JP2681831B2 - 現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

現像剤及び画像形成方法

Info

Publication number
JP2681831B2
JP2681831B2 JP1194022A JP19402289A JP2681831B2 JP 2681831 B2 JP2681831 B2 JP 2681831B2 JP 1194022 A JP1194022 A JP 1194022A JP 19402289 A JP19402289 A JP 19402289A JP 2681831 B2 JP2681831 B2 JP 2681831B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
fine powder
acid
charging
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1194022A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0359565A (ja
Inventor
剛 瀧口
力 久木元
晃一 富山
寛 遊佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP1194022A priority Critical patent/JP2681831B2/ja
Publication of JPH0359565A publication Critical patent/JPH0359565A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2681831B2 publication Critical patent/JP2681831B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真,静電記録,静電印刷の如き画像形
成法に於ける静電荷像を可視化するための現像剤及び画
像形成方法に関する。さらに詳しくは外部より電圧を印
加した帯電部材を被帯電部材に接触させて帯電を行う帯
電工程を有する電子写真法に用いられる現像剤及び画像
形成方法に関する。
[従来の技術] 従来、電子写真装置等における帯電手段としてコロナ
放電器が知られている。しかし、コロナ放電器は高電圧
を印加しなければならない、オゾンの発生量が多い等の
問題点を有している。
そこで、最近ではコロナ放電器を利用しないで接触帯
電手段を利用することが検討されている。具体的には帯
電部材である導電性ローラに電圧を印加してローラを被
帯電体である感光体に接触させて感光体表面を所定の電
位に帯電させるものである。このような接触帯電手段を
用いればコロナ放電器と比較して低電圧化がはかれ、オ
ゾン発生量も減少する。
例えば、特公昭50−13661号公報においては、芯金に
ナイロン又はポリウレタンゴムからなる誘電体を被覆し
たローラを使うことによって感光紙を荷電する時に低電
圧印加を可能にしている。
しかしながら、上記従来例において、芯金にナイロン
を被覆した時ゴム等の弾性がないので被帯電体と十分な
接触を保つことができず、帯電不良を起こしてしまう。
一方、芯金にポリウレタンゴムを被覆すると、ゴム系材
料に含浸している軟化剤がしみ出てきて被帯電体に感光
体を使用すると帯電部材が当接部において感光体停止時
に感光体に固着する、あるいはその領域が画像ボケを生
じるという問題点があった。また、帯電部材のゴム系材
料中の軟化剤がしみ出てきて感光体表面に付着すると、
感光体が低抵抗化して画像流れが起きてひどい時には使
用不能となったり感光体表面に残留したトナーが帯電部
材の表面に付着し、フィルミング現象が発生することが
あった。そして、帯電部材表面に多量のトナーが固着す
ると帯電部材表面が絶縁化し帯電部材の帯電能力が失わ
れ感光体表面の帯電が不均一となり、画像に影響が出て
しまう。
これは帯電部材により強く感光体表面に押し付けられ
る為、帯電部材や被帯電体表面への残留現像剤の固着、
さらには、傷や削れが起きやすくなるためである。
本発明に係る接触帯電装置では、帯電部材に直流電圧
もしくは直流電圧に交流電圧を重畳したものを印加して
用いているが、この際、帯電部材と感光体ドラムの接触
部分周辺では、特に粒子径が小さく、重量の軽い残留現
像剤の異常な帯電や飛翔運動の反復が繰り返され、この
為、帯電部材や感光体ドラム表面への残留現像剤の静電
吸着や埋め込みが行われ易い状況に在り、従来のコロナ
放電器による非接触帯電手段を用いる場合と非常に異な
る。
また近年ホストコンピューターの高性能化にともない
プリント速度の速いレーザービームプリンター等が要求
されているが、同時にオフィスの環境面からもオゾン発
生のない画像形成装置が望まれている。
一般に接触帯電においてはプロセススピードの増加に
したがい印加電圧及び交流周波数を増加させることが感
光体上の帯電を安定させるために必要となるが、同時に
感光体への現像在融着は発生しやすくなるという欠点を
もっている。
一方、近年、小型で安価なパーソナルコースの複写機
やレーザープリンター等が出現し、これらの小型機に於
いては、メンテナンスフリーの立場から、感光体、現像
器、クリーニング装置等を一体化したカートリッジ方式
が用いられ、現像剤としても現像器の構造を簡単にでき
ることから磁性一成分系現像剤を使用することが望まれ
る。
この様な磁性乾式現像剤を使用する方法において、良
好な画質の可視画像を形成するためには、現像剤が高い
流動性を有し、かつ均一な帯電性を有することが必要で
あり、そのために従来よりケイ酸微粉末をトナー粉末に
添加混合することが行われている。然るにケイ酸微粉体
はそのままでは親水性であるためにこれが添加された現
像剤は空気中の湿気により凝集を生じて流動性が低下し
たり、甚だしい場合にはシリカの吸湿により現像剤の帯
電性能を低下させてしまう。そこで疎水化処理したケイ
酸微粉体を用いることが特開昭46−5782号、特開昭48−
47345号、特開昭48−47346号等で提案されている。具体
的には例えばケイ酸微粉体とジメチルジクロルシラン等
の有機ケイ素化合物とを反応させ、ケイ酸微粉体表面の
シラノール基を有機基で置換し、疎水化したケイ酸微粉
体が用いられている。
しかしながら、このような磁性トナーに於いては、ト
ナー自体の研磨効果が強く、感光体として有機光導電体
(OPC)等の表面硬度の低い感光体への圧接が行われる
様な画像形成工程において特に従来のシランカップリン
グ剤で処理したケイ酸微粉体を外添した現像剤では圧接
部材及び感光体表面を削ることによる白ヌケ現像、圧接
部材及び感光体に傷を付けてしまうことによるトナーの
融着,フィルミング等の感光体汚染が生じ易く、はなは
だしい場合には画像欠損を生じてしまう。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は接触帯電工程を有する画像形成装置に
おいても感光体上にトナー融着を生じさせない現像剤及
び画像形成方法の提供にある。
また本発明の目的は接触帯電装置を汚染しにくく、ま
た汚染したとしても帯電ムラを生じない現像剤及び画像
形成方法の提供にある。
また本発明の目的は高濃度でカブリのない画像の得ら
れる現像剤及び画像形成方法の提供にある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、特定の酸基を持った結着樹脂を含有す
るトナーにシリコンオイル又はシリコンワニス処理無機
微粉体を外添して接触帯電装置をもった画像形成方法に
用いることでオゾンの発生を防ぎ、感光体への現像剤融
着を防止し得ることを見出した。
本発明は帯電部材を被帯電体に接触させて、外部より
電圧を印加し帯電を行なう工程と、結着樹脂100重量部
中にカルボキシル基あるいはその酸無水物から成る酸基
を含む重合性モノマー単位を3〜20重量部有し、酸価が
1〜70である結着樹脂を含有するトナー及びシリコンオ
イルまたはワニス処理した疎水性無機微粉体を含有する
現像剤を用いる現像工程を有する画像形成装置に用いら
れる現像剤及び画像形成方法に関する。
本発明において酸基を有する結着樹脂とシリコンオイ
ルまたはワニスで処理された無機微粉体を含有する現像
剤が感光体上へのトナー融着に効果を示すのは以下の理
由が考えられる。
まず感光体上へのトナー融着の原因となるのは複写ま
たはプリント中に無機微粉体が当接部材によって感光体
表面とこすられた際の傷であり、さらに感光体表面とト
ナー粒子との密着である。この場合一部の無機微粉体が
トナー粒子等から遊離状態で存在することが感光体表面
の傷の発生を促進している。
本発明のトナーにおいてはその表面が無数の酸基から
構成されており、一般にケイ酸と酸素の結合エネルギー
が大きいことから予想されるように、このトナー表面に
はシリコンオイルまたはワニスで処理された無機微粉体
が強く吸着していると考えられる。
吸着された該無機微粉体は遊離状態ではないので感光
体表面を傷つけることなく、適度にシリコンオイルまた
はワニスを供給し感光体表面に薄膜を形成し摩擦抵抗及
び表面エネルギーの低減によってさらに感光体表面の傷
及びトナーの密着を防止している。
この効果によって本発明のトナーは感光体上のトナー
融着の防止に対しより厳しい条件下でより高い効果を達
成し得る。
本発明に係る酸基を有する結着樹脂としては様々な樹
脂を用いることができるが、THF可溶分のGPCによる分子
量分布が重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)≧5
であり、分子量2000〜10000の領域にピークを有し且つ
分子量15000〜100000の領域にピーク又は肩を有してい
る樹脂が好ましい。これはTHF不溶分が主に耐オフセッ
ト性,まきつき性に影響を与え、そしてTHF可溶分の分
子量10,000以下の成分が、主にブロッキング性,感光体
への融着性,フィルミング性に影響を与え、さらにTHF
可溶分の分子量10,000以上の成分が主に定着性を左右し
ていることに基づくものである。
また、カルボキシル基あるいはその酸無水物基から成
る酸基を含む共重合体はいずれの、あるいは両方の分子
量分布領域に含まれても良い。
本発明において、GPC(ゲルバーミエーションクロマ
トグラフィ)によるクロマトグラムのピーク又は/およ
びショルダーの分子量は次の条件で測定される。
すなわち、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定
化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHF(テ
トラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度
として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を
50〜200μ注入して測定する。試料の分子量測定にあ
たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポ
リスチレン標準試料により作製された検量線の対数値と
カウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準
ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemica
l Co.製或いは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
02,2.1×103,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×105,3.9
×105,8.6×105,2×106,4.48×106のものを用い、少な
くとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適
当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用い
る。
なお、カラムとしては、103〜4×106の分子量領域を
適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラム
を複数組合せるのが良く、例えば、Waters社製のμ−st
yragel500,103,104,105の組合せや、昭和電工社製のSho
dex KF−80Mや、KF−802,803,804,805の組合せ、あるい
は東洋曹達製のTSKgel G1000H,G2000H,G2500H,G3000H,G
4000H,G5000H,G6000H,G7000H,GMHの組合せが好ましい。
本発明の分子量10000以下のバインダー樹脂に対する
重量%はGPCによるクロマトグラムの分子量10,000以下
を切りぬき、分子量10,000以上の切りぬきとの重量比を
計算し、前記のTHF不溶分の重量%を使い、全体のバイ
ンダー樹脂に対する重量%を算出する。
本発明に用いることのできる、酸基を含有する重合性
モノマーとしては以下のものが挙げられる。
アクリル酸、メタクリル酸のようなα,β−不飽和カ
ルボン酸類;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン
酸オクチル、フマル酸、フマル酸ブチルのようなα,β
−不飽和ジカルボン酸類又はそのハーフエステル類;n−
ブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ブテ
ニルコハク酸ブチル、n−ブテニルマロン酸、n−ブテ
ニルアジピン酸などのようなアルケニルジカルボン酸類
またはそのハーフエステル類等が挙げられる。好ましく
は無水化可能なジカルボン酸類及びその誘導体がよい。
この場合、結着樹脂全体量に対し、酸基を含む重合性
モノマー量は、2〜30重量部が好ましく、結着樹脂全体
の酸価としては1〜70、さらに好ましくは5〜50が良
い。
本発明に用いた酸価の測定方法を以下に示す。
酸価はJIS K−0670に準じて測定する。
サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤量
し、エタノール:ベンゼン=1:2の混合溶媒約50ml加え
て樹脂を溶解する。溶解性がわるいようであれば少量の
アセトンを加えてもよい。フェノールフタレイン指示薬
を用い、あらかじめ標定されたN/10カ性カリ〜エタノー
ル溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量からつぎの
計算式(3)で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 …(3) (但しNはN/10KOHのファクター) 本発明に係るバインダー樹脂を得る為のコモノマーと
しては次のようなものが挙げられる。
例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、
p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジ
クロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチ
ルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシル
スチレン、p−n−ドデシルスチレン、等のスチレンお
よびその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イ
ソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン酸;ブ
タジエン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、臭化ビニル、沸化ビニルなどのハロゲン化ビニ
ル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリン、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オク
チル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエ
チル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル
類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニ
ルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプ
ロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロー
ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニル
ナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸誘導体;のビニル系モノマーが単独もしくは2つ以
上で用いられる。
これらの中でもスチレン系共重合体、スチレンアクリ
ル系共重合体となるようなモノマーの組合せが好まし
い。
また架橋性モノマーとしては主として2個以上の重合
可能な二重結合を有するモノマーが用いられる。
本発明に用いられるビニル系共重合体は、以下に例示
するような架橋性モノマーで架橋された重合体であるこ
とが好ましい。
芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジアクリ
レート化合物類、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び
以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代え
たもの;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレン
グリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、及び、以上の化合物のアクリレー
トをメタアクリレートに代えたもの;芳香族基及びエー
テル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、
例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオ
キシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のア
クリレートをメタアクリレートに代えたもの;更には、
ポリエステル型ジアクリレート化合物類、例えば、商品
名MANDA(日本化薬)が掲げられる。多官能の架橋剤と
しては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以
上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えた
もの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテ
ート;等が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100部に対し
て、0.01〜5部程度(更には0.03〜3部程度)用いるこ
とが好ましい。
これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に、定
着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものと
して、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
本発明に係るバインダー樹脂の合成方法は、基本的に
2種以上の重合体を合成する方法が好ましい。
すなわち、THFに可溶で且つ重合モノマーに可溶な第
1の重合体を重合モノマー中に溶解し、モノマーを重合
して樹脂組成物を得る方法である。この場合、前者と後
者の重合体が均一に混合している組成物が形成される。
THFに可溶な第1の重合体は、溶液重合もしくはイオ
ン重合などが好ましく、THFに不溶な成分を生成するた
めの第2の重合体は、第1の重合体を溶解している条件
下で架橋性モノマー存在下で懸濁重合もしくは塊状重合
で合成することが好ましい。第1の重合体は第2の重合
体を生成するための重合性単量体100重量部に対して10
〜120(好ましくは、20〜100重量部)重量部使用するの
が好ましい。
溶液重合で用いる溶媒としては、キシレン、トルエ
ン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアルコー
ル、ベンゼン等が用いられる。スチレンモノマーの場合
はキシレン、トルエンまたはクメンが好ましい。重合生
成するポリマーによって適宜選択される。また開始剤
は、ジ−tertブチルパーオキサイド、tert−ブチルパー
オキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4ジメチルバレロニトリル)等がモノマー100重量部
に対して0.1重量部以上(好ましくは0.4〜15重量部)の
濃度で用いられる。反応温度としては、使用する溶媒、
開始剤、重合するポリマーによって異なるが、70℃〜18
0℃でおこなうのが良い。溶液重合においては溶媒100重
量部に対してモノマー30重量部〜400重量部で行うのが
好ましい。
なお、α,β−不飽和ジカルボン酸類、又はそのハー
フエステル類を用いて溶液重合を行なった場合、反応終
了後昇温して反応溶媒を蒸発させる際ある程度無水化に
よる環化が起こることがわかっており、本発明において
もIRにより確認された。
この酸無水物基を含有する共重合体を第1の重合体と
して用いる水溶液中で懸濁重合を行なった場合、酸無水
物基が開環しジカルボン酸となる。本発明者らの検討で
は、現像剤に含まれる酸基はモノカルボン酸よりもジカ
ルボン酸の方が融着に対してより好ましい(同じ酸価で
比較した場合)。これは、ジカルボン酸の場合一つのケ
イ素原子を2個のカルボキシル酸素が丁度はさみ込む形
で強固に結合するためと考えている。その際生成する環
状構造が安定化に影響しているものと考えられる。
また本発明に用いられる疎水性無機微粉体は疎水性金
属酸化物微粉末であることが好ましく疎水性シリカ微粉
末であることがさらに好ましい。
また本発明中で用いられるシリコンオイルまたはワニ
スで処理した無機微粉体のうちで、BET法で測定した窒
素吸着による比表面積が70〜300m2/gの範囲内のものが
良好な結果を与える。磁性トナー100重量部に対して無
機微粉体0.1〜3.0重量部、好ましくは0.2〜2.0重量部使
用するのが良い。
疎水性シリカ微粉体としては、負帯電性の疎水性シリ
カ微粉体が好ましい。
本発明に係る疎水性シリカ微粉体はトリボ電荷量が−
100μc/g乃至−300μc/gを有するものが好ましく使用さ
れる。トリボ電荷量が−100μc/gに満たないものは、現
像剤自体のトリボ電荷量を低下せしめ、湿度特性が低下
する。また、−300μc/gを越えるもとを用いると現像剤
担持体メモリーを促進させ、また、シリカの劣化等の影
響を受け易くなり、耐久特性に支障をきたす。また、30
0m2/gより細かいものは現像剤への添加効果がなく、70m
2/gよりあらいものは遊離物としての存在確率が大き
く、シリカの偏積や凝集物による黒ポチの発生原因とな
りやすい。
負帯電性のシリカ微粉体のトリボ値は次の方法で測定
される。すなわち、23.5℃,60%RHの環境下に1晩放置
されたシリカ微粉体0.2gと200〜300メッシュに主体粒度
を持つ、樹脂で被覆されていないキャリアー鉄粉(例え
ば、日本鉄粉社製EFV200/300)9.8gとを前記環境下で精
秤し、およぞ50c.c.の容積を持つポリエチレン製ふた付
広口びん中で十分に(手に持って上下におよそ50回約20
秒間振とうする)混合する。
次に第3図に示す様に底に400メッシュのスクリーン3
3のある金属製の測定容器32に混合物約0.5gを入れ金属
製のフタ34をする。このときの測定容器32全体の重量を
秤りW1(g)とする。次に、吸引機31(測定容器32と接
する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口37から
吸引し風量調節弁36を調整して真空計35の圧力を250mmH
gとする。この状態で充分吸引を行いシリカを吸引除去
する。このときの電位計39の電位をV(ボルト)とす
る。ここで38はコンデンサーであり容量をC(μF)と
する。また、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW
2(g)とする。このシリカのトリボ電荷量(μc/g)は
下式の如く計算される。
ここで用いられるケイ酸微粉体は、ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又は
ヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス
等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方が使用可能
であるが表面及びケイ酸微粉体の内部にあるシラノール
基が少なく、又Na2O,SO3 2-等の製造残渣のない乾式シリ
カの方が好ましい。
又、乾式シリカにおいては製造工程において例えば、
塩化アルミニウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲ
ン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いる事によっ
てシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得る事も可能
であり、それらも包含する。
その粒径は平均の一次粒径として、0.001〜2μmの
範囲内である事が望ましく、特に好ましくは、0.002〜
0.2μの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
本発明に用いられる微粉体のシリコンオイル処理にお
いては、シリコンオイルがケイ酸微粉体の表面に塗布さ
れることにより、シラノール基を完全に覆いかくすこと
ができ、耐湿性が飛躍的に向上する。
本発明に使用されるシリコンオイル又はシリコンワニ
ス固形分は、一般に次の式で示されるものであり、 R:C1〜3のアルキル基 R′:アルキル、ハロゲン変性アルキル,フェニル,変
性フェニル等のシリコンオイル変性基 R″:C1〜3のアルキル基又はアルコキシ基 例えば、ジメチルシリコンオイル、アルキル変性シリ
コンオイル、α−メチルスチレン変性シリコンオイル、
クロルフェニルシリコンオイル、フッ素変性シリコンオ
イル等が挙げられる。又、上記シリコンオイルは好まし
くは25℃における粘度がおよそ50〜1000センチストーク
スのものが用いられる。分子量が低すぎるシリコンオイ
ルは加熱処理等により、揮発分が発生することがあり、
又、分子量が高すぎると粘度が高くなりすぎ処理操作が
しにくくなる。
シリコンオイル処理の方法は公知の技術が用いられ、
例えば微粉体とシリコンオイルとをヘンシェルミキサー
等の混合機を用いて直接混合しても良いし、ベースシリ
カヘシリコンオイルを噴霧する方法によっても良い。あ
るいは適当な溶剤にシリコンオイルを溶解あるいは分散
せしめた後、ベースのシリカ微粉体とを混合した後、溶
剤を除去して作成しても良い。
又、本発明に用いられる微粉体を、まずシランカップ
リング剤で処理し、しかる後にシリコンオイル又はシリ
コンワニスで処理することはより好ましい。
一般にシリコンオイル処理のみでは、微粉体表面を覆
うためのシリコンオイル量が多く、処理中に微粉体の凝
集体ができやすく、現像剤に適用した場合現像剤の流動
性が悪くなる場合も考えられ、シリコンオイルの処理工
程を充分注意する必要がある。そこで良好な耐湿性を保
ちつつ、微粉体の凝集体を除くためには、ケイ酸微粉体
をシランカップリング剤で処理した後、シリコンオイル
で処理する方がシリコンオイルの処理効果を充分発揮で
きるということである。
本発明に用いられるシランカップリング剤は一般式 RmSiYn R:アルコキシ基又は、塩素原子 m:1〜3の整数 n:3〜1の整数 で表わされるもので例えば代表的にはジメチルジクロル
シラン,トリメチルクロルシラン,アリルジメチルクロ
ルシラン,ヘキサメチルジシラザン,アリルフェニルジ
クロルシラン,ベンジルジメチルクロルシラン,ビニル
トリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,ジビ
ニルクロルシラン,ジメチルビニルクロルシラン等をあ
げることができる。
上記微粉体のシランカップリング剤処理は、微粉体を
撹拌等によりクラウド状としたものに気化したシランカ
ップリング剤を反応させる乾式処理又は、微粉体を溶媒
中に分散させシランカップリング剤を滴下反応させる湿
式法等一般に知られた方法で処理することができる。
本発明におけるシリコンオイル又はシリコンワニスの
処理量は、微粉体の比表面積に対し1〜35%、より好ま
しくは2〜30%が良い。上記処理量を限定した理由は、
シリコンオイル処理量が少なすぎると、シランカップリ
ング剤処理のみと同一の結果となり耐湿性が向上せず高
湿下では微粉体が吸湿してしまい高品位のコピー画像が
得られなくなる。又、シリコンオイル処理量が多すぎる
と、前述の微粉体の凝集体ができやすくなり、又、はな
はだしくは遊離のシリコンオイルができてしまうため、
現像剤に適用した場合流動性を向上することができない
等の欠点が生じる。
本発明における微粉体の疎水化度は、以下の方法で測
定された値を用いる。もちろん、この測定法を参照しな
がら他の測定法の適用も可能である。
密栓式の200mlの分液ロートにイオン交換水100mlおよ
び試料0.1gを入れ、振とう機(ターブラシェーカーミキ
サーT2C型)で90rpmの条件で10分間振とうする。振とう
後10分間静置し、無機粉末層と水層が分離した後、下層
の水層を20〜30ml採取し、10mmセルに入れ、500nmの波
長で微粉体を入れていないブランクのイオン交換水を基
準として透過率を測定し、その透過率の値をもって無機
微粉体の疎水化度とするものである。
本発明に係る疎水性無機微粉体の疎水化度は、60%以
上(より好ましくは90%以上)を有する。疎水化度が90
%未満であると、高湿下での無機微粉体の水分吸着によ
り高品位の画像が得られにくい。
また、本発明に係るトナーにさらに添加し得る着色材
料としては、従来公知のカーボンブラック,鋼フタロシ
アニン,鉄黒などが使用できる。
また本発明は磁性トナーが好ましい。本発明に係る磁
性トナーに含有される磁性微粒子としては、磁場の中に
置かれて磁化される物質が用いられ、鉄,コバルト,ニ
ッケルなどの強磁性金属の粉末、もしくはマグネタイ
ト,γ−Fe2O3,フェライトなどの合金や化合物が使用で
きる。
これらの磁性微粒子は窒素吸着法によるBET比表面積
が好ましくは1〜20m2/g、特に2.5〜12m2/g、さらにモ
ース硬度が5〜7の磁性粉が好ましい。この磁性粉の含
有量はトナー重量に対して10〜70重量%が良い。
また、本発明に係るトナーは負荷電性が好ましく必要
に応じて荷電制御剤を含有しても良く、モノアゾ染料の
金属錯塩,サリチル酸,アルキルサリチル酸,ジアルキ
ルサリチル酸またはナフトエ酸の金属錯塩等の負荷電制
御剤が用いられる。さらに本発明に係る磁性トナーは体
積固有抵抗が1010Ω・cm以上、特に1012Ω・cm以上であ
るのがトリボ電荷及び静電転写性の点で好ましい。ここ
で言う体積固有抵抗は、トナーを100kg/cm2の圧で成型
し、これに100V/cmの電界を印加して、印加後1分を経
た後の電流値から換算した値として定義される。
本発明の現像剤には、実質的な悪影響を与えない限り
において、さらに他の添加剤例えば定着助剤(例えば低
分子量ポリエチレンなど)、あるいは導電性付与剤とし
て酸化スズの如き金属酸化物等を加えても良い。
本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロール,ニー
ダー,エクストルーダー等の熱混練機によって構成材料
を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によって得る方
法、あるいは結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧
乾燥することにより得る方法、あるいは、結着樹脂を構
成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした
後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等、そ
れぞれの方法が応用出来る。
以下、本発明の画像形成方法に適用可能な本発明の接
触帯電工程について具体的に説明する。
第1図は、本発明の一実施例を示した接触帯電装置の
概略構成図である。1は被帯電体である感光体ドラムで
あり、アルミニウム製のドラム基体1aの外周面に感光体
層である有機光導電体(OPC)1bを形成してなるもので
矢印方向に所定の速度で回転する。本実施例において、
感光体ドラム1は外径30mmφである。2は上記感光体ド
ラム1に所定圧力をもって接触させた帯電部材である帯
電ローラであり、金属芯金2aに導電性ゴム層2bを設け、
更にその周面に離型性被膜である表面層2cを設けた。本
実施例での表面層は、離型性被膜であり、離型性被膜を
設けることは本発明に係る現像剤及び画像形成方法との
マッチング上好ましい。但し離型性被膜は、抵抗が大き
すぎると感光体ドラム1が帯電されず、抵抗が小さすぎ
ると感光体ドラム1に大きな電圧がかかり過ぎ、ドラム
の損傷、ピンホールの発生が起こるので適度な抵抗、即
ち体積抵抗率109〜1014Ωmが良く、この時の離型性被
膜の厚さは3.0μm以内が好ましい。また、被膜の厚さ
の下限は被膜がハガレ、メクレがなければ良く5μmく
らいと考えられる。
本実施例では帯電ローラ2の外径は12mmφであり、導
電ゴム層2bはEPDM、表面層2cには厚み10μmのナイロン
系樹脂を用いた。帯電ローラ2の硬度は54.5゜(ASKER
−C)とした。Eはこの帯電ローラ2に電圧を印加する
電源部で所定の電圧を帯電ローラ2の芯金2aに供給す
る。第1図においてEは直流電圧を示しているが、直流
電圧に交流電圧を重畳したものが好ましい。
この場合の好ましいプロセス条件を下記に示す。
当接圧 5〜500g/cm 交流電圧 0.5〜5KVpp 交流周波数 50〜3000Hz 直流電圧 −200〜−900V 第2図は本発明の他の実施例を示す接触帯電部材の概
略構成図である。前述第1図の装置と共通部材には同一
の符号を付して再度の説明は省略する。
本実施例の接触帯電部材2′は感光体ドラム1に所定
圧力をもって順方向に当接させたブレード状のものであ
り、このブレード2′は電圧が供給される金属支持部材
2′aに導電性ゴム2′bが支持され、感光体ドラム1
との当接部分には、離型性被膜となる表面層2′cが設
けられている。表面層2′cとしては厚み10μmのナイ
ロンを用いた。この実施例によれば、ブレードと感光体
ドラムとの接着といった不具合いもなく前記実施例と同
様の作用効果がある。
前述した実施例では帯電部材としてローラ状、ブレー
ド状のものを使ったが、これに限るものでなく、他の形
状についても本発明を実施することができる。
また、本実施例としては帯電部材が導電ゴム層と離型
性被膜から構成されているが、それに限らず、導電ゴム
層と離型性被膜表層間に感光体へのリーク防止のために
高抵抗層、例えば環境変動の小さいヒドリンゴム層を形
成すると良い。
また、離型性被膜としてナイロン系樹脂の代りにPVDF
(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデ
ン)を用いても良い。感光体としては、アモルファスシ
リコン、セレン、ZnO等でも使用可能である。特に、感
光体にアモルファスシリコンを用いた場合、他のものを
使用した場合に比べて、導電ゴム層の軟化剤が感光体に
少しでも付着すると、画像流れはひどくなるので導電ゴ
ム層の外側に絶縁性被膜したことによる効果は大とな
る。
又、本発明に係るクリーニング工程については、一般
にトナー像転写後の感光ドラムはクリーナーのブレード
やローラの如きクリーニング部材により転写残りトナー
分やその他の汚染物の拭掃除去を受けて清浄面化され繰
り返して像形成に供される。
又、係るクリーニング工程を、電子写真法に関わる、
帯電工程や現像工程、或いは転写工程の中で同時に行な
うことも可能である。
本発明は潜像担体の表面が有機化合物である画像形成
装置に対し特に有効である。有機化合物が表面層を形成
している場合、トナー中に含まれる結着樹脂との接着性
が良く、特に同質の材料を用いた場合、接点に於いては
化学的な結合が生じ、トナー融着が促進されるためであ
る。
本発明に用いる潜像担体の表面物質としては、シリコ
ン樹脂、塩化ビニリデン、エチレン−塩ビ、スチレン−
アクリロニトリル、スチレン−メチルメタクリレート、
スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ート等が挙げられるが、これらに限定されることはな
く、他のモノマー或いは、例示樹脂間での共重合、ブレ
ンド等も使用する事ができる。
本発明は、潜像担体の直径が50mm以下の画像形成装置
に対し特に有効である。小径ドラムの場合、同一の線圧
にしても曲率が大きい為、当接部に於いて圧力の集中が
起りやすい為である。
ベルト感光体でも同一の現像があると考えられ、転写
部での曲率半径25mm以下の画像形成装置に対しても有効
である。
[実施例] 以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが以
下実施例にもとづいて具体的に本発明の方法について説
明する。しかしながら、これによって本発明の実施の態
様がなんら限定されるものではない。実施例中の部数は
重量部である。
合成例1 反応器にクメン200部を入れ、還流温度まで昇温し
た。これにスチレンモノマー85部、アクリル酸モノマー
15部及びジ−tert−ブチルパーオキサイド8.5部混合し
た。さらにクメン還流下(146℃〜156℃)で溶液重合を
完了し、昇温してクメンを除去した。得られたスチレン
−アクリル酸共重合体はTHFに可溶であり、Mw=3,500、
Mw/Mn=2.52、GPCのメインピークの位置する分子量は3,
300,Tg=56℃であった。
上記共重合体30部を下記単量体混合物に溶解し、混合
溶液とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.
1部を溶解した水170部を加え懸濁分散液とした。水15部
を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、
反応温度70〜95℃で6時間懸濁重合反応させた。反応終
了後に別し、脱水、乾燥し、共重合体の組成物を得
た。該組成物はスチレン−アクリル酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸n−ブチル共重合体が均一に混合してい
た。得られた樹脂組成物のTHF可溶分の分子量分布を測
定したところGPCのチャートにおいて、約0.35万,約3.1
万の位置にピークを有し、Mn=0.51万、Mw=11.5万、Mw
/Mn=22.5、分子量1万以下が27wt%であった。さらに
樹脂のTgは、59℃であり、GPCにより分取された1万以
下の成分のガラス転移点Tg1は57℃であった。またこの
共重合体の酸価は22.0であった。
合成例2 反応器にクメン200部を入れ、還流温度まで昇温し
た。下記混合物をクメン還流下で溶液重合し、反応終了
後昇温して クメンを除去した。得られたスチレン−アクリル酸n−
ブチル共重合体は、Mw=6,900、Mw/Mn=2.36、分子量7,
200の位置にメインピークを有し、Tg=64℃であった。
上記スチレン−マレイン酸n−ブチルハーフエステル
共重合体30部を下記単量体混合物に溶解し、混合物と
し、合成例1と同様にして行ない スチレン−マレイン酸n−ブチルハーフエステル共重合
体とスチレン−アクリル酸n−ブチル−マレイン酸n−
ブチルハーフエステル共重合体の組成物を得た。
この共重合体の酸価は20.6であった。
合成例3 反応器にクメン200部を入れ還流温度まで昇温した。
これにスチレンモノマー78部、アクリル酸n−ブチルモ
ノマー15部、マレイン酸n−ブチルハーフエステル7
部、ジビニルベンゼン0.3部、ジ−tert−ブチルパーオ
キサイド1.0部の混合物をクメン還流下で4時間かけて
滴下し、さらに4時間重合反応を行ないその後、通常の
減圧蒸留により溶媒を除去し共重合物を得た。得られた
共重合体はMw=25万、Mw/Mn=11.0、Tg=60℃であっ
た。
また、この共重合体の酸価は19.5であった。
比較合成例1 スチレンモノマー82部、アクリル酸n−ブチルモノマ
ー18部、マレイン酸n−ブチルハーフエステル0部とす
る以外は合成例3と同様に行なった。
この共重合体の酸価は0.4であった。
合成例4 スチレンモノマーを82部、マレイン酸n−ブチルハー
フエステルを3部とする以外は合成例3と同様に行なっ
た。
得られた共重合体の酸価は7.3であった。
合成例5 スチレンモノマーを70部、マレイン酸n−ブチルハー
フエステルを15部とする以外は合成例3と同様に行なっ
た。
得られた共重合体の酸価は48であった。
製造例1 上記混合物を、140℃に加熱された2軸エクストルー
ダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗
粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた
微粉砕粉を風力分級して、体積平均粒径12μmの磁性粒
子分級粉[トナー](I)(Tg57℃)を得た。
製造例2 上記混合物を製造例1と同様にして磁性粒子分級粉
[トナー](II)を得た。
製造例3 上記混合物を製造例1と同様にして磁性粒子分級粉
(III)を得た。
製造例4 上記成分を製造例1と同様にして磁性粒子分級粉[ト
ナー](IV)を得た。
製造例5,6 合成例3の樹脂組成物のかわりに合成例4,5の樹脂組
成物とする以外は製造例3と同様に行ない磁性粒子分級
粉(V,VI)を得た。
実施例及び比較例 シリカ微粉末を上記磁性粒子分級粉に加えて、ヘンシ
ェルミキサーで混合し、シリカ微粉末が外添されている
トナーを有する現像剤を得た。
次に、これらの調製された個々の磁性現像剤を第1図
に示す接触帯電装置を有する画像形成装置(キヤノン製
LBP−8II改造機)を用い、直流電圧と交流電圧(300Hz,
1500Vpp)を印加し8枚(A4)/分のプリント速度で連
続して反転現像方式でトナー画像を形成する実写テスト
を常温常湿(25℃,60%RH)で行い、プリントアウト画
像を評価した。又、同時に帯電部材(ローラ型)及び感
光ドラム表面の様子を観察した。
第1表に疎水性シリカの物性、第2表に現像剤の組成
及び評価結果を示した。実施例4で第2図のブレード型
帯電器を用いた以外は第1図のローラ型帯電器を用い
た。
以下に評価基準を示す。
感光体融着 ○ …全く融着しない ○△…A4ベタ黒中に1〜3点の融着 △ …A4ベタ黒中に3〜10点の融着 × …A4ベタ黒中に10点以上の融着 [発明の効果] 本発明によれば、特定の無機微粉体に、特定の結着樹
脂を併用することで、遊離無機微粉末をトナー表面に吸
着し、感光体表面を保護する働きがあり、トナー汚染や
カブリの生じない高品質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の帯電ローラの概略を示した説明図、第
2図は本発明の他の実施例であるブレードの概略を示し
た説明図、第3図はトリボ電荷量の測定装置の概略図で
ある。 1……感光体ドラム、2,2′……帯電部材 E……電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遊佐 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−174069(JP,A) 特開 昭61−275860(JP,A) 特開 昭58−194061(JP,A) 特開 昭64−66673(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電部材を被帯電体に接触させて外部より
    電圧を印加し帯電を行なう帯電工程と、現像剤を用いる
    現像工程とを有する画像形成方法に用いられる現像剤で
    あって、該現像剤が、カルボキシル基あるいはその酸無
    水物から成る酸基を含む重合性モノマー単位を樹脂全体
    量の3〜20重量部有し、樹脂全体の酸価が1〜70である
    結着樹脂を含有するトナー及びシリコンオイル又はワニ
    ス処理した疎水性無機微粉体を含有することを特徴とす
    る現像剤。
  2. 【請求項2】帯電部材を被帯電体に接触させて外部より
    電圧を印加し帯電を行なう帯電工程と、現像剤を用いる
    現像工程とを有する画像形成方法において、該現像剤
    が、カルボキシル基あるいはその酸無水物から成る酸基
    を含む重合性モノマー単位を樹脂全体量の3〜20重量部
    有し、樹脂全体の酸価が1〜70である結着樹脂を含有す
    るトナー及びシリコンオイル又はワニス処理した疎水性
    無機微粉体を含有することを特徴とする画像形成方法。
JP1194022A 1989-07-28 1989-07-28 現像剤及び画像形成方法 Expired - Lifetime JP2681831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1194022A JP2681831B2 (ja) 1989-07-28 1989-07-28 現像剤及び画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1194022A JP2681831B2 (ja) 1989-07-28 1989-07-28 現像剤及び画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0359565A JPH0359565A (ja) 1991-03-14
JP2681831B2 true JP2681831B2 (ja) 1997-11-26

Family

ID=16317643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1194022A Expired - Lifetime JP2681831B2 (ja) 1989-07-28 1989-07-28 現像剤及び画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2681831B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0359565A (ja) 1991-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2810508B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤
US5139914A (en) Developer for developing electrostatic images and image forming apparatus
JP3262505B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、装置ユニット及び画像形成方法
JPS6355698B2 (ja)
EP0466149A1 (en) Toner, developer, and image forming method
JP3428835B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
US5210617A (en) Developer for developing electrostatic images and image forming apparatus
JP2681831B2 (ja) 現像剤及び画像形成方法
JP2759510B2 (ja) 現像剤及び画像形成方法
JP3287827B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成用現像剤
JP2769887B2 (ja) 画像形成方法
JP2646275B2 (ja) カラートナー及び該カラートナーを用いた画像形成方法
JP3392038B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2783659B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置
JP3332850B2 (ja) 画像形成装置及び装置ユニット
JP2748178B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性磁性トナー
JP3683967B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JP3445030B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3066960B2 (ja) 画像形成装置及び装置ユニット
JP3066961B2 (ja) 画像形成装置及び装置ユニット
JP3397736B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成用現像剤
JP3342460B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成用現像剤
JP3185083B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び該トナー用樹脂組成物の製造方法
JP3244983B2 (ja) 画像形成方法
JP2748179B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性磁性トナー

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070808

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080808

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080808

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090808

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term