JP2644800B2 - ピロール系重合体 - Google Patents

ピロール系重合体

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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、ピロール環の窒素原子の位置に有機金属置
換基を有する新規なピロール誘導体およびそれを酸化重
合して得られたピロール誘導体の重合体に関する。
[従来技術] 従来よりピロール環の窒素原子置換基については電子
供与性、又は電子求引性の基が各種導入され検討されて
いる。例えば公開特許公報62−74926にはポリ−N−ア
シルピロールが新規な重合体として開示され電気的に安
定な重合体であることが示されている。J.Electrochem,
Soc.(1984)1804にはパラ置換N-フェニルポリピロール
がJ.Chem.Soc.,Chem,Commun.(1985)342にはフェロセ
ン修飾ポリピロールが、公開特許公報60−233125にはビ
オロゲンなどの発色材料により修飾されたポロピロール
が示されている。これらのピロール重合体は米国特許35
74072で示された如く、電気化学的酸化重合体法により
容易に重合され、導電材料、反導体材料、電池等の電極
材料として期待される他、適当な重合条件を選択するこ
とにより、膜厚の制御されたフィルムとして得られ、各
種不純物のドーピングが可逆で色変化を伴なうことから
エレクトロクロミック材料としても期待されている。
[目 的] 本発明は、ピロールの窒素原子の置換基として有機Si
または有機Geを有する新規なピロール誘導体およびその
酸化重合による重合体を提供することを目的とするもの
である。
[構 成] 本発明者らは従来より導電性高分子材料について鋭意
研究を進めてきた。この過程において本発明者らはポリ
ピロールにSiあるいはGeなどの特異な金属を導入するこ
とにより従来とは異なる新規な特性を持つ重合体が得ら
れるという発想を得て、これらの単量体となるN置換ピ
ロールを合成しこれらを電解合成することにより新規な
ポリピロールを得ることに成功した。そしてこの重合体
が特異な吸収スペクトルを示すことをはじめとして、従
来とは異なる性質を持つことを確認するに至り本発明に
到達した。またこれらを確認する過程で新規N−置換ピ
ロールを合成し、これらがやはり電解重合により新規な
重合体フィルムを与えることを確認した。
本発明の上記ピロール誘導体は、 (式中、XはSinR2n+1またはGen・R′2n+1、Yは水素
またはR′、Rはn=1のときにメチル基を含まないア
ルキル、アリール、またはそれらのハロゲン置換体、
R′はアルキル、アリール、アラルキル又はそれらのハ
ロゲン誘導体、nは1〜3の整数を表わす。ただし、X
がトリアルキルシリル、およびトリアリールゲルミルで
ある場合を除く。)で表わされる化合物である。
また、本発明の重合体は、下記式で表わされるピロー
ル誘導体を単量体として酸化重合して得られたピロール
誘導体の重合体である。
(式中、XはSinR2n+1またはGen・R′2n+1、Yは水素
またはR′、とR′はアルキル、アリール、アラルキル
またはそれらのハロゲン置換体、nは1〜3の整数を表
わす。ただしXがトリアルキルシリルである場合を除
く。) 上記アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、
ブチル等低級アルキルが好ましい。アリールとしてはフ
ェニルが、アラルキルとしてはベンジルが好ましく、ま
たそれらのハロゲン置換基としては、塩素、臭素、よう
素が好ましい。
そして、本発明のピロール誘導体単量体は上記一般式
で表わされるものであるが、この中でとくに好ましいも
のを挙げると、 などで、これらのモノマーは酸化を受けて2、5位で重
合し、実質的に線状の下記の繰返し単位からなる連鎖を
形成する。
(ただし、XはSinR2n+1またはGen・R′2n+1、Yは水
素またはR′、とR′はアルキル、アリール、アラルキ
ル又はそれらのハロゲン置換体、nは1〜3の整数、 1.0≧X/N(モル比)≧0.1を現す。ただし、Xがトリア
ルキルシリルである場合を除く。) 次に、本発明のピロール誘導体の製造法について説明
する。
N−トリメチルシリルピロールは例えばFessendenら
の方法[J.O.C.,Vol.25,april,P598〜603(1960)]に
より次のスキームに従って合成した。
また、上記以外の(2)N−トリメチルゲルミルピロ
ール、(3)N−クロロメチルジメチルシリルピロー
ル、(4)N−ペンタメチルジシリルピロールなどは次
のスキームに従い新規化合物として合成した。
また、本発明のピロール誘導体の重合体は、ピロール
誘導体を酸化重合することによって得られるが、この酸
化重合法としては、電解酸化重合および化学酸化重合法
のいずれも採用し得る。
これらの重合体は、従来のポリピロールが青、黄の2
色のエレクトロクロミズムを示すのに対して、さらに赤
色を呈する点で特異である。また、新規単量体のうち
(3)、(4)ではさらに赤色が鮮明になった。また、
(2)の化合物によりGeにおいても同様に赤色を呈する
ことが判明した。
本発明における電解重合法は、一般には例えば、J.El
ectrochem.Soc.,Vol.130,No.7,1506〜1509(1983)、El
ectrochem.Acta.,Vol.27,No.1,61〜65(1982)、J.Che
m.Soc.,Chem.Commun.,1199〜(1984)などに示されてい
るが、単量体と電解質とを溶媒に溶解した液を所定の電
解槽に入れ、電極を侵漬し、陽極酸化あるいは陰極還元
による電解重合反応を起こさせることによって行うこと
ができる。
電解質としては、例えばアニオンとして、BE4 -、AsF6
-、SbF6 -、PF6 -、ClO4 -、HSO4 -、SO4 2-および芳香族ス
ルホン酸アニオンが、また、カチオンとしてH+、4級ア
ンモニウムカチオン、リチウム、ナトリウムまたはカリ
ウムなどを例示することができるが、特にこれらに限定
されるものではない。
また、溶媒としては、例えば、水、アセトニトリル、
ベンゾニトリル、プロピレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、ジクロルメタン、ジオキサン、ジメチルホル
ムアミド、あるいはニトロメタン、ニトロエタン、トニ
ロプロパン、ニトロベンゼンなどのニトロ系溶媒などを
挙げることができるが、特に非水溶媒中でかつ水分含有
率の少ないものほど良好である。
電解重合時の電極を構成する材料としては、本発明に
おいては、作用極として非晶質炭素体Au、Pt、Ni、Al、
ステンレス、Fe、Cu等の金属を、対極に例えば、Au、P
t、Ni等の金属、SnO2、In2O3等の金属酸化物、炭素これ
らの複合電極あるいはコーティング電極などを挙げるこ
とができるが、直接集電体上に重合する場合には活物質
に対して卑な電位の金属が選択される。また、対極とし
ても同様の電極を用いることができる。
電解重合は、定電圧電解、定電流電解、定電位電解の
いずれもが可能であるが、定電流電解および定電位電解
が適しており、特に量産性の面からは定電流電解が好ま
しい。
また本発明における化学酸化重合法としては、ヨウ
素、しゅう素、ヨウ化しゅう素などのハロゲン;五フッ
化ヒ素、五フッ化アンチモン、フッ化ケイ素、五塩化リ
ンなどの金属ハロゲン化物;硫酸、硝酸、フルオロ硫
酸、クロロ硫酸などのプロトン酸;三酸化イオウ、二酸
化窒素などの含酸素化合物;過硫酸ナトリウム、過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;過酸化
水素、過酢酸、ジフルオロスルホニルパーオキサイドな
どの過酸化物などで基板を処理した後、導電性高分子単
量体で処理することにより基板上に化学酸化重合膜を形
成せしめる方法がとられる。
以下に実施例を挙げ、本説明をさらに詳細に説明す
る。
実施例1 ピロール6.0g、ポタシウム3.3gを24ccの乾燥ベンゼン
と混合し攪拌しながらエタノールを1滴加え20時間環流
した。(N−ポタシウムピロール溶液の調製) この溶液にトリメチルクロルゲルマニウムを5cc加え
6時間攪拌した後減圧蒸留で単離してトリメチルゲルミ
ルピロールを得た。
nD=1.4894(22℃) bP=90.5゜(44mmHg) 元素分析値C45.4%、H7.27%、N7.38% MS、IR、NMR測定データを第7〜9図に示す。
実施例2 実施例1と同様にしてN−ポタシウムピロール溶液を
調製した後、クロロメチルジメチルクロルシランを加え
てN−クロロメチルジメチルシリルピロールを得た。
nD=1.4897(19.5℃) bP=101゜(30mmHg) 元素分析値C38.34%、H7.16%、N3.44% MS、IR、NMR測定データを第10〜12図に示す。
実施例3 実施例1と同様にしてN−ポタシウムピロール溶液を
調製した後、ペンタメチルクロルジシランを加えてN−
ペンタメチルジシリルピロールを得た。
nD=1.4582(19.5℃) bP=100゜(30mmHg) 元素分析値C51.34%、H10.20%、N6.84% MS、IR、NMR測定データを第13〜15図に示す。
実施例4 以下に、上記実施例で得られた単量体を用いて重合体
を製造した。
ネサガラスを陽極に、白金板を陰極に、および飽和カ
ロメル電極を参照電極に用いて、単量体0.1モル、電解
質0.1モルを溶解せしめたアセトニトリル溶液を電解槽
に供給した。飽和カロメル電極に対して全て1.4Vの定電
位で重合を行った。
上記電解重合法によって各単量体を重合したときの重
合系(電解質溶液)、単量体の酸化電位および得られた
重合体膜の酸化還元電位を表に示す。
得られたポリピロールフィルムはXPS、蛍光X線によ
りSi又はGeが結合していることが確認された。またXPS
による測定からその含有量は窒素原子1に対して0.1以
上の割合で検出されるが理論値に対しては低く、SiとN
との結合が切れたためと考えられる。
しかし、その電気化学的ドープ、脱ドープによる色変
化はポリピロールとは異なり特に本発明の一般式中のR
がトリメチルシリル又はクロロメチルジメチルシリル、
トリメチルゲルミル基の場合、ドーピングの過程で鮮や
かな赤色を呈する。
ドーピングによるスペクトル変化の様子を第1〜3図
に示した。また蛍光X線の結果を第5図に示した。
[効 果] 以上説明したように、本発明により新規なポリピロー
ル誘導体およびその重合体が提供される。
そして、この重合体はポリピロールに比べ特異な吸収
スペクトルを示し、ドープ状態で青又は深緑色を示し、
脱ドープ状態で黄色、中間のドープ状態で赤色又は赤紫
色を示し、エレクトロクロミック材料として有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のポリN−トリメチルシリルピロールの
ドーピングによるスペクトル変化を示すグラフ、 第2図は同じくポリN−クロロメチルジメチルシリルピ
ロールのドーピングによるスペクトル変化を示すグラ
フ、 第3図は同じくポリN−ペンタメチルジシリルピロール
のドーピングによるスペクトル変化を示すグラフ、 第4図は参考のために示すポリピロールのドーピングに
よるスペクトル変化を示すグラフ、 第5図は本発明のポリN−トリメチルゲルミルピロール
の蛍光X線分析スペクトルを示すグラフ、 第6図は同じくポリN−トリメチルゲルミルピロールの
IR吸収スペクトルを示すグラフ、 第7〜9図は同じくN−トリメチルゲルミルピロールの
IR吸収スペクトル、NMR、マススペクトルをそれぞれ示
すグラフ、 第10〜12図は、同じくN−クロルメチルジメチルシリル
ピロールのIR吸収スペクトル、NMR、マススペクトルを
それぞれ示すグラフ、 第13〜15図は、同じくNペンタメチルジシリルピロール
のIR吸収スペクトル、NMR、マススペクトルを示すグラ
フ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記繰返し単位からなるピロール系重合
    体。 (ただし、XはSinR2n+1またはGen・R′2n+1、Yは水
    素、またはR′、RとR′はアルキル、アリール、アラ
    ルキル又はそれらのハロゲン置換体、nは1〜3の整
    数、1.0≧X/N(モル比)≧0.1を表わす。ただし、Xが
    トリアルキルシリルである場合を除く。)
  2. 【請求項2】下記式で表わされるピロール誘導体。 式 (式中、XはSinR2n+1またはGen・R′2n+1、Yは水素
    またはR′、Rはn=1のときはメチル基を含まないア
    ルキル、アリール、アラルキルまたはそれらのハロゲン
    置換体、R′はアルキル、アリール、アラルキルまたは
    それらのハロゲン置換体、nは1〜3の整数を表わす。
    ただし、Xがトリアルキルシリル、およびトリアリール
    ゲルミルである場合を除く。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Jourmal of Orgauic Chemistry,1984(49)P.3239−3240
Jourmal of Orgauometallic Chemistry,108(1976)P.27−33

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