JP2646438B2 - ダイヤモンド気相合成方法 - Google Patents

ダイヤモンド気相合成方法

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【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 ダイヤモンド気相合成方法に係り特にグロー−アーク
移行領域のプラズマを利用するダイヤモンド気相合成方
法に関し、 高純度のダイヤモンドを安定に気相合成させる方法を
提供することを目的とし、 プラズマ化学気相成長装置の陰極(1)、陽極(2)
間に放電ガス(3)を供給しながら放電させることによ
り生ずるプラズマジェット(5)中に、ガス状炭素化合
物(6)を導入して該炭素化合物(6)をラジカル化
し、該ラジカル化したプラズマジェット(5)を被処理
基板(7)に衝突させて該被処理基板(7)上にダイヤ
モンド薄膜(8)を形成するダイヤモンド化学気相成長
方法において、 前記放電ガス(3)の放電条件をアーク放電よりも電
流が少なく、熱プラズマよりもガス温度の低いグロー−
アーク移行領域放電とすることを構成とする。
〔産業上の利用分野〕
本発明はダイヤモンド気相合成方法に係り特にグロー
−アーク移行領域のプラズマを利用するダイヤモンド気
相合成方法に関する。
ダイヤモンド膜は、熱伝導率が2000W/mKと銅の4倍に
も相当し、しかも硬度、絶縁性もすぐれており、半導体
用のヒートシンク、回路基板材料として、理想的な材料
である。また、広い波長範囲で透光性にすぐれており、
光学材料としてすぐれている。さらに、ダイヤモンド
は、バンドギャップが5.4eVと広く、キャリア移動度の
高い半導体でもあり高温トランジスタ、高速トランジス
タ等の高性能デバイスとしても注目されている。
〔従来の技術及び解決しようとする課題〕
ダイヤモンドを高い成長速度で合成させる方法として
は、DCアーク放電により発生させた熱プラズマをプラズ
マジェットとして基板に衝突させ熱プラズマを急冷させ
て、基板上にダイヤモンドを成長させる方法が知られて
いる。
この方法では、電極間でアーク放電をおこすため、50
00℃以上の温度のアークプラズマが発生し電極材が融け
出し不純物としてプラズマ中に混入してしまい、合成さ
れたダイマモンドの純度を低下させた。また、電極の消
耗による電極形状の変化により、アーク放電状態が不安
定に変化するため、安定にダイヤモンドを合成すること
ができなかった。
本発明は、上記の問題点を解決し、高純度のダイヤモ
ンドを安定に気相合成させる方法を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題は本発明によれば、プラズマ化学気相成長装
置の陰極(1)、陽極(2)間に放電ガス(3)を供給
しながら放電させることにより生ずるプラズマジェット
(5)中に、ガス状炭素化合物(6)を導入して該炭素
化合物(6)をラジカル化し、該ラジカル化したプラズ
マジェット(5)を被処理基板(7)に衝突させて該被
処理基板(7)上にダイヤモンド薄膜(8)を形成する
ダイヤモンド化学気相成長方法において、 前記放電ガス(3)の放電条件をアーク放電よりも電
流が少なく、熱プラズマよりもガス温度の低いグロー−
アーク移行領域放電とすることを特徴とするダイヤモン
ド気相合成方法によって解決される。
〔作 用〕
すなわち、本発明によれば、電極間の放電をアーク放
電よりも電流が少なく、熱プラズマよりもガス温度の低
い放電(グロー−アーク移行領域)がなされるため電極
表面温度を電極材料、例えばタングステンの融点(3350
℃)以下とすることが可能となり電極材料がプラズマジ
ェット中に混入することが防止される。
〔実施例〕 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係るDCプラズマジェットCVD法を用
いたダイヤモンド気相合成方法を説明するための模式断
面図である。
第1図において、1は陰極、2は陽極、3は放電ガ
ス、4はノズル、5はプラズマジェット、6は原料ガ
ス、7は基板、8はダイヤモンド膜、9は電源、10はグ
ロー−アーク移行領域の放電プラズマである。
放電ガス3と原料ガス6として水素ガスと炭素化合物
ガスの混合ガスを流しながら、陰極1と陽極2間に直流
電圧を印加しグロー−アーク移行領域の放電10をおこす
ことにより放電ガスは加熱され体積膨張により、ノズル
4よりプラズマジェット5となって噴出する。このプラ
ズマジェットを基板にぶつけ急冷させ、基板7上にダイ
ヤモンド膜8を析出させる。
グロー−アーク移行領域の放電をおこすためには電極
間のガス圧を10〜数100Torr、好ましくは10〜300Torrに
保ち、放電電圧を数100〜数1000Vにする必要がある。ま
た、電極が溶けないように水冷することが望ましい。
電極間距離としては、従来のアーク放電の場合の2〜
3mmよりも長い5〜20mmが好ましく8〜12mmがより好ま
しい。
本発明において、原料ガス炭素源としては炭素化合物
であればよいが、CH4,C2H4等の炭化水素や、アルコー
ル、アセトン、CCl4等の分子内にO,N、ハロゲン等を含
む有機物が好ましい。
放電ガスに、Ar,He等の不活性ガスを混合してもかま
わない。この場合、プラズマの安定性はさらに向上する
が、製膜速度は低下する。
また、放電ガスに非晶質炭素等の非ダイヤモンド炭素
のエッチング効果を上げるため、O2,H2O,H2O2,CO,CO2
の酸化性ガスを少量混合させてもかまわない。
放電ガスとして、イオン化ポテンシャルが高く放電し
にくい水素を用いるため、電極材としては耐熱性が高
く、安定した放電を発生させやすいものが良い。酸化ラ
ンタン、酸化イットリウム、炭化セリウム等を添加した
タングステンが電極材としてすぐれている。
第2図は本発明に係る改良型DCプラズマジェットCVD
法を実施するためのダイヤモンド合成装置の模式図で、
13はプラズマトーチ、14は放電ガス供給管、15は電源、
16は、トーチ用冷却水配管、17は水冷基板ホルダ、18は
基板、19は真空チャンバ、20は排気系、21はトーチマニ
ュプレータ、22は流量計、23はガスボンベ、24は基板マ
ニュプレータである。
プラズマトーチ13は陽極、陰極ともに、2wt%酸化イ
ットリウム添加タングステン製で水冷構造となってい
る。電極の構成は、図1のごとくで、陰極は5mmφ、陽
極の内径は15mmφ、放電部の長さは8mmである。プラズ
マトーチおよび基板ホルダは、それぞれマニュプレータ
により、位置と向きをコントロールできるため、大面積
の基板や複雑な表面形状の被処理物の上にも均一にダイ
ヤモンド膜を成長させることができる。
〔実施例1〕 基板として5×5×0.2mmのSiウエハを用い、チャン
バ内を2×10-3Torrまで排気後、放電ガスとして水素を
1kg/cm2の圧力で20/min、メタンを1kg/cm2の圧力で0.
5/min流し、チャンバ内の圧力を150Torrに保持した。
定電流電源より、2Aの電流をトーチに流し、電圧が一
定になるまで約5分、保持した。この時の電圧は1.5kV
であった。基板をゆっくりトーチに近づけ、ノズル−基
板間距離を5mmで固定し、この状態で1時間製膜を行っ
た。
できたダイヤモンドをX線回折、ラマン分光、硬度測
定により評価したところ、X線回析やラマン分光ではダ
イヤモンドのみのピークが検出され、ピッカース硬度は
荷重500gで約10000と天然ダイヤモンドと同等の値であ
った。また、ダイヤモンドの膜厚は約200μmであり、
製膜速度は200μm/hであった。
ダイヤモンド合成時の電源電圧の変動は本実施例では
約2%であり、従来の方法の約20%に対し、大幅に安定
性が向上した。
また、できたダイヤモンド膜をSIMS(二次イオン質量
分析計)で組成分析したところ、Cの他に若干のHとO
が検出されたのみで、電極対のタングステンは検出され
なかった。従来法でできたダイヤモンドでは、約100ppm
のタングステンが検出されており、この方法では極めて
純度の高いダイヤモンドを得ることができた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、200μm/h程度の
速い製膜速度で極めて純度の高い良質のダイヤモンド膜
を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るDCプラズマジェットCVD法を用い
たダイヤモンド気相合成方法を説明するための模式断面
図であり、 第2図は本発明に係る改良型CDプラズマジェットCVD法
を実施するためのダイヤモンド合成装置の模式図であ
る。 1……陰極、2……陽極、 3……放電ガス、4……ノズル、 5……プラズマジェット、6……原料ガス、 7,18……基板、8……ダイヤモンド膜、 9,15……電源、 10……グロー−アーク移行領の放電プラズマ、 13……プラズマトーチ、14……放電ガス供給管、 16……トーチ用冷却水配管、 17……水冷基板ホルダー、 19……真空チャンバ、 20……トーチマニュプレータ、 22……流量計、23……ガスボンベ、 24……基板マニュプレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越野 長明 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−85094(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマ化学気相成長装置の陰極(1)と
    陽極(2)間に放電ガス(3)を供給しながら放電させ
    ることにより生ずるプラズマジェット(5)中に、ガス
    状炭素化合物(6)を導入して該炭素化合物(6)をラ
    ジカル化し、該ラジカル化したプラズマジェット(5)
    を被処理基板(7)に衝突させて該被処理基板(7)上
    にダイヤモンド薄膜(8)を形成するダイヤモンド化学
    気相成長方法において、 前記放電ガス(3)の放電条件をアーク放電よりも電流
    が少なく、且つ熱プラズマよりもガス温度の低いグロー
    −アーク移行領域放電とすることを特徴とするダイヤモ
    ンド気相合成方法。
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