、その２つの湾曲面５
，６にはそれぞれ、ブロック材表面に平行な複数条の凹
凸条７が設けである。２つの凸凹湾曲面５．６の曲率お
よび凹凸条７のピッチは互いに等しくなしてあり、上下
に隣接して積上げた２つのブロック材２，２は凸凹湾曲
面５．６において凹凸条７．７が噛み合い当接している
。

また、ブロック材２の裏面の上下方向の略中央部には、
高密度ポリエチレン製の孔あき厚手シートを加熱延伸し
てつくったポリマーグリッド８からなるジオテキスタイ
ル土壌補強材が、予めその一端部をブロック材のコンク
リート母材に埋込み固着して取付けである。このポリマ
ーグリッド８は擁壁ｌ裏面の盛土４内に緩むことなく略
水平面をなし横方向に延び埋込まれている。なお、ブロ
ック材２には、両側面に開口する水平方向の２つの断面
円形の空洞９を設は軽量化が図られている。

この擁壁１を施工するには、擁壁を構築すべき下端位置
に基礎コンクリート３を打設し、その裏面側にブロック
材２の略半分の高さ位置まで盛土４−１をまき出し転圧
し、最下段のブロック材２−１を基礎コンクリート３の
上に積み上げる。そして盛土４−１とブロック材２−１
裏面との間に盛土４−２を充填するとともに、ブロック
材２−１裏面に予め取付けであるポリマーグリッド８を
盛土４−１に緩むことなく緊張し敷設する。次いで敷設
したポリマーグリッド８上に、ブロック材２−１の上端
近くの高さまで盛土４−３をまき出し転圧し、ブロック
材２−１の裏面側にも盛土４−４を充填する。

同様にして、盛土４−３の上にブロック材２の略半分の
高さ位置まで盛土４−５をまき出し転圧した後、ブロッ
ク材２−１の上にブロック材２−２を積上げる。この際
ブロック材２−２の下面凹湾曲面６をブロック材２−１
の上面凸湾曲面５上に凹凸条７．７を噛み合わせ当接せ
しめる。ブロック材２−２の裏面側に盛土４６査充填し
、ポリマーグリッド８を盛土４−５上に敷設し、その上
に盛土４−７をまき出し転圧し、盛土４−８を充填する
。この様に、盛土のまき出し転圧、充填、ブロック材の
積上げ、およびポリマーグリッドの敷設を繰り返し、所
望の高さの擁壁を構築する。

上記実施例では、土壌補強材として高密度ポリエチレン
製のネット状をなしたポリマーグリッド８を用いたが、
このほか織布、不織布、樹脂ネット、合成樹脂シート類
のジオメンブレン等のいわゆるジオテキスタイル類、あ
るいは鋼材製のものが用いられる。その選定あるいは長
さ幅等の寸法は盛土材の強度や擁壁高さを考慮して決定
される。

土壌補強材は通常、ブロック材に埋込み固着するが、基
礎地盤や盛土材の沈下が著しい場合には、従来の上下方
向にスライドする固着方式％式％ この石積擁壁は以上の構成からなる。この擁壁は上下に
隣接するブロック材はブロック材厚み方向に湾曲した湾
曲面において凹凸条が噛み合い当接している。基礎地盤
が沈下したり、盛土層が圧縮された場合はブロック材は
僅か回動して噛み合い位置をずらせブロック材の姿勢を
加え、その応力を緩和し、無理な応力が擁壁に作用する
ことを防止する。また、このためブロック材間の接合力
が大であり、積上げ設置精度が著しく向上し、目地違い
も生ぜず、作業性も良好となる。凹凸条の噛み合い位置
をずらせることにより、第１図のごとく擁壁面を曲面と
することもできる。

ブロック材裏面には予め土壌補強材が固着してあり、盛
土層内に敷設し埋込み、順次ブロック材を積上げていく
ので、積上げたプロ・ツク材４゜ の安定性が高く、別途保持する必要がなく、盛土時の作
業工程が省略でき、工期、工費の点で有利である。擁壁
とその裏面側の盛土層とは土壌補強材を介し一体となり
、耐震性が傍れた高い強度を発現する。

（発明の効果〕 この発明は以上の通りであり、この石積擁壁は次の効果
を奏する。■盛土層の圧縮に追従できる。■強度が高く
耐震性に優れている。■施工性がよく、工期、工費の点
で有利である。■石積の精度が高く、景観面も良好であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の石積擁壁の縦断面図、第２図は従来の
テールアルメ工法になる擁壁の縦断面図である。 １・・・・・・擁壁、２・・・・・・ブロック材、３・
・・・・・基礎コンクリート、４・・・・・・盛土、５
・・・・・・凸湾曲面、６・・・・・・凹湾曲面、７・
・・・・・凹凸条、８・・・・・・ポリマグリッド、９
・・・・・・空洞、２１・・・・・・Ｕ字型スキン、 ２　・・・・・ 帯状金属材、 ・・盛土。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ブロック材を積上げ構成した石積擁壁において、
   該ブロック材は上下面がブロック材厚み方向に沿い円弧
   形に湾曲し、その湾曲した上下面にブロック材表面に平
   行な複数の凹凸条が設けてあり、隣接する上下２つのブ
   ロック材は上下面間において前記凹凸条が噛み合い当接
   し、かつ該ブロック材は裏面に予め土壌補強材が固着し
   てあり、この土壌補強材は擁壁裏面の盛土内に横方向に
   延び埋込まれてなることを特徴とする石積擁壁。