JP2640999B2 - 回転式表面処理方法及びその方法を実施するための回転式表面処理装置 - Google Patents

回転式表面処理方法及びその方法を実施するための回転式表面処理装置

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JP2640999B2 JP21000091A JP21000091A JP2640999B2 JP 2640999 B2 JP2640999 B2 JP 2640999B2 JP 21000091 A JP21000091 A JP 21000091A JP 21000091 A JP21000091 A JP 21000091A JP 2640999 B2 JP2640999 B2 JP 2640999B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体基板や液晶用
ガラス基板等の被処理基板(以下単に基板と称する)を回
転させながら、フッ化水素(HF)の水溶液、その他の
処理液で基板の表面をエッチングないし洗浄処理し、引
き続き純水によるリンス処理及び液切り乾燥する場合に
有効な回転式表面処理方法及びその方法を実施するため
の回転式表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に基板の微細加工工程で受ける汚染
を次工程へ持ち込まないようにするため、主要な微細加
工の前処理として表面処理工程が組み込まれている。例
えば基板の表面に薄膜を形成する場合、この表面処理工
程において、あらかじめ基板の表面に付着した汚染粒
子、有機物、無機物等の全ての有害汚染物質を除去する
必要がある。そしてこの種の表面処理方法としては、従
来より例えば本出願人の提案に係る特開昭63−338
24号公報に開示されたもの(以下従来例1という)、
あるいは特開平2−51229号公報に開示されたもの
(以下従来例2という)が知られている。それらの方法
はいずれも、清浄気流をダウンフローさせた清浄雰囲気
下で基板を水平回転しながら、その表面にフッ化水素水
溶液等を供給して洗浄処理する洗浄処理工程と、次いで
基板の表面に純水を供給して基板の表面をリンスするリ
ンス処理工程と、引き続き基板を高速回転して基板の表
面に付着した水滴を液切りする液切乾燥工程とから成る
回転式表面処理方法であって、従来例1はリンス処理中
に基板の表面に紫外線を照射し、基板の表面に残留する
無機質汚染物質を分解して除去する方法であり、従来例
2は、基板の表面に所定の洗浄処理液や純水を連続流と
して斜め上方から供給する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子の高集積化
に伴い積層膜の薄膜化、無欠陥化が極めて重要になり、
これに対応するには基板表面を極力原子的清浄面(Atomi
cally Clean Surface)に近づける表面クリーン化技術の
一層の向上が不可欠である。しかるに、上記従来例1及
び従来例2では、必ずしもかかる要求を満足するもので
はなかった。それは次のような理由によるものと考えら
れる。
【0004】即ち、上記洗浄処理を終えた直後の基板の
表面は極めて活性化しており、リンス工程の直前に大気
中の水分やミストを吸着してコロイダルシリカ等の不純
物粒子が基板の表面に沈着し、リンス工程でこれらの不
純物粒子(以下単にパーティクルという)を除去するこ
とができないからである。本発明はこのような事情に鑑
みてなされたもので、フッ化水素水溶液、その他の処理
液で基板の表面を洗浄処理し、引き続き純水でリンス処
理する場合に、パーティクルを基板表面に残留させない
でクリーン度を一層向上させることを技術課題とする。
【0005】ちなみに、図5〜図6はパーティクルの発
生原因を究明し、ひいては上記課題の解決手段を見いだ
すために行った実験を説明する図であり、以下この実験
について説明する。 (実験1:図5参照)シリコンウエハ(100)の表面に厚
さ5000Åのシリコン熱酸化膜(th-SiO2)を形成し、
この熱酸化膜(th-SiO2)の上に25%のフッ化水素の水
溶液(HF/H2O)を数滴垂らす。そして熱酸化膜がエッチン
グされる様子を光学顕微鏡で観察する。熱酸化膜のエッ
チング反応は、シリコンウエハに対して垂直方向と水平
方向とに進行する。垂直方向への反応は、主として次式
によるものと考えられる。 6HF+SiO2→H2SiF6+2H2O …(1) ここでH2SiF6はヘキサフルオロケイ酸である。な
お、特に気泡の発生は認められない。水平方向へのフッ
化水素の拡がりは速い。水平方向のエッチング反応は、
まずフッ化水素の液滴から出る混合蒸気(HF/H2O)によ
り、液の周囲の熱酸化膜表層が鱗状に腐食を受ける。そ
の反応は次式によるものである。 SiO2+4HF+2H2O→SiF4+4H2O …(2) ここでSiF4は四フッ化ケイ素(ガス)である。そし
て水平に拡がるフッ化水素により、垂直方向に(1)式に
よるエッチングが行われていく。
【0006】(実験2:図6〜図7参照)シリコン熱酸
化膜(th-SiO2)を完全に除去したベアシリコンの表面に
フッ化水素の水溶液(HF/H2O)を数滴垂らす。そしてベア
シリコンがエッチングされる様子を光学顕微鏡で観察す
る。このベアシリコンの表面は疎水性になっているた
め、液滴は半球状になる。しばらく観察していると、液
滴の周囲で、気相−液相及び気相−固相それぞれの界面
に徐々にコロイダルシリカSiO2・nH2O(コロイド
状シリコン酸化物)の沈着が認められるようになる。液
滴は徐々に小さくなり、その周囲に沈着するコロイダル
シリカも増えていく。この間に液滴中に比較的大きなコ
ロイド粒子の浮遊が認められる。コロイダルシリカの大
きさは最大0.625μm程度の微粒子である。このよ
うに沈着したコロイダルシリカの集合体はベアシリコン
の表面にシミ状となって、いわゆるブルーヘイズを生じ
る。
【0007】コロイダルシリカの沈着は、気相−液相及
び気相−固相それぞれの界面のみに生ずるのではなく、
液滴をとりまく周囲においてベアシリコンの表面にも生
ずる。即ち図6で示すように、液滴の周囲にはこの液滴
の直径の約4倍の範囲にわたりコロイダルシリカが発生
する。このコロイダルシリカはベアシリコンの表面に垂
らした液滴の表面から蒸発する水分と、雰囲気中の四フ
ッ化ケイ素とが結合して発生するものと考えられる。液
滴は徐々に減少していき、これに伴ってコロイダルシリ
カがある程度液滴の周囲に沈着した後、液滴が最終的に
無くなると、液滴中に浮遊していた大きなコロイド粒子
が中心部に残る。しかし液滴の蒸発速度を速めると、最
終的には液滴の外周部のみにコロイダルシリカが沈着し
た状態になり、図7で示すように中心部にはコロイド粒
子は残らない。このように、エッチング処理の雰囲気に
接触している部分でコロイダルシリカが生成され、液滴
で覆われて濡れている部分(液相−固相の界面)では生
成されない。
【0008】(実験3:純水によるリンス効果)フッ化
水素の水溶液(HF/H2O)で自然酸化膜を除去し、その後ベ
アシリコンの表面に純水の水滴を垂らし、光学顕微鏡で
観察する。自然酸化膜の除去後すぐにベアシリコンの表
面に純水の水滴を垂らすと、その周囲にはコロイダルシ
リカが生成される。しかし、自然酸化膜の除去に連続し
て純水によるリンス処理をすればコロイダルシリカの生
成が抑制される。このことは、ベアシリコンの表面が純
水で覆われるまでの間に、雰囲気にさらされている部分
でコロイダルシリカが生成されることを意味する。
【0009】(考 察)コロイダルシリカは、フッ化水
素でエッチングした後のベアシリコン表面のうち、雰囲
気にさらされている部分で生成している。しかもコロイ
ダルシリカは液滴の周囲に発生している。従ってコロイ
ダルシリカの発生には雰囲気中の水分と関係がある。コ
ロイダルシリカはSiO2・nH2Oであり、フッ化水素
(HF)の処理により発生した四フッ化ケイ素SiF4(ガ
ス)が次式(3)のように雰囲気中の水分と反応して生成
するものと考えられる。 3SiF4+3H2O→SiO2・H2O+2H2SiF6 …(3) 四フッ化ケイ素は、(2)式で発生したもの、フッ化水素水
溶液(HF/H2O)から蒸発した蒸気HFでベアシリコンが腐
食されることにより発生したもの、あるいは液滴中のヘ
キサフルオロケイ酸H2SiF6がH2SiF6→SiF4
+2H2Oのように分解して発生したものが考えられ、
この四フッ化ケイ素SiF4と水蒸気H2Oが加水分解反
応してコロイダルシリカが生成され沈着すると考えられ
る。さらに、コロイダルシリカはベアシリコンの表面に
付着した液滴によっても生成される。従って、ミストや
エアロゾルがベアシリコンの表面に付着すれば、それが
核になってコロイダルシリカの生成が促進される。
【0010】(結 論)コロイダルシリカはフッ化水素
によって自然酸化膜をエッチング除去し、ベアシリコン
表面が疎水性になった後、ベアシリコンの表面が雰囲気
にさらされ、次いで脱イオン水によって表面が覆われる
までの間に生成される。つまりエッチング処理とリンス
処理とを連続的に行い、活性化したベアシリコンの表面
をエアロゾルを含んだ大気に露出させなければコロイダ
ルシリカが生成されることはない。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は上記実
験結果に基づいてなされたもので、前記課題を解決する
ものとして、以下のように構成される。即ち、清浄雰囲
気下で基板を水平回転しながらその表面に所定の洗浄処
理液を連続流として斜め上方から供給し、基板の表面を
洗浄処理する洗浄処理工程と、次いで基板の表面に純水
を連続流として斜め上方から供給し、基板の表面をリン
スするリンス工程と、引き続き基板を高速回転して基板
の表面に付着した水滴を液切りする液切乾燥工程とから
成る回転式表面処理方法において、洗浄処理工程の終期
とリンス工程の始期とをオーバーラップすることを特徴
とする回転式表面処理方法である。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、さらにリンス工程の終期と液切乾燥工程の始期とを
オーバーラップさせ、このオーバーラップ工程から液切
乾燥工程において、清浄な不活性ガスを水平回転する基
板表面の回転中心に向かって吹き付けることを特徴とす
る回転式表面処理方法である。
【0013】請求項3の発明は、基板を水平姿勢に保持
して水平回転する基板回転手段と、基板回転手段の上方
に吊設され、基板表面に洗浄処理液を連続流として斜め
上方から供給する洗浄液供給ノズル及び純水供給ノズル
と、水平回転する基板の周囲を囲む表面処理容器と、表
面処理容器に付設された強制排気口と、基板表面に清浄
な不活性ガスを供給するガス供給ノズルと、基板の回転
中心の上側位置と基板の側方位置との間でガス供給ノズ
ルを位置変更するガスノズル移動手段とを具備して成
り、請求項2に記載の回転式表面処理方法を実施するよ
うに構成した回転式表面処理装置である。
【0014】
【作 用】請求項1の発明では、洗浄処理工程の終期
とリンス工程の始期とをオーバーラップすることによ
り、活性化したベアシリコンの表面を純水で覆い、エア
ロゾルを含んだ大気に露出させないようにしたので、パ
ーティクルを基板表面に残留させないでクリーン度を一
層向上させることができる。
【0015】請求項2及び請求項3の発明では、洗浄処
理工程の終期とリンス工程の始期とをオーバーラップさ
せ、さらにリンス工程の終期と液切乾燥工程の始期とを
オーバーラップさせ、後段のオーバーラップ工程から液
切乾燥工程において、清浄な不活性ガスを水平回転する
基板表面の回転中心に向かって吹き付ける。つまり、活
性化した基板の表面を純水流動層と清浄な不活性ガスの
流動層で覆い、清浄な不活性ガスの雰囲気中で液切り乾
燥するのである。これにより、全工程を通じて基板表面
とエアロゾルを含んだ大気との接触を阻止する。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は請求項1の発明に係る基板の表面処理の手順
を示す図、図2は請求項1の発明を実施するのに用いら
れる回転式表面処理装置の概略構成を示す要部斜視図、
図3は洗浄液及び純水を連続流として供給する態様を示
す側面図である。この実施例装置は、図示しないスピン
カップと、スピンカップ内に配置され基板Wを保持して
所要の回転速度で水平回転するスピンチャック2と、ス
ピンカップ内を強制排気する手段(図示せず)と、基板
Wの上方外側部位に配置された洗浄液供給ノズル5及び
純水供給ノズル7と、基板Wの上方外周部位に配置され
た表面処理の終点を検出する検出器10とを具備して成
り、スピンカップ内を強制排気することにより清浄気流
をダウンフローさせた清浄雰囲気下で基板Wを洗浄する
ように構成されている。
【0017】洗浄液供給ノズル5及び純水供給ノズル7
は、それぞれ洗浄液4、純水6を直線棒状の連続流とし
て基板Wの斜め上方から鋭角をなす仰角θで供給し、基
板表面中心Pから外れた手前へ向けて供給するように構
成されている。ここで、仰角θは可及的に小さく設定さ
れ、本実施例ではスピンチャック2の突出端部2aと洗
浄液等との干渉を避けるためにθ=20°に設定されて
いる。そしてノズル5、7より基板W上へ供給された洗
浄液4、純水6は図3中の矢印E〜Gで示すように、先
ず供給圧により回転中心Pへ向かって流動し、次いで回
転する基板Wの遠心力により半径方向へ流動し、基板W
の表面全体に層状の流動層が形成されて均一な洗浄処理
がなされる。なお、上記ノズル5、7の供給口の形状を
横長スリット状に形成して洗浄液等を断面形状が偏平な
連続流として供給するようにしても良い。
【0018】検出器10は、図示しない発光素子からの
光を投光ファイバー11を介して基板Wの表面に照射
し、その反射光を受光ファイバー12を介して図示しな
い受光素子に導き、受光素子からの出力を図外の制御回
路で演算処理することにより、例えば光干渉波形の変化
から基板表面のシリコン酸化膜のエッチング除去終了時
点を検出するように構成されている。
【0019】以下図1を参照して請求項1に係る発明の
処理手順を説明する。先ず、スピンカップ内を強制排気
することにより清浄気流をダウンフローさせる。ステッ
プAではこの清浄雰囲気下で基板Wを水平回転しなが
ら、その表面にフッ化水素の水溶液(HF/H2O)を連続流と
して斜め上方から供給し、基板Hの表面を洗浄(ライト
エッチング)する。検出器10で基板表面のシリコン酸
化膜のエッチング除去を検出すると、ステップBでは、
基板Wの表面にフッ化水素の水溶液4と純水6をともに
連続流として斜め上方から供給する。つまり、洗浄処理
工程Aの終期とリンス工程Cの始期とをオーバーラップ
させ、活性化したベアシリコンの表面を純水で覆い、ベ
アシリコンの表面をエアロゾルを含んだ大気に露出させ
ないようにする。ステップCではフッ化水素水溶液4の
供給を止め、純水6を継続して供給し基板Wの表面をリ
ンスする。ステップDでは純水4の供給を止め、基板W
を高速回転して基板Wの表面に付着した水滴を液切り乾
燥する。
【0020】上記のように洗浄処理工程Aの終期とリン
ス工程Cの始期とをオーバーラップさせ、活性化したベ
アシリコンの表面を純水で覆い、ベアシリコンの表面を
エアロゾルを含んだ大気に露出させないようにすること
により、コロイダルシリカ(パーティクル)を基板表面
に残留させないでクリーン度を一層向上することができ
る。ちなみに、図4は請求項1に係る発明の効果を例示
するグラフであり、図中のG1はステップAとステップ
Cとの間に、所定の時間間隔を設定した場合を示し、G
2はステップAの終期とステップCの初期をオーバーラ
ップさせた場合を示す。このグラフから請求項1の発明
によれば基板表面へのパーティクルの付着が極減するこ
とが判明する。このグラフではシリコンウエハの場合に
ついて例示したが、ガラス基板の場合でも同様の効果を
奏する。
【0021】上記実施例ではステップA(洗浄処理工
程)において、フッ化水素の水溶液(HF/H2O)を用いるも
のについて例示したが、これに限ることなく適宜変更を
加えて実施することができる。例えばシリコン基板の表
面を数十Å程度ライトエッチングする場合には、上記実
施例の他に洗浄処理液として、アンモニア、水酸化ナト
リウム、コリン〔(CH3)3(C24OH)OH〕と、
これらに過酸化水素又は界面活性剤を添加したもの等が
用いられ、シリコンウエハに付着した重金属汚染物質を
エッチング除去する場合には、塩酸過酸化水素溶液(H
Cl/H22)、フッ化水素硝酸溶液(HF/HNO3)
等が用いられる。
【0022】図8〜図10は請求項2の発明に関するも
ので、図8は基板の洗浄処理工程の手順を示す図、図9
はその洗浄処理工程A〜Dに対応するタイムチャート、
図10はその第二オーバーラップ工程C1の作用説明図
である。請求項2の発明は、図8〜図10に示すよう
に、洗浄処理工程Aの終期とリンス工程Cの始期とをオ
ーバーラップさせ、さらにリンス処理工程Cと液切乾燥
工程Dとの間に第二オーバーラップ工程C1を設け、第
二オーバーラップ工程C1から液切乾燥工程Dにおい
て、基板Wの回転中心に向けてガス供給ノズル8より清
浄な不活性ガスをN2を供給することを特徴としてい
る。
【0023】この第二オーバーラップ工程C1は、活性
化した基板Wの表面をエアロゾルを含む雰囲気と接触さ
せないためである。即ち、図10で示すように、ガス供
給ノズル8より基板Wの回転中心に供給された清浄な気
体N2は、強制排気によって回転中心から外周へ向かっ
て基板表面に沿って層状に流れ、純水流動層Eの上に清
浄な気体層Fを形成する。これにより、基板Wの表面が
エアロゾルを含む雰囲気と直接接触しないので、当該雰
囲気中のエアロゾルが基板Wに再付着するのを回避する
ことができる。また、基板Wの回転中心部では遠心力が
弱いため液切り力も弱いが、回転中心に清浄気体N2
供給することにより、基板の中央部の液切乾燥を速やか
に行うことができる。そして液切乾燥工程Dの終期まで
には、強制排気により雰囲気中のエアロゾルは清浄な気
体N2と入れ替わり、全工程を通じて基板表面にエアロ
ゾルが付着する問題は全くなくなる。なお、ガス供給ノ
ズル8の下端と基板Wとの離間距離Lは表面処理の雰囲
気等により最適距離に設定されるが、好ましくは略10
mmに設定される。
【0024】図11〜図12は請求項2の発明を実施す
るための装置、即ち請求項3の発明に係る実施例装置に
関するもので、図11はその実施例装置の平面図、図1
2はその縦断面図である。この実施例装置は、スピンチ
ャック2と、基板Wの上方外側部位に配置された洗浄液
供給ノズル5及び純水供給ノズル7と、基板Wの表面に
清浄な不活性ガスN2を供給するガス供給ノズル8と、
水平回転する基板Wの周囲を囲む飛散防止部材19と、
スピンチャック2及び飛散防止部材19を収容する表面
処理容器20と、外気取り入れ可能な表面処理容器20
の上蓋21と、表面処理容器20の下壁に付設された強
制排気口23とを具備して成り、スピンカップ内を強制
排気することにより、清浄気流をダウンフローさせた清
浄雰囲気下で基板Wを洗浄するように構成されている。
なお、図11中の符号25は基板Wの搬送装置、26は
搬出用コンベア、図12中の符号3はスピンチャック2
の駆動モータ、13はスピンチャック2の昇降ガイド部
材、22は上蓋21の外気取り入れ口21aに付設した
防塵フィルタである。
【0025】上記スピンチャック2は、図示しない昇降
手段で昇降自在に構成されており、上昇位置で搬送装置
25との間で基板Wを受け渡し、下降位置で基板Wの表
面処理をなすように構成されている。なお、スピンチャ
ック2の回転数は、図9に示すように各処理工程A〜C
では略800rpmに設定され、液切乾燥工程Dでは30
00rpmに設定されている。そしてリンス工程Cの終期
では、液切乾燥工程Dに先立って一旦回転速度を下げ、
次いで一挙に高速回転に移行させて液切り効果を高める
ように速度設定されている。
【0026】上記洗浄液供給ノズル5及びリンス液供給
ノズル7は固定配置され、ガス供給ノズル8はガスノズ
ル移動手段15で水平揺動自在に構成されている。上記
ガスノズル移動手段15は図12で示すように、ガス供
給ノズル8の揺動アーム9を支える支軸16と、支軸1
6を水平回転するロータリーアクチュエータ17と、ロ
ータリーアクチュエータ17を介して支軸16を昇降す
るエアシリンダ18とから成り、第二オーバーラップ工
程C1から液切乾燥工程Dにかけて、ガス供給ノズル8
を基板Wの回転中心の上側(図11及び図12中の実線
位置)に位置させ、それ以外の表面処理工程A〜リンス
処理工程Cでは、ガス供給ノズル8を側方(図11中の
仮想線位置)との間で待機させるように構成されてい
る。
【0027】これにより、第二オーバーラップ工程C1
から液切乾燥工程Dにおいて、清浄な不活性ガスN2
水平回転する基板表面の回転中心に向かって吹き付けら
れ、エアロゾルが基板Wに再付着するのを回避し、表面
処理工程A〜リンス処理工程Cでは飛散した処理液が、
ガス供給ノズル8に付着したり、その付着した処理液が
基板Wの表面に滴下するのを免れる。上記清浄ガスとし
て本回転処理装置が設置されるクリーンルーム内のダウ
ンフローを使用することとし、上蓋21にガス導入管を
付設しても良い。なお、上記実施例における洗浄処理工
程Aの終期とリンス工程Cの始期とのオーバーラップ工
程B、並びにリンス工程Cの終期と液切り乾燥工程Dの
始期との第二オーバーラップ工程C1の所要時間は、被
処理基板の表面状態、用いられる処理液の種類、濃度、
処理中の基板の回転速度、洗浄液や純水の流量、濃度等
の要素により最適な時間が設定される。
【0028】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の発明では、洗浄処理工程の終期とリンス工程の始期と
をオーバーラップさせ、活性化したベアシリコンの表面
を純水で覆い、洗浄処理した基板の表面をエアロゾルを
含んだ大気に露出させないようにすることにより、コロ
イダルシリカ(パーティクル)を基板表面に残留させな
いでクリーン度を一層向上することができるまた請求項
2及び請求項3の発明では、洗浄処理工程の終期とリン
ス工程の始期とをオーバーラップさせ、さらにリンス工
程の終期と液切乾燥工程の始期とをオーバーラップさ
せ、この第二オーバーラップ工程から液切乾燥工程にお
いて、清浄な不活性ガスを水平回転する基板表面の回転
中心に向かって吹き付け、活性化した基板の表面を純水
流動層と清浄な気体流動層とで覆い、清浄な不活性ガス
の雰囲気中で液切り乾燥するので、全工程を通じて基板
表面とエアロゾルを含んだ大気との接触を阻止し、パー
ティクルを基板表面に残留させないでクリーン度をさら
に一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る基板の洗浄処理工程の手
順を示す図である。
【図2】請求項1の発明を実施するのに用いられる回転
式表面処理装置の概略構成を示す要部斜視図である。
【図3】洗浄液及び純水を連続流として供給する態様を
示す側面図である。
【図4】請求項1の発明の効果を例示するグラフであ
る。
【図5】実験1において、基板表面の様子を模式的に示
す拡大断面図である。
【図6】実験2において、基板表面の様子を示す拡大斜
視図である。
【図7】実験2において、液滴を迅速に蒸発させたとき
の基板表面の様子を示す拡大斜視図である。
【図8】請求項2の発明に係る基板の洗浄処理工程の手
順を示す図である。
【図9】請求項2の発明に係る洗浄処理工程A〜Dに対
応するタイムチャートである。
【図10】第二オーバーラップ工程の作用説明図であ
る。
【図11】請求項3の発明に係る実施例装置の平面図で
ある。
【図12】請求項3の発明に係る実施例装置の縦断面図
である。
【符号の説明】
2…基板回転手段(スピンチャック)、 4…洗浄処理
液、5…表面処理液(洗浄液)供給ノズル、 6…純
水、7…純水供給ノズル、 8…ガス
供給ノズル、15…ガスノズル移動手段、 2
0…表面処理容器、23…強制排気口、
A…洗浄処理工程、B…オーバーラップ工程、
C…リンス処理工程、C1…第二オーバー
ラップ工程、 D…液切乾燥工程、W…基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西澤 久雄 滋賀県彦根市高宮町480番地の1 大日 本スクリーン製造株式会社 彦根地区事 業所内 (72)発明者 新原 薫 滋賀県彦根市高宮町480番地の1 大日 本スクリーン製造株式会社 彦根地区事 業所内 (56)参考文献 特開 昭63−86177(JP,A) 実開 平4−87638(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清浄雰囲気下で基板を水平回転しながら
    その表面に所定の洗浄処理液を連続流として斜め上方か
    ら供給し、基板の表面を洗浄処理する洗浄処理工程と、
    次いで基板の表面に純水を連続流として斜め上方から供
    給し、基板の表面をリンスするリンス工程と、引き続き
    基板を高速回転して基板の表面に付着した水滴を液切り
    する液切乾燥工程とから成る回転式表面処理方法におい
    て、洗浄処理工程の終期とリンス工程の始期とをオーバ
    ーラップすることを特徴とする回転式表面処理方法。
  2. 【請求項2】 リンス工程の終期と液切乾燥工程の始期
    とをオーバーラップさせ、このオーバーラップ工程から
    液切乾燥工程において、清浄な不活性ガスを水平回転す
    る基板表面の回転中心に向かって吹き付けることを特徴
    とする請求項1に記載の回転式表面処理方法。
  3. 【請求項3】 基板を水平姿勢に保持して水平回転する
    基板回転手段と、基板回転手段の上方に吊設され、基板
    表面に洗浄処理液を連続流として基板の斜め上方から供
    給する洗浄処理液供給ノズル及び純水供給ノズルと、水
    平回転する基板の周囲を囲む表面処理容器と、表面処理
    容器に付設された強制排気口と、基板表面に清浄な不活
    性ガスを供給するガス供給ノズルと、基板の回転中心の
    上側位置と基板の側方位置との間でガス供給ノズルを位
    置変更するガスノズル移動手段とを具備して成り、請求
    項2に記載の回転式表面処理方法を実施するように構成
    した回転式表面処理装置。
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