JP2642018B2 - 水性印刷インキ - Google Patents

水性印刷インキ

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JP2642018B2
JP2642018B2 JP16434792A JP16434792A JP2642018B2 JP 2642018 B2 JP2642018 B2 JP 2642018B2 JP 16434792 A JP16434792 A JP 16434792A JP 16434792 A JP16434792 A JP 16434792A JP 2642018 B2 JP2642018 B2 JP 2642018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性印刷インキに関す
る。さらに詳しくは、プラスチックフィルム、プラスチ
ックシートの被覆用として特に有用な水性印刷インキに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、溶剤型印刷インキによる大気汚染
等の公害、有機溶剤中毒等の労働安全衛生、更に引火爆
発等の危険といった問題を解決する一つの手段として水
性印刷インキへの転換が提案されている。事実、水性印
刷インキは一般包装紙や段ボール等の紙器等の印刷に広
く実用されてきている。しかしながら、軟包装材用途を
中心とした非浸透性のプラスチックフィルム基材に対す
る印刷分野においては、一部用途を除き、水性印刷イン
キはほとんど実用化されていない。これは、かかる分野
において水性印刷インキの品質が溶剤型印刷インキと比
べ十分とは言い難いためである。つまり、水性印刷イン
キの品質として基本性能であるプラスチック基材への接
着と耐水性、耐ブロッキング性を有することに加えて、
顔料の分散性、グラビア版上などで乾燥したインキ皮膜
が再度水性印刷インキによって溶解できる再溶解性、更
にはグラビア印刷分野で特に重要な版かぶりの一要因と
考えられる印刷工程でのドクタリング時の潤滑性をバラ
ンスよく有することが必要であるが、未だかかる水性印
刷インキは開発されていない。
【0003】水性印刷インキの品質は、主にその主成分
であるバインダーに大きく依存している。従来より水性
印刷インキのバインダーとしては、シェラック、ロジン
変性マレイン酸樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共
重合樹脂、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−(メ
タ)アクリル酸共重合樹脂、水性ポリエステル樹脂、水
性ポリウレタン樹脂などが検討され、用いられてきた。
かかる樹脂の形態は、大別するとエマルジョン型と水溶
性型に分類できる。エマルジョン型樹脂は、カルボキシ
ル基等の親水性基を含まないか、小量含有している程度
であり、耐水性やプラスチックフィルム基材への接着性
を確保しやすいが、顔料分散性、再溶解性、版づまり性
等の適性が劣る傾向にある。一方、水溶性樹脂では、カ
ルボキシル基等の親水性基を一定以上含むため、顔料分
散性、再溶解性、版づまり性等の適性に優れているもの
の、耐水性やプラスチックフィルム基材への接着性が得
難い傾向がある。また、グラビア印刷における版かぶり
性については、エマルジョン型では再溶解性不良の為、
水溶性樹脂では潤滑性が劣る点で版かぶり性が不十分で
あるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは鋭意検
討の結果、陰イオン性基とエチレンオキシド繰り返し単
位をある特定の範囲内で含有する水性ポリウレタン樹脂
をバインダーとして用いることにより、耐水性、基材へ
の接着性を保持し、かつ優れた顔料分散性、再溶解性、
潤滑性、版かぶり性、版づまり性などの諸特性を有する
水性印刷インキが得られることを見出し、本発明に至っ
た。
【0005】
【問題点を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)カルボキシル基およびイソシアネート基と反応し
うる活性水素を有する化合物、(B)エチレンオキシド
繰り返し単位含有化合物、(C)有機ジイソシアネー
ト、必要に応じて上記(A)および(B)以外の(D)
ボリオール、(E)鎖伸長剤および/または(F)末端
封鎖剤を反応させて得られる樹脂の酸価x(mg KO
H/樹脂固形分1g)と樹脂固形分の重量を基準とする
エチレンオキシド単位含有量y(重量%)が下記(式
1)および(式2)で示される範囲にある水性ポリウレ
タン樹脂を主バインダーとする水性印刷インキを提供す
る。 (式1) 5<x<60 (式2) 60−2x<3y<120−2x(但し、y>0)
【0006】酸価が 5以下であると、ポリウレタン樹脂
の水への分散・溶解性が劣るため樹脂の分離や沈殿の発
生等安定性に問題が生じ、さらに水性印刷インキのバイ
ンダーとして用いた場合、顔料分散性、再溶解性が劣
り、版かぶり性、版づまり性等の印刷適性に欠ける。ま
た、酸価が60以上であると、ポリウレタン樹脂の水への
分散・溶解性が良好となり安定性が良くなるが、水性印
刷インキのバインダーとして用いた場合インキ皮膜を形
成した後の耐水性が劣り、またインキの潤滑性が劣るこ
とよりグラビア印刷工程におけるドクターブレードの摩
耗を引き起こし版かぶり性等の印刷適性を低下させる。
【0007】さらに、酸価に対してエチレンオキシド単
位含有量(以下EO量と略す)が少なすぎると、先に述
べた酸価が5以下の場合と同様の問題が生じる。また、
EO量は0重量%より大きければよいが、1重量%以上
とするのが好ましい。EO量が1重量%より少ないと、
印刷時の版かぶり性が劣る。一方、酸価に対してEO量
が多すぎると、水性印刷インキのバインダーとして用い
た場合前記問題は解決され良好となるが、耐水性が劣
り、さらに水性ポリウレタン樹脂溶液の粘度が高くなり
インキ中のバインダー有効量が過少となるため、インキ
皮膜の強度低下を招く問題を生じる。
【0008】(A)カルボキシル基およびイソシアネー
ト基と反応しうる活性水素を有する化合物とは、例えば
(A−1)2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,
2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等
のジメチロールアルカン酸;(A一2)グルタミン、
アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニ
チン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸
等のジアミン型アミノ酸類;(A−3)グリシン、ア
ラニン、グルタミン酸、タウリン、アスパラギン酸、ア
ミノ酪酸、バリン、アミノカプロン酸、アミノ安息香
酸、アミノイソフタル酸、スルファミン酸などのモノア
ミン型アミノ酸類が挙げられる。
【0009】(B)エチレンオキシド繰り返し単位含有
化合物とは、イソシアネート基と反応しうる活性水素
と、エチレンオキシド単位(−OCH2−CH2−)を2
単位以上有する化合物であり、例えば(B−1)下記
構造式を有するグリコール類: H−(−OCH2−CH2−)n−OH (B−2)分子量400以上のポリエチレングリコー
ル、片末端をメチルエーテル化したポリエチレングリコ
ール、ポリエチレン−プロピレン(ブロックまたはラン
ダム共重合)グリコール;(B−3)ポリオキシエチ
レンジアミノプロピルエーテルなどが挙げられる。
【0010】(C)有機ジイソシアネートとしては、芳
香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネー
ト類を使用することができる。例えば、1,5-ナフチレン
ジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネ
ート、4,4'−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジ
フェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソ
シアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、ブタン−1,4-ジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイ
ソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4-トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン
−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4'-ジイソシアネー
ト、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m-テトラ
メチルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカル
ボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイ
ソシアネート等が代表例として挙げられる。
【0011】(A)および(B)以外の(D)ポリオー
ルとしては、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の
重合体もしくは共重合体等のポリエーテルポリオール
類;エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-
プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、
3-メチル−1,5-ペンタンジオール、ヘキサンジオール、
オクタンジオール、1,4-ブチレンジオール、ジプロピレ
ングリコールなどの飽和または不飽和の低分子ジオール
類、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、1,2,6-ブタントリオール、
ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの3官能以上
のポリオール類、アジピン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、
しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのジカルボン酸類
あるいはこれらの無水物やダイマー酸、および必要に応
じて、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3官能以
上の多価カルボン酸類あるいはこれらの無水物を脱水縮
合または重合させて得られるポリエステルポリオール
類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエ
ステルポリオール類;ポリ−カーボネートポリオール
類;ポリブタジエングリコール類;ビスフェノールAに
酸化エチレンまたは酸化プロピレンを付加させて得られ
るグリコール類など、ポリウレタン樹脂の製造に通常用
いられる高分子ポリオールを例示することができる。ま
た、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-
プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチレンジ
オール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6-−ブ
タントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール
などの低分子ポリオール類等も用いることができる。
【0012】(A)および(B)以外の(E)鎖伸長剤
としては、分子中にアミノ基または水酸基を2個以上有
する各種公知のアミン類を使用することができる。例え
ば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレン
トリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4'- ジアミンなどが挙げられる。その他、2-ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン、2-ヒドロキシエチル
プロピレンジアミン、ジ−2-ヒドロキシエチルエチレン
ジアミン、ジ−2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミ
ン、2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2-ヒ
ドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基
を有するジアミン類およびダイマー酸のカルボキシル基
をアミノ基に転化したダイマージアミン等も代表例とし
て挙げられる。
【0013】(A)および(B)以外の(F)末端封鎖
剤としては、ジ−n-ブチルアミンなどのジアルキルアミ
ン類などの他、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、2-アミノ−2-メチル−1-プロパノール、トリ(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン、2-アミノ−2-エチル−
1,3-プロパンジオール等の水酸基を有するアミン類も用
いることができる。
【0014】本発明における水性ポリウレタン樹脂は、
従来公知のいかなる方法によっても製造が可能であり、
製造法は特定されない。例えば、(D)ポリオールと
(C)ジイソシアネートをイソシアネート基が過剰とな
る割合で(G)イソシアネートに対して不活性でかつ親
水性の有機溶剤中で反応させ末端イソシアネート基含有
プレポリマーを得、得られたプレポリマーを(G)また
は水、あるいはこれら混合物の中で(E)鎖伸長剤およ
び/または(F)末端封鎖剤と反応させる、一般的なポ
リウレタン樹脂の製造過程において、所定量の陰イオン
性基とエチレンオキシド繰り返し単位を導入する方法と
して、
【0015】[1](D)ポリオールの一部または全部
を前記(A−1)および、(B−1)および/または
(B−2)と置き換えることにより、プレポリマー化段
階で導入する、 [2](E)鎖伸長剤の一部を前記(A−1)および/
または(A−2)と置き換え、かつ/あるいは(F)末
端封鎖剤の一部または全部を前記(A−3)と置き換
え、さらに(E)鎖伸長剤の一部を(B−3)と置き換
えることにより、鎖延長あるいは鎖延長および末端封鎖
反応時に導入する、 [3][1]と[2]の方法を併用して、プレポリマー
化段階および、鎖延長あるいは鎖延長および末端封鎖反
応時に導入する、方法等が挙げられる。これらの方法に
より、エチレンオキシド繰り返し単位がポリウレタン樹
脂の骨格(主鎖あるいは末端)に導入され、陰イオン性
基が末端あるいは側鎖に導入される。
【0016】かくして得られた所定量の酸価とEO量を
もつポリウレタン樹脂を塩基性化合物で中和して水性
化、さらに必要に応じて脱溶剤することにより、水性ポ
リウレタン樹脂が製造できる。また、特公昭 57-9735号
公報(ポリマーの末端にエチレンオキシド単位を組み込
む方法)、特開昭 63-145317号公報(ポリマーの側鎖お
よび/または末端にエチレンオキシド単位を組み込む方
法)等に開示された方法により、エチレンオキシド繰り
返し単位を水性ポリウレタン樹脂に導入することもでき
る。
【0017】かくして得られる水性ポリウレタン樹脂の
分子量は、5000〜200000の範囲内とすることが好まし
い。水性ポリウレタン樹脂の分子量が5000未満の場合に
は、形成されたインキ皮膜の耐水性が劣る傾向にあり、
200000を越える場合には、得られる水性印刷インキの粘
度が高くなるとともに再溶解性が低下する傾向がある。
本発明で用いられるポリウレタン樹脂に組み込まれた陰
イオン性基を中和する塩基性化合物としては、アンモニ
ア;モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ト
リブチルアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノ
ールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、
N−メチルモルホリン、2-アミノ−2-エチル−1-プロパ
ノール等の有機アミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の無機アルカリ類等が挙げられ、1種または2
種以上を組み合わせて用いられるが、乾燥後の皮膜の耐
水性を向上させるためには、水溶性であり、かつ熱によ
って容易に解離する揮発性の高いものが好ましく、特に
アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンが好
ましい。
【0018】また、(G)本発明で用いられるイソシア
ネートに対して不活性でかつ親水性の有機溶剤として
は、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が
挙げられるが、ポリウレタンの水性化後は通常減圧蒸留
により除去されるため、また、脱溶剤しないで使用する
場合でも乾燥速度を早めるため、好ましくは水より低沸
点の溶剤の使用が望ましい。
【0019】本発明の水性印刷インキには、上記水性ポ
リウレタン樹脂の他、必要に応じてシェラック、ロジン
変性マレイン酸樹脂、水性アクリル系樹脂、水性ポリエ
ステル樹脂、既存の水性ポリウレタン樹脂などの水性樹
脂を本発明の目的を妨げない範囲で配合できる。さらに
水性印刷インキとしての必要な特性を付与するため、顔
料などの着色剤、体質顔料、ワックス類、消泡剤、増粘
剤、硬化剤、水および水混和性有機溶剤などが必要に応
じて適宜添加され、アトライター、サンドミルなどの練
肉機を使用して分散を行ない、所定の粘度になる様調整
を行なって水性印刷インキが製造される。かくして得ら
れた水性印刷インキは、印刷時に適性粘度になるまで水
または水混和性有機溶剤、例えばエチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールな
どのアルコール系有機溶剤を混合した溶剤を用いて希釈
し、グラビア印刷またはフレキソ印刷方式でプラスチッ
クフィルムなどに印刷される。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。なお、実施例中「部」は「重量部」を、
「%」は「重量%」をそれぞれ表す。 (合成例1) 温度計、撹拌機、還流冷却管および窒素ガス導入管を備
えた反応器中で窒素ガスを導入しながら、平均分子量2
000のポリカプロラクトンジオール138.7部、平
均分子量2000のポリエチレングリコール7.3部、
2,2−ジメチロールプロピオン酸29.4部およびイ
ソホロンジイソシアネート97.4部をメチルエチルケ
トン200部中で6時間沸点反応させて末端イソシアネ
ートプレポリマーとし、しかるのち40℃まで冷却して
からアセトン100部を加えて、末端イソシアネートプ
レポリマーの溶剤溶液を得た。次に、イソホロンジアミ
ン24.1部、ジ−n−ブチルアミン3.2部およびア
セトン400部を混合したものに、得られた末端イソシ
アネートプレポリマーの溶剤溶液572.8部を室温で
徐々に添加して50℃で3時間反応させ、溶剤型ポリウ
レタン樹脂溶液を得た。次に、28%アンモニア水1
3.3部を含む脱イオン水700部を上記溶剤型ポリウ
レタン樹脂溶液に徐々に添加して中和することにより水
溶化し、さらに共沸下でメチルエチルケトン、アセトン
の全量を留去した後水を加えて粘度調整を行ない、ポリ
ウレタン樹脂水溶液aを得た。その特性値を表1に示
す。分子量はゲル濾過クロマトグラフィにより屈折率検
出器を用いてポリスチレン換算にて測定した。動摩擦係
数は樹脂溶液aを水希釈にて固形分1%とし、振子型油
性動摩擦試験機により測定した。
【0021】(合成例2) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液bを得た。その特性値を表1に示す。 ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンアジペート)ジオール 142 .9部 (平均分子量 2000) ポリエチレングリコール(平均分子量 2000) 29. 9部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 21. 5部 イソホロンジイソシアネート 82.3部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 20.4部 ジ−n−ブチルアミン 3.0部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 9.8部 脱イオン水 700 部
【0022】(合成例3) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液cを得た。その特性値を表1に示す。 ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンアジペート)ジオール 170 .0部 (平均分子量 4000) ポリエチレングリコール(平均分子量 2000) 4.5 部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 34. 0部 イソホロンジイソシアネート 79.4部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 10.1部 ジ−n−ブチルアミン 2.0部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 15.4部 脱イオン水 700 部
【0023】(合成例4) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液dを得た。その特性値を表1に示す。 ポリカーボネートジオール(平均分子量 2000) 137. 7部 ポリエチレングリコール(平均分子量 2000) 59. 6部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 14. 3部 イソホロンジイソシアネート 68.5部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 17.0部 ジ−n−ブチルアミン 2.8部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 6.5部 脱イオン水 700 部
【0024】(合成例5) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液eを得た。その特性値を表1に示す。 ポリカプロラクトンジオール(平均分子量 2000) 200. 4部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 13. 4部 イソホロンジイソシアネート 66.8部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 16.6部 ジ−n−ブチルアミン 2.8部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 6.1部 脱イオン水 700 部
【0025】(合成例6) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液fを得た。その特性値を表1に示す。 ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンアジペート)ジオール 94 .6部 (平均分子量 2000) 2,2−ジメチロールプロピオン酸 44. 4部 イソホロンジイソシアネート 126.2部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 31.3部 ジ−n−ブチルアミン 3.6部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 20.1部 脱イオン水 700 部
【0026】(合成例7) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液gを得た。その特性値を表1に示す。 ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンアジペート)ジオール 178 .5部 (平均分子量 4000) ポリエチレングリコール(平均分子量 2000) 75. 1部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 2.4 部 イソホロンジイソシアネート 33.4部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 8.3部 ジ−n−ブチルアミン 2.3部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 1.1部 脱イオン水 700 部
【0027】(合成例8) 下記の原料から、合成例1と同様にして、ポリウレタン
樹脂水溶液hを得た。その特性値を表1に示す。 ポリカーボネートジオール(平均分子量 2000) 87. 6部 ポリエチレングリコール(平均分子量 2000) 58. 4部 2,2−ジメチロールプロピオン酸 29. 4部 イソホロンジイソシアネート 97.3部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 24.1部 ジ−n−ブチルアミン 3.2部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 13.3部 脱イオン水 700 部
【0028】〔実施例1〕ポリウレタン樹脂水溶液aを
水希釈にて固形分25%に調整し下記の組成で常法により
水性印刷インキを作成し、ザーンカップ#3(離合社製)
で18秒(25℃)になるように水/イソプロピルアルコー
ル=1/1 の混合溶剤で希釈し、コロナ処理ポリエステル
フィルム(東洋紡績(株)製 エステルE5100、厚さ15
μm)のコロナ処理面に、版深30μmから 5μm刻みで
エッチングされたグラビア版を用いて乾燥温度60℃、印
刷速度80m/分でグラビア印刷し、顔料分散性の良否を示
す発色性、耐水性、再溶解性、接着性、版かぶり性、版
づまり性について評価した。 ポリウレタン樹脂水溶液a 70 部 フタロシアニン系青色顔料 18 部 (東洋インキ製造(株)製 リオノールブルーKLH) 水 6.9部 イソプロピルアルコール 5 部 シリコーン系消泡剤 0.1部 (トーレ・シリコーン(株)製 トーレシリコーンSC5540) 評価結果を表2に示す。なお、評価は以下の方法によっ
た。
【0029】(1)発色性 印刷物の外観を濃度、光沢、透明性の点より総合的に目
視判定した。評価結果の判定値は次の通りである。 5:非常に優れている。 4:優れている。 3:普通。 2:劣っている。 1:非常に劣っている。
【0030】(2)耐水性 印刷物を水道水に24時間浸漬し、ブリード剥離および脱
脂綿により10回擦った後のインキ剥離状態により判定し
た。評価結果の判定値は次の通りである。 5:ブリードも剥離も全くおこさない。 4:ブリードしないが、摩擦部分の面積比で20%以下が
剥離した。 3:ブリードしないが、摩擦部分の面積比で20%を越え
50%以下が剥離した。 2:ブリードし、摩擦部分の面積比で50%を越え70%以
下が剥離した。 1:ブリードが甚だしく、摩擦部分が面積比で70%を越
えて剥離した。
【0031】(3)再溶解性 印刷物に、印刷に用いた同一の水性印刷インキを一滴落
とし1分間静置後、水道水で滴下部分を洗い流し、さら
に脱脂綿で1回擦りインキの剥離状態により判定した。
評価結果の判定値は次の通りである。 5:水道水で洗い流すことにより、滴下部分が面積比で
80%を越えて剥離した。 4:水道水で洗い流すことにより、滴下部分の面積比で
30%を越え80%以下が剥離した。 3:水道水で洗い流すことでは滴下部分の面積比で30%
以下しか剥離しないが、脱脂綿で1回擦することにより
80%を越えて剥離した。 2:水道水で洗い流すことでは殆ど剥離しないが、脱脂
綿で1回擦することにより滴下部分の面積比で30%を越
え80%以下が剥離した。 1:水道水で洗い流し、脱脂綿で1回擦すっても滴下部
分の面積比で30%以下しか剥離しなかった。
【0032】(4)接着性 印刷物を1日放置後、印刷面にセロハンテープを貼り付
け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の外観の状態
を目視にて判定した。評価結果の判定値は次の通りであ
る。 5:印刷皮膜が全くはがれなかった。 4:印刷皮膜の80%以上がフィルムに残った。 (5)版かぶり性 印刷物の、画線部分以外への印刷インキの地汚れの程度
を目視にて判定した。評価結果の判定値は次の通りであ
る。 5:地汚れが全くない。 3:地汚れがわずかにある。 1:地汚れが著しくある。 (6)版づまり性 前記条件で印刷後、圧胴を上げて10分間アイドリング状
態でグラビア版を回転した後、前記条件で再び印刷を行
ない、10分間アイドリング前後の印刷物を比較してイン
キの転移状態から版づまりの程度を評価した。評価結果
の判定値は次の通りである。 5:10分間のアイドリング前後で変化なし。 1:版深の浅い部分で版づまりが生じ印刷インキ被印刷
体へ全く転移しない。 3:5と1の中間。
【0033】〔実施例2〜4および比較例4〕ポリウレ
タン樹脂水溶液aの代わりに、それぞれポリウレタン樹
脂水溶液b(実施例2)、ポリウレタン樹脂水溶液c
(実施例3)、ポリウレタン樹脂水溶液d(実施例
4)、ポリウレタン樹脂水溶液h(比較例4)を水希釈
せずにそのまま用いた以外は実施例1と同様にして水性
印刷インキを作成し評価を行なった。評価結果を表2に
示す。 〔比較例1〜3〕ポリウレタン樹脂水溶液aの代わり
に、それぞれポリウレタン樹脂水溶液e(比較例1)、
ポリウレタン樹脂水溶液f(比較例2)、ポリウレタン
樹脂水溶液g(比較例3)を用いた以外は実施例1と同
様にして水性印刷インキを作成し評価を行なった。評価
結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明により、顔料分散性に優れ、耐水
性と再溶解性を両立し、プラスチックフィルムへの接着
性が良好で、適度な潤滑性をもち版かぶり性、版づまり
性などの印刷適性に優れた水性印刷インキを提供するこ
とができるようになった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)カルボキシル基およびイソシアネ
    ート基と反応しうる活性水素を有する化合物、(B)エ
    チレンオキシド繰り返し単位含有化合物、(C)有機ジ
    イソシアネート、必要に応じて上記(A)および(B)
    以外の(D)ポリオール、(E)鎖伸長剤および/また
    は(F)末端封鎖剤を反応させて得られる樹脂の酸価x
    (mg KOH/樹脂固形分1g)と樹脂固形分の重量
    を基準とするエチレンオキシド単位含有量y(重量%)
    が、下記(式1)および(式2)で示される範囲にある
    水性ポリウレタン樹脂を主バインダーとする水性印刷イ
    ンキ。 (式1) 5<x<60 (式2) 60−2x<3y<120−2x(但し、y>0)
  2. 【請求項2】 (A)カルボキシル基およびイソシアネ
    ート基と反応しうる活性水素を有する化合物が、2,2
    ‐ジメチロールプロピオン酸であることを特徴とする請
    求項1記載の水性印刷インキ。
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