JP2646275B2 - カラートナー及び該カラートナーを用いた画像形成方法 - Google Patents

カラートナー及び該カラートナーを用いた画像形成方法

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JP2646275B2 JP2076637A JP7663790A JP2646275B2 JP 2646275 B2 JP2646275 B2 JP 2646275B2 JP 2076637 A JP2076637 A JP 2076637A JP 7663790 A JP7663790 A JP 7663790A JP 2646275 B2 JP2646275 B2 JP 2646275B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法におけるカラートナーおよび該
トナーを用いた画像形成方法に関するものである。更に
詳しくは、外部より電圧を印加した帯電部材を被帯電部
材に接触させて帯電を行う帯電工程を有する画像形成方
法に関するものである。
[従来の技術] 従来、電子写真装置等における帯電手段としてコロナ
放電器が知られているが、コロナ放電器は高電圧を印加
しなければならない、オゾンの発生量が多い等の問題点
を有している。
そこで、最近ではコロナ放電器を利用しないで接触帯
電手段を利用することが検討されている。具体的には帯
電部材である導電性ローラに電圧を印加してローラを被
帯電体である感光体に接触させて感光体表面を所定の電
位に帯電させるものである。このような接触帯電手段を
用いればコロナ放電器と比較して低電圧化がはかれ、オ
ゾン発生量も減少する。
例えば、特公昭50−13661号公報においては、芯金に
ナイロン又はポリウレタンゴムからなる誘電体を被覆し
たローラを使うことによって感光体を荷電する時に低電
圧印加を可能にしている。
しかしながら、上記従来例において、芯金にナイロン
を被覆した時ゴム等の弾性がないので被帯電体と十分な
接触を保つことできず、帯電不良を起こしてしまう。一
方、芯金にポリウレタンゴムを被覆すると、ゴム系材料
に含浸している軟化剤がしみ出てきて被帯電体に感光体
を使用すると帯電部材が当接部において感光体停止時に
感光体に固着する、あるいはその領域が画像ボケを生じ
るという問題点があった。また、帯電部材のゴム系材料
中の軟化剤がしみ出てきて感光体表面に付着すると、感
光体が低抵抗化して画像流れが起きてひどい時には使用
不能となったり感光体表面に残留したトナーが帯電部材
の表面に付着し、フィルミング現象が発生することがあ
った。そして、帯電部材表面に多量のトナーが固着する
と帯電部材表面が絶縁化し帯電部材の帯電能力が失われ
感光体表面の帯電が不均一となり、画像に影響が出てし
まうという欠点があった。
一方、負帯電性の非磁性カラートナーを用いた現像工
程を組み合せた場合には、加えて種々の問題点が発生し
た。
このトナーは、磁性体を含まず、また、色の彩度上の
観点からカーボンブラック等の導電性物質も含まないこ
とが多い。このため、特に低温低湿下では帯電をリーク
する部分がなく、通常トナーに比べてより帯電が過大に
なりやすい。特に、負帯電性のカラートナーは、この傾
向が顕著である。これは、流動性付与剤として用いられ
ている負帯電性の疎水性シリカが原因であるところが大
きい。
また近年、複写機画像の高画質化への要求が強くなっ
ている。これに対して、トナーの粒径を細かくして、高
画質を目ざしているが、このトナーの小粒径化によって
もトナーの表面積が増えるので、帯電量が大きくなり、
過大となりやすくなる。
このように、帯電が過大になると、感光体上からトナ
ーが転写しにくくなり、感光体上の残留トナーが多くな
るため、クリーニング工程で捕集しきれないトナーが出
やすくなる。又、感光体に強く帯電し、付着するため、
クリーニング不良が発生し易くなる。
これらのクリーニング工程で除去しきれないトナーが
帯電部材に付着し、帯電能力の低下や感光体にフィルミ
ングが生じてしまう。
又、粒径が細かいと、トナー相互の接触点が多いの
で、トナーの流動性が悪くなる。そのため、クリーニン
グ工程でトナーの凝集が起こり、クリーニング不良が発
生する。
そこで、帯電が過大になるのを防止する目的で導電粉
の添加、低帯電性物質の添加、逆極性物質の添加などが
行なわれているが、それぞれ欠点を有している。
まず、導電粉添加では、高湿下での帯電量の低下が顕
著で、画像濃度ムラ、カブリの弊害が生じる。また、導
電粉は、一般に有色であるため、カラートナーの色彩に
悪影響を及ぼす。
また、低帯電性物質の添加(たとえば特開昭56−9254
5号公報,特開昭60−217368号公報など)では、十分な
流動性付与効果を得るためには、多くの添加量を必要と
し、帯電量を下げすぎてしまったり、または、十分な流
動性付与効果が得られないことが多い。
また、逆極性物質の添加では、逆極性物質に粗粒が含
まれていると、トナーがそれを中心として凝集し、逆極
性のトナー塊が生成することがある。このトナー塊は、
非画像部に現像され、画質を悪化させてしまう。よっ
て、粗粒またはトナー塊を除去する工程が必要となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は以上の点に鑑みなされたもので、帯電部材と
被帯電体との接触を十分に保つことができ、帯電部材と
被帯電体との固着を防止し、さらに帯電部材の導電ゴム
に含まれる可塑剤を被帯電体へ付着させたり、それによ
るトナーの帯電部材表面への固着を防ぎトナーの被帯電
体へのフィルミングによる帯電不良や帯電ムラを起こさ
ない帯電工程と、高解像度、高精細な画像が得られ、且
つ現像,転写及びクリーニング工程を経た後、被帯電体
上に残留することが極めて少なく、帯電部材表面にも被
帯電体表面にも固着の生じないトナーを用いた現像工
程,転写工程及びクリーニング工程とからなる画像形成
方法及びカラートナーを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、着色剤及び結着樹脂としてのスチレン系樹
脂を含有する非磁性のトナー粒子、無機酸化物および有
機樹脂粒子を少なくとも有するカラートナーにおいて、 結着樹脂である該スチレン系樹脂は、GPCによる分子
量分布において、分子量10000以下に少なくとも1つの
極大を有し、分子量10000以上には極大がなく、分子量
分布の10000以下,10000〜50000,50000以上の範囲の面積
A,B,Cの割合がそれぞれ55〜80%,5〜25%,5〜20%であ
り、 該有機樹脂粒子は、体積平均径が20〜800mμの範囲内
であり、比電気抵抗が106〜1014Ωcmの範囲内であり、
かつ、本発明で用いるキャリアと摩擦帯電させたとき
に、該トナー粒子と逆極性に帯電し、 該カラートナーは、体積平均系が6〜10μmの範囲内
であり、5μm以下の粒径を有するトナー粒子を15〜40
個数%含有し、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒
子を0.1〜5.0体積%含有し、16μm以上の粒径を有する
トナー粒子を1.0体積%以下含有しており、6.35〜10.1
μmの粒径を有するトナー粒子が下記式 を満足することを特徴とするカラートナーに関する。
さらに、本発明は、外部より電圧を印加した帯電部
材を被帯電体に接触させて帯電を行なう帯電工程、被
帯電体をトナーで現象を行う現像工程、転写工程、及
びクリーニング工程を有する画像形成方法において、 該帯電部材は、導電性ゴム層と、該導電性ゴム層より
外側であって、且つ少なくとも上記被帯電体に接触する
部分に設けられた離型性被膜の表面層とを有しており、 該トナーは、着色剤及び結着樹脂としてのスチレン系
樹脂を含有する非磁性のトナー粒子、無機酸化物および
有機樹脂粒子を少なくとも有するカラートナーであっ
て、 結着樹脂である該スチレン系樹脂は、GPCによる分子
量分布において、分子量10000以下に少なくとも1つの
極大を有し、分子量10000以上には極大がなく、分子量
分布の10000以下,10000〜50000,50000以上の範囲の面積
A,B,Cの割合がそれぞれ55〜80%,5〜25%,5〜20%であ
り、 該有機樹脂粒子は、体積平均径が20〜800mμの範囲内
であり、比電気抵抗が106〜1014Ωcmの範囲内であり、
かつ、本発明で用いるキャリアと摩擦帯電させたとき
に、該トナー粒子と逆極性に帯電し、 該カラートナーは、体積平均径が6〜10μmの範囲内
であり、5μm以下の粒径を有するトナー粒子を15〜40
個数%含有し、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒
子を0.1〜5.0体積%含有し、16μm以上の粒径を有する
トナー粒子を1.0体積%以下含有しており、6.35〜10.1
μmの粒径を有するトナー粒子が下記式 を満足することを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明ではキャリアとの帯電性がトナー粒子と逆極性
である添加剤について種々検討した結果、比電気抵抗が
106〜1014Ωcmの範囲にあり、粒径が20〜800mμである
球形の有機樹脂粒子を適量添加することによって、トナ
ーの帯電量を好適なレベルにコントロールすることがで
き、さらに帯電に起因する付着力を弱めトナー凝集体を
生成しにくくすることを見出したのである。
さらに、トナーを小径化すると、トナーとキャリアの
接触点が増え、キャリアスペントが起こりやすくなった
り、トナーとトナーの接触点が増え、トナーブロッキン
グが起こりやすくなる。これに対して、20〜800mμと適
度な大きさの球形の有機樹脂粒子が良好なスペーサーと
なり、良い効果を及ぼす。トナーブロッキングに対して
は、逆極性樹脂粒子の材質をトナー樹脂よりもTgの高い
ものを用いるとより一層効果的である。
従来、逆極性の樹脂粒子をトナーに添加する例はいく
つか見られ、たとえば、特開昭54−45135号公報や、特
公昭52−32256号公報では、トナー粒径より小さな無色
の樹脂粒子の添加が提案されている。
しかし、これらの例では、トナーと逆極性樹脂粒子
は、別々に挙動し、現像時にトナーは潜像部に付着する
のに対して、逆極性樹脂粒子は背景部に付着するとして
いる。
すなわち、逆極性樹脂粒子は、トナーの帯電を助長す
る働きをしていることになる。しかしながら、本発明で
は、トナー粒径に対して十分小さな逆極性樹脂粒子を用
い、トナーと強く付着させ、一体となって挙動させるこ
とに特徴がある。すなわち、逆極性樹脂粒子の働きとし
ては、トナーの帯電を過度に抑制していることになる。
また従来逆極性樹脂粒子は、大きな帯電量を持たせる
のが困難な磁性トナーに対して、帯電を補助する目的で
用いられていた。それに対して、本発明では、むしろ帯
電が過大になりやすい非磁性カラートナーに対して用い
ることに特徴がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる逆極性の有機樹脂粒子の比電気抵抗は
106〜1014Ωcmの範囲にあることが必要である。従来の
樹脂の如く1014Ωcmよりも高抵抗であると、逆極性樹脂
粒子自体の帯電が高くなりすぎて凝集体が生じ、非画像
部にトナーと共に飛翔してカブリが生じてしまう。ま
た、逆極性樹脂粒子の帯電が高すぎると、トナーの流動
性が悪化し、画像濃度も低くなってしまう。逆に106Ωc
mよりも小さいと、特に高温高湿下においてトナー粒子
の帯電量が低下し、結果としてトナー飛散やカブリを生
じてしまう。
また、本発明に用いる有機樹脂粒子の粒径は、トナー
の平均粒径よりも十分に小さく、20〜800mμである必要
がある。好ましくは30〜600mμの粒子径を有するものが
良い。粒径が800mμよりも大きいとトナー表面への付着
力が弱くなって遊離してしまう粒子が多くなり、本発明
の効果が希薄になるだけでなく、クリーニング不良が発
生したりする。
なお、本発明における有機樹脂粒子の粒子径は、CAPA
−500型(掘場製作所製)にて測定した体積平均粒子径
である。
本発明に用いられる逆極性樹脂粒子を構成するモノマ
ーは特に限定されるものではないが、トナーの帯電量等
を考慮し選択する必要がある。本発明に用いることので
きる負荷重合性を有するモノマーの具体例として次の各
モノマーを挙げることができる。
即ち、スチレン及びその誘導体、例えばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルス
チレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロ
ピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘ
プチルスチレン、オクチルスチレンの如きアルキルスチ
レン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレ
ン、ジブロモスチレン、ヨードスチレンの如きハロゲン
化スチレン、更にニトロスチレン、アセチルスチレン、
メトキシスチレン等が挙げられる。
また、付加重合性不飽和カルボン酸類、即ちアクリル
酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン
酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イ
ソクロトン酸、チグリン酸、ウンゲリカ酸の如き付加重
合性不飽和脂肪族モノカルボン酸、又はマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グル
タコン酸、ジヒドロムコン酸の如き付加重合性不飽和脂
肪族ジカルボン酸が挙げられる。
また、これらカルボン酸の金属塩化したものも用いる
ことができ、この金属塩化は重合終了後に行うことがで
きる。
また、前記付加重合性不飽和カルボン酸とアルキルア
ルコール、ハロゲン化アルキルアルコール、アルコキシ
アルキルアルコール、アラルキルアルコール、アルケニ
ルアルコールの如きアルコールとのエステル化物等が挙
げられる。そして、上記アルコールの具体例としてメチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルア
ルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、
ノニルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシル
アルコール、ヘキサデシルアルコールの如きアルキルア
ルコール;これらアルキルアルコールを一部ハロゲン化
したハロゲン化アルキルアルコール;メトキシエチルア
ルコール、エトキシエチルアルコール、エトキシエトキ
シエチルアルコール、メトキシプロピルアルコール、エ
トキシプロピルアルコールの如きアルコキシアルキルア
ルコール;ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコ
ール、フェニルプロピルアルコールの如きアラルキルア
ルコール;アリルアルコール、クロトニルアルコールの
如きアルケニルアルコールが挙げられる。
また、前記付加重合性不飽和カルボン酸より誘導され
るアミド及びニトリル;エチレン、プロピレン、ブテ
ン、イソブチレンの如き脂肪族モノオレフィン;塩化ビ
ニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、1,2−ジクロルエチ
レン、1,2−ジブロムエチレン、1,2−ジヨードエチレ
ン、塩化イソプロペニル、臭化イソプロペニル、塩化ア
リル、臭化アリル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化
ビニリデンの如きハロゲン化脂肪族オレフィン;1,3−ブ
タジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキ
サジエン、3−メチル−2,4−ヘキサジエンの如き共役
ジエン系脂肪族ジオレフィンが挙げられる。
更に酢酸ビニル類、ビニルエーテル類;ビニルカルバ
ゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の含窒素
ビニル化合物が挙げられる。
本発明に係る微粉末にはこれらモノマー1種又は2種
以上を重合したものを用いることができる。
本発明に用いる逆極性樹脂粒子は1種類だけを用いる
ことに限定されるものではなく、複数の種類を併用する
ことができる。
また、本発明に用いられる逆極性樹脂粒子の製造方法
としては、スプレードライ法,懸濁重合法,乳化重合
法,ソープフリー重合法,シード重合法,機械粉砕法な
ど、球形微粒子を製造できる方法ならどの方法でも用い
ることができる。この中で特に適しているものとして、
残存乳化剤が皆無である為、トナーの帯電性を阻害せず
比電気抵抗値の環境変動が少ないソープフリー重合法が
挙げられるが特に限定されるものではない。
逆極性樹脂粒子は、必要に応じて粒子表面処理を施し
ても良い。表面処理の方法としては、鉄,ニッケル,コ
バルト,銅,亜鉛,金,銀等の金属を蒸着法やメッキ等
で表面処理する方法、又は上記金属や磁性体、導電性酸
化亜鉛等の金属酸化物などをイオン吸着や、外添などに
より固定させる方法、顔料又は染料、さらには重合体樹
脂等々摩擦帯電可能な有機化合物をコーティングや外添
などにより担持させても良い。
また、本発明に用いる逆極性樹脂粒子の分子量分布
は、ピーク分子量が1万〜500万の範囲にある必要があ
り、好ましくは、2万〜100万の範囲にあるのが良い。
ピーク分子量が500万より大きい場合は、カラートナー
の定着性に悪影響を与え、1万よりも小さい場合には、
磁性粒子を汚染したり、耐ブロッキング性が悪くなる。
本発明をより効果的にするためには、前述の樹脂粒子
と流動向上剤とを併用するのが良い。特に流動向上剤と
しては、疎水性の無機酸化物が最適である。すなわち疎
水性の無機酸化物は、帯電性と流動性付与といいう点で
逆極性樹脂粒子を補う働きをする。そのため、BET比表
面積は80m2/g以上でないと十分な働きが得られない。よ
り好ましくは150m2/g以上が良い。
このような疎水性無機酸化物としては、特に、ケイ素
ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉
体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることがよ
り好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール
滴定試験によって測定された疎水化度が30〜80の範囲の
値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ま
しい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応、或は物理
吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理すること
によって付与される。
好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合
物で処理する。
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチルジシ
ラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ト
リメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メ
チルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、
アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロ
ルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−ク
ロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロルエチルトリク
ロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリ
オルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカ
プタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメ
チルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、
ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロ
キサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有
し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した
水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等がある。こ
れらは1種或は2種以上の混合物で用いられる。
市販品としては、タラノックス−500(タルコ社)、
アエロジル(AEROSIL)R−972(日本アエロジル社)等
がある。その添加量は、着色剤含有樹脂粒子に対して0.
3〜2重量%である。
この添加量は、後述する樹脂粒子の粒度分布とも関係
するが、0.3重量%未満では適度な流動性が達成できに
くくなり、2重量%以上であるとトナー飛散やカブリな
どの弊害が生じ易い。
本発明のトナーには必要に応じてトナーの特性を損ね
ない範囲で添加剤を混合しても良いが、そのような添加
剤としては、例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛、ポリ
フッ化ビニリデンの如き滑剤、あるいは定着助剤(例え
ば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンな
ど)等がある。
本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロール、ニー
ダー、エクストルーダー等の熱混練機によって構成材料
を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によって得る方
法、或は結着樹脂溶液中に着色剤等の材料を分散した
後、噴霧乾燥することにより得る方法、又は、結着樹脂
を構成すべき単量体に所定材料を混合した後、この乳化
懸濁液を重合させることによりトナーを得る重合トナー
製造法等それそれの方法が応用できる。
本発明において、カラートナーは、体積平均粒径が6
〜10μmの範囲内であり、5μm以下の粒径を有するト
ナー粒子を15〜40個数%が含有し、12.7〜16.0μmの粒
径を有するトナー粒子を0.1〜5.0体積%含有し、16μm
以上の粒径を有するトナー粒子を1.0体積%含有してお
り、6.35〜10.1μmの粒径を有するトナー粒子が下記式 を満足する粒度分布を有する時、効果はより顕著であ
る。
上記の粒度分布を有するトナーは、感光体上に形成さ
れた潜像に忠実に再現することが可能であり、網点及び
デジタルのような微小なドット潜像の再現性にも優れ、
特にハイライト部の階調性及び解像性に優れた画像を与
える。更に、コピー又はプリントアウトを続けた場合で
も、従来の非磁性トナーより少ないトナー消費量で良好
な現像を行うことが可能であり、経済性及び、複写機又
はプリンター本体の小型化にも利点を有するものであ
る。
更に詳しく説明をする。5μm以下の粒径の非磁性ト
ナー粒子が全粒子数の15〜40個数%更に好ましくは20〜
35個数%が良い。5μm以下の粒径の非磁性トナー粒子
が15個数%未満であると、高画質に有効な非磁性トナー
粒子が少なく、特に、コピー又はプリントアウトを続け
ることによってトナーが使われるに従い、有効な非磁性
トナー粒子成分が減少して、本発明で示すところの非磁
性トナーの粒度分布のバランスが悪化し、画質がしだい
に低下する恐れが有る。又、40個数%を越えると、非磁
性トナー粒子相互の凝集状態が生じ易く、本来の粒径以
上のトナー塊となり易いため、荒れた画質となったり、
解像性を低下させたり、又は潜像のエッジ部と内部との
濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像となり易い。
又、12.7〜16.0μmの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%で
あることが良く、好ましくは0.2〜3.0体積%が良い。5.
0体積%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上
の現像、即ち、トナーののり過ぎが起こり、トナー消費
量の増大を招く。一方、0.1体積%未満であると、流動
性の低下により画像濃度が低下する恐れが有る。
又、16μm以上の粒径の非磁性トナー粒子が1.0体積
%以下であることが良く、更に好ましくは0.6体積%以
下であり、1.0体積より多いと、細線再現における妨げ
になるばかりでなく、転写において、感光体上に現像さ
れたトナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒
子が突出して存在することで、トナー層を介した感光体
と転写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転
写条件の変動をひきおこし、転写不良画質を発生する要
因となり易い。又、非磁性カラートナーの体積平均径は
6〜10μm、好ましくは7〜9μmが良く、この値は先
に述べた各構成要素と切りはなして考えることはできな
いものである。体積平均粒径6μm未満では、グラフィ
ク画像などの画像面積比率の高い用途では、転写紙上の
トナーののり量が少なく、画像濃度の低いという問題点
が生じ易い。これは、先に述べた潜像におけるニッジ部
に対して、内部の濃度が下がる理由と同じ原因によると
考えられる。体積平均粒径10μmを越える場合では解像
度が良好でなく、又複写の初めは良くとも使用を続けて
いると画質低下を発生し易い。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
即ち、測定装置としてはコールターカウンターTA−II
型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出
力するインターフェース(日科機製)及びCX−1パーソ
ナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、電解液は1
級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤と
して界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン
酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分
散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型によ
り、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個
数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
て、それから本発明に係るところの値を求めた。
本発明における非磁性のトナー粒子の結着樹脂として
使用されるスチレン系樹脂としては、スチレン系樹脂の
GPCによる分子量分布に於て分子量10000以下に少なくと
も1つの極大を有し、分子量10000以上には極大がな
く、分子量分布の10000以下,10000〜50000,50000以上の
範囲の面積A,B,Cの割合がそれぞれ55〜80%,5〜25%,5
〜20%であることを満足していれば良い。
すなわち、ゲルパーミエーション(GPC)による分子
量分布で、10,000以下の成分が特にフルカラー用トナー
に最も重要な混色性、定着表面のフラット性に関係し、
10,000〜50,000の成分は、特に定着温度に関係し、50,0
00以上の成分は、特に、オフセット性、マキツキ性、着
色剤の分散性、現像性、耐久性などに関係している。
10,000以下の成分が55%より少ないと混色性や定着表
面のフラット性が悪い傾向であり、また、80%より多い
と、オフセット性、着色剤の分散性、現像性など悪くな
る傾向である。また、10,000〜50,000の成分の割合が5
%より少ないと、着色剤の分散性などが悪くなり、25%
より多いと定着性など問題となる。また、50,000以上の
成分が、5%より少ないとオフセット性、マキツキ性、
着色剤の分散性、現像性、耐久性、ハーフトーン再現性
など問題となり、特に画像濃度、バックグラウンドの汚
れなどが悪くなる傾向である。さらに20%より多いと、
定着性、混色性、定着表面のフラット性など問題とな
る。
上記結着樹脂であるスチレン性樹脂に使用できるモノ
マーの例としては、α−メチルスチレン,ビニルトルエ
ン,クロルスチレンなどがあげられる。
また、本発明における結着樹脂として、アクリル酸類
やメタクリル酸類等のモノマーを適宜混合して用いても
よい。アクリル酸類,メタクリル酸類及びその誘導体と
しては、アクリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エ
チル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリ
ル酸オクチル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アクリ
ル酸n−テトラデシル,アクリル酸n−ヘキサデシル,
アクリル酸ラウリル,アルリル酸シクロヘキシル,アク
リル酸ジエチルアミノエチル,アクリル酸ジメチルアミ
ノエチルなどのアクリル酸エステル類があげられ、同様
にメタクリル酸,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エ
チル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メ
タクリル酸アミル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル
酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸オクチル,メタク
リル酸デシル,メタクリル酸ドデシル,メタクリル酸ラ
ウリル,メタクリル酸シクロヘキシル,メタクリル酸フ
ェニル,メタクリル酸2−ヒドロキシエチル,メタクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル,メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル,メタクリル酸グリシジル,メタクリル酸ス
テアリルなどのメタクリル酸エステル類があげられる。
更に前述のモノマー以外に、本発明の目的を達成しうる
範囲で少量の他のモノマー、例えばアクリロニトリル,2
−ビニルピリジン,4−ビニピリジン,ビニルカルバゾー
ル,ビニルメチルエーテル,ブタジエン,イソプレン,
無水マレイン酸,マレイン酸,マレイン酸モノエステル
類,マレイン酸ジエステル類,酢酸ビニルなどが用いら
れても良い。
分子量分布調整のために、本発明のトナーに用いられ
る架橋剤としては、2官能の架橋剤として、ジビニルベ
ンゼン,ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニ
ル)プロパン,エチレングリコールジアクリレート,1,3
−ブチレングリコールジアクリレート,1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート,1,5−ペンタンジオールアクリレー
ト,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート,ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート,ジエチレングリコールジ
アクリレート,トリエチレングリコールジアクリレー
ト,テトラエチレングリコールジアクリレート,ポリエ
チレングリコール♯200,♯400,♯600の各ジアクリレー
ト,ジプロピレングリコールジアクリレート,ポリプロ
ピレングリコールジアクリレート,ポリエステル型ジア
クリレート(MANDA 日本化薬)、及び以上のアクリレー
トをメタクリレートにかえたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としてペンタエリスリトールトリアク
リレート,トリメチロールエタントリアクリレート,ト
リメチロールプロパントリアクリレート,テトラメチロ
ールメタンテトラアクリレート,オリゴエステルアクリ
レート及びそのメタクリレート,2,2−ビス(4−メタク
リロキシ,ポリエトキシフェニル)プロパン,ジアリル
フタレート,トリアリルシアヌレート,トリアリルアソ
シアヌレート,トリアリルイソシアヌレート,トリアリ
ルトリメリテート,ジアリールクロレンデート等があげ
られる。
樹脂の製造方法としては、公知の方法が用いられる。
重合法は、溶液重合,懸濁重合,塊状重合法などが用い
られ、2種以上の樹脂を組合せることにより、本発明の
重合体を得ることができる。
2種以上の樹脂の混合は、トナー製造時の熱混練工程
で行っても良いが、あらかじめ、樹脂同士を熱溶融状態
で混合するか、溶剤を用いて溶解混合しても良い。
しかし、1種目の樹脂を溶液重合し、溶剤除去前に、
2種目の樹脂のモノマーで開始剤などを溶解し、重合す
る方法が、本発明の重合体を得る方法として好ましい。
これは、分子レベルでの2種の樹脂の分散が可能である
からである。また、この方法で重合体をつくる場合低分
子量成分、高分子量成分のどちらか先に作っても良い。
さらに、このような、2段重合法は、溶液重合と溶液
重合の組合せだけでなく任意の重合法の組合せを用いる
ことができるがより反応処理工程を考慮すると溶液重合
と懸濁重合の組合せが良い。
本発明において、キャリヤ表面への被覆樹脂としては
電気絶縁性樹脂を用いるが、トナー材料、キャリア芯材
材料により適宜選択される。本発明においては、キャリ
ア芯材表面との接着性を向上するために、少なくともア
クリル酸(又はそのエステル)単量体およびメタクリル
酸(又はそのエステル)単量体から選ばれる少なくとも
一種の単量体を含有することが必要である。特にトナー
材料として、負帯電能の高いポリエステル樹脂粒子を用
いた場合帯電を安定する目的でさらにスチレン系単量体
との共重合体とすることが好ましく、スチレン系単量体
の共重合重量比を5〜70重量%とすることが好ましい。
上記共重合体の平均分子量は、キャリア芯材表面の被
覆の均一性、被覆強度を考慮して数平均分子量が10,000
〜35,000好ましくは17,000〜24,000、重量平均分子量が
25,000〜100,000好ましくは49,000〜55,000であること
が好ましい。
本発明に使用できるキャリア芯材の被覆樹脂用モノマ
ーとしては、スチレン系モノマーとしては、例えばスチ
レンモノマー、クロロスチレンモノマー、α−メチルス
チレンモノマー、スチレン−クロロスチレンモノマーな
どがあり、アクリル系モノマーとしては、例えばアクリ
ル酸エステルモノマー(アクリル酸メチルモノマー、ア
クリル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、
アクリル酸オクチルモノマー、アクリル酸フェニルモノ
マー、アクリル酸2エチルヘキシルモノマー)などがあ
り、メタクリル酸エステルモノマー(メタクリル酸メチ
ルモノマー、メタクリル酸エチルモノマー、メタクリル
酸ブチルモノマー、メタクリル酸フェニルモノマー)な
どがある。
本発明に使用されるキャリア芯材としては、例えば表
面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバル
ト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合
金又は酸化物などが使用できる。又、その製造方法とし
て特別な制約はない。
以下に本発明に於る各測定法について述べる。
(1) 分子量の測定 本発明において、GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ)によるクロマトグラムの分子量に於る極大
値は次の条件で測定される。
すなわち、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定
化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF
(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試料
濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶
液を50〜200μ注入して測定する。試料の分子量測定
にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分
散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数
値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の
標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Che
mical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が
6×102,2.1×103,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×10
5,3.9×105,8.6×105,2×106,4.48×106のものを用い、
少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるの
が適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を
用いる。
なお、カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を
適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラム
を複数組合せるのが良く、例えば、Waters製のμ−styr
agel 500,103,104,105の組み合わせや、昭和電工社製の
Shodex KF−80Mや、KF−801,803,804,805の組み合わ
せ、KA802,803,804,805の組み合わせ、あるいは東洋曹
達製のTSKgel G1000H,G2000H,G2500H,G3000H,G4000H,G5
000H,G6000H,G7000H,GMHの組合わせが望ましい。
(2) ガラス転移温度Tgの測定 本発明に於いては、示差熱分析測定装置(DSC測定装
置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定す
る。
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量す
る。
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空の
アルミパンを用い、測定温度範囲30℃〜200℃の間で、
昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメイ
ンピークの吸熱ピークが得られる。
このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースライ
ンの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発明に於るガ
ラス転移温度Tgとする(第1図参照)。
(3) 帯電量の測定 測定法を図面を用いて詳述する。
第2図はトナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明
図である。先ず、底に500メッシュのスクリーン13のあ
る金属製の測定容器12に摩擦帯電量を測定しようとする
トナーとキャリアの重量比1:19の混合物又、外添剤の場
合には、1:49の混合物を50〜100ml容量のポリエチレン
製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振盪し、該混合物
(現像剤)約0.5〜1.5gを入れ金属製のフタ14をする。
このときの測定容器12全体の重量を秤りW1(g)とす
る。次に、吸引機11(測定容器12と接する部分は少なく
とも絶縁体)において、吸引口17から吸引し風量調節弁
16を調整して真空計15の圧力を250mmAqとする。この状
態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除
去する。このときの電位計19の電位をV(ボルト)とす
る。ここで18はコンデンサーであり容量をC(μF)と
する。又、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)
とする。このトナーの摩擦帯電量(μc/g)は下式の如
く計算される。
(但し、測定条件は23℃,60%RHとする。) 又測定に用いるキャリアは250メッシュパス,350メッ
シュオンのキャリア粒子が70〜90重量%有するスチレン
系樹脂コートフェライトキャリアを使用する。
次に本発明に適用可能な接触帯電工程の具体例につい
て説明する。
本発明における帯電装置は例えば第3図のごときもの
である。3は被帯電体である感光ドラムであり矢印方向
に回転する。4は上記感光体ドラム3に所定圧力をもっ
て接触させた帯電部材である帯電ローラーである。Eは
この帯電ローラー4に電圧を印加する電源部で所定の電
圧を帯電ローラ4の芯金4aに供給する。第3図において
Eは直流電圧を示しているが、直流電圧に交流電圧を重
畳したもので良い。
本発明では、金属芯金4aに導電性ゴム層4bを設け、更
にその周面に離型性被膜である表面層4cを設けた。その
理由は、導電性ゴム層より外側に離型性被膜を設けるこ
とにより被帯電体である感光体と接触する部分へ導電性
ゴムからの軟化剤がしみ出さないようにすることがあ
る。そのため、軟化剤の感光体へ付着した場合の感光体
の低抵抗化による画像流れ、残留トナーの感光体へのフ
ィルミングによる帯電能力の低下を防止でき、帯電効率
の低下が抑えられる。
さらに、帯電ローラーに導電ゴム層を用いることで帯
電ローラーと感光体との十分な接触を保つことができ帯
電不良を起こすようなこともない。
本発明においては、第4図のような帯電装置も使用可
能である。ここでは、プレート上の接触帯電部材を使用
しているが、やはり電圧が供給される金属支持部材4′
aにより導電性ゴム4′bを支持し、感光体ドラム3と
の当接部分に離型性被膜である表面層を設けることによ
り、前記例と同様の作用効果を得ることができる。
前述した例では帯電部材としてローラー状、ブレード
状のものを使ったが、これに限るものでなく、他の形状
についても本発明を実施することができる。
また、前記した例では帯電部材が導電ゴム層と離型性
被膜から構成されているが、それに限らず、導電ゴム層
と離型性被膜表層間に感光体へのリーク防止のために高
抵抗層、例えば環境変動の小さいヒドリンゴム層を形成
すると良い。
離型性被膜には、ナイロン系樹脂PVDF(ポリフッ化ビ
ニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)を用いること
ができる。又感光体としては、OPC、アモルファスシリ
コン、セレン、ZnO等が使用可能である。特に、感光体
にアモルファスシリコンを用いた場合、他のものを使用
した場合に比べて、導電ゴム層の軟化剤が感光体に少し
でも付着すると、画像流れはひどくなるので導電ゴム層
の外側に絶縁性被膜したことによる効果は大となる。さ
らに、本発明の帯電装置は転写用として用いることも可
能である。
以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。
[実施例] (樹脂合成例) 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温
した。これにスチレン/ブチルアクリレート=90/10の
重量比のモノマー混合物にジ−tert−ブチルパーオキサ
イド8重量部を加えた混合物を、クメン還流下で4時間
かけ滴下した。さらにクメン還流下(146℃〜156℃)で
溶液重合を完了し、クメンを除去した。得られたポリス
チレンはTHFに可溶であり、Mw=6000,Mw/Mn=2.2,GPCの
メインピークの位置する分子量は4700,Tg=58℃であっ
た。
該ポリマーをaとし、このGPCチャートを第5図に示
す。
次に、ポリマーa70重量部を、スチレン/ブチルアク
リレート=80/20の重量比をモノマー30重量部とクメン
の混合物を溶解し、溶液重合を行ない。レジンAを得
た。
レジンAは、THFに可溶であり、Mw=14000,Mw/Mn=4.
1,Tg=58℃,GPCのメインピークの位置する分子量は5100
であった。GPCチャートを第6図に示す。
また、第7図に、ポリマーaを入れない場合のレジン
Aの分子量分布を示す。Mw=37000,Mw/Mn=2.5,GPCのピ
ークの分子量27000,Tg=58℃であった。
以下、レジンB〜Eまで、スチレン/アクリル比,開
始剤量、ポリマー混合の割合などを変え、適宜合成し
た。特にレジンEは、架橋剤(過酸化ベンゾイル)を0.
7%加えTHF不溶分であるゲル分を作った。このゲル分
は、ソックスレー抽出器を用い、レジン0.5〜1.0g,抽出
時間6時間で抽出した後の不溶分の乾燥重量から求め
た。
実施例1 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、3本
ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いで
エアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さら
に得られた微粉砕物を分級して本発明の粒度分布となる
ように2〜10μを選択し、着色剤含有樹脂粒子を得た。
上記着色剤含有樹脂粒子100重量部に、0.5重量部のヘ
キサメチルジシラザンで処理したシリカ微粉末(−50μ
c/g,BET 230m2/g)と、粒径が55mμ,帯電量が+140μc
/g,比電気抵抗が3×1010Ωcm,個数平均分子量75,000で
あるアクリル系樹脂粒子0.5部とを合わせて外添しシア
ントナーとした。
このシアントナーは、 このシアントナー5重量部に対し、スチレン50%、メ
チルメタクリレート20%、2エチルヘキシルアクリレー
ト30%からなる共重合体(数平均分子量21250、重量平
均分子量52360)を重量平均粒径45μ、35μ以下4.2%、
35〜40μ、9.5%、の粒度分布を有するCu−Zn−Fe系フ
ェライトキャリアに0.5%コーティングしたキャリアを
総量100重量部になるように混合し現像剤とした。
この現像剤を用いて、市販の普通紙カラー複写機(カ
ラーレーザーコピア500,キャノン製)の帯電装置を第2
図の構成となるように改造し、画出しを行った。
第2図において、帯電ローラー4の外径は、12mmφで
あり、導電ゴム層4bはEPDM、表面層4cには厚み10μmの
ナイロン系樹脂を用いた。帯電ローラー4の硬度は54.5
゜(ASKER−C)とした。
現像コントラストは、 23℃/64%下で300V 20℃/10%下で360V 30℃/80%下で250V となるよう、印加電圧を調整して行った。
その結果、各環境とも、画像濃度1.40〜1.55と安定で
かつ、カブリも全くない鮮明なものであった。さらに、
クリーニング不良も発生せず、帯電効率の低下も認めら
れなかった。
比較例1 実施例1において、アクリル樹脂粒子を使用しない以
外は実施例1と同様に画出しを行ったところ、20℃/10
%下で帯電ローラーの汚染が認められ、感光体上にフィ
ルミングが発生し、画像劣化が生じた。
比較例2 実施例1の帯電装置において、表面層4cを設けない以
外は実施例1と同様に画出しを行ったところ、感光体上
にトナー融着が発生した。これは、帯電ローラーのゴム
の軟化剤が原因と考えられる。
実施例2 実施例1の帯電装置において、表面層4cをPVdF樹脂と
する以外は実施例1と同様に行ったところ、良好な結果
が得られた。
実施例3 実施例1のアクリル粒子に代えて、粒径が400mμであ
り、比電気抵抗が7×109Ωcmであって、帯電量が+270
μc/gであるアクリル粒子1.0重量部を使用する以外は実
施例1と同様に画出しを行ったところ、20℃/10%下で
画像濃度が1.30と実施例1と比べて若干低下したものの
良好な結果が得られた。
比較例3 実施例3のアクリル粒子に代えて、粒径が400mμであ
り、比電気抵抗が5×1015Ωcmであって、帯電量が+12
0μc/gであるアクリル粒子を使用する以外は実施例3と
同様に行ったところ、凝集性の強いトナーとなり、画像
にはカブリが生じた。またすべての環境で画像濃度が低
下した。
比較例4 実施例1のアクリル粒子に代えて、粒径が80mμであ
り、比電気抵抗が5×1011Ωcmであって、帯電量が−70
μc/gであるアクリル粒子を使用する以外は実施例1と
同様に画出しを行ったところ、20℃/10%下で画像濃度
が1.30から500枚で1.15に低下し、その後も回復しなか
った。
実施例4〜6 レジンB〜Dを使用する以外は実施例1と同様に画出
しを行ったところ、良好な結果が得られた。
比較例5 レジンEを使用する以外は実施例1と同様に画出しを
行ったところ、画像は表面平滑性のない貧弱な画像とな
った。
[発明の効果] 以上のように、このトナーを使用することにより、高
解像度、高精細でかつ高画質なコピー画像が得られると
ともに、低湿下でも帯電量が過大となることを防ぐこと
が可能となる。そのため、転写効率が上り、感光体上の
残留トナーが少なくなり、又、残留トナーと感光体の間
の付着力が小さくなるため、クリーニング不良及びクリ
ーナーからのもれを防止することができる。又、十分な
流動性が得られるため、クリーナー中で凝集することが
少なく、トナー凝集によるクリーニング不良も防止でき
る。さらに、高湿下でも十分な帯電量が確保できるた
め、飛散、カブリが生じることもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるガラス転移点温度を示すための
グラフであり、第2図はトナーのトリボ電荷量を測定す
る装置の説明図であり、第3図及び第4図は本発明に使
用できる帯電装置の説明図であり、第5図〜第7図は樹
脂合成例で得た樹脂のGPCチャートを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 507 G03G 9/08 372

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤及び結着樹脂としてのスチレン系樹
    脂を含有する非磁性のトナー粒子、無機酸化物および有
    機樹脂粒子を少なくとも有するカラートナーにおいて、 結着樹脂である該スチレン系樹脂は、GPCによる分子
    量分布において、分子量10000以下に少なくとも1つの
    極大を有し、分子量10000以上には極大がなく、分子量
    分布の10000以下,10000〜50000,50000以上の範囲の面積
    A,B,Cの割合がそれぞれ55〜80%,5〜25%,5〜20%であ
    り、 該有機樹脂粒子は、体積平均径が20〜800mμの範囲内
    であり、比電気抵抗が106〜1014Ωcmの範囲内であり、
    かつ、本発明で用いるキャリアと摩擦帯電させたとき
    に、該トナー粒子と逆極性に帯電し、 該カラートナーは、体積平均径が6〜10μmの範囲内
    であり、5μm以下の粒径を有するトナー粒子を15〜40
    個数%含有し、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒
    子を0.1〜5.0体積%含有し、16μm以上の粒径を有する
    トナー粒子を1.0体積%以下含有しており、6.35〜10.1
    μmの粒径を有するトナー粒子が下記式 を満足することを特徴するカラートナー。
  2. 【請求項2】外部より電圧を印加した帯電部材を被帯
    電体に接触させて帯電を行なう帯電工程、被帯電体を
    トナーで現像を行う現像工程、転写工程、及びクリ
    ーニング工程を有する画像形成方法において、 該帯電部材は、導電性ゴム層と、該導電性ゴム層より外
    側であって、且つ少なくとも上記被帯電体に接触する部
    分に設けられた離型性被膜の表面層とを有しており、 該トナーは、着色剤及び結着樹脂としてのスチレン系樹
    脂を含有する非磁性のトナー粒子、無機酸化物および有
    機樹脂粒子を少なくとも有するカラートナーであって、 結着樹脂である該スチレン系樹脂は、GPCによる分子
    量分布において、分子量10000以下に少なくとも1つの
    極大を有し、分子量10000以上には極大がなく、分子量
    分布の10000以下,10000〜50000,50000以上の範囲の面積
    A,B,Cの割合がそれぞれ55〜80%,5〜25%,5〜20%であ
    り、 該有機樹脂粒子は、体積平均系が20〜800mμの範囲内
    であり、比電気抵抗が106〜1014Ωcmの範囲内であり、
    かつ、本発明で用いるキャリアと摩擦帯電させたとき
    に、該トナー粒子と逆極性に帯電し、 該カラートナーは、体積平均径が6〜10μmの範囲内
    であり、5μm以下の粒径を有するトナー粒子を15〜40
    個数%含有し、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒
    子を0.1〜5.0体積%含有し、16μm以上の粒径を有する
    トナー粒子を1.0体積%以下含有しており、6.35〜10.1
    μmの粒径を有するトナー粒子が下記式 を満足することを特徴とする画像形成方法。
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